ECサイト

2021.04.09 (公開: 2021.04.02)

ECサイトの種類を取引形態・構築方法で紹介

ECサイトの種類を取引形態・構築方法で紹介

独自のECサイトはお持ちでしょうか。もしくはこれからECサイトの立ち上げを検討されていますか。
ECサイトは以前よりも簡単に構築できるようになり、その種類や構築方法も多様化しております。

インターネットの普及やコロナウィルスの感染拡大の影響もあり、国内のEC市場は年々拡大しております。ECの市場規模は過去5年で1.5倍に拡大し、10兆円を突破しております。今後さらに拡大を続けていくと予想されます。EC市場はすでに、百貨店やドラッグストアの市場規模を超えており、コンビニにも迫りつつあります。小売市場を見てもEC化がますます加速しております。

総務省の調査によれば、個人がインターネットを使用する中で、商品やサービスの購入に占める割合は50%を超えており、つまりネットユーザーの過半数はネットショッピングを活用していることになります。

商品カテゴリとしては、食品、家電、文房具など幅広いものがECで扱われております。さらに、実店舗での販売が向いているといわれたアパレルでさえも、返品サービスやサイズの分かりやすい機能が充実したことで、EC化率が高まっています。

また、楽天やAmazonだけではなく、Shopifyのように気軽にECサイトを構築できるサービスが増えたことで、個人から法人までECサイトを構築し、自社商品をネットで簡単に販売できるようになりました。

本記事ではECサイトの種類について、取引形態別、構築方法別に整理し、その特徴や事例を解説します。

ECサイトを運営している人やこれから始めようと検討している人はぜひお読みください。

ECサイトの種類【取引形態別】

まずはECサイトの種類を取引形態別に見てみましょう。
ECサイトの種類には、BtoC、BtoB、CtoCの3つの形態があります。
ECサイトですが、自社の取引形態に応じて構築や運用する上でのポイントが異なります。

ECサイトでどんな物を販売したいのか、誰に販売するのか、どんな目標があるのかをまずは整理しておきましょう。それでは、代表的な事例とともに取引形態別に紹介していきます。

BtoC(Business to Consumer)

BtoCとは企業対消費者のビジネスです。つまりBtoCのECサイトとは、Amazonや楽天といったサービスで、消費者向けに商品を販売しているようなサイトを指します。大手のECモールだけではなく、企業が独自にサイトを構築して販売しているケースもあります。BtoCのECサイト市場は年々増加傾向であり、BtoC取引の中のEC化率も成長しております。

消費者がECサイトを利用する時は、問題解決したい、購買欲を満たす場合です。購買までの購買行動は短期的ですが、同じ商品を扱うECサイトは多数あるため、店舗ごとで比較したりされやすく、売り方も重要になります。

BtoCのECサイトでは決済方法を充実化させるのもポイントです。クレジットカード、銀行振り込みは基本で、最近は電子決済が豊富にありますので、そちらにもなるべく対応しておく方がよいでしょう。消費者は自分が求める決済方法がないと、離脱してしまうことが多いからです。

ポイント付与機能も1つのポイントです。商品を購入した分のポイントを付与することで、次回も購入したくなり、リピーターを増やせます。イベントやキャンペーンを定期的に実施するとさらに効果的でしょう。

また、消費者のニーズは変わりやすいので、頻繁に要件変更に対応できるようなサイトにしましょう。

BtoCのECサイト例

・楽天市場

楽天市場

日本のECサイトでは、トップシェアを誇ります。ショップごとにページを保有し、その中で商品を販売するモール型のECです。Amazonと違い出店型のシステムのため、各店舗にファンがつき、リピーターも増えていきます。フォーマットが固定されているAmazonとは違い、店舗ページはカスタマイズができます。

 

・amazon

アマゾン

世界トップシェアのECモールです。楽天市場とは違い、1つの商品ごとに、企業が出品するマーケットプレイス型です。この方式を採用しているため、商品数が少なくても出品しやすくなります。

BtoB(Business to Business)

