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ホワイトペーパーとは?作り方8ステップと構成テンプレート

ホワイトペーパーとは?その作り方と効果的な活用方法

この記事のポイント

ホワイトペーパーとは

見込み顧客の課題を解決する情報をまとめ、資料ダウンロードと引き換えに提供するBtoB向けの資料。営業資料と違い、主語は読み手の課題。

作り方は8ステップ

事前準備(目的とKPI・ターゲットと課題・テーマと型・タイトル)と制作(構成・本文・デザイン・公開と要約ページ)に分けて進める。

AI検索も見据える

フォームの奥のPDFは検索エンジンやAIから中身が見えない。要約・目次・主要データ・FAQをテキストで載せた要約ページを用意する。

ホワイトペーパーとは、見込み顧客の課題を解決する情報をまとめ、資料ダウンロードと引き換えに提供するBtoB向けの資料です。この記事では、ホワイトペーパーの作り方を「事前準備4ステップ+制作4ステップ」の計8ステップで解説します。

あわせて、そのまま使える構成テンプレート、デザインのコツ、使えるツール、外注する場合の費用相場も紹介します。さらに、作った資料をAI検索(Googleの「AIによる概要」やChatGPTなど)でも参照されやすくする「要約ページ」の作り方まで扱います。初めて作る方も、作ったのに商談につながらない方も、自社の1本目を企画するときのチェックリストとしてお使いください。

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ホワイトペーパー制作ガイド2026

商談につながる資料の3つの条件と、構成テンプレート・タイトルの付け方

  • 担当者の本音と、商談にならない理由
  • 商談につながる資料の3つの条件
  • 種類・構成テンプレート・タイトルの付け方
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ホワイトペーパーとは?意味と目的をわかりやすく解説

まずはホワイトペーパーの意味と、営業資料・eBookとの違い、作る目的を整理します。ここが曖昧なまま作り始めると、テーマ選びや構成で迷う原因になります。

ホワイトペーパーの意味

ホワイトペーパー(white paper)は、もともと政府や公的機関が発行する「白書」を指す言葉です。BtoBマーケティングでは意味が広がり、企業が自社の専門分野について、見込み顧客の課題解決に役立つ情報をまとめた資料を指します。

多くの場合はPDFで作り、自社サイトのフォームに会社名やメールアドレスを入力してもらう代わりにダウンロードしてもらいます。中身は、市場の調査データ、課題の解決方法、導入事例、比較の観点などです。読み手にとっては「検討を進めるための材料」、企業にとっては「関心を持った見込み顧客の連絡先」が手に入る仕組みです。

営業資料・eBookとの違い

混同されやすいのが、営業資料(サービス資料)とeBookです。違いは「誰の課題を主語にしているか」と「読み手がどの検討段階にいるか」にあります。営業資料は自社サービスが主語で、比較・検討の終盤で使います。ホワイトペーパーは読み手の課題が主語で、情報収集の段階から使えます。eBookは電子書籍の形にした読み物を指すことが多く、ホワイトペーパーとほぼ同じ意味で使う企業もあります。

項目 ホワイトペーパー 営業資料(サービス資料) eBook
主な目的 リード獲得・育成 商談・受注 認知・リード獲得
主語 読み手の課題 自社サービス テーマ(読み物)
読み手の段階 情報収集〜比較検討 比較検討〜決裁 情報収集
自社紹介の比重 最後の数ページ 大半 少ない

ホワイトペーパーを作る3つの目的

ホワイトペーパーを作る目的は、大きく次の3つです。どれを主目的にするかで、テーマも構成も変わります。

  1. リード獲得(リードジェネレーション):課題を抱えた見込み顧客の連絡先を得る
  2. リード育成(リードナーチャリング):すぐには検討しない見込み顧客に、メールなどで継続的に情報を届ける
  3. 商談化・受注確度の向上:比較の観点や事例を渡し、社内稟議や比較検討を後押しする

たとえば認知の低い新サービスなら1のリード獲得、既存リードが多いのに商談が増えないなら2や3を主目的にします。目的を1つに絞ると、次の手順で決める「ターゲット」「テーマ」「KPI」がぶれにくくなります。

