マーケティング

最終更新日: 2024.04.01

CRMツールおすすめ10選!ツール比較とSFA・MAとの違い解説

CRMツールおすすめ10選!ツール比較とSFA・MAとの違い解説

CRM(Customer Relationship Management)とは商品を購入した顧客と、良好な関係を構築することを目的としたツールです。この記事では「CRMについての詳細な説明」や「CRMツールの比較と選び方のポイント」について解説します。おすすめのCRMツールや、CRMツールについて注意するべきデメリットも合わせて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

CRMツールとは

CRMツールとは

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、顧客関係管理ツール・ソフトを意味します。日本語では「顧客関係管理」と表します。CRMツールはすでに商品やサービスを購入している顧客と、より良好な関係を構築することを目的として利用するツールです。Datanyze社のリサーチによると、日本におけるCRMのシェアのTOP3は以下の通りです。(2020年8月現在)

1位 Facebook Share:39.9%

2位 Salesforce社:32.45%

3位 Synergy!:8.1%

CRMについて、似たイメージを持つツールとの違いや、ツールを利用するメリットなどを解説します。

CRM導入のメリット・デメリットとは?MA、SFAとの違いも解説 CRM導入のメリット・デメリットとは?MA、SFAとの違いも解説 1990年代から国内で普及しはじめたCRMですが、今でも重要なマーケティング手法として知られています。そもそもCRMとは何なのか、導入のメリット・デメリット、CRMツール選定時の注意点などを解説します。

SFA・MAとの違い

CRMと似た用語として、以下の2種類があげられます。
 

  • SFA(Sales Force Automation):営業支援ツール
  • MA(Marketing Automation):マーケティングオートメーション

 
自社に必要なツールを適切に選ぶには、似たツールとの違いについて理解が必要不可欠です。CRMツールとの違いを中心に、それぞれのツールについて詳しく解説します。

SFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)

SFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)は、育てた見込み顧客を商品購入へと誘導するツールです。主に営業担当者が利用します。具体的な使い方として以下の例があげられます。

 

  • 営業活動に関する見込み客のデータを見える化し一括管理する
  • 過去の営業データを参考にして次の戦略を考える

 

SFAは見込み客を顧客に変える(商品やサービスを購入してもらう)ことを目的に使うツールです。一方でCRMツールは、すでに商品・サービスを購入した顧客との関係を管理するために使います。

顧客管理に使うツールという点では似ていますが、活用する目的や使い方は大きく異なります。関係性の変化に合わせて「SFAツール→CRMツール」と顧客データを移行していくのが一般的です。

MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)

MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)は見込み客を育てるために用いるツールです。見込み客の獲得(ターゲットに商品やサービスへの興味を持ってもらう)ことを目的とします。マーケティング活動として、顧客へのアプローチの自動化をしてくれるツールです。

MAを活用すれば、LINEやメルマガを受信登録しているユーザーに対して、メッセージの自動送信などができます。お得な情報やクーポンなどを記載したメッセージを作成し、MAを使って配信するといった、見込み顧客の育成が可能です。

一般的に「MA|見込み客の獲得」→「SFA|見込み客を顧客へ変える」→「CRM|顧客と良好な関係を築く」のように各ツールを連携していきます。
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは?活用方法や導入メリットを解説 MA(マーケティングオートメーション)ツールとは?活用方法や導入メリットを解説

CRMツールのメリット

CRMツールの利用によって得られる大きなメリットとして、以下の3つがあげられます。
 

  • 業務の効率化
  • 戦略的かつ効率の良い営業が可能
  • クライアントの満足度の向上につながる

 
どのようなメリットがあるかの理解は、ツールを上手く使いこなすうえで重要です。なぜそのようなメリットが存在するか、メリットを活かすにはどうすれば良いかを知れば、より効率的に活用できるようになります。CRMツールのメリットについてそれぞれ解説します。

業務の効率化

CRMツールの導入は、業務の効率化が期待できる方法です。一般的に顧客情報は、コールセンター(カスタマーセンター)のスタッフや営業担当者が管理している場合が多いです。情報を持つ人が限られているため、必然的に一人が広く対応する必要性が生じやすくなります。

