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2021.06.10 (公開: 2021.03.17)

ECサイト運営・運用業務を徹底解説~企業のECサイト担当者向けマニュアル~

ECサイト運営・運用業務を徹底解説~企業のECサイト担当者向けマニュアル~

日本のEC市場規模は2019年の時点で約19兆4000億円、過去10年間ほぼ毎年8%前後のペースで成長し、花形の産業分野となったEC産業。

その分野のスキルを身につけることは、今後のキャリアにおいて、企業内でのポジション獲得にも、転職や独立という節目にも、確実に有利に働きます。 

この記事では、ECサイトの運営に関する知識を網羅しています。ECサイトを運営するための業務内容や、その業務に必要なスキル、ECサイトの運営を効率化するノウハウなど。幅広く多岐にわたる内容ですが、ECサイト運営のヒントが詰まっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

▼目次

ECサイトの運営とは?

ECサイトの運営とは?

普段からユーザーとしてECサイトを利用していても、そのECサイトの全体は見えていないものです。ユーザーとしては、ECサイトには商品ページと購入手続きのページがあれば最低限成立すると思ってしまうかもしれません。

しかし実際にECサイトを運営するには、マーケティング活動や商品開発から、在庫管理や発送手続きまで、ECサイトに必要な業務すべてを把握していなければなりません。そのため、ECサイトの運営には様々なスキルが必要です。

ECサイトの運営業務は、主に2つに分けられます。まずマーケティング関連の領域となる、お客様と接する部分の「フロント業務」。もう1つが商品管理や発送手続きなど、いわば裏方の仕事となる、フルフィルメントとも呼ばれる「バックエンド業務」です。

ECサイト運営というと、商品開発や仕入れを行って商品を確保して、商品ページなどECサイトのデザインをし、宣伝を通じてお客さんに見てもらう、というフロント業務に脚光が当たりがちです。

これは、もともと商品を製造しているメーカーや商品を仕入れて販売している店舗が、ECサイトの運営を始めようと考えるときに陥りやすい勘違いと言えます。ECサイトのデザインというフロント業務の部分だけ作れば、あとは既存の商品や人員でECサイト運営は成り立つと思ってしまうのです。

しかし、ECサイト運営で重要かつ苦労が多いのは、むしろバックエンド業務です。

商品を見せるフロント業務から、商品の管理や発送といったバックエンド業務まで、業務フロー全体を一貫して把握しなければ、課題と改善点を見つけ出すことはできません。フロント業務を強化して売り上げを増やすだけでなく、バックエンド業務を常に気にして効率化・コスト削減を行わなければ、ECサイト運営における改善活動とは言えません。

ECサイトの業務内容【フロント業務編】

Cサイトの業務内容【フロント業務編】

ECサイトの業務内容を具体的に見ていきましょう。まずはフロント業務です。

こちらの記事ではより詳細にフロント業務について解説しています。

ECサイトにおけるフロントエンド業務を徹底解説 ECサイトにおけるフロントエンド業務を徹底解説

フロント業務は大きく分けて、商品をつくるための「マーチャンダイジング業務」と、商品を売るための「マーケティング業務」に分けられます。

マーチャンダイジング業務とは、売れる商品をつくる業務です。まず、ユーザーを想定したり、市場のニーズを考えたりして、商品企画を行います。そして、その商品を製造したり、すでにあれば仕入れてきて、販売するための商品を確保します。

この商品企画と仕入れ・製造が一体になっていなければなりません。製造メーカーが持っている技術を活かすために商品化したり、安くて大量に確保できるという理由で仕入れたりした商品があっても、ユーザーニーズにマッチしていなければ、結局は売れず利益も得られないためです。

マーケティング業務は、ユーザーや潜在的なユーザーといった多くの人に商品やサービスを知ってもらい、メリットや効用を感じてもらい、買ってもらうための活動です。販売促進や、宣伝広告といった内容が多くなります。

ECサイトの場合は、まずWEBサイトを作って管理する必要があります。その際に、お客さんにどのように見てもらうか、伝わりやすくデザインします。新商品や改良版が発売されたり、イベントやセールが行われれば、それらを伝えられるように、ECサイトの更新・管理も行います。

こちらの記事では売れる商品説明、コピーの書き方を解説しています。
売れる商品説明、コピーの書き方にはコツがある?ユーザーに響く、魅力的な商品PR方法 売れる商品説明、コピーの書き方にはコツがある?ユーザーに響く、魅力的な商品PR方法 ECサイト、モールで販売している商品説明、コピーにはこだわっていますか?商品説明、コピーを変えるだけで売り上げは必ず変わります。売れる商品説明、コピーの書き方、コツをご紹介します。

また、より多くの人に商品やサービスを知ってもらうため、ECサイトに人を呼び込む集客を行うのも、マーケティング業務の重要な部分です。広告・宣伝・プロモーションを行なって、認知を広めていきます。特にECサイトやインターネットの世界では、次々と新しいマーケティング手法が生み出されています。インターネット技術の進歩、通信速度の高速化、スマホの進化などに合わせて、マーケティング手法も常に最新のものを取り入れなければ、すぐにECサイトが古くなり流れに乗り遅れてしまいます。

こちらの記事ではECサイトの集客手法を一覧を紹介しています。
ECサイトの売上を伸ばすための集客方法 ECサイトの売上を伸ばすための集客方法

このように、ECサイト運営のフロント業務は、商品企画→仕入れ・製造→ECサイト制作・管理→宣伝広告、と進んでいきます。各項目を詳しく見てみましょう。

商品企画のポイントと注意

商品企画は、フロント業務の中の、マーチャンダイジング業務の1つです。ECサイト運営の根本としても重要と言えます。なぜなら、ECサイトは商品を売って利益を生まなければなりませんので、そのためには売れる商品が必要となるからです。

どのような商品を売るのかを企画し、販売するために入手します。オリジナルの商品を製造するか、すでに商品化されているものを仕入れるかの方法があります。オリジナルの商品を作ったほうが、より自由に企画意図を反映できます。しかし、一般的にオリジナル商品を製造するのは、既存の商品を仕入れてくるよりもコストがかかります。

 

売れる商品を生み出すのは、自社で製造するとしても、すでに商品化されているものを仕入れるとしても、簡単なことではありません。ユーザーのニーズや流行をしっかりリサーチして、競合となる商品との比較をするのがポイントです。ECサイトで販売するのに適している商品か、という点を考慮するのも大切です。

さらに、販売を開始するのに最適な季節はいつか、販売を開始するまでに流行が終わってしまったり、ライバルとなる商品が発売されるリスクはないか、慎重に検討しなければなりません。

 

また、商品単体だけで考えるのではなく、ECサイト全体のコンセプトと統一感を持たせることもポイントです。

自然派化粧品を主に扱っているECサイトで突然パソコンを売っても、お客様には受け入れられにくいでしょう。もちろん、安さをコンセプトにしているECサイトであれば、商品ラインアップは雑多になっても構いません。そのECサイトならではの特徴を持つことが大切です。

 

製造する際の原価や、仕入れる際の卸値を確認して、販売価格を決めるのもマーチャンダイジング業務の大切な役割です。この商品はいくらで売れば利益がでるのか、販売できる数量も考慮しなければわからないでしょう。また、いくらならばお客様に買ってもらえるのかは、商品そのものの魅力や効果だけでなく、代替品の価格も関わってきます。

 

注意すべきなのは、この商品を売りたい、この商品は良いものだ、という思いだけで商品企画をしないことです。実店舗での売り上げが頭打ちになっているメーカーが、ECサイトを運営すればチャネルが増えるから売り上げを追加できるだろう、と商品ありきで企画を進めてしまう事例も多くみられますが、これも注意が必要なパターンです。

仕入れ・製造のポイントと注意

フロント業務の中の、マーチャンダイジング業務において、商品企画の次に行う業務が商品の仕入れまたは製造です。

この商品を売るという企画が決まったら、当然その商品を販売するために確保しなければなりません。この業務でポイントとなるのは、どれくらい売れるかの販売数量の予測と、どのように適量の在庫を確保し続けるかです。

 

まず、販売数量の予測です。これまでも販売していた商品のリニューアル版やシリーズ商品ならば、どれくらい売れるのかは比較的予想しやすいでしょう。しかし、新製品を企画して発売する場合には、前提となるデータが限られていたり、マーケットのニーズ調査が不十分にならざるをえなかったりします。その結果、往々にして予測は外れます。

予想していたよりも多く売れた場合には、うれしい悲鳴ということもできるでしょう。しかし、もし品切れを起こしてしまうと、販売機会を損失したと考えることもできます。また、ネット上で評判になったり、SNSでバズったりして目立つと、すぐに似たような商品が作られたり売られたりすることも起こりえます。品切れになっている間に競合にシェアを奪われたり、ブームが去ってしまうのは大きな損失です。

また、amazonなどのECモールを利用する場合には、品切れを起こした商品は信頼されなくなるのは注意点です。ECモール内での検索順位・表示順位が下がってしまったり、セールの時にイベント会場に出品できなくなることもあります。

 

そして、商品を製造あるいは仕入れたら、在庫を管理しなければなりません。いかに在庫管理を効率化して、保管コストを抑えるかもポイントです。

定期的に製造や仕入れを行なっているのに予想よりも売れ行きが悪ければ、どんどん在庫が溜まってしまいます。売れすぎも困りますが、売れないともっと困ることが多くなります。

在庫を保管しておく倉庫のスペースにも限りがあります。さらに広いスペースを借りるには費用がかかります。また、倉庫に留まる期間が長くなれば、それだけ保管コストがかさんで利益が減ることになります。最悪の場合には賞味期限や使用可能期間が来て、廃棄となってしまうことも考えられます。

 

可能な限り販売予測を入念に行うのは当然として、その上で何が起きても柔軟に対応できるような体制を整えられるよう注意しましょう。

商品が予想よりたくさん売れた場合に備えて、製造する工場や委託先、仕入れるならば仕入れ先を複数確保しておくのは大切です。トラブルや天候不順などにより、生産・流通が止まった際のリスク回避にもなります。

