ECサイト

2021.04.09 (公開: 2021.04.02)

ECサイトの費用相場は?構築方法別に解説

ECサイトの費用相場は?構築方法別に解説

今後ますます拡大が見込まれるEC市場規模ですが、伸び率が高いことから法人企業だけでなく個人でECサイトを立ち上げる人も増えています。
サイト作りはHTMLやCSSの知識が必要というイメージが強く参入ハードルが高く見えるかもしれませんが、近年はこうした知識がなくてもECサイトを作れるサービスが多数出ています。

この記事では、ECサイトの構築方法やそれに応じた費用・料金相場などを解説しました。見積り依頼時に確認するべき注意点などにも触れています。

ECサイトの構築方法について

ECサイトの構築方法について

ひとくちにECサイトの構築といっても、構築方法はいくつもの種類があります。それぞれタイプや特徴がまったく異なるため、自社のコンセプトや目的に合った構築方法を選ぶことが重要です。

まずはECサイトの構築方法ごとの特徴やメリット・デメリット、その構築方法を利用した具体的なサービス例を紹介します。各構築方法について確認をし、そのうえで自社に合った方法がどれであるかを検討するのが、ECサイト構築を成功させるために必要です。

モール

モールとは複数のショップが集まってひとつの大きなショップを形成するECサイトの構築方法です。

既存のプラットフォームを活用できるため、ドメインの取得やデザインの構成などを考える必要がなく手軽にECサイトを始められます。モール自体に集客力があるため、自身で新たにECサイトを立ち上げるよりも集客の負担がかかりません。また、大手モール型ECサイトであれば知名度が高いため、ユーザーが安心して使用できます。知名度が低い個人や法人のECサイトは、セキュリティの意識から個人情報の登録に抵抗感を示す人がいますが、モール型であればその心配も低いです。

しかし、出店料や手数料の高さ・価格競争の起こりやすさなどのデメリットもあります。テナント料や運営コスト・売上のロイヤルティなどさまざまな費用が発生します。モール型ECサイトは同業他社が類似商品を扱うため価格競争が激化しやすく、結果として利益率が低下する可能性が高いです。店舗名が認知されにくくブランディングが難しい点もデメリットです。

参入ハードルや手間が低い点は魅力的といえますが、大きな利益やブランディングを希望するのであればあまり適しません。ただし集客力の高さはECサイトトップレベルなため、サブ的な立ち位置で利用するなど工夫次第で活用できる形態です。

モールの代表例として、「Amazon」と「楽天市場」が挙げられます。

Amazon:https://www.amazon.co.jp/

楽天市場:https://www.rakuten.co.jp/

Amazonはアマゾンジャパン株式会社が運営するマーケットプレイス型のECモールで、商品単位での出品が可能な点が特徴です。月間利用者数は日本最大級であり、かなり高い集客力を持ちます。

楽天市場は楽天株式会社が運営するテナント型のECモールで、サポート体制が整っている点が魅力的です。ただしテナント料が発生するため注意しましょう。ECサイト初心者のお試し的な出店や、ある程度経験を積んだ出店者がサブ的立ち位置で使用するのに適したモールです。

モールはメインで活用するよりは手段のひとつとして出店するのに適しています。

ASP・クラウド

ASP・クラウドとは提供されたクラウド上でECサイトを構築できるサービスです。

初期費用・月額費無料のものもあり、低予算でECサイトを立ち上げることができます。法改正やアップデートなどはベンダー側がおこなうため、自社で対応をしなくても常に最新の機能を使用できます。そのため管理や運営の手間も少なめです。モールに比べてデザインや機能の自由度が高い点も魅力的なポイントといえます。

ただし無料のASPでは、ECサイトの規模を大きくすることが難しいです。モールに比べて柔軟にカスタマイズできるとはいえ、やはり範囲は限られています。そのためECサイトの機能性を高めるために対応をすることになります。

方法のひとつとして機能豊富な有料ASPに移行するものが挙げられますが、有料ASPに移るときには無料ASPのドメインは使えないことが多いです。その場合は新たにECサイトを作り直さなければなりません。

