マーケティング戦略を立案するメリットや、主なフレームワーク一覧を紹介

マーケティング戦略を立案するメリットや、主なフレームワーク一覧を紹介

マーケティング担当者の中には、「効果的なマーケティング戦略を知りたい」「マーケティング戦略を立案するプロセスを知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

マーケティング戦略は商品やサービスの認知方法の変化によって注目されるようになり、今ではビジネスを行う上で欠かせない重要な施策となっています。

この記事では、マーケティング戦略について以下の観点から解説します。

  • マーケティング戦略とは何か
  • マーケティング戦略が重要視されるようになった背景
  • マーケティング戦略を立案するメリット
  • マーケティング戦略を立案するプロセス
  • マーケティング戦略立案の主なフレームワーク

この記事を読むことでマーケティング戦略のメリットや立案するプロセスについて理解できます。するとフレームワークを活用しながら自社にとって最適なマーケティング戦略を立てられるようになるでしょう。担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。


マーケティング戦略の立案とは?概要・経営戦略との比較

マーケティング戦略の立案とは?概要・経営戦略との比較

マーケティング戦略とは、「市場のニーズを元にアプローチを考えること」を意味します。マーケティング戦略の立案とは、そのための対策を練ることです。この章では、まずは、基本となる「マーケティング戦略」について、概要を解説。経営戦略との違いについても紹介します。

市場のニーズを元にアプローチを考える

「市場のニーズをベースにしてどのようにアプローチするのか」を考える施策のことをマーケティング戦略といいます。そもそも「マーケティング」には、「市場のニーズに合う価値を提供する」といった意味が込められています。

いくら売り込みが得意なビジネスマンがいたとしても、製品そのものに価値がなければ売れません。また自社商品・サービス自体は優れているのに、販売戦略ができていないとターゲットユーザーに届かず、売り上げにはつながらないでしょう。マーケティング戦略を考える上では、以下3つの視点が必要になります。

  • どのターゲットに
  • どのような価値を
  • どのような方法で提供するか

このように、設定したターゲットの市場ニーズを満たすような価値を生み出し、どのように提供するのかという戦略を立て実行していくことで、本当に役立つマーケティング戦略を立案したこととなり、自社の売り上げ拡大にも反映されていくのです。

マーケティング戦略と経営戦略の比較

マーケティング戦略とよく混同されがちなのが「経営戦略」です。一見同じような意味があるように思われますが、実は以下のような違いがあります。

マーケティング戦略 経営戦略
目的 商品・サービスの売上拡大 企業の成長
対象 商品・サービスの販売 組織活動全体

マーケティング戦略を行う目的は、自社の商品やサービスの売り上げを拡大していくことです。一方、経営戦略は企業全体の将来を見据えた成長が目的となっています。

またマーケティング戦略は商品やサービスの販売を対象に立案される施策であるのに対し、経営戦略は組織活動全体に対して行われる施策だといえます。つまり、マーケティング戦略は経営戦略の内の1つであり、経営戦略なくしてマーケティング戦略は立てられないということです。

一例を挙げて考えてみましょう。マーケティング戦略と経営戦略では、市場の分析結果に対する視点や活用方法が変わってきます。マーケティング戦略の場合、ターゲット選定など商品・サービスの売り上げに関わる視点で分析し、そのための施策に活用していきます。一方で、経営戦略では「どのタイミングで新規参入を行うか」など組織活動全体に関わる分析やシーンでの活用がメインとなるのです。このように、マーケティング戦略と経営戦略は性質が異なっているため、それぞれ切り離して企画・立案していく必要があります。

マーケティング戦略が重要視されるようになった背景

マーケティング戦略が重要視されるようになった背景

近年マーケティング戦略が重要視されるようになりましたが、その背景には3つの要因が関係しています。

  • 商品やサービスの認知の方法が変化した
  • 以前より付加価値の大切さが増した
  • 利益を効率的に上げる必要があるようになった

こうした背景について理解することで、目的意識をもってマーケティング戦略を立てられるようになるでしょう。それぞれの要因について解説します。

商品やサービスの認知方法が変化した

商品やサービスの認知の方法が変化したことにより、企業は一層マーケティング戦略に力を入れるようになりました。

インターネットやSNSが普及するまでは、マスメディアによる広告が中心でした。テレビ・ラジオのCMや新聞・雑誌の広告は大衆に向けた宣伝となるため、多くの人の目を引くことができたのです。

