オウンドメディアは、さまざまな業界で成功事例が生まれているコンテンツマーケティング施策です。
しかし、アパレルのオウンドメディアは、テキスト情報よりも画像などのビジュアル情報重視でなければならないため、どのような成功事例があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。ブランディング重視で、検索流入が確保できているのかも気になるポイントです。
この記事では、アパレル業界でオウンドメディアを運営するメリットと成功事例、アパレルのオウンドメディアを失敗させないポイントをまとめました。アパレル事業に関わる方は、成功事例を参考にして、オウンドメディア運営に役立ててみてください。
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目次
アパレル業界でオウンドメディアを運営するメリット
アパレル業界でオウンドメディアを運営するメリットは、他業界のオウンドメディアと同様で、以下の3つがあります。
- 潜在顧客にアプローチできる
- ブランディングにつながる
- ブランドを選ぶ理由を作れる
1つずつ解説していきます。
潜在顧客にアプローチできる
アパレル業界に限りませんが、オウンドメディアは潜在顧客にアプローチするのに適したマーケティング手法です。その理由として、SEOのロングテールキーワードを対策した記事を作成することにより、即効性はないものの、中長期視点で今後顧客になりそうなユーザーにアプローチできるからです。
もちろん、顕在顧客にアプローチすることのほうが売上には直結するでしょう。しかし、顕在顧客は母数が限られているため、顕在顧客のみに訴求するのには限界があります。そのため、オウンドメディアなどを用いて、母数の多い潜在顧客へのアプローチが必要となるのです。
このように、潜在顧客にアプローチできる点がオウンドメディアを運営するメリットの1つ目です。
ブランディングにつながる
オウンドメディアは運営方針にもよりますが、ブランディングにつなげられる側面があります。自社の強みを発揮できる領域でファッションの提案をしたり、ファッションのノウハウを公開したりすることは、顧客がブランドを理解する一助になるからです。他にも、ブランドストーリーなどを発信することで、共感を生み出すことにもつながるでしょう。
オウンドメディアを通して、中長期的にブランドイメージを発信することでブランディング活動にもつながります。
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アパレル業界のオウンドメディア成功事例14選
アパレル業界のオウンドメディアは、他業界のオウンドメディアよりもビジュアルの要素が重要になります。そのため複数の成功事例を元に、オウンドメディア運営のヒントにしてみてください。
2023年3月現在でも運営していて、ahrefs(競合調査ツール)で月間10,000PV以上を集めているオウンドメディアをピックアップしました。
Onitsuka Tiger MAGAZINE
Onitsuka Tiger MAGAZINEは、株式会社アシックスが運営するファッションブランドのオウンドメディアです。
オニツカタイガーの最新情報や、今話題の芸能人・有名人にオニツカタイガーを着用してインタビューを行っている記事が特徴的です。テキスト情報の割合は少なく、その分写真によるビジュアル訴求に力を入れているようです。
オニツカタイガーの動向がひと目でわかるようになっており、オニツカタイガーファン向けに作られたオウンドメディアとなっています。
SHIPS MAG
SHIPS MAGは、セレクトショップであるSHIPISが運営するファッションマガジンです。
洋服を着ている人に着目しており、SHIPS店員のライフスタイルにまつわる記事が特徴です。SHIPSにまつわる人のリアルな生活と服の関係を感じることができます。
オンラインショップとも連携されており、気になった洋服をすぐに購入できるようになっている導線のスムーズさもポイントです。
WACOAL BODY BOOK
WACOAL BODY BOOKは、女性用下着の最大手・株式会社ワコールホールディングスが運営する女性向けのオウンドメディアです。
