アンケート調査は、「質問に答えてもらい、結果をまとめるだけ」の簡単な方法にみえますが、実は決めるべき項目が数多く存在します。
アンケートの集計方法や分析方法を理解せずに実施してしまうと、自社が求めるような結果が得られず無駄な工数を使ってしまうかもしれません。
そこで本記事では、アンケート調査に関する以下の項目を解説します。
- アンケートの集計・分析方法
- アンケート分析の質を高めるポイント
- アンケート分析の進め方
アンケート調査の方法や成功させるためのポイントを押さえ、知りたい情報を得られるように進めていきましょう。
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目次
アンケート分析の集計方法
まずは、アンケート分析の集計方法を3つ紹介します。
- 単純集計
- クロス集計
- 自由記述集計
方法ごとに事例もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
単純集計
単純集計は、アンケート結果をもとに回答数や割合、平均値を求める分析方法です。アンケート結果と四則演算を用いて算出できるため、集計方法の中でもシンプルで使いやすいといえます。
単純集計の例として、以下のようなアンケートをみてみましょう。
(例)商品Aを5段階で評価してもらうアンケートを500人に行った場合
評価 | 回答数(n=500) | 回答割合(n=500) |
---|---|---|
回答総数 | 500 | 100% |
5(大変満足している) | 107 | 21.4% |
4(満足している) | 92 | 18.4% |
3(どちらともいえない) | 156 | 31.2% |
2(あまり満足していない) | 78 | 15.6% |
1(満足していない) | 67 | 13.4% |
上記の場合、商品Aは顧客の約40%が満足している一方、約29%は「満足していない」ことが分かります。このように単純集計は、アンケート結果の全体像を分かりやすく表示したいときに用いられます。
単純集計は、商品・サービスに関する「傾向」をみるのに適しているといえるでしょう。
ただし、アンケート結果を間違って読み取ると、誤ったマーケティング施策につながってしまうおそれがあります。
上記の場合、満足している顧客のうち「男女の割合はどのくらいなのか」「どこに満足したのか」など具体的な回答がなく、判断が難しいです。
商品・サービスの売上改善や顧客満足度向上などのマーケティング施策を目的とする場合は、「クロス集計」や「自由記述統計」を用いるとよいでしょう。
クロス集計
クロス集計は、複数の単純集計データを使って集計する方法です。単純集計はアンケート全体の結果を把握できますが、「どの年代に売れているか」「男女どちらに人気があるのか」など細かな部分が結果として出ません。
そのためクロス集計では、単純集計データを組み合わせて集計すると、「性別」「年代」などのセグメントで細かく分析できます。
「単純統計」のアンケート例を、「性別」ごとに分けてみていきましょう。
評価 | 回答数 | 男性回答数 (回答率) |
女性回答率 (回答率) |
---|---|---|---|
回答総数 | 500 | 321(64.2%) | 179(35.8%) |
5(大変満足している) | 107 | 70(65.4%) | 37(34.6%) |
4(満足している) | 92 | 72(78.2%) | 20(21.8%) |
3(どちらともいえない) | 156 | 132(84.6%) | 24(15.4%) |
2(あまり満足していない) | 78 | 21(26.9%) | 57(73.1%) |
1(満足していない) | 67 | 26(38.8%) | 41(61.2%) |
平均評価 | ー | 3.43 | 2.58 |
上記の場合、約44%の男性が商品Aを支持している一方、女性の場合約32%しか支持していないことが分かります。アンケート結果から「男性向けに特化する」「女性の支持が増えるような商品にする」など、商品Aの売上を伸ばすための改善施策が生まれます。
クロス集計は、複数の単純集計を組み合わせてセグメントを細かく設定することで、アンケート結果を細分化できるのです。
そのため、以下のようなマーケティング施策につながります。
- 商品・サービスのペルソナ像と実際の顧客層の確認
- ペルソナに合った商品・サービスのコンセプト設計
- 商品・サービスの改善
クロス集計をうまく活用して、商品・サービスの売上や満足度アップを目指しましょう。
自由記述集計
自由記述集計は、あらかじめ決められた選択肢ではなく「数値」や「テキスト」で返答を依頼するアンケートです。単純集計やクロス集計は、選択肢を指定するためアンケート結果を集計しやすいものの、具体的な金額や意見までは反映できません。
しかし、「数値」の自由記述集計は、単純集計やクロス集計では細分化しづらい範囲の指定ができるため、より正確な顧客の意見を取得できます。
(例)新しい機能がついた商品Bをいくらなら購入しますか?