リードナーチャリングとは?見込み客を育成する手法と事例を解説 リードナーチャリングとは?見込み客を育成する手法と事例を解説 この記事では、リードナーチャリングの基本概念や重要性、具体的な手法、成功事例を詳しく解説しています。見込み客を効果的に育成し、購買意欲を高めるための戦略を学びたい方におすすめの内容です。

ホワイトペーパーの種類と選び方

ホワイトペーパーにはいくつかの「型」があります。型ごとに必要な材料と、向いている検討段階が違います。自社にある材料から選ぶのが近道です。

よく使われる6つの型

BtoBでよく使われる型は次の6つです。右端の列は、AI検索の回答で根拠として使われやすい要素です(詳しくは後半の「AI検索時代のホワイトペーパーの作り方」で解説します)。

型 中身 向く段階 作る難易度 AI検索で使われやすい要素
調査レポート型 独自アンケート・市場データの分析 情報収集 高い(調査設計・集計が必要) 独自の数字・調査条件
課題解決・ノウハウ型 よくある課題と解決手順 情報収集〜比較 中 手順・定義・チェック項目
導入事例型 顧客の課題・施策・成果 比較検討 中(取材・許諾が必要) 具体的な成果の数字
比較・選び方型 選定の観点・比較表 比較検討 中 比較の軸・条件の整理
チェックリスト・診断型 自己診断できる項目一覧 情報収集〜比較 低い 項目の網羅性
用語集・入門型 基礎知識・用語の解説 情報収集 低い 定義の明確さ

型ごとの実例は、ホワイトペーパーのマーケティング事例7選で紹介しています。

最初の1本はどの型から作るべきか

迷ったら、社内にすでにある材料で作れる型から始めます。営業がよく受ける質問があれば課題解決型、満足度の高い顧客がいれば導入事例型、提案時に毎回説明している比較の観点があれば比較・選び方型が作りやすいでしょう。

ダウンロードされやすさで選ぶ方法もあります。株式会社ベーシックがBtoBマーケティング担当者330名に行った調査では、「最もダウンロードされる型」の回答数は調査レポート型が80件で最多、次いで導入事例型76件、課題解決型62件でした(出典:ferret One「BtoBマーケティング 調査レポート2025(ホワイトペーパー編)」2025年4月調査)。調査レポート型は手間がかかるため、2本目以降の候補として計画に入れておくとよいでしょう。

【事前準備編】ホワイトペーパーの作り方4ステップ

ホワイトペーパーの作り方は、事前準備の4ステップと制作の4ステップに分けられます。成果を左右するのは前半の事前準備です。全体の流れは次のとおりです。

事前準備編(企画)

  1. 目的とKPIを決める
  2. ターゲットと課題を決める
  3. テーマと型を決める
  4. タイトルを決める

制作編(形にする)

  1. 構成(骨子)を作る
  2. 本文を書く
  3. デザインに落とし込む
  4. 公開して要約ページを作る

図:ホワイトペーパーの作り方8ステップ

ステップ1:目的とKPIを決める

最初に、前章の3つの目的のどれを主目的にするかを決め、数字で測れる目標(KPI)に置き換えます。リード獲得が目的なら月間のダウンロード数、育成や商談化が目的なら「ダウンロード後の商談化率」や「商談数」が中心になります。

あわせて、ダウンロードした人に誰がいつ連絡するか(インサイドセールスが3営業日以内に連絡する、など)も決めておきます。資料を作ってもフォローの流れがなければ、商談にはつながりません。KPIの考え方はBtoBマーケティングのKPI設計も参考にしてください。

ステップ2:ターゲットと課題を決める

次に、誰に読んでほしいのか(業種・企業規模・部署・役職)と、その人が抱えている課題を具体的にします。おすすめは、営業・カスタマーサクセスへのヒアリングです。「商談でよく聞かれる質問」「失注した理由」「導入前に顧客が困っていたこと」を集めると、机上で考えるより確かな課題が見つかります。

