記事コンテンツを制作するためには、内容やテーマを表すキーワードを決める必要があります。ただやみくもにキーワードを選んでしまっては、コンテンツSEOで成果が出せずコストや制作リソースの無駄遣いにつながってしまいます。
コンテンツマーケティングはキーワード選定によって成果が大きく変わるため、正しいステップでキーワード選定を行うことが重要です。
この記事ではキーワード選定を成功させるための手順やコツについて解説します。コンテンツマーケティングで良い成果を出すためにも、キーワード選定で大切なポイントについてぜひ押さえておきましょう。
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目次
キーワード選定の3ステップ
コンテンツマーケティングを進めるうえで特に重要といえるのがキーワード選定です。コンテンツマーケティングはキーワード選定によって成果が大きく左右されます。
ユーザーは何らかの課題解決やニーズを満たすために検索を行います。そのため検索によって表示されたコンテンツがユーザーにとって有益なものでなければ、その後のCVにつなげることは難しいです。
検索語句によって、ユーザの課題や検討段階は異なります。そのため、同じ費用をかけても売上としての成果が変わるため、キーワード選定によって費用対効果が大きく変わるといえるのです。
何となくという軽い気持ちや需要がありそうという見込みだけなど、特に根拠もなくキーワードを決めてはいけません。自社のWebサイトで公開するにふさわしい内容で、論理的な考えから成果を期待できるキーワードを選びます。
キーワード選定は次の3ステップで行なわれます。
- 選定するキーワードの候補を増やす
- 選定するキーワードの対策候補を絞る
- 選定するキーワードの優先順位を付ける
選定にはしっかりとした理由が必要とはいえ、厳格な条件を立てた状態から候補を考え始めるのは難しいです。候補を挙げる段階ではロジックなどを考えず、とにかくキーワードの候補を増やします。
とはいえやみくもに適当なキーワードを挙げていくのは非効率的です。選定するキーワード候補の探し方には適した方法が存在するため、そちらを活用します。
キーワードの候補がある程度挙げられたら、続いては実際に対策するキーワードの絞り込みを行います。対策しても成果が期待できない・コストパフォーマンスが悪いキーワードもあるでしょう。そのようなキーワードでコンテンツを制作するのは、無駄なリソースを割くことになってしまいます。
選定するキーワードの絞り込みが終わったら、コンテンツ制作の優先順位を付けます。いくら有用なキーワードでも、すべてのキーワードでコンテンツ制作を一気に進めることはできません。得られる成果も異なります。どのキーワードから対策を進めるべきか・どのキーワードに力を入れるべきかを考えることが重要です。
この3ステップについてそれぞれ解説します。
選定するキーワードの候補を増やす
まずは選定するキーワードの候補を増やします。キーワードを決めるためには、まずは候補を増やし選択肢を作ることが大切です。具体的な方法例は以下のとおりです。
- 顧客が検索しそうな言葉を洗い出す
- 実際に検索し関連語を増やす
- ユーザヒアリング・質問サイトを活用する
- ツールを使って候補を増やす
- 競合サイトの流入KWを調べる
それぞれの方法について解説します。
顧客が検索しそうな言葉を洗い出す
まずは顧客が検索しそうな言葉を洗い出します。この段階では顧客が検索しそうという観点から思いつくキーワードを、とにかくたくさん挙げることが大切です。担当者1人だけでなく、なるべく複数の人で行うと効率的に進められます。
キーワードの洗い出しでは、ブレインストーミングが非常に効果的です。ブレインストーミングとは会議手法のひとつで、多様なアイディアを出すことを目的としています。他者から出された意見を批判せず、質より量の考えでとにかくアイディアを集めることが最重要です。
ブレインストーミングを行うにあたって、カスタマージャーニーマップも用意すると効率的に進められます。カスタマージャーニーマップとは「顧客が商品・サービスと出会ってからの流れを視覚化したもの」です。
ユーザーは商品を認知してから、比較検討などさまざまなステージをたどります。そしてステージによってユーザーの取る行動や求めるものはまったく別です。
まずはカスタマージャーニーマップを制作し、ユーザーが認知から購入に至るまでに踏むステップを可視化します。そしてそれぞれのステップにおいて検索するであろうキーワードを、ブレインストーミングで洗い出します。
こうすることでステップごとのキーワード候補を挙げることが可能です。
実際に検索し関連語を増やす
実際に検索エンジンで検索をし関連語を増やすことも、キーワードの候補を増やす方法として有用です。まずは自社事業に近いキーワードを検索します。すると関連ワードやサジェスト・クリックバックなどで候補になり得る語句が見つかります。