単純集計 / クロス集計 | 自由記述集計 |
---|---|
金額の範囲を指定する必要があり、具体的な回答を得られない可能性がある | 金額の範囲を指定する必要がなく、顧客が思う具体的な回答を得られる |
一方、「テキスト」の自由記述集計は顧客の感想を集めるために用いる手法で、商品・サービスに対して、顧客が何を思っているのかを理解できます。
では、自由記述集計を行うと具体的にどのようなデータが得られるか「数値」と「テキスト」に分けてみていきましょう。
数値の回答と分析方法
自由記述集計で「数値」の回答を依頼すると、顧客によってバラバラな答えが返ってくるため、以下のような方法で集計する必要があります。
集計方法(数値の場合) | 概要 |
---|---|
平均値 | 全回答の数値合計を回答数で割って算出する値 |
中央値 | 数値の大きさ順に全回答を並べたときの真ん中の値 |
最大値 / 最小値 | 全回答の中で最大 / 最小の値 |
最頻値 | 全回答の中で最も多く出現する値 |
自由記述集計を採用すると、顧客の思う「数値」が集まるため、単純集計やクロス集計と比べてより詳細なデータを得られます。
(質問例)新しい機能がついた商品Bをいくらなら購入しますか?(n=10)
(回答)2,000、2,300、3,000、3,500、1,200、2,600、2,600、2,700、3,400、3,200円
集計方法 | 金額 |
---|---|
平均値 | 2,650円 |
中央値 | 2,600円 |
最大値 / 最小値 | 3,500円 / 1,200円 |
最頻値 | 2,600円 |
商品・サービスに対して求められている金額を把握すると、適切な料金設定ができるようになるでしょう。
テキストの回答と分析方法
「テキスト」を用いた集計方法の場合は、まずアンケート結果を一覧表にまとめる必要があります。一覧表にする際には、以下2つの方法を活用してみましょう。
集計方法 | 概要 |
---|---|
アフターコーディング | 共通している回答を項目で分類し、データを抽出する方法 |
テキストマイニング | テキストを単語の使用頻度や相関関係で分析する方法 |
アフターコーディングは回答を共通の項目で分類する方法で、定量化されたアンケート結果が得られやすくなります。
テキストマイニングは、テキストに含まれる単語の使用頻度や単語間の相関関係を分析する方法で、膨大な回答から有益な情報をピックアップする際に適しています。
どちらの方法も、顧客の意見を細分化して分かりやすく表示するため、商品・サービスの売上アップにつながるマーケティング施策を組みやすくなるのです。
ただし、「数値」と比べてアンケートの傾向を探りづらいため、自社が求める結果に応じて使い分けるとよいでしょう。
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アンケートの主要な分析方法
アンケートは、「集計」しただけで終わりではありません。前述した集計方法でまとめたデータを分析し、マーケティング施策に取り入れる必要があります。
ここでは、よく用いられるアンケートの分析方法を4つ紹介します。
- クラスター分析
- アソシエーション分析
- 主成分分析
- 決定木分析
分析方法によって得られるアンケート結果は変化するため、自社が求める結果とあっている方法を選択しましょう。
1.クラスター分析
クラスター分析とは、セグメント(年齢や性別など)で分類される「クラスター」ごとに、アンケート結果を分けて分析する方法のことです。
アンケート結果には、年齢や性別などの固有情報はもちろん、顧客の価値観など目に見えない情報も含まれており、データの種類は多岐にわたります。
例えば、ある商品Aについての意見を「自由記述統計(テキスト式)」で回答してもらうと、人によって意見が異なるため膨大なデータ量となるでしょう。
そこで、膨大なデータ量を「意見A」「意見B」「意見C」とクラスター化すると、商品Aの意見を大まかに理解できるのです。
クラスター分析は、以下のような場面で用いられます。
- 顧客層のペルソナ設定
- 商品のポジショニング
- 商品内容の改善施策
- 商品のセグメンテーション
また、クラスター分析には「階層クラスター分析」と「非階層クラスター分析」の2種類があります。
項目 | 階層クラスター分析 | 非階層クラスター分析 |
---|---|---|
特徴 | 類似の結果をクラスター化して、樹形図で視覚的に見やすくまとめる分析方法 | 類似の結果をクラスター化する分析方法 |
サンプル数(変数) | 30以下 | 100以下 |