集めた情報はペルソナにまとめ、読み手が課題に気づいてから導入を決めるまでの流れ(カスタマージャーニー)のどこで読ませる資料かを決めます。

ステップ3:テーマと型を決める

ターゲットの課題が見えたら、テーマを決めます。テーマ候補はいったん10個以上書き出し、次の3つの観点で絞り込むと失敗が減ります。

  • ターゲットが「今」困っていて、検索や社内共有で探しそうなテーマか
  • 自社のサービスで解決できる課題とつながっているか
  • 自社にしか出せない材料(データ・事例・ノウハウ)を入れられるか

テーマが決まったら、前章の表から型を選びます。たとえば「インサイドセールスの立ち上げ」がテーマなら、手順を示す課題解決型や、立ち上げ時の確認項目をまとめたチェックリスト型が合います。

ステップ4:タイトルを決める

ホワイトペーパーはダウンロードされなければ読まれません。読み手が最初に見るのはタイトルと表紙なので、タイトルは企画の段階で決めておきます。良いタイトルには、対象(誰向けか)・得られるもの(何がわかるか)・具体性(数字や期間)の3つが入っています。

  • 例:「営業部長向け|展示会後の商談化率を上げるフォロー手順7ステップ」
  • 例:「中小製造業の情報システム担当者300名に聞いた、クラウド移行の実態調査2026」

「〇〇のすべて」のような曖昧な表現より、読む前から中身が想像できるタイトルのほうが、狙ったターゲットに届きます。

【制作編】ホワイトペーパーの作り方4ステップ

事前準備ができたら、制作に入ります。構成→本文→デザインの順に進め、最後に公開と「要約ページ」の作成まで行います。

ステップ5:構成(骨子)を作る

いきなりスライドを作り始めず、まずは各ページの見出しと「そのページで伝える結論」を1行ずつ書き出します。全体が課題→原因→解決策→根拠(データ・事例)→次の行動の順に流れているかを確認しましょう。

骨子の段階で営業や上長にレビューしてもらうと、デザイン後の大きな手戻りを防げます。具体的な型は、次章の「構成テンプレート」をそのまま使ってください。

ステップ6:本文を書く

骨子に沿って本文を書きます。1ページに詰め込む文章は短くし、図や表で補うのが基本です。数字や他社のデータを使う場合は、必ず出典と調査条件(調査主体・時期・対象・人数)を添えます。

自社のノウハウや事例を書くときは、「何をして、どんな数字がどう変わったか」まで書くと説得力が増します。書き方の具体的なコツは、後ほど「ホワイトペーパーの書き方のコツ」で詳しく解説します。

ステップ7:デザインに落とし込む

原稿ができたら、スライド(PowerPointやGoogleスライドなど)に落とし込みます。最初にフォント・配色・グラフの表現ルールを決め、表紙・目次・本文・まとめのテンプレートページを作ってから全ページに展開すると、統一感が出て作業も速くなります。

見出しは「売上推移」のような名詞ではなく、「3年で売上が2倍になった」のように結論を書きます。パソコンだけでなくスマートフォンでも読めるよう、文字は大きめにしておきましょう。

ステップ8:公開して要約ページを作る

完成したら、ダウンロード用のページ(資料の概要・フォーム・サンクスページ)を用意し、関連する記事やサービスページから資料への導線を張ります。

ここで見落とされがちなのが、資料の中身を要約したHTMLページです。フォームの奥にあるPDFは、検索エンジンやAIからは中身が見えません。要約・目次・主要なデータ・よくある質問をテキストで公開しておくと、検索やAI検索からの入口が増え、そこからダウンロードにもつなげられます。企画から制作までまとめて任せたい場合は、ニュートラルワークスのホワイトペーパー制作代行で、進め方と料金を確認できます。

ホワイトペーパーの構成テンプレート

ここでは、型を問わず使える基本の構成と、型別の構成例、ページ数の目安を紹介します。自社の資料の骨子を作るときのテンプレートとして使ってください。

基本の構成(表紙からお問い合わせまで)

多くのホワイトペーパーは、次の10パートで構成できます。読み手の課題から始め、自社の案内は最後にまとめるのがポイントです。ページ数は15ページ前後の資料を想定した目安です。

表紙
はじめに
目次
導入 2〜3P
課題提起 → 原因・背景 → 解決策 → 事例・データ
本編 8〜10P(ここが資料の価値)
まとめ
会社・サービス案内
お問い合わせ
締め 2〜3P

図:基本構成の流れ(15ページ前後の場合)