逆に販売数が伸びなかった場合に、製造や仕入れを一時的に止めたり減らしたりできるようにしておくのも大切です。仕入れや製造は多くの量を一度に行う契約とした方が原価は抑えられますが、強気すぎる販売計画には注意しましょう。

ECサイト制作・構築と更新・管理のポイントと注意

フロント業務には、マーチャンダイジング業務と並んで、マーケティング業務があります。マーチャンダイジング業務は、商品企画と製造や仕入れといった、言わば商品開発の部分でした。それに対して、マーケティング業務は、商品を実際にお客さんに届ける部分の業務です。

まず、マーケティング業務の中の、ECサイト制作・構築と、更新・管理について見てみましょう。

まずはECサイトの制作です。ECサイトを運営して商品を販売するには、当然ながらECサイトを制作しなければなりません。

詳細はこちらの記事で解説しています。

ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介 ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介

ECサイトの制作の仕方には、大きく分けて2つの方法があります。

1つは、自社サイトと呼ばれる、独立したECサイトを作る方法です。

もう1つは、楽天やamazonなどのショッピングモールの中に店舗を作る方法です。

どちらの方法を取るかのポイントは、自由度と手軽さです。

ECサイトの世界観を自由に表現して、独立した店舗として制作・運営するなら自社サイト。手軽にECサイトを開設したい場合や、ショッピングモールの集客力を利用したい場合には、楽天やamazonを利用するのがおすすめです。とはいえ、客層なども異なりますので、本格的にECサイトを運営している会社の多くは、両方制作しています。

 

まず自社ECサイトを作る場合、現在では多数のECシステム・プラットフォームがあります。テンプレートを選んで、自社情報や商品情報を埋めていくような感覚で、オリジナルのECサイトを制作することができます。ただ、カスタムできる幅は広いので、自由度は非常に高くなります。

ECシステム・プラットフォームには無料のものから月額費用が必要なものまでいろいろあります。必要な機能やデザインで選びましょう。制作会社にECサイト制作を委託する場合は、その制作会社が得意としているECシステム・プラットフォームを使うこともありますので、発注前に必ず打ち合わせをすべきです。

もう1つの方法、楽天やamazonなどのショッピングモールを作る場合には、ショッピングモールのシステムを使って店舗を構築していきます。各ショッピングモールで用意されている項目を入力していくだけで、一通りの体裁が整うようになっています。

 

ECサイトは、制作したらあとは販売だけしていれば良いわけではありません。運営していく中で、常に更新管理の作業が必要です。

新商品の追加が代表例です。最低限行わなければならないのは、「撮影」「採寸」「原稿」の作業です。頭文字をとって「ささげ業務」と呼ばれます。商品を「撮影」して商品画像を作り、「採寸」して画像では伝わりにくいサイズ感を伝え、「原稿」を書いて商品情報をさらに詳しく説明します。

商品の特徴や効果を伝えるだけでなく、ECサイトの世界観に合わせてデザインを演出し、イメージを作り上げるのがポイントです。

 

ただ、もっと重視しなければならないのは、ECサイト全体の使い勝手です。ECサイトのデザインが優れていても、商品画像が綺麗でも、使いにくいECサイトではお客様は購入してくれません。

使いにくい部分に気づいたらすぐに改善し、新しい便利な機能が開発されたら早く導入する。そのような更新管理の積み重ねが、競合との差を生みます。

広告・宣伝・プロモーションのポイントと注意

ECサイトが完成して開店したら、次に行うのはマーケティングの業務の中の、広告・宣伝・プロモーションです。

様々なところに出稿できる広告を使って、自分たちのECサイトや取扱商品を宣伝するのです。一連の集客行為をプロモーションとも言います。

 

広告・宣伝・プロモーションには、多くの手法があります。代表的な方法としては、WEB広告、SEO、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、アフィリエイト、ショッピングモールの利用、などがあげられます。

それぞれについて概要と、利用する際のポイントを見てみましょう。

WEB広告

WEB広告は、オンライン広告とも呼ばれます。インターネット上の画面に表示される広告全般を指しているので、非常に幅広いものでもあります。

中でも主要なものが、リスティング広告とディスプレイ広告です。

リスティング広告は、googleなどの検索サイトで調べたいキーワードを入力すると、そのキーワードに合わせて表示される広告です。文章の広告が多くなっています。検索するということは、そのキーワードに関心がある人のはず。その人に見せられるので、気を引きやすく効果が高くなります。

例えば、運営するECサイトで犬用の洋服を販売しているなら、「犬 服」と検索した人に対して、検索結果と同じ画面でECサイトの広告を見てもらうように出稿することができます。また、キーワードの幅を広げて「犬 撮影」「犬 散歩」と検索した人にも広告を見てもらうように出稿することも可能です。犬用の洋服を使う場面を想像している人に見てもらえるので、相性が良いことが期待できます。

ディスプレイ広告は、各種WEBサイト内に埋め込まれた広告スペースに画像として出稿する広告です。多くの場合、そのパソコンやスマホを使っている人のインターネット上での行動履歴から興味や関心を推測して、それに近い分野の広告を表示する仕組みになっています。あるブランドの洋服のサイトを見たら、その後そのブランドの広告がたくさん表示されるようになった、というような覚えがあるかもしれません。そのようなタイプの広告です。

Web広告の運用方法、学習方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
Web広告の運用方法を知りたい!広告運用スキルの勉強方法は?独学で学べる? Web広告の運用方法を知りたい!広告運用スキルの勉強方法は?独学で学べる?

SEO

SEOとは、Search Engine Optimizationの頭文字を取ったものです。日本語では「検索エンジン最適化」などと言われます。

自分の運営するECサイトが、どのようなWEBページで、どのような情報が載っていて、どのような商品が売られているのか、検索エンジンに正しく認識させるテクニックのことを指します。検索エンジンはクローラーと呼ばれるプログラムを走らせて世界中のWEBサイトを巡回して情報を集めてきます。その際に、WEBサイトの情報が整理されていないと、検索エンジンにそれがどのようなサイトなのか伝わりません。すると、検索サイトを使っている人にも、そのWEBサイトは表示されにくくなってしまうのです。

そのような事態を避けるために、ECサイトの内容を正しくクローラーに伝えなければなりません。ECサイトの内容の整理の仕方や、説明文の配置の仕方など、SEOの基本的な方法を押さえておくことがポイントです。

SEOの仕組みやGoogleの検索順位の決まり方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

SEOとは?効果的なSEO対策で検索順位を上げるポイントを解説! SEOとは?効果的なSEO対策で検索順位を上げるポイントを解説!
Googleの検索順位はどう決まる?順位の上げ方や上位表示されるまでの期間 Googleの検索順位はどう決まる?順位の上げ方や上位表示されるまでの期間

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、上記のSEOをもう一歩進化させた集客方法と言えます。

検索エンジンで、あるキーワードが検索された時に、自分の運営するECサイトを検索結果に表示させるために、コンテンツを制作していく手法です。

リスティング広告であれば「犬 撮影」と検索した人に、愛犬の写真を撮る時に着せたくなる洋服の広告を見てもらうこともできます。しかし、ECサイトの犬用の洋服の商品ページは、「犬 撮影」と検索しても表示されません。そこで、犬用の洋服を着た犬を可愛く撮影する方法を解説したページを作成します。すると、「犬 撮影」と検索した場合にもそのページが検索結果に表示されるようになり、結果としてECサイトに訪れる人の数が増えるわけです。

ポイントは良質なコンテンツを作ることです。つまらないWEBページでは検索順位は上がりにくいので、せっかくコンテンツを増やしても集客できないかもしれません。とはいえ、広告は基本的に1人集客する度に費用が発生するのに対して、コンテンツページは広告費が不要というメリットもあります。

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、文字通りinstagramやtwitterといったSNSを活用したプロモーションです。SNS内に広告を出稿することもできますが、それよりも各ユーザーが自主的に商品を紹介してくれて、話題が広まっていく、いわゆるバズらせるのを狙うのがポイントでしょう。

例えば、洋服を着た犬の可愛い写真をinstagramに投稿して、その洋服を売っているECサイトを知ってもらう、などといった方法があります。

もしくは、商品を購入してくれたユーザーに、使い勝手や感想をSNSに投稿してくれるよう促すという方法もあります。ユーザーの感想はコントロールできないのでネガティブな反応が投稿されてしまうこともあるので、商品やサービスの質は必要です。

アフィリエイト広告

アフィリエイトは広告の一種で、ブログや比較サイトなどを作っている人が、自分のWEBサイトの中で商品の紹介をするものです。その紹介からECサイトへ移動して商品を購入したユーザーが出た場合、売り上げの一部が紹介してくれたメディアに支払われる仕組みになっています。

個人がアフィリエイト商品のために紹介ページを作成する手間が発生するので、売れた時の紹介料が大きなものが好まれます。そのため、低価格の消費財などは選ばれにくいなど、商品によって向き不向きがあります。

運営しているECサイトの取扱商品がアフィリエイト広告に向いていると判断されたら、積極的にアフィリエイトサイト所有者にアプローチしてみるのも良いでしょう。

ショッピングモール

ショッピングモールの利用は、厳密に言えばプロモーションではありません。ただ、楽天やamazonなどのショッピングモールは、それぞれ愛用しているユーザーを抱えています。広告を出稿して自社ECサイトへ集客できる客層と、ショックピングモールを通じて集客できる客層は別である場合には、プロモーションの一種として考えることも可能です。

ポイントは自社ECサイトとの差別化です。ECサイトのデザインや世界観をそのままショッピングモールでも再現することは難しいので、その制限や客層に合わせた対応が必要です。場合によってはショッピングモール専用の商品開発も検討しましょう。

 

ここまで広告・宣伝・プロモーションの手法を説明してきました。それぞれの手法には特徴や、ECサイトや取扱商品との相性の良し悪しがあります。注意すべきなのは、広く全ての手法を用いるよりも、相性の良い手法をより重視することです。

どのような広告・宣伝・プロモーションを行っても、コストはかかります。その費用対効果を算出して、効率の良いもの、売り上げの上がるものを探していきましょう。

かかったコストを、その手法で集客できた人数で割れば、集客コストがわかります。10000円の広告費で100人集客できたら、ECサイトに1人呼び込むのに100円かかったこととなります。

