プレスリリースの導入を検討している担当者の中には、「プレスリリースのやり方がわからない」「プレスリリースの送付先にはどのような媒体があるのか知りたい」といった悩みがあるのではないでしょうか。
プレスリリースを取り入れることで、コストを抑えながら外部に情報を発信できるようになるでしょう。
この記事では、プレスリリースのやり方について、以下の観点から解説していきます。
- プレスリリースとは
- プレスリリース配信までの準備期間はどのくらいか
- プレスリリースのやり方
- プレスリリースの配信先
- プレスリリース配信後に行うこと
この記事を読めば、プレスリリースについてよくわからない方でも、概要を把握して実践できるようになるでしょう。広報担当者など、これからプレスリリースを行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
プレスリリースとは?
プレスリリースとは、報道機関やマスメディアに向けて配信するために作られる、企業や組織の公式な文書のことです。また、メディアに情報を提供すること自体をプレスリリースと呼ぶこともあります。
企業がプレスリリースを行う目的は、企業や組織がより多くの人に知ってもらいたい情報を宣伝するためです。報道機関を通じてプロモーションや新製品・新サービス、社会問題への取り組みなどを宣伝できます。また、こうした活動により、企業や組織のイメージ向上を狙うこともあるでしょう。
かつては報道関係者へ情報を提供していましたが、現代では自社サイトで掲載する企業も増えています。自社サイトに掲載することで、一般の方の目にも触れるようになります。
こうした特徴から、広告配信とは違いコストを掛けずに情報を発信できるようになるのです。
プレスリリース配信までの準備期間はどのくらい?
プレスリリースに必要な準備期間は、以下のようになります。
- 新製品・新サービスの発表…発売日〜1カ月
- イベントの開催…1カ月〜半年
- 記者会見等のメディア誘致…1~2カ月
上記のように、企業・組織の状況や目的、発表内容によって異なりますが、一般的には数週間から数カ月かかるでしょう。ただし、急ぎの場合や緊急ニュースの場合には、短い期間でプレスリリースを配信することもできます。
プレスリリースは配信内容によって印象が変わるため、余裕をもって準備することが大切です。内容次第では時間がかかる場合もあるので、あらかじめスケジュールを立てておくと安心です。
プレスリリースのやり方7ステップ
プレスリリースの作成・配信などの一連の流れは、以下のステップで進めていきます。
1.プレスリリースの目的を定め、戦略・ターゲットを決める
2.プレスリリースのネタを決める
3.プレスリリースの原稿を作成する
4.配信先のメディアを選定する
5.メディアリストを作る
6.送付方法を決める
7.さまざまな指標をもとに効果測定を行う
ここからは、それぞれのステップについて解説します。
1.プレスリリースの目的を定め、戦略・ターゲットを決める
はじめに、プレスリリースの目的を定めましょう。目的が決まっていないと、方向性が定まらず、効果につながらない可能性があります。あらかじめ目的を定めておくことで、プレスリリースの内容が決まり、どのようにアプローチすればいいかが分かります。
目的が決まったら、ターゲットを決めましょう。もし一般の方をターゲットにするなら、以下のような属性を定めると明確になります。
- 性別
- 年齢
- 職業
- 年収
- 家族構成
- 価値観
- 趣味嗜好
- ライフスタイル
これらの属性を定めることで、ターゲットの理解が深まり、ユーザーニーズを満たせるようになるでしょう。
また、戦略を立てる際はタイミングを考えることが大切です。タイミングについては、以下のようなポイントを抑えましょう。
- リリース日
- 曜日・時間帯
- 市況
- 競合他社の動向
- 期日限度・季節感
プレスリリースの内容にもよりますが、上記のポイントを意識すると効果的です。
2.プレスリリースのネタを決める
ターゲットや戦略が決まったら、プレスリリースのネタを決めていきます。企業がプレスリリースを行う場合、以下のようなネタを扱うことが多いです。
- 新製品・新サービスの発表
- イベント開催の報告
- 他社との業務提携、新会社設立
- 季節性のあるトレンド情報
- 社会貢献や地域活動
- 調査結果の発表
プレスリリースのネタを決める際は、企業が発表するニュースの重要度や影響力、メディアが注目するトレンドやニーズなどに応じて検討していきましょう。
3.プレスリリースの原稿を作成する
プレスリリースのネタが決まったら、実際の原稿を作成します。プレスリリースの原稿の多くは、以下のような構成で作成されています。
- 発信日・発信者