パート 書くこと 目安
表紙 タイトル・サブタイトル・対象読者・発行元・発行年月 1P
はじめに 資料の目的と「この資料でわかること」を3点ほど 1P
目次 章立て。読み手が必要な箇所に飛べるように 1P
課題提起 ターゲットが直面している課題・よくある悩み 1〜2P
原因・背景 課題が起きる理由・市場や制度の変化 1〜2P
解決策 具体的な手順・考え方・チェック項目 3〜5P
事例・データ 解決策の根拠となる事例や数字(出典つき) 2〜3P
まとめ 要点の振り返りと、読後にやること 1P
会社・サービス案内 解決策を支援できるサービスの紹介 1〜2P
お問い合わせ 相談窓口・関連資料・連絡先 1P

型別の構成例

基本構成をもとに、型ごとに本編の中身を入れ替えます。代表的な3つの型の構成例は次のとおりです。

型 本編の構成例
調査レポート型 調査概要(主体・時期・対象・人数・方法)→ 主な結果のサマリー → 設問ごとの結果とグラフ → 結果からわかること → 推奨アクション
課題解決・ノウハウ型 よくある課題 → 原因の分解 → 解決の手順(ステップ形式)→ チェックリスト → つまずきやすい点
導入事例型 顧客のプロフィール → 導入前の課題 → 選定の理由 → 取り組み内容 → 成果(数字)→ 担当者のコメント

調査レポート型では「調査概要」を必ず冒頭に置きます。調査条件が書かれていない数字は、読み手にも、引用する側にも信頼されにくいためです。

ページ数の目安

ページ数に決まりはありませんが、BtoBのホワイトペーパーでは10〜20ページ程度が目安とされています(ferret One)(シャノン)。チェックリスト型や用語集型は5〜10ページでも十分です。

大切なのはページ数より、「読み終えたときに読み手の課題がひとつ解決するか」です。内容が薄いままページを増やすより、テーマを分けて2本の資料にするほうが、ダウンロードの入口も増えます。

ホワイトペーパーの書き方のコツ

同じ構成でも、書き方しだいで読みやすさと信頼性は大きく変わります。ここでは本文を書くときに押さえたい3つのコツを紹介します。

結論を先に書き、1ページ1メッセージにする

ホワイトペーパーは、忙しい読み手が流し読みすることを前提に書きます。各ページの見出しに結論を書き、本文と図はその根拠に絞ります。1ページに複数の主張を入れると、どれも印象に残りません。

また、専門用語は読み手の知識に合わせます。情報収集段階の読み手向けなら、業界用語には短い説明を添えましょう。社内でしか通じない略語やサービス名は使わないのが原則です。

数字には出典と調査条件を添える

ホワイトペーパーの説得力を支えるのは、具体的な数字です。ただし、出典のない数字はかえって信頼を下げます。公的統計や他社調査を使う場合は、資料名・発行元・調査時期をページ内に明記します。

自社のデータを使う場合も、「2025年4〜9月の当社顧客50社の平均」のように範囲と条件を書きます。自社にしかない数字は、他社の資料との一番の差別化になり、後述するAI検索でも根拠として使われやすくなります。

売り込みは最後の数ページにまとめる

読み手は「役に立つ情報」を求めてダウンロードしています。本編の途中で自社サービスの宣伝が続くと、信頼を失い、資料を閉じられてしまいます。

自社の紹介は、解決策を示したあとの「会社・サービス案内」にまとめましょう。本編では、解決策の一つとして自社の考え方や事例を示す程度にとどめるのが、結果的に商談につながりやすい書き方です。

ホワイトペーパーのデザインのコツ

デザインの目的は、見栄えを良くすることではなく、内容を速く正確に伝えることです。表紙・ルール・図解の3点を押さえれば、専任のデザイナーがいなくても読みやすい資料になります。

営業部長向け
商談化率を上げる
フォロー手順7ステップ
発行元・2026年10月

表紙:対象・得られるもの・数字

結論を書いた見出し

本文:1ページ1メッセージ

A案はB案の2倍
出典:〇〇調査(2026年)

