コンテンツマーケティングには、自社メディアを運営し、良質なコンテンツを発信することによって、専門性の向上や長期的な顧客獲得単価を下げるメリットがあります。
この記事では、これからコンテンツマーケティングを実施する方向けに、先駆けてコンテンツマーケティングを実施している企業が、どのように取り組んでいるのか、またどのように成果を出しているのかを紹介します。
業態・業種別に紹介していますので、自社と近しい分野の成功事例をぜひチェックしてみてください。
サイトの成果改善でお困りではないですか?
「サイトからの問い合わせを増やしたいが、どこを改善すべきか分からない…」そんなお悩みをお抱えの方、ニュートラルワークスにご相談ください。
弊社のサイト改善コンサルティングでは、サイトのどこに課題があるかを実績豊富なプロが診断し、ビジネスに直結する改善策をご提案します。
目次
【BtoB】コンテンツマーケティングの成功事例
toB向けのリード獲得コンテンツマーケティングの成功事例をいくつか紹介します。
- 株式会社ニュートラルワークス
- freee株式会社
- キーエンス株式会社
- 株式会社ルーシー
- HubSpot株式会社
toB向けのコンテンツ作成を行う場合は、リード期間が長いので、導線設計をしっかりと組み立ててから対策することが大切です。
また、toC向けよりも情報の専門性が必要になるので、情報収集を確実に行った上で権威性のあるコンテンツを制作しましょう。
株式会社ニュートラルワークス
弊社ニュートラルワークスはWeb制作を始めとしてさまざまなサービスを行っています。
この記事もそうですが、Webサイト制作や広告運用・ECサイト制作などのWeb制作・Webマーケティングに関する情報を幅広く発信するWEB制作相談室を運営しています。
成果
当社は2020年7月からコンテンツマーケティングを実施しておりますが、2021年7月現在では流入数34倍、問い合わせ数は当初の23倍に増えています。
競争の激しいジャンルで後発であっても、正しくコンテンツマーケティングを実施すれば問い合わせが増えることを弊社自身が身を持って体現できていると考えます。
ポイント
弊社は提供しているサービスの幅が広い分、それぞれのサービスに合わせたホワイトペーパーを用意しています。
また、コンテンツマーケティングで成果を出すために重要なホワイトペーパーの制作も代行しております。
なお、記事制作のスピードをあげるため、社内はもちろん社外の専門家の方々に一部記事執筆を依頼し、社内で内容を確認して公開しています。BtoBの中では比較的記事制作のスピードが早い方ではないかと自負しています。
くわえて当社では、SEOで上位表示させる記事制作を代行しております。コンテンツマーケティングの実施にあたり、記事制作をどうするかまだ決められていないという方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
freee株式会社
freee株式会社は、会計ソフトのfreeeを提供している企業です。ビジネスや経営に関わる人をターゲットにして、有益な情報を発信する経営ハッカーというメディアを運営しています。
会計ソフトを利用する可能性があるターゲットは、ビジネスに関わる全ての人といえるほど幅広いので、コンテンツマーケティングを行うことで多くのリードを獲得できています。具体的には「経理・会計・税務・確定申告・会社設立・起業」などのキーワードで検索するユーザーをターゲットとしています。
会計ソフトの使い方はもちろん、会計ソフトを導入した企業へのインタービュー記事などを発信して、自社商品へ誘導しています。また、自社商品への導線は、ユーザーニーズに分けてカスタマイズされており、ノウハウ記事や事例記事、新規アカウント開設など段階ごとに異なる導線を用意しています。
最終的に会計ソフトに誘導する導線がしっかり構築されているので、検索からの集客からリード獲得に無駄なくつながっています。
他にも、社内メンバーからの協力を得られたことが結果につながっています。社内の全社チャットで記事更新通知や取り組みを共有することで、協力を得ることができ、オウンドメディア運営を行いやすい体制を整えることに成功しています。
キーエンス株式会社