クラスター決定のタイミング | 分析後 | 分析前 |
分析例 | ウォード方、重心法、群平均法 | k平均法(k-means法)、超体積法 |
サンプル数に応じて「階層」「非階層」クラスター分析を活用すると、最適な分析結果が得られるでしょう。
クラスター分析とは?事例や手法を分かりやすく解説
2.アソシエーション分析
アソシエーション分析は、アンケート結果や購買データをもとに「もし〇〇だったら△△になるだろう」という仮説を立てて、「データの関連性」を見つけ出す方法です。
仮説を立てて分析すると、「ある商品Aを購入した人は、別の商品Bを購入する傾向にある」などの結果が得られやすくなります。
もちろん、顧客行動は人それぞれですが、ある程度商品・サービスが購入されるパターンを予測しておくと、以下2つの方法を実行しやすくなります。
アップセル | クロスセル |
---|---|
売れる商品の傾向を分析することで、単価の高い商品を効率的に販売できる | 売れる商品とセットで購入されている商品を分析することで、陳列の位置を調整できる |
例えば、「商品Aを購入している人の80%は、商品Bも購入している」傾向にあれば、商品Aの近くに商品Bを陳列することで、AB両方の売上が伸びるかもしれません。
アソシエーション分析で抽出した「データの相関性」は、以下のような場面で活用できるでしょう。
- 商品が売れやすい陳列・レイアウトの設計
- ECサイトにおけるリコメンド商品の最適化
- サービス内容の向上
3.主成分分析
主成分分析は、複数の変数(分類)をまとめて一つの合成変数(主成分)に置き換える分析方法です。
アンケート調査の内容によっては変数が多くなり、データ分析を行うのが困難になります。
そこで、複数の変数を一つの主成分に置き換えると、データの情報量を保ちつつ分析しやすい数に圧縮できます。
圧縮前(例) | 圧縮後(例) |
---|---|
10、20、30、40、50、60代男性 | 10~60代男性 |
ブドウ、オレンジ、リンゴ | 果物類 |
オムライス、ハンバーグ、スパゲティ | 洋食 |
例えば、「自由記述統計(テキスト式)」で顧客満足度調査を行う場合、「商品・サービスの質」「価格」「対応力」などの主成分項目から算出できます。
このように、複数の変数を主成分に置き換えることで、顧客の購買に関する傾向やデータの構造を理解しやすくなり、以下のような場面で役立ちます。
- 商品イメージの分析
- 商品のポジショニング分析
- 顧客満足度の解析
4.決定木分析
決定木分析(ディメンションツリー)は、アンケート結果に影響を与えている変数(目的変数)を、樹形図を用いて分析する方法です。
アンケート結果によっては、「商品・サービスの売上が伸びない原因」を特定できない場合があります。しかし、目的変数を樹形図で分解すると、商品・サービスに対する顧客の関心を視覚化できます。
上記の場合、商品Aの購入に「平日・休日」「午前・午後」がどれくらい影響を与えているかを分析できます。
決定木分析は、以下のような場面で使用されるパターンが多いです。
- 商品のペルソナ設定
- 購買層・非購買層のセグメント特定
アンケート結果に影響を与える因子を特定して、商品・サービスの売上アップを狙いましょう。
アンケート分析の質を高めるポイント
ここまで、アンケート結果の集計・分析方法を紹介しましたが、最初は各方法に従って進めても問題ありません。
ただし、商品・サービスの売上を伸ばしていくためには、アンケート分析の精度や質を高めてPDCAを効率的に回していく必要があります。
ここでは、アンケート分析の質を高める以下4つのポイントをみていきましょう。
- 最初は全体傾向から、細部は後から見る
- データの有意性を考慮する
- 有効回答の基準を決める
- 適切なグラフを選ぶ
最初は全体傾向から、細部は後から見る
アンケート結果は細かい部分を見るのではなく、最初は全体傾向から把握するようにしましょう。
アンケートによってはデータ量が膨大なため、細かい部分から分析を始めてしまうと、誤った仮説を立てる原因となります。
誤った仮説を立てたまま、マーケティング施策や商品の開発・販売まで進めてしまうと、想定よりも売上が伸びなくなるかもしれません。
単純集計やクロス集計でアンケート結果の全体像を把握したあとに、クラスター分析などで細分化していくと、根拠のある仮説を立てられます。
アンケート結果などデータ量が膨大になる場合は、まず全体像を把握しましょう。ただし、全体像の把握で終わってしまうと分析精度が低くなってしまうため、必ず細分化も行ってください。
データの有意性を考慮する
アンケート結果の母数や回答結果に有意性があるかどうか確認するのも、データ分析の質を高めるために重要です。
