【初心者向け】Google広告レポートの種類や設定方法、分析ポイントを解説

【初心者向け】Google広告レポートの種類と設定方法・分析のポイントまで解説!

Google広告の質を上げるためには、広告レポートの活用や分析が必要不可欠です。しかし、Google広告レポートを初めて扱う場合は、作り方や分析のコツまではうまくつかめていないかもしれません。

この記事ではそんな担当者の方に向けて、Google広告レポートの基本から、作り方や分析のポイントまで解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Google広告のレポートとは

Google広告のレポートとは

Google広告レポートとは、Google広告の管理画面からレポートを作成する機能のことです。このレポートでは、広告の運用結果を確認できたり、収集したデータをもとに広告パフォーマンスの分析を行ったりすることで、ノウハウを蓄積できます。Google広告の公式サイトでは、広告レポートに関する詳細な内容を公開しています(以下参照)。

「Google 広告レポートでは、Google 広告をクリックして広告主様のサイトを訪れる、または広告主様のモバイルアプリをインストールして使い始めるなど、広告をクリックした後の成果に関する指標を確認できます。これらのレポートにより、集客(どのようにユーザーを獲得したか) – 行動(獲得したユーザーのアプリやサイトでの行動) – コンバージョン(コンバージョンの達成パターン)のサイクルを把握できます。デフォルトでは、集客、行動、コンバージョンに関する重要な指標が Google 広告(クリック数など)とアナリティクス(直帰率など)の両方から収集されてレポートに表示されるため、成果を上げている広告戦略と改善の余地がある広告戦略に関する詳細な情報が得られます。」

引用元:Google 広告レポートについて
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広告レポートを作る目的

広告レポートを作る目的

広告レポートには、主に3つの作成目的があります。1つ目はゴールへの貢献度を把握するため、2つ目は分析と改善を行うため、そして3つ目は、広告予算の検討材料にするためです。

ゴールへの貢献度を知るため

広告レポートを作ることで、設定したゴールに対する貢献度を判断できます。広告運用では出稿前に必ず目標を定めますが、それに対してどのくらいコストを必要としたのかについて広告レポートで調べられます。

この作業を行わないと、広告の費用対効果を得られないだけでなく、利益にもマイナスの影響が出てくる恐れがあります。そのため、レポートの確認は必ず行うことが重要です。

分析と改善を行うため

Google広告レポートでは、広告運用の改善方法を探るきっかけが見つけられます。この広告レポートの分析により、広告運用の課題を突き止めることも可能です。

もしこの分析を行わない場合、課題を見つけられないだけでなく、改善策を見つけ出すことも困難となってしまいます。そのため、広告レポートにおいて、分析は必要な作業となります。

広告予算の設定の材料とする

広告予算を設定する際に、広告レポートがあれば判断材料になります。レポートにより費用対効果が明らかになると、予算の増額も減額も判断しやすくなります。

また、予算の増減に限らず、効果のないキャンペーン費用を削減すれば、高品質なキャンペーン費用への増額など、予算配分における判断もスムーズに行えるでしょう。
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Google広告のレポートの種類

Google広告のレポートの種類

Google広告のレポートは、全部で5種類あります。

  • 日別レポート
  • 月別レポート
  • デバイス別レポート
  • キャンペーン・広告グループ別レポート
  • キーワード別レポート

それぞれ詳しく説明します。

日別レポート

日別レポートでは、日別に広告の質を分析することができます。日別の他には、曜日や月などでも、レポートの作成を行うことが可能です。具体的な例として、月別レポートでコンバージョン単価を算出し、自社の売り上げと比較を行うことにより、費用対効果を正しく分析することができます。

月別レポート

個々のKPIが月ごとにどのように推移したのかを確認できます。表を利用して細かな数値をチェックしながら、全体のトレンドまでチャートで確認できる仕組みです。運用広告において月別のレポートがあることにより、今現在の状況を客観視しやすくなります。

デバイス別レポート

デバイス別レポートでは、スマートフォンやデスクトップ、タブレットごとに広告の質を分析できます。スマートフォンユーザーの多いGoogle広告に対し、デスクトップユーザーの多いYahoo!広告などの媒体別にさまざまな特徴や違いがあります。それらの中で、例えばスマートフォンユーザーの質が高ければ、Google広告の出稿を検討するなどの方法を打ち出すことも可能なのです。

キャンペーン・広告グループ別レポート

キャンペーンごとの質をチェックできるレポートのことです。Google広告の中でも、上位にランクされる層が対象となります。そのためキャンペーンごとの成果を客観視しながら分析を行った上で、キーワードや広告グループを掘り下げていきます。

広告グループ別レポートは、入札しているキーワードごとの質をチェックできるレポートのことをいいます。

キーワード別レポート

入札しているキーワードごとの質をチェックできるレポートのことをいいます。

管理画面のレポート作成方法

事前定義レポートとカスタムレポートの作成法をご紹介します。

事前定義レポートの作り方

事前定義レポートとは、広告グループやキャンペーンなどの基本項目やエリア・広告オプションなどの項目別に配信結果を閲覧できる機能のことです。このレポートは、以下4つのステップで作成します。

1. 管理画面の「レポート」をクリック

まずは管理画面の「レポート」をクリックします。

事前定義レポートの作り方

2. レポート「事前定義レポート」をクリック

次に、「事前定義レポート」をクリックします。

事前定義レポートの作り方

3. レポート項目を選定

次に、レポートの項目を選びます。

事前定義レポートの作り方

4. レポート完成

レポートの完成です。

事前定義レポートの作り方

カスタムレポートの作り方

次に、カスタムレポートの作成方法をご紹介します。カスタムレポートは、主に以下4つのステップで作成します。

1. 管理画面の「レポート」をクリック

Google広告の管理画面を開き、「レポート」をクリックします。

カスタムレポートの作り方

2. 左上の「+カスタム」を選択

管理画面左上の「+カスタム」を選びます。

カスタムレポートの作り方

3. カスタムレポート作成

カスタムレポートを作成します。「行」には、キャンペーン・地域・時間などの比較を行う対象を選びます。「列」には、クリック率・コンバージョン・クリック単価などの指標を追加します。