BtoBとは企業対企業のビジネスです。つまりBtoBのECサイトとは、企業が他の企業へ提供するECサイトということになります。ECサイトといえば、楽天のようにtoC向けをイメージしますが、最近ではこのBtoBのECサイトも増加しています。それは購買行動がデジタル化しているためです。

例えば、企業が大型商品を購入する場合、まず課題に対する情報を検索します。業務で課題がある時は、新しい商品やサービスを購入することになり、まず社内稟議で要件を詰めていきます。そして、決裁者の承認が下りると購入します。商品やサービスのコモディティ化、デジタル化が進んだことにより、このような購買行動は長期化されていきます。

BtoBのECサイトでは、商品が高額になったり、注文数が大量になるため、自動見積り機能が充実しています。また支払い手段としては、掛売りが基本となります。これは月末に請求書をまとめて発行し、翌月末に支払うという機能です。さらに企業では複数人が決済する可能性があるため、承認フロー機能が充実させることで、購買行動をスムーズにすることもできます。

BtoBのECサイト例

・モノタロウ

モノタロウ

モノタロウは、約1800万点以上の商品数が揃う、工業用間接資材のECサイトです。プライベートブランドの取り扱いもあり、商品価格を抑えて提供しています。

カテゴリーが細く記載されているので、欲しい商品がすぐに見つかります。商品カタログに記載されている、注文コードと数量を入力し注文できる、クイックオーダーシステムや類似商品を絞り込みできる機能などがあります。

 

・フーヅフリッジ

フーズフリッジ

フーヅフリッジは、UCCのグループ会社で、飲食店向けに業務用食材を販売するECサイトです。冷凍食品を含む約3200点以上を販売しています。

フージフリッジは自社内の6つのプライベートブランドに加えて、味の素やカゴメ、キッコーマンといった有名食品メーカーの商品の取り扱いもあります。サイト自体は、食材、ドリンク、ブランド、業務用食材、オススメ商品などのカテゴリーがあり、一般の通販サイトと同じように活用する事ができます。

取扱商品は1個から購入・発送が可能であるため、必要な食材を効率よく、適切な量だけ仕入れることができます。

CtoC(Consumer to Consumer)

CtoCとは、消費者対消費者のビジネスです。つまり、CtoCのECサイトとは、メルカリのようなフリマアプリ、Yahoo!オークションのようなオークションサイトのことを指します。CtoCのECサイト市場も急速に拡大しております。特にフリマアプリは初めて登場した、2012年からわずか5年で5000億円もの市場が形成されているのです。

またCtoCのECサイトは、持っているものを無駄にせずに循環していくという、シェアリングエコノミーとしても期待されています。

CtoCのECサイト例

・メルカリ

メルカリ

日本最大級のフリマアプリです。出品されているジャンルの幅がとても広いのが特徴です。出品、発送、入金までの流れがスムーズでわかりやすく、匿名配送までできるメルカリならではの魅力が多く、幅広い年代から人気があるECサイトです。

 

・Yahoo!オークション

ヤフーオークション

日本で最大規模を誇るオークションサイトで、1999年から運営されており、歴史があります。常に多くの商品が出品されており、モノだけではなく、スキルや知識も商品にできるという特徴があります。また、企業が出品できたり、フリマモードとしても利用できたり、様々な使い方が可能なECサイトです。

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ECサイトの種類【構築方法別】

ECサイトの種類【構築方法別】

続いて、ECサイトの構築方法という観点から見てみましょう。
それぞれタイプや特徴が全く異なるため、自社に適した構築方法を選択することが重要となります。

ここでは、ECサイト構築方法の種類を整理し、それらの特徴とメリット/デメリット、また具体的なサービス例についてご紹介します。

 

詳しくECサイトの構築方法について知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介 ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストなどを紹介

モール

・特徴

モールとは、オンライン上のショッピングモールです。1つの大きなサイトの中に、複数の企業が出店し、商品を出品するタイプのECサイトです。すでに集客力の高いECサイトを利用するため、サイトを新しく構築することなく、手軽にオンライン上で商品を販売できます。すでにサイト自体の知名度があり、マーケティングのノウハウもあるため、中小企業が出店しやすいプラットフォームといえます。

