ECサイト担当者の中には、下記のような疑問や悩みを抱く方がいるのではないでしょうか。
- ECサイトにはどんな種類があるの?
- ECサイトの構築方法や構築するときのコツがわからない
- ECサイトを利用するならどのサイトがおすすめなのかを知りたい
ECサイトはelectronic commerce siteを略した言葉で、インターネット上で商品を販売するWebサイトのこと。ECサイトは以前よりも簡単に構築できるようになり、その種類や構築方法も多様化しています。
そこで本記事では、ECサイトの種類について取引形態別や構築方法別に整理し、その特徴、企業事例を詳しく解説します。この記事を読めば、ECサイトのことをより深く理解し、効果的な運用や、既存のECサイトをうまく活用できるようになるでしょう。
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【取引形態別】ECサイトの種類と特徴
ECサイトの種類には、BtoC、BtoB、BtoE、CtoCの4つの形態があります。自社の取引形態に応じて構築や運用するうえでのポイントが異なります。ECサイトでどんな物を販売したいのか、誰に販売するのか、どんな目標があるのかをまずは整理しておきましょう。それでは、代表的な事例とともに取引形態別に紹介していきます。
BtoC(Business to Consumer)
BtoCとは企業対消費者のビジネスのことです。Amazonや楽天などのサービスで、消費者向けに商品を販売しているようなサイトを指します。大手のECモールだけではなく、企業が独自にサイトを構築して販売しているケースもあります。BtoCのECサイト市場は年々増加傾向にあり、BtoC取引の中のEC化率も成長しています。
消費者がECサイトを利用するときは、問題解決したい、購買欲を満たしたい場合です。購買までの購買行動は短期的ですが、同じ商品を扱うECサイトは多数あるため店舗ごとで比較されやすく、売り方も重要になります。
BtoCのECサイトでは、決済方法を充実化させるのもポイントです。クレジットカードや銀行振り込みは基本で、最近は電子決済が豊富にあるのであらゆる決済方法に対応できるようにしましょう。消費者は自分が求める決済方法がないと、離脱してしまうことが多いからです。
ポイントを付与するシステムも必要です。商品を購入した分のポイントを付与することで、次回も購入したくなり、リピーターを増やせます。イベントやキャンペーンを定期的に実施するとさらに効果的でしょう。また、消費者のニーズは変わりやすいので、頻繁に要件変更に対応できるようなサイトにしましょう。
BtoCのECサイト例
BtoCのECサイト例として、「楽天市場」と「Amazon」の2つを紹介します。
楽天市場
引用:楽天市場
楽天市場は日本のECサイトのなかでトップシェアを誇ります。ショップごとにページを保有し、その中で商品を販売するモール型のECです。
Amazonと違い出店型のシステムのため、各店舗にファンがつき、リピーターも増えていきます。フォーマットが固定されているAmazonとは違い、店舗ページはカスタマイズができます。
Amazon
引用:Amazon
Amazonは世界トップシェアのECモールです。楽天市場とは違い、1つの商品ごとに企業が出品するマーケットプレイス型のため、商品数が少なくても出品しやすくなります。
BtoB(Business to Business)
BtoBとは企業対企業のビジネスのことで、BtoBのECサイトは企業が他の企業へ提供するECサイトです。最近ではBtoBのECサイトも増加しており、その背景には購買行動がデジタル化していることが考えられます。
例えば、企業が大型商品を購入する場合、まず課題に対する情報を検索します。業務で課題があるときは、新商品やサービスを購入することになり、社内稟議で要件を詰めていきます。その後、決裁者の承認が下りると購入に至ります。商品やサービスのコモディティ化やデジタル化が進んだことにより、このような購買行動は長期化していきます。