CRMツールを使えば、複数人で情報へのアクセスおよび活用が可能になります。メールやチャットなどのコミュニケーションも、CRMツールで一括管理が可能です。

情報共有・管理に要する時間と労力が大幅に削減でき、業務の無駄がなくなります。生産性の向上や、コア業務に割けるリソースの拡大などにつながります。また担当者の異動や退職が発生した場合も、円滑かつ十分な引き継ぎが可能です。このようにCRMツールを上手く活用すれば、業務効率化が期待できます。

戦略的かつ効率の良い営業が可能

CRMツールの活用は、戦略的かつ効率の良い営業を可能とします。CRMツールでは、過去の営業データや、ユーザーの商品購入履歴データなどの閲覧が可能です。これらのデータを活用すれば、ユーザーの行動や過去の営業内容に合わせ、リピート購入や新商品のアピールが進めやすくなります。

営業に関する直接的なデータ以外にも役立つ情報は多く存在します。たとえばコールセンター(カスタマーセンター)に届く問い合わせの内容は問題点の把握および改善に便利です。問い合わせをした顧客および内容をCRMツールで共有すれば、顧客に対する効果的なアプローチを検討しやすくなります。

商品の購入データやアンケート結果など、新商品の開発に役立つ情報もあります。これらもCRMツールで共有・管理が可能です。CRMを使えば幅広いデータを活用できるため、戦略的かつ効率の良い営業につながります。

クライアントの満足度の向上につながる

CRMはクライアントの満足度の向上にもつながるツールです。CRMツールを使えば、コールセンターのスタッフや営業担当者がヒアリングした「クライアントの悩みや要望」を、社内で簡単に共有できます。すなわち改善するべき課題について、社内全体で共通認識を持てるようになるのです。

コールセンターのスタッフや営業担当者は、電話や商談などの場面が多く、日ごろから顧客とダイレクトにやりとりをします。そのため「顧客の悩みや要望」を熟知している可能性が高いです。しかし顧客とやり取りしないスタッフには、十分に伝わっていないことが少なくありません。

CRMツールを導入すれば、課題を社内で共有できていない状態を解消できます。全体で課題を認識すれば、改善のための対策や業務も進めやすくなります。結果としてクライアントの満足度が向上し、リピーターになる可能性が高まるのです。

おすすめのCRMツールを徹底比較

おすすめのCRMツールを徹底比較

続いてはおすすめのCRMツールを解説します。一言でCRMツールといっても、ツールによって重視しているポイントや機能性が異なります。そのため自社がツールを導入する目的や、求める機能を明確にしたうえで、ツールを選ぶことが大切です。今回は以下2つの項目に分けて、おすすめのCRMツールを紹介します。
 

  • SFA機能を搭載したおすすめのCRMツール
  • ベーシックなCRMツール

 

SFA機能を搭載したおすすめのCRMツール

まずはSFA機能を搭載したCRMツールです。さまざまなツールがあるなかで、特におすすめできるツールが以下の5つです。
 

  • Salesforce Sales Cloud(セールスフォースセールスクラウド)
  • Zoho CRM
  • eセールスマネージャーRemix Cloud
  • Knowledge Suite(ナレッジスイート)
  • Freshsales Suite(フレッシュセールススイート)

 
それぞれのツールについて、概要や使い方、特徴などを紹介します。

Salesforce Sales Cloud(セールスフォースセールスクラウド)

Salesforce Sales Cloud(セールスフォースセールスクラウド)

Salesforce Sales Cloud(セールスフォースセールスクラウド)は、世界シェアNo.1を誇るCRM・SFAツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・顧客管理
・案件管理
・売上予測
・レポートの作成
など新規顧客の発掘・見込み客の育成・商品購入を促す機能が豊富
特徴 ・世界No.1シェアを持つ
・顧客情報の一元管理が可能で、営業効率化により商談成功率の向上が見込める
・プランが多いため自社の規模や予算に合わせて選べる
料金 ・Essentials:3,000円
・Professional:9,000円
・Enterprise:18,000円
・Unlimited:36,000円
※すべて一人当たりの月額
※無料お試し期間あり
注意点 ケースによっては他のツールとの連携が難しい