キーエンス株式会社はセンサーなど精密機器を販売する企業です。扱っている商材が多い自社の特徴を生かして、キーエンスは複数のオウンドメディア運営を行っています。
- 粗さ入門.com
- FAロボット.com
- センサとは.com
- 安全知識.com
- 接続.com
上記の他にもさまざまな情報特化されたメディアを運営しています。
目的
各ソリューション領域の専門的な情報を発信して、課題を抱える顧客との接点を増やすこと、そして、自社のソリューションを記事内で知らせることを目的としています。
ポイント
運営しているメディアは20ページ前後のコンテンツ数で作られており、無料PDFの配布や資料ダウンロードにつなげてリードを獲得しています。少ない記事数でも、集客とリード獲得が狙えるキーワードに絞ってコンテンツを制作することで、成功しました。
幅広い情報を扱って、定期的に発信を続ける一般的なオウンドメディアとは異なり、キーエンスのように企画力次第で、少ないコンテンツ数でも結果につなげられる良い参考になるでしょう。
キーエンスのように自社で専門性の高い商品を扱っていたり、複数ジャンルを扱っている企業は、リード獲得につながるキーワードだけに特化して運営することで集客につなげることができます。
株式会社ルーシー
株式会社ルーシーは、toB向けにコンテンツマーケティングやSEO対策を提供している企業です。バズ部というオウンドメディアでSEO対策やマーケティング関連の情報を発信し、多くの記事が上位表示されています。
バズ部は「見た人の人生にとって確実にプラスになる」コンテンツのみ制作していることが結果につながっています。コンテンツマーケティングを提供する企業というだけあって、質の高いコンテンツを作成する方法や、導線設計や構成の作成方法などを非常に分かりやすく発信しています。
記事の最後には、コンテンツマーケティングを行う方法を解説した無料eBookを配布しており、コンテンツマーケティングに興味がある方のリードを獲得しています。eBookをダウンロードしたユーザーを見込み客として、成果へとつなげています。
バズ部のコンテンツマーケティングで成果を上げた企業についても、実績としてインタビュー記事を掲載しています。具体的な事例記事を掲載することで、実際に成果につながるノウハウとしてサイト内のコンテンツの信頼性を高めることができています。
HubSpot株式会社
HubSpot株式会社は、中小企業向けにコンテンツマーケティングをサポートするツールを提供している企業です。マーケティング担当者に向けて、自社でサポートした実績を元にマーケティング関連のノウハウコンテンツを制作しており、専門性の高い情報を発信しています。
ブログ記事やイベント情報をメインとして、多くのキーワードで、上位表示させることができており、見込み客の集客につながっています。各記事の最後にはデモアカウント開設やホワイトペーパーなどのCTAが設置されており、検索から流入してきたユーザをリードにつなげられています。
HubSpot株式会社のように自社サービスの実績を元にしたコンテンツを制作することで、サービスに興味あるユーザーを増やし、リード獲得につながります。
【BtoC】コンテンツマーケティングの成功事例
toC向けの集客コンテンツマーケティング成功事例をいくつか紹介します。
- SUUMO
- ベルリッツジャパン株式会社
- 武蔵コーポレーション株式会社
- 弁護士法人ベリーベスト法律事務所
- 株式会社トモノカイ
集客コンテンツマーケティングは、ユーザー目線で考えて、質の高いコンテンツを発信することが重要です。良質なコンテンツを制作できれば、検索上位に表示させることができ、中長期的な集客が期待できます。
広告運用だけで継続的に集客するのは難しく、多くの企業が自社メディア運営を行ってコンテンツマーケティングに取り組んでいます。すぐに成果を出すことはできませんが、集客対策として積極的に行うべき施策なので、成功事例を参考にしてください。
SUUMO
SUUMOは生活に特化したメディア運営を行い、住宅や暮らしに重点を置いたSUUMOタウンとSUUMOジャーナルの2つでコンテンツマーケティングを行っています。
SUUMOジャーナル
コンセプト