例えば、アンケート対象者数人の分析結果が、数千人、数万人を対象にした商品・サービスの売上アップに貢献するとは言い切れません。
また、アンケート対象者の母数は妥当でも、無効回答が多い場合は「有意性のあるデータ」と証明するのは困難です。
データの有意性を確保するためには、以下の要素を決めてからアンケートを行いましょう。
- アンケート回答者数
- アンケートに回答する顧客層
- 有効回答と無効回答のライン
ただし、有意性を意識してアンケート内容がいまいちになると元も子もないため、内容と有意性のバランスを意識するようにしてください。
有効回答の基準を決める
正確なアンケート結果を得るためにも、有効・無効回答のラインを決めておきましょう。
有効・無効回答ラインを決めずに顧客に対してアンケートを行ってしまうと、無効回答を含めたデータ分析に発展し、誤った仮説につながる可能性があります。
有効・無効回答ラインはアンケート内容によって変わりますが、無効回答をスクリーニングするために以下のような回答は除外するようにしましょう。
- 異常値を含んでいる
- 質問と回答に矛盾が生じている
- 空白にままになっている
ただし、アンケート結果から手動で有効・無効を判断すると、膨大な時間をかけてしまう可能性があります。
アンケートの設問に「無効」となる回答例を示したり、提出前に自動で無効判定を出すツールを導入したりして、効率的に回答を仕分けしてください。
適切なグラフを選ぶ
アンケート結果を分析する際は、内容にあった適切なグラフを選択しましょう。
内容に合わないグラフを選んでしまうと、分析データが読みづらく誤った解釈につながるかもしれません。
アンケート結果に合った、以下のような種類のグラフを用いると分析の質が高まります。
グラフの種類 | 比較対象 |
---|---|
円グラフ | データの「割合」を比較する |
棒グラフ | データの「大きさ」を比較する |
折れ線グラフ | 「時系列での変化」を見やすくする |
帯グラフ | 「複数のデータの割合」を比較する |
ただし、集計方法によっては複数のグラフを組み合わせる必要があるため、使用するグラフをあらかじめ想定しておく必要があります。
(例)クロス集計:折れ線グラフ・棒グラフ
アンケート結果や分析方法に適応したグラフを選択して、分析の質を高めていきましょう。
Excelを利用した分析の例
マイクロソフト(Microsoft)社が開発した「Excel」は、特定の関数を用いることで効率的に数値を算出できる表計算ツールです。
Excelは、計算以外にも以下のような使用方法があり、ビジネスマンの必須ツールといえます。Excelはアンケート分析にも活用できるため、詳しくみていきましょう。
- 外出先で使う営業リストを表で作成
- 求めた数値からグラフを作成
- 会議で使う図の作成
相関分析
相関分析は2つの異なるデータの「関連性」を数値化する分析方法です。
例えば、「暑い夏にアイスが売れやすい」事例があるとします。「気温」と「アイスの売上」の関連性を数値化すると、商品の売上アップや新商品の開発などに応用できるのです。
相関分析はExcelにデータを入力するとできますが、以下の手順で分析ツールを使えるようにしておくと効率的に作成できます。
- 上部の「ファイル」から「オプション」をクリックする
- アドインにある「Excel アドイン」が設定されていることを確認する
- 「分析ツール」にチェックを入れる
分析ツールを設定すると後述する「散布図」を作成しやすくなるため、Excelでデータ分析をする方は実施しておきましょう。
散布図の作成
散布図は異なるデータの関連性を視覚化できるため、相関分析との相性が良いです。
Excelを用いた散布図作成の手順は以下のとおりです。
- 分析対象のデータをExcelに入力する
- 対象のデータをすべて選択する
- 上部にある「挿入」をクリックする
- グラフの中から「散布図」をクリックする
散布図は以下4つの領域に分けると、さらにデータが見やすくなりマーケティングに応用できます。
領域名 | 概要 |
最優先改善エリア | 顧客に対しての重要度は高いが、現状の満足度は低いエリア |
改善エリア | 顧客に対しての重要度、満足度が低いエリア |
重点維持エリア | 顧客に対しての重要度は高いが、現状は満足度が高いエリア |
現状維持エリア | 顧客に対しての重要度は低いが、現状は満足度が高いエリア |
顧客満足度向上のためにも、優先的に解決するべき領域から対策を実施しましょう。
ツールやソフトを利用した分析