Zoho CRM

Zoho CRM

Zoho CRMは世界で15万社以上もの企業に導入実績があるCRM・SFAツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・顧客管理
・営業支援
・マーケティングオートメーション
・分析レポート
・見込顧客の獲得から関係構築まで、営業活動に関する機能が幅広く搭載されている
特徴 ・無料のモバイルアプリも提供しており、外出先でもリアルタイムで顧客情報にアクセス可能
・レポート作成やメール送信などの自動化により、営業担当者の稼働時間が削減できる
・カスタマイズ性が高く自由なレイアウトを作れる
料金 ・スタンダード:1,680円
・プロフェッショナル:2,760円
・エンタープライズ:4,800円
・アルティメット:6,240円
※すべて一人当たりの月額
※無料お試し期間あり
注意点 レポート出力にあたって選ぶ項目数が多いため作業が煩雑になりやすい

eセールスマネージャーRemix Cloud

eセールスマネージャーRemix Cloud

eセールスマネージャーRemix Cloudは定着率95%、導入実績5,500社以上のCRM・SFAツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・営業支援
・顧客管理
・名刺・人脈管理
・情報共有
システムに入力すれば自動で反映されるため、レポート作成や報告の手間がかからない
特徴 ・スマホから名刺を自動登録できる機能があり、営業担当者の負荷軽減につながる
・過去の商談履歴や各商品ごとの顧客履歴が参照できるため、専用チームのサポートにより、導入後CRMツールを社内でしっかり定着させることができる
料金 ・スケジュールシェア:3,000円
・ナレッジシェア:6,000円
・スタンダード:11,000円
※すべて一人当たりの月額
※その他オプションあり
注意点 社内コミュニケーションの機能が最小限のため、使い勝手があまり良くない

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

Knowledge Suite(ナレッジスイート)は6,500社以上の導入実績があるCRM・SFAツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・名刺管理
・営業支援
・営業プロセスや予実の自動作成
・フォームやメールの作成・管理
名刺のデータ化だけでなく、顧客情報と営業記録を紐付けたうえでの社内共有が可能
特徴 ・PCだけではなくスマートフォンやタブレット端末にも対応しており、外出先でもシステムデータの参照が可能
・登録できるユーザー数が無制限
・料金システムが「データ蓄積量に応じた料金体系」であるため、無駄なコストが発生しない
料金 ・グループウェア:10,000円 容量10GB、超過1GBあたり2,000円
・SFAスタンダード:50,000円 容量5GB、超過1GBあたり8,750円
・SFAプロフェッショナル:80,000円 容量50GB、超過1GBあたり8,750円
※すべて月額
注意点 自動でデータを集計・分析する機能が実装されていないため、集計や分析はユーザー側で行う必要がある

Freshsales Suite(フレッシュセールススイート)

Freshsales Suite(フレッシュセールススイート)

Freshsales Suite(フレッシュセールススイート)はチャットやIP電話など、豊富な機能が実装されているCRM・SFAツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・チャットツール
・IP電話
・顧客管理
・営業分析
データ管理や共有、コミュニケーションの効率化に役立つ機能が豊富
特徴 ・商品やサービスを購入する可能性が高い見込み客をAIが見つけ出す「リードスコアリング機能」が魅力的
・フィールドのカスタマイズ性が高いため自社に合わせやすい
・電話・メール・チャット・SMSなど複数のチャネル間で容易にコミュニケーションできる
料金 ・Free:$0
・Growth:$15
・Pro:$39
・Enterprise:$69
※すべて一人当たりの月額
※無料お試し期間あり
注意点 日本語に対応していないため、人によってが使いにくさを感じる場面が多い恐れがある

ベーシックなCRMツール

続いてはベーシックなCRMツールです。システム構築や管理に関する知識がなくても使いやすいツールや、シンプルな機能性を重視したツールなど、さまざまな特徴を有します。ベーシックなCRMツールとして紹介するのは以下の5つです。
・kintone(キントーン)
・Synergy!(シナジー)
・HubSpot CRM(ハブスポット)
・Microsoft Dynamics 365(マイクロソフト ダイナミクス)
・sansan(サンサン)
それぞれのツールについて詳しく解説します。

kintone(キントーン)

kintone(キントーン)

