システム開発において、データベースの設計や運用に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?特に、大規模なシステムに耐えうるデータベースを考えていくと、パフォーマンスや可用性の課題が浮き彫りになってきます。
この記事では、AWS Auroraというデータベースシステムについて、その特徴やRDSとの違いを解説します。
AWS Auroraの理解を深めることで、より高速で安定したデータベースシステムの構築や運用が可能となるでしょう。AWS Auroraのメリットや活用事例を知ることで、システム開発の改善やビジネスの効率化に役立てることができます。是非、本記事を参考にしてみてください。
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目次
AWS Auroraとは
AWS Auroraは、Amazon Web Services(AWS)のリレーショナルデータベースサービスであり、MySQLおよびPostgreSQLの互換性を持っています。そのため、オンプレ等で運用している既存のMySQLまたはPostgreSQLアプリケーションを、AWS Auroraへと移行可能です。
AWS Auroraは機能面も優秀で、高可用性と耐久性があり、高速かつ安定したパフォーマンスを提供しています。また、AWS Auroraは複数の可用性ゾーンでの自動フェイルオーバー、バックアップ、レプリケーションをサポートし、データの損失を最小限に抑えられます。
スケーラブルなアーキテクチャも保持しており、必要に応じてデータベースの容量を拡張可能です。また、高速なクエリ処理を実現するために、AWSのクラウドネイティブインフラストラクチャを最大限に活用しているのも特徴となります。
AWS Auroraでできることには、データベースの作成、管理、セキュリティ設定、データのバックアップおよび復元、モニタリングなどがあります。さらに、AWS Auroraは、データベースにアクセスするための様々な方法を提供しているのです。
例えば、標準的なMySQLおよびPostgreSQLのクライアント、JDBCおよびODBCドライバ、AWSのマネージドサービスであるAWS LambdaやAmazon API Gatewayを使用可能です。
AWS Auroraの特徴
ここからは、AWS Auroraならではの特徴について解説します。
AWS Aurora独自のアーキテクチャ
AWS Auroraは、データを6つのストレージノードに分散して保存することで、高い耐久性を実現しています。各ストレージノードはそれぞれ3つのコピーを持ち、クラスター全体で15個までのリードレプリカを作成可能です。
また、AWS Auroraはストレージのオートスケーリング機能を備えており、必要に応じて自動的にストレージを拡張できます。さらに、サーバーレスのオプションがあるため、必要に応じてリソースを自動的に拡張可能です。
さらに、AWS Auroraは地域災害を考慮した構築ができるため、複数のアベイラビリティーゾーンにまたがってデータを保存できます。これにより、1つのアベイラビリティーゾーンが障害を起こしても、他のアベイラビリティーゾーンからデータを復旧できるため、システムの可用性が向上します。
以上のように、AWS Auroraの独自のアーキテクチャは高い耐久性、高いパフォーマンス、柔軟なスケーリングなどの独自のアーキテクチャを実現しています。
最大15個のリードレプリカを作成可能
AWS Auroraは最大15個のリードレプリカを作成可能です。リードレプリカは、マスターノードのデータベースのコピーであり、読み取り専用クエリを処理するために使用されます。リードレプリカは、マスターと同じように権限を持ち、読み取り可能なスナップショットを使用してデータを復元できます。
また、リードレプリカはマスターと同じ構成で動作し、フェイルオーバー機能を持っているのも特徴です。最大15個のリードレプリカを使用することで、アプリケーションの読み取りレプリカの数を増やし、スケーラビリティの向上につながります。また、リードレプリカを使用することで、負荷分散や冗長性を実現できるため、システムの可用性の向上につながるでしょう。
MySQL・PostgreSQLと互換性がある
AWS Auroraは、MySQLおよびPostgreSQLのエンジンとAPIをサポートしているため、それぞれと互換性があります。したがって、既存のMySQLおよびPostgreSQLのアプリケーションをAWS Auroraに移行することができ、移行後のアプリケーションのパフォーマンス向上が期待できるでしょう。
また、MySQLおよびPostgreSQLに対するAWS Auroraの高度な互換性により、ユーザーはデータベースエンジンのアップグレード、パッチ、およびメンテナンスをAWS Auroraに自動的に適用することができます。