『SUUMOジャーナル』は、そんな人に読んでほしいニュースサイト。魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話。それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。
住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで。皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
参照:https://suumo.jp/journal/about/
SUUMOジャーナルは私たちが住宅選びをする際に悩む街選び、暮らし方、お金の問題などさまざまな切り口から「自分にぴったりあった住まい」を探すことをサポートする情報を発信しています
目的
引っ越し・住宅購入する際、私たちはSUUMO、at home、HOME’sなどの賃貸検索サイトを利用します。
家を探そうとしたときは消費者はこれらの賃貸検索サイトに直接訪問しますが、「どこに住もう?」「引っ越し費用っていくらかかるの?」など家探しの一つ手前の段階にある消費者と接点を持つことがSUUMOジャーナルの目的ではないかと考えられます。
カスタマージャーニーでいうと、物件探し以外の情報収集段階の消費者との接点を持つことがこのオウンドメディアの目的になると推測します。
成果
Ahrefsという調査ツールを使ってアクセス数の推移を確認すると、2018年に一度アクセスが減少していますが、その後再度アクセス数が増えています。
ポイント
一つ一つのコンテンツが取材されたものになっており、かなり一つの記事に対してお金をかけている印象です。また、すぐに「家探し」につながらないような記事も作成していることから、いますぐ申込してもらおうというのではなく、暮らしにまつわる情報は「SUUMOジャーナル」で探すというポジションを狙っているように見えます。
コストはかかりますが、実現すればものすごい強力なオウンドメディアとしてSUUMOのビジネスに貢献していきそうです。
SUUMOタウン
SUUMOタウンはSUUMOジャーナルよりも「街探し」に特化したオウンドメディアになっています。
コンセプト
SUUMOタウンとはどんな街に住んでみたい?あこがれのあの街はどんなところ?
街に関わるあらゆる「知りたい」をお届けするメディアサイトです。
参照:https://suumo.jp/town/
目的
「次はどこに住もう?」で悩んでいる消費者を囲うことと推測できます。
ポイント
全てではないかもしれませんが、ある程度個人としてちゃんと活動しているライターに記事執筆を依頼しているようです。
参照:https://suumo.jp/town/entry/yokohama-cypress/
執筆したライターが自身のブログやTwitterでSUUMOタウンに掲載した記事を紹介するので、ライター自身の知名度を利用できてPVの初速が上がりそうです。
参照:2021.07.13 SUUMOタウン連載「街と音楽」
また、記事内容が非常にユニークで、ネットですでに掲載されているおすすめ情報ではなく、一人一人のライターの街に対する思い入れを記事に込めていて、他のメディアが真似できない記事の作り方をしています。
さらに、一つ一つの記事がSUUMO本体のエリアの下に位置付けられているのもポイントです。
オウンドメディアとしてアクセスを集めるだけではなく、SUUMO本体のエリア系キーワードのSEO施策としてもこのメディア記事を活用しようという作戦が見え隠れします。
ベルリッツジャパン株式会社
ベルリッツジャパン株式会社は、ビジネス向けの英会話学校を展開する企業です。
コンテンツマーケティングではベルリッツブログという名前で、ビジネス英会話の情報発信を行っています。
目的
英会話を習おうと決める前の、仕事で英語に触れているビジネスマンと接点を持つことを目的としています。英会話ニーズは海外転勤が決まった、英語プレゼンテーションの予定が決まったなど、突発的に発生します。
その際、どうやって消費者から第一想起してもらえるかがポイントになります。CMやつり革広告という手法もありますが、ベルリッツブログの場合ニーズが発生する前に接点を持ち、リターゲティング広告などで仕事で英語に触れている人になるべく安いコストで接点を持ち続けるという作戦を立てているように感じます。