これらをキーワード候補として採用するというのが、この段階で取る方法です。検索して関連語を増やす段階に入る前に、ビッグワードとロングテールキーワードについて知る必要があります。
ビッグワードとは一語程度のキーワードで、検索エンジンで表示される結果が非常に多く競争も激しいです。例えば、「ブラウス」「寿司」など単語のみの検索ワードは、ビッグワードの扱いになります。短い語句ということで検索意図の絞り込みが難しく、上位表示するために時間がかかることが多いです。
ロングテールキーワードとは複数語句で構成された検索ワードを指すことが多いです。先ほど挙げた例を使うと、「ブラウス コーディネート 夏」「寿司 接待 銀座」など、より検索意図がわかりやすくなります。ユーザーの求めるものがビッグワードに比べ明確なため、CVにつなげるためのコンテンツ制作もしやすくなるでしょう。
なお本来ロングテールキーワードは、キーワードの数に関係なく検索エンジンでの結果量が少ないキーワードを指す言葉でした。しかし現代は複数で構成された検索ワードを指すようになっています。
関連ワードも重要な要素です。関連ワードとは検索結果の表示画面に出てくる、関連性が高いと判断された検索ワードです。Googleで「ブラウス」と検索すると、検索結果の下に「ブラウス オフィス」「ブラウス おしゃれ」などのワードが表示されます。
ユーザーの検索履歴を集めて分析したものであるため、需要が高いと考えられるワードです。
サジェストとは検索エンジンによって自動で表示される、関連性が高いと考えられる語句をいいます。Googleで検索欄に「ブラウス」のみ入力すると、候補として「ブラウス とは」「ブラウス 着方」などが自動で表示されます。
サジェストは過去に検索された内容に基づいているため、実用性や需要が高いと考えられるキーワードです。ただし自身の入力履歴や検索履歴が大きく反映される部分でもあるため、偏りが出てしまう可能性もあります。
実際の検索から把握できる関連語を集め、選定するキーワードの候補にしていきます。
参考:【SEO対策】LSI キーワード・共起語・サジェスト キーワードとは? | コンテンツへの利用方法とツールも紹介|CHIYOBLOG
ユーザーヒアリング・質問サイトを活用する
ユーザーヒアリングや質問サイトの活用は、ユーザーが実際に検索しているキーワードを探すのに有用です。
ユーザーヒアリングとはその名のとおりユーザーに直接質問をし、具体的なニーズや課題を把握する方法です。すでにいるファンはもちろん、見込み顧客などにもヒアリングを行いキーワード候補を集めます。メールマガジンや公式サイトでの募集、調査会の開催などさまざまな手法があります。
質問サイトは投稿された質問に一般ユーザーが回答するサイトです。日本において有名な質問サイトとして、Yahoo!知恵袋や教えて!gooなどが挙げられます。
このような質問サイトでキーワードを検索し、どのような質問がされているかを確認します。ユーザーは疑問解消などなんらかの目的があって質問をしており、すなわちニーズの把握がしやすいということです。
たとえば「ブラウス」で検索すると以下のような質問が出てきます。
- ブラウスとシャツの違いとは
- ブラウスの収納方法
- ブラウスの下に着るものはなにか
これらの例を考えただけでも、ユーザーに需要のあるコンテンツ内容を思いつくことができるでしょう。ユーザーが実際に持っている疑問を知るために役立ちます。
ツールを使って候補を増やす
キーワード選定に役立つツールがいくつか存在します。このようなツールを使用することで、キーワード選定を効率的に進めることが可能です。以下の4つを紹介します。
- キーワードプランナー
- Ubersuggest
- Keyword Tool
- ラッコキーワード
キーワードプランナーとはGoogleが提供するツールです。Google広告に搭載されたツールのひとつで、キーワードの需要や関連キーワードのリストアップなどをしてくれます。また競合サイトがアクセスを集めているキーワードを知ることもできるため、キーワード選定だけでなく競合調査や分析にも有用です。
UbersuggestはSEO戦略に特化したツールで、キーワード候補を数多く提案してくれます。ビッグワードからロングテールキーワードまで幅広く挙げられ、検索ボリュームも一緒に提示します。月間アクセス数の予測なども行うため、具体的な戦略を立てるのに便利です。
Keyword Toolはサジェストキーワードを取得するツールです。キーワードの抽出量が非常に多いうえ、Google以外にもYouTube・Twitterなど幅広い媒体から情報を収集します。海外製のツールですが、直感的な操作ができるため特に困ることはないでしょう。