さらに、AWS AuroraはMySQLとPostgreSQLと互換性があるだけでなく、それらの機能を拡張し、さまざまな新機能を提供可能です。
地域災害を考慮した構築ができる
AWS Auroraは地域災害を考慮した構築ができることも特徴の一つです。AWS Auroraを利用する場合は、複数のアベイラビリティーゾーンにまたがった構成でデータベースを配置することが推奨されています。このようにすることで、特定の地域での災害が発生しても、別のアベイラビリティーゾーンに配置されたデータベースを使用可能です。
また、AWS Auroraはマルチマスターレプリケーションをサポートしているため、1つのマスターノードがダウンした場合でも、別のノードがマスターとなって処理を続けられます。このような機能により、AWS Auroraは高い可用性と耐久性を提供可能です。
ストレージのオートスケーリング機能
「ストレージのオートスケーリング機能」とは、AWS Auroraがデータベースの負荷に応じて自動的にストレージサイズを拡張・縮小する機能のことを指します。これにより、データベースの使用状況に合わせてストレージサイズを最適化することができます。
この機能は、従来のリレーショナルデータベースの場合、ストレージサイズを手動で変更する必要がありましたが、AWS Auroraでは、オートスケーリングにより、管理者が手動でストレージサイズを変更する必要がなく、コストと手間を削減できるのです。
また、オートスケーリング機能により、データベースにアクセスしているアプリケーションの負荷に応じて、必要なストレージサイズが自動的に割り当てられます。そのため、ストレージの容量不足や、余分なストレージ容量の無駄な消費を避けられるでしょう。
サーバーレスのオプションがある
AWS Auroraにはサーバーレスのオプションがあります。これは、必要なときに自動的にスケールアップ・ダウンすることができる機能で、サーバーの管理や設定をする必要がないため、アプリケーション開発者はより柔軟で費用対効果の高いデータベース環境を実現可能です。
サーバーレスのオプションにより、AWS Auroraはリソースを最適化し、自動的にストレージやCPUの容量を調整し、スケーラビリティと可用性を向上させます。また、利用料金も従量課金制であり、必要なときにのみ使用するため、コストを抑えることができます。
AWS Auroraのメリット
AWS Auroraを利用することでどのようなメリットがあるかを解説します。
処理能力が高い
AWS Auroraは高い処理能力を持つため、大量のデータ処理にも対応できます。また、クラスターのサイズを変更することで、処理能力を柔軟に調整可能です。AWS Auroraは、データベースクラスター内のリソースの最適化や、データベースエンジンのパフォーマンスチューニングを自動的に行うことができます。
具体例として、データベースが突然のアクセス急増によってパフォーマンスが低下した場合でも、AWS Auroraは自動的にリソースを拡張して、処理能力を維持できるのです。
また、AWS AuroraはマルチAZ構成にすることで、データベースクラスターの冗長性を高め、処理能力を高水準で維持できます。冗長化されたリードレプリカは、自動的にフェイルオーバーされるため、システム停止時間を最小限に抑えられるでしょう。
処理能力が高いAWS Auroraは、大量のデータ処理や急激なアクセス増加に対しても高いパフォーマンスを発揮するため、オンラインショップやゲームアプリ、大規模なWebアプリケーションなど、処理能力が要求されるシステムに適しています。
自動修復機能がある
AWS Auroraは自動修復機能を持っているため、データベースに障害が発生した際に自動的に回復が行われます。この機能により、復旧に必要な時間を短縮し、システムの可用性を高められるでしょう。
例えば、マルチAZ配置を利用している場合、プライマリデータベースが障害を起こした場合でも、自動的にセカンダリデータベースがプライマリに昇格して、データベースの可用性を確保します。また、障害原因となったエラーを特定し、自動的に修復を行うこともできます。
AWS Auroraの自動修復機能は、サービスの可用性が非常に重要なユーザーや、システムに障害が発生した際に、すぐに復旧を行いたいと考えるユーザーにとって効果的です。また、運用管理において手作業を最小限に抑え、自動化を進めたいと考えるユーザーにも向いています。
コスト削減ができる
AWS Auroraは、データベースの管理や保守作業をAWSが代行することで、従来のオンプレミスのデータベース運用と比較してコスト削減が可能です。
AWS Auroraは、AWSが提供するRDS(Relational Database Service)のサービスの一つであり、データベース運用に必要なサーバやストレージ、ネットワークの設定、セキュリティなどをAWSが全て管理します。そのため、オンプレミス環境で必要だったサーバやストレージの購入、メンテナンス、更新などの作業が不要です。
