マーケティング

最終更新日: 2022.04.13

BtoCとは?BtoBとの違いやメリット、マーケティング手法を徹底解説

BtoCとは?BtoBとの違いやメリット、マーケティング手法を徹底解説

BtoCとは、企業が個人向けに商品やサービスを提供するビジネスモデルです。BtoCには、市場や顧客規模が拡大しやすいことや、顧客が購買を決定するまでの期間が短いことなど、さまざまなメリットがあります。また、近年のインターネットの発達により、BtoCはEC分野でも注目されています。

BtoC以外にもBtoBやCtoCなど、マーケティングにはさまざまな形態があります。マーケティングを成功させるためには、それぞれのビジネスモデルに効果的な施策を知っておくことが大切です。

本記事では、BtoCの概要や特徴、メリットやデメリットについてわかりやすく解説します。さらに、BtoCビジネスの成功事例も紹介します。この記事を読めば、BtoCのビジネスモデルやマーケティング手法の基礎を理解し、BtoCビジネスをスタートできるでしょう。

BtoCとは個人向けのビジネスモデルのこと

BtoCとは個人向けのビジネスモデルのこと

BtoC(Business to Consumer)とは、企業が商品やサービスなどを、一般消費者に提供するビジネスモデルを指します。BtoCはB2Cと表記されることもあります。私たちが日常で触れる商品やサービスの大半は、このBtoCに該当するものだと考えてもいいでしょう。

例えば、私たちが普段から利用するコンビニやカフェ、飲食店やアパレルショップなどはすべてBtoCのビジネスモデルです。それだけではなく、映画館やテーマパーク、公共交通機関など規模が大きなビジネスもBtoCです。

詳細は後述しますが、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどのEC事業も、BtoCに該当します。EC事業は近年成長が著しいことで有名です。こうしたBtoCの特徴は、単価が安い代わりに顧客数が多く、購買までの期間も短いため市場を拡大させやすいことです。

BtoCと名称がよく似たビジネスモデルに、BtoBやDtoCがあります。本章では、BtoCの概要を踏まえたうえで、BtoCとBtoBの違いや、BtoCとDtoCの違いについて掘り下げていきましょう。

BtoCとBtoBの違い

BtoB(Business to Business)はB2Bとも呼ばれ、企業が企業を対象として、商品やサービスを提供するビジネスモデルです。BtoCとBtoBの違いについて、下記5つの観点からわかりやすく解説します。

  • 購買までの時間の長さが異なる
  • 購買単価が異なる
  • 購買までの判断基準が異なる
  • BtoCはブランドイメージが重視される
  • BtoCは商品・サービスが有名なことが多い

購買までの時間の長さが異なる

BtoCとBtoBは、顧客が購買を決定するまでにかかる、時間の長さが大きく異なります。BtoCは購買に至るまでの意思決定が早く、BtoBは比較的遅い傾向があります。なぜなら、両者のビジネスモデルでは、「購買単価」と「意思決定者」が大きく異なるからです。

購買単価については後述しますが、基本的にはBtoCは購買単価が低く、購入の意思決定は消費者個人が行うことがほとんどです。安価なものを個人で消費する際は、即決で購入することも少なくありません。また、短期間で繰り返しニーズが発生する商品が多いことも、購買までの時間が短い要因のひとつだと言えるでしょう。

一方で、BtoBは取り扱う商品が高額な傾向があり、購買の意思決定も複数の担当者が行います。競合製品も含めて慎重に検討したうえで、社内でコンセンサスを得る必要があるため、BtoCと比べると購買までの時間は相当に長くなります。BtoCは高額な設備を扱うことも多く、購買ニーズが生じるサイクルが長いこともひとつの要因です。

購買単価が異なる

BtoCとBtoBでは、購買単価が大きく異なります。BtoCで取り扱う商品は、日用品や雑貨など、比較的安価なものがほとんどです。たとえば、飲食物や文房具は数百円から数千円くらい、ゲーム機やコンピューター関連の機器だと数万円前後のものが多いでしょう。住宅や耐久消費財は高額な傾向がありますが、それでも個人で購買できる範囲に収まります。

一方で、BtoBではBtoCを大幅に上回る規模の、高額な商品を扱うことがほとんどです。専門的な機器や設備になると、億単位の金額になることも珍しくありません。購買単価の大きな商品は、前述したようにニーズが生じるまでのサイクルや、意思決定までの時間が長くなる傾向があります。こうした違いは、両者のマーケティング施策にも影響します。