このECモールに対し、独立した自社のドメインを持つのが自社ECです。
自社ECではモールよりも自由度のある運営ができます。モールを使用するためにかかる、手数料もかかりません。しかしながら、集客力が弱いのと、独自でサイトを構築するため、その分のコストもかかります。

ECモールはマーケットプレイス型、テナント型の2種類に分けられます。

マーケットプレイス型は、各ショップはモールに出店するのではなく、商品をサイト上に並べます。そのため、各ショップの独自性は出せませんが、モールに商品を登録するだけなので、簡単に販売できるプラットフォームです。

企業側からすれば、商品データをモール側が管理してくれるので、ECサイト運用負担が少なく、初期投資を抑えることができます。マーケットプレイス型は、商品力や価格が、売上に大きく影響します。初期投資の費用は少ないです。商品が売れるたびに手数料を払うモデルが多いです。また、モールはすでに構築されているため、審査が通れば、すぐに出品でき販売できます。

テナント型は大型ショッピングモールのようなイメージで、ECモール上に各ショップがそれぞれ店舗を出店し、運営します。マーケットプレイスに比べると、独自性が出しやすいプラットフォームといえます。一方でマーケットプレイス型とは対照的に、商品登録、受注管理、売上集計などの業務について、すべて企業が担当するため、負担は増えます。

初期費用、月額使用量、売上に応じた手数料がかかります。このあたりもショッピングモールの実店舗と同じ仕組みです。ECモールのプラットフォームはあるものの、ショップのサイトを作ったり、商品を登録したりするので、数週間〜数ヶ月は構築に時間がかかります。

・費用&料金プランの特徴

ECモールにもよりますが、費用は大きく分けて、初期費用、月額費用、売上手数料の3種類があります。初期費用は0〜数万円、月額費用は0〜数万円、売上手数料は売上の0〜15%かかります。
集客力、売上、初期費用などを考慮しながら、どのモールを使用するかを決めましょう。

・構築におおよそかかる期間

ECサイト自体は構築する必要がないため、すぐに利用できます。
ただし、出店するにあたり、商品やジャンルにもよりますが、モールの審査が必要となります。こちらは1週間ほどかかります。

・メリット

集客力がある
ショップへの集客力が、ECモールに出店する場合の最大のメリットです。
ユーザーはGoogleやYahoo!などの検索エンジンを使って、商品を探します。この検索結果で上位に表示されるサイトほど、集客しやすいのです。自社ECでは上位をとるのが難しいでしょう。その点、ECモールはすでにモールサイト自体に集客力がありますので、検索結果で上位表示されやすいです。また、知名度が高ければ高いほど、ユーザーはそのモールを指名し、商品を探すので、そういう意味でもECモールには大きなアドバンテージがあります。

ブランド力がある
ユーザーがショップを選ぶ際、ショップの信頼性は大きく影響します。例えば、商品の品質、個人情報管理、発送などにおいて、ショップが信頼できるかは非常に重要です。ECモールに出店するには、一定の審査がありますので、知名度と実績のあるモールであれば、ユーザーは安心して購入ができるのです。

・デメリット

コストがかかる
ECモールへの出店するということは、その分のコストがかかります。初期費用、月額費用に加え、販売手数料をモールに対して支払います。このコストについては、知名度があり、規模が大きくなれば、それだけ高くなります。長期的にみると、自社ECの方がコストはおさえられます。

独自性が出せない
ECモールで出店するということは、素早く出店できる反面、モールの方針にも従うことになります。そのため、商品ページで、ショップの独自性を出すのは難しいです。ショップによっては、ブランドを重要視する場合もあり、ECモールでは扱えないこともあります。

もしECモールへの出店を検討しているのであれば、サイトの雰囲気が自社商品とマッチするか確認が必要です。

・ECモールの例

Amazon

アマゾン

マーケットプレイス型の代表といえるECモールです。Amazonでは、EC販売で発生する出荷や配送といった業務を、一貫して行うシステムが整っております。また、商品は1つから出品ができるため、簡単に小さくオンライン販売を始められるのが大きな特徴です。

