この記事のポイント
この記事でおさえておきたいポイントは以下です。
-
CPMとは
-
CPMとはネット広告配信の課金方式の一つで、インプレッション単価とも呼ばれています。1,000回目の表示にどれだけの費用がかかるのか知れるため、コストカットを測ったり、予算を増やすなどに利用できるのが特徴です。実際にユーザーに表示された回数をカウントするvCPMとの違いも意識しておきましょう。
-
CPMの計算方法
-
CPMの計算方法は、「CPM=広告表示にかかる費用÷表示回数×1,000」で求められます。
「vCPM=広告表示のコスト÷実際に広告が表示された回数×1,000」と合わせて覚えておきましょう -
CPM課金のメリットとデメリット
-
広告が表示される以外に費用が増えることがないため、広告にかかるコストを抑えることができます。またリックしなくても内容が理解できる広告であれば、サービスを利用したことがないユーザーにも知ってもらえる可能性が高くなります。一方で売上につながらなければコストがかさむことになり、費用対効果が悪くなってしまう可能性があります。
CPMはネット広告の課金方法で利用されますが、「CPCと何が違うの?」「どんな計算方法なの?」と疑問に思うことはありませんか。CPMとはネット広告の利用にどれくらいの費用が必要になるのか把握できる、広告配信の課金方式のこと。 広告を配信するにあたってどの課金方法を使うかは、これからかかる広告費用の基準になる重要なポイントです。
この記事では、CPMの概要やCPCとの違い、メリット・デメリットについて解説します。良いところと悪いところもしっかり比較し、自社にマッチしているかどうかチェックしてください。
本記事を読めば、CPMを利用して適切な運用を行ったり、自社に合った課金方式を探したりできるようになります。
<無料>資料ダウンロード
【本物のプロが運用】リスティング広告 運用代行
~業界トップクラスのコンサルタントがお客様のリスティング広告を運用!~
目次
CPMとはネット広告の配信における課金方式の一つ
CPMとは「Cost Per Mille」の略。ネット広告配信の課金方式の一つで、インプレッション単価とも呼ばれています。Mille(ミル)は1,000を表す言葉であり、ネット広告が1,000回表示される際の基準として使われます。
1,000回目の表示にどれだけの費用がかかるのか知れるため、コストカットを測ったり、予算を増やすなどに利用できるのが特徴です。指標があればそれに向かって、計画性を持った広告の運用ができるようになるでしょう。
CPMと似た用語との意味について
ネット広告の課金方法には多くの用語があります。ここでは特に混同されがちな用語との違いをそれぞれ解説します。似ている用語であってもネット広告の運用方法は変わってくるため 、違いを理解して選択することが大切です。
用語 | 意味 |
---|---|
CPC | 広告の1クリックごとにかかる費用 |
eCPM | 広告が1,000回表示された費用 |
vCPM | ユーザーが閲覧できる広告が1,000回表示された費用 |
CPV | 広告が視聴された1回あたりの費用 |
CPCとの違い
CPCは「Cost Per Click」の略語です。クリック課金型を意味する「PPC広告」とも呼ばれており、覚えておくと混乱せずにすむでしょう。
CPCは1クリックにかかる費用を想定した運用が可能です。また費用がかかるのは広告がクリックされた時なので、表示される度に費用が発生するCPMと差別化できます。
ユーザーが検索したキーワードに関連する広告が表示されるため、リスティング広告に採用されることが多く、よりユーザーの目に届きやすくなります。またクリックしたユーザーは広告の内容に興味のある人に絞られるので、宣伝効果があった時のみ、費用を支払いたい方におすすめです。
算出方法: 広告表示のコスト÷クリック数
クリック単価(CPC)はどう決まる?相場の調べ方や決め方のポイントを解説
eCPMとの違い
eCPMとは実質的にかかる費用を意味する「effective Cost Per Mille」を略した用語。広告が1,000回表示された費用という意味ではCPMと同じですが、クリックベースのCPCもCPMとして換算することから、「事実上のCPM」として扱われます。
表示されることによって発生するコストを把握できるため、他の課金方法との比較に役立つでしょう。課金方法に悩んだ際は、どちらの方法がいいのか調べられるため、予算に合っているか事前に算出してみることをおすすめします。
算出方法:広告表示のコスト÷表示回数×1,000
vCPMとの違い