- タイトル・見出し
- 写真
- リード文
- 本文
- 問い合わせ先
多くの方に読んでもらうためにも、タイトルの作成には力を入れましょう。記者が興味を持ってくれそうなタイトルを付けることで、読まれるプレスリリースになります。またリード文でプレスリリースの内容を簡単に説明すれば、本文まで読み進めてもらえるでしょう。
また、プレスリリースでは結論から書くことも大切です。起承転結のような順番で書いてしまうと、結論がわからないので途中で離脱される可能性があります。そのため、結論を先に書き、続けて詳細を書く流れがよいでしょう。
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4.配信先のメディアを選定する
プレスリリースの原稿を作成したら、配信先のメディアを選定しましょう。その際、メディアを精査して選定することがポイントです。企業や組織にとって、最適なメディアや報道機関を選び、自社のニュースとマッチするメディアを選びましょう。
5.メディアリストを作る
配信先のメディアが決まったら、メディアリストを作成しましょう。メディアリストとは、プレスリリースを送付するメディアをまとめたものです。メディアリストを作成しておくことで、同じ情報を複数のメディアに送信することができ、露出範囲を広げられます。また、メディアとのコミュニケーションがスムーズになり、取材や報道に対して迅速かつ適切な対応ができるでしょう。
なお、メディアリストには以下のような項目を設けることが多いです。
- 各メディアの正式名称
- ジャンル
- 部署名、役職、担当者名
- 住所
- メールアドレス
- 電話番号/FAX番号
こうした情報をまとめておくことで、今後のプレスリリース業務に役立ちます。また他の人が見ても分かるよう整理しておけば、広報担当者が異動になった際も引き継ぎがスムーズになるでしょう。
またメディアリストは一度作成して終わりではありません。作成したメディアリストは、最新の状態になるよう定期的に更新していきましょう。担当者が変わったり、また媒体によっては休刊や廃刊したり、といった場合があるためです。
そしてこうした更新によって最新の情報を把握し、適切なタイミングでアプローチできるようになります。
6.送付方法を決める
作成したメディアリストをもとに、送付方法を決めていきます。プレスリリースは送付先のメディアによって受付方法が異なっているので、形式に合わせて送付しましょう。
近年では、Webメディアを中心にメールを希望するメディアが多いですが、新聞や雑誌、テレビなどの媒体ではFAXや郵送を指定しているケースもあります。希望する形式で送付しないと気付かれなかったり、自社の印象に影響するかもしれません。情報提供用の窓口が用意されていることもあるので、送付方法は確認しておきましょう。
7.さまざまな指標をもとに効果測定を行う
プレスリリースを配信したら、効果測定を行いましょう。指標をもとに効果測定を行うことで、今後のプレスリリースをより効果的なものにできるようになります。
プレスリリースの効果測定においては、以下のような指標を選ぶといいでしょう。
- メディア露出数
- コンバージョン数
- ソーシャルメディアでの反応数
- ユーザーエンゲージメント数
中でも、メディア露出数はプレスリリースの影響力を測る上で重要な指標です。どの程度のメディアに取り上げられたか確認し、今後の戦略立案に役立ちます。
同様に、コンバージョン数もプレスリリースが購買意欲に直接影響を与えたかどうかを測る上で大切な指標です。プレスリリースを閲覧したユーザーの中で、実際に製品やサービスを購入した数を計測します。
また企業でWebサイトやSNSを運営している場合は、それらの反応もチェックしましょう。
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プレスリリースの配信先・送付先
プレスリリースの配信先には、以下のようなものがあります。
- プレスリリース配信サービス
- 記者クラブに投稿
- メディアに直接送付
ここからは、それぞれの配信先・送付先について解説します。
プレスリリース配信サービス
3つの中で最も簡単な方法が、プレスリリース配信サービスを活用する方法です。プレスリリース配信サービスとは、多くのメディアに対して企業の代わりにプレスリリースを配信してくれるサービスのことです。
従来の方法でプレスリリースを行うと、企業が新聞や雑誌、テレビなどのメディアに対してプレスリリースを直接送らなければなりません。また機関によってメールやFAX、郵送など方法が異なっているため、手間や時間がかかってしまいます。