女性用下着に関する情報発信だけではなく、健康やライフスタイル、美容など毎日を心地よく送るためのヒントを提供する情報メディアになっています。
ゴースト血管や脳疲労といった、一見難しそうな健康に関するトピックも、優しい雰囲気のイラストやわかりやすい解説とともに記事化され、読みやすく作られています。
FASHION HEADLINE
FASHION HEADLINEは、株式会社三越伊勢丹ホールディングスの子会社が運営しているファッションのニュースメディアです。
オウンドメディアながら、三越伊勢丹の記事は1割程度と少なめなのが特徴的です。ハイブランドの新作コレクションを紹介したり、ファッションのニュースをまとめたりしているため、オウンドメディアというよりはニュースメディア寄りといえるでしょう。
自社の三越伊勢丹だけでなく、第三者としての情報発信を中心にしているので、広告感が少なく見やすいサイトになっています。
土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は、上質な革を使用した革製品メーカーです。
コーポレートサイトやオウンドメディア、ECサイトが一体となっていて、購入への導線がスムーズなのがポイントです。
コンテンツは、ものづくりへのこだわりや愛用者のインタビューなど、土屋鞄製造所のプロダクトストーリーや、質の高さを感じられるものになっています。
ストーリーやビジュアルの見せ方が参考になるオウンドメディアです。
DOOR
DOORは、ABCマートが運営するスニーカーを中心としたオウンドメディアです。靴の選び方などのノウハウ系の記事と、靴の愛用者へのインタビュー記事とのバランスがとれているのが特徴です。
ABCマートのオンラインストアへの導線もしっかり用意されているので、ECサイトと連携したオウンドメディア運営をしたい企業の参考になるでしょう。
B CULTURES
B CULTURESは、セレクトショップであるBEAMSが運営しているオウンドメディアです。
特徴は、服に限らず世界中のアーティストやブランドの背景などを情報発信しているところです。カルチャーについて発信することで、ブランドのストーリーを伝えています。
1記事ごとのクオリティが高く、オウンドメディアというよりカルチャー専門のメディアに近いといえます。コンテンツの作り方などの参考になるでしょう。
TODAY’S PICK UP
TODAY’S PICK UPは、ユニクロ公式のファッションメディアです。
ユニクロのアイテムを使ったコーディネートや洋服のお手入れ方法などを発信しています。ユニクロの着こなしを知れるため、普段からユニクロを着ているユーザー必見のオウンドメディアです。
モデル着用のアイテムは、ECサイトですぐに購入できるよう、商品詳細ページへの導線がシームレスに置かれています。アパレル業界がオウンドメディアを運営するなら、一番に真似したいサイトといえるでしょう。
STYLE HAUS
STYLE HAUSは、株式会社エニグモが運営するファッションメディアです。同じくエニグモが運営しているBUYMAと連携しており、メディア記事で紹介されているファッションアイテムはすぐに購入できるようになっています。
検索からの流入をより強く意識したメディアになっており、売上に直結しそうな記事が多そうです。
アパレル業界でも、検索キーワードと商品の販売が結びつけやすければ、STYLE HAUSを参考にオウンドメディア運営をするのもよいでしょう。
THE STYLE GUIDE
THE STYLE GUIDEは、ファッション通販サイトを運営するFarfetchが運営するファッションメディアです。
ハイブランドをおすすめする記事が多く、世界のハイブランドのトレンドや着こなし方を知ることができます。
こちらもオウンドメディアとECサイトが連携しており、記事で紹介したハイブランドはすぐに購入できるようになっています。
ハイブランドを購入する特定のユーザー層のみにターゲットを絞っているので、ユーザー層を絞ってオウンドメディアを運営したいときなどに参考になります。
オシャレの教科書
オシャレの教科書は、30代のメンズファッションというコンセプトで運営しているD collectionのECサイトが運営するオウンドメディアです。