カスタムレポートの作り方

4. レポート完成

レポートの完成です。
カスタムレポートの作り方

レポートに入れたい指標

レポートに入れたい指標

Google広告レポートに入れたい指標として代表的なものを解説します。どの指標を取り入れるべきか、参考にしてみてください。

利用した広告費

広告に利用した広告費への売上を示す指標に、ROAS(広告費用対効果)があります。

【計算式】

ROAS=広告から生じた売り上げ÷広告費×100(%)

インプレッション数

インプレッション数とは、広告が表示された回数のことをいいます。このインプレッション数は、表示回数やimpなどと呼ばれることもあります。ユーザーが広告を閲覧したかに関係なく、インプレッションはカウントされます。
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CPM(インプレッション単価)

CPM(インプレッション単価)とは、広告が1,000回表示されるたびに生じるコストのことをいいます。CPMは、表示回数で広告を支払う「インプレッション課金」を使用した際の課金方式です。

【計算式】

インプレッション単価(円)=広告費(円)÷インプレッション数(回)×1,000

【具体例】

広告費3万円・インプレッション数60万回だった際のCPMの計算式

→3万円÷60万回×1,000=50円

以上の計算式から、CPMは50円となります。
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CTR(クリック率)

CTR(クリック率)は、インプレッション数へのクリック数の割合を示す指標のことをいいます。

【計算式】

クリック率(%)=クリック数(回)÷表示回数(回)×100

【具体例】

クリック数が500回・表示回数が10,000回だった場合のクリック率の計算式

→500回÷10,000回×100=5%

この結果から、CTRは5%であることがわかります。CTRが高ければ高いほど、ユーザーが広告にどれほど興味や関心を持っているのかを把握できます。
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クリック数

クリック数は、ユーザーが広告をどれくらいクリックしたかを表す数値です。このクリック数が高ければ高いほど、ユーザーが興味・関心を持つ広告が作成できているということを意味します。

CPC(クリック単価)

CPC(クリック単価)は、1クリックごとに発生するコストのことです。広告のクリック数により費用を支払う「クリック課金」を使用した際の課金方式です。

【計算式】

クリック単価(円)=クリック課金で発生した広告費(円)÷クリック数(回)

【具体例】

広告費が10万円・クリック数が2,500回の際のCPC

→10万円÷2,500回=40円

1回のクリックにつき40円が発生しているということがわかります。このCPCを活用すると、費用対効果の高い広告の運用の確認を行うことができます。
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CV(コンバージョン)数

CV(コンバージョン)数とは、広告をクリックして自社サイトを訪問したユーザーが、商品購入や資料請求など、広告主にとって成果と見なす行動の数です。
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CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、Webサイトへの流入に対し、どれほどの成果に結びついたのかを示す指標です。広告の運用に焦点を合わせる場合に、広告からの流入におけるCVに注視することになります。

【計算式】

CV数÷クリック数×100=CVR(%)

【具体例】

流入数が100の際に3件の注文があった場合のCVR=3%

CVRは、広告のデザインだけではなく、商品やサービスの訴求内容の影響も受けるといえます。どこに課題があるのかを見極めるためには、複数のクリエイティブを用意してABテストを行ってみるなどして、分析をしてみましょう。
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分析時のポイント

分析時のポイント

Google広告のレポートを分析する際に重要となるポイントを3つ紹介します。

初期は運用データの蓄積が重要

運用データのない状況では、効果的なレポートの分析ができないため、初期段階ではまずデータの蓄積を行いましょう。

また、ターゲティングやキーワードマッチタイプなどを設定しないように注意しましょう。これらの設定を行うと、配信領域に制限がかかるので、運用データの蓄積が難しくなってしまいます。

そのため、データを十分に蓄積し、分析結果から成果の高まるユーザー層やキーワードを見つけた後に設定すると効果的です。

運用目的と適切なKPI設定が必要

広告の表示回数やクリック率、コンバージョン率などの指標をレポートで確認可能なGoogle広告では、運用目的に適したKPIの設定が必要となります。

例えば、Google広告の運用目的が問い合わせ数の獲得である場合、コンバージョン率がクリック率や広告の質などに影響を与える指標も分析の対象となります。広告の運用目的に適切な指標を設定することにより、精度の高い分析ができます。さらに、効率的な課題の改善につながるでしょう。

データを「比較」し分析する

データの分析に不可欠なのが比較です。例えば、数カ月間のデータを比較すると、パフォーマンスが高そうな時期や時間帯などがわかります。

パフォーマンスが高そうな時間帯と、低くなりそうな時間帯を比較した上で分析し、施策に生かすことができます。このようにデータの比較と分析は、インサイトの発見に役立つでしょう。

Google広告レポートについてのまとめ

Googleレポートを作成すると、広告のパフォーマンスを把握できることから、運用の改善につながります。設定したKPIやゴールに向けての進捗確認にも必要な機能であり、広告の運用においても大変重要です。

Googleの広告レポートは、少しわかりにくいデザインだと感じる方もいるかもしれません。その場合には、無料のテンプレートなども用意されているため、それを使うことで安心して運用を始められます。広告の運用により、自社サービスの訴求や自社製品の購入につなげられるよう、レポートをその都度確認しながら過去の運用と比較分析を行うことが大切です。そして最適で安定的な効果を出していけるよう、検証しながら運用していきましょう。


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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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