「viewable Cost Per Mille」の略語であるvCPMは、実際にユーザーに表示された回数をカウントしてくれるため、本当に興味を持ったユーザーの表示回数である可能性が高まります。
以前は、広告がロードされたタイミングで数えられていたため、広告が画面に表示されていない状態でもコストを支払わなければなりませんでした。そのため、宣伝効果のない広告インプレッションにも費用が発生していたのです。
つまりvCPMを導入することで、ユーザーがスクロールして表示しなかった広告については、コストがかからなくなります。
算出方法: 広告表示のコスト÷実際に広告が表示された回数×1,000
CPVとの違い
CPVは「Cost Per View」を略した用語です。ネット広告の課金方式の中でも、広告が視聴された回数に重きを置く方法で、動画広告に使われることがほとんどです。
クリック回数が、視聴回数に置き換えられたと考えればイメージしやすいのではないでしょうか。ユーザーに広告動画を視聴してもらうことが目的となるので、表示された回数だけでは不安だという時に役立ちます。YouTubeでは「完全視聴単価」と呼ばれる方法がとられており、途中でブラウザが閉じたりスキップされたりした場合の費用が発生しません。
算出方法:広告表示のコスト÷広告動画の視聴回数
CPMは効果的な広告運用をするうえで重要
CPMにかかる費用は高額になるというイメージを持たれがちです。しかしCTR(クリック率)が高くなれば、CPCよりも費用対効果が高くなることが期待できます。クリックのほうが効果もあるように思えますが、ブランディングや認知拡大が目的なら、広告が表示されるだけでも宣伝になります。
ですが実際に閲覧された回数を調べられるものではないため、その点は注意しながら自分たちの戦略に合っているかどうか検討するのがいいでしょう。
目的に合った使い方ができれば、集客や売り上げに効果的な手段として役立ちます。見切り発進してしまわないためにも、CPMを活用してみてはいかがでしょうか。
CPM課金の3つのメリット
数あるネット広告の課金方式の中から、CPM課金を選ぶことによって得られる3つのメリットを紹介します。メリットが自社の目的に合っているかどうかも確認しながら、支払い方法に問題がないか精査するようにするといいでしょう。
1.何回クリックされても広告費は同じである
CPMは広告が表示された回数をカウントするもので、クリックされた回数が広告費に影響を及ぼすことはありません。そのためユーザーから評価されて、広告のクリック数がどんなに伸びても、かかる費用は同じです。
広告をクリックしてアクセスするユーザーが増えるほど費用対効果も高まるため、検索結果に表示されやすい広告におすすめと言えるでしょう。広告の表示のされやすさによって効果が上下することもありますが、コストを一定のまま保てるという点では利用しやすいと言えます。
2.余計な広告費が発生しない
CPMは前述の通り、広告が表示される以外、費用が増えることがないため余計な広告費がかからないという特徴があります。さらに多くのクリック数が見込める広告であれば費用を抑えることにもつながるので、有名ブランドや人気商品の広告を出す時に効果を発揮するでしょう。
また特定のキーワードが検索されることで、検索結果に表示されやすくなるリスティング広告もクリックされやすいので、そちらも対応させられます。表示される場所や注目度などに合わせて課金方法を使い分けることも、ネット広告の魅力を活かすための重要ポイントとなるでしょう。
広告にかかるコストを抑えられれば、リスクを高めることなくネット広告を使った宣伝が行えるようになります。
3.ユーザーにサービス内容を認知させる効果がある
CPMのメリットはコストだけではありません。ユーザーの目に届きやすいよう広告を表示させることが目的となるため、サービス内容を認知させる効果があります。特にクリックしなくても内容が理解できる広告であれば、サービスを利用したことがないユーザーにも知ってもらえる可能性が高くなります。
また新しい商品の場合は、その商品について知ってもらうことも重要となるため、認知度を高める手段としてもCPMは適切な方法の一つとなるでしょう。特に競合が多い場合は多くの情報の中に埋もれてしまう可能性もあります。この点、ネット広告を活かせるかどうかが情報戦略でリードする要因にもなりえます。
CPM課金の3つのデメリット
CPM課金にはメリットがある一方、デメリットとなってしまう側面もあります。どんな戦略や方法を取ったとしても、すべてを解決できるわけではありませんが、デメリットを事前に認識しておけば、対策を取ることが可能です。
1.広告の表示回数に関係なく費用が発生する