例えば、オンプレミスでMySQLを運用する場合、サーバの設定、ストレージの追加、メンテナンス、セキュリティ対策などを自社で行う必要があります。それに対して、AWS Auroraではこれらの作業がAWSが行ってくれるため、コスト削減が期待できます。また、AWS Auroraは、従量課金制のため、必要なリソースのみ使用することができ、余計な費用をかけることなく運用できるでしょう。
AWS Auroraは、小規模な企業から大企業まで、様々な規模の企業が利用できます。特に、データベース運用に必要な知識や経験がない場合や、データベースの管理や保守作業に時間をかけられない場合には、AWS Auroraのメリットが大きいです。また、従来のデータベース運用のコストを削減したい場合にも、AWS Auroraは有効な選択肢となります。
安全性が高い
AWS Auroraは、暗号化やアクセス制御などのセキュリティ機能が充実しています。データベース全体の暗号化やストレージ暗号化など、さまざまなセキュリティ対策が自動的に行われるため、ユーザー自身が手動で対策を行う必要がありません。
さらに、AWS Auroraは定期的に脆弱性スキャンやログ監視を行っており、セキュリティ上の問題が発生した場合には自動的に通知が行われます。これにより、セキュリティに関する専門知識を持たないユーザーでも安心して利用可能です。
具体例としては、AWS Auroraの暗号化機能を利用して、重要なデータを暗号化して保存することが挙げられます。また、アクセス制御により、不正なアクセスをブロックすることができます。
AWS Auroraは、セキュリティに対するニーズが高い企業や個人事業主、政府機関など、あらゆるユーザーにメリットがあります。
AuroraとRDSの違い
AWS AuroraとRDSの違いについて3つの観点から比較・整理して解説します。
1.アーキテクチャの違い
AuroraとRDSはAWSのデータベースサービスであり、両者にはいくつかの違いがあります。アーキテクチャの違いに注目すると、RDSは単一のマスターインスタンスにスタンバイレプリカを使用するアーキテクチャです。
一方でAuroraは、クラスター内の複数のマスターインスタンスと、それらの間で自動フェイルオーバーを行うクラウドネイティブの分散ストレージエンジンを使用しています。このアーキテクチャの違いにより、Auroraは高可用性と耐久性を実現し、高速でスケーラブルなデータベースエンジンとして利用可能です。
一方、RDSはより従来的なリレーショナルデータベースエンジンを使用し、スタンバイレプリカを使用することで可用性を高めています。共通点としては、両者ともAWSのマネージドデータベースサービスであり、スケーラブルで安定したプラットフォームを提供しているところです。
2.機能の違い
AuroraはMySQLおよびPostgreSQLとの高い互換性を持ち、MySQLとPostgreSQLの共通機能の両方をサポートしているのに対して、RDSはそれぞれのエンジンに特化した機能を提供しています。
Auroraはマルチマスタークラスター、グローバルデータベース、リードレプリカの自動フェイルオーバーなどの高度な機能を提供し、データベースの可用性を向上させられます。一方、RDSはこれらの機能を提供していません。また、Auroraは分散ストレージシステムであるため、RDSよりも高速でスケーラブルなストレージ層を提供することができます。
共通している点は、どちらのサービスも管理しやすく、安全で信頼性が高いということです。また、どちらも自動バックアップ、パッチ適用、自動フェイルオーバー、スケーリングなどの基本的な機能を提供しています。
3. コストの違い
AuroraとRDSのコストの違いについては以下のような点が挙げられます。
・初期コスト:AuroraはRDSに比べて初期コストが高い傾向です。AuroraはAWSが独自に開発したデータベースエンジンであり、RDSよりも高速でスケーラブルな機能を提供するため、より高価なプランから提供されます。
・ストレージコスト:Auroraは、高可用性(データの耐久性)を確保するための自動ストレージ管理機能があり、RDSよりも高価なストレージ費用が必要です。ただし、Auroraはスペースを節約するためのページ圧縮技術を使用するため、ストレージコストが削減できる場合もあります。
・データ転送料金:AuroraとRDSのデータ転送料金には違いがあります。Auroraは同じリージョンのAWSサービスに対しては無料ですが、異なるリージョンのAWSサービスにデータを転送する場合は、転送料金が発生します。一方RDSは、AWS内でのデータ転送料金が発生します。
共通している点は、どちらのデータベースサービスも使用したリソースに応じて支払いが発生する従量課金制であることです。
AuroraとRDS、どちらを選べばよい?