 

楽天市場

楽天市場

日本国内で90年代後半から開始している、歴史のあるECサイトです。
集客力が非常に高く、知名度も高いです。出店するにあたり、厳しい審査があるので、安心感があり、ブランド力も高いです。

 

Yahoo!ショッピング

ヤフーショッピング

テナント型のECモールです。楽天・Amazonに続く存在として、成長を続けています。
コスト面では、初期費用・月額費用・売上手数料が0円という大きな特徴があります。
短期間だけの出店も可能であり、まずは出店を検討しておきたいECサイトです。

ASP・クラウド

・特徴

ASP・クラウド型のECとは、レンタルサーバを用意することなく、提供されたクラウドサービス上でECサイトを構築できるサービスです。月額費用や初期費用がかからないサービスも多く、手軽にECサイトを作れるのが特徴です。

さらに、クラウド上のサービスのため、法改正による対応や、サーバ・セキュリティのアップデートなどは自動的に適用されるため、開発コストもかかりません。

そして、テンプレートはあるものの、機能やデザイン面については、柔軟にカスタマイズできるため、ECモールと比べればショップの独自性が出せるのも大きな特徴です。

・費用&料金プランの特徴

初期費用、月額費用は0〜数万円、売上手数料は3〜5%です。
ただし、初期費用・月額費用は無料のASPもあります。売上手数料は商品数やビジネス規模に応じて変動します。

・構築におおよそかかる期間

ASPのため、テンプレートが充実しており、必要な情報を入力することですぐにECサイトは開設されます。

・メリット

初期費用がおさえられる
ASP・クラウド型ECには、初期費用・月額費用がかからないサービスもあり、気軽にショップを開設できます。契約プランによっては、売上手数料も変動するため、ECモールに比べるとトータルコストとしても、リーズナブルです。

短期間で開設できる
ASPのため、ショップを開設したら、すぐに商品を販売できます。
独自ECサイトを開設するとなると、サーバ選定やソフトウェアのインストールといった作業が発生しますが、それらが不要です。利用申し込みをすれば、すぐにアカウントが発行されます。

・デメリット

デザインのカスタマイズに制限がある
テンプレートはあるものの、かなり自由度が高く、カスタマイズできます。ただし、カートや決済画面では決まったデザインを使うことになります。細かいところまで調整できないのでブランドに拘りがある場合、カスタマイズできないことはデメリットになるでしょう。

他システムとの連携ができない
ECサイトはデザイン面でカスタマイズでき、小規模なECショップであれば効率はよいです。しかし、注文数が増えてくると、他システムと連携することはできないので、商品の発送や在庫管理などが煩雑になり、効率よくさばくことができません。大規模なECショップに特化しているECモールには及ばないでしょう。

・ASP・クラウドの例

Shopify

shopify

 

Shopifyはカナダ発のASP型ECサイトサービスです。日本の市場には2017年に参入し、日本人スタッフも配置され、システムの日本語にも対応しています。月額費用はベーシックプランは29米ドル、スタンダードプランは79ドル、プレミアムプランは299米ドルとなっています。

 

BASE

BASE

BASEは初期費用・月額費用0円でECサイトを作成することができ、現在80万以上のショップが作成されています。購入成立時に決済手数料として各注文ごとに3.6%+40円、サービス利用料は各注文ごとに3%かかります。

パッケージ

・特徴

ECパッケージは、ECサイトを構築するのに必要な基本機能が、パッケージとして用意されているサービスです。パッケージを使うことで、オリジナルのカスタマイズを加えることができ、独自のECサイトが構築できるのです。

ASPではECのプラットフォームをクラウドで利用することで、提供されている標準機能を低価格で使えるというメリットがあります。つまり、ASPは共通のものを利用していましたが、パッケージは自社用に独自で構築するのです。

