ページビュー(PV)は、ウェブ業界でよく使われる言葉です。「聞いたことがあるけれどきちんと説明できない」「他の言葉との違いがよくわからない」という悩みを持つ方もいらっしゃると思います。
この記事では、ページビュー(PV)について詳しく説明し、似た言葉との違いや分析方法について詳しく解説していきます。
目次
PVとはWebページが表示された閲覧数のことです。PVが多いほど、多くの人に閲覧されているサイトとして評価できます。
PVは1人が1回サイトに訪れた時にカウントされるもので、10人が10回訪れた場合のページビュー(PV)数は100、1人が100回訪れてもページビュー数は100となります。
このPVをどういう時にカウントするかというと、サイトの分析のタイミングです。どのくらいのユーザーが自分のサイトを見ているかを示す指標になります。どのページにどのくらいの人が訪れているのかがわかると、さまざまなことがわかるようになります。
ページの人気度合いがわかるだけでなく、PVの推移を見ることで日ごと・月ごとの数字の動きを分析することができ、そこからどんな対策を打っていくべきかの判断材料になるのです。
PVはGoogleアナリティクスなどのサイト解析ツールで調べるのが一般的です。
Googleアナリティクスでは、サイト全体のPV、各ページのPVもそれぞれ確認できます。仕組みとしては、サイト内に埋め込んだトラッキングタグを用いてPV数をカウントし、Googleアナリティクスで集計するというもの。
PV以外にも、どの程度の時間滞在していたか、どのページからどのページに移動したかなど、詳しいページ閲覧に関する情報を得ることができる便利なツールです。
マーケティングやSEOの効果分析に必須のツールなので、ぜひ使い方を覚えていってください。
PV以外にも、よく使われる単語について解説していきます。PVと共に使って分析を行ったり、サイトの現状把握に必要になってくる言葉なので、ぜひ理解していきましょう。
セッションとは、ユーザーがサイトに訪れて離脱するまでの一連のアクションを指すものです。セッション数は、PVと関連の深い言葉で、ユーザーがサイトに訪れた回数を示します。
つまり、サイトにアクセスしてから離脱するまでを1とカウントします。ただし、0時を過ぎたり30分以上操作しなかったあと操作を再開した場合などはカウントされます。
PVがページを訪れた回数を表しているのに対し、「サイト」を訪れた回数を示すため、数え方が異なるのです。
PVは同じサイト内の別ページを見たら、ページを遷移するたびにカウントされますが、セッション数は1サイトにつき1しかカウントされません。
なお、「セッション数」のほかにも、「アクセス数」「訪問数」とも呼ばれます。
インプレッション数とは、広告や投稿が表示された回数のことを指し、「imp」と表記されることがあります。
広告を表示した回数がわかるため、どれだけ露出したかを考える際に参考になる数字です。PVとの関係で言うと、1つのページに2つの広告が貼られていたとしたら、PVは1、インプレッション数は2となります。
重要なのは、あくまで広告を表示した回数であり、広告を見た人の数ではないということです。この点を混同しないように気をつけましょう。
UU数とは、一定期間内でサイトを訪問した人の数です。人の数をカウントするため、違う日や時間帯に何度か同じサイトを訪問しても1としかカウントされません。一定期間内に1人のユーザーが同じサイトを何度訪れても1です。ただし、別の端末でアクセスしたら端末ごとに1カウントされます。
例えば調べ物をするときなどは、基本的に一つの端末で完結するものなので、ユニークユーザー数はユーザーの数を把握するうえでかなり参考になる数値であるといえるでしょう。
UU数で気をつけるべきポイントとしては、「一定期間」の長さについてです。例えば半年間のUU数を調べたいときに1か月の期間を設定していたら、1か月目に訪れた人が2か月目・3か月目にも訪れると、UU数にダブりが出ます。調査したい期間と計算している期間については注意しましょう。
アクセス数とは、よく使われる言葉ではありますが、明確な定義がないので広い意味で流入数を指す言葉として使われます。
GAでも「アクセス数」というものは確認できません。単にアクセス数と言われた時には、PV数を想定している場合があれば、UU数を示す場合もあります。
誤解を防ぎ、正しい分析や議論を行っていくためにも、アクセス数がどのくらいかと聞かれたらまず定義を確認して答える必要があります。
PV数はどんなKWを狙うのか、どんなジャンルなのかなどによって目標にすべき目安となる数値は異なります。ジャンルごとの適切な目標値を設定したうえで、PVに注目しましょう。
PVが多ければそのぶん収益化できる確率は上がりますが、商材やジャンルによってどのくらい収益が見込めるのかもまちまちです。ジャンルの目標値がわからない場合でも、PV数と収益とのつながりを分析したうえで、目標値を割り出しても良いでしょう。
単に「常に多ければ良い」「常に上昇していなければならない」というような考えでPVを見るのではなく、適切な目標値を定めることで結果につなげることができるのです。
同業種の平均的なPV数を確認したい場合、SimilarWebなどのツールを使うと同業種のサイトやベンチマークにしているサイトのPVを確認できます。