ポイント
ブログでビジネス英会話を学べるように、記事には英語音声が埋め込まれています。実際に英会話を聴きながらポイントを学べるコンテンツ制作を行うことで、多くのキーワードで上位表示に成功し、月間65万PVを獲得しています。
さらに、ブログの内容から発展させた表現を行うために、無料体験レッスンを行っているという導線設計により、月間200件のお問い合わせ数も獲得できています。
キーワードからユーザーが求める情報を網羅して、120%出し惜しみのないコンテンツを作成したことが、集客に成功したポイントです。
記事の更新は週に1記事というペースですが、質の高いコンテンツで検索上位に表示されるという結果につながっています。集客コンテンツマーケティングの非常に参考になる事例なので、自社メディア運営を行っている方は確認してみてください。
武蔵コーポレーション株式会社
武蔵コーポレーション株式会社は富裕層向けの収益不動産の販売や管理を行っている企業です。
不動産投資の情報を発信するウェルスハックというメディアを運営しています。
コンセプト
度重なる増税、「年金2000万問題」など富裕層のお悩みは増えている一方、資産運用、特に不動産投資はまだまだ門戸が狭いのが事実です。
その門戸を広げるべく、私たちはウェルスハックを立ち上げました。
ウェルスハックというプラットフォームを通じて資産運用・不動産投資の情報を皆さまにお届けするのが、私たちの使命と考えています。
参照:https://www.musashi-corporation.com/wealthhack/about
不動産投資に興味はあるけど詳しくわからないために一歩踏み出せない、そんな人たちに向けた情報発信をしています。
目的
資産運用・不動産投資に興味がある未経験者との接点増加、セミナー参加申込を増やすことがコンテンツマーケティングの目的と推測されます。
コンテンツマーケティングを行う以前は、比較検討段階の消費者へ広告を出し続けなければ成果が出ない状況でしたが、オウンドメディアの運用によって多くの見込み客をサイトから集めることができるようになっているはずです。
成果
サイトは公開から10カ月で月間40万PVを達成し、サイト起点の売上を大きく増やすことにつながっています。
具体的には、「不動産投資 節税」などの重要キーワードで上位表示できたことが売上に貢献しています。
ポイント
専門的な難しい内容を図解を入れながら解説しています。執筆をどこまで社内のスタッフがやっているかは不明ですが、社内に専属の運営チームがいて、彼ら彼女らが一つ一つ記事内容をチェックしている印象です。
コンテンツの質がよくなければ検索で上位表示されることはありません。どのようにいい記事をなるべく時間をかけずに作るかがコンテンツマーケティング実施の際のポイントになってきます。
弁護士法人ベリーベスト法律事務所
弁護士法人ベリーベスト法律事務所は、全国22拠点に支店を展開する大手事務所です。
コンテンツマーケティングでは法律情報を発信するリーガルモールというサイト運営を行っています。
目的
法律に関係するあらゆる情報を発信し、法律関係で悩んだ消費者と一番最初に接点を持つことを目的としています。
成果
運営歴5年で月間212万PV、毎月4,400件ものお問い合わせを獲得できています。ベリーベストは全国各地に支店を出していることから、広告費用をかけずに広い範囲で集客できるコンテンツマーケティングをスタートしました。
リーガルモールでは、資料請求や電話相談、メール相談など、さまざまな導線を設計しており、法律関連の複雑なユーザー背景を加味した導線が用意されていることも、ユーザー獲得につながっています。
ポイント
リーガルモールでは、法律に関する高い専門性をもったコンテンツ制作が必要です。一方で、スピード感のあるリリースも必要です。そのため、コンテンツ制作のチームを複数用意して、徹底した効率化と品質管理戦略によって記事を制作しています。
専門性の高いコンテンツであるにも関わらず、チームでの効率的な執筆によって、1週間で3記事の更新を行っています。ただし、最終的な記事内容のチェックは法律の専門家が実施しています。
昨今は単純に情報を発信するだけでなく、情報発信元が信用に足るかをGoogleはチェックしています。
