マーケティング

最終更新日: 2022.09.21

インサイドセールスとマーケティングオートメーションとの相乗効果とは?

インサイドセールスとマーケティングオートメーションとの相乗効果とは?

近年、デジタルタッチポイントの増加を図るため、非対面で行う営業「インサイドセールス」を始める企業が急速に増加しています。

「インサイドセールス」は、業務効率化や人員・コストの削減などさまざまなメリットが期待される営業方法です。またインサイドセールスは、注目を集めているMA(マーケティングオートメーション)とも関連深いものとして、近年注目を集めています。

MAは、マーケティングや営業を効率化したり、関連部門との連携が取りやすくなったりする効果もあるため、インサイドセールスと掛けあわせれば、営業面にもより良い効果が期待できます。

この記事では、そんな「インサイドセールス」の基礎知識や必要性を解説します。ぜひ最後までお読みいただき、インサイドセールスを本格運用するまでに必要な基盤を固めていきながら、MAの導入がインサイドセールスにどう活用できるかを考えていきましょう。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは

「インサイドセールス」とは、電話やメール、チャットツールなどを使った非対面のセールスを指します。獲得したリード(見込み客)を対象にアプローチを行い、成約につなげるための取り組みで、「リモートセールス」や「内勤営業」と呼ばれることもあります。

リードに対し、電話や各種オンラインツールを使って自社の商品やサービスの情報を提供することで、関心度を高める役割を担います。そして、商品やサービスに関するリードの関心度が最高潮に達したタイミングで営業部門に引き渡すことで、成約に結びつきやすいアポイントを増やすことが可能です。

また、インサイドセールスは、単なるテレアポではありません。テレアポは「多くのアポイントを獲得すること」が目的です。一方インサイドセールスの目的は「リードナーチャリングによる質の高い顧客を獲得すること」であり、両者には明確な違いがあります。

「フィールドセールス」との違い

インサイドセールスは、「フィールドセールス」と比較されるケースが多いですが、2つは全く異なるものです。

フィールドセールス」とは、顧客や取引先に直接訪問する営業活動のことです。外勤型営業とも呼ばれており、日本の営業の大多数がこの方法で行われていました。

しかし近年は、コロナ禍による生活様式の変化によって、直接訪問しなくてもWeb上で完結しやすい「インサイドセールス」が注目されるようになったのです。

ただし、フィールドセールスとインサイドセールスとの違いは「顧客を直接訪問するかどうか」の違いだけではありません。

インサイドセールスでは、さまざまなデータを駆使して効率的にリードを育てます。膨大な顧客情報の中からアプローチすべき顧客を見つけ出し、成約につながりやすい取引を生み出します。
インサイドセールスとは?業務内容・目標設計・成果の定義を解説 インサイドセールスとは?業務内容・目標設計・成果の定義を解説 ここ数年でインサイドセールスを導入する企業が急激に増え、コロナウイルス流行を機に爆発的に普及しつつあります。インサイドセールス導入のメリット・デメリット、導入時の注意点を解説したので参考にしてください。

インサイドセールスのメリット

インサイドセールスのメリット

インサイドセールスでは、多くの顧客リストの中から見込み客を見つけ出し、それぞれに効果的なアプローチができます。この他にも、インサイドセールスを導入するメリットは複数あるため、それぞれ詳しく見ていきましょう。

少ない人員で営業活動ができる

インサイドセールスでは、少ない人員での営業活動が可能です。インサイドセールスの場合、電話やメール、チャットなどのツールを使って営業を行うため、移動時間が削減できます。

そして、担当者一人当たり、また一日当たりのアポイント数が多くなるため、担当者の人員削減や業務効率化、さらには人件費のコストにつながりやすくなります。

時間の有効活用ができること、また成約につながりそうな顧客に絞ってアポイントを取ることで、より効率的に営業活動ができます。

フィールドセールスの負担軽減につながる

インサイドセールスが主流になりつつあるとはいえ、日本ではまだまだ対面での商談が重要視されています。そのため、インサイドセールスは、フィールドセールスに取って代わるものではなく、フィールドセールスの負担を軽減する役割として活用できます

これまでは、一度相談があったもののタイミングがあわず、実際の契約に至らなかったような顧客へのフォローやコミュニケーションも、インサイドセールスであればリードに対してのコミュニケーションが円滑になります。

フィールドセールスは、成約に結びつきそうな顧客や、取りこぼしてしまった顧客へのコミュニケーションに集中してもらうなどといった方法にも活用できます。

売上が予測しやすくなる

インサイドセールスに取り組む場合、各種ツールを用いることで売上予測が立てやすくなります

インサイドセールスでは、「MA」や「顧客管理ツール」を使ってデータを蓄積します。一方でフィールドセールスでは、「営業支援ツール」に記録を残していきます。

この2部門のデータを連携することで、自社の営業活動の全体的な動きを可視化できます。

そのため、先の見通しが立てやすくなり、今後の月ごとの売上予測を見通すこともできます

インサイドセールスで活用されるMA(マーケティングオートメンション)とは

インサイドセールスでは、MA(マーケティングオートメーション)が広く使われています。

「MA」とは、「フォーム作成」「メルマガ配信」「データ分析」などのマーケティングで使用するさまざまな作業を、システムが自動的に作業してくれるツールのことです。

特に見込み客を育てる「リードの育成」に活用できます。リードの育成は、顧客それぞれに最適な情報を、最適なタイミングで提供し、コミュニケ―ションを取っていくことで達成できます。しかしその半面、大きな手間と時間がかかってしまいます。