BtoBのECサイトでは、商品が高額になったり、注文数が大量になったりするため、自動見積り機能が充実しています。また支払い手段としては、掛売りが基本となります。これは月末に請求書をまとめて発行し、翌月末に支払うという機能です。さらに企業では複数人が決済する可能性があるため、承認フロー機能が充実させることで、購買行動もスムーズにできます。
BtoBのECサイト例
BtoBのECサイト例として、「モノタロウ」と「フーヅフリッジ」の2つを紹介します。
モノタロウ
引用:モノタロウ
モノタロウは約1,800万点以上の商品数が揃う、工業用間接資材のECサイトです。プライベートブランドの取り扱いもあり、商品価格を抑えて提供しています。カテゴリーが細かく記載されているので、欲しい商品がすぐに見つかります。商品カタログに記載されている、注文コードと数量を入力し、注文可能なクイックオーダーシステムや類似商品を絞り込みできる機能などがあります。
フーヅフリッジ
引用:フーヅフリッジ
フーヅフリッジは、UCCのグループ会社で、飲食店向けに業務用食材を販売するECサイトです。冷凍食品を含む約3,200点以上を販売しています。フージフリッジは自社内の6つのプライベートブランドに加えて、味の素やカゴメ、キッコーマンといった有名食品メーカーの商品の取り扱いもあります。
サイト自体は、食材、ドリンク、ブランド、業務用食材、オススメ商品などのカテゴリーがあり、一般の通販サイトと同じように活用する事ができます。取扱商品は1個から購入・発送が可能であるため、必要な食材を効率良く適切な量だけ仕入れられます。
CtoC(Consumer to Consumer)
CtoCとは、消費者対消費者のビジネスのことです。CtoCのECサイトには、メルカリのようなフリマアプリ、Yahoo!オークションのようなオークションサイトがあります。CtoCのECサイト市場も急速に拡大しております。特にフリマアプリは初めて登場した2012年から、わずか5年で5,000億円もの市場が形成されているのです。
またCtoCのECサイトは、持っているものを無駄にせずに循環するという、シェアリングエコノミーとしても期待されています。
CtoCのECサイト例
CtoCのECサイト例として、「メルカリ」と「Yahoo!オークション」の2つを紹介します。
メルカリ
引用:メルカリ
メルカリは日本最大級のフリマアプリです。出品されているジャンルの幅がとても広いのが特徴です。出品、発送、入金までの流れがスムーズでわかりやすく、匿名配送までできるメルカリならではの魅力が多く、幅広い年代から人気があるECサイトです。
Yahoo!オークション
引用:Yahoo!オークション
Yahoo!オークションは、日本で最大規模を誇るオークションサイトで、1999年から運営されており、歴史があります。常に多くの商品が出品されており、モノだけではなく、スキルや知識も商品にできるという特徴があります。また、企業が出品できたり、フリマモードとしても利用できたり、さまざまな使い方が可能なECサイトです。
DtoC(Direct to Consumer)
DtoCとは、消費者直売型のD2Cとも呼ばれるビジネスのことです。DtoCのECサイトは生産側のメーカーが仲卸業者や卸売業者を通さずに、商品の直接販売を行います。SNSに大きな影響を受けたとも言われており、SNSの投稿からECサイトに集客を行い直売するケースも珍しくありません。
また商品を直接販売できるため利益率も高くなりますが、ノウハウが少なくブランド力のない企業では、なかなか結果が出ない難しさがあります。
DtoCのサイト例
DtoCのサイト例として「エレコム」と「エアウィーヴ」の2つを紹介します。
エレコム(エレコムダイレクトショップ)
エレコムダイレクトショップは、PC周りのアクセサリーを中心とした直接販売を行う直売ショッピングサイトです。アウトレットセールや大処分セールなどが実施されることも多く、まとめ買い時に役立つ見積もりサービスも利用できます。他にも節約術が身につくメールマガジンの配信など、お得に利用できるように工夫されているのが大きな特徴と言えるでしょう。