その際、このような監修者情報を掲載することで専門家が記事内容を確認していることを示すことができます。
専門性が重要になるジャンルを発信する場合に、コンテンツ制作方法などが参考になるでしょう。
ライオン株式会社
大手生活用品メーカーのライオン株式会社は、生活情報を発信するLideaというオウンドメディアを運営し、商品の認知拡大を行っています。
コンセプト
Lideaでは、あなたの毎日が楽しく、もっと豊かになるようなくらしに役立つオリジナル記事を発信しています。
生活の困りごとを解決するテクニック、感性や好奇心を刺激するアイデア、日常の癒しとなるストーリー。
ちょっとしたスキマ時間に、コーヒーのお供に、寝る前のひとときにお楽しみください。
参照:https://lidea.today/about?from=navi_about
目的
ライオンがターゲットとしている顧客との接触時間向上を目的としています。コンテンツ経由で売上をあげることよりも、次商品を購入するときにライオンの商品を第一に想起してもらう、また、新商品をリリースした際に少ないコストでターゲット顧客にリーチするための基盤作りも目的となっているでしょう。
成果
2018年後半から一度アクセス数が大きく減少していますが、2020年からアクセス数が急増しました。
ポイント
商品の認知を拡大するために、商品と親和性の高いキーワードに対応した記事や生活上の悩みを解消するコンテンツを2日に1本のペースで発信しています。
直接ライオンの商品名を検索するユーザーではなく、How To系の検索からの流入を獲得することに成功しています。
株式会社トモノカイ
株式会社トモノカイは、大学生向けの就活や求人・資格情報を発信するt-newsというメディアを運営しています。
目的
学生生活・バイト・キャリアなどの情報を発信して、家庭教師、塾講師をする学生との接点を増やすことを目的にしています。
成果
サイト公開してから右肩上がりでアクセス数が増えています。
ポイント
t-newsのコンテンツは、インターン生が記事を執筆しており、仕事の体験談などユーザー目線の情報を発信しています。ものすごくいい品質の記事を作成するのは困難ですが、記事の量・スピード・料金面でメリットがある執筆体制です。
SEO対策で上位表示するには、ユーザー目線でコンテンツを作成する必要があり、ライターと読者の年齢が近いため読者が求める情報を理解して記事執筆できるメリットもあります。
また、t-newsは学生向けのアンケート調査結果や、インタビュー記事を発信しており、一次情報をもとにした他社が真似できないコンテンツを発信しているのもポイントです。
調べて書ける記事は、競合企業も同じように記事を書けてしまうので、コンテンツの同質化が起こります。そうすると、自社の強みや特徴を読者に伝えることが難しくなるため、自分たちにしかないデータや情報を使って記事を作るのは有効なコンテンツ制作方法になります。
【ECサイト】コンテンツマーケティングの成功事例
ECサイトのコンテンツマーケティング成功事例をいくつか紹介します。
- 北欧、暮らしの道具店
- 株式会社LPN
- 久米仙酒造株式会社
ECサイトに効果的な集客を行うには、扱っている商材に合わせた適切なKW選定が必要です。
また、売上につながるように、ユーザーにとって分かりやすい導線設計を行うことが成果を出すために大切になります。
北欧、暮らしの道具店
北欧、暮らしの道具店はシンプルでおしゃれな生活雑貨を扱っており、ECサイトでコンテンツマーケティングを行っています。
コンセプト
私たちは、北欧のライフスタイルに魅かれ、そのスタイルの本質を取り入れ、自分たちらしく表現することをコンセプトとした、ネットショップおよびECメディアを運営する「北欧、暮らしの道具店」です。(中略)
同時にサイト上では商品を紹介し、販売する場としてだけではなく、生活の中のちょっとした「非日常」を感じ楽しんでいただけるようなコンテンツを日々お届けしています。
参照:https://hokuohkurashi.com/
目的
ECの売上を増やすために、商品カテゴリ名(例:フライパン、食器、インテリア雑貨など)の検索で上位表示させることが目的となっています。
また、商品購入を目的とした人だけでなく、モノを使って何かをしたい人向けのHow To記事も作成し、商品を欲しいと思うきっかけを作り、商品購入数を増やすことも目的の一つになっているかもしれません。