kintone(キントーン)は業務に必要なシステムを知識がなくても自分で作成できる、カスタマイズ性に優れたCRMツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・データ一元管理
・分析レポート
・コミュニケーション機能
・ワークフロー機能
ほかにも多くの機能が用意されており、必要な機能を好きなようにカスタマイズできる
特徴 ・200種類以上の連携サービスがあり、バラバラな情報を一元化するのに便利
・過去の経緯や社員同士のメッセージのやりとりも資産として蓄積されていくため、ミスコミュニケーションの防止や、スムーズな案件引き継ぎができる
・機能の追加にプログラミングの知識が必要ない
料金 ・ライトコース:780円
・スタンダードコース:1,500円
※すべて一人当たりの月額
※無料お試し期間あり
注意点 「どういう機能を追加したい場合にどのプラグイン(追加機能)を利用するのか」がわかりにくい

Synergy!(シナジー)

Synergy!(シナジー)

Synergy!(シナジー)はシンプルさを第一としており、無駄な機能がなくて使いやすいCRMツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・情報の一元管理
・メール配信などの自動化
・フォームやアンケート結果の収集
・広告連携
CRMとして必要なツールをおさえつつ、無駄な機能がないためシンプルな操作性です
特徴 ・カスタマイズ性の高い「顧客属性データ」および顧客の行動のログを蓄積する「顧客行動データ」の2種類のデータベースにより、効率的かつ漏れのない営業アプローチが可能
・顧客満足度90%以上を誇るサポート体制があるため、安心してツールを利用できる
・マーケティングの専門家によるソリューション提案サービスを受けられる
料金 データベース・フォーム:15,000円~/月 初期費用118,000円
使用する機能や企業の規模などにより異なる
注意点 ユーザーが入力するフォーム画面のデザイン性や使い勝手について、あまり充実していない印象

HubSpot CRM(ハブスポット)

HubSpot CRM(ハブスポット)

HubSpot CRM(ハブスポット)は無料で利用可能なCRMツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・商談履歴の管理
・ドキュメント共有
・広告管理
・レポート作成
無料ながらもCRMに求められるさまざまな機能が搭載されている
特徴 ・顧客の行動が詳細に記録され、タイミング・内容などを細かく確認できる
・顧客の行動に合わせた次のフォローやアクションの戦略を立てやすい
・広告の運用方法やメディアのSEO、マーケティングに関する教育コンテンツを豊富に提供している
料金 無料
※有料プランもあり
注意点 システム内の検索機能が弱く、キーワードやメールアドレスの検索だとなかなか欲しい情報に辿り着かないケースが多い

Microsoft Dynamics 365(マイクロソフト ダイナミクス)

Microsoft Dynamics 365(マイクロソフト ダイナミクス)

Microsoft Dynamics 365(マイクロソフト ダイナミクス)はマイクロソフトが提供するOfficeとの連携に優れたCRMツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・顧客管理
・営業支援
・カスタマーサービス
・マーケティングオートメーション
複数のモジュールによって構成されているため、必要な機能をしっかり検討することが求められる
特徴 ・営業・マーケティング・財務・人事など、必要な機能のみの選択が可能なため、コストを最小化できる
・普段の業務でExcelやTeemsを利用している場合は、データを共有できるため便利
・サポート機能が豊富で、電話・チャット・フォームからの連絡が可能
料金 機能やユーザー数によって大きく異なる
公式サイトの価格表
注意点 導入してすぐの頃は、管理やサポート、連携のために必要なリソースが大きくなりがち

sansan(サンサン)

sansan(サンサン)

sansan(サンサン)は8,000社以上の企業に利用されており、AIを使った名刺管理が特徴的なCRMツールです。ツールの特徴や料金、注意点などをまとめました。

主な機能 ・名刺管理
・顧客管理
・営業支援
・メール配信
見込み客の名刺をスキャンするだけで、情報を自動でデータベースに格納、SFAやMAなどの様々なシステムとの連携が可能
特徴 ・コールセンターへの問い合わせ履歴など、さまざまな情報と名刺データを関連付けて管理できる
・顧客の人事異動の情報や企業のトレンドニュースなどを自動で取得できるため、情報収集に要する時間の省略につながる
・メール配信に関する機能が豊富で、顧客に対する最適なアプローチが可能
料金 要見積もり
注意点 利用者のアカウント数が増えると費用が割高になり、コストが合わなくなってしまいがち