購買までの判断基準が異なる

BtoCとBtoBでは、顧客が商品を購入する際の判断基準も異なります。これは、購入する顧客がBtoCは「個人」で、BtoBが「企業」という違いがあるからです。BtoCでは印象や好みなど感情で選ぶことが多い一方で、BtoBでは合理性や実用性で選ぶ傾向があります。

BtoCのビジネスでは、取り扱う商品は個人単位で消費されるものであり、購買の意思決定者もほとんどが本人です。そのため、好きなメーカーやブランドだから選んだり、趣味や嗜好に合うから選んだりすることが多いでしょう。つまり、個人のニーズや好みに合うものが選ばれるのです。

一方で、BtoBのビジネスは購買者が企業および担当者であるため、企業にとって利益のあるものが選ばれます。例えば、その機材やシステムを導入することで、自社の課題や問題が解決されるといった、感情ではなく合理性に重きを置いた判断基準となります。

BtoBとBtoCの違いとは?Webマーケティング手法を解説 BtoBとBtoCの違いとは?Webマーケティング手法を解説 BtoBは法人が対象、BtoCは個人が対象なのは皆さんご存知だと思います。それでは、BtoBとBtoCでWebマーケティング手法やWebサイトの作り方がどう変わるのでしょうか?その違いについて丁寧に解説します。

BtoCはブランドイメージが重視される

BtoCでは、ブランドイメージが重視されることもポイントです。前述したように、BtoCにおいては個人の趣味や嗜好によって、購買の意思決定が行われます。その際に、「人気がある」「かっこいい」といった、ブランドイメージは意思決定のプロセスに大きな影響を与えます。

BtoCビジネスは競争が熾烈なため、企業側も積極的にブランドイメージを作り出そうとします。これは「ブランディング」と呼ばれ、企業の経営やマーケティングの方向性も決定づける、極めて重要な概念です。BtoCで成功するためには、ブランディング戦略も欠かせません。

一方で、BtoBにおいてブランドイメージはほとんど重視されません。人気や魅力などの感情的なものよりも、企業にとって有益化であるか、合理性が追及されるからです。そのため、BtoBビジネスにおいては、品質や耐久性、信頼性など顧客の希望を満たすことが必要になります。

BtoCは商品・サービスが有名なことが多い

BtoCビジネスでは、商品やサービスの知名度が高いことが多いです。近年では、インターネットやSNSの発達により、消費者はさまざまな情報を入手したうえで、購買する商品を決定します。その際に、知名度は意思決定に大きな影響を与えます。

たとえば、ある分野で同じくらいの価格の商品を比較検討するとき、多くの人はより知名度が高いものを選ぶはずです。クチコミサイトやSNSでの評判もチェックするでしょう。ネット上で人気がない商品は、どうしても購入をためらってしまうものです。

一方で、BtoCにおいては知名度や人気よりも、企業のビジネスに有益なものが選ばれる傾向があります。他社からの評判が良いものが、自社にマッチするとは限らないからです。こうした特徴から、BtoCとBtoBでは有効なマーケティング手法も大きく異なります。
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BtoCとCtoCの違い

CtoC(Consumer to Consumer)は、個人が個人を対象として、商品やサービスを提供するビジネスモデルです。これは、近年のインターネット環境やスマホの発達により、急激に盛り上がっています。ネットオークションやフリマアプリなどをイメージすると、わかりやすいでしょう。

CtoCでは、Webサイトやアプリを介して、店舗がなくても個人同士で商品の売買ができることが魅力です。最近では、個人ビジネスや副業などが一般的になりつつあるため、こうしたCtoCの市場は拡大を続けていくと予想されています。

CtoCが盛り上がっている背景には、「安く買いたい」という消費者心理があるようです。CtoCはあくまで個人同士の取引なので、実績のある企業が行うBtoCと比べると信頼性や安全性は控えめです。しかし、消費者にとって魅力的なビジネスモデルであることには違いありません。

BtoCとDtoCの違い

DtoC(Direct to Consumer)はD2Cとも呼ばれ、企業が自社のECサイトに消費者を誘導し、直接販売するビジネスモデルです。通常、BtoCビジネスではメーカーと消費者の間に、仲介業者や販売店などが存在します。「メーカー→販売店→消費者」の流れで取引が行われるBtoCに対し、DtoCでは「メーカー→消費者」と直接的に取引が行われます。