ほかにも同サービス内で無料プランから有料プランへ移行する方法や、有料機能の追加などの方法が挙げられます。ただし有料機能の追加は数や機能によって結局割高になってしまうケースもあるため、注意が必要です。

規模が小さいうちは無料ASPでも問題ありませんが、将来的に大規模なECビジネスを展開する予定であれば最初から有料ASPにするか、もしくは別の構築方法を取るべきです。

ASP・クラウドの代表例として、「BASE」と「Shopify」が挙げられます。

BASE:https://thebase.in/

Shopify:https://www.shopify.jp/

BASEは初期費用および月額費用0円でECサイトを作成できるサービスで、2021年3月発表時点では140万を超えるネットショップが展開されています。簡単な手続きのみで本格的なECサイトが開設できるため、小規模のECサイトを作るのに適しています。

ShopifyはECサイトの運営に必要な基本機能はもちろんのこと、集客や売上拡大のために必要な機能も兼ね備えたASPです。世界ナンバーワンシェアを占めているサービスであり、機能性や自由度の高さから人気を集めています。世界各地の決済方法や言語に対応しているため、グローバル展開を検討するECサイトに最適です。

それなりにカスタマイズ性の高いサービスを使用して本格的なECサイトを作りたいのであれば、ASPやクラウドが適しています。

パッケージ

パッケージとはベースとなるソフトウェアを購入し、それをもとにECサイトの構築をする方法です。

パッケージによって作られたECサイトは物流データやWebでの受注データなど、それぞれのシステムが連携しています。そのためASPと比べてバックエンド作業(在庫管理や出荷業務など)の負担が軽い点が大きな魅力です。デザインや機能のカスタマイズ性も高いため、デザインや機能性を独自のものに設定可能です。他社ECサイトとの差別化やブランディングが容易におこなえます。

豊富なサービスの分、初期費用や月額費用が高額になる傾向にあるため、EC事業のスタート段階で手を出すのはやや難しいかもしれません。自由にカスタマイズができる分、それなりの知識がないと理想通りのECサイト制作ができない可能性も高いです。長く使い続けることになる分システムが古くなってしまうことは避けられませんので、定期的なメンテナンスが必要です。

パッケージの代表例として、「ebisumart」と「SI Web Shopping」が挙げられます。

ebisumart:https://www.ebisumart.com/

SI Web Shopping:https://products.sint.co.jp/siws

ebisumartは豊富な標準機能に加えて、要望に合わせたカスタマイズが可能なパッケージです。テンプレート管理やポイント・クーポンの利用、さらにはメルマガ配信などさまざまな機能搭載をebisumartひとつでおこなうことができます。非常に拡張性が高いため、理想のECサイト作りを可能にします。

SI Web ShoppingはEC年商10億円またはそれ以上を目指す中・大規模のECサイトに適した構築パッケージです。1996年リリースで実績が豊富なことから、安定性や信頼性が高いです。後述するオープンソースではないもののパッケージのプログラムソースを公開しているため、自社で柔軟にカスタマイズができます。

すでにある程度の成果が出ており、EC事業を拡大したいという出店者に適した構築方法です。

オープンソース

オープンソースとはその名のとおり公開されたソースコードのことです。すなわちオープンソースによるECサイト構築とは、自由に利用可能なソースコードを用いてECサイトを構築することをいいます。

ソースコードの利用に特別な制限がないため、好みのものを自由に使うことができます。基本的には無料で公開されているためサーバーやドメイン費用のみでサイトの公開が可能です。自由にカスタマイズできるうえにサイト公開後の微調整や追加機能の搭載なども容易なため、細かい点までこだわったECサイトを構築するのに向いています。

一方で、基本的にベンダーからのサポートがない点が大きなデメリットです。無料で公開されているソースコードを自己責任で使用するため、セキュリティ対策や管理などは自身でおこなわなければなりません。自由度が高い故に、相当の知識や技術力がないとクオリティの高いECサイトができないという点もあります。