メンズファッションの参考になる記事がそろっており、洋服をどのように着こなしていいかわからない30代以上の男性の興味を引く内容になっています。
特定のターゲットユーザーに対して、役に立つコンテンツ作りの参考になるでしょう。
LUMINE MAGAZINE
LUMINE MAGAZINEは、ルミネのオウンドメディアです。
LUMINE MAGAZINEでは、「わたしらしくをあたらしくする毎日のヒント」というテーマで、ファッションに限らず、食やアート、ライフスタイルなどの記事を発信しています。
ノウハウを提供するのではなく、豊かな毎日を送るためのヒントを与えてくれるようなメディアです。
ノウハウ記事ではなく、ブランディング目的でオウンドメディアを運営したい企業の参考になるでしょう。
OMG Press
OMG Pressは、メガネ・サングラスを販売するOh My Glassesが運営するオウンドメディアです。
メガネの知識や目の健康、メガネ修理・調整、ファッションなどの情報を発信しています。メガネ・サングラスの専門店でありながら、他社のおすすめ店舗まで紹介しており、第三者視点で発信しているのも特徴です。
特に自分に合うメガネの探し方などのコンテンツは、読者にとって有益なコンテンツでありながら、販売促進の機能も持っています。
このような独自のノウハウ記事を自社で作成できれば、専門性を活かしたコンテンツ作りができるでしょう。
PLIQUA BOOK
PLIQUA BOOKは、パーティードレス専門であるプリカが運営するオウンドメディアです。結婚式や披露宴、二次会、入卒式、七五三などに着るフォーマルな洋服の着こなしについての悩みを解消できます。
具体的には、結婚式で着るパーティードレスの選び方や、着こなしのマナーなどが紹介されています。専門店が発信するコーディネート例は信頼性が高く、ユーザーにとっても参考になるでしょう。
アパレル業界のオウンドメディアを失敗させないポイント
アパレル業界のオウンドメディアは、他の業界で運営されているオウンドメディアと共通点もありますが、いくつか違う点もあります。
そこで、アパレル業界のオウンドメディアを失敗させないためのポイントを5つ紹介します。
目的やゴールの設計
アパレル業界のオウンドメディアに限らずですが、オウンドメディアは目的やゴールの設計をしないと失敗してしまう可能性があります。成果が出るまで時間がかかりやすく、何をKPIにするかがズレてしまうと、継続が難しくなるからです。
記事を経由したECサイトの売上なのか、SNS上でのサイテーション獲得が目的なのか、最初に決めておき、そのうえでオウンドメディアの方針や記事のコンセプトを決めるようにしましょう。
オウンドメディアのKPIの設定方法とポイント紹介【事例あり】
ブランドの世界観を壊さない
世界観が強いブランドの場合、SEO対策した記事ばかりをオウンドメディアで発信すると、ブランドイメージが崩れてしまう可能性があります。あくまで世界観を壊さない程度に、情報発信をして顧客を獲得しましょう。
先ほど紹介した成功事例の中には、ブランディング重視のメディアもたくさんありました。まずは、顧客の抱いているブランドの世界観を壊さないことを前提にオウンドメディアを設計していきましょう。
ECサイトとの連携
アパレル業界のオウンドメディアは、ECサイトとの連携が重要です。
記事内で紹介したアイテムをスムーズにカートに入れられると、購買につながりやすいです。まずはオウンドメディアの記事とECサイトの販売ページをリンクするところから始めましょう。
商品詳細ページへのリンクを載せないと、検索エンジンで再検索させてしまい、せっかく集めたアクセスが無駄になったり、機会損失になったりしかねません。商品を紹介して終わりではなく、ECサイトとの連携をしっかり行うようにしましょう。
ECサイトのブランディングの重要性と手順・方法
ビジュアルにこだわる
アパレル業界のオウンドメディアの成功事例を見ると、どのサイトも写真にこだわりを感じるのではないでしょうか。
アパレル業界の特徴として、ユーザーはビジュアルの良し悪しで購入を決めるため、他業界のオウンドメディアよりもアイキャッチ画像や商品を紹介する写真にこだわる必要があります。
プロのカメラマンやデザイナー、イラストレーターなどに依頼しながら、ブランドの世界観を反映したオウンドメディアを作成しましょう。
