NEUTRAL WORKS

TOP  >  ブログ  >  MECE(ミーシー)とは?ロジカルシンキングの基本概念を活用する方法を解説

BLOG

MECE(ミーシー)とは?ロジカルシンキングの基本概念を活用する方法を解説

2020.08.06

マーケティング

AUTHOR / 三木 五月

マーケティング担当者なら必ず知っておきたい論理的思考には欠かせない考え方

MECE(ミーシー)とは?

MECE(ミーシー)とは?

「モレなく、ダブりなく」対象を切り分けて分析するための思考方法

MECE(ミーシー)とは、論理的思考を指す「ロジカルシンキング」の基本となる概念です。Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveの頭文字をとったもので、直訳すると「漏れなく、ダブりなく」という意味になります。コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーによって開発された思考法です。マッキンゼー出身者がMECEについて書籍で紹介したことで、多くのビジネスパーソンに親しまれるようになりました。MECEの概念を、マーケティングや人材育成などのビジネスシーンで活かしていく方法をお伝えしますので、日々の課題改善に役立ててみてください。

MECEをマーケティングにどう活かせる?

ビジネスでは、一定の成果を上げるための課題を見つけ出し、その解決策を打ち出すのがミッションとなります。しかし、複雑な問題の原因を特定することや、それに対する的確な解決策を打ち出すのは簡単ではありませんよね。課題は論理的に、小さな要素ごとに切り分けながら分析をしていく必要があります。ただ、その小さな要素の切り分け作業に漏れやダブりがあっては意味がありません。

たとえばマーケティング戦略を立てるときには、商品やサービスの内容、ターゲット、市場ニーズ、競合他社などのさまざなま要素を取り込んでいきますよね。課題解決の第一歩は、細かく複雑な要素を取りこぼすことなく見つけ、重複しているムダを省くこと。そして、新しいアイデアを漏れなく出していくことが重要です。アイデアとして出される要素がMECEになっているかを確認することで、競合のない独自戦略の穴を見つけることができます。

MECEで論理的思考をするための2種類のアプローチ方法

MECEで論理的思考をするための2種類のアプローチ方法

MECEな思考をするためには、トップダウンとボトムアップという2つの道があります。それぞれのアプローチ方法を解説します。

トップダウンでのアプローチ

トップダウンでのアプローチは、全体像を上から見渡して、体系的に分類していく方法です。一般的、普遍的な前提をもとに事例やデータを分類し、ゴールへと導いていく演繹的思考になります。ものごとの全体像やゴールが想定できている場合、分類の仕方、方向性などがイメージできるときに有効です。全体像やゴールがある程度わかっているので、俯瞰的に広い視野で事象を捉えることができます。既に知見のある分野のプロジェクトを進めるときには有効ですが、まったくのゼロベースから始める場合には向きません。

ボトムアップでのアプローチ

ボトムアップでのアプローチは、トップダウンとは逆の帰納法を使った思考です。まったくのゼロベースから、必要な要素の洗い出しとグルーピングで進める手法になります。未知の分野や、新しい領域を開拓する場合に有効です。思いつく要素を一通り出してから、ジャンルや種目ごとに分類、整理していく「ブレーンストーミング」を取り入れます。ただし、ボトムアップのアプローチは要素の洗い出しが不十分になることも少なくありません。ボトムアップである程度固まった構造を、トップダウンで調整していくようにして進めるとより確実です。

MECEで論理思考をするのに役立つ4つの切り口

MECEで論理思考をするのに役立つ4つの切り口

MECEな考え方をするためには、各要素の切り口も重要です。目標や課題をクリアするためには適切な切り口を見つけなくてはならないのです。切り口を設定するためには、以下を参考にしてください。

要素分解

【全体=要素1+要素2+要素3】
要素分解は、要素の総和が全体になる数値型の切り口です。要素をより細かく詳細に分解し、それぞれを足すと全体を示すことができる分解方法となります。

因数分解

【全体=要素1×要素2】
因数分解は「掛け算型」で、全体像を掛け算でわり出す数値型の切り口です。「売上=顧客数×平均単価」といった算出方法は因数分解にあたります。同じ全体数も、要素分解では足し算、因数分解では掛け算と違った切り口で分解する場合、可視化されるものが変わります。