ポイント
北欧、暮らしの道具店はコンテンツマーケティングの成功事例としてよく取り上げられるほど、コンテンツマーケティングとECの融合が非常にうまく行った会社です。記事は社内スタッフで作成しており、スタッフの方々が北欧雑貨にとても詳しく、いい商品を多くの人に届けたいという想いを持ってコンテンツ制作されています。
コンテンツ数は非常に多いのですが、全ての記事の完成度が高く、記事を読み終えると自然と購買意欲が高まります。商品リンクは購買意欲が高くなるポイントに配置されており、特にセールスを行わなくても商品購入へとつながっています。
運営している株式会社クラシコムの求人には毎回非常に多くの人からの応募があるという話もあり、会社のブランディングが質の高いコンテンツを作る体制を可能にしているともいえます。
株式会社LPN
株式会社LPNは健康器具の販売を行っている企業です。ストレッチポール公式ブログという自社メディア運営を行っており、自社で販売するストレッチポールの効果的な使用方法や、体の悩みを解消する方法などの情報を発信しています。
ストレッチポールという商標キーワードはもちろんですが、これまでストレッチポールを知る機会がなかったユーザー向けのコンテンツを制作して、成果を出しています。
さまざまな体の悩みに関する情報を発信しているなかで、自然とストレッチポールの良さを理解し、購入されています。
記事後半には「この記事で紹介した商品」という形でストレッチポール商品紹介ページにリンクさせているので、購入意欲が高まったユーザーを誘導できています。使用方法などは、テキストだけではなく写真や動画を活用して、ユーザーにとって分かりやすいことを重視されています。
久米仙酒造株式会社
1952年創業の老舗泡盛メーカー久米仙酒造株式会社は、ECサイト上でコンテンツマーケティングを行って、新規顧客の獲得や顧客とのつながりを保っています。
地方の酒造メーカーで、コンテンツマーケティングに取り組んでいる企業は少なく、久米仙酒造は「泡盛」関連のキーワードの対策を行っています。久米仙酒造は、まず初めに既存顧客向けにコンテンツを発信し、続いて新規顧客獲得を狙ったコンテンツを発信しています。
オウンドメディア以外にもSNS運用を行い、SNSで寄せられるフォロワーからの疑問や悩みをもとにして情報発信しています。
コロナ禍で多くの方が消毒用アルコールに興味があるタイミングで、コンテンツをTwitterで発信し、1日で2万3,000ユーザーを獲得する成果をあげています。
【SNS活用】コンテンツマーケティングの成功事例
SNS活用コンテンツマーケティングの成功事例をいくつか紹介します。
- 17kg株式会社
- 株式会社ホンダアクセス
- ティネクト株式会社
SNSを活用してコンテンツマーケティングを成功させるには、拡散されるような尖った企画が必要です。また、スケールまでの期間が長いので、中長期的に取り組む必要があります。
17kg株式会社
17kg株式会社は韓国レディース服を扱うECサイトを運営している企業です。レディースファッションと非常に相性の良いInstagramで、SNSコンテンツマーケティングを行って、集客や販売を行っています。
Instagramは他のSNSよりも女性ユーザーが多く、写真や動画を発信できるので、視覚的な訴求を行えて、商品やブランドの認知度拡大に効果があります。
平均年齢22歳と流行に敏感な若いメンバーが集まっており、トレンド商品を1日に約10投稿発信し、まるでファッション誌を眺めている感覚になるアカウントを構築できています。
同社のように、ターゲットユーザーが利用するメディアが検索よりもSNSの場合は、記事コンテンツにこだわらずに写真や動画といったコンテンツを利用することも候補として検討しましょう。
株式会社ホンダアクセス
株式会社ホンダアクセスは、カーライフを身近に楽しむための情報を発信しているカエライフを運営しています。
ライト層向けのキャンプ情報やグルメ情報から、コア層向けのカーパーツ情報や普通車をカスタムする方法など、幅広いコンテンツを発信してアクセスを集めています。
SNSコンテンツマーケティングとしては、記事の拡散を促したり、コアな情報をTwitterやFacebook、YouTubeで直接発信しています。