アウトレットセールではパッケージや箱に傷がついたものもありますが、性能に大きな違いはないため、エレコム製品を安く購入したい方におすすめです。エレコムといえばPCや家電のイメージが強いかと思いますが、ヘルスケアや生活雑貨などの商品も販売されています。
エアウィーヴ(【公式】エアウィーヴオンラインショップ)
エアウィーヴオンラインショップは、日本の総合寝具メーカーである株式会社エアウィーヴが運営しているECサイトです。高反発マットレスパッドのエアウィーヴを中心とした寝具を扱っており、シーツやマット、掛け布団に枕などが販売されています。
返品や領収書、送料などの説明だけでなく、製品のお手入れ方法やカタログの請求、ユーザーのレビューなどさまざまな情報を得ることが可能です。またキャンペーン情報や最適寝具診断などができるメールマガジンもあるので、寝具で悩みを持たれている方向けのECサイトとなるでしょう。
【構築方法別】ECサイトの種類と特徴
続いて、ECサイトの構築方法という観点から見てみましょう。それぞれタイプや特徴が全く異なるため、自社に適した構築方法を選択することが重要です。ここでは、ECサイト構築方法の種類を整理し、それらの特徴とメリット・デメリット、また具体的なサービス例についてご紹介します。
1.モール型
モールとは、オンライン上のショッピングモールのことです。1つの大きなサイトの中に、複数の企業が出店し、商品を出品するタイプのECサイト。すでに集客力の高いECサイトを利用するため、サイトを新しく構築することなく手軽にオンライン上で商品を販売できます。
すでにサイト自体の知名度があり、マーケティングのノウハウもあるため、中小企業が出店しやすいプラットフォームといえます。費用に関しては、ECモールにもよりますが費用は大きく分けて、初期費用、月額費用、売上手数料の3種類があります。初期費用は0〜数万円、月額費用は0〜数万円、売上手数料は売上の0〜15%かかります。
集客力、売上、初期費用などを考慮しながら、どのモールを使用するかを決めましょう。また、ECモールは大きく「マーケットプレイス型」と「テナント型」の2種類に分けられます。それぞれの特徴を詳しく解説します。
マーケットプレイス型
マーケットプレイス型は各ショップはモールに出店するのではなく、商品をサイト上に並べます。各ショップの独自性は出せませんが、モールに商品を登録するだけなので、簡単に販売できるプラットフォームです。企業側からすれば、商品データをモール側が管理してくれるので、ECサイト運用負担が少なく、初期投資を抑えることができます。
マーケットプレイス型は商品力や価格が、売上に大きく影響します。初期投資の費用は少なく、商品が売れるたびに手数料を払うモデルが多いのが特徴です。また、モールはすでに構築されているため、審査が通ればすぐに出品・販売できるメリットがあります。
テナント型
テナント型は大型ショッピングモールのようなイメージで、ECモール上に各ショップがそれぞれ店舗を出店し、運営します。マーケットプレイスに比べると、独自性が出しやすいプラットフォームでしょう。一方でマーケットプレイス型とは対照的に、商品登録、受注管理、売上集計などの業務について、すべて企業が担当するため、負担が増えます。
初期費用、月額使用量、売上に応じた手数料がかかります。このあたりもショッピングモールの実店舗と同じ仕組みです。ECモールのプラットフォームはあるものの、ショップのサイトを作ったり、商品を登録したりするので、数週間〜数ヶ月は構築に時間がかかります。
2.自社サイト型
自社サイト型は、独自ドメインを取得した個人のネットショップを運営します。独自ドメインとなるため、サイトデザインや搭載機能を自社のサービスに合わせたものにカスタマイズできる、自由度の高さが特徴です。
以前までは、自社ECサイトを立ち上げるためにすべてのシステムを作る必要があったため、資金力や高度な技術が必要となっていました。しかし、大規模や中規模の企業にも対応できるパッケージや、月額数千円で利用できる初心者向けのサービスなども増え始めています。そのため、現在ではコストをおさえた運営も可能です。
しかし運営方法によっては、カスタム範囲や機能が制限されることもあるので、自社が求める品質のECサイトが運営できる方法を選びましょう。