ラッコキーワードもサジェストキーワードの取得ツールですが、こちらは日本製です。Googleのほか、日本で人気の高いYahoo!知恵袋や教えて!gooなどに投稿された質問も取得します。無料で使用できますが、機能性は十分です。
関連語を検索するツールについては、下記の記事もご参考ください。
関連キーワード取得ツール16選!おすすめツール比較競合サイトの流入KWを調べる
競合サイトの流入キーワードを調べるのも効果的です。競合サイトを分析することで、その分野において需要のあるキーワードやコンテンツ内容を把握できます。
実際の集客に成功しているキーワードは、コンテンツマーケティングを進めるうえで必ず認識しておきたい部分です。
競合サイトの調査にあたって、Ahrefs(エイチレフス)というツールが非常に便利です。AhrefsはSEO分析ツールなのですが、自社のWebサイトだけでなく競合サイトの分析もできます。想定流入キーワードや検索エンジンの上位表示コンテンツなど、競合分析において非常に有用な機能が備わっています。
Ahrefsを活用することで、需要のあるキーワード候補や各キーワードの競合性などの把握が可能です。被リンク数やSNSで話題のコンテンツなども確認できるため、キーワード選定以外のステップでも非常に役立ちます。
競合サイトがどのようなキーワードで流入数を増やしているか把握し、キーワード候補に取り上げましょう。
競合サイトの順位比較!分析ツールおすすめ10選と見るべきポイント選定するキーワードの対策候補を絞る
キーワードの候補を多く挙げることができたら、それぞれのキーワードについて検討をして対策候補を絞ります。
コストやリソースの都合上、候補となったキーワード全てのコンテンツを制作できるわけではありません。いくつかのポイントを押さえながら候補を絞り込み、そのうえで優先順位をつけて選定を行います。
キーワードボリュームを確認する
まずはキーワードボリュームの確認を行います。キーワードボリュームとはユーザーによる検索数を示すものです。1ヶ月あたりで何回検索されるかを表します。
一般的にボリュームが10,000を超えるキーワードがビッグワード、1,000以下のワードがスモールワードとされています。
ビッグワードは需要が高いけれどその分検索上位表示が難しく、スモールワードは競合が少ないですが検索数はそれほど多くないです。ただしスモールワードは検索意図が明確で幅が狭いことが多いため、CVにはつながりやすいです。
キーワードボリュームは、前述したキーワードプランナーのようなツールを使って調べます。候補であるキーワードの需要や競合数などを考慮しながら、選定するキーワードを絞り込んでいきます。
魅力的なキーワードを思いついたとしても、検索されているキーワードでなければ、そもそも読まれることがありません。成果を出すためには検索されていることが大前提なので、キーワードボリュームは必ず確認しておきましょう。
検索画面を確認する
候補となったキーワードを実際に検索エンジンで検索し、結果画面を確認しましょう。このとき、以下のポイントをチェックします。
- 記事コンテンツがあがっていないか
- 同じような検索画面ではないか
- 自社で書ける内容か
まだ記事コンテンツがあがっていないキーワードであれば、ユーザーが検索して最初に目にするコンテンツを自社のものにできる可能性が高いです。キーワードとしての需要がありつつも、記事コンテンツがあがっていなければ記事コンテンツで注目が期待できます。
ただし検索意図が記事などの情報を求めているものでない場合もあります。そのためユーザーが記事を求めて検索するキーワードであるか、という観点には注意が必要です。
もし検索上位に記事コンテンツが表示されていたら、実際にそのコンテンツを確認しましょう。そして記事内容を分析し、競合コンテンツよりもユーザーに有益なコンテンツを制作します。
別のキーワードと検索画面が同じような状態であれば、検索意図がほとんど同じであるため、別々にコンテンツを作らないという選択もできます。上位表示されたサイトを確認し、自社で書ける内容か検討します。
いくら需要が高く自社との相性が良さそうであっても、良いコンテンツを書けそうになければキーワードとして採用するのは難しいです。需要の高さなどではなく、自社で書ける内容かもしっかり確認します。
自社で書ける内容かは、専門性の高さやノウハウを持っていることが大前提となります。しかしそれだけでなく、実際にリソースを割けるかも重要です。
もし自社で書くにはリソース的に厳しいということであれば、無理にそのキーワードを選ぼうとせず別の候補を探すほうが効率的となります。
クリック単価を確認する