また、キャンプやアウトドアに興味がある女性向けのコンテンツを、Instagramで投稿してターゲットを広げて訴求しています。
ティネクト株式会社
ティネクト株式会社は、ビジネスパーソンを励ますWebメディアとしてBook&Appsというオウンドメディアを運営しています。仕事やマネジメントに関するコンテンツを発信しており、多くのアクセスを集めることができています。
Book&AppsはWebメディアですが、SNSからの流入割合が29%と非常に高く、記事の多くがTwitterやFacebookなどで拡散されています。SNSからのアクセスを獲得できた理由は、検索キーワードを重視し過ぎずに、ユーザーの課題に答えるコンテンツを配信したからです。
SEOを気にしない独自性の強い記事が、SNSユーザーに拡散されるポイントです。また、仮にSNS運用を直接行わなくても、Book&Appsのように拡散されるコンテンツを制作することで、SNSからの流入を増やすことは可能です。
【採用型】コンテンツマーケティングの成功事例
採用型コンテンツマーケティングの成功事例をいくつか紹介します。
- アナグラム株式会社
- 株式会社LIG
- メルカリ株式会社
自社メディアで採用型のコンテンツを発信することで、採用コストをかけることなく人材を集めることができます。そのためには、働きたいと思えるコンテンツを企画することが大切です。また、リード期間が非常に長いことも考えてコンテンツを制作する必要があります。
アナグラム株式会社
アナグラム株式会社はリスティング広告やFacebook広告の運用支援を行う会社です。自社メディアを運営し、採用型のコンテンツを発信することで、中途入社の99%がブログ読者という成果を上げています。
メディア以外にも、広告運用を手掛ける社員がSNS運用を行っており「コロナ禍対応によるリモートワークの実施」や「ディスプレイの社内支給のニュース」などをTwitterで発信しています。アナグラムのメディアでは、自社で提供している運用型広告に関する記事を数多く発信しています。
コンテンツは週に1回以上発信しており、広告運用を行う社員のほぼ全員で制作を行っています。実際に広告運用を行っている社員が執筆するので、ネタ切れに陥りにくく、自分が困っていることやつまづいたことをテーマにしています。
メディアから応募して入社した方は、ある程度アナグラムの理念やビジョンを分かっている状態で入ることになります。
そのため、入社後のギャップによる離職を防ぐことにもつながり、社員の定着率が高く安定しています。また、オウンドメディア運営によって会社の認知度が向上し、DMやメディアから採用応募数を増やすことに成功しています。
株式会社LIG
Web制作やデザイン作成など、Web業界に関わるさまざまな情報を発信しているLIGは、独特なキャッチコピーやアイキャッチ画像が特徴です。
LIGブログは、お役立ち情報以外にも、企画記事やインタビュー記事など、豊富なコンテンツが掲載されています。LIGの社員は毎月1本の執筆を行っており、各記事には社員の個人名が記されます。
良質なコンテンツを発信していることはもちろん、社内イメージを知れるコンテンツを発信しているので、メディアからの応募を獲得できています。Web制作に関係するさまざまな職種を採用していますが、それでも優秀な人材をコストをかけずに集められています。
メルカリ株式会社
フリマサイトを提供しているメルカリは、採用広報オウンドメディアであるmercanを運営し、優秀な人材の応募を集めることや、入社後のイメージギャップを防ぐことに成功しています。
日本語だけでなく英語圏のコンテンツも豊富に発信しており、グローバルな人材を確保することができています。社内で働く方のインタビュー記事や、働き方に関する記事など、メルカリで働きたいと思えるようなコンテンツをメインに発信しています。
メルカリで働きたい方は非常に多い人気企業ですが、採用オウンドメディアの運営が効果的に作用して、より優秀な人材の獲得に貢献しているでしょう。
そもそもコンテンツとは?
コンテンツを英語にすると「contents」であり、直訳すると「内容物、中身」です。では、私たちが普段使っている「コンテンツ」という言葉の定義は何なのでしょうか?