DtoCはBtoCと比べて、販売価格を下げやすいことが最大のメリットです。なぜなら、仲介業者や販売店によるマージンの上乗せがなく、各種手数料をカットできるからです。例えば、大手通販サイトを挟んで商品を販売すると、商品代金の1~2割程度のマージンが発生します。DtoCではこれをカットして、販売価格に還元できます。

ただし、DtoCのビジネスモデルを実現するためには、自社でECサイトを構築したり、集客チャネルを構築したりする手間とコストがかかります。そのため、各種マーケティングの専門的なノウハウがなければ、DtoCビジネスは容易ではありません。

最近はEC分野のBtoCも注目を集めている

最近はEC分野のBtoCも注目を集めている

近年では「BtoC-EC」と呼ばれる、EC分野におけるBtoCビジネスも注目を集めています。経済産業省が発表した「令和2年度 産業経済研究委託事業 (電子商取引に関する市場調査)」によると、2019年から2020年にかけてBtoC-ECの規模は約20%近くも拡大しました。2021年の時点では、さらに大きく拡大していると考えられます。

令和2年度 産業経済研究委託事業 (電子商取引に関する市場調査)

引用元:経済産業省

新型感染症の影響により、私たちの生活様式が大きく変化しました。実店舗よりオンラインショップで商品を購入する機会が増えた人も多いでしょう。今までECサイトとはあまり縁がなかった人も、その利便性に気付いたケースが少なくないため、新型感染症の問題が解決した後でもECサイトは普及し続けると考えられています。

BtoCビジネスの7つのメリット

BtoCビジネスの7つのメリット

本章では、BtoCビジネスを導入することによって得られる、下記7つのメリットについてわかりやすく解説します。

  • 市場を拡大しやすい
  • 顧客規模が大きくなりやすい
  • 商品単価が安い傾向にある
  • 購買決定までの期間が短い
  • 多くの顧客データを集められる
  • 顧客との距離が近い
  • 安く効果的な施策ができる

市場を拡大しやすい

BtoCビジネスは市場の拡大が容易です。BtoCの対象顧客は一般消費者であり、BtoBが対象とする企業と比べると母数が圧倒的に多いです。業界の種類によって多少の違いはありますが、BtoCではマーケティングの手法次第で、市場規模を拡大させ続けることもできます

企業の収益を拡大させるためには、市場の拡大が必要不可欠です。後述するコンテンツマーケティングやSNSマーケティングを活用すれば、市場拡大の余地はいくらでもあると言えます。場合によっては国内だけではなく、海外の顧客を獲得することもできるでしょう。

顧客規模が大きくなりやすい

BtoCビジネスでは、大規模な顧客層を獲得できるチャンスがあります。BtoCでは対象者が一般消費者であり、母数も多いことから、消費者同士によるクチコミやレビューの拡散効果も大きいからです。総務省が発表した「令和3年版 情報通信白書」によると、2020年の時点で全体の約74%もの人が、SNSを利用していることがわかりました。

令和3年版 情報通信白書

引用元:総務省

特筆すべき点は、60代の高齢者であっても6割近くがSNSを利用していることです。SNSにおける顧客同士の拡散効果は計り知れません。優良な商品やサービスは、消費者自身によって拡散され、それがより多くの消費者への認知につながります。これが連鎖することにより、BtoCビジネスでは驚異的な規模の顧客を獲得できるケースも珍しくありません。

商品単価が安い傾向にある

BtoCビジネスは商品単価が安い傾向にあるため、経営リスクが比較的少ないこともメリットです。商品単価が安いことは、それだけ製造や仕入れなどにかかるコストも低いことを意味します。もちろん、ビジネスの業界や取り扱う商品の個数にもよりますが、売上高が当初の想定より低い場合でも、赤字額はそれほど大きなものにはなりません。

一方で、BtoBビジネスでは取り扱う商品の単価が、非常に大きなケースが少なくありません。BtoBはBtoC以上に、景気や社会情勢の影響を受けやすいビジネスモデルです。経営が軌道に乗らなければ、製造コストを回収できないため赤字が発生します。BtoCではこういった経営リスクが少ないため、規模の小さな企業でも参入しやすいと言えるでしょう。