グラフ:強調色は1つ+出典

図:ページ別のレイアウト例

表紙は「誰の・何の課題が・どう解決するか」を一目で

表紙はダウンロード前のページにも表示され、ダウンロードするかどうかを左右します。タイトル、対象読者、資料で得られること、発行元、発行年月を載せ、イメージ写真よりも文字の読みやすさを優先しましょう。

シリーズで複数の資料を出す場合は、表紙のレイアウトをそろえると、ブランドとして認識されやすくなります。発行年月を入れておくと、情報の新しさが伝わり、更新の管理もしやすくなります。

フォントと配色はルールを先に決める

フォントは見出し用と本文用の2種類まで、色はメインカラー・強調色・グレーの3色程度に絞ります。ページごとに色や文字サイズが変わると、どこが重要なのかが伝わりません。

本文の文字が小さすぎると、スマートフォンで読めなくなります。本文も大きめの文字サイズにし、余白を十分にとりましょう。ルールは1枚の「デザインルールページ」にまとめ、社内で共有しておくと2本目以降も品質がそろいます。

グラフと図解は「言いたいこと」を見出しにする

グラフは、データを並べるためではなく、主張の根拠を示すために使います。「A案はB案の2倍」のように言いたいことを見出しに書き、強調したい部分だけを色付けし、残りはグレーにします。

手順や関係性は、文章で説明するより図解のほうが速く伝わります。グラフや図の下には、出典と調査時期を必ず入れましょう。

社内での執筆やデザイン制作が難しい場合は、株式会社M-agencyのホワイトペーパー制作代行を活用するのもおすすめです。

ホワイトペーパー作成に使えるツール

ホワイトペーパーは、特別なソフトがなくても作れます。社内で使い慣れたスライドツールに加え、デザインツールや生成AIを組み合わせると効率よく進められます。

PowerPoint・Googleスライド・Canva

多くの企業は、PowerPoint(パワポ)やGoogleスライドで作り、PDFに書き出して配布しています。デザインの素材やテンプレートを使いたい場合はCanvaも選択肢です。

ツール 向いているケース 注意点
PowerPoint 社内の営業資料と同じ環境で作りたい デザインのルールを決めないと統一感が出にくい
Googleスライド 複数人で同時に編集・レビューしたい フォントの選択肢が限られる
Canva テンプレートや素材を使って見栄えを整えたい テンプレートのままだと他社と似た印象になりやすい

生成AIの使いどころと注意点

ChatGPTなどの生成AIは、テーマ案の洗い出し、構成のたたき台、文章の言い換えや要約に役立ちます。前述の株式会社ベーシックの調査でも、ホワイトペーパー施策でAIを「特に活用していない」と答えたのは9件にとどまり、構成案づくりやデータ分析などで多く使われていました(出典:ferret One、2025年4月調査)。

一方で、生成AIはもっともらしい数字や事例を作ってしまうことがあります。資料の価値の中心である一次情報(自社データ・事例・現場の知見)は人が用意し、AIが出した数字や固有名詞は必ず原典で確認しましょう。

AI検索時代のホワイトペーパーの作り方

GoogleのAIによる概要やChatGPTなど、AIが答えを示す検索が広がっています。ホワイトペーパーは、作り方しだいで、AI検索でも参照される「一次情報」になり得ます。ただし、PDFを置くだけでは届きません。

1本のホワイトペーパーを2つの入口で活かす

① 資料本体(PDF)

フォームの奥で配布
→ 連絡先を取得
→ リード獲得・商談化

② 要約ページ(HTML)

要約・目次・主要データ・FAQを公開
→ 検索エンジン・AIが読める
→ 検索・AI検索からの入口 → ①へ

図:資料本体と要約ページの役割分担

PDFだけでは検索・AIに中身が伝わりにくい

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために特別な最適化は必要ないとしたうえで、基本として「重要なコンテンツはテキスト形式で提示する」「コンテンツが内部リンクから簡単に見つけられるようにする」「構造化データをページに表示されるテキストと一致させる」ことを挙げています(出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)。

フォーム入力のあとにしか見られないPDFは、検索エンジンもAIも中身を読めません。せっかくの調査データやノウハウも、そのままでは検索やAIの回答の材料にならないのです。