その手法で集客できた人の売り上げを、その手法にかかった費用でわれば、投資リターンがわかります。10000円の広告費で集客人から10万円の売り上げが生まれたら、投資リターンは10倍ということになります。

いろいろなプロモーションの手法を試す中で、より効果的な方法がないか探し、取捨選択していくことで、利益率を向上させていきます。

ECサイトの業務内容【バックエンド業務編】

Cサイトの業務内容【バックエンド業務編】

ECサイトの業務内容のもう一方はバックエンド業務です。お客さんと接するフロント業務に対して、バックエンド業務は言わば裏方の仕事が多くなります。

バックエンド業務の詳細についてはこちらの記事で解説しています。
ECサイトにおけるバックエンド業務を徹底解説 ECサイトにおけるバックエンド業務を徹底解説

バックエンド業務は、販売活動を管理するものです。商品の受注や発送、在庫管理といった、実際に商品を取り扱う業務。商品情報の登録をする作業。ECサイトのシステムを管理するSEのような仕事。売り上げや経費を管理する経理のような仕事。などなど、ECサイトの運営をお客さんから見えない部分でサポートする業務が幅広く多岐にわたって存在します。

 

主なバックエンド業務を商品を販売する際の時系列で並べてみると、受注処理→在庫管理→出荷→配送→アフターサービス・サポート、と業務が進んでいきます。それぞれについてポイントや注意点を見てみましょう。

受注処理のポイントと注意

ECサイトでお客様が商品を購入すると、受注処理の業務が始まります。何段階かに分けて様々な作業が発生しますが、この業務でミスや遅れが生じると、お客様からのクレームにも繋がります。素早くかつ丁寧な対応をする体制を作るのがポイントです。

 

まず、お客様に注文内容を確認するメールを送信します。ECサイトでは法律上、お客様からの注文に対して店舗側が受注したという返答のメールを送らなけば契約が成立しません。

次に、店舗内での業務です。注文を受けた商品の在庫があるか確認し、発送する分を引き当てて、ECサイトの情報の在庫数を減らします。

また、お客様の希望した支払い方法に合わせて、代金の受け取り手続きを行います。クレジットカードでの支払いでは、送られてきたカード情報が有効かを調べて、代金を請求します。銀行振り込みやコンビニ払いといった前払いでの支払いを希望している場合には、その入金があるまで商品の発送は保留しておく必要があります。代金の請求をしたり、入金を確認したら、その旨をお客様に伝えるメールも送信します。

そして、商品とともに送るものも準備します。ECサイトや商品によって省略されるものもありますが、納品書、領収書、挨拶文、他の商品の紹介チラシなどが基本です。注文内容やお客様に合わせたものを用意します。

ここまで処理ができたら、ようやく商品を発送する段階に移れます。

 

受注処理は煩雑なものですが、ほとんどのECサイトでは多くの部分が自動化されています。パッケージ化されているECサイトシステムや、ショッピングモールなどでは、それぞれ自動化の範囲や方法が異なる部分もありますので、可能であれば導入時に比較検討しましょう。

また、複数のECサイトを運営している場合には、各ECサイトからの情報をまとめて一括で受注処理できるようにする統合ツールの導入も検討すべきです。複数のECサイトそれぞれで受注処理を行うのは手間ですし、注文票や納品書などのフォーマットも異なりますので、混乱やミスも起こりやすくなってしまいます。注文数が増えたら、素早く間違いなく受注処理業務を行うために導入を検討すべきでしょう。

在庫管理のポイントと注意

在庫管理のポイントは2つ、販売できる機会を逃さないことと、できる限り倉庫や保管スペースを使わずに済ますことです。

 

販売できる機会を逃さないことは、売上を最大化させるのに必要です。

品切れを起こしてしまうと、在庫があればもっと積みませたまずの売り上げをなくしてしまいます。季節やイベント、セールなどによる需要の増大を予測して、売れる分だけの在庫を確保しておかなければなりません。そのためには、フロント業務のマーケティングと連動して、プロモーションのタイミングや広告の量も知っておく必要があります。

とはいえ、メディアで取り上げられたりSNSで拡散されたりして、急激に需要が拡大することも起こり得ます。また、防災グッズなどは大きな地震があると一気に売れたりと、全く読めない突発的な需要が発生する商品もあります。それらの急激な需要変動に対応するために、仕入れ量や製造量を柔軟に変化させられる体制づくりも大切です。

 

注意すべきは、在庫の数量全体を見るだけではいけない点です。複数のECサイトを運営している場合、それぞれのECサイトごとに売れ行きは異なります。在庫数は十分にあるので安心していると、1つのECサイトでは売り切れてしまっていた、ということも起こり得ます。

実店舗も運営していて、ECサイトと在庫を共有している場合には、売りすぎてしまうことも注意が必要です。ECサイトで注文が入っていても、その分を確保する前に実店舗で売れて品切れになってしまうことがあるためです。

ECサイト運営が大規模になったり、商品数が増えたりしてきたら、複数のECサイトや実店舗で在庫を統一管理できるツールの導入も検討しましょう。

 

もう1つのポイントである、できる限り倉庫や保管スペースを使わずに済ますこととは、コストを減らして利益を最大化させるためのものです。

広い倉庫を借りるなど、大きな保管スペースを確保するには費用がかかります。しかし、倉庫が小さすぎては必要なだけの在庫の量を確保できず、品切れを起こしてしまいます。また、製造や仕入れも、一度にたくさん行った方が商品1つあたりの原価は下げることができます。

これらの要素を総合して考えてバランスを取り、最適な倉庫の大きさと在庫の量を策定します。ECサイトの運営とはいえ、在庫量や倉庫の大きさなど物理的な要素も考える必要があるのです。

出荷のポイントと注意

受注処理の業務が一通り進んだら、次は出荷業務となります。出荷業務は、ピッキング→梱包→出荷という順序で進みます。

 

ピッキングとは、各注文の内容に従って商品を集めることです。ここで間違えてしまうと、お客様からのクレームになるだけでなく、返送してもらう費用や、改めて商品を送る費用など、さらにコストが増えてしまいます。商品単価の低いものの場合、この送料だけで赤字になってしまうこともありますので注意しなければなりません。

似た名前の商品がある、サイズ違いや色違いがあるなど、ECサイトによって間違いやすいパターンがあるはずです。その事例に合わせて、ピッキングを行う時に見る注文内容を表示した注文票を見やすくしたり、特定の商品はダブルチェックを行ったり、必要に応じてシステムを改良したり、マニュアルを策定したりといった改善の積み重ねがポイントです。

 

商品が集まったら、発送するために梱包します。

まず第一に注意すべきなのは、商品が壊れたりしないよう対策することです。クッション材などを入れて配送時の衝撃を吸収でき、商品が動かないように梱包するよう注意します。

 

しかし、梱包時の注意点はそれだけではありません。お客様が梱包を開けて商品を取り出す、という第一印象を決定づける瞬間を想像するのがポイントです。

段ボールを封じているガムテープをカッターで切ったときに、ギリギリまで商品が入っていたら傷をつけてしまいます。商品の周りに入っているクッション材が汚く見えたり、一般の新聞紙だったりしては、心象が悪くなります。商品が無理やり詰め込まれていたり、裏返しになっていても同様です。

店舗で手渡しする感覚に近づけられるように工夫しましょう。

 

また、プラスアルファの演出ができるタイミングでもあります。お客様にとって予想外の良いことが起こせれば、お店や商品のファンになってもらいやすくなります。

購入の感謝を伝える手書きのメッセージを添えたり、商品を長く綺麗に使ってもらうためのお手入れの方法を説明する資料を入れたり、おまけとして関連する商品のサンプルを同封したり、といった例があります。

コストや手間がかかりすぎたり、かえって梱包などを失敗しやすくなったりすることがない範囲で、運営するECサイトや商品にあった方法を考えましょう。

配送のポイントと注意

梱包が済んだら、出荷して、配送です。ECサイトが直接関われるのは出荷までで、その後は配送業者に任せるしかありません。配送コストにだけ気を取られることなく、最適な配送業者を選ぶよう注意しましょう。

配送業者を選ぶポイントは、商品に合わせること、ECサイトのイメージに合わせること、コストを意識することです。

 

商品にはそれぞれ特徴があります。大きいけれど軽いもの、小さいけれど重いもの。丈夫なもの、壊れやすいもの。冷凍して運ばなければならないもの。とにかく早く届く方が良いもの、少しゆっくりでも良いもの。

それらに合わせて配送方法を決めて、得意な配送業者を選びましょう。

 

また、ECサイトや商品のイメージに合った配送業者を選ぶ必要もあります。商品をお客様に手渡すのは配送業者だからです。

特に高級感のある商品の場合、配送業者が雑に扱ってしまっては、そのイメージが崩れてしまいます。少しくらい配送費用が高くなっても、より丁寧に扱ってくれる配送業者を選ぶ方が良い場合もあるでしょう。

 

コストだけで決めると失敗しやすいものの、やはりコストを意識することは必要です。

全ての注文の配送に宅配便を使っているけれど、その一部をメール便に置き換えることができるかもしれません。メール便はサイズの規定が厳しいものの、商品の梱包の仕方を少し変えれば収まることもあります。場合によっては商品の仕様を変えることもできるかもしれません。

また、運営するECサイトの販売数量が増えてきたら、大口の取引先として配送業者と価格交渉ができるようにもなります。工夫次第で利益を増やすことができないか、常に改善方法を探しながら運営しましょう。

アフターサービス・サポート業務のポイントと注意

アフターサービスやサポート業務は、商品をお届けした後に発生するものです。売上が発生しないのに手間だけがかかるものとして敬遠されがちですが、ECサイトを成長させたり、売上を伸ばすこともできます。

大きく分けると、クレーム処理、問い合わせ対応、アンバサダー育成、リピーター育成の4つがあります。

 