ECサイトの構築方法!選び方のポイントと初期費用、ランニングコストを紹介
自社ECサイトの種類と特徴
自社ECサイトには3つの構築方法があるので、その種類とそれぞれの特徴を紹介します。どの方法を使うかによって自由度やコストが異なるため、自社にあった構築でサイト運営を行っていきましょう。構築方法によってメリットやデメリットも存在するので、その点もしっかりと考慮したうえで比較を行い、導入を検討することが大切です。
1.ASP・クラウド型
ASP・クラウド型のECとは、レンタルサーバを用意することなく、提供されたクラウドサービス上でECサイトを構築できるサービスのことです。月額費用や初期費用がかからないサービスも多く、手軽にECサイトを作れるのが特徴。
さらに、クラウド上のサービスのため、法改正による対応や、サーバ・セキュリティのアップデートなどは自動的に適用されるため、開発コストもかかりません。
テンプレートはあるものの、機能やデザイン面については柔軟にカスタマイズできます。ECモールと比べればショップの独自性が出せるのも大きな特徴です。
メリット
初期費用がおさえられるのが、一つ目のメリットです。
ASP・クラウド型ECには、初期費用・月額費用がかからないサービスもあり、気軽にショップを開設できます。契約プランによっては、売上手数料も変動するため、ECモールに比べるとトータルコストとしても、リーズナブルです。
また、ASPのためショップを開設したら、すぐに商品を販売できることもメリットです。独自ECサイトを開設するとなると、サーバ選定やソフトウェアのインストールといった作業が発生しますが、それらが不要です。利用申し込みをすれば、すぐにアカウントが発行されます。
デメリット
デメリットの一つは、デザインのカスタマイズに制限があることです。テンプレートはあるものの、かなり自由度が高くカスタマイズできますが、カートや決済画面では決まったデザインを使うことになります。細かいところまで調整できないので、ブランドにこだわりがある場合は向いていません。また、他システムとの連携ができないこともデメリットです。
ECサイトはデザイン面でカスタマイズでき、小規模なECショップであれば効率はよいです。しかし注文数が増えてくると他システムと連携できないため、商品の発送や在庫管理などが煩雑になります。効率良くとはいかないので、大規模なECショップに特化しているECモールには及ばないでしょう。
ASP・クラウドのECサイト例
Shopify
Shopifyはカナダ発のASP型ECサイトサービスです。日本の市場には2017年に参入し、日本人スタッフも配置され、システムの日本語にも対応しています。月額費用はベーシックプランは29米ドル、スタンダードプランは79ドル、プレミアムプランは299米ドルとなっています。
BASE
BASEは初期費用・月額費用0円でECサイトを作成でき、現在80万以上のショップが作成されています。購入成立時に決済手数料として各注文ごとに3.6%+40円、サービス利用料は各注文ごとに3%かかります。
2.パッケージ
ECパッケージは、ECサイトを構築するのに必要な基本機能が、パッケージとして用意されているサービスです。パッケージを使うことで、オリジナルのカスタマイズを加えることができ、独自のECサイトが構築できるのです。
ASPではECのプラットフォームをクラウドで利用することで、提供されている標準機能を低価格で使えるというメリットがあります。つまり、ASPは共通のものを利用していましたが、パッケージは自社用に独自で構築するのです。
また、パッケージでは、様々なカスタマイズができるのに対しASPでは、インターネットを通じてアプリケーションを利用するので、カスタマイズに制限があります。ASPでは、低予算で試験的にECサイトを始めたい個人、法人を対象としていました。しかしパッケージでは、ECの年商1億以上の法人や販売方法が独自な商品を取り扱う法人を対象としています。
メリット
パッケージのソフトを開発している会社から、ECサイト構築後もサポートを受けられる点が大きなメリットです。開発効率が高く、短期間で構築できるので、コストもおさえられます。