一次情報と出典が、AIの回答で使われやすさを左右する

生成AIの回答で、どんな文章が使われやすいかを調べた研究もあります。インド工科大学デリー校やプリンストン大学などの研究チームは、出典の明示、統計データの追加、引用の追加といった手法を検証し、生成AIの回答内での見え方(可視性)が最大40%向上したと報告しています(出典:Aggarwal ほか「GEO: Generative Engine Optimization」KDD 2024)。研究用の実験環境での結果ですが、独自の数字と出典を持つホワイトペーパーは、もともとこの条件を満たしやすい資料だといえます。

なお、どの情報をAIが回答に使うかは各サービスが判断するため、引用や表示を保証できる方法はありません。

要約ページ(HTML)に載せる5つの要素

ホワイトペーパーの中身を検索とAIに届けるには、資料ごとに要約ページを作り、次の5つをテキストで載せます。

  1. 要約:資料の結論を3〜5行で。誰向けで何がわかるか
  2. 目次:章立てをそのまま見出しや箇条書きに
  3. 主要なデータ:調査結果の主な数字を、調査条件と出典つきで
  4. よくある質問:テーマに関する質問と短い回答
  5. ダウンロード導線:全文はフォームから。関連記事・サービスページからの内部リンク

すべてを公開する必要はなく、「結論と主要な数字は公開し、詳しい分析や手順は資料で」と分けると、リード獲得と両立できます。AI検索全体の対策はAI検索対策とは?で解説しています。ニュートラルワークスでは、AI検索も見据えたホワイトペーパー制作と、AIの回答での扱われ方を調べて改善するLLMO対策(AI検索最適化)の両方を提供しています。

作ったホワイトペーパーの配布方法と効果測定

ホワイトペーパーは、作って置いておくだけではダウンロードされません。読み手との接点ごとに配布の導線を作り、数字を見ながら改善します。

主な配布チャネル

代表的な配布チャネルは次のとおりです。まずは自社サイト内の導線から整え、反応を見て外部のチャネルに広げます。

  • 自社サイト:資料ダウンロード一覧、サービスページ、要約ページ
  • 記事内のCTA:テーマの近いコラム記事の文中・末尾にバナーやフォームを設置
  • メールマガジン:既存リードへの新着案内、ナーチャリングのシナリオ
  • SNS・広告:調査レポートの数字を切り出して告知
  • 外部の資料掲載メディア:リード獲得型の資料掲載サービスに掲載
  • 営業・商談:商談前後の情報提供、失注・保留顧客へのフォロー

調査レポート型は、プレスリリースで結果の一部を発表すると、他のメディアで紹介されるきっかけにもなります。ダウンロード数を伸ばす具体策は、ホワイトペーパーのダウンロード数を増やす施策も参考にしてください。

追いかけるべき指標

効果測定では、ダウンロード数だけでなく、その先の商談までを段階ごとに見ます。前述の株式会社ベーシックの調査では、ホワイトペーパー施策の課題として「ダウンロード後に商談につながらない」が126件で最も多く、「リードの質が低い」121件が続きました(出典:ferret One、2025年4月調査・複数回答)。

段階 指標 低いときの見直し先
見つけてもらう ダウンロードページの閲覧数 導線の数・設置場所、要約ページ
ダウンロード ダウンロード率(閲覧→DL) タイトル・表紙・フォーム項目
リードの質 ターゲットに合うリードの割合 テーマ・型・タイトルの対象読者
商談化 商談化率・商談数 フォローの速さ・内容、資料内の次の行動

ホワイトペーパーは内製か外注か?費用相場と判断基準

ホワイトペーパーは社内でも作れますが、企画・執筆・デザインまで1人で担うと時間がかかります。内製と外注の違いと、外注した場合の費用相場を整理します。

内製と外注の比較

判断の軸は、社内に「企画できる人」「書ける人」「デザインできる人」と、その時間があるかです。テーマの材料(データ・事例・ノウハウ)は社内にしかないため、外注する場合も、ヒアリングや資料提供など社内の協力は必要です。

項目 内製 外注
費用 人件費のみ 1本ごとに制作費がかかる
スピード 他業務と兼務だと遅れやすい スケジュールを組みやすい
品質 担当者のスキルに左右される 企画・執筆・デザインの専門家が担当
ノウハウ 社内に蓄積される 進め方を学べるが、蓄積は意識が必要
向くケース 担当者に時間がある・短い資料 本数を増やしたい・調査や事例取材がある