購買決定までの期間が短い

前述したように、BtoCでは顧客が購買を決定するまでの期間が短いです。なぜなら、BtoC企業が取り扱う商品やサービスは、比較的安価で日常的に使用するものが多いからです。価格が安ければ購買を容易に決定しやすく、定期的にニーズが生じれば購入サイクルも短くなります。

購買決定までの時間が短いと、顧客が他社へ流れることが少なくなります。意思決定に時間がかかるBtoBビジネスでは、いかに顧客の関心を引き続けるかが重要で、マーケティング戦略もより難解です。BtoCでは、顧客を購買へ導くための施策が明快なため、収益を拡大させやすい傾向があります。

多くの顧客データを集められる

BtoCビジネスでは、顧客の母数が多いため、顧客情報を収集しやすいことも魅力です。顧客情報は企業にとって、非常に心強い味方になります。顧客情報を分析すれば、自社商品を購買する顧客層の傾向が明らかになり、新たな顧客を獲得するための道しるべとなるからです。

BtoC事業で人気商品を生み出すためには、顧客の動向について知っておく必要があります。顧客情報が多ければ、それだけ顧客のニーズも把握しやすくなります。顧客がどのようなニーズを抱えていて、どのような商品が売れやすいのかがわかり、効果的な戦略を立案できるでしょう。

顧客との距離が近い

BtoCビジネスは、顧客との距離が近い傾向があります。顧客が商品やサービスを利用する姿や、顧客の感想や意見に直接触れることができる機会が多いです。たとえば、美容師やアパレルショップの店員であれば、顧客とコミュニケーションを間近で取って、顧客の息吹を体感できます。

こうして顧客と接点を持つことは、仕事のやりがいや喜びにつながります。顧客との物理的に距離がある業界であっても、クチコミサイトやSNSなどを見れば、自社の商品がいかに顧客に貢献できているかがわかります。企業を対象とするBtoBでは得がたい、BtoCならではの魅力だと言えるでしょう。

安く効果的な施策ができる

BtoCでは、企業を安定的に成長させるために必要な施策を、安価に実行できることもポイントです。これまで解説してきたように、BtoCでは顧客の母数が大きく、また顧客同士の拡散も起きやすく、マーケティング施策の効果が比較的出やすいためです。

現在、BtoCでは後述するコンテンツマーケティングやSNSマーケティングなど、インバウンドマーケティングが主流です。これらのマーケティング施策は、安価なコストで大きな集客効果を得やすいことが特徴。BtoBマーケティングとは異なり、顧客が購買決定にかける時間も短いことも要因のひとつです。

マーケティングや営業にかかるコストは、経営を圧迫するリスク要因となりかねません。こうしたコストを減らせるのは、BtoCならではのメリットだと言えるでしょう。

BtoCビジネスの5つのデメリット

BtoCビジネスの5つのデメリット

本章では、BtoCビジネスを導入する際に注意すべき、下記5つのデメリットについてわかりやすく解説します。

  • 顧客の固定化が難しい
  • 競争が激化している
  • ブランドに左右される側面もある
  • 顧客ニーズの把握が難しい
  • 景気に左右されやすい

顧客の固定化が難しい

BtoCビジネスでは、顧客の獲得は比較的容易な一方で、固定化が難しい傾向があります。BtoBビジネスでは、一度商談が成立すれば、その後は継続的な契約を獲得できるケースが多いです。BtoCは競合が多く、顧客の嗜好やトレンドも常に移り変わっています。そのため、常に顧客の動向を意識することが重要です。

しかし、顧客の母数が大きいだけに、他社から自社への顧客流入も十分に期待できます。また、BtoCであってもマーケティング施策次第では、ロイヤリティ(忠誠心)の高い顧客を数多く獲得できるケースもあります。固定ファンを獲得できるかは、ブランドの魅力や施策次第だと言えるでしょう。

競争が激化している

BtoCは企業間の競争が激化しているため、BtoCビジネスで企業を安定して成長させ続けるのは容易ではありません。業界によっては特に熾烈な競争が繰り広げられており、一度は獲得できたと思った顧客が、すぐに他社へ流出してしまうこともあります。だからこそ、自社商品の魅力をアピールすることが重要です。