時系列やステップでの分類

時系列や工程、段階といった各ステップごとの分類も役立ちます。たとえば、売上アップという課題に対して、顧客の購買までのステップを

  1. 認知
  2. 理解
  3. 動機づけ
  4. 購買

のように分けると、各段階ごとに適切な分析や改善ができます。

対称概念

対称概念とは、課題要素を相反する性質にわけることです。

  • 量 vs 質
  • 固定 vs 変動
  • 定額 vs 課金
  • メリット vs デメリット
  • クオリティ vs スピード

このように、対立するものを見つけて考えることも有効です。必ずしも対立関係になくても「ある要素 vs それ以外」という分解方法でもよいでしょう。営業やマーケティングの分野では特に役立つ切り口です。

MECEで課題、対象を分析するためのポイント

MECEで課題、対象を分析するためのポイント

MECE的な思考を使って課題を分析するときには、以下のステップやイメージを使ってみましょう。

3つのステップで分析する

課題を抜け漏れなく、そして重複しないように進めるには、対象を次の3つのステップごとに分けます。
ステップ1:目標
ステップ2:要素の洗い出し
ステップ3:洗いだした要素をさらに細分化

このように、とてもシンプルで簡単な分析ステップです。それぞれが重複しないよう注意しながら順番に分析を進めましょう。多方向からの洗い出しを行うことで、これまで意識できなかったものや見えなかった部分が浮かび上がってきます。

全体集合(ツリー構造・ピラミッド構造)を考えながら分析する

全体集合とは、各要素を全体的に見通すことです。ビジネスの全体像とイメージしてみましょう。頂点に結論や目標があり、そこから下に向かって要素が並び、下層にいけばいくほど詳しく細分化されていく構造です。ツリー構造やピラミッド構造とも呼ばれます。ツリー構造の頂点が、前項でお伝えしたステップ①「目標」にあたります。そして中間部にはステップ②「要素の洗い出し」、下層にはステップ③「要素の細分化」と続きます。実際に書き出しながら、より具体的な分析をしていきましょう。
関連記事:ロジックツリーとは?問題を分解し、具体的な解決策を探す方法をわかりやすく解説!

MECEを活用する8つのフレームワーク

MECEを活用する8つのフレームワーク

MECEな思考に役立つのは、枠組みに沿って要素を当てはめていくフレームワークです。ここでは8つのフレームワークを例に上げて紹介します。

3C分析

3C分析は、自社を分析するために市場や競合他社などの、外部要因に視点を向ける方法です。

  1. Customer(市場)
  2. Competitor(競合)
  3. Company(自社)

上の3つの単語の頭文字から、3C分析と名がついています。外部との比較を行うことで、自社の業績、付加価値、業界でのポジションなどありとあらゆる特徴を分析することができます。3Cに、流通経路を示すChannel(チャネル)を加えた4C分析もあります。
関連記事:3C分析とは?3C分析のやり方は?マーケティングフレームワークの基本を学ぼう!

4P分析

4P分析は、4つのPから始まる項目を分類するマーケティングフレームワークです。

  1. Place(流通)
  2. Price(価格)
  3. Product(製品)
  4. Promotion(販売促進)

「なにを?」「いくらで?」「どこから?」「どうやって売る?」という販売戦略です。マーケティングに必要な要素をすべて盛り込んでいるため、マーケティングミックスと呼ばれることもあります。
関連記事:4P分析、4C分析とは?マーケティング担当者なら知っておきたい基礎知識

7S分析

7S分析は、組織戦略に活用できるフレームワークです。企業戦略で重要な7要素の相互関係を示すもの。MECEを生み出したマッキンゼー・アンド・カンパニーが開発した手法です。7S分析の7要素は、ソフトの4Sとハードの3Sにさらに分類して考えます。

ソフトの4S

  1. Skills(能力)
  2. Staff(人材)
  3. Shared Value(価値観)
  4. Style(経営スタイル)

ハードの3S

  1. Systems(仕組み)
  2. Structure(組織構造)
  3. Strategy(戦略)

ソフトの4Sは改善に長期間を要し、ハードの3Sは短期間での改善が可能です。両面からのアプローチが必要になります。

SWOT分析

SWOT(スウォット)とは、事業の成功を達成するために必要な4つの視点の頭文字からきています。

  • Strengths(強み)
  • Weaknesses(弱み)
  • Opportunities(機会)
  • Threats(脅威)