オープンソースの例として、「EC-CUBE」と「Magento」が挙げられます。

EC-CUBE:https://www.ec-cube.net/

Magento:https://magento.com/ja/home

EC-CUBEは日本国内でもっとも利用されているECサイトのオープンソースです。レンタルカートやモール型の手軽さと、独自構築による自由性の高さ、その双方のメリットを備えています。メンテナンスフリーですぐに使用できるクラウド版とサーバーに無料でインストールできるダウンロード版の2種類があります。基本機能は無料で使用でき、足りない機能はストアでプラグインを購入することで追加可能です。

Magentoは世界シェアナンバーワンのオープンソースです。Magentoのプラットフォーム上での取引額は年間1,000億米ドルを超えています。多言語に対応しているためグローバル展開がしやすく、グローバル展開をするECサイトに適しています。日本語対応モジュールもありますが、英語のほうが情報が揃っています。

高い技術力や知識を用いて自由にカスタマイズしたい人に適した構築方法です。

フルスクラッチ

これまで紹介してきた構築方法は既存のシステムを基盤にECサイトを運営するものでしたが、フルスクラッチはシステムをすべてゼロから制作する方法です。

ゼロから自身で開発するため、完全にニーズを満たしたECサイトが構築できます。パッケージやオープンソースのカスタマイズもサービスによってはかなり自由度が高いですが、あくまで基盤ありきなため限界があります。フルスクラッチはどのような要件にも対応可能であり、自社独自の機能やニーズに合わせたECサイトが実現可能です。

エラーやバグに迅速に対応できる点も、フルスクラッチで構築したECサイトのメリットです。ASPやパッケージなどはアップデートをベンダーがおこなうため、スピード感に欠ける場面があります。その点フルスクラッチであればすべて自社や制作会社で対応できるため、手間や時間がかかりません。

このように自由度の高さや対応までのスピード感などに大きなメリットがある構築方法ですが、デメリットも存在します。そのひとつが、開発コストの高さです。自社ですべて構築する場合も外部の制作会社に依頼する場合も、開発にかなりの時間がかかります。自社での開発を希望するとしても、技術力を持つ人間がいなければ採用段階から始めなければいけません。高い技術力を持つ人材を雇用し続けるためには人件費も多く必要です。

非常に細かいニーズまで叶えられるため、技術力やコストなどの条件がクリアできるのであれば魅力的な構築方法です。

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ECサイトの構築方法別費用・料金相場

ECサイトの構築方法別費用・料金相場

ECサイトの費用や料金は構築方法によって大きく変わります。費用形態にも幅があり、機能を追加するごとに金額があがる仕組みもあれば、売上規模に応じて月額費用があがる仕組みもあります。自社の状況や希望に合った構築方法でECサイトを運用することが大切です。

すでに実店舗で売上が良くそれなりの実績を果たしているのであれば、固定のお客様やファンがいるはずです。ある程度知名度のあるブランドやショップであれば最初のうちから本格的なECサイトの構築方法を選んでも問題ないでしょう。一方で、あまり実績のないブランドやECサイト限定商品を販売する場合には売れる確証があまりないため、テストマーケティング的な位置づけで手軽な構築方法を選ぶべきです。

これまでの実店舗での売上やこれから構築するECサイトによる売上の予想・展望などをもとに検討をし、かけられる予算や使用する構築方法を設定しましょう。それでは、構築方法ごとの費用や料金相場を紹介します。

モールの費用・料金相場

モール型は規模の小さいECサイト初心者が出店という経験を積むことや、それなりに実績や知名度のある出店者がサブ的な立ち位置で運営することに向いています。

初期費用や登録費用など、初期構築費用は無料であることが多いです。そのかわり、月額出店料または成約料または販売手数料などが発生します。

Amazonの場合は小口出品サービスであれば1点販売ごとに基本成約料100円、大口出品サービスであれば月額4,900円(税抜)がかかります。これに加えて8~15%ほどの販売手数料が必要です。

楽天市場はプランによって料金が異なります。月額出店料19,500円・50,000円・100,000円(すべて税抜)の3つのプランに分かれており、プランによって登録可能商品数やシステム利用料に違いがあります。