クリック単価とはリスティング広告において1クリックにつき発生する単価です。リスティング広告とは検索結果に一般のコンテンツと同じように表示され、クリックされることで広告費用が発生します。ユーザーの検索したキーワードに連動するもので、必ず検索上位に表示されます。
リスティング広告の費用はオークション形式です。入札金額やランクが高い広告ほど上位表示され、競合が多いほど相場が高くなります。そのためクリック単価が高いキーワードほど競合が激しく成果に繋がりやすいキーワードであると判断できます。
クリック単価の確認にはGoogleのキーワードプランナーが便利です。キーワードプランナーはGoogle広告のツールであり、各キーワードの相場を把握できます。もしあまりにもクリック単価が高ければ、CVする可能性は高いですが、その分競合は多く順位を上げにくいと考えて良いでしょう。
逆に似たようなキーワードでもクリック単価が低ければ、CVする可能性は低いですがその分野では競合が少なく順位を上げやすい可能性があります。このように、クリック単価をひとつの指標とするのも有用です。
選定するキーワードの優先順位を付ける
キーワードをいくつか絞り込んだら、選定するキーワードの優先順位をつけます。どのキーワードからコンテンツ制作を行うかを決めるのは、スムーズな進行や効率的な成果実現のために大切です。いくつかのポイントを考慮しながら、優先順位の設定を進めます。
キーワードに関係性を作る
まずはキーワードに関係性を作りましょう。候補として挙げたキーワードのなかには、内容が被っているもの・似たようなコンテンツになってしまうものがあります。そのような事態を防ぎキーワードを整理するためにも、各キーワードに関係性を作ることが大切です。
キーワードに関係性を作るうえで便利な方法として以下が挙げられます。
- キーワードツリー
- トピッククラスター
キーワードツリーとはキーワードをツリーのような階層構造に整理したものです。たとえば「衣類」「Tシャツ」「ロングスカート」「ブラウス」「トップス」「スキニーデニム」「ボトムス」というキーワードがあるとします。
これらのキーワードはツリー構造で表せることがわかりますでしょうか。関係性ごとにまとめると以下のようになります。
トップに「衣類」が置かれ、衣類の分類である「トップス」「ボトムス」に分かれます。そして「トップス」に「ブラウス」と「Tシャツ」、「ボトムス」に「ロングスカート」と「スキニーデニム」が含まれる形でツリー構造が完成です。
このようにキーワードの関係性を整理することで、コンテンツの被り防止ができます。またキーワードツリーを活用してコンテンツもツリー構造にすることで、検索エンジンが巡回しやすくユーザーも読みやすい記事になります。
トピッククラスターとはメイントピックとサブトピックをつないだものです。真ん中にメイントピックとなる大きなテーマを置き、そのまわりに関連ワードを並べます。トピッククラスターの例は以下のとおりです。
今回は見やすさを重視して少ないキーワードのみを採用していますが、実際はかなり多くのサブトピックとつながれることもあります。メインキーワードから連想されるであろう別のキーワードを、線でつなぐようにしてまとめます。
キーワードに関係性を作り図で可視化することは、効率的なキーワード選定に便利です。まずは一般的な手法であるキーワードツリーやトピッククラスターを活用しましょう。
競合コンテンツを確認する
候補となっているキーワードで検索し、競合コンテンツを確認します。コンテンツマーケティングに限らず、マーケティングの成功には競合の分析が必要不可欠です。
競合コンテンツを確認したうえで、そのキーワードのコンテンツを優先的に制作するべきか否かを判断します。競合コンテンツを確認するときには以下のポイントを押さえます。
- コンテンツの質や専門性の高さ
- 検索意図に沿っているか
- 自社で差別化を図れそうか
もし競合コンテンツのなかに質や専門性が非常に高いものがあれば、そのキーワードで検索上位は難しいかもしれません。いきなり難しいキーワードを選ぶのではなく、まずは比較的成果が狙えるものを選ぶほうが効率的です。
ユーザーの検索意図に沿ったコンテンツがないと考えられれば、自社でニーズを満たせるコンテンツを制作できれば流入やCVが期待できます。検索上位だからといって検索意図に沿っているとは限りません。ニーズを抱えたユーザー目線でのチェックが必要です。
情報量や内容などにおいて、自社で差別化を図れそうかもチェックします。すでにあるコンテンツと似たものになってしまいそうであれば、一旦優先順位を下げましょう。オリジナリティが期待できる別のキーワードから制作を進めるほうがおすすめです。
自社との相性を確認する
キーワードと自社の相性が良いかも確認が必要です。いくらニーズが高いキーワードだとしても、自社との相性が悪ければコンテンツマーケティングで成果を出すという意味で適しているとはいえません。オフィスで働く女性向けの商品を展開している会社では、学生に人気のファッションといった記事コンテンツの公開は適していないでしょう。