また、パッケージでは、様々なカスタマイズができるのに対しASPでは、インターネットを通じてアプリケーションを利用するので、カスタマイズに制限があります。
そして、ASPでは、低予算で、試験的にECサイトを始めたい個人、法人を対象としていましたが、パッケージでは、ECの年商1億以上の法人や販売方法が独自な商品を取り扱う法人を対象としております。

・費用&料金プランの特徴

フルスクラッチほどではありませんが、システムを構築することになりますので、数百万円レベルの開発費用がかかります。そして、カスタマイズを増やしていくとさらに費用はかかります。基本的にはECサイトを公開してからの運営サポート費用を含んでおり、ASPとは異なりサイト独自システムなので、メンテナンスが必要です。

・構築におおよそかかる期間

ゼロから構築することはありませんが、要件を絞ったり、機能をカスタマイズするとなると、数ヶ月〜半年は見ておいたほうがよいでしょう。

・メリット

パッケージでは、すでにある程度開発されたフレームワークを基にして、ECサイト構築します。ECサイトで必要とされるカート機能、売上管理機能などは用意されているので、それを基にカスタマイズして開発できます。パッケージのソフトを開発している会社から、ECサイト構築後もサポートを受けられる点が大きなメリットです。開発効率が高く、短期間で構築できるので、コストもおさえられます。

・デメリット

ASPとは違い、初期費用で数百万円のコストがかかります。また、自動的にアップデートされませんので、システムはどんどん古くなっていきます。システムが古くなると、追加のカスタマイズが必要となり、さらに改修費用がかかります。そして、このシステム改修が重なると、余計な処理が増え、結果的にパフォーマンスの低下にも繋がります。

・パッケージの例

ecbeing

ecbeing

 

ECパッケージの業界では、No.1のシェアを誇ります。導入実績は1,300社を超えており、さまざまな業種・業態で導入実績があります。開発・マーケティング面でバックアップ体制が充実しており、柔軟なカスタマイズ対応が可能です。そして、ECサイト構築後にコンサルティングまでサポートしています。小規模ではなく、中・大規模企業のECサイト構築に向いています。

 

EC-ORANGE

EC-ORANGE

ECパッケージの導入実績は900社を超え、豊富な外部連携が得意です。例えば、ECとPOSの在庫データを連携することで、ネットとリアル店舗でオムニチャネル化を推進できます。オープンソースのEC-CUBEを基に構築されているので、開発面でも柔軟にカスタマイズできます。

オープンソース

・特徴

オープンソースとは、プログラムのソースコードがインターネット上で一般公開されている、無料のソフト・パッケージを利用し、ECサイトの構築・運営をする方法です。パッケージと同様にカスタマイズ性や拡張性が非常に高い点が特徴です。一方で自社で開発するので、サーバを用意する必要があったり、プログラムにバグがあった場合、自社で対応しなければなりません。そのため、初期費用のコストはおさえられますが、改修など運営費用はかさむでしょう。ソフトウェアやサーバ管理といった知識が必要となるため、内製ではなく、外部委託するケースもあります。

・費用&料金プランの特徴

オープンソースなので、初期費用はかかりません。基本的にはオープンソースなので、頻繁に改修が発生する可能性があり、改修の規模によっても運営コストがかかります。

・構築におおよそかかる期間

パッケージを使用するので、比較的早くECサイトを構築できます。
改修が入ると、その分メンテナンスが増えていきます。

・メリット

それなりに、社内に技術力があり、オープンソース開発に慣れていれば、オープンソース型ECを検討する価値はあります。オープンソースなのでライセンス費用はかからず、初期費用はおさえられます。カスタマイズも自由なので、システム連携、デザイン面での自由度は高いです。

・デメリット

メリットの裏返しで、ECサイト構築時のコストはかかりませんが、ECサイトを運営していきながら、メンテナンス費用がかかります。オープンソースですので、基本的にはサポートがありません。サポートのページや、掲示板を読み解き、自己解決しなくてはなりません。また、カスタマイズした場合、バージョンアップできない場合が多いので、セキュリティ面では不安です。さらに、オープンソースのバグがあれば、自社で改修しなくてはなりません。オープンソースでは開発後に自社で責任を負わなくてはならないというデメリットがあります。