ところが、インターネットが定着した近年では、多くのユーザーはマス広告よりも、主にインターネットからの情報収集をするようになりました。ホームページやECサイト、SNSから商品・サービスの存在を知り、興味を持った情報だけを追えるようになったのです。

このように、商品・サービスの認知方法の変化により、企業はより効率的なマーケティング戦略を立案・実行していかなければ認知すらされない状況にあるのです。

以前より付加価値の大切さが増した

インターネットの普及によって、以前よりも付加価値の重要性が増したことも関係しています。

これまでは「昔から有名だから」「雑誌やテレビで見たから」といった動機だけで購入につながるケースが多く見られました。しかし、情報が豊富な今の時代は、ユーザー自身が付加価値を認めなければ「買いたい」と思わないという傾向があります。

例えば「歯磨き粉」について、インターネットの普及前であれば、LION、SUNSTARなど「有名メーカーの商品」という価値が高く評価されていました。しかし現代では、「歯周病予防」「口臭対策」「ホワイトニング効果」などさまざまな「付加価値」によって、商品の売れ行きが左右されるのです。

さらに、それぞれの商品に対し、年代や性別、価格帯などのターゲットへ的確なマーケティング戦略を打ち販売促進を行うことで、ようやくターゲットに認知され、売り上げ拡大へとつながります。ターゲットのニーズを把握し、魅力ある付加価値と適切なマーケティング戦略を取ることが重要となるのです。

利益を効率的に上げる必要があるようになった

効率的に利益を上げるためにも、マーケティング戦略は重要な位置づけになりました。それは、近年の少子高齢化が関係しています。

今から約30年以上前の時代は、営業活動も多くの若手社員をリソースとして対応することができました。一方で、少子化が進み働き手が少なくなっている現代は、どの企業も優秀な人材を確保することが難しい状況にあります。

限られた人的リソースや労力の中でも、売り上げを伸ばしていくためには、しっかりとしたマーケティング戦略を立案し効率的に利益をあげていくことが、欠かせないといえるのです。

マーケティング戦略を立案するメリットや効果

マーケティング戦略を立案するメリットや効果

マーケティング戦略を立案することで、以下3つのメリットや効果を得られます。

  • 売上を効率的に上げることができる
  • さまざまな顧客のニーズに対応できる
  • 柔軟に事業の方向性を修正できる

これらのメリットについて知ることで、自社の目的に合わせてマーケティング戦略を立案できるはずです。それぞれのメリットについて見ていきましょう。

売上を効率的に上げることができる

マーケティング戦略を立案することによって、効率的に売り上げを拡大することができます。それは、マーケティング戦略を立案する際には、必然的に市場分析やニーズ調査を伴うからです。

インターネットが普及する以前までは、過去の慣例や上司の経験値を頼りにした施策でも成功していました。しかし、数カ月単位で起こる現代の市場変化には、それだけでは対応しきれません。また、そのような流れの中では、最新の市場分析などを常に行わない限り、競合との差別化やそれをもとにしたマーケティング戦略を立てることは難しいとされ、むやみに行ったとしても、コストやリソースが無駄になるリスクがあります。

インターネットが世の中に定着した現代のマーケティング戦略では、さまざまな方法で市場分析やニーズ調査を行い、市場を把握することがとても重要です。それらを土台に、競合との差別化、自社の強みをみつけ、売上を効率的に上げるための最適な施策を立てていきます。

過去の経験に頼るのではなく、常に最新の市場分析やニーズ調査を行うことで競合との差別化ができるようになり、効率的、かつ戦略的な売上拡大のための施策につながるのです。
マーケティング分析に役立つフレームワーク16選!目的別に紹介 マーケティング分析に役立つフレームワーク16選!目的別に紹介