SimilarWebは無料でサイトの分析ができるうえ、業種ごとにランキング・アクセス状況を調べられます。便利なツールとして、世界中で使われているイスラエル発のツールです。
有料版もあり、そちらではより細かなサービスを受けられます。データの出力や業界の分析までできるので、より深い分析を行っていきたい場合はぜひ有料版の機能を確認してみてください。
PVはGoogleアナリティクスを使ってどう確認していけるのでしょうか?ここでは詳しい確認方法について紹介していきます。
サイト全体のPVを確認するためには、以下の手順で行います。
表示されるページビュー(PV)は、一定の期間内に確認できるサイト全体のPV数で、各ページのPV数の集合体です。サイト全体のPV数を出すことで、サイトが期間内でどれだけ多くの人に見られているかを確認することができます。
なお、確認したい期間に設定してあるかどうかをまずチェックしておきましょう。
記事ごとのPVを確認するためには、以下の手順で行います。
表示されるページビュー(PV)は、一定期間のうちにページを訪れた人の数を表したものなので、確認したい期間であるかどうかを確認し、違っていたら期間の調節を行いましょう。日・週・月単位で期間を設定することができます。前月比・前年比なども表示することが可能なので、ページをどう改善すべきかなどの分析に役立てましょう。
ここまでPVの重要性と見方について確認してきましたが、それではどのようにしてPVを増やしていけば良いでしょうか?4つの方法を解説していきます。
コンテンツを検索結果で上位表示させ、自然流入を増やすには、SEO対策をしっかり行う必要があります。順位が1つ変わるだけでクリック率が大きく異なるのが理由です。
ここで、2021年の検索結果順位ごとのクリック率を見てみましょう。
※引用元:2021 CTR Research Study: The Largest Ever for SEO
上位10位以内に入ることによって、1%以上のクリック率を出すことができると言えます。その中でも特に1位と2位、2位と3位ではかなり大きな差があり、3位から10位までは大きな差はないものの徐々にクリック率が減っています。上位表示されればされるほどクリックされる可能性が高いことがよくわかります。
検索結果に頼る以外にも、WEB広告を出すことで露出を増やすことができます。Web広告にはリスティング広告やディスプレイ広告、アフィリエイト広告などいろいろな種類があります。
リスティングはGoogleなど検索エンジンに広告費を払うことで上位表示させる広告サービス、ディスプレイ広告はサイトのページやアプリなどで表示されるものです。主に、バナー形式の広告、アフィリエイト広告は、成功報酬などと引き換えに個人に作成してもらう広告のこと。
それぞれ表示の方式が異なるため、自社サービスと相性がいいものを選んで出すことで流入増加が期待できます。読者層を限定して宣伝ができることは大きなメリットです。
どのタイミングで広告費がどれくらいかかるのか、金銭面でも向き不向きを考えられるので、広告としての費用対効果までしっかり戦略を立てましょう。
Twitter、Instagram、YouTubeなど、SNSもうまく活かすことで流入を増やすことにもつながります。
SNSでは文章を投稿でき、写真や動画を投稿していくこともできます。ただし、それぞれのSNSは利用者層が異なり、サービス内容も異なるので、宣伝する内容は媒体に合わせていく必要があります。宣伝する内容に合わせて媒体を選定し、適切なアプローチをしていきましょう。
SNSには拡散機能もあり、ユーザーに刺さった場合はターゲット外にまで内容が広がる可能性もあります。そうなるとPV数増加のチャンスです。
SNSの運用にはコツがあります。定期的に投稿する必要があり、ファン形成やブランディングなども意識して行っていくなど難しい部分もありますが、大きなメリットを生む可能性のあるツールです。
コツコツと積み上げた結果を目指したい場合に、利用を考えてみましょう。
PVは同じサイトでも、別のページを見ればそのたびにカウントされるので、回遊率を上げる施策を行えばPV増加につながります。
関連するキーワードをもっと詳しく知ることができるページへのリンクを入れる、基礎的情報のページからさらに詳しく知ることができるページへのリンクを入れるなど、さまざまな方法があります。
「よく読まれているページ」「おすすめページ」「関連ページ」などとしてサイトバーや記事の末尾に設置されてあることもありますが、それも回遊性を上げる施策のひとつです。
さまざまな工夫をこらして回遊率を上げることが重要なのです。サイトの回遊性はSEO上でも重要な施策の一部でもあるので、サイトの戦略としてしっかり組み入れて行うと良いでしょう。
繰り返しになりますが、PVは期間中に閲覧されたページ数を指します。サイトを訪れた回数を示す「セッション数」や、一定期間内でサイトを訪問した「UU数」などと混同しやすいため、それぞれの意味と違いをしっかり理解しておきましょう。
またPVを増やすために効果的な方法としてSEOでの順位アップや回遊率の改善があります。いずれも効果を出すには、質の高いコンテンツ作りやユーザビリティを考慮したサイト設計などが必要となり、地道な取り組みが求められます。
サイトをどう改善したらいいか分からない、何から着手したらいいか分からないとお困りの方は、ニュートラルワークスの「Webサイト改善コンサルティング」をぜひ検討ください。