Auroraは、MySQLやPostgreSQLの高速化を図ったサービスで高パフォーマンスが特徴です。また、マルチAZ展開が可能であり高可用性を実現できます。一方で、AuroraのコストはRDSよりも高くなる傾向があるため、予算に余裕がある場合や高速性が必要な場合に向いています。
一方RDSは、Oracle、SQL Server、MySQL、PostgreSQLなどの多様なエンジンをサポートしており、幅広い用途に対応可能です。また、Auroraに比べてコストが低くなる傾向があるため、予算に制限がある場合に向いています。
Auroraは高速性や高可用性を求める場合に、RDSはエンジンの多様性やコストに配慮したい場合に選ぶとよいでしょう。ただし、どちらを選んでも使用するエンジンに応じて価格が異なるため、用途に合ったエンジンを選択することも重要です。
また、AuroraとRDSの両方を使い分けることもでき、クラウドアーキテクチャによってハイブリッドな環境を構築することも可能となっています。
AWS Auroraの活用事例
AWS Auroraの活用事例について解説します。
Webゲームやアプリの開発
Webゲームやアプリの開発において、AWS Auroraはアプリケーションが必要とする高速かつスケーラブルなデータベース機能を提供するため、ゲームの進行状況、プレイヤーのデータ、および課金情報を管理するのに最適な選択肢の1つです。
AWS Auroraは、大規模なデータベースでも高速でスケーラブルなパフォーマンスを実現できるため、複数のユーザーが同時に処理するモバイルゲームやオンラインゲームなどに適しています。また、AWS Auroraは高可用性を備え、障害が発生した場合でもデータの損失を最小限に抑えられるでしょう。
Webゲームやアプリの開発においては、データベースのパフォーマンスが重要であり、AWS Auroraはそのニーズを満たすための優れた選択肢の1つです。ただし、その高機能性ゆえにコストが高くなる可能性があるため、開発者は自社の必要な機能や予算に応じて、AWS AuroraやRDSなどのデータベースサービスを選択する必要があります。
SaaSアプリケーション
SaaSアプリケーションは、ソフトウェアをサービスとして提供するビジネスモデルを採用したアプリケーションです。AWS Auroraは、その高速性や信頼性を活かし、SaaSアプリケーションのデータベースとして利用されることがあります。
顧客管理やCRMシステム、プロジェクト管理、タスク管理などのアプリケーションにおいて、ユーザーが登録したデータを保存するデータベースが必要です。また、多数のユーザーが同時に利用する場合には高速なレスポンスが求められます。AWS Auroraは、高速かつ信頼性が高く、SaaSアプリケーションのデータベースとして適しているとされています。
SaaSアプリケーションの場合、多数の顧客からのアクセスがあるため、データベースのスケーリングが必要です。AWS Auroraは、自動的にスケーリングする機能が備わっているため、利用者の増加に合わせて柔軟に対応できます。また、マルチAZ構成を採用することで、災害に対しても強い耐性を持ちます。
SaaSアプリケーションを運営する場合には、顧客のデータを安全に保管することが非常に重要です。AWS Auroraは、暗号化やセキュリティグループの設定など、セキュリティに関する様々な機能が備わっているため、安心して利用することができます。
データベースコストの削減
AWS Auroraの活用事例の1つとして、データベースコストの削減が挙げられます。AWS Auroraは、リソースの自動スケーリング機能を備えており、必要なときに自動的にリソースを増減させることができます。これにより、データベースのパフォーマンスが自動的に最適化され、コスト削減につながるでしょう。
また、AWS Auroraはハードウェアやソフトウェアの保守、アップグレード、パッチ適用など、データベース管理にかかる費用を削減できます。これらの機能を活用することで、企業はデータベース運用コストを削減できるのです。さらに、AWS AuroraはAWSのインフラストラクチャを利用することで、より低コストで高可用性のデータベース環境を構築できます。
AWS Auroraを導入するには
AWS Auroraを導入する具体的な手順について解説します。
AWS Aurora導入の流れ
AWS Auroraを導入するには、以下の流れがあります。
①データベースの設計
まずは、AWS Auroraに移行する前に、既存のデータベースの設計を見直す必要があります。設計にあたり、性能、可用性、セキュリティ、拡張性などを考慮し、適切なデータベース設計を行いましょう。