クレーム処理は迅速な対応を心がけましょう。また、話がこじれやすい場面でもありますので、丁寧に対応するよう注意します。

不良品、配送中に壊れた、誤配送などのクレームが一般的です。これらはECサイト側や配送業者の責任であることが明確なので、交換や返品などに応じます。

届いた商品のイメージが違っていた、というようなクレームは対応方法を決めておいた方が良いでしょう。返品・返金に応じるのか、その際の送料はECサイトとお客様とどちらの負担になるのか、など。洋服を購入して着用して出かけてから返金を要求する、複数の靴を購入して1つ以外を返品する際に送料を負担しようとしないなど、悪質なものもあります。

 

商品に関する問い合わせは、商品を売った後だからと簡単に済ませてはいけません。

丁寧に使い方を教えてもらえば、お客様は商品だけでなくECサイトを好きになってくれます。また、お客様が理解しにくい点や使いにくい点がわかれば商品を改良するヒントにもなります。

 

アンバサダー育成とは、お客様にECサイトや商品のファンになってもらって、それを周囲の人に広めてもらうことです。代表的なのが、ECサイトに表示するレビューやクチコミを投稿してもらうものや、SNSに商品について投稿してもらうものです。

商品を発送して数日経ったタイミングで、配送状況や商品の状態をたずねるメールを送るのが一般的です。その際に、レビューやSNSへの投稿をお願いして、投稿してくれた方にはクーポンなどのプレゼントがあることも伝えます。ECサイトでは商品情報だけでなく、実際の購入者の感想が多い方が信頼感が高まり、購入率が向上します。また、楽天やamazonといったショッピングモールでは、レビューの数が多い方が検索順位が上になる傾向もあります。集客数と購入率の両方に効果があるので、可能な限り実行すべきです。

 

最後にリピーター育成です。単なるプロモーションや販売促進ではなく、アフターサービスと思ってもらえる方法があれば、積極的に行いましょう。

例えば、空気清浄機のフィルターなどの消耗品であれば、交換時期がきたらメールでお知らせします。適切な交換時期を覚えていない人の方が多い消耗品などでは、アフターサービスとして機能します。お試しサイズの商品の購入者には、もし気に入ってくれたら次は大きなサイズがお得です、といった案内を送るのも良いでしょう。

また、これらのお知らせ際に、次回購入時に使えるお得意様限定のクーポンを配布するのも効果的です。

ECサイト運営に必要なスキルと経験

ECサイト運営に必要なスキルと経験

ECサイトの運営には幅広い業務が行われています。そのため、ECサイト運営担当者にも多岐にわたるスキルが求められます。単純な事務作業とは異なり、専門的な知識やスキルが必要な業務内容も少なくありません。

それらのECサイト運営に業務を全て満足にこなすのは大変です。複数のメンバーで運営チームを組んでいる場合には、メンバーそれぞれが得意な分野を担当し、役割分担することで業務を効率的に進めることも可能です。

しかし、小規模なECサイトでは、運営担当者が1人だけということも多いでしょう。その場合には、業務に優先順位をつけ、重要な項目から対応していく必要があります。不得意な分野や、手の回らないことは、外注することも検討しましょう。

ECサイト運営者に求められるスキルや経験のうち主なものは以下の通りです。内容を知って効果的に経験を積み、スキルを獲得できるよう意識しましょう。

情報収集能力

ECサイトの運営担当者は、常に最新の情報を収集している必要があります。ECに関する情報といった専門的なものだけでなく、インターネット全般の情報や、一般的な市場や商品のトレンドなど、ビジネスパーソンとして幅広い情報収集が求められます。

 

インターネットの世界は日進月歩です。パソコンやスマホの性能が上がったり、新しい技術が生まれたり、変化が早く大きく進んでいます。新しいECサイトのシステムやマーケティング手法はどんどん生まれてきますし、新しい商品も生まれてきます。常に運営するECサイトを進化させ、商品を改善させなければ、取り残されて競合に顧客を取られてしまう結果となります。

ECサイトを運営するためのどの業務についても、情報収集能力は大切です。できるだけ広く情報に触れ続けているべきですが、少なくとも自分の得意とする業務についてだけは人よりも早く詳しく知っているようにしなければならないでしょう。

 

インターネットに関する最新の情報は、各種のニュースサイトや、専門としている人のブログをフォローし続けることで手に入ります。代表的なインターネットメディアを頻繁にチェックするよう心がけましょう。また、ビジネス一般のトレンドを掴むために、新聞やビジネス誌に目を通しておきましょう。

ITリテラシー

ITリテラシーとは、一般的なインターネットやパソコンといったITに関する知識とスキルを指します。特にECサイト運営のためには、HTMLの基礎知識やCSSなどのWEBサイトを構築するための知識や、エクセルなどのデータを整理したり分析したりするための知識などが当てはまります。

 

ECサイトはインターネット上でのビジネスですので、ITリテラシーは必須です。自分の運営しているECサイトがどのように作られていて、ユーザーにどのように届けられていて、注文がどのように送られてくるのか、知っておく必要があります。また、デザイナーではなくとも、最低限のHTML知識を持っていなければ、ECサイトの更新や管理もできません。

複数のメンバーでチームを組んで運営している場合、それぞれが得意な分野を詳しく知っていると効率的です。この人はHTMLやCSSといったデザイン分野、この人はWEB広告などのマーケティング分野、この人はECシステム関連、この人は経理分野、などといったように、互いに連携できるよう役割分担しましょう。

1人でECサイトを運営する場合には、広く浅くでも一通りの分野についてのITリテラシーが求められます。外注するとしても、全てを任せ切ることはできませんので、共通の知識を持って打ち合わせをしなければならないためです。

 

ITリテラシーを獲得するためには、実際にECサイトを運営している担当者からOJTを受けられれば良いのですが、そのような体制が整っていないことも多いでしょう。インターネット上に情報はたくさんありますので、自分で調べて身につけていくことが重要です。

短期的に習得したい場合には、セミナーやスクールを受講したり、資格取得の勉強をするという手段もあります。

WEBマーケティングスキル

WEBマーケティングという言葉は、WEBサイトを運営するためのフロント業務の中でも出てきました。ここでも内容は同じで、ECサイトを構築したり更新したりするスキルと、各種の広告やプロモーションを運用するスキルを指します。

 

ECサイトは運営していく中で改善し続けなければなりません。お客様との接し方を考えたり、使いやすいようにECサイトを構築するための知識は必須です。また、オンライン広告やSNSマーケティングなどのプロモーションを行なっての集客も欠かせません。これらのスキルがなければ、ECサイトを作ったは良いものの、集客できずに誰にも見てもらえず、見てもらえたとしてもECサイトが使いにくくて購入へ誘導できない、という結果となります。

WEBマーケティングのスキルは、当然ながらマーケティング業務を行うのに必要です。マーケティング業務はECサイトとしての方針や、ブランディングの基本となりますので、外注しにくい業務でもあります。ECサイト運営担当者が身につけるべきスキルとも言えるでしょう。

WEBマーケティングの知識もITリテラシーと同様に、OJTで学べれば良いのですが、教えられる人は多くないでしょう。

 

オンラインでの広告の使い方やプロモーションの手法については、一つのテクニックとしてセミナーや書籍で学ぶこともできます。オンライン広告を運用する会社に外注して、その中身を見ながら身につけ、自分でできるようになるのを目指すことも可能です。

その他にも、ブランディング全般、UIのデザインなど、持っておきたいスキルは多数あります。まずは書籍などで触れてみたり、その分野のセミナーを受講して基本的な知識を得るのが近道です。その後は日常的にWEBサイトやECサイトに触れ、WEBマーケティングの視点で見てみることでスキルを習得していくことができます。

コミュニケーションスキル

ECサイトの運営と言っても、モニターの中だけ見ていれば良いわけではありません。モニターを通して、あるいは直接対面して、対人でコミュニケーションを取ることも必要です。このような際の対話力、交渉力などをコミュニケーションスキルと言います。

 

ECサイトは注文処理の多くの部分が自動化されていますが、イレギュラーな問い合わせやクレームは必ず発生します。その際にテンプレート的に定められた反応しかできないのでは、問題を解決することはできません。運営するECサイトのファンをより多く作っていくためにも、適切なカスタマーサポートが必要です。

また、ECサイトを運営するために必要なコストを抑えたり、希望を伝えたりするために交渉が必要な場面もあります。商品の製造や仕入れでは、商品原価についての交渉があります。配送業者とも場合によっては送料について交渉できることがあります。その他にも、ECサイトの制作やデザインを外注するなら、イメージを伝える力が必要です。

 

コミュニケーションスキルは、普段から多くの人と接し、話をすることで磨くことができます。社内でも社外でも、できるだけ積極的に話をしてみましょう。もしくは、スピーチやプレゼン能力を鍛えるセミナーもありますので、受講するのもおすすめです。

また、営業職やカスタマーサポートの分野では、ロールプレイで習得する方法もとられています。もし社内にその部門があれば、研修を受けさせてもらうのも良いでしょう。

商品撮影・クリエイティブ

ECサイトを運営するにあたり、商品の説明をするために商品を撮影して、画像を制作する必要があります。また、ECサイト自体の制作、さには広告や各種プロモーションを行う際にも、それらを伝えるための画像や素材が必要です。そのような制作に関するスキルを、クリエイティブスキルと言います。

 

ECサイトはモニターを通してユーザーと接するものです。商品を直接触って見てもらうことはできません。そのため、商品の仕様やサイズ感、質感、使用イメージなどを伝えることが重要です。いくら良い商品であっても、写真の撮り方が下手なために魅力が伝わらず、購入してもらえないこともあります。写真の撮り方、クリエイティブの作り方次第で、ECサイト訪問者の購入率が上がった、などということは頻繁にあります。

このスキルは、特にフロント業務のサイト制作や、広告・宣伝・プロモーションで必須となります。綺麗に伝えるだけでなく、ユーザーに伝えたいこと、イメージして欲しい効果などを表現できれば、ECサイトはより使い勝手が良くなります。

 

写真の撮り方や、画像の加工の仕方、デザインの方法については、学ぶ場所が多く用意されています。専門の学校もあり、就職前に通う人もいるほどの定着した業種とも言えるでしょう。ECサイト運営担当者になってから学びたいのなら、学校に通う時間はないでしょうから、セミナーや通信講座を受講するのが、まず基礎を習得するのにおすすめです。