さまざまな顧客のニーズに対応できる

マーケティング戦略を行うことで、さまざまな顧客のニーズに対応できるようになります。その理由は、マーケティング戦略によって複雑なアプローチが可能になるからです。

例えばAmazonでは、独自のアルゴリズムを用いて「おすすめ商品」や「関連商品」を構成しています。これは、消費者の購入履歴をデータとして反映させることで、ユーザーの購入傾向や、いま現在の興味に合う最適な商品を自動で提案しているのです。

このようなマーケティング戦略では、「顧客層」という大きなくくりではなく、「ターゲット一人ひとり」を対象としているため、よりユーザーに寄り添ったアプローチとなり、そのニーズを満たせるようになるのです。

特に、インターネットの定着化によって、ユーザーは多くの情報を入手できるようになり、そのニーズは複雑化しています。また、ユーザー興味・関心の変化も早いため、それらにも対応しうるマーケティング戦略の立案が重要なのです。

柔軟に戦略の方向修正ができる

常に最新のマーケティング戦略を取ることを意識していれば、いま取り組んでいるプロジェクトや戦略方針を修正するといったことについても、柔軟、かつ迅速に対応することができます。それはマーケティング戦略の中に、「効果検証」という工程があるからです。

「効果検証」とは、要因を解明して再現性を持たせることです。つまり、失敗や効果が薄かった事柄を抽出し、次の施策で成功させるためにその原因を突き止め、改善策を考えることをいいます。

マーケティングにおいて、失敗することは珍しいことではありません。むしろ失敗することが悪いのではなく、失敗をそのままにして曖昧なまま次の施策に取り組むことの方が問題なのです。

正しくマーケティング戦略を行えば、たとえ失敗したとしても、それは貴重なデータとなり、次の施策に活かすことができます。失敗を恐れすぎず、迅速な効果検証で売り上げ拡大につなげていきましょう。

マーケティング戦略を立案するプロセス

マーケティング戦略を立案するプロセス

マーケティング戦略を立案する際は、以下5つのステップで取り組みましょう。

  1. 外部環境や社内環境の分析を行う
  2. ターゲットを決めてペルソナを設定する
  3. ポジショニングを行い差別化を図る
  4. ベネフィット(価値)を検討する
  5. 販売戦略の決定・実行する

ここからは、各ステップについて詳しく解説します。

1.外部環境や社内環境の分析を行う

マーケティング戦略では、初めに環境分析を行うのが基本です。環境分析では、「内部環境」と「外部環境」の2つを調査します。

内部環境とは、社内でコントロールできる領域のことです。具体的には、社内環境のことを指しています。内部環境について知ることで社内状況が見えるため、現実的な戦略を立てられるでしょう。その際、以下のようなポイントを押さえると効果的です。

  • 自社の強み・弱み
  • 自社商品・サービスの強み・弱み
  • 顧客数・取引数
  • 自社のマーケティングにおける実績
  • 自社のリソース状況

外部環境とは、自社ではコントロールできない領域を指します。具体的には、競合他社の状況や市場の顧客ニーズのことです。外部環境について知ることで市場の状況を把握できるため、戦略的な施策が立てられるでしょう。外部環境は、以下の観点から分析しましょう。

  • ターゲット属性
  • ターゲットのニーズ・悩み
  • 競合の競合の強み・弱み

環境分析を行う際の注意点は、自社の都合のよいように分析しないことです。例えば、ある自社商品に対して「この顧客層に売り込みたい」という願望によって、「この顧客層に人気がありそうだ」と思い込んでしまうケースがあります。こうした分析は市場の実態とかけ離れてしまうため、客観的な視点から分析を行うよう心がけましょう。

2.ターゲットを決めてペルソナを設定する

ターゲットを明確にし、ペルソナ設定を行いましょう。ターゲット設定を行わないと誰に対してマーケティングを行っているのかがわからなくなり、施策の方向性が定まらなくなります。