・オープンソースの例

EC-CUBE

EC-CUBE

EC-CUBEとは、ECサイト制作に役立つオープンソース型ソフトウェアのことです。大手のディスカウントストアや、書店など、実際にEC-CUBEを導入しているECサイトは多いです。
商品紹介のページ、ユーザーが注文するページの制作など、ECサイトで必要なページを作るための機能が網羅されています。他にも、売上集計や在庫管理といった、ECサイトを管理するための機能も揃っています。もちろん、オープンソース型のため、自由にインストールして使用でき、プラグインで機能を後から追加することもできます。

Webサイト制作をするには、ソフトウェアは多数ありますが、EC-CUBEは、その中でもECサイト制作に特化しているといえます。

WordPress

WordPress

WordPress(ワードプレス)とは、世界中で広く使われている無料で使えるオープンソースのソフトウェアです。WordPressにはブログ機能やページ更新するための仕組みが組み込まれており、ブログ以外にも様々な種類のWebサイトを、簡単に作成できます。HTMLやCSSが使えれば、多機能なホームページを作成することができるので、個人ブログから企業のコーポレートサイトまで幅広く活用されています。

豊富なデザインテンプレートやプラグインが用意されており、商品カートやクレジット決済という機能も揃っているので、web・ブログサイトだけではなく、ECサイトとしても利用できます。
HTMLやCSSに関して、一定のスキルがあれば、カスタマイズが自由にできます。また利用者が多いこともあり、WordPressに関する情報はとても多いことも特徴のひとつです。

フルスクラッチ

・特徴

これまで紹介してきたASP、パッケージ、オープンソースとは異なり、フルスクラッチとは、既存のソースコードを使わずに、ゼロからECサイト構築することです。自社が希望するように、制限なく理想のECサイトを作り上げることができ、既存の自社システムとの連携も可能となります。一方で、ゼロベースから構築するため、膨大な時間とコストがかかり、さらにインフラやサーバ管理・システム構築など専門的スキルが求められます。技術力や資金力がある企業が特殊なECサイトを構築する傾向があります。

・費用&料金プランの特徴

ゼロから構築するため、開発費用は莫大で、数千万円は見ておいたほうがよいでしょう。

・構築におおよそかかる期間

要件が複雑になり、ゼロから構築するため、開発期間は半年〜数年はかかります。

・メリット

フルスクラッチはどんなに難しい要件にも対応できます。ECサイトをゼロから構築するため、どんな要件も盛り込むことができるのです。また長期的な視点では、ECサイトを構築してから、システムの改善を続けるので、売上を最大化させることができます。

・デメリット

初期投資がかかり、開発期間も長いです。売上が見込める、大規模ECサイトの構築以外ではほとんど採用されません。フルスクラッチでサイトを開発するには、社内で開発することが多く、常に改善を続けられる体制も維持しなくてはなりません。また、サイトを構築してから数年後には、どうしても古くなってしまうので、リニューアルを見据えておく必要があります。

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その他ECサイトの種類について

これまでは取引形態や構築方法により、ECサイトを分類してきました。
ここからは、このどちらにも属さないECサイトが存在しますので、ご紹介しましょう。

越境ECについて

・越境ECとは?

越境ECとは、国境を越えて通信販売を行う、国際的取引をするオンラインショップのことです。基本的には対象が日本国内ではなく、海外の消費者向けに国内商品を販売することを目的としています。

近年有望なビジネスとして、日本で注目を集めております。来日した観光客が、日本のオンラインショッピングを利用したことで、帰国してからもリピートや知人への口コミが広がり、越境ECが認知されました。世界的に見ても越境EC市場は拡大しているため、海外にネットショップを新規出店すれば、EC事業の売上拡大につなげることが可能です。

日本で人気のあるオンラインショッピングが海外モールに出店したり、越境ECの支援サービスする企業が登場するなど、越境EC市場が活発化しています。

・越境ECの市場規模

経済産業省によれば、平成29年度の日本の消費者による米国・中国事業者からの越境EC購入額は2,570億円でした。これに対して、米国の消費者による日本・中国事業者からの越境EC購入額は12070億円でした。そして、中国の消費者による日本・米国事業者からの越境EC購入額はなんと27556億円でした。