相性というのは自社商材と内容が合っているか、という点だけではありません。自社内でそのキーワードについてコンテンツ制作をできるだけの専門性やノウハウがあるかも重要です。相性の悪いキーワードを選んで無理してコンテンツ制作をしても、成果が上がる可能性は低いです。
また良いと思われるキーワードであっても、自社との相性が低いものであれば優先順位は下げるべきです。相性が良く成果も期待できるキーワードなど優先順位が高いものから順に選定し、それでもなおリソースに余裕がある場合に選定するぐらいで良いでしょう。
キーワードの属性を分ける
候補となったキーワードの属性を分けるのも、優先順位を決定するにあたって効果的です。ユーザーの使用する検索ワードは、その先にあるニーズのタイプによって分けられます。具体的な属性は以下のとおりです。
- do
- know
- go
- buy
doはなにか起こしたいアクションあるときに検索されるものです。たとえばアプリのダウンロードやサービスへの会員登録などを行うために利用します。
具体的なアクションのために検索されるため、CVにつながりやすい点が特徴です。例として「映画館 予約」「動画サービス 登録方法」などが挙げられます。
knowとは言葉の意味を調べるなど、なにか知りたいことがあるときに検索されるものです。例として「コンテンツマーケティング とは」「SEO 意味」などが挙げられます。
アクションを起こすのではなく、情報収集のために使用されるキーワードです。そのためknowにあたるキーワードは、CVにつなげるよりファン獲得や認知度向上などの目的で活用すると良いでしょう。
goは目的地へ行きたいと考えるときに使用するキーワードです。「新宿 カフェ 1人」「関西 水族館 家族」などの検索は、目的に合わせたお店や場所を探すために利用されることが多いでしょう。
また現実にある場所に限らず、Webサイトを訪問したいと考えるときにも利用されます。「Amazon」「ZOZOTOWN」など具体的なサイト名で検索されたものもgoに当てはまります。
buyはdoの一種で、買い物に特化したキーワードです。なにか商品を購入したいと考えるときに利用されます。「マニキュア おすすめ」「レシピ本 人気」などのキーワードや、具体的な商品名+口コミなどで検索されることもあります。
doと同様アクションが目的なため、CVにつなげやすい属性です。それぞれのキーワードがどの属性に当てはまるかを考えることで、コンテンツ内容やCVへの誘導などが進めやすくなります。
検索段階ごとにCV力を確認する
検索段階ごとにCV力を確認することで、キーワード選定の優先順位付けが効率的に進められます。検索段階によってCVにつながる可能性や導線設計のコツなどは大きく異なるため、検索段階ごとのCV力確認は非常に重要です。
検索段階は以下のように分類されます。
- 情報収集
- 比較検討
- 行動
情報収集とはキーワードについて興味があるもののあまり知らないため、情報を集めるために検索している段階です。具体的なアクションまではまだ距離があり、購入などのCVにはつながりにくいです。この段階では前述した属性でいうとknowにあたるキーワードが多く検索されます。
情報収集が進んだら比較検討に移ります。比較検討とは課題解決やニーズ解消のため、どの方法を取るかを考えている段階です。
アクションを起こす可能性が高まっているものの、具体的にどれを選ぶかはまだ決まっていません。「友達 誕生日プレゼント おすすめ」「アイシャドウ 人気」などのキーワードが例です。
より詳細な情報を集めるために、資料請求や直接の問い合わせをしたいと考えるユーザーも出てきます。buyまでは進まないものの、情報収集よりCVにつながる可能性が高いです。
行動の段階では、アクションを起こすために検索をします。ユーザーのなかでは行動を起こすことが確定しているため、CVにつなげられる可能性はもっとも高いです。
検索段階によって求めるものが違うため、成果を出せるCTAは異なります。情報収集の段階で商品購入のCTAを設置しても誘導は難しいです。
逆にせっかく行動段階なのにCTAを設置しないのも、非常にもったいないことといえるでしょう。もし設置するCTAが限られているならば、CTAから逆算してコンテンツの内容やキーワードを選定するのも手段のひとつです。
キーワードがどの検索段階で利用されるものかを検討し、高いCV率を獲得するためにコンテンツ制作の優先順位や設置するべきCTAを選定します。
キーワード選定を成功させる7つのコツ
キーワード選定を成功させるには、ただやり方をなぞらえるだけでは難しいでしょう。何事も成功するためにはコツを押さえることが大切です。キーワード選定にもコツがあるため、ぜひ押さえていただきたい内容について紹介します。