外注する場合の費用相場

外注した場合の費用は、1本あたり10万〜30万円程度が相場とされています(ferret One)(DreamLab)。株式会社ベーシックの調査(ホワイトペーパー施策を実施している261件)でも、1本あたりの平均コストは「10〜20万円未満」が90件で最多で、「20万円以上」も合わせて82件ありました(出典:ferret One、2025年4月調査)。

費用は、ページ数、取材やアンケート調査の有無、デザインの作り込みで変わります。制作会社ごとの料金はホワイトペーパー制作の費用相場で比較できます。ニュートラルワークスのホワイトペーパー制作代行は、15ページ以内で25万円〜、制作期間は最速2週間・基本1ヶ月で、構成案の作成からライティング、デザインまで対応しています。

まとめ

ホワイトペーパーの作り方は、目的とKPI→ターゲットと課題→テーマと型→タイトルの事前準備4ステップと、構成→本文→デザイン→公開と要約ページの制作4ステップで進めます。成果を左右するのは前半の企画です。

これからのホワイトペーパーは、PDFでリードを獲得するだけでなく、要約ページで検索やAI検索からの入口にもなります。構成テンプレートで1本目を企画してみて、要約ページまで含めて任せたい場合や手が回らない場合は、制作の進め方と料金をご覧ください。

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ホワイトペーパーの作り方のよくあるご質問

ホワイトペーパーは何ページくらいが適切ですか?

決まりはありませんが、BtoBでは10〜20ページ程度が目安とされています。チェックリスト型や用語集型なら5〜10ページでも十分です。ページ数より、読み終えたときに読み手の課題がひとつ解決するかを優先してください。

ホワイトペーパーはパワーポイントで作ってもよいですか?

はい。多くの企業がPowerPointやGoogleスライドで作り、PDFに書き出して配布しています。素材やテンプレートを使いたい場合はCanvaも選択肢です。どのツールでも、最初にフォント・配色・グラフのルールを決めると統一感が出ます。

ホワイトペーパーの作成にはどれくらいの期間がかかりますか?

テーマや型、取材や調査の有無によって変わります。企画・構成・執筆・デザイン・社内確認の工程があるため、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。ニュートラルワークスに依頼いただく場合は、制作期間は最速2週間・基本1ヶ月です。

ホワイトペーパーと営業資料の違いは何ですか?

ホワイトペーパーは読み手の課題が主語で、情報収集の段階からリード獲得や育成に使う資料です。営業資料(サービス資料)は自社サービスが主語で、比較検討から決裁の段階で商談や受注に使います。

PDFのホワイトペーパーは検索結果やAI検索に表示されますか?

フォームの入力後にしか見られないPDFは、検索エンジンもAIも中身を読めません。資料の要約・目次・主要なデータ・よくある質問をテキストで載せた要約ページを用意すると、検索やAI検索からの入口になります。ただし、AIの回答への引用や表示を保証できる方法はありません。

ホワイトペーパーの作成を外注すると費用はいくらですか?

1本あたり10万〜30万円程度が相場とされています。ページ数、取材やアンケート調査の有無、デザインの作り込みで変わります。ニュートラルワークスのホワイトペーパー制作代行は、15ページ以内で25万円〜です。

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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

X:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。2026年にデジタルマーケティングのノウハウを公開した著書を執筆。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業、SEOの黎明期の2003年から独学でSEOを学び自社事業を軌道に乗せる。2009年よりSEO以外のSEM全般の知見をつけるため、株式会社オプトにてナショナルクライアントのリスティング広告運用に従事。株式会社メタップスの立ち上げや複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年にニュートラルワークスに入社。集客から成約(サイト改善)、さらに数十万フォロワーを抱えるSNSアカウントの運用経験まで、Webビジネス全般を広く深くカバー。業種・業態を問わず、実戦に基づいた知見で企業のデジタルマーケティングでの利益最大化を支援。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■著書
プロ直伝!デジタルマーケティング成果創出の方程式

■得意領域
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告
Webサイト改善

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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