商品企画力・マーチャンダイジング

商品企画力やマーチャンダイジングのスキルは、ECサイトで販売する商品を開発するためのものです。簡単に言えば、売れる商品をつくる能力です。しかし、そのためには幅広い知識が必要となります。市場の動きやトレンドに関する知識、ニーズが高まっている分野を探す知識、次に実用化が実現しそうな技術についての知識などなど。それらを総合的に結びつけて、需要のある商品を企画するのです。

 

これらの知識やスキルは、フロント業務のマーチャンダイジングで必須となります。

このスキルがなければ、独自に商品を企画することができません。そのECサイトは、ただ流行っているものを仕入れて売ったり、他の店舗よりも安く売ったり、といったことしかできなくなります。ECサイトの特徴も持てずに固定客も生まれませんし、安く売るには利益を削るしかありません。

 

商品企画はECサイトに限らずビジネスに必要なスキルですので、これまでインターネット分野に関わってこなかった人でも持っていることがあります。そのような人材をECサイト運営担当に引き入れたり、手伝ってもらって学んでいくこともできます。

または、マーケットを詳しく知る身につけていく方法もあります。市場調査の方法、ユーザーのリサーチ方法などは、方法論が確立しつつあります。書籍やセミナーもたくさんありますので、効率的に知識を得ることも可能です。現在の市場、トレンド、ニーズを掘っていくことスキルを先に習得すれば、どのような商品を企画すれば良いのか見えてくるでしょう。

行動力

ECサイトを運営する際の行動力とは、新しいことを試し続ける力のことを言います。新しい商品を企画する、新しい売り方を探す、新しいデザインを試す、といったことが具体例としてあげられます。

 

他の多くのビジネスと同じく、ECサイトは作ったら終わりではありません。お客様と接して、商品を追加して、ECサイトを更新して、バックヤード業務を改善していく必要があります。その中で新しい手法が生まれる頻度が早く、新しいことを試しやすいのがECサイトの特徴でもあります。

例えば、商品の見せ方を変えようとしたら、実店舗では棚を整理したり、商品を移動したり、飾り付けを変えたり、たくさんの工程が必要です。しかしECサイトならば、デザインの配置を変えたり、商品の画像を変更したり、比較的簡単にできるのです。新しい方法を試してみて、上手くいけば定着させて、失敗だと思ったら元に戻す、ということが素早くできるのがインターネットの世界です。その行動力の積み重ねによって、より良いECサイトが出来上がり、競合との差が生まれていきます。

この行動力や、改善を続けるスキルは、ECサイト運営における全ての業務で有効です。いろいろな分野で少しずつ改善することによって全体が向上しますし、複数の分野の改善が相乗効果を生むこともあります。ECサイト運営担当者全員が身につけるべきスキルだとも言えます。

 

行動力は、その人の性格に基づく部分もありますので、身につけるのは難しいと思うかもしれません。

しかし、思いついたことをすぐに行動に移す癖はつけられます。また、常に情報を収集していれば、改善できるかもしれないという発想を得ることもできます。情報収集力と、自分の専門としている分野の知識があれば、行動力につながるのです。そして行動すれば、それが成功しても失敗に終わっても、新たな知識が得られます。それがまた次に繋がっていきます。

ECサイトの構築にかかる費用と運営にかかるランニングコスト

ECサイトの構築にかかる費用と運営にかかるランニングコスト

ひとくちにECサイトと言っても、その作り方にはいろいろな形式があります。

主なものとしては、3種類に分けられます。楽天やamazonなどのショッピングモールへ出店する方法。ASPやSaaSなどと言われる、パッケージ化されたECシステムを使って作る方法。オープンソースのECシステムを活用したり、フルスクラッチで一から店舗を作る方法。

これらの3つは、それぞれ構築費用、ランニングコストが異なります。

ECサイトの構築方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介 ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介

 

ショッピングモールへの出店や、パッケージ型ECシステムには毎月の利用料が設定されているものもあります。フルスクラッチでECサイトを作ったとしても、そのECサイトを置いておくためのサーバーや、ドメインの維持費は別途必要です。

また、ECサイトの運営にかかるコストはシステム利用に関するものだけではありません。オンラインで集客をするために広告を出せば、当然広告出稿費が必要です。ECサイト内で購入率を上げるために、メールマガジンを配信したり、チャットなどの接客ツールを使ったりすると、さらに追加費用がかかることもあります。

ECサイトを運営するにあたり、どれくらい売り上げれば利益が出るのか、綿密に計算しておく必要があります。その土台として、ECサイトの運営コストを知らなければなりません。ECサイトの構築方法ごとに、ランニングコストを確認しておきましょう。

ショッピングモール(楽天・amazonなど)

ECサイトを構築する方法のうち、最も安価で手軽なのがショッピングモールに出店するものです。楽天やamazonなどのショッピングモールと契約して、店舗や商品の情報など必要な項目を埋めていけばECサイトが開店できます。

 

初期費用の相場は0〜10万円程度と、非常に安く始められる方法です。

しかし、ECサイトを運営していくためのランニングコストは、他の方法に比べて高くなる傾向があります。その理由はシステム利用料と販売手数料です。

システム手数料は月額5〜10万円と設定されているショッピングモールが多くなっています。これは固定費として、毎月請求されます。

また、ショッピングモールでは売上の一部を販売手数料として支払わなければなりません。プランや売り上げ額によって変動しますが、売上の5%〜10%程度が一般的です。この販売手数料は売上が増えるほど大きくなる変動費です。100万円の売上の10%ならば10万円ですが、1000万円の売上の10%は100万円となります。

基本的な機能の他にオプションとして用意されている機能もあります。ショッピングサイト内で集客をする広告を出稿したり、ショッピングモールによってはECサイトの独自ドメインを使うことも可能です。ただ、それらを利用するにも追加費用がかかります。

ショッピングモールへの出店は簡単ですが、ランニングコストは大きくなる傾向があります。売上が大きくなっても、その分ランニングコストが大きくなるので、利益を出し難いとも言えます。

ASP・クラウド(SaaS)・パッケージ

ASPは、Application Service Providerの略です。ECサイトのシステムをインターネット上で使わせてもらう代わりに、その対価を支払うサービスです。Software as a Serviceを意味するSaaSも、だいたい同じように使われます。代表的なサービスに、BASE、Shopify、カラーミーショップなどがあります。

ASP型とSaaS型は、初めからインターネット上にECサイトのテンプレートが用意されています。パッケージ型は、自分でインターネット上に設置するものと考えてください。代表的なものには、ecbeingやebisumartなどがあります。

これらは、どれも自分でECシステムを開発したりする必要がなく、インターネット上に用意された自分のECサイトを使うことができます。テンプレート的なECサイトの枠組みが用意されているので、店舗の情報や商品の情報を入力していけば開店することができます。

 

システムが用意されているという点ではショッピングモールと同じですが、自由度はこれらのタイプのECサイトの方が高く、より店舗の世界観を反映させたデザインを作ることができます。

初期費用は、ECサイトの作り込み具合によって大きく異なります。ショッピングモールへの出店と同じ程度の情報入力でも開店は可能です。その場合の初期費用は0〜10万円程度です。ただ、ショッピングモールに比べてデザインをカスタムできる幅が広いので、凝ったものにすると、初期費用は大きくなり、100万円程度にもなります。

ランニングコストはショッピングモールに比べると安価で済む場合が多くなります。

毎月のシステム利用料は不要のものもありますが、だいたい数千円から数万円の範囲です。独自ドメインの使用量や、サーバー費用がかかる場合もありますが、年間数千円程度で済む場合がほとんどなので、それほどの負担にはなりません。

売上に応じて必要になる変動費としては、決済手数料のみのサービスが多くなっています。クレジットカードやコンビニ決済の手数料は3%〜5%くらいなので、ショッピングモールの5%〜10%程度に比べると低くて済みます。

基本システム以外の機能の、オプションも用意されています。オンライン広告で集客をしたり、後払いなど決済方法を追加したり、接客ツールを使ったりするには、別途追加費用は必要です。

ショッピングモールに比べると、売上手数料がない分、ランニングコストは抑えられると言えます。

オープンソース・フルスクラッチ

ECサイトをさらに自由に構築して、イメージ通りのデザインを実現したり、自分たちの組織や商品にあった運営を行えるようにするためには、オープンソースやフルスクラッチと呼ばれる方法をとります。

オープンソースとは、誰でも自由に使って良いものとして公開・配布されているECシステムです。代表的なのがECcubeです。

これを利用して、オリジナルのECサイトを一から構築することを、フルスクラッチと言います。どのように作り込んでも良いので、非常にカスタム性が高いのが特徴です。

 

ただし、ソースコードと呼ばれるプログラムが配布されているだけなので、使いこなすには高い専門知識が必要です。社内に技術力を持ったSEがいる場合などを除き、システム会社に制作を依頼することとなります。その場合、ECサイトを開店するまでの初期費用として最低でも50万円程度は必要です。さらにデザインも凝って制作すれば数百万円必要なことが多いでしょう。

その代わり、ショッピングモールやASPのように、毎月システム使用料を支払う必要はありません。とはいえ、システム保守費用、サーバー費用、ドメイン費用などは発生します。商品が売れた際の決済手数料も売上の3%〜5%ほど必要なので、ランニングコストはASPタイプと大きく変わりません。

コンセプトや世界観を反映させたデザイン性の高いECサイトを作りたい場合や、ECサイト運営チーム内にSEがいてオープンソースのシステムを利用した方が安価になる場合には、このタイプが使われます。

 

ECサイト運営の注意点

ECサイト運営の注意点

ECサイトにも多くの種類や作り方があることを見てきました。では、これからECサイトを構築し運営するという段階で、どのタイプが自分たちに合っているのか、どのシステムを使って構築すれば良いのか、判断に迷うこともあるでしょう。

 

また、ECサイトの運営を始めてから、さまざまな問題に気づくこともあります。

プロモーションの方法や、商品ページのデザインなど、本当はもっとこうしたいと思っても、システムの制約でやりたいことができない。

ランニングコストが想像以上に膨れ上がってしまって、利益が確保できない。

ECサイトや、その周辺のシステム、マーケティング手法などで、新しいものが次々と生まれて、その目まぐるしい動きについていけずアップデートができない。

などなど。

 