KWリストのメンテナンスは定期的に行う
キーワードリストのメンテナンスでは、上位表示されているキーワードやCVにつながっているキーワードなどの振り返りをします。そうすることで実際の成果を把握できるとともに、より効率的にコンテンツ制作をするためのキーワード選定に活かせるでしょう。
もしキーワードリストをそのままにしておくと、効果のないキーワードの把握ができません。そのため非効率的なコンテンツ制作を進めてしまっても気付くことができず、コンテンツは作っているのに成果は上がらないという状態になってしまいます。
新しいコンテンツを制作するタイミングなど、コンテンツマーケティングで大きく動く時期などにメンテナンスを行うと良いでしょう。1ヶ月や3ヶ月ごとなど、特定の期間を決めたうえでのメンテナンスも効果的です。
成果を把握しより効果的なキーワードを選定を行うためにも、一度作ったキーワードリストを利用し続けるのは危険です。定期的なメンテナンスで振り返りをし、必要に応じて修正や調整をしましょう。
メンテナンスは公開から3ヶ月待つ
キーワードの順位が安定するには、コンテンツの公開から3ヶ月ほどかかるといわれています。検索順位が安定してからでないと正確な効果が掴めないため、3ヶ月待ってからメンテナンスを行うのが効率的です。
コンテンツの成果を把握するためにも、キーワードにおける検索順位を同じ条件で定点観測します。そうして検索順位が上がっているキーワードと停滞しているキーワードを調べられる状態にすることが大切です。
キーワードの検索順位を把握するには、以下のようなツールが便利です。
- 検索順位チェッカー
- SEOピッシュ
- 順位チェックツールBULL
- KEYWORD FINDER
- GRC
検索順位チェッカーは無料で検索順位が確認できるツールで、会員登録などは必要ありません。現在の順位のみを表示します。ただし101位以下だと圏外となってしまい把握できません。試しに検索順位を調べてみたいときに便利です。
SEOピッシュはSEO診断ツールを公開しており、こちらの検索順位チェックツールも無料で利用できます。トップページのURLを入力すれば、サイト全体を調査します。対象となる順位がより幅広いです。
順位チェックツールBULLは自動で検索順位のチェックをしてくれます。クラウド型なためいつでもチェックできます。検索順位の推移もグラフで表示されるため把握に便利です。
KEYWORD FINDERはキーワード選定をメインとするツールですが、SEO対策ツールのひとつとして検索順位チェックツールが含まれます。キーワードを自動取得し、検索順位も自動チェックします。
GRCはインストール型のツールです。300位までの検索順位チェックが確認可能で、順位変化がグラフでわかりやすく表示されます。またメモ機能が備わっているため、どのような対策をしたのか簡単に記録できます。
ツールを使って検索順位をチェックし、公開から3ヶ月が過ぎたらメンテナンスを行いましょう。
可能ならリスティング広告も出稿する
コスト面などを考慮したうえで、もし可能ならリスティング広告も出稿すると効果的です。リスティング広告についてはすでに触れていますが、検索結果で上位に表示される検索連動型広告です。
SEOは中長期的な集客において非常に有用ですが、効果が出るまでには時間がかかります。そのため上位表示が実現できたタイミングでCVを獲得できるかはわかりません。コンテンツ公開からCV率のチェックに時間がかかってしまうのでは、スピード感のある対応や早く成果を出すのは難しいです。
記事を公開したばかりで具体的な成果など分析に使える情報がないのであれば、より素早い効果が期待できるリスティング広告を出稿するのも有用な手段です。リスティング広告であれば必ず検索上位に表示されるため、検索上位に表示されるとどれほどのCVを獲得できるかという成果をすぐに把握できます。
広告の出稿には費用がかかるため、無理して進めることはありません。しかし有用な手段であることは事実なため、可能であれば検討をするのも良いでしょう。
リスティング広告の始め方は、下記の記事をご覧ください。
リスティング広告の始め方を徹底解説必ず計測できる状態にする
キーワード選定に成功したかを把握するためにも、必ず計測できる状態を作り上げておく必要があります。計測する要素としては、これまでにも触れてきた検索順位やCVなどが挙げられます。
成果や効果の計測には、以下のツールが便利です。
- GoogleAnalytics
- Search Console
GoogleAnalyticsとはWebページの解析ツールです。ページの閲覧数やユーザーが訪問する時間帯・離脱直前に開いていたページなどさまざまな情報を把握できます。無料で利用できるツールで、Googleアカウントさえあれば簡単に登録・利用可能です。