各要素を、内部と外部、プラス要因とマイナス要因の相反する概念に添って分け、分析します。自社のブランド価値や資産状況、価格や品質などが内部要因です。競合や市場ニーズ、トレンドなどが外部要因となります。両者をさらにプラス要因とマイナス要因に分類し、全体像を俯瞰したマーケティング戦略を導き出すのに役立ちます。
関連記事:SWOT分析とは?メリット、デメリット、4つの視点からの分析方法とコツを紹介

PDCA

PDCAは、何度も同じプロセスを繰り返すことによって成果を上げていく手法です。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

一度の分析や改善だけでは不足が多いため、繰り返し同じサイクルを回していくことでコツコツと成果を上げていくことができます。マーケティングから人材育成まで幅広い場面で使います。

AIDMA(アイドマ)

AIDMA(アイドマ)とは、人が商品やサービスの購入に至るまでの心理的変化を段階別に分類するフレームワークです。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

上のように、顧客を心理状況やレベルに応じて分類し、それぞれに適切なアプローチをすることで効率の良いマーケティング活動が可能になります。

ロジックツリー

ロジックツリーは、課題目標や問題点を軸として、要素の洗い出しと細分化をしていくフレームワークです。MECEな考え方を使って、全体集合を意識しながら分析内容を目に見える形にしていきます。ツリーの縦の軸はロジックでつながり、横の軸は同じレベルや大きさの要素が並ぶ形になるので、各要素の関係性や結びつきがよりはっきりとわかります。

製品ライフサイクル

製品ライフサイクルとは、製品の登場から衰退までの一連のプロセスを可視化するフレームワークです。時系列、もしくは各ステップごとの分類を行います。

  1. 導入期:製品の認知度を高め、市場拡大していく段階
  2. 成長期:自社製品のブランディングを強化する段階
  3. 成熟期:市場シェア率を拡大していく段階
  4. 衰退期:支出を抑えて保守的に顧客を維持する段階

MECEを分析に利用する際の注意点

MECEを分析に利用する際の注意点

MECEは、ロジカルシンキングの基本でもあり利点も多いように見えます。しかし、MECE的思考が適さない場合や、注意すべきことがあるので心得ておきましょう。

分析する目的を忘れないようにする

MECEは、課題を改善するための「手段」であることを忘れないようにしましょう。MECE的な分類が目的になり、完璧を求めてしまうことも少なくありません。完璧な分類は、非常に難しいです。MECEの基礎知識を頭に入れた上でざっくり分類していくだけでも、問題の発見やアイデア着想が期待できます。

重要視する要素の優先順位を決める

MECE的な分析をするときは、各要素に優先順位をつけていきましょう。細かく分類しても、それぞれの要素には重要性にバラつきがあります。なかには考察する意味がないような要素も出てくることがあるでしょう。また、人の思考は思い込みや主観にとらわれてしまうことも多いものです。ここから漏れやダブりが出てくることもあるので、どの要素を重要視すべきか冷静に考えましょう。目的や優先順位を明確にすることで、MECEの切り口も絞りやすくなります。

分類できない事象がある

MECEは画期的な思考法ですが、すべてをきれいに分類できるものではありません。たとえば、近年ビジネスや発達心理学などの専門分野を漫画として描くタイプの書籍が増えています。このように、現代では複数の要素を含むものごとが多いので「漏れやダブりなく完全にグルーピングできない事象もある」ということを覚えておいてください。

まとめ

MECE(ミーシー)の論理的思考は誰にでも役立つ考え方です。MECEの考え方はいろいろなフレームワークでの分析に役立ちますし、マーケティング以外の仕事で営業手法や計画を立てる際にも活用できるでしょう。MECEの考え方を活かして、日々の業務に取組んでみてください。

MECE(ミーシー)の論理的思考はWebサイト制作やランディングページ制作にも活かせます。ニュートラルワークスはさまざまなマーケティングフレームワークを使った商品・サービスの各種分析からお手伝いし、成果に繋がるWeb制作までをサポートできます。お困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。
関連リンク:売れるECサイト制作ならIT導入補助金にも対応可能なニュートラルワークスへ
関連リンク:見込み客を獲得できるBtoBのサイト制作ならニュートラルワークス!
関連リンク:コーポレートサイト制作をコンセプト作りからお手伝いできます

三木 五月

AUTHOR : 三木 五月

代表取締役社長

この人の記事を読む

RELATED

CONTACT US