この作業をMAで自動化できれば、より効率よく見込み客の育成ができるのです。

さらにMAは、潜在顧客のデータを収集し、より見込みのある顧客を選出できます。顧客の行動にあわせた情報提供を行ったり、問合せやカスタマーサポートを提案したりと、細分化されたニーズに自動でアプローチができるのがポイントです。

MAツールで見込み客の興味や関心をしっかり引き出したアプローチを行い、インサイドセールスの担当に引き継ぐという流れが、最も効率が良い方法とされています。MAの活用がしっかりできていれば、インサイドセールスの効果が大いに発揮されます。

インサイドセールスでMAを活用する効果とは

インサイドセールスでMAを活用する効果とは

MAは、インサイドセールスとの掛けあわせによって相乗効果を発揮します。ここからは、インサイドセールスにおいてMAの活用が推奨される理由を詳しく見ていきましょう。

集客力をより強力にさせる

インサイドセールスにMAを導入すれば、集客力をより強固にできます。MAでは、さまざまなチャネルから集まった顧客情報を一元管理できるためです。

例えば、WebサイトやSNSなどを経由した顧客と、セミナーやイベントの参加者など、自社に興味を持ってくれる顧客はさまざまなところからやってきます。

これらの顧客情報を管理するときに、個別でバラバラに管理してしまっていると、見込み客を取りこぼしてしまう確率が高くなってしまいます。

MAでは流入チャネルに関係なく、アプローチ履歴をすべて同一ツール上で管理できます。すると、リード情報を管理しやすくなるため、効果的なマーケティング施策の検討や実行にもつながりやすくなります

リードナーチャリングを促進させる

MAの導入は、リードナーチャリングを促進させます。「リードナーチャリング」とは、獲得したリードの購買意欲を徐々に高め、関係性を構築していくことで将来的な成約につなげるマーケティング手法です。見込み客の醸成とも言い換えられています。

例えば、最初は自社商品を不要だと思っていた人も、何度か自社の届ける情報を目にしたり、最適なタイミングでアクションをもらうことによって徐々に「購入してみよう」という気持ちが高まっていきます。このように状況が必然的に増加していくことを「リードナーチャリングの促進」と言います。

MAでは、リードに対して定期的なメルマガの配信、クーポン情報、イベントやセミナーの案内など、有益な情報を提供することができます。しかも、情報をやみくもに送信するのではなく、顧客情報を分析し、それぞれの購買プロセスに応じた情報を自動で届けます。

細やかなコミュニケーションによって顧客と自社の信頼関係を構築し、購買や成約に結びつけやすくできるのです。
インサイドセールスにおけるリードナーチャリングの手法を解説  インサイドセールスにおけるリードナーチャリングの手法を解説 

マーケティング部門との強い連携が生まれる

MAを導入すると、インサイドセールス部門とマーケティング部門の間で情報共有がしやすくなります

インサイドセールス部門は、マーケティング部門と営業部門とのハブとなる橋渡し役を担っています。インサイドセールス部門とマーケティング部門がしっかり連携できれば、集客や営業の効率改善が期待できます。

また、MAで管理するデータによって、インサイドセールス側は「どのリードがどの施策によって獲得できたか」を知ることができます。それをマーケティング部門へフィードバックしていくことによって、マーケティング部門は成果につながる施策を見立てられます。

加えて、MAを使えば両者が同じツール上でデータを見ながら議論できるため、共有が簡単になり、部門間での誤解や認識のずれを減らせます。

MAを導入することで、これまで部分的にしか見えなかったものを全体的なデータとして見通しが立ちやすいです。そのため部門ごとの連携も取りやすくなり、結束を強めていくことができるのです。

インサイドセールスで活用できるツール

インサイドセールスで活用できるツール

インサイドセールスで活用できるツールは、MAだけではありません。一般的にはCTI・SFA・CRMの3つが広く活用されています。

ここからは、これらのツールがどのようなツールなのか、インサイドセールスにおいてどのように活用できるのかを詳しく見ていきましょう。

CTI(シーティーアイ)

「CTI(Computer Telephony Integration)」は、電話やFAXなどをコンピューターと連動できるシステムです。電話やFAXなどを受信した際に、相手の名前や履歴の表示ができるため、顧客管理の一元化に役立ちます。

保留・転送・録音などの機能も備わっているため、電話対応の効率化や、品質向上施策にも活用可能です。CTIには、次のようにさまざまな機能が備わっています。

  • 着信履歴
  • 通話録音
  • 電話制御
  • 自動音声応答
  • ポップアップ
  • モニタリング

CTIはコールセンターシステムの主要ツールのため、大企業やコールセンターのみならず、中小企業や個人経営者でも導入されています。インサイドセールスにおいて電話は必須ツールのため、CTIは導入するべきと言えます。