競争が激化していることは、類似する商品が他の企業から数多く販売されていることを意味します。自社独自の魅力がない商品では、競争力を維持できません。自社ブランドの強みを見極めたうえでブランドコンセプトを構築して、適切なマーケティング戦略を行うことが大切です。

ブランドに左右される側面もある

BtoCビジネスが安定して成長できるかどうかは、ブランドの種類や購入サイクルによって左右されることもあります。たとえば、冷房器具は基本的に夏、暖房器具は冬にしか売れないことがほとんどです。ファッションブランドも、季節によって売上高が大きく変動するでしょう。

また、自動車や耐久消費財のように購入サイクルが長いものは、自社に顧客を惹きつけ続けるのが難しいでしょう。そもそもニッチなジャンルでは、顧客の獲得自体が容易ではないこともあります。このように、ブランドは商品の種類による影響を受けやすいため、自社ブランドにしかない魅力を顧客に訴求し続けることが重要です。

顧客ニーズの把握が難しい

BtoCビジネスでは、顧客ニーズの把握が容易ではありません。BtoCは顧客の母数が大きいだけではなく、社会情勢やトレンドによって流行が移り変わるからです。今は順調に売れている商品も、半年後や1年後も同じように売れるとは限りません。ニーズが変動すれば売上高も変動します。

だからこそ、BtoCビジネスでは「ターゲティング」と「ポジショニング」を適切に行い、自社のブランドコンセプトと業界内での立ち位置を明確にすることが重要です。どの層に自社製品を売るべきかが明確であれば、分析すべき対象を絞り込めるため、顧客ニーズも把握しやすくなります。

景気に左右されやすい

BtoCビジネスは、景気や社会情勢に左右されやすい傾向があります。たとえば、新型感染症の流行により、我が国は経済的に大きな打撃を受けるとともに、生活様式が変容しました。その結果、飲食業や旅行業界などは特に疲弊しています。このように、BtoCビジネスは情勢の影響を受けやすいことが難点です。

しかし、こうした厳しい状況にありながらも、新たな活路を見出して成長し続けている事業者も少なくありません。たとえば、ECサイトやフードデリバリーサービスの活用などです。景気や社会情勢に左右されやすいからこそ、常にアンテナを張り巡らして情勢を注視し、臨機応変に戦略を変更していく姿勢も重要です。

【重要】BtoC向けの4つのマーケティング手法

【重要】BtoC向けの4つのマーケティング手法

本章では、BtoC企業向けのマーケティング手法から、代表的な下記4つのものをわかりやすく解説します。業種や目的によって適切なマーケティング手法は異なるため、自社とマッチしたものを選ぶことが重要です。

  • コンテンツマーケティング
  • SNSマーケティング
  • MA(マーケティングオートメーション)
  • レビューマーケティング

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、顧客に有益な情報を提供することにより、顧客を魅了して自社へ惹きつけるための施策です。コンテンツマーケティングは主に、自社で運用する「オウンドメディア」やブログで、記事コンテンツを公開することで行います。

コンテンツマーケティングで重要なポイントは、「顧客目線」で「顧客が求める情報」を提供し続けることです。自社商品を顧客にプッシュするためのものではありません。インターネットの発達により、顧客は自らさまざまな情報を得られるようになりました。その結果、現在では多くの顧客は「押し付けられる」マーケティングを忌避します。

顧客ニーズに合致する有益な情報を提供すれば、顧客は自社に対して愛着や信頼を寄せるようになります。顧客の意識に自社の存在が入り込むことで、いざ顧客にニーズが生じたときに、自社商品を購入してくれるようになるでしょう。

ただし、コンテンツマーケティングは施策の効果を得られるまでに、少なくとも3か月から半年ほど時間がかかります。そのため、社内でしっかり運用体制を整えて、良質なコンテンツを制作することが重要です。
コンテンツマーケティングとは?コンテンツマーケティングを徹底解説 コンテンツマーケティングとは?コンテンツマーケティングを徹底解説

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、TwitterやFacebook、InstagramやYouTubeなどのSNSを活用して、自社やブランドの認知度を高めるための施策です。先ほど触れたように、現在では多くの顧客がネットで自ら情報を集め、しかも7割以上の人がSNSを使用しています。