ターゲット設定とは、市場にいる顧客のうち、どの層にアプローチを掛けるかを決めることです。具体的には、以下のような属性を明確にします。

  • 性別
  • 年代
  • 住居地

ターゲットが決まったら、ペルソナ設定を行います。ペルソナとは、ターゲットを具体化した典型的な顧客のことです。ターゲット設定で考えた属性だけでなく、年収や職業、趣味などさらに踏み込んで考えていきます。

例えば、あるターゲットに対し、以下のようなペルソナを想定することができるでしょう。

ターゲット

性別 女性
年代 20代後半
住居地 都内

ペルソナ

名前 藤原 恵
性別 女性
年齢 28歳
年収 350万円
職業 メーカー企業の事務
住居地 世田谷区
既婚・未婚 未婚
家族構成 両親と妹・現在彼氏と同棲中
趣味 カフェ巡り

このように、ペルソナを設定することで具体的な人物像をイメージできるようになり、嗜好や興味・関心など、ユーザー目線でマーケティング戦略を立てやすくなるのです。

なお、ペルソナ設定においても、思い込みで設定しないよう注意が必要です。ターゲットとなりそうな複数のユーザーにインタビューを行ったり、定期的に効果検証を行うなどして、現状のユーザー層とマッチしているのか、すり合わせを行いましょう。

3.ポジショニングを行い差別化を図る

ポジショニングを行うことで、競合との差別化ができるようになります。ポジショニングとは、市場における自社商品・サービスの立ち位置を定めること。競合他社の現状を調査・分析し、自社の強みや弱みと比較検証し、市場における自社の立ち位置を把握します。これにより、俯瞰的に、自社の商品・サービスの目指すべき姿やゴールが、より明確になっていくのです。

ポジショニングを行わないと、競合と類似した商品・サービス展開でブランディングが弱まったり、自社の能力を良くも悪くも見誤ることで損失が出る可能性もあります。

また、自社の立ち位置が決まれば、次に行うベネフィットの検討にもスムーズにつなげられます。

4.ベネフィット(価値)を検討する

自社の立ち位置が分かったら、ベネフィットを検討していきましょう。ここでは、「ターゲットに対しどのような価値を提供するのか」を明らかにします。

このステップで効果的な方法が、「バリュープロポジション」です。バリュープロポジションでは、以下3つの観点が重なる領域を発見します。

  • ユーザーが求める価値
  • 自社が提供できる価値
  • 競合が提供していない価値

つまり、「バリュープロポジション」の視点で自社のベネフィットを検討することによって、自社だけが満たすことができるユーザーニーズを明確化することができるのです。

5.販売戦略の決定・実行する

ベネフィットが決まったら、販売戦略を考えていきます。販売戦略を考える上では、「ベネフィットをどのように提供するか」という視点で進めていく必要があります。

販売戦略を決める際に、意外と漏れやすいのが、ユーザー視点に立って考えることです。今までの慣習や経験値にとらわれすぎずに、ユーザーが手に取りやすい方法や、価値を受け取りやすい方法を考えることで、成果につながります。

なお、販売戦略を実行した後は、効果検証も行いましょう。どれくらい成果につながったのかを定期的に振り返ることで問題点を発見し、改善することができます。

マーケティング戦略立案の主なフレームワーク一覧

マーケティング戦略立案の主なフレームワーク一覧

最後に、マーケティング戦略の立案に役立つフレームワークをご紹介します。

フレームワーク 利用シーン メリット デメリット
4P分析 販売戦略の決定(ステップ5) 網羅性が高い 企業視点に偏っている
STP分析 環境分析・ターゲティング・ポジショニング(ステップ1~3) 勝てる市場を狙いやすい エビデンスを確保しにくい
PEST分析 外部環境の分析(ステップ1) 市場の将来性や変化も予測できる 優先順位がついていない
3C分析 外部環境・内部環境の分析(ステップ1) 自社の強み・弱みを把握できる 情報収集が難しい場合もある
ファイブフォース分析 外部環境・内部環境の分析(ステップ1) 脅威に対する事前対策ができる 主観的になりやすい
SWOT分析 外部環境・内部環境の分析(ステップ1) 改善点が見つかる 全てを網羅できない
バリューチェーン分析 ベネフィット(価値)を検討する(ステップ4) 費用対効果を高められる 他社が関わる場合には適していない