一方プレスリリース配信サービスなら、サービスのサイトにプレスリリースの原稿を掲載するだけになります。有名なサービスなら多くのメディアに注目されるため、記事化して紹介してもらえるかもしれません。
記者クラブに投稿
プレスリリースは記者クラブに投稿することも可能です。記者クラブとは、大手メディアを中心に構成された組織のことです。企業や団体がプレスリリースを発信する際に、記者クラブに所属するジャーナリストや報道関係者にプレスリリースを直接配信することができます。これにより、プレスリリースがより多くの報道機関に届く可能性が高まります。
記者クラブには、業界別に分かれたものや、特定のメディアに所属するものなどがあります。例えば、官公庁の「日銀クラブ」や政党の「野党クラブ」、業界や経済団体の「重工業研究会」などがあります。そこで企業は、自社のプレスリリースを配信する際に、どの記者クラブに配信するのが効果的かを検討し、配信先を決定する必要があります。
メディアに直接送付
プレスリリースはメディアに直接送付されることもあります。もし知り合いの記者がいる場合は、直接送付すると効果的です。知らない人から送られてくるプレスリリースよりも目に留まりやすいためです。また企業や製品・サービスについて知っていれば、内容を理解してもらいやすいでしょう。
なお、メディアに直接送付する際は、あらかじめ受付可能な送付方法を確認しておきましょう。メールやFAX、郵送など方法が決まっている場合があります。
プレスリリース配信後に行うこと
プレスリリースを配信したら、以下のことを行いましょう。
- 効果測定をする
- 掲載されたらSNSや自社サイト、メルマガ等で発信する
- 内容にミスがあった場合、訂正配信をする
プレスリリースは配信したままではどれくらい効果があったのかがわかりません。また上記のことを行うことで、今後の広報戦略に役立てることができます。ここからは、それぞれの方法について解説します。
効果測定をする
プレスリリースを配信した際は、必ず効果測定を行いましょう。プレスリリースの効果測定方法には、以下のようなものがあります。
- メディア露出数の計測
- Webサイトのトラフィックの変化
- SNSの反応の計測
- 購買行動の変化
- アンケート調査
メディアの露出数を計測するには、Googleアラートや専用のメディアモニタリングツールが有効です。こうしたツールを用いることで、取り上げられた記事やニュースの数を把握できます。
またプレスリリースを発信した後は、Webサイトのトラフィックに変化があったかを確認しましょう。Google AnalyticsなどのWeb解析ツールを利用すれば、プレスリリースを発信した日以降のアクセス数や訪問者数の変化を把握できます。
同様にSNSの反応を計測することも大切です。SNSはユーザーのリアルな反応が見れるため、反響を把握しやすいです。具体的には、ハッシュタグの使用状況やシェア数などを確認しましょう。
他にも、アンケート調査を行う方法も有効です。アンケート調査を通じて、プレスリリースに対する認知度やイメージの変化を測定することができます。
掲載されたらSNSや自社サイト、メルマガ等で発信する
プレスリリースが掲載されたら、SNSや自社サイト、メルマガ等で発信しましょう。プレスリリースの掲載を発信することで、以下のようなメリットを得られます。
- ターゲット層にアプローチする
- ブランド認知度が向上する
- 効果を最大化できる
- 自社のWebサイトを活性化できる
SNSや自社サイト、メルマガを通じてより多くのターゲット層にアプローチできるでしょう。またSNSでは興味を持ってくれたユーザーが共有してくれるので、ブランド認知度が向上する可能性も高いです。
また一つのチャネルで情報を発信するだけでは、限られた人数しかアプローチできないので、複数のチャネルで発信することで効果を最大化できるでしょう。
プレスリリースを自社のWebサイトに掲載することで、自社のWebサイトを活性化することができます。さらに自社の情報を集約することができ、ユーザーの利便性が向上するでしょう。
企業のTwitter運用を成功させる、アカウント作成と伸ばすコツとは
内容にミスがあった場合、訂正配信をする
もしプレスリリースの内容にミスがあった場合は、速やかに訂正配信を行いましょう。誤った内容を掲載し続けていると、ユーザーに間違った行動を取らせてしまう可能性があります。また企業やブランドの印象も悪くなってしまうでしょう。
誤りがあった場合は以下の行動を取るようにしましょう。
1.誤りを確認し修正する
2.謝罪する
3.再発防止策を立てる
もし誤りによって、企業や団体、人物に不利益が生じた場合は、謝罪する必要があります。謝罪の方法については、内容に応じてプレスリリース内で謝罪したり個別に関係者に謝罪したりしましょう。
広報と広告の違いとは?