モール型は初期費用が小さい分、月額費用や販売手数料などがかかる点が特徴です。あまり費用をかけずECサイトをお試し的に運用してみたい人に適しています。

ASP・クラウドの費用・料金相場

ASP・クラウドは年商規模1億円未満のショップに向いた構築方法です。無料と有料で大きく違いますのでそれぞれ紹介します。

無料ASPであれば、初期費用はかかりません。月額費用が発生する分サポートやサービスが豊富なプランを用意しているASPもありますが、基本的には月額費用も無料です。その分取引完了ごとにサービス料や決済料がかかる場合が多いです。例としてBASEの場合には、決済手数料が3.6%+40円、サービス利用料が3%かかります。

有料ASPは初期費用がかかるとはいえ、1万円程度のものが多いです。Shopifyのように初期費用はかからないサービスもあります。月額料金も高くて数千円から数万円程度で、決済手数料は1取引あたり5%ほどです。

サーバーを用意する必要もないため、サービス利用料や決済手数料のみでECサイトの運営ができます。初心者で規模も小さい人が、費用を抑えて自身のECサイトを持ちたいという場合に適した構築方法です。

パッケージの費用・料金相場

パッケージはEC年商が1億円を超えるような、それなりの規模を誇る法人に向いています。カスタマイズ性も高いため、販売方法が独特な場合にも適した構築方法です。

初期費用はそれなりに大きく、最低でも500万ほどを見積もったほうが良いでしょう。必要機能が揃っていながら独自のECサイト開発ができるシステムであるため、ある程度の費用が必要です。カスタマイズの内容によっては万単位での追加コストが発生します。

初期費用は非常に大きいですが、月額費用はそこまでかかりません。数千円ほどのドメインやサーバー代金が発生するぐらいです。ただしアップデートやリニューアルのタイミングで高額な構築費用がかかるほか、定期的にメンテナンスや保守の費用も発生します。そのため月額換算すると結局のところ10万円を超える費用がかかることになります。

初期費用や月額費用をある程度かけることができ、それなりの実績を持っている中~大規模のECサイトを開発するのに適したサービスです。

オープンソースの費用・料金相場

オープンソースは無料で公開されているため、ECサイトを構築するだけの知識や技術があるならば無料で活用できます。

ただし知識がなければ制作会社などの外部に依頼しなければなりません。そうなると制作報酬を支払う必要があります。報酬額はECサイトのシステムや規模などによって異なりますが、100万~500万は見積もったほうが良いでしょう。ソースコード自体は無料ですが使いこなせなければ結局制作報酬として初期費用がかかります。

月額費用としてはサーバー維持費や、追加で使用しているシステムのサブスクリプション費などが挙げられます。また、オープニングはセキュリティ面での不安が大きいため、それらを解消させるためのセキュリティ管理サービスの導入費や維持費などもかかります。

規模感に関係なくオリジナル性の高いECサイトを構築したい個人や法人、自身で自在にカスタマイズができるだけの知識や技術がある場合に適した構築方法です。

フルスクラッチの費用・料金相場

フルスクラッチは既存のシステムを一切使用せず、ECサイトをゼロからすべて自身で構築する方法です。制限がないため理想の要件を満たすことができます。

カスタマイズに制限がなく完全に自由な分、費用がかなりかかります。初期費用として数千万単位で見積もる必要があるでしょう。カスタマイズの規模によっては、数億円かかる場合もあります。

費用が大きくなる要因として、高い技術力や長い開発期間が必要なことが挙げられます。自社で構築するのであれば、高い技術力を持つ人材の採用や教育が必要です。能力に応じて高額の給与を設定しなければなりませんので、人件費がかさみます。外部に委託する場合であても、やはり高い技術力が求められるため報酬は高額となります。

インフラ基盤やサーバーなども用意しなければならないため、維持費もかなりかかります。内容にもよりますが、数十万は見積もるべきです。

高額な費用がかかるため、年商50億円を超えるような大規模ECサイトでないと難しいでしょう。

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ECサイトの費用・料金に関する注意点

 

ECサイトの構築を外部に依頼するのであれば、その分報酬を支払う必要があります。発注までに必要なステップは大きく3つです。

まずは相談前の事前準備です。制作会社に発注する前に、ECサイトのコンセプトや必要機能・依頼する範囲などを細かく検討します。この準備がしっかりとされておらず曖昧なままになっているとECサイトの理想形やゴールが明確になりません。そのためいくら優秀な制作会社に依頼したとしても、良いECサイトはできないでしょう。制作会社へ相談する前に、自社内でしっかりと準備をする必要があります。