アンケート結果はツールやソフトを利用して分析した方が、商品・サービスの売上アップに必要な情報を取り入れやすくなります。
ここでは、アンケートの分析に使える「フリーツール」と「アンケート作成ツール」を紹介します。
フリーツール
フリーツールとはインターネット上で公開されている無料ソフトウェアのことで、ExcelやGoogleスプレッドシートが該当します。
四則演算はもちろん平均値、中央値などの算出を紙や電卓で行う必要がなくなり、効率的かつ正確にアンケート結果をまとめられます。
さらに、相関分析などの統計分析もツール上で実施できるため、アンケート結果から商品・サービスの売上アップに効果的な施策を生み出せるかもしれません。
フリーツールにはさまざまな種類がありますが、まずは多くの企業で導入されているExcelやスプレッドシートを使ってみましょう。
アンケート作成ツール
アンケート作成ツールは名前のとおり、インターネット上でアンケートを作成するツールのことです。
紙を使って行う必要がないため、アンケート作成の手間を省いたりコストを抑えられたりするメリットがあります。
紙の場合、アンケート結果をインターネット上に再度打ち込まなければいけませんが、アンケート作成ツールなら自動で記録が反映されるため、効率的に進められるのです。
また、アンケート作成ツールは質問項目を「選択式」「テキスト式」どちらかに設定できるため、求めている情報に応じて柔軟に対応できます。アンケート作成ツールを利用して、正確なデータを抽出しましょう。
調査レポートの書き方!必要な項目と例文、コツを紹介
分析を成功させるために
アンケート結果の集計・分析方法が適切でも、調査目的や求める情報が明確でなければ、実施する意味がなくなってしまいます。
ここでは、アンケート分析を成功させるための項目を4つ紹介します。
- 調査の目的を明確にする
- 仮説の立案
- 分析を想定した調査設計
- 適切なデータ収集
アンケートの成功確率を上げるためにも、一つ一つ確認しておきましょう。
調査の目的を明確にする
調査(アンケート)の目的を明確にしてから、実行に移す必要があります。
調査目的を決めないままアンケート調査を実施しようとしても、顧客への質問内容が適当になってしまい、自社に必要な情報を取り入れられません。そのため、調査目的を決めてから開始するようにしましょう。
ただし、あまりにも現実離れした目標を設定して調査を始めてしまうと、効果的なマーケティング戦略が得られない可能性もあります。
「自社がいま解決するべき問題」など、アンケート項目を逆算できるような目標を設定してください。
仮説の立案
調査目的が明確になったら、マーケティングにおいて重要施策である「仮説立案」を行いましょう。
仮説立案からアンケート実行を速やかに行うと、マーケティング施策に関するPDCAを高速で回せるようになります。
ただし、成功させるために情報収集を念入りに行うと、時間がかかってしまい商品が売れるトレンドを逃したり、余計に決めづらくなったりする可能性があります。
ビジネスには「正解」がないため、間違っても良い前提で仮説立案を進めましょう。
分析を想定した調査設計
目標に合った仮説立案が終わったら、分析想定の調査設計を行いましょう。アンケートの設問や集計方法によって、得られる結果は大きく変化します。
立案仮説を基準にしてアンケートの設問、集計方法の決定、分析までを想定すると、求める結果が出やすくなるのです。
ただ、あくまでも「仮説」なので予想とは異なる結果となる場合もあります。仮説とは異なる結果が出る場合を想定して、調査設計を用意するようにしましょう。
適切なデータ収集
仮説立案から調査設計まで作成できたら、以下のような適切なデータを収集するための準備を実施しましょう。
- 回答対象となるペルソナ設定
- 回答者数
- 集計方法
- 分析方法
ただし、上記項目の設定を適当に行うと、求めるアンケート結果が得られない可能性があります。余計なコストをかけないためにも、アンケートの集計、分析方法は明確にしておきましょう。
アンケート分析についてのまとめ
アンケートは、商品・サービスに対する顧客の意見を聞けるものとして重要です。顧客に刺さるような商品・サービスを提供するためには、アンケート結果から効果的なマーケティング施策を実行する必要があります。
アンケートを成功させるためには、調査目的や設問、集計・分析方法の設定をしなければいけません。本記事で紹介したアンケート集計・分析に関するポイントを参考にして、商品・サービスの売上アップにつながるような、アンケート調査を実施しましょう。
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