パッケージでは、すでにある程度開発されたフレームワークを基にして、ECサイト構築します。ECサイトで必要とされるカート機能や売上管理機能などは用意されているので、それを基にカスタマイズして開発できます。
デメリット
デメリットはASPとは違い、初期費用で数百万円のコストがかかることです。また、自動的にアップデートされませんので、システムはどんどん古くなっていきます。システムが古くなると追加のカスタマイズが必要となり、さらに改修費用がかかります。このシステム改修が重なると、余計な処理が増え、結果的にパフォーマンスの低下にもつながります。
パッケージのECサイト例
ecbeing
引用:ecbeing
ecbeingは、ECパッケージの業界では、No.1のシェアを誇ります。導入実績は1,300社を超えており、さまざまな業種・業態で導入実績があります。開発・マーケティング面でバックアップ体制が充実しており、柔軟なカスタマイズ対応が可能で、ECサイト構築後にコンサルティングまでサポートしています。小規模ではなく、中・大規模企業のECサイト構築に向いています。
EC-ORANGE
引用:EC-ORANGE
ECパッケージの導入実績は900社を超え、豊富な外部連携が得意です。例えば、ECとPOSの在庫データを連携することで、ネットとリアル店舗でのオムニチャネル化を推進できます。オープンソースのEC-CUBEを基に構築されているので、開発面でも柔軟にカスタマイズできます。
3.オープンソース
オープンソースとは、プログラムのソースコードがインターネット上で一般公開されている、無料のソフト・パッケージを利用し、ECサイトの構築・運営をする方法です。パッケージと同様に、カスタマイズ性や拡張性が非常に高い点が特徴です。
一方で自社で開発するので、サーバを用意する必要があったり、プログラムにバグがあった場合、自社で対応しなければなりません。そのため、初期費用のコストはおさえられますが、改修など運営費用はかさむでしょう。ソフトウェアやサーバ管理といった知識が必要となるため、内製ではなく、外部委託するケースもあります。
メリット
オープンソースなのでライセンス費用はかからず、初期費用はおさえられます。カスタマイズも自由なので、システム連携やデザイン面での自由度は高いです。
デメリット
メンテナンス費用がかかることがデメリットにあげられます。オープンソースなので基本的にはサポートがありません。サポートのページや掲示板を読み解き、自己解決しなくてはなりません。
また、カスタマイズした場合バージョンアップできないことが多いので、セキュリティ面で不安が残ります。さらに、オープンソースのバグがあれば自社で改修しなくてはなりません。オープンソースでは、開発後に自社で責任を負わなくてはならないデメリットがあります。
オープンソースのECサイト例
EC-CUBE
引用:EC-CUBE
EC-CUBEは、ECサイト制作に役立つオープンソース型ソフトウェアです。大手のディスカウントストアや、書店など、実際にEC-CUBEを導入しているECサイトは多いです。
商品紹介のページ、ユーザーが注文するページの制作など、ECサイトで必要なページを作るための機能が網羅されています。他にも、売上集計や在庫管理といった、ECサイトを管理するための機能も揃っています。もちろん、オープンソース型のため、自由にインストールして使用でき、プラグインで機能を後から追加することもできます。
Webサイト制作をするには、ソフトウェアは多数ありますが、EC-CUBEはその中でもECサイト制作に特化しているといえます。
WordPress
引用:WordPress
WordPress(ワードプレス)は、世界中で広く使われている無料で使えるオープンソースのソフトウェアです。WordPressにはブログ機能やページ更新するための仕組みが組み込まれており、ブログ以外にも様々な種類のWebサイトを、簡単に作成できます。
HTMLやCSSが使えれば、多機能なホームページを作成できるので、個人ブログから企業のコーポレートサイトまで幅広く活用されています。豊富なデザインテンプレートやプラグインが用意されており、商品カートやクレジット決済の機能も揃っています。Webやブログサイトだけではなく、ECサイトとしても利用できます。