2004年に成立・施行された「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」によると、以下のように定義されています。
第二条 この法律において「コンテンツ」とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。)であって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう。
引用:e-GOV
一般的には、「情報の内容」という意味合いで使用されています。スマホで使用するアプリなどは「モバイルコンテンツ」であり、映画やアニメ・ゲーム・音楽などは「デジタルコンテンツ」、Webメディアやその記事は「Webコンテンツ」と言われます。
コンテンツの種類
コンテンツと呼ぶものはさまざまな種類があり、数も豊富です。ここでは「Webコンテンツ」の種類をいくつか挙げてみましょう。
- Webページ
- 記事
- ランディングページ(LP)
- eBook(ホワイトペーパー)
- プレスリリース
- 動画
- SNS
- メルマガ
- セミナー・ウェビナー・イベント
- インフォグラフィックス
こうして列挙してみてもかなりの数です。重要視されているのは、形ではなく得られる情報が有益かどうかなのです。
成功企業から学ぶコンテンツマーケティングの5つのポイント
ここまでいくつかの成功事例を紹介しました。それらに共通しているポイントが5つあります。それが成功企業から学ぶべき点です。以下で解説しましょう。
明確な目的
まず、目的(ゴール)が明確であることです。コンテンツマーケティングを通してどういった課題を解決したいのか、そしてどうなりたいのか。そこがはっきりしないと、豊富な種類から最適なコンテンツが選定できません。
明確なコンセプト・ペルソナ
次にコンセプトとペルソナです。目的を達成するためには、誰に向けて発信すればいいのかがはっきりしていないと無駄な時間とコストを払うことになりかねません。
どのように発信するのかも大事です。親しみやすく伝えるのか、信頼を得るように伝えるのか、方向によって変わってきます。
最初にそこを決めておくことでブレのない制作が可能です。
メディア・コンテンツの高い認知度
成功事例で取り上げたものは、どれも認知度が高いメディアです。どのように認知度を高めていくのか、一般的にはSEOで露出を高めて認知度を上げていきます。そのため、SEO対策が重要になります。
中長期的で取り組む姿勢
SEOは一朝一夕に効果が出ることは稀です。新規でメディアを立ち上げた場合、記事の本数・更新頻度はある程度必要です。Googleにメディアとして認知されてはじめてSEO効果が現れます。初めから中長期で取り組む姿勢が大切です。
質の高いコンテンツを作り出す体制
目的やペルソナが明確で中長期で取り組む姿勢があっても、肝心のコンテンツの質が低いとSEO効果が出ずに認知度が高まりません。コンテンツ制作は簡単なものではありません。リソースがないからといって1人で担当していては難しいでしょう。その場合は外注するのも1つの手です。
コンテンツマーケティング支援に強い株式会社ニュートラルワークス
ここまでコンテンツマーケティングで成果を出している企業を分析してみました。
各企業に共通するポイントとしては、
- コンテンツマーケティングの目的と企画設計がしっかりなされていること
- 高品質なコンテンツを作る体制があること
この2点です。
コンテンツマーケティングを始める上でのポイントについては以下の記事で詳しく解説するのでご確認ください。
コンテンツマーケティングの導入手順とメリットを解説弊社株式会社ニュートラルワークスは、コンテンツマーケティングの企画から記事制作の代行を実施しています。弊社自身、2020年7月からコンテンツマーケティングを実施しており、2021年7月現在では流入数34倍、問い合わせ数は当初の23倍に増えています。
競争の激しいジャンルで後発であっても、正しくコンテンツマーケティングを実施すれば問い合わせが増えることを弊社自身が身を持って体現できていると考えます。
コンテンツマーケティング以外にも、ホームページ制作、ECサイト構築やシステム開発、動画制作までWebマーケティングの総合的なご支援が可能です。
- Webサイト制作
- LP制作
- SEO対策
- 記事作成代行
- ブランディング・企画・戦略立案
- DTP
- 写真撮影・動画編集
- システム構築
コンテンツSEOに注力し、見込み客の集客を効果的に行いたい方はニュートラルワークスに無料で相談してください。
サイトの成果改善でお困りではないですか?
「サイトからの問い合わせを増やしたいが、どこを改善すべきか分からない…」そんなお悩みをお抱えの方、ニュートラルワークスにご相談ください。
弊社のサイト改善コンサルティングでは、サイトのどこに課題があるかを実績豊富なプロが診断し、ビジネスに直結する改善策をご提案します。