それぞれの概要やメリット・デメリットについて知ることで、自社に最適なフレームワークが見つけられるでしょう。以下では、それぞれのフレームワークについて解説します。

4P分析(マーケティングミックス)

4P分析とは「マーケティングミックス」とも呼ばれ、以下の頭文字を取ったフレームワークのことです。

  • Product(商品)
  • Price(価格)
  • Promotion(プロモーション)
  • Place(流通)

上記4つの視点から「どの商品を」「いくらで」「どのように宣伝し」「どうやって届けるか」を検討し、マーケティング戦略を立案します。

4P分析には以下のような特徴があります。

利用シーン 販売戦略の決定(ステップ5)
メリット 網羅性が高い
デメリット 企業視点に偏っている
注意点 バランスを考える

4P分析は、販売戦略を決める際に役立つフレームワークです。商品とその価格、プロモーション方法、そして流通方法を決めることにより、具体的なマーケティング戦略の立案へとつながっていきます。

4P分析のメリットは、網羅性が高いことです。4つの観点から考えることにより、漏れや被りが発生しにくく、緻密な戦略を取ることができます。

その一方で、企業視点に偏っているといったデメリットもあります。4P分析は企業側の視点から考えた戦略となるため、結果的に市場のニーズと離れてしまうケースもあるでしょう。

4P分析を行う際の注意点は、バランスを考えることです。例えば利益率の低い商品に対し、広告費が高くなると赤字になる可能性があります。全てをバランスよく決めることで、成果を発揮するでしょう。
4P分析、4C分析とは?違いと事例、テンプレート紹介 4P分析、4C分析とは?違いと事例、テンプレート紹介

STP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)

STP分析は3つのプロセスを伴い、以下の頭文字から名付けられたフレームワークです。

  • Segmentation(セグメンテーション)
  • Targeting(ターゲティング)
  • Positioning(ポジショニング)

STP分析には以下のような特徴があります。

利用シーン 環境分析・ターゲティング・ポジショニング(ステップ1~3)
メリット 勝てる市場を狙いやすい
デメリット エビデンスを確保しにくい
注意点 事前に市場の適性を把握する

STP分析は、「マーケティング戦略」を立案するプロセスにおいて行うフレームワークで、3つのステップがあります。この記事の「マーケティング戦略を立案するプロセス」の中で紹介した「ステップ1~3」を行うことになります。

STP分析のメリットは、勝てる市場を狙いやすいことです。競合とどのように差別化するかを考えるため、成功すればターゲットを取り込むことができるでしょう。

ただし、STP分析にはエビデンスを確保しにくいといったデメリットがあります。エビデンスが弱いと結果的に市場とのギャップが生まれる可能性があるため、購買データを活用したり、ユーザー分析を丁寧に行うなどの工夫をすると効果的です。

STP分析を行う際は、事前に市場の適性を把握しておきましょう。市場について知らないと、市場が小さいなどの理由で十分な収益が見込めない可能性があります。もし市場分析が不安な場合は、リサーチ会社に依頼することで信頼できるデータを参考に戦略を立てられるでしょう。
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PEST分析

PEST分析はマクロ環境の分析に用いられるフレームです。以下の頭文字を取って、「PEST分析」と呼ばれます。

  • Politics(政治)
  • Economy(経済)
  • Society(社会)
  • Technology(技術)

PEST分析の特徴は以下の通りです。

利用シーン 外部環境の分析(ステップ1)
メリット 市場の将来性や変化も予測できる
デメリット 優先順位がついていない
注意点 向き不向きがある

PEST分析は企業が統制できない環境、つまり外部環境の分析において役に立ちます。4つの観点から市場を分析することで、自社を取り巻く環境について客観的に把握できるのです。