広告の表示回数やクリック数に関係なく、費用は変わらないとお伝えしました。しかし、これは表示回数が少なくても費用が発生することを意味します。いくら認知度を高めることが目的だったとしても、売上につながらなければコストがかさむ一方です。
無駄な費用がかからないからと広告に手を抜いてしまうと、広告が表示されてもユーザーにまったく見てもらえず費用対効果が分かりません。表示されることばかりに意識が向いてしまっては失敗する恐れもあるため、どうすればクリックしてもらえるのかも含めて広告を作成できるといいでしょう。
メリットも裏を返せばデメリットになることがあるので、どのような影響があるのか把握しておきましょう。
2.費用対効果が悪くなる可能性がある
CPM課金を選んだからといって、費用対効果が保証されるというわけではありません。ユーザーがあまり検索しないニッチなサービスや商品の場合は、費用対効果が悪くなってしまう可能性があります。
前述のとおり表示される回数や売上につながる効果がなければ、マイナスになってしまうでしょう。そのため広告が表示されるようなキーワードの使用や、課金方法を適切なものに変えるなどの対策が必要です。
CPMにも向き不向きがあるので、自社のサービスや商品の宣伝に効果が期待できるのか、事前に調べる必要があります。他社が成功していても、自社で同じ方法が通じるとは限りません。
3.クリック率が低い傾向にある
そもそもCPMは広告が表示されることに重点を置いた課金方式のため、クリック率が低くなる傾向があります。必ずしもクリック率が下がるわけではありませんが、何も対策を打たなければ、ただ表示されるだけの広告になってしまうかもしれません。
クリック数を伸ばすことを目的とするのならCPC、広告の視聴数を増やしたいのならvCPM、と使い分けることがおすすめです。どんな状況にも対応できる万能なものはないため、目的と合っていない方法を選ばないように注意していきましょう。
しかしクリック数が稼げないからとあきらめてしまうと利益には発展しません。ユーザーの興味を引くような広告の作成がどのようなものか、事前にリサーチすることも大切なポイントです。
CPMの具体的な計算方法
CPMの計算方法は、「CPM=広告表示にかかる費用÷表示回数×1,000」で求められます。たとえば12万円の広告費をかけて10万回表示されたケースでは、以下のような計算式になります。
120,000円÷100,000回×1,000回=1,200円(CPM)
このように表示された回数が多ければ費用対効果がどんどん上がっていくので、それが集客や売り上げにつながれば利益を生むことにもなります。当然、広告にお金をかければ、その分だけ表示回数が必要になるため、どれだけのユーザーに検索してもらえるのか検討したうえで費用を決めましょう。 目標となる表示回数が決まれば費用もスムーズに決められます。
CPM課金を高めるためのポイント
CPM課金の効果を高めるために必要なことは、どのような目的をもって広告を掲載するのか決めることです。当然のことではありますが、CPMの特徴に合わないような目的を立てても効果は得られません。
そのため本来の目的である認知度アップを目指して、広告を運用していくことが重要です。そこからどれだけの費用をかけるのか、十分な費用対効果を生み出すためにはどれだけ表示されなければならないのか、具体的な目標を決めます。
あとはどのようなデザインやキーワードを入れると、ユーザーに興味を持ってもらいやすいのか分析を行い、品質の高い広告の掲載ができるといいでしょう。CPM課金が本当に自社のサービスや商品の広告に合っているのか確認してから、達成目標に向けた計画を立ててください。
CPMのまとめ
CPMではどれだけクリックされても、表示された回数以外で費用が上乗せされることはないため、余計な費用もかかりません。
しかし表示回数が少なくても費用が発生するので、場合によっては費用対効果が得られないことも想定する必要があります。デメリットもありますが、認知度を高めるための活用ができれば、費用対効果を高めることも可能です。
かける費用によって得られる成果は異なりますが、これは他の課金形式でも言えること。そのため課金方式が本当に合っているかどうかで使い分けていきましょう。あとはユーザーの興味を引くような広告が作成できれば、集客や売り上げに貢献してくれます。
またCPMを含めた広告の導入や、運用中のWeb広告でお悩みの方はニュートラルワークスに一度お問い合わせください。当社では無料相談を実施しております。不安や疑問がある方はお気軽にお問合せいただければと思います。
<無料>資料ダウンロード
【本物のプロが運用】リスティング広告 運用代行
~業界トップクラスのコンサルタントがお客様のリスティング広告を運用!~