GoogleAnalyticsはWebページの分析全体に便利ですが、キーワード選定の効果計測にも活用できます。GoogleAnalyticsでは、ユーザーが訪問するにあたって検索したキーワードも表示されます。そのため狙ったキーワードでの流入を得られているか確認が可能です。
Search ConsoleもGoogleが提供するツールです。Search Consoleには検索アナリティクスという機能がありますが、こちらの機能を使えばキーワードを利用したときの検索順位が確認できます。また一定期間における平均順位や、検索結果から実際にクリックされた数などの情報も掲載されています。
GoogleAnalyticsとSearch Consoleは似たようなイメージを持たれることが多いです。しかしGoogleAnalyticsはユーザーがアクセス後にWebサイト内でとった動きの把握に強みを持ちます。一方でSearch Consoleは検索エンジンでの表示に特化しており、アクセス前の段階を分析するのに有用です。
キーワード選定を成功させるためには、ツールを活用してキーワード選定の結果を計測できる状態にしておく必要があります。
Googleアナリティクスとは?登録方法や使い方、分析方法を解説
Webサイト運営者の多くはGoogleアナリティクスに登録し、日々のデータを見てサイトの改善を行っています。でも、初めて利用する人には何を見て、どのようにサイトを改善していけばいいのかわかりませんよね?初心者向けにGoogleアナリティクスをわかりやすく解説します。
Googleサーチコンソールとは?使い方と登録方法や設定を解説
Webサイトの集客状況を分析する際にGoogleアナリティクスと同じくらい役立つのがGoogleサーチコンソールです。サーチコンソールへの登録方法やGoogleアナリティクスとの連携方法について、わかりやすく解説します。
検索意図を満たし切るコンテンツを作る
対策キーワードで検索上位表示をさせるためには、ユーザーの検索意図を満たし切るコンテンツを提供することが重要です。いくら良い記事を制作できたと考えても、ユーザーにとって有益と感じられなければ残念ながら良いコンテンツとはいえません。
検索エンジンを利用するユーザーは何らかの課題やニーズを抱えており、それらを解消するために検索をします。ユーザーの検索意図を満たすことができなければ、目的を達成するために別のコンテンツにいってしまうでしょう。それではCVにつなげることはできません。
コンテンツを制作するうえで大切なのが、1ページ1キーワードという考え方です。幅広いニーズに応えようと話題を広げたくなるかもしれませんが、複数のキーワードを盛り込むのは逆効果となります。1キーワードについて徹底的に解説し、そのキーワードについては完璧に検索意図を満たし切れるコンテンツにします。
検索意図を掴むには、これまでにお話してきたキーワード選定のコツを活用するのが効果的です。たとえばカスタマージャーニーマップを使って各ステップにおけるユーザーの考えを予測するのも良いでしょう。関連ワードやサジェスト・質問サイトも検索意図の把握に便利です。
自社でコンテンツを制作する場合についてお話してきましたが、記事制作を外注することもあるでしょう。記事の外注では文字数によって単価が決まるケースが多いですが、価格を明確にするために文字数から決めるのはおすすめできません。大前提として検索意図を踏まえた発注にする必要があり、そのうえで文字数を検討します。
検索意図を満たした記事というのは、検索上位表示のページをまとめれば作れるとは限りません。上位表示であっても検索意図を満たせない記事は多く存在します。
ユーザーの検索意図を1から考えて、検索意図を満たし切れる構成を作成することが大切です。検索意図を満たすことができて、ようやくCVにつなげることができます。
キーワードをコンテンツに入れる
選定したキーワードはコンテンツ内に必ず入れる必要があります。キーワードが入っていなければそもそも検索結果に表示されにくくなり、検索エンジンからユーザーを獲得することも難しくなるでしょう。キーワードを入れるべき箇所は以下のとおりです。
- タイトル
- ディスクリプション
- 見出し
- 本文
ユーザーは検索結果でまずタイトルから確認します。まずはタイトルで、自身の求めるコンテンツか否かを判断します。そのためタイトルにキーワードが入っていなければそもそもスタートラインにも立てないということです。
タイトルにキーワードを入れるときにもコツがあります。それはなるべくタイトルの最初、表示されたときに左側にキーワードを配置することです。前方にキーワードが入っていることでコンテンツとキーワードの関連性が強調されます。