SFA(エスエフエー)

「(Sales Force Automation)」は、顧客情報や商談案件化プロセスを一括管理する、営業活動支援ツールです

「どのようなマーケティング施策が成約に結びついたか」や「どのような営業活動が商談案件化に至ったか」を分析できるツールで、営業を見える化できるツールとも言われます。

SFAは、見込み客を顧客に変えるのが目的となります。どのような方法であれば、商品やサービスを購入してもらえるかを可視化できるようになるのです。

例えば、商談の進捗状況や、商談成立した場合の案件内容、顧客の抱えている課題やニーズなどの記録が可能。またこれらは誰が見てもわかるようにテンプレートを使用しながら記録していくため、マーケティング部門など他部門との共有もしやすくなります。

インサイドセールスでは、情報を可視化し共有しやすくする工夫が欠かせないため、営業の見える化を実現できるSFAは大いに役立ちます。
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CRM(シーアールエム)

「CRM(Customer Relationship Management)」は、顧客と企業の関係性を管理する顧客関係管理ツールです

CMRでは、顧客の基本属性から購買履歴、志向などのデータを収集し、分析します。分析データを活用し、顧客それぞれに最適なサービスや商品を提供するのが目的です。

すでに自社で商品やサービスを購入してくれた顧客に対して、次のアプローチや関係構築の方法を考えるためのツールとなります。

SFAは「営業活動を見える化するツール」ですが、CRMは「顧客を見える化するツール」と考えてください。

CRMでは、顧客データベースを管理したり、顧客一人ひとりへのプロモーション、カスタ

マーサポート機能など、リピーターの獲得に役立つ機能が充実しています。

そのため、マーケティング部門、インサイドセールス部門、営業部門と複数の部門にまたがって利用できます。部門間の情報共有も簡単になるため、多くの企業で導入が広まっているツールです。

インサイドセールスで大切なこと

インサイドセールスで大切なこと

最後に、インサイドセールスに注力する際におさえておきたい大切なポイントを確認しておきましょう。

情報共有のためのシステムを確立する

インサイドセールスでは、情報共有システムの確立が必要不可欠です

顧客データやリードの管理・分析を行うには、かなりの労力が必要です。蓄積していく顧客情報をはじめ、Webサイトのアクセス解析データ、問合せや資料請求などのアクション率など、膨大なデータを扱うことになります。

このような情報管理を、手作業で行うことは不可能であり、システムに抜けや漏れのある状態では混乱が生じます。

煩わしいデータの管理はツールを活用すると便利です。ただし、必ずしもすべての企業に同じツールが必要とは限りません。

CTIやSFA、CRMなどからどれを選定するかも企業ごとに異なります。自社独自のインサイドセールス専用システムを確立し、情報共有と管理のしやすい環境を作り出すことが重要です

常に新規リードが獲得できる状態であるか

常に新規リードが十分に獲得できているかを確認しておきましょう

インサイドセールスは、リードを育成・醸成する段階で行う取り組みです。そのため、「十分なリードが獲得できている」、あるいは「リード獲得のための施策を打ち立てている」状態でなければ意味をなさないのです。

現状の段階でリードの獲得数が目標に達していない場合は、新たなリード獲得のための施策を同時に考える必要があります

そしてリードの件数だけでなく、リードの質にも注目すべきです。リードの数や質に関しては、マーケティング部との連携をしっかり取って互いにフィードバックをしながら体制を整えていくことも忘れないようにしましょう。

綿密なコミュニケーションが必要

インサイドセールスのチーム内では、綿密にコミュニケーションを取りながら、情報の混乱を防ぐことが大切です。どんな業務においてもコミュニケーションは大切ですが、インサイドセールスではより細かい情報共有と管理体制が必要です。

「誰がどの方法で、どの顧客にアプローチしたか」という情報管理を徹底しないと、顧客に何度も同じ情報が届いたり、アプローチすべき顧客を取りこぼしたりするためです。

また、社内の情報の混乱やコミュニケーション不足は、顧客へダイレクトに伝わってしまいます。「社内体制が整っていないのだろうか?」「管理体制が不十分なのでは?」などと、悪印象を与え、リード醸成を妨げることもあり得ます

本記事の中で紹介したような各種ツールを活用し、内部情報の共有や管理がしやすいシステムを確立することが重要です。

インサイドセールスではMAなどのツールを活用しましょう

インサイドセールスではMAなどのツールを活用しましょう

インサイドセールスは、時代背景の変化も相まって、導入を検討する企業が増加している営業方法です。業務効率化やコスト削減、フィールドセールスの負担軽減などさまざまなメリットが期待できます。

ただし、インサイドセールスでは膨大な情報を扱うことになり、それらを管理・分析するのに大変な労力がかかります。

そのため、MAなどの自動化ツールを適切に活用し、インサイドセールス本来の目的を達成できる「体制づくり」から始めていくことをおすすめします。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトにてWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社にてゲームプロデューサーとしてスマホアプリゲームの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格