CRMツールの選び方のポイント

CRMツールの選び方のポイント

数あるCRMツールのなかから自社に適したものを選ぶには、ツール選びのポイントをおさえる必要があります。CRMツールを選んだあとに後悔しないためには、入念な検討が大切です。ツール選びにおいて大切なポイントとして、以下の6つがあげられます。
 

  • 導入目的と課題を明確にする
  • SFAの機能があるか
  • 運用形態はクラウド型orオンプレミス型
  • トラブル発生時のサポート体制
  • 費用対効果の妥当性
  • どんなシステムと連携できるか

 上記のポイントについて、それぞれ詳しく解説します。

導入目的と課題を明確にする

CRMツールを選ぶ際は、導入目的と課題の明確化が必要です。一言でCRMツールといっても選択肢は豊富に存在し、商品によって搭載された機能や特徴は異なります。事前の検討が足りないままにツールを選んでしまうと、導入してから「自社には使いこなせない」「機能が合わない」と悩むリスクが高いです。

自社に合ったツールを選ぶためには、CRMツールを導入する目的と課題を、しっかり洗い出す必要があります。目的と課題が明確になれば、CRMに必要な機能を把握できるため、商品を選びやすくなります。

たとえば営業支援を目的にするなら、SFA機能のあるCRMツールを導入するべきでしょう。一方でリピーター獲得が目的であれば、購買履歴を基に顧客をランク分けし、効果的にアプローチできるツールがおすすめです。このようにCRMツールといっても、自社の目的によって選ぶべき商品がまったく異なります。

SFAの機能があるか

CRMツールを導入する前に、SFAの機能があるかを確認しておくのがおすすめです。見込み客を顧客へと変えるうえで効果的な機能のなかには、SFAならではのものがあります。営業活動の効率化や売上アップにつながる機能のほとんどは、SFAにしか搭載されていません。

CRMは基本的に、商品やサービスをすでに購入した顧客管理に利用するツールです。すなわちCRM単体で利用しても、売上に直結する効果は得られないのです。すでに商品・サービスを購入した顧客との関係構築のみを目的とする場合、CRMに関する機能だけでも十分かもしれません。しかし売上アップにもつなげたいと考えるなら、CRMツール単体では足りないと考えられます。

売上に直結する営業活動と顧客の情報管理の両者を効率化したい場合は、SFAの機能を併せ持ったCRMツールを導入するのがおすすめです。

運用形態はクラウド型orオンプレミス型

CRMツールの運用形態には、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。クラウド型は、インターネットに接続してクラウド上で顧客情報管理を行うシステムです。導入コストやメンテナンスの負荷が少なく、手軽に使えます。またスマートフォンやタブレットからも接続・操作できるため、外出中などでも使える点が魅力です。

一方でオンプレミス型は、あらかじめ社内に設置したサーバーにインストールして使用するシステムです。カスタマイズ性やセキュリティ面に優れており、高度な操作性が期待できます。また顧客データを扱う場合は、インターネットに繋がなくても利用できます。

社外でも利用するなら、スマホやタブレットに対応しているクラウド型がおすすめです。コールセンターなど社内利用のみ、もしくは高度なセキュリティを求める場合にはオンプレミス型が適しています。

トラブル発生時のサポート体制

CRMツールを選ぶにあたって、サポート体制が充実しているかは見逃せないポイントです。CRMシステムの導入によって、仕事の進め方が大きく変わります。またシステムの操作方法がわからず、業務が止まってしまう可能性も高いです。

このような事態が発生した際、サポートを受けられなければ、自力で解決する必要があります。従業員の大きな負担になってしまうのはもちろん、生産性の低下にもつながります。そのためトラブル発生時のサポート体制は大切なポイントです。

なおトラブルのサポート体制としては、メールと電話のみのサポートよりも、現場に来て直接トラブル解決のサポートをしてくれる方が安心できます。ツールを提供している会社によってサポート体制は異なるため、必ず詳細を確認しましょう。

費用対効果の妥当性

CRMツールを選ぶ際は、費用対効果の妥当性も確認が必要です。価格の安さを優先させすぎると、機能が充実していない可能性が高くなります。しかし予算を考えずに高品質なツールを選んでしまうと、費用負担が大きすぎて経営を圧迫される恐れがあります。自社の予算や費用対効果のバランスについて考慮が大切です。