PEST分析のメリットは、市場の将来性や変化も予測できることです。分析を生かすことにより、新商品の開発や新規市場への参入も検討できるでしょう。

一方で、それぞれの要因について優先順位を見誤りやすいというデメリットもあります。4つの観点からそれぞれの要因について検討する際、自社にとって、どの要素を優先すべきか、事前にきちんと考察しておく必要があるのです。

また、PEST分析は市場や政治など大規模な視点をもって中長期的な戦略を立てるのには有効ですが、来月の目標などの短期的な計画には適していません。このような性質も理解した上で、活用していきましょう。
PEST分析とは?目的と分析方法、分析テンプレートを紹介 PEST分析とは?目的と分析方法、分析テンプレートを紹介 PEST分析は3~5年後に自社や自社サービスが世の中でどのようなポジションにいるのか、中長期的視点でどのような打ち手をすべきかを考えるのに役立つフレームワークです。目的や分析方法、注意点をご紹介します。

3C分析

3C分析はミクロ環境・マクロ環境の分析に役立つフレームワークです。以下の頭文字を取って「3C分析」と名付けられています。

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合他社)
  • Company(自社)

3C分析の特徴は以下の通りです。

利用シーン 外部環境・内部環境の分析(ステップ1)
メリット 自社の強み・弱みを把握できる
デメリット 情報収集が難しい場合もある
注意点 時間を掛け過ぎない

3C分析では、外部環境である「市場・顧客」「競合他社」、そして内部環境である「自社」といった3つの観点から分析します。そのため、この記事の「マーケティング戦略を立案するプロセス」のステップ1の外部環境・内部環境の分析で活用できます。

3C分析のメリットは、自社の強み・弱みを把握できることです。競合他社の強み・弱みを把握することにより、客観的に自社の強みや弱みを理解できるでしょう。

その一方で、情報収集が難しいことがデメリットになります。特に市場規模が大きいと調べることが広範囲にわたるため、漏れが生じたり、調査に時間がかかり過ぎる場合があります。

そのため、3C分析をフレームワークとして活用する際は、常に市場変化を意識しながら、ある程度の範囲や期間を決めて実施するとよいでしょう。

ファイブフォース分析

ファイブフォース分析は、自社の脅威(フォース)となる要因を分析するフレームワークです。マーケティングにおいて脅威とは競争要因のことであり、以下5つの要素について分析します。

  • 既存競合他社との競争
  • 新規参入企業
  • 代替品の存在
  • 買い手の交渉力
  • 売り手の交渉力

ファイブフォース分析の特徴は以下の通りです。

利用シーン 外部環境・内部環境の分析(ステップ1)
メリット 脅威に対する事前対策ができる
デメリット 主観的になりやすい
注意点 分析単位を設定する

ファイブフォース分析は、「マーケティング戦略を立案するプロセス」の中のステップ1の「外部環境・内部環境の分析」で活用します。

5つの観点から分析することにより、脅威に対する事前対策ができるというメリットがあります。脅威を早く発見することで、さまざまな面でのリスク回避につながります。

しかし、ファイブフォース分析は主観的になりやすいといったデメリットもあります。例えば新規参入企業が3社あるとして、これを少ないと感じる人もいれば、多いと感じる人もいるでしょう。このように、担当者の主観によって結果が変わることもある点には注意が必要です。

こういった主観的な齟齬を避けるための方法として、ファイブフォース分析を行う際は、「分析単位」を設定することをおすすめします。例えば、分析期間は「3年」と決めておくなど、具体的にどこまでを、どう分析するのかという共通条件を設定することです。共通認識を持つことで認識齟齬を減らすことができるでしょう。
ファイブフォース分析(5F分析)とは?事例も紹介 ファイブフォース分析(5F分析)とは?事例も紹介 自社や自社サービスの収益性を分析するためのフレームワークが5F(ファイブフォース)分析です。5F分析をビジネスにどう活かすか、分析方法、コンビニ業界での分析例を紹介 します。

SWOT分析

SWOT分析は4つの観点から分析するフレームワークで、以下の頭文字を取って名付けられました。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