続いてのステップは見積り・検討です。複数の制作会社に見積りを依頼し、出された結果をもとに検討をします。制作会社を絞り込む・検討するときのポイントとして、以下の点が挙げられます。

・自社ECサイトのコンセプトに合いそうか

・実績が豊富でわかりやすいか

・連絡やレスポンスのスピードは速いか

いくら優秀な制作会社であっても、自社ECサイトのコンセプトと制作会社の得意分野が違うのであれば避けたほうが良いでしょう。実績が不明瞭な会社も検討が難しいです。連絡がレスポンスが遅い会社は、契約後もスムーズな意思疎通が難しい可能性があります。

見積りや相談事の印象などをもとに制作会社を決めたら、いよいよ発注のステップです。

それでは、事前準備および見積り時の注意点を解説します。

相談前の事前準備

相談前の事前準備では、以下のような点を明確にすることが必要です。

・ECサイトのコンセプト

・事業計画

・ECサイトに必要な機能

・制作会社へ依頼する範囲

・初期費用および月額費用の予算

ECサイトのコンセプトが明確でないと、そもそもの方向づけができません。コンセプトとは簡単にいえば「ベースとなる考え方や構成」です。どのようなECサイトにするかを決め一貫性を持たせるために、コンセプトが必要不可欠となります。

事業計画も事前準備段階で大切です。ECサイトを構築する目的や運用計画など、事業においてどう組み込むかによってECサイトの規模やかけられるリソースが変わります。

ECサイトに必要な機能についても検討が必要です。ショッピングを快適にするためのブックマーク機能やお気に入り機能、欲しい商品を見つけやすくするためのカテゴリ設定や絞り込み検索機能など、どこまでの機能を搭載するか事前に明確にします。独自の販売方法があるならば、それに適した追加機能も必要でしょう。

ECサイト構築のすべてを制作会社に依頼するならともかく、部分的に依頼するのであれば範囲を明確にしなければなりません。自社で対応できる部分、自社でも対応できるけれど外注したほうが効率的な部分、自社では対応不可能な部分などを洗い出します。

ECサイト費用を問題なく回収できるよう、初期費用や月額費用の予算も検討しましょう。

見積り依頼・確認のポイント

見積り依頼・確認時に押さえるべきポイントがいくつかあります。

そもそもホームページの制作費用というのは、形態によって費用相場が大きく異なります。コーポレートサイト・ブランドサイト・LPなどでも違いますし、当然ECサイトの相場もまったく別です。ECサイトの制作依頼費用の相場は構築方法によって差がありますが、最低でも10万、パッケージやフルスクラッチなどの場合は1,000万円以上かかります。

多くの見積り書は工程ごとに発生する費用が記載されているはずですので、よくある項目を解説します。

まずは進行管理費です。プロジェクト進行費などの名称が使われることもあります。プロジェクトを管理する立ち位置の人件費であり、案件規模に比例して大きくなるため「制作費の○%」と割合で見積もられることが多いです。プロジェクトを管理するWebディレクターの質や割ける時間はECサイトの出来に直結するため、安易な値引きはいけません。

続いて企画部分であるKPI・コンセプト費用です。KPIの策定やコンセプトメイキングなどにかかる費用を指します。

続いての項目はサイト設計に関する部分です。

サイトマップ作成
ワイヤーフレーム作成
コンテンツ制作
コンテンツ移管作業

などが当てはまります。ワイヤーフレームについてはページのタイプごとに異なるものを設定する必要があるので、1ページあたりの単価に必要数を乗じた金額が記載されます。コンテンツ作成については自社で対応しやすい分野なため、発生しないことも多いです。

SEO対策やマーケティングを依頼するのであれば、これらの費用に関する項目も発生します。

既存サイトのアクセス解析
SEO対策のキーワード選定
リスティング広告
SNS広告

SEO対策はサイトを検索上位に表示させるために重要なため、プロに依頼した方が安心な部分といえます。リスティング広告やSNS広告は現代において重要なマーケティング手段であるため、活用されることが多いでしょう。