ディスクリプションとは検索結果において、タイトルの下に記載される説明文です。ここにキーワードを盛り込むことで、ユーザーは自身の検索意図を満たしてくれる記事かもしれないと考えます。
ディスクリプションを設定しないままにすると記事の最初の部分が自動的に説明文になりますが、それでは流入を見込みにくくなってしまいます。ほんの少しの手間なので、キーワードを入れたうえでディスクリプションをしっかり設定しましょう。
見出しにもキーワードを入れると効果的です。検索エンジンはページを評価するにあたって、見出しの内容も分析します。そのため見出しにキーワードを入れると関連性が強いという認識を与えることができ、検索上位表示につながります。
本文にはなるべく多く、しかし不自然にならない程度にキーワードを入れましょう。また、なるべく正式名称で記載することも大切です。関連性を示し検索結果に表示させるために、本文にも適切にキーワードを入れる必要があります。
コンテンツ内にキーワードは入っていて当然というイメージもありますが、意識しないで執筆を進めると思っていたより入っていないという事態が起こり得ます。本文はもちろん、他の部分についても適切にキーワードを入れることが重要です。
SEO対策に効果的なタグの使い方!title、description、hタグを解説対策しないキーワードを決める
キーワード選定を行う際には候補を絞り込み優先順位をつけて進めるだけではなく、対策しないキーワードも決めておくと効率的です。
コンテンツマーケティングはどうしても限られたリソースの中で進める必要があるため、幅広く対応しようとするのは成果を出すのに逆効果となってしまいます。数よりも質を重視してコンテンツ制作を行うことが大切です。
対策しないキーワードについても事前に決めておくことで、余計な部分にリソースを割いてしまう可能性を下げることができます。コンテンツ制作に直接関係ない部分と感じるかもしれません。しかしコストを抑え非効率な時間を減らすためには、対策しないキーワードを事前に決めておくことが効果的です。
少しでも自社商材から離れる場合、そのキーワードでコンテンツ制作をするのは効果が薄いため避けましょう。また良いと思われるキーワードでも費用対効果が合わなければ成果にはつながりにくいです。得られそうな成果とかかってしまうコストのバランスを考えながらキーワードの絞り込みを進めます。
コンテンツマーケティングはキーワード選定が命
キーワードと検索画面は、ユーザーの抱えるニーズを示します。すなわちキーワード選定は、コンテンツマーケティングの成果を大きく左右する要素です。
間違ったキーワード選定を行いコンテンツ制作をしてしまうと、コストはもちろんのことリソースの無駄遣いにもなってしまうため慎重に進める必要があります。
キーワード選定には客観的な視点も重要ですが、自社だけで進めるのは困難なため外部パートナーを使うのも有効な手段です。
株式会社ニュートラルワークスは、自社メディアの検索流入数34倍・獲得件数24倍にまで成長させている実績を持ちます。キーワード選定をはじめ、コンテンツマーケティングに関する幅広いサポートが可能です。
コンテンツマーケティングの記事制作にお悩みなら、ぜひ株式会社ニュートラルワークスにご相談ください。
サイトの成果改善でお困りではないですか?
「サイトからの問い合わせを増やしたいが、どこを改善すべきか分からない…」そんなお悩みをお抱えの方、ニュートラルワークスにご相談ください。
弊社のサイト改善コンサルティングでは、サイトのどこに課題があるかを実績豊富なプロが診断し、ビジネスに直結する改善策をご提案します。
キーワード選定のよくあるご質問
- キーワード選定を成功させるコツは?
-
キーワード選定を成功させるにはいくつかのコツがあります。
そのうちの一つがキーワードリストのメンテナンスです。上位表示されているキーワードやCVにつながっているキーワードなどの振り返りをすることで実際の成果を把握できるとともに、より効率的にコンテンツ制作をするためのキーワード選定に活かせるでしょう。 - 選定するキーワードの候補を増やすには?
-
キーワードを決めるためには、まずは候補を増やし選択肢を作ることが大切です。具体的な方法例は「顧客が検索しそうな言葉を洗い出す」「実際に検索し関連語を増やす」「ユーザヒアリング・質問サイトを活用する」「ツールを使って候補を増やす」「競合サイトの流入KWを調べる」などがあります。
- 選定するキーワードの対策候補を絞る方法は?
-
まずはキーワードボリュームの確認を行います。
候補となったキーワードを実際に検索エンジンで検索し、結果画面を確認し、「記事コンテンツがあがっていないか」「同じような検索画面ではないか」「自社で書ける内容か」をチェックします。
最後にクリック単価を確認します。クリック単価が高いキーワードほど競合が激しく成果に繋がりやすいキーワードであると判断できます。