SNSマーケティングでは、自社の公式SNSアカウントを運用して、顧客に自社ブランドをアピールします。SNS上では、良質なコンテンツはユーザー同士で拡散されるため、より高い集客効果を発揮できます。さらに、オウンドメディアと組み合わせれば、SNSで集客した顧客をオウンドメディアへ誘導して、顧客の興味関心をさらに高めることも可能です。

ただし、SNSは容易に炎上してしまうため、投稿内容には注意が必要です。一度炎上すると鎮火まで相当の時間がかかり、ブランドイメージに多大な悪影響があります。SNSマーケティングでは、コンプライアンス意識を徹底して、ユーザーから問題視される恐れのある投稿を行わないようにしてください。

MA(マーケティングオートメーション)

MA(マーケティングオートメーション)は、インバウンドマーケティングを自動化するためのツールです。インバウンドマーケティングは、自社商品の将来的な購買者である「リード(見込み客)」を獲得して、育成によって購買へ導くための施策です。

市場規模が膨大なBtoCにおいて、優良なリード獲得の重要性が増しています。しかし、インバウンドマーケティングは複雑なため、すべての施策を人力で行うのは容易ではありません。そこで注目を集めているのが、マーケティングを自動化してくれるMAツールです。

MAツールを活用すれば、顧客情報の蓄積や分析を精密に行い、その顧客に最適なマーケティング施策を実行できます。たとえば、顧客があるページを集中的に見ているため、その分野に関するメールマガジンを送付するなどです。

MAツールはマーケティングの効率化に最適ですが、それだけ高額なコストもかかる点には注意が必要です。また、最終的に購買を決定するのはユーザーの感情なので、自社の魅力をアピールできる他の施策との併用は必須です。
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは?活用方法や導入メリットを解説 MA(マーケティングオートメーション)ツールとは?活用方法や導入メリットを解説

レビューマーケティング

レビューマーケティングは、顧客のレビューを積極的に活用して、新たな顧客にアピールするための施策です。BtoCでは、大半の顧客が商品のカタログスペックだけではなく、実際に使用したクチコミや評判を考慮に入れて購買を検討します。そのため、自社商品に好意的なレビューには、新規顧客を取り込めるポテンシャルがあるのです。

レビューマーケティングは、SNSやレビューサイトなどに、自社商品の感想やクチコミなどを記載してもらうことで行います。有名なインフルエンサーに自社商品を無償提供して、SNS上で宣伝してもらうのもひとつの方法です。

ただし、レビューマーケティングでは思うようにレビューが増えなかったり、誹謗中傷が行われたりするため注意が必要です。また、レビューを増やしたいからといって自社でクチコミを作り上げると、それが発覚したときにブランドイメージが失墜します。レビューマーケティングだけでは効果を得られないことも多いので、他の施策との併用も必須です。

BtoCマーケティングを成功させるポイント

BtoCマーケティングを成功させるポイント

BtoCマーケティングのメリットは計り知れませんが、成功させるためにはさまざまなポイントを意識する必要があります。特に、下記3つのポイントは意外と見落としやすいので、改めて確認しておきましょう。

  • BtoCでは合理性が重視されるとは限らない
  • ビジネスモデルに合わせた施策が必須
  • BtoCでは顧客の検討期間は短いことが多い

BtoCの顧客は、多くの場合は合理性や効率性は重視しません。むしろ、そのときの流行やトレンド、感情などで購買が決定されることがほとんどです。購入までの検討期間も短く、衝動買いが起きることも少なくないでしょう。そのため、ブランディング戦略を徹底して、顧客の感情に訴求して購買に導くことが重要です。

また、BtoCでは企業のビジネスモデルによって、ターゲット層や業界内でのポジションが大きく異なります。他社で成功したマーケティング施策が、必ずしも自社にマッチするとは限りません。自社と似たビジネスモデルを持つ企業の成功事例を参考にして、自社なりに改良して導入することも必要になるでしょう。

BtoCビジネスを展開している企業の成功事例

BtoCビジネスを展開している企業の成功事例

BtoCへの理解が深まったところで、BtoCビジネスを展開した企業の成功事例を紹介します。下記3社の事例について、具体的な施策の内容や実績を解説するので、ぜひ自社で導入する際の参考にしてみてください。

  • オウンドメディアで新規顧客を獲得|ライオン株式会社
  • 自社独自の世界観をアピールしてファンを獲得|株式会社クラシコム
  • 顧客の声を積極的に取り入れてロイヤリティを醸成|株式会社