ここまではサイトの骨組み的な部分でした。次からは実際の開発に関する部分です。

まずはデザイン費です。デザインを制作するページ数分発生します。近年はPCとスマホでデザインが異なるサイトがほとんどであり、それぞれのデザイン費が必要な場合が多いです。ロゴや画像の制作も依頼するのであれば、その分の費用も発生します。ECサイトに使用する写真を撮影する場合は、撮影費の項目が追加されることもあります。

続いての項目はコーディング費用です。コーディングとはHTMLやCSSなどの仕様に沿ってデザインをWeb上に表現していくことをいいます。こちらも必要なページ数分の費用が発生します。通常はPC版とスマホ版が発生するものですので、見積り書に両方分の記載があるか確認しましょう。

コーディングが終われば環境構築や機能実装の段階に入ります。ここで発生する主な費用は以下のとおりです。

サーバーやドメインのセットアップ
CMSの投稿機能実装
セキュリティ対策費用
SSL導入費用
各ページのリダイレクト設定費用

ECサイトが運用できる状態にするために必要な作業となります。ECサイトであれば問い合わせ機能が実装されることも多いでしょう。

ECサイトの構築が完了したあとの動作テスト費用も発生します。動作テストとは誤字脱字チェックや各機能の動作確認・記事投稿機能のチェックなどです。機能が複雑であるほど高額になります。

発生する費用項目例を一通り紹介しました。複数ページの対応が必要な部分についてはページ数ごとに計算されると記載しましたが、場合によっては人日(工数)ベースで計算されることもあります。人日単価は4~5万円ほどが相場です。

わからない項目や不明瞭な部分があれば、判明した段階で必ず質問をしましょう。

見積り書と一緒に提案書ももらえると安心です。市場分析のアウトプットやSEO対策の具体的な方法・コンテンツ案の作成範囲など、見積り書ではわからない細かいところまで記載されているため、見積り書と併せて確認したい書類です。

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ECサイトを作る際に使える補助金

ECサイトを作る際に使える補助金

ECサイトを作る際には、補助金が使える場合があります。

補助金とは、国や地方公共団体が事業者に対して、新規事業の支援などのために支給するお金です。ECサイト制作も新規事業のひとつであるため、補助金が使える場合があります。補助金を上手く活用することで、ECサイトの制作費用を抑えることができます。

せっかく補助金が使えるのに全額自費で負担してはもったいないです。とはいえ補助金は制度が複雑なうえ探すのも難しく、自力で進めるにはハードルが高いでしょう。そこで、プロの力を活用することをおすすめします。

神奈川県茅ヶ崎を中心に活動する企画・クリエイティブチームの「株式会社ニュートラルワークス」では、ECサイトの制作代行や運用サポートなどをおこなっています。ECサイト制作に関する補助金についても解説していますので、ぜひサイトをご覧いただくか、必要に応じてご相談いただければと思います。

株式会社ニュートラルワークスのトップページ
ホームページ作成で使える補助金・助成金まとめ【2021年度】IT導入補助金でHP制作

それでは、ECサイトの制作時に使える補助金についていくつか紹介します。

IT導入補助金

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象とした補助金制度で、ITツール導入にかかる費用の一部を補助するものです。補助金額は30万円~450万円であり、対象となる経費の1/2または2/3が補助されます。

現代において事業拡大や売上促進のためにはITツールの導入が欠かせませんが、先述したとおりECサイトなどITツールの導入には数百万単位が必要となることも多いです。そのため中小企業や小規模事業者にはハードルが高いのが現実です。

IT導入補助金は、そのような事態を解消させるために用意されています。経済産業省が管轄する取り組みであるため、すべての都道府県において申請可能です。飲食・宿泊・卸売・小売・運輸・医療・介護・保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象となっています。