ECサイトを開店してから目論みが外れると、修正したり作り直したりするのは大変です。あらかじめECサイトの構築や運営時の注意点を見ておくことで避けられることもありますので、確認しましょう。

自社の商品や規模、運用担当者に合ったシステムで構築する

ECサイトの土台となるシステムを選ぶ段階から注意が必要です。大きく分けると、ショッピングモール型、ASP型、フルスクラッチ型と3種類のシステムがありますが、それぞれ特徴が異なります。自社のECサイトで販売する商品の種類や数、運営担当者の人数などから、ECサイトの運営方法をシミュレーションして慎重にシステムを選びましょう。

例えば、商品の種類が多くて入れ替わりが激しいECサイトの場合、商品管理をするだけでも多くの時間がかかります。ECサイト運営担当者も多く配置できればマンパワーで解決できるかもしれませんが、商品単価が低いと多くのスタッフ数を使うことはできません。そのようなECサイトには、商品説明ページはテンプレート的に作成や管理が簡単なシステムが合っているでしょう。ショッピングモール型やASP型を検討しましょう。

逆に化粧品やサプリメントなど、商品数は絞られていて定期購入をしてもらうビジネスモデルのECサイトの場合は、商品の入れ替わりはほとんどありません。その代わり、商品の魅力を最大限伝えるためにデザインを細部まで作り込む必要があります。商品やECサイトの世界観を伝えられるよう、自由度の高いフルスクラッチのシステムでの構築を検討した方がいいかもしれません。

必要な機能とランニングコストをよく考える

ECサイトは構築して開店させただけでは売上は生まれません。運営を続ける中で、プロモーションを行って集客したり、購入率を上げるためにメールマガジンの配信なども行う必要があるでしょう。これらの施策にも費用がかかることには注意しなければなりません。

ショッピングモール型やASP型のECサイトは、初期費用を抑えて比較的簡単に構築することができます。しかし、その初期費用だけを見て、安易に導入を決めてしまっては失敗します。ECサイトを開店させたけれど売上が伸びない、オプション機能を使って集客してみよう、リスティング広告を出してみよう、と運営していると、ランニングコストが膨らんでしまうからです。販売手数料や決済手数料を除いたプロモーション費用だけで、気づいたら数十万円も使っていた、などということも起こり得ます。

少なくとも今後1年か2年分は、どのようなプロモーションを行って、どのようなオプション機能を利用して、どれくらいコストがかかるのか、計画を立ててから、各システムを比較検討しましょう。

情報収集を怠らない

インターネット業界全体の傾向でもありますが、EC業界もまた非常に流れの早い分野です。常に新しい技術や、マーケティング手法が生まれ続けています。最新の情報を収集できるようにしておかなければ、すぐに取り残されてしまいます。

競合他社が次々と新しい手法を取り入れているのに、自社だけが乗り遅れていたら、やがてはシェアを奪われます。売上を確保するためにも、最新トレンドを見逃さないようにしましょう。

また、ASPなどのECシステムを使っている場合には、そのシステムのアップデート情報も把握しておかなければなりません。土台となるシステムが新しくなっていっているのに、自分たちのECサイトを古いままにしておくと、最悪の場合システムに不具合が生じることもあります。

ECサイト運営業務を効率化するためには?

ECサイト運営業務を効率化するためには?

ECサイトを開店してからは、受注や発送といった日々の業務に追われることとなります。さらに、売上をさらに伸ばすための施策も同時に行わなければなりません。

「業務が回らない」「売上が伸びない」この2点がECサイトを運営する上で最もよく発生する悩みです。

とはいえ、売上を伸ばすのは大変です。売上が伸びない理由はさまざまで多岐に渡るため、要因を洗い出し、関連性を分析して理解し、出てきた課題を一つづつ解決していく必要があります。

その点、業務が回らないという悩みについては、業務フローや社内の体制を見直すことで、すぐに改善できるものもあります。

業務フローを見直した上で、ボトルネックになっている部分が見つかったら、その問題を解決します。多くの場合は人手不足が関わる問題です。商品情報登録や注文情報の処理、梱包などのルーティンワークが増えすぎて業務が回っていないのであれば、スタッフを増員して解消します。それが人員数の都合上難しければ、自動化や効率化ができるツールの導入や、アウトソース化を検討します。

日常業務が効率化されれば、時間的な余裕が生まれるので、次には売上を伸ばすための施策に着手することもできます。

運用プロセスの見直し

ECサイトの運用プロセスは、商品ラインナップや在庫管理の仕方、倉庫と発送処理の関係などによって変わりますので、一様に考えることはできません。まずは、運営するECサイトのプロセスを見直して、どこに問題があるのかを洗い出しましょう。

浮かび上がった問題点を改善する方法は主に2つ、自動化と、かかる時間の短縮です。

 

まず、システム的に自動化できる部分は可能な限り自動化しましょう。自動化が可能な範囲が広いのは、ECサイトの強みでもあります。

お客様から注文が入ってからのプロセスを考えてみます。注文の受注処理、注文確認メールの送信、在庫数の管理、出荷お知らせメールの送信、売上の集計や計上、配送後のフォローメールの送信、これらを手作業で行っていないでしょうか。ショッピングモールやASPのECシステムでは、自動化できる仕組みが備わっていることがほとんどです。フルスクラッチでECサイトを構築している場合には、カスタムして自動化しましょう。

また、商品登録や、商品情報へのキーワードの追加、一時的な値下げや付加ポイントの操作についても、一括で変更できるよう工夫できます。

 

次に、運営スタッフの手作業が必要になる部分でも、時間を短縮できるところがないか探しましょう。

お問合せなどのお客様対応は、慣れないうちは時間がかかるものですが、次第にテンプレート化できるようになります。返答例を蓄積して、よくある問い合わせと返答のマニュアルを作るなどし、誰が担当しても素早く処理できるように工夫します。

商品の梱包や出荷処理も、改善点が見つかりやすい部分です。例えば、ピッキング作業の際に、注文を受けた時間順に並んでいた伝票を、注文内容の商品番号順に並べるだけでも、大きく改善できる場合があります。

受注時間順にピッキングしていく場合には、あちらの商品を取り、こちらの商品を取り、と倉庫の中で移動する距離が大きくなります。商品順に並んでいれば、同じ商品の注文が続けばその場でピッキングし続けられるので手間が減ります。取扱商品数が少ないECサイトや、一部の目玉商品の販売割合が特に多いECサイトでは有効な方法です。

また、ECサイト運営者間での社内コミュニケーションがボトルネックになっていることもあります。

フロント業務を管理している担当者と、発送業務の担当者、売上を管理する担当者が全て別々の場所にいる場合などは注意しましょう。それぞれ担当者間での情報伝達にタイムラグがあり、その結果発送までの時間、売上が集計されるまでの時間が遅れてしまっているかもしれません。

 

慣れたやり方で運営していると、担当者は問題点に気づかないこともあります。外部のコンサルタントに一時的にでもチェックや改善を依頼するのも一つの方法です。

運営業務の選択と集中

業務フローを見直して、どこに問題があるのかを可視化し、自動化や短縮による改善を試みた上で、まだ業務が回らないということもあるでしょう。担当スタッフを増員できればいいのですが、社内の人員数やECサイトの利益率などの事情で、増員は難しいことも多いでしょう。

その際には、業務フローのうち重要な部分を見極めて、そこに運用リソースを集中します。

例えば、梱包を簡略化する、手書きのお礼を廃止する、納品書の同封を止める、などの発送業務のスリム化。あるいは、配送の日時指定を受けないようにしたり、売れ筋商品ではないものを終売にしたり、といったサービスのスリム化など。全てを完璧に行うのが理想ですが、無理に行うよりは削れる部分を見つける方が、ECサイトのトータルでの満足度は上がります。

 

ただし、取りやめた業務があれば、その影響は観測するようにしてください。梱包を簡略化してクレームが増えたとか、配送の日時指定をやめてカゴ落ちが増えたとか、手間が減るメリット以上のデメリットがあれば、元に戻すべきです。

または、業務を効率化・自動化するツールを活用したり、外注のパートナーを活用します。

ツールの活用・パートナーの活用

運営業務で手が回らない部分や、社内のリソースだけでは苦手な部分については、ツールやパートナーの活用を検討します。

 

商品ページの管理や、セール・イベントごとの商品情報の書き換えが煩雑であれば、追加オプションの利用料を払ってもCSVファイルで一括処理できるようにします。もしくは、商品説明の内容やページの見え方の改善から行ってくれる業者に、フロント業務だけを外注することも可能です。

各商品が、ショッピングモール内や検索エンジンで何番目に表示されているのかを調べて、順位をあげられるよう施策を行うSEO対策は重要です。しかし、手作業で調べて分析して、というのは手間も時間もかかります。それを自動で行ってくれる、SEO向けの検索順位取得ツールを使うことも検討できます。

 

また、バックヤード業務についても、ツールやパートナーが活用できます。

複数のショッピングモールに出店し、自社ECサイトも構築しているような場合、それぞれのシステムで受注処理や在庫管理を行なっていると、同じ作業を何度もやることになります。それらの作業を一括で行えるようにするツールもあります。

ネクストエンジンやcross mall(クロスモール)が有名でシェアも大きいツールです。

各ショッピングモールやECシステムと情報を連携して処理しますので、複数のECサイトがあっても、1つの画面で1度の作業で済ますことができ、効率的です。一箇所にまとめて処理できるようになります。

また、複数のECサイト間での在庫の管理も、自動で行えるようになります。こちらのECサイトの登録在庫数が少ないから、あちらを減らして、こちらを増やして、などと手作業で調整する必要がなくなります。

複数のECサイトを運営するようになったら、ぜひ導入を検討したいツールです。

 

さらに、発送業務自体を外注することもできます。フルフィルメントサービスと呼ばれるものです。

フルフィルメントサービスを行う倉庫に商品を預けるだけで、後は全て任せられるサービスです。ECサイトに注文が入ったら、その内容が自動で倉庫に送られるようにしておけば、倉庫側でピッキングと発送を済ませて、在庫数の管理をしてくれます。