オウンドメディアで新規顧客を獲得|ライオン株式会社

オウンドメディアで新規顧客を獲得|ライオン株式会社

引用元:ライオン株式会社

生活用品メーカーの「ライオン株式会社」は、BtoCマーケティングの一環として、オウンドメディア「Lidea(リディア)」を運用しています。顧客の実生活に役立つ情報を提供するとともに、新商品の紹介やプレゼントキャンペーンも積極的に行っています。

オウンドメディアのコンテンツ内容は、健康や美容、掃除や洗濯、育児やペット関連など多岐にわたります。主にファミリー層や主婦層など、生活に関する情報に関心がある人がターゲットです。

オウンドメディアによるBtoCマーケティングを成功させるためには、情報の速度と正確さが欠かせません。Lideaでは、社内部署による確実なエビデンスに基づいた情報を活用して、質の高いコンテンツの提供を心掛けています。その結果、「生活用品と言えばライオン」と、ブランドイメージがさらに向上しました。

自社独自の世界観をアピールしてファンを獲得|株式会社クラシコム

自社独自の世界観をアピールしてファンを獲得|株式会社クラシコム

引用元:株式会社クラシコム

株式会社クラシコム」は、北欧をテーマとした家具やアイテムを販売している企業です。同社で運営している「北欧、暮らしの道具店」には、ECサイトの内部にオウンドメディアが設置されています。ここでは、ライフスタイル関連のお役立ち情報を提供しています。

同ブランドは北欧の家具がコンセプトのため、業界内では比較的マイナーな存在です。そのため、多くの顧客層を獲得するというよりは、自社の世界観に共感できる顧客層を、より深く取り込むことに主眼を置いています。

同社ではオウンドメディアだけではなく、InstagramやYouTubeによるSNSマーケティングも展開しています。独特の世界観を表現するために、サイト全体とSNSのデザインを自然体で優しい色調に統一していることも特徴です。

ECサイトを運営している場合や、比較的ニッチなジャンルでビジネスを展開している企業は、ぜひ株式会社クラシコムの事例を参考にしてみましょう。

顧客の声を積極的に取り入れてロイヤリティを醸成|株式会社良品企画

顧客の声を積極的に取り入れてロイヤリティを醸成|株式会社良品企画

引用元:株式会社良品企画

お得で高品質な商品を数多く販売している「株式会社良品企画」は、オウンドメディア「くらしの良品研究所」を運用しています。コンテンツの内容は、自社商品に関する豆知識や、日常のお役立ち情報などがメインです。

さらに、メディア内では「IDEA PARK」という、顧客のアイデアやリクエストを受け付けるコーナーも設けています。スタッフが直接返信し、魅力的なアイデアは自社の商品に活用するなど、顧客とのつながりや信頼を深めるための施策です。

同社のブランドはもともと「安い」ことで有名でしたが、そのイメージが強すぎるきらいもありました。そこで、「質にもこだわる」姿勢を表明するために、オウンドメディアによる積極的なブランディングを行いました。その結果、現在では株式会社良品企画の商品は、「安くて高品質」なブランドイメージを獲得しつつあります。

BtoCのまとめ

BtoCのまとめ

BtoCは個人消費者が対象のビジネスモデルなので、市場や顧客規模を拡大させやすいことが魅力です。商品単価は低い傾向がありますが、購買サイクルや意思決定の期間が短いため、売上高も向上させやすいでしょう。一方で、業界内の競争が激化しているため、顧客の固定化が難しく景気や社会情勢の影響を受けやすいことは、BtoCの大きなデメリットです。

BtoCマーケティングを実施する際は、顧客が合理性より感情やトレンドを重視することや、購入検討の期間が短いことを意識しましょう。そのうえで、自社のビジネスモデルに合う施策を展開すれば、マーケティングの成果を得やすくなるはずです。

BtoCマーケティングにはさまざまな専門知識が必要で、自社のリソースだけでは上手くいかないことも少なくありません。株式会社ニュートラルワークスでは、BtoCマーケティングを含めたコンテンツマーケティングの各種サービスを提供しています。BtoCマーケティングに課題を抱えている方は、ぜひ弊社にご相談ください。最適な解決策を提示させていただきます。

著者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトにてWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社にてゲームプロデューサーとしてスマホアプリゲームの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格