②AWS Auroraの選択
AWS Auroraのエディションとスケールを選択する必要があります。データベースのサイズやアプリケーションのトラフィックなどに応じて、適切なスケールを選択することが大切です。
③AWSアカウントの作成
AWS Auroraを利用するためには、AWSアカウントを作成する必要があります。アカウントを作成するには、AWS公式サイトから申し込むことができます。
④Auroraクラスターの作成
Auroraクラスターを作成するには、AWS Management Console、AWS CLI、またはAWS SDKなどのツールを使用します。クラスターの作成は、ステップバイステップで指示に従うだけで簡単に作成できます。
⑤データの移行
データの移行には、AWS Database Migration Service(DMS)を使用することができます。DMSを使用することで、オンプレミスのデータベースからAWS Auroraにデータを移行できます。
⑥アプリケーションの接続
Auroraクラスターを作成した後は、アプリケーションを接続する必要があります。接続方法には、JDBC、ODBC、PHPなどのドライバーを使用する方法があります。
以上が導入までの簡単な流れです。
導入にあたり検討する点として、AWS Auroraのコストやスケーリング、可用性、パフォーマンスなどが挙げられます。また、AWS Auroraは、データベースのバックアップ、レプリケーション、パッチ適用などの管理作業を自動化するため、オペレーションコストを削減可能です。ただし、AWS Auroraの導入にはAWSの知識が必要であり、設計や移行作業などを実施する場合は、専門家のサポートを活用することが重要です。
AWS Auroraの利用料金
AWS Auroraの費用は、以下の3つの要素で構成されます。
①インスタンス利用費用
Auroraインスタンスのタイプによって異なります。
②ストレージ費用
Amazon EBSによるAuroraストレージの料金です。Auroraは6GBからスタートし、必要なストレージ量に応じて調整できます。
③I/Oリクエスト費用
I/Oリクエストの処理に対する費用です。I/Oリクエストは、読み込みまたは書き込みのアクションを表します。
③については、処理の種類や量に大きく影響されるため利用する環境によって変わってきます。そのため、試算の際はまずは①+②で試算をし、I/Oリクエスト分のバッファを考慮することがお勧めです。
Amazon AuroraとAmazon RDSは費用の考え方が異なります。例えば、Multi-AZ構成で、Readレプリカ(Auroraの場合はReader)を2台必要とした場合、Auroraの場合はRDSよりも費用が削減されます。
ただし、構成や求める性能、利用するインスタンスタイプによって費用は異なるため、単純に比較することは難しいです。Auroraは、独自の構成で運用を含めたトータルコストを下げることもできます。
AWS Auroraは高機能なデータベースサービス
AWS Auroraは、MySQLやPostgreSQLと同様のデータベースエンジンを使用するクラウド型のリレーショナルデータベースサービスであり、Webゲームやアプリの開発、SaaSアプリケーションなど、様々な分野で活用されています。AWS Auroraは、自動的にストレージの拡張やバックアップの設定を行ってくれるため、コストや運用の負荷を削減できます。
AWS Auroraを導入するには、まずはデータベースの移行先やスキーマの検討を行い、アプリケーションとの互換性の確認を行う必要があります。その後、インスタンスタイプやリージョンの選択、セキュリティグループの設定、データベースクラスタの作成などの手順を踏んで導入を進めます。注意点としては、データベースのパフォーマンスに影響を与える設定の見直しや、インスタンスタイプの選択などがあります。
AWS Auroraの利用料金については、インスタンスタイプやデータベースクラスタの数、ストレージの容量などによって異なります。ただし、従来のオンプレミス型のデータベースシステムに比べて、コスト削減につながる点が多く、また、自動的なスケーリングやバックアップなどの機能があるため、運用の負荷軽減につながるというメリットがあります。
ぜひ上記を参考にAWS Auroraの導入や運用にお役立てください。
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