CRMツールの費用対効果を考える際のポイントとして、以下の内容があげられます。
 

  • クラウド型かオンプレミス型か:クラウド型の方が安い傾向があります
  • 初期費用:月額が小さいかわりに初期費用が高額なケース、もしくはその逆も多いです
  • 利用人数:ユーザー数の制限があるツール(プラン)や、1ユーザーごとに料金が設定されているツールなどさまざまです
  • オプション機能:オプション機能の内容や金額によってはトータルで高額になる可能性もあります
  • サポート体制:安価なツールはサポート体制がついていないケースもあるため確認が必要です

 他社のCRMツールと比較しつつ、自社に合ったツール選びが大切です。

どんなシステムと連携できるか

CRMツールを選定する際は、どんなシステムと連携できるかしっかりチェックしておく必要があります。連携できるシステムによって、できることの違いが非常に大きいためです。

せっかくCRMツールを導入しても、自社で利用しているシステムとの連携ができなければ、業務の効率化につながらない恐れがあります。自社の目的が達成できない、想像していた成果が出ないリスクも高いです。CRMツールと連携すると便利なシステムとして、以下の具体例があげられます。
 

  • 顧客データや購買データが記録されているデータベース
  • コールセンターの電話統合システム
  • 名刺管理システム
  • 既存のスケジューラー
  • 他のCRM、SFA、MAシステム

 すでに自社で利用しているシステムがCRMに対応しているか、もしくは将来的に対応する予定があるかなどをしっかり確認しておくと、トラブルのリスクが下がります。

CRMツール導入の注意点

CRMツール導入の注意点

CRMツールは顧客関係の管理や構築など、さまざまな場面の効率化を実現できるツールです。しかしCRMツールには無視できないデメリットも存在するため、ツール導入前に注意・認識が必要です。CRMツール導入にあたって注意したいポイントとして、以下の2点があげられます。
 

  • システムの定着に時間がかかる
  • 数字としての効果が見えづらい

 注意点についてそれぞれ詳しく解説します。

システムの定着に時間がかかる

CRMツールは、導入してからシステムが定着するまで、どうしても時間がかかりやすいです。社員が使いこなせるようになるまでは時間がかかるので、すぐに運用がちゃんとできる訳ではないことを、きちんと認識する必要があります。

CRMツールには便利な機能が豊富に搭載されています。しかし機能の使い方をしっかり覚えるには、担当者が実際に手を動かして使用しなければいけません。膨大な機能があるため、軽く触る程度でも物理的に時間がかかってしまいます。

CRMツールの機能を最大限活用できれば、業務の効率化や作業時間の短縮が可能です。しかしシステムが定着し業務効率化が実現するまでには、ある程度の時間がかかると考える必要があります。CRMツールの提供会社によっては、無料お試し期間を用意しているケースもあります。実際に利用し、費用対効果を体感したうえで、導入を決めるのもおすすめです。

数字としての効果が見えづらい

CRMは単体で導入した場合には、数字としての効果が見えづらいツールです。CRMツールはすでに商品やサービスを購入済みの顧客と、信頼関係を構築することを目的とします。信頼関係は数値で表現・把握するのが困難です。そのためCRMツールだけでは、数値で判断できる効果はほとんど生まれないといえます。

SFAのように売上に直結するシステムであれば、効果が数字で表れます。明確でわかりやすいデータを得られるため、効果の実感がしやすいです。

CRMツールは、導入した効果をなかなか実感しにくいツールだと認識する必要があります。なおコールセンターのスタッフや営業担当者と顧客とのデータがある程度蓄積され、「顧客の問い合わせや要望」が明確になってくると、効果を実感しやすくなります。

CRMツールのまとめ

CRMツールのまとめ

CRMツールは、すでに商品やサービスを購入済みの顧客と良好な関係を構築するうえで、効果的なツールです。業務の効率化が実現できるほか、営業戦略がたてやすくなる、顧客満足度の向上につながるなどのメリットがあります。

一言でCRMツールといっても数多くの商品があり、それぞれ特徴が異なります。自社の目的や必要な機能などに合わせ、適切な商品を選ぶことが大切です。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

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