ターゲットユーザーのニーズを捉える
ブランディングを重視することも大切ですが、ユーザーのニーズをないがしろにしてしまっては本末転倒になりかねません。そのため、ターゲットユーザーの知りたいことは何なのか、言語化したうえでオウンドメディアを運営するようにしましょう。
例えば、成功事例で紹介したPLIQUA BOOKでは、結婚式に何を着ていけばよいのかわからない女性のために、フォーマルファッションのマナーについて記事化・発信しています。この情報によって、ユーザーは何を着ればよいのかがわかり、紹介された商品が気に入ればそのまま購入することもできます。
よって、ユーザーを満足させることはもちろん、企業にとっては売上を作ることもできます。ターゲットユーザーのニーズを捉えることも忘れずにオウンドメディアを運営しましょう。
オウンドメディアを運営するときの注意点
オウンドメディアを運営する際の注意点を3つ解説します。
- 成果までに時間がかかる
- 運営費用がかかる
- 初期設計が重要
アパレル業界に限った内容ではありませんが、オウンドメディアの運営を検討されている企業にとってポイントとなるため、1つずつ確認していきましょう。
成果までに時間がかかる
オウンドメディアは、SEOで評価されるまでに3ヶ月〜半年かかるため、一般的には成果が出るまでに時間がかかる手法だといわれています。また、記事作成の工数としても、キーワードの調査・選定や構成案の作成、執筆、編集、画像選定、入稿と、ある程度まとまった時間も必要です。
弊社が行ったオウンドメディア運営における調査では、「アクセスが伸びていない」「手間がかかる」「集約に繋がっていない」「売上に繋がっていない」など、成果が出るまでに時間がかかっていたり、また記事制作工数がかかることへの懸念が見受けられました。
そのため、オウンドメディアは即効性がないマーケティング手法であることを改めて覚えておきましょう。しかし、潜在顧客にアプローチして、中長期的なブランディング力向上や売上獲得につながるため、オウンドメディア運営に着手する企業が多いのも事実です。
目に見える成果が出るまで十分なリソースを確保して、じっくり取り組む必要があります。内製化が難しいと感じる企業は、外部発注してリソース不足や成果拡大の課題解消をしようとしているようです。
引用・参考:記事制作に関する企業調査 3割が「アクセス向上に結びついていない」という結果に
運営費用がかかる
オウンドメディアは、ライターやカメラマン、ディレクターなどの人員が必要になるため、運営費用がかかります。さらにアパレル業界のオウンドメディアともなると、より写真にこだわる必要があります。ストックフォトではなく、その都度、記事企画に合わせた写真の撮影が必要になると考えられるため、さらに予算がかさむ可能性もあるでしょう。
事前に運営予算を計算し、成果が出るまでどのぐらい運営できるのか検討した上で、オウンドメディアを始めるようにしましょう。
初期設計が重要
オウンドメディアが失敗する原因は、戦略などの初期設計が欠けていることが多いです。
少なくとも以下の点は、初期設計で決めておく必要があります。
- ゴールや目的
- ターゲットユーザー象
- メディアコンセプト
- コンテンツ方針
- 集客経路
- 月額予算
特にSEOで集客する場合は、キーワードの選定が重要です。しかしメディアのコンセプトと合わないキーワードも存在するでしょう。そのため初期設計の段階で、あらゆる問題を排除しておく必要があります。そうしなければ、途中で運営を取りやめてしまうことにもなりかねません。
オウンドメディアを運営するときは、初期設計にこだわりましょう。
アパレルのオウンドメディアはビジュアルにこだわろう
アパレル業界でオウンドメディアを作成するメリットから、成功事例、アパレル業界ならではの注意点を紹介しました。
特にアパレル業界のオウンドメディアは、ビジュアルにこだわることが成功するためのポイントの一つといえます。そこに費用やリソースをかけることが、ブランディングや売上の工場につながるといえるでしょう。
アパレル業界ならではの特徴も捉えつつ、初期設計を十分に行ってからアパレルのオウンドメディアを始めましょう。
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