SWOT分析には、以下のような特徴があります。

利用シーン 外部環境・内部環境の分析(ステップ1)
メリット 改善点が見つかる
デメリット 全てを網羅できない
注意点 「強み」と「機会」を混同しない

SWOT分析ではそれぞれの要因をかけ合わせることで、外部環境と内部環境の両方を分析することができます。そのため、「マーケティング戦略を立案するプロセス」のステップ1で活用できるでしょう。

SWOT分析のメリットは、改善点を見つけられることです。例えば「弱み×機会」となる要素を見つけ、早い段階で弱みを改善することによって、ビジネスチャンスを逃しにくくなります。

ただし、SWOT分析にはすべてを網羅できないというデメリットもあります。例えば、視点によっては、「強み」だったところが「弱み」に転じるようなケースです。これは、SWOT分析が、「強み」と「弱み」といった極端な区分けをするフレームワークであるためです。こうした特徴から、SWOT分析が適さないシーンもあることもふまえておきましょう。

なお、SWOT分析を行う際は、「強み」と「機会」を混同しないことも大切です。強みは自社の内部にあり、機会は自社の外部にあります。この点も見誤ると、正しい分析結果につながらないため、注意が必要です。
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バリューチェーン分析

バリューチェーン分析は、自社商品・サービスの価値がどのように連鎖するのかを考えるフレームワークです。

バリューチェーン分析には以下のような特徴があります。

利用シーン ベネフィット(価値)を検討する(ステップ4)
メリット 費用対効果を高められる
デメリット 他社が関わる場合には適していない
注意点 少ない情報で行わない

バリューチェーン分析は、「マーケティング戦略を立案するプロセス」のステップ4の「ベネフィット(価値)を検討する」で活用できるでしょう。商品・サービスに対してどのような付加価値を付けられるのかを考えることで、ライバルよりも優位に立つことができます。

バリューチェーン分析を行うメリットは、費用対効果を高められることです。コストやリソースを含めて検討することで、無駄なコストをカットし利益率を向上させることができるでしょう。

デメリットとしては、バリューチェーン分析は他社が関わる場合には適していないという点があります。例えば、製造や調達を他社に依頼している場合には向いていません。その場合は、別のフレームワークを使いましょう。

また、バリューチェーン分析においては、少ない情報で行わないよう注意しましょう。各部署から幅広く情報を得ることで、より正確でマーケティング戦略の立案に役立つ分析が可能となります。
バリューチェーン分析とは?事例を含めわかりやすく解説 バリューチェーン分析とは?事例を含めわかりやすく解説 バリューチェーン分析は昔からあるマーケティングフレームワークの1つです。今でも十分に役立つバリューチェーン分析について、バリューチェーンの基本的なところから解説、IKEAを例に具体例も紹介します。

フレームワークを活用して効果的なマーケティング戦略を立案しよう!

フレームワークを活用して効果的なマーケティング戦略を立案しよう!

この記事では、マーケティング戦略とそれを立案するための工程について解説しました。昨今では多くの企業がさまざまな方法でターゲットにアプローチしています。しかし、インターネットが定着した情報過多な時代の中で、より多くのユーザーに興味をもってもらうには、効果的なマーケティング戦略の立案と実行が必要不可欠なのです。

効果的にマーケティング戦略を行うためには、フレームワークが役立ちます。フレームワークを活用することにより、市場や競合他社などの外部環境について知ったり、自社のリソースや強みなど内部環境について理解できたりします。客観的な視点からマーケティング戦略を立案することにより、効果的な施策になるでしょう。

フレームワークを活用する際の注意点は、最新のデータやそれらの分析結果といったエビデンスを元に考えることです。フレームワークによっては企業側の視点から考えるものもあり、企業にとって都合のよい分析になることもあるでしょう。詰めが甘いと市場とのギャップによって失敗することもあるため、注意が必要です。

これからマーケティング戦略を行う担当者の方は、ぜひこの記事でご紹介したポイントやフレームワークを取り入れてみてください。

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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

成果に繋がる!
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