HTMLやCSSに関して、一定のスキルがあればカスタマイズが自由にできます。また利用者が多いこともあり、WordPressに関する情報はとても多いことも特徴のひとつです。
4.フルスクラッチ
今まで紹介してきたASP、パッケージ、オープンソースとは違い、フルスクラッチは既存のソースコードを使わずに、ゼロからECサイトを構築します。自社が希望するように、制限なく理想のECサイトを作り上げることができ、既存の自社システムとの連携も可能です。
一方で、ゼロベースから構築するため膨大な時間とコストがかかり、さらにインフラやサーバ管理・システム構築など専門的スキルが求められます。技術力や資金力がある企業が特殊なECサイトを構築する傾向があります。
メリット
フルスクラッチのメリットは、どんなに難しい要件にも対応できることです。ECサイトをゼロから構築するため、どんな要件も盛り込めます。また長期的な視点では、ECサイトを構築してからシステムの改善を続けるので、売上を最大化させられます。
デメリット
フルスクラッチのデメリットは、初期投資がかかり開発期間も長いことです。売上が見込める、大規模ECサイトの構築以外ではほとんど採用されません。フルスクラッチでサイトを開発するには、社内で開発することが多く、常に改善を続けられる体制も維持しなくてはなりません。
また、サイトを構築してから数年後にはどうしても古くなってしまうので、リニューアルを見据えておく必要があります。
その他のECサイトの種類と特徴
今まで紹介してきた種類には当てはまらない、その他のECサイトについての特徴や種類を解説します。それぞれがどのような目的で運営されているのか把握して、自社製品の売り方にマッチしているかどうか確認しておきましょう。自社製品に合わない方法を選んでしまうと、集客だけでなく売上が落ちてしまう原因となってしまいます。
1.越境EC
越境ECとは、国境を越えて通信販売を行う、国際的取引をするオンラインショップのことです。基本的には対象が日本国内ではなく、海外の消費者向けに国内商品を販売することを目的としています。
近年有望なビジネスとして、日本で注目を集めております。来日した観光客が、日本のオンラインショッピングを利用したことで、帰国してからもリピートや知人への口コミが広がり、越境ECが認知されました。世界的に見ても越境EC市場は拡大しているため、海外にネットショップを新規出店すれば、EC事業の売上拡大につなげることが可能です。
日本で人気のあるオンラインショッピングが海外モールに出店したり、越境ECの支援サービスする企業が登場するなど、越境EC市場が活発化しています。
越境ECで成功している日本企業の例
引用:Fi.n.t(フィント)
ヤングレディース向けファッションブランド「Fi.n.t(フィント)」のオンラインショップの事例です。国内外で越境EC対応できる「WorldShoppingBIZ」を既存のECサイトに導入したところ、運営体制を変更せずに、海外へ販路拡大ができ、約1年半で海外か数百件の注文を獲得し、売上を伸ばすことができました。
越境ECとは?現在と未来の市場規模、越境ECにオススメな方法
2.オムニチャネル
オムニチャネルは顧客とのあらゆるチャネル(販売経路)の統合を行い、活用することで売上アップを図る販売戦略です。中でもアパレルや食品などの、実店舗を持っている小売業界で多く導入されている手法です。
SNSやECサイトなどから購入ができる現代だからこそ、それらをまとめて管理できるサイト構築が求められるようになりました。つまり購入のタイミングや、経路が多様化している状況に対応できるようになるのがオムニチャネルです。
競争が激しい小売業界はもちろん、徐々に他のECサイトでも導入が進んでおり、今後の中心ともなりえる方法として注目を集めています。すでにSNSで発信をしている方は、ECサイトと組み合わせた販売戦略を検討してみてはいかがでしょうか。
3.単品通販
単品通販とは顧客に商品やサービスを利用してもらったり、繰り返し購入をしてもらったりすることを目的とする戦略です。近年ではサブスクとも呼ばれており、料金を支払うことで、一定期間の間アニメや映画などの視聴ができるようなものもあります。