広報と広告は、その目的が異なっています。
広報の目的は、企業や団体のイメージ向上や認知度の向上、新製品やサービスの紹介、社会貢献活動など、広く一般の人々に対して情報を発信することです。広報では、マスコミや一般の人々に向けて、企業や団体の活動や提供するサービス・製品などの情報を発信します。こうした活動により、企業や団体の信頼性や認知度が高められるのです。
また記事として取り上げられることで、客観的で信頼性が高いものと判断されるでしょう。企業の伝えたいことがそのまま反映されるとは限りませんが、訴求効果は高いです。
一方、広告の目的は、商品やサービスを販売することです。企業は広告を通じて直接消費者に向けて情報を発信し、商品やサービスを売り込みます。広告は、テレビCMや新聞広告、ポスターなど、多様な媒体を利用して商品やサービスを宣伝することが一般的です。
このように、広報と広告にはそれぞれ異なる目的があります。
プレスリリースを作成するときのポイント
プレスリリースを作成する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- タイトルは簡潔にする
- 専門用語や略語はなるべく使わない
- 本文はファクトベースで結論から記載する
- 問い合わせ先や会社概要をしっかり記載する
- 写真やグラフなどを活用する
- 最上級表現に注意する
上記のポイントを取り入れることで、より多くの人の目に留まりやすいプレスリリースになるでしょう。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
タイトルは簡潔にする
プレスリリースのタイトルは、簡潔にしましょう。タイトルが長いと内容を把握しにくくなり、興味を持ってもらえません。
簡潔なタイトルにするには、プレスリリースの内容を的確に伝えるキーワードやフレーズを盛り込むことが重要です。簡潔であれば読者の興味を引きやすく、メディア側からも取り上げやすくなるでしょう。
また、タイトルには読者の興味を引くようなフレーズを取り入れることも有効です。例えば、新しい技術や革新的なサービスを導入した場合には、その特徴やメリットをアピールするフレーズをタイトルに盛り込むことができます。
専門用語や略語はなるべく使わない
プレスリリースの原稿には、専門用語や略語はなるべく使わないようにしましょう。
専門用語は、業界内の人にとっては当たり前かつ伝わりやすい言葉ですが、他業界の人には理解できない内容となってしまいます。より多くの人に理解してもらうためにも、なるべく簡単な言葉で説明するよう心がけましょう。
また略語を使わない理由は、プレスリリースが企業の公式文書だからです。略語を使っていると企業としての印象が悪くなってしまうため、注意が必要です。ただし、あまりに正式名称が長い場合は、別途脚注として正式名称や説明文を記載するとよいでしょう。
本文はファクトベースで結論から記載する
プレスリリースの本文は事実をもとに結論から記載するよう心がけましょう。企業の公式文書であるため、事実ではないことを記載してしまうと、ユーザーに不信感を抱かれてしまい、企業の信頼も失われかねません。
また、結論から記載して、内容をわかりやすく伝えることもポイントです。前置きが長いと、結局何を伝えたいのか不明瞭な原稿になってしまい、途中で離脱される可能性もあります。原稿を執筆したら、他の人に読んでもらい、客観的なフィードバックをもらうとよいでしょう。
問い合わせ先や会社概要をしっかり記載する
プレスリリースには、問い合わせ先や会社概要をしっかりと記載しましょう。問い合わせ先を書いておくと、プレスリリースを読んで興味を持った記者が問い合わせしてくれます。また、担当者が不在の際でも対応できるように、人員を用意しておくとスムーズです。
写真やグラフなどを活用する
プレスリリースには、写真やグラフなどを用いましょう。写真があると製品やサービスのイメージが湧きやすく、興味を持ってもらいやすくなります。文章だけでは伝えにくい魅力も、ビジュアルで伝えれば理解してもらえます。
また、グラフを用いることで、数字や統計データも理解してもらいやすくなるでしょう。
最上級表現に注意する
原稿を作成する際は、最上級表現に注意しましょう。それはプレスリリースでは客観的かつ正確な情報を伝えることが重要だからです。最上級表現を誤って用いると、誇張や誤解を招く可能性があるでしょう。
例えば、「最高品質の商品」といった表現は、客観的な根拠がないため、慎重に扱う必要があります。自社商品内での比較であれば、その旨を記載しましょう。
プレスリリースは目的やターゲットを明らかにして行う
この記事では、プレスリリースの作成や配信、効果測定の方法について解説しました。プレスリリースはあらかじめ目的やターゲットを決めておくことで、ユーザーの目に留まりやすくなります。そして配信後に効果検証を行なえば、今後より広報戦略を立てやすくなるはずです。
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