倉庫業者では昔から行なっているサービスですが、Amazonが参入してからは費用も下がり、ECサイトとの連携も良いので一般化してきています。

 

これらのツールやパートナーは、独立したパッケージとしてサービス化されているものも、ショッピングモールやASPなどのクラウドサービスのオプションとして提供されているものも、いろいろあります。運営しているECサイトで使えるもの、相性の良いものを探しましょう。

ECサイト構築の方法

ECサイト構築の方法

ECサイトを構築するのは、一つのプロジェクトでもあります。開店までには多くのことをしなければなりません。基本的なECサイトの構築手順はこのようになります。

    • コンセプト定義
    • 要求定義(特に機能要求)
    • ECプラットフォーム決定
    • 構築チーム決定
    • ワイヤーフレーム作成
    • デザイン・コーディング
    • 商品登録
    • 諸設定
    • オープン前オペレーションテスト
    • オープン

まず、どのようなECサイトを作るかコンセプトを明確にします。そのために必要な機能をリスト化して、それを満たせるプラットフォームを選びます。

次にECサイトの制作が始まります。ワイヤーフレームを作り、UIやデザインを煮詰めていって、最終的なコーディングを行います。

ECサイトの枠組みができたら、実際に取り扱う商品を登録し、店舗情報を設定して、ようやくシステムとして動くようになります。さらに、その動きに問題がないか十分なテストをしてから、ECサイトのオープンとなります。

この手順をプロジェクトに関わる人たちが共通認識として分かっていないと多くの問題が発生します。ECサイトに必要な要素に過不足が生じる、実際に制作に入る時にその内容が決まっていない、など進行が滞って余計な工数や時間が費やされることになります。

この流れの中で重要になるポイントを見ていきます。

 

以下の資料ではWebサイト制作がはじめての人にもわかるように、Webサイトが出来上がるまでにはどのような手順があるのかを実際の制作物をお見せしながらご紹介しています。

ECサイトの制作手順を詳しく理解したい方は是非ご参照ください。

実例つき!Webサイト制作の手順ガイド

実例つき!Webサイト制作の手順ガイド

Webサイトが出来上がるまでにはどのような手順があるのか。Webサイト制作がはじめての人にもわかるよう、実際の制作物をお見せしながらご紹介します。

step1.どんなECサイトを構築したいか決める(機能/デザイン/予算など)

ECサイトを構築する最初のステップは、どのようなECにしたいのかを決めることです。ここでイメージを固めておかなければ、サイトの機能、デザイン、商品、すべてが後からブレることになります。

 

まずはECサイトの柱となるコンセプトを決めます。売る商品が決まっていれば、その商品を売る場として相応しいイメージにします。最低限次のようなことは決めておきましょう。

    • コンセプトを説明するときに伝えやすいキーワード。「高級感」「親しみやすさ」「安心感」など。
    • ショップ名。お店のイメージから名前をつける、ブランド名を使う、商品名を使う、など。
    • ECサイトのドメイン。
    • ターゲット層と顧客のペルソナ。
    • ECサイトとしての特徴や強み。

コンセプトをプロジェクトメンバーが共有できたら、具体的に必要な機能を洗い出します。

店舗TOPページ、商品ページ、ショッピングカート、会員ページなどの必須の機能だけでなく、このECサイトに特有の機能を持たせられるか検討します。本や漫画を販売するなら、趣味の傾向によって商品を紹介する機能。コーヒーやお茶を販売するなら、好みの味を見つける機能。サプリメントを販売するなら、必要な栄養素を探す機能。お客様にとって便利な機能を想像するところから初めて、実現できるかを検討して決定します。

 

コンセプトと機能が決まったら、そのECシステムを構築する方法を決定します。自社内で構築するか、WEBサイト制作会社に依頼するかが、主な選択肢でしょう。大規模なECサイトを運営している会社でも、完全に内製化できているケースは多くありません。

 

もう一つ、ECサイトの構築イメージを作る際に関わってくるのが予算です。便利な機能を満載したECサイトを作りたいと思っても、有名なデザイナーに依頼したいと思っても、プロジェクトは予算内で進めなければなりません。

また、ECサイトがオープンしてからの予算も決めておきます。予想あるいは目標の売上があり、それを達成するためにランニングコストとしてかけられる予算があるはずです。サイトの維持管理やマーケティング施策などをその範囲で行う予算です。

step2.構築方法を選定する

どのようなECサイトを作りたいのかが明確になったら、どのように作るかを決めます。

ECサイトの構築方法は、ショッピングモールの利用、ASPやクラウドシステムの利用、パッケージ化されたECシステムの利用、オープンソースのシステムの利用、フルスクラッチ、さまざまあります。これらの中で、作りたいECサイトを実現できるものを選びます。

基本的には上記の順番で、ショッピングカートが最も自由度が低く、フルスクラッチが最も高くなります。ただしコスト面では、フルスクラッチが最もコストがかかり、ショッピングモールが最も安く簡単に作れます。

また、ASPなどのECシステムは、搭載されている機能や特徴が各システムによって異なります。作りたいECサイトに必要な機能がそろっているか、作りたいデザインは実現できるかを調べて選ぶこととなります。

その他、セキュリティ面がしっかりしているか、サポート体制が整っているかも大切なポイントです。特にECサイトの運営スタッフが少なかったり、システムや詳しいメンバーがいない場合には重要になります。

さまざまな要素が関連し合う中で、最適と思えるものを選びましょう。
ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介 ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介

step3.制作会社を選定する

多くの場合ECサイトの制作は制作会社に依頼することになりますので、この段階で制作会社を選びます。

制作会社の選び方も、作りたいECサイトが実現できるかが最大の問題です。そのために、2つのポイントを中心に比較検討を行いましょう。

 

まず、制作会社の対応できる業務の範囲です。

ECサイトの制作・構築・開発を専門としている会社であっても、その内容や特徴には差があります。大きく分けると、デザインが得意な制作会社と、システム開発が得意な会社があります。もちろん両方得意という会社もあります。

また、ECサイトを制作する際に、フルスクラッチでしか請け負わないという会社や、特定のASPやパッケージに特化している会社もあります。この点については、ステップ2の構築方法と合わせて制作会社を選ぶことも起こり得ます。

また、ECサイトのシステムと枠組みだけを制作してもらうのか、商品登録や配送・決済などの設定まで制作会社にやってもらうのか、さらにオープン後の運用も手伝ってもらうのか、依頼する範囲も想定しておきましょう。それに対応しているか、そのための費用はどれくらいかも比較検討する必要があるためです。

 

もう1つの制作会社を選ぶポイントは、その会社の実績です。

過去にどのようなECサイトの構築を行なったのか、機能の追加や開発をしたのかなどは、作りたいECサイトを実現できるかどうかの手がかりとなります。デザイン面については、過去に制作した事例を見せてもらえば、得意な方向性や世界観が掴めるでしょう。これらを、作りたいECサイトのコンセプトと照らし合わせて検討します。

また、制作実績だけでなく、運用実績も重要です。ECサイトには保守管理が必要なので、オープン後もトラブルなく運用できているかは重要です。

 

比較すべき事柄を把握したら、候補となった制作会社に提案書と見積書の作成を依頼しましょう。

作りたいECサイトのコンセプトを制作会社に説明します。どのような商品を売るか、どれくらいの売り上げを目指すか、発送業務の体制はどのようになっているか、などを説明して、それに適した提案をしてもらいます。同時に見積もり書も作成もお願いできます。この機能も実装すればこの価格など、数パターンもらえることもあるでしょう。

複数の制作会社に提案書と見積書を作成してもらうことで、それぞれの会社の特徴も分かってきます。予算内でという制約はありますが、できる限りコンセプトを実現できる提案を選びましょう。

また、コミュニケーションの取りやすい相手なのかも、このときに確認しておきます。人や組織には相性がありますので、一方の話している内容や意図を他方が汲み取れないような場合は、共同プロジェクトを進めるのは苦労が増える傾向にあります。

弊社の制作実績、お客様の声を以下のページでご紹介しています。

 

step4.制作(ワイヤーフレーム作成・デザイン・コーディング)

どのようなECサイトを、どのシステムを使って、どの制作会社に作ってもらうのかが決まったら、いよいよ制作が始まります。

まず、ワイヤーフレームを作ります。これは、画像などの具体的なデザインを制作する前に、ECサイト上に情報を配置するレイアウトを決めるものです。

その後で、ワイヤーフレームの中身となる、情報や画像といったデザインを作り込んでいきます。ここまででECサイトのイメージが出来上がります。

最後に、ここまではいわばデザイン図として作成していたECサイトを、WEBページの形に変換します。この作業をコーディングと言います。

これらの各段階で、制作会社と密にコミュニケーションを取りながら進めます。実績豊富な制作会社だからと言って丸投げしてしまうと、イメージと違うものが出来上がってしまうので注意しましょう。

 

このステップで特に意識すべきポイントは以下の8つです。

 

買いやすさを追求する。

ECサイトはお客様に商品を買ってもらうのが目的です。凝ったデザインや、綺麗なデザインにすることを優先してしまい、操作性が悪くなってしまっては意味がありません。ある程度は「よくある」ECサイトの形を踏襲して、どう操作すればどう動くのかすぐにわかるデザインにすべきです。

 

ページの表示速度を上げる。

ECサイトを訪れたとき、あるいは商品を見ようと詳細ページに移動したときに表示されるのが遅いと、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。ページや画像のサイズを大きくしすぎない、サーバーを強化する、重要な要素が先に表示されるようにする、などの工夫を忘れないようにします。

 

ファーストビューにこだわり抜く。

そのECサイトや商品ページにユーザーがアクセスしたときに、最初に目に入る部分をファーストビューと言います。その第一印象で、自分が求めていたページだと思わなければ、ユーザーは離脱してしまいます。単純に綺麗な画像にすれば良いわけではなく、ユーザーの意図にあったページだと分かってもらえるものを作ります。

 

ブランドイメージを傷つけないよう配慮する。

ECサイトや取扱商品は、それぞれブランドイメージを持っていることがあります。その世界観は壊さないようにしましょう。とにかくお客様の目につくように、お得だと感じてくれるように、派手な売り文句やクーポン画像を多用してしまうと、ブランドイメージが傷ついてしまいます。