通常の単品通販では取り扱うブランドや商品数に縛りを設け、一定期間ごとに必要となる化粧品や消耗品、日用品などの販売を行う際に活用されます。単品通販を行うためには継続した商品購入が必要となるため、単品通販がスムーズに行えるシステム作りが重要となるでしょう。
また、定期的に新しい情報を発信したり、関連商品を紹介したりするなどのユーザーを飽きさせない工夫をすることも単品購入の継続につながります。
失敗しない!ECサイト構築時のポイント3つ
ECサイトを構築するために必要となる、抑えるべきポイントを大きく3つに分けて紹介します。何も考えずにECサイトを運営しようとしても、自社商品やサービスに合った販売方法が取れず、十分な売り上げも得られなくなってしまうでしょう。
1.自社の目的に合った構築方法を選ぶ
売上アップが目指せるサイトにするためには、自社の目的に合った構築方法を選ぶことが何よりも重要です。販売に必要のない機能がある構築にしてしまうと、無駄な時間やコストがかかってしまうことになるため、何が必要か明確にしておきましょう。
たとえば「定期購入を広げたい」という目的があるならば、洗替機能を導入するといった方法です。洗替機能は自動で最新のカード情報に更新されるようになるため、カード情報を更新する手間が省けます。
このように、商品を購入してもらいたい顧客に合わせたシステムにできれば、ECサイトの利便性も高まり、利用してもらえるようになるでしょう。どんなに高品質な商品が販売されていても、サイトが使いにくいと思われてしまうとユーザー離れを引き起こします。
2.構築手順を整理する
ECサイトを構築する際は、以下の手順で作っていくことが大切です。
1.コンセプトを定義し、ビジネス設計を行う
2.コンセプトを元に必要な機能や、盛り込みたい機能を検討する
3.ECプラットフォームを決定して設計と開発を進める
4.販売する商品やサービスを登録する
5.オペレーションテストやスタッフの育成を行い、対応環境を整える
6.運用段階へ移行しECサイトをオープンする
ECサイトを作るにも、やはりコンセプトができていないと必要な機能や盛り込みたい機能が見えてきません。導入した機能を効率的に稼働するためには、CMSや支払いシステムなどのECプラットフォームの設計が必要です。それから販売する商品を登録し、それらの商品を購入してもらえる体制を整え、トラブルが起きた際にも瞬時に対応できる環境を作りましょう。
以上の流れが問題なく行えているか確認したうえで、ECサイトをオープンすれば、大幅な修正をせずにすみます。
3.実績のある制作会社に依頼する
ECサイトの制作を外部に依頼する場合、実績のある制作会社を選ぶようにしましょう。制作会社によってどのような会社のECサイトを担当してきたのか異なるため、得意な業種も変わってきます。そのためできるだけ経験の多い会社や、自社の業種にあった制作をしてくれる会社を選ぶことが肝心です。
しかし実績のある会社も数多くあるため、見積もりをとったり、実際に話を聞いたりして、自社の目的が達成できる制作会社であるかどうか比較するといいでしょう。コスト面やサービス、サポートにあたるまで信頼できる会社を探してください。
ECサイトの種類のまとめ
あらためて、ECサイトの種類と選び方についてまとめます。
- 主な取引形態は4種類(BtoC、BtoB、CtoC、DtoC)
- 主な構築方法は2種類(モール型、自社EC型)
- 自社ECにおける構築方法は4種類(ASP型、パッケージ型、オープンソース型、フルスクラッチ型)
- 他にも、越境EC、オムニチャネル、単品通販などがある
ぜひ本記事の内容を参考に、ECサイト構築の検討を進めてみてください。なおニュートラルワークスでは、ECサイトの構築支援、運用支援を多数行っております。ECサイトについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。無料相談も受け付けています。
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