欧米では和服など民芸品の人気が高く、中国では、日本の家電製品、衛生用品が人気でよく購入されています。アジアに目を向けると、タイやインドネシア、台湾などでは、クールジャパンと呼ばれるサブカルチャーが注目され、自国にはない、高品質な日本製品を中心とした、越境ECのニーズが高まっています。

例えば、台湾では日本の医薬品、タイでは日本の化粧品が多く購入されています。日本製の家電製品、お菓子、衣類などもさまざまな国で人気があり、今後は日本・米国・中国以外の世界中で越境ECの需要増加が見込めます。

以前、訪日中国人が日本製品を大量に購入するという爆買いが話題となりました。しかし実際には、日本に来て買い物をした金額より、インターネットを通じて購入した合計金額のほうが高いという結果もでていますので、越中ECの市場規模はますます大きくなるといえます。

・越境ECが注目される理由

世界中でスマートフォンが普及したことで、いつでもどこでも買い物ができるようになりました。

スマートフォンがあれば、海外のECサイトへアクセスし、以前よりも低価格で高品質なものを購入できるようになりました。越境ECが拡大している理由の1つとして、スマートフォンが普及があげられるでしょう。現地で買い物ができなくても、手軽に海外の商品を購入できるようになったことは大きく影響しています。

また、訪日外国人は日本で家電製品や衛生用品、食料品、衣類などを購入し、製品を気に入ったので、越境ECでリピート購入するというケースもあるようです。
さらに越境ECでは、外国で現地に出店する必要はありません。現地で外国人向けの商品を販売するのは大変ですが、ECサイトなら実店舗を持つよりも大幅に初期費用を抑え、販売できます。

最後に、人口減少などの理由から、今後の日本国内の消費は低下していきます。しかし越境ECならば、簡単に海外進出も可能です。潜在的な顧客が多い国はまだあるので、新規顧客獲得も見込めます。

・越境ECで成功している日本企業の例

ヤングレディース向けファッションブランド「Fi.n.t」のオンラインショップの事例です。
国内外で越境EC対応できる「WorldShoppingBIZ」を既存のECサイトに導入したところ、運営体制を変更せずに、海外へ販路拡大ができ、約1年半で海外か数百件の注文を獲得し、売上を伸ばすことができました。

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ECサイトの種類まとめ

いかがでしたでしょうか。ECサイトの種類についてご理解いただけましたでしょうか。

ECサイトの種類は、取引形態別、構築方法別の2種類に分類できました。
ECサイトと一言で言っても、複数の取引形態があります。それぞれの形態に応じた特徴があるので、商品やサービスが売れるサイトの特徴とは大きく異なります。

構築方法については、更に種類が多くなり、自社ECがどの種類に属しており、どの構築方法を選ぶのが最適かを、慎重に見極める必要があります。
なお、ECサイトの具体的な設計手順、構築方法については、こちらで整理しておりますので、合わせてご確認ください。

ECサイトの担当者は幅広い業務を担当しているので、なかなか時間をかけて一つの施策や自社ECの分析に向き合うことができない場合もあります。ニュートラルワークスではECサイトの構築支援、運用支援を多数行っており、実績がありますので、ECサイトのことでお悩みの場合は、ニュートラルワークスまでご相談ください。無料相談も受け付けています。

著者紹介

津久井 渉

津久井 渉

取締役

1991年生まれ。オーストラリアの高校を卒業後、その後イギリスで建築学科を卒業し、大学院ではデザインシンキングを専攻していました。楽天株式会社へ新卒で入社。トラベル事業部でマーケティング職に約3年間従事した後、2017年には株式会社LIGにWebディレクターとして転職。2019年よりニュートラルワークスへジョイン。これまでの多岐にわたる経験を元に最高なサイト作りはもちろんのこと、貴社のビジネス上の課題解決へ導きます。