ECサイトの制作は、IT導入といえるものです。そのためIT導入補助金が使える可能性があります。

注意しなければいけないのが、補助金は申請したからといって絶対に通るとは限らない点です。

ニュートラルワークスではIT導入補助金を活用したECサイト制作を行っております。
IT導入補助金とは?補助金対象や申請時の注意点を解説【2021年最新】 IT導入補助金とは?補助金対象や申請時の注意点を解説【2021年最新】 2020年のIT導入補助金の2次募集がはじまりました。今回のIT導入補助金からはリモートワーク対策での機器レンタル費用も対象になります。何がIT導入補助金の補助対象なのか、申請方法と申請時の注意点についてご紹介します。

 

小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型

小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型とは、新型コロナウイルスが事業に大きな影響を与えたものの、それを乗り越え前向きな投資を試みる企業に与えられる補助金です。

新型コロナウイルスは業界問わず多くの企業に多大な影響を与えました。そのため売上減少や事業縮小をせざるをえなかった企業は多数あります。そんな中でも事業拡大のために取り組みをおこなう小規模事業者に対して、販路開拓等の取り組みにかかった費用を一部補助するのが、小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型です。

いくつかの類型に分かれており、補助対象や金額が異なります。

  • A類型 補助率2/3 補助金額100万円または150万円 サプライチェーンの毀損への対応に要する経費
  • B類型 補助率3/4 補助金額100万円または150万円 非対面型ビジネスモデルへ の転換に要する経費
  • C類型 補助率3/4 補助金額100万円または150万円 テレワーク環境の整備に要する経費
  • 事業再開枠 定額 補助金額50万円または100万円 感染拡大防止の取組に要する経費

新型コロナウイルスにより実店舗の売上が下がったためECサイトの構築に着手したという場合も、小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型の対象となります。

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、新型コロナウイルスの影響を受ける小規模事業者および中小・中堅企業を支援するために新しく設立された補助金制度です。新型コロナウイルスの影響で新規事業を展開する場合に対象となる制度で、小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型と同様、新型コロナウイルスにより実店舗の売上が下がったためECサイトの構築に着手した場合も当てはまります。

対象となる条件は以下のとおりです。

  • 申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
  • 事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
  • 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、
  • 又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。

補助金額は対象経費の2/3であり、上限は1億円です。ECサイトの制作費用のほとんどをまかなうことができるでしょう。

新型コロナウイルスの影響によってECサイト事業の展開を検討し始めた企業は多いでしょう。そのような企業にぜひ活用していただきたい補助金制度です。

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補助金を活用したサイト構築について詳しく知りたい方は合わせてこちらの記事もご覧ください。
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ECサイト費用・料金のまとめ

ECサイトの費用・料金は構築方法によって大きく違います。理想のECサイトを実現させ制作費を確実に回収するためにも、自社の規模や年商に適したものを選ぶことが大切です。

制作会社に依頼をするのであれば、見積り書をしっかりチェックすることが大切です。この記事で見積り書の項目例を挙げましたが、実際のところ会社によって項目がバラバラであったり金額の差が大きかったりして、どこに依頼すれば良いのかわからないなってしまいます。

もしECサイトの制作会社選びに困っているのであれば、ぜひ株式会社ニュートラルワークスへご相談ください。ECサイトの構築支援や制作代行、運用支援まで多数おこなっています。明瞭な見積り項目と丁寧な説明で、ECサイト制作に関する不安を解消させます。

株式会社ニュートラルワークスは数多くの支援実績を持つため、技術力やノウハウの保証が可能です。ご不明な点や不安があれば納得いただけるまでご説明しますし、お客様のニーズを汲み取ることにも尽力します。

ECサイト制作に関するご相談があれば、ぜひ株式会社ニュートラルワークスにご連絡ください。理想的なECサイト制作のお手伝いをさせていただければと思います。

著者紹介

津久井 渉

津久井 渉

取締役

1991年生まれ。オーストラリアの高校を卒業後、その後イギリスで建築学科を卒業し、大学院ではデザインシンキングを専攻していました。楽天株式会社へ新卒で入社。トラベル事業部でマーケティング職に約3年間従事した後、2017年には株式会社LIGにWebディレクターとして転職。2019年よりニュートラルワークスへジョイン。これまでの多岐にわたる経験を元に最高なサイト作りはもちろんのこと、貴社のビジネス上の課題解決へ導きます。