 

写真や文章のガイドラインを作る。

ブランドイメージを守るのと同時に、ECサイトで統一感を持つことも重要です。運営しているうちに商品の種類や、プロモーション手法が増えてくると乱れてしまいがちなので、初めからガイドラインを定めて共有しておきましょう。

 

ECサイトは画像が命。

実店舗ならばサンプルや展示品を触ってもらえば伝わることもありますが、ECサイトではそれができません。商品説明の文章も、基本的には補足だと考えます。最も大切なのは商品画像なのです。商品の質感や色などのイメージが伝わる写真だけでなく、使っているところや、自分が使った時にどのような効果があるかまで感じてもらえるような画像を作りましょう。

 

スマホファーストで作成する。

現在ほとんどのECサイトへのアクセスはスマホからの割合が7割を超えています。スマホはパソコンに比べて画面が小さいので、パソコン用に作られたECサイトをそのまま見るのはストレスを感じます。使い勝手も悪くなり、商品の魅力も伝わりにくくなります。必ずスマホを想定したECサイトを制作しましょう。

 

ECサイトのKPIを設計する。

KPIとは、Key Performance Indicatorの略です。日本語で「重要業績評価指標」とも言われます。

ECサイトの最大の指標は売上や利益となりますが、それを左右する要因の中で特に重視するものを決めておき、計測します。ECサイトや商品の特徴によってKPIは異なりますが、アクセス人数、サイト滞在時間、一人が見た商品の数、会員登録数、サンプル請求数などから、運営するECサイトの売り上げにとって重要になるであろう数値をKPIに設定します。

step5.商品登録

ECサイトのシステムやトップページなどが出来上がったら、商品を登録します。

実店舗で言えば内装やレジが出来上がって、商品を陳列する作業です。商品が見やすく、わかりやすく、手に取りやすいように、商品情報を登録しましょう。

具体的に必要な情報は、商品名、価格、商品画像、説明文、在庫数などです。統一感を持った内容で、不可分ない情報を、SEOも意識して作成しましょう。

step6.オープン前テスト

ここまで来たらECサイトはいったん完成とも言えます。しかし、オープンを焦ってはいけません。システムに不具合があるかもしれません。商品登録に漏れがあるかもしれません。価格や送料の設定が間違っているかもしれません。入念にテストを行いましょう。

この段階でのテストは、できるだけ多く人に、多くのデバイスやOSでやってもらうべきです。iOSでしかテストしておらず、Androidは見ていないなどということのないように、また制作会社に任せきりにしないように、社内のEC担当者だけでなく周りの人たちにも声をかけて行いましょう。

 

特に重点的にチェックすべき項目は、ECサイトの制作やデザインに関するものと、システムの動作やオペレーションに関するものに分けられます。

 

制作観点でのチェック項目としては、以下のようなことを中心にテストを行います。

 

デザインチェック

サイトのイメージ画像や商品画像が間違っていないか、表示されていないものはないかといった基本的なことから確認します。また、画像に写っている商品の数や色と、そのページの説明文の内容が異なっているといった、紛らわしい表現も排除します。特定の国の人や、特定の習慣・考え方を持つ人にとっては非常に不快に見えてしまう画像などもあるかもしれません。

 

コーディングチェック

ECサイトは、それぞれのデバイスや使っているブラウザの種類によって、微妙に見え方が異なるものです。すべてのユーザーの環境で、完全に思い通りに表示させることはできません。とはいえ、特定の環境ではデザインが大きく歪むことがあれば、修正しなければなりません。

 

フォーム周りチェック

ECサイトは商品をカートに入れたり、購入手続きをしたり、動的なページも多くあります。これらのページが正常に動作するかも、細かくテストします。お客様情報を入力するフォームは特に重要です。わざと半角や全角を混ぜてみたり、必須項目を空欄にしてみたり、どのような操作をしたらエラーが発生するかも試してみましょう。

 

SEO周りチェック

ECサイトもWEBサイトの一種なので、SEO対策は大切です。検索エンジンからの集客は、広告と違いコストがかかりませんので、経費の圧縮にもなります。

商品名は適切か、商品情報に必要なキーワードは盛り込まれているか、タイトルタグやディスクリプションは細かく設定されているかなど、SEOの観点でページをチェックします。

 

導入タグチェック

ECサイトでは、ユーザーの動きを計測することが大切です。どの商品が人気なのか、どこから来た人が多いのか、購入過程のどのページで離脱する人が多いのか、などを分析して改善に繋げるためです。

この計測を行うためには、そのためのタグを導入します。それが正常に機能しているか、すべてのページに漏れなく設置されているか、オープン前にテストしておきます。

 

リダイレクトチェック

ECサイトの新規制作ではなく、リニューアルやシステムの入れ替えのための制作だった場合は、以前のURLが確実に引き継がれているかを確認します。旧URLにアクセスしてきたユーザーが、正しく新URLにリダイレクトされていなければ、リンク切れとなってしまいます。お客様の使い勝手の面でも非常に印象が悪いのと同時に、SEOの観点でも悪影響があります。

 

その他(ファビコン、OGPなど)

ファビコンとは、ブラウザのタブの左端に表示される画像のことです。googleならば「G」のマークのロゴ、yahooならば「Y!」というロゴ、といった具合にWEBサイトのシンボルを表示させることができます。ユーザーに覚えてもらいやすくなりますので、設定しましょう。

OGPは、twitterやfacebookなどでECサイトのURLがシェアされたときに、そのページのタイトル、URL、概要、画像を表示させられる仕組みのことです。商品画像だけでなくECサイトの情報も伝えられますので、設定しておくべきです。

 

オペレーションに関するのチェック項目には、これらがあります。

 

決済システムとの連携チェック

ECサイトでの支払いはクレジットカードが主に使われています。しかし、クレジットカード情報は慎重な扱いが求められるので、基本的にECサイトには記録が残らずに決済会社のシステムに直接送られる仕組みになっています。この連携に不具合があると、購入手続きができません。デバイスやOS、クレジットカードのブランドなどもできるだけ幅広く確認した方が無難です。

 

配送システムとの連動チェック

ECサイトはオンラインで動いていますが、商品管理と配送の段階では必ずオフラインでの作業が必要となります。倉庫やフルフィルメントを利用していればそのシステムに、利用していなければ自分たちでピッキングや梱包をするための注文票やラベル印刷に、正しく情報が送られているか、動作確認を行います。

 

社内オペレーションチェック

ECサイトで注文が入ってから、その注文を処理して、発送するまでの流れをテストしておきましょう。どこかに不具合や、作業に手間取る箇所が見つかったら、オープンまでに修正・改善策を整えます。

また、マニュアルを作成したり、それを元に研修や教育も必要ならば行いましょう。

step7.オープン

テストも完了して準備万端となったら、いよいよオープンです。

オープンの日時が決まったら、告知をしましょう。SNSなどで拡散してもらい、多くの人に伝えます。

ただ、オープン直後はトラブルが起こりがちなので、最初から大々的に広告などを使って集客するのは、経験豊富な場合に限った方がいいかもしれません。

また、トラブルやシステムの不具合が発生したときの対応について、あらかじめ制作会社と取り決めておきましょう。どこまで対応してくれるのか、対応時間は何時までか、週末はどうなるのか。後から揉めないように確認すべきです。

その条件を見た上で、サイト公開のタイミングを決めます。週末は対応が難しいならば、オープンは平日に設定した方がいいでしょう。

ECサイト運営・運用業務のまとめ

ここまで、ECサイトの業務内容と習得方法、ボトルネックになりやすいことと改善のポイント、ECサイトの仕組みやシステムの種類、構築の手順などについて説明してきました。ECサイト運営や改善のイメージを持っていただけましたら幸いです。

ECサイトの運営は、商品登録〜販売〜発送というルーティンワークの部分だけをこなして、日々の業務が終わってしまいがちです。しかし、売上を増やすには絶え間ないマーケティング活動が必要ですし、利益率を向上させるには業務を改善し続けなければなりません。

 

運営業務の仕方はECサイトそれぞれで異なります。運営を続けていると、問題だけでなく自分たちの強みも見えてくるでしょう。それを総合的に捉えて、最適なECサイトを構築し、運営しやすい環境を整えていきましょう。

業務内容を可視化すれば、ボトルネックを見つけることができます。問題点は改善しなければなりませんが、苦手な分野であればアウトソースも可能ですし、重要な部分にマンパワーを集中する代わりに簡略化する勇気も、ときには必要です。ECサイトを総合的に捉えて、売上や利益を向上させられる方法を見つけましょう。

ECの世界は変化や進化が非常に早い分野です。油断していると運営するECサイトが時代遅れのものになってしまうでしょう。ECサイトだけにとどまらず、インターネット業界全体の最新情報を常に収集して、取り入れられるものはすぐに試すべきです。それが、お客様に新鮮で最上のEC体験を提供することであり、売上や利益の向上にもつながります。

 

とはいえ、ECサイトの運営にはノウハウも人員も必要です。改善したい点はわかっているけれど、人手が足りない。効率化できるツールを導入したいけれど、どれが自社にあっているか判断できない。あるいは、ボトルネックを見つけられず、何から手をつけて良いかわからない。などなど、各段階で行き詰まってしまうこともあるでしょう。

そのような時は、外部の運営サポートやECコンサルタントを利用するのも有効です。ニュートラルワークスでは、WEBのスペシャリストたちが、お客様のビジネスや課題に合わせたECサイトの運営をお手伝いいたします。ECサイトの構築から運営、改善まで、お困りのことをなんでもご相談ください。

著者紹介

津久井 渉

津久井 渉

取締役

1991年生まれ。オーストラリアの高校を卒業後、その後イギリスで建築学科を卒業し、大学院ではデザインシンキングを専攻していました。楽天株式会社へ新卒で入社。トラベル事業部でマーケティング職に約3年間従事した後、2017年には株式会社LIGにWebディレクターとして転職。2019年よりニュートラルワークスへジョイン。これまでの多岐にわたる経験を元に最高なサイト作りはもちろんのこと、貴社のビジネス上の課題解決へ導きます。