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最終更新日: 2021.11.16 (公開: 2020.08.05)

ロジックツリーとは?問題を分解し、具体的な解決策を探す方法をわかりやすく解説!

ロジックツリーとは?問題を分解し、具体的な解決策を探す方法をわかりやすく解説!

ロジックツリーはあらゆるビジネスでの役立つフレームワークです。企画業務に携わる人だけではなく、営業・人事…あらゆる職種の人に役立ちます。この記事ではロジックツリーの作り方と注意点を「自社の女性管理職が少ない原因」という例題を使いながら解説していきます。

ロジックツリーとは?

ロジックツリーとは?

「ロジックツリー」は問題解決方法を探すためのフレームワークの1つです。問題をツリー状に掘り下げ、論理的に解決方法を探す目的で使われる手法です。

あるテーマや問題を設定し、それがなぜ発生したか、どう解決できるかなどといった視点で分解していきます。分解するごとに要素が増え、枝のようなツリー状の図になるため、ロジックツリーと呼ばれます。

ロジックツリーを使うことで、大きくて全体をつかみきれないテーマや、どこから手をつければいいかわからない問題を、理解や解決が可能な小さな要素にわけることができます。大きな問題であっても、論理的に細かく要素を洗い出すことで、必ず解決の糸口が見つかるのです。

ロジックツリーは実践的で応用の幅も広い手法なので、ぜひ身につけておきたいフレームワークです。この記事では、例題として「自社の女性管理職が少ない」という事象について考えていきます。

下図は著者が作成したロジックツリーになります。

ロジックツリー

このように、ある事象(問題)について、それを形成する要素を書き出し、最終的にどの部分に課題があり「女性管理職が少ない状態を作っているのか」を特定するのがロジックツリーを作る目的になります。

ロジックツリーを作成できるようになるべき理由

ロジックツリーを作成できるようになるべき理由

職種にもよるかもしれませんが、専門職を除くゼネラリスト的な業務をこなす場合、ロジックツリーを作成するスキルは必須と言えます。それは、仕事の本質的な要素が問題解決だからです。

ロジックツリーは問題解決をする際になくてはならないフレームワークであるため、ビジネスで成果を出そうと思うならロジックツリーが作れるようになっていなければなりません。なぜそこまでロジックツリーが重要なのか、著者が考える二つの理由を紹介します。

問題の全体像を見える化する

ロジックツリーは問題をシンプルにビジュアル化することで、複数の人間で解決策を探るときの認識のズレ・前提条件のズレを最小限に抑えられます。

「社内で女性管理職が育たない問題」に対して、ある人は「キャリアの浅い女性」を念頭に話し、別の人は「子育て中のベテラン女性」を念頭に話していたとしたら、議論がかみ合いません。ロジックツリーで対象を細分化しそれぞれの要素が明らかになれば、問題の全体を共有でき、噛み合わない議論の発生を防げます。

また、ロジックツリーで正しく分解した要素はMECEになっているため、今は全体像のどの部分を議論しているのか把握できます。ロジックツリーによって参加するメンバーが問題の全体像を理解することで、噛み合わない議論や、抜け漏れのある結論が出ることを防げます。

ビジネスにおいては、自分1人で解決できる問題は多くありません。他人の力を借りて、組織として取り組むことがほとんどです。その際に、同じ視点や認識を共有して、論点がズレた議論になったり、局部的な問題だけしか見えていない結論にならないように、問題の全体像をはっきりさせておく必要があるのです。

バイアス(偏見)を取り除いて問題解決の当て付けができる

ロジックツリーを作らずに問題の原因を特定しようとすると、通常自分のバイアス(偏見)に影響を受けた要因を原因と決めつけてしまいます。

例題を用いて考えると、普段から会社の教育制度に問題があると感じている人は、例題のお題をみたときに、直感で「子育てとの両立がしやすいよう時短管理職やリモート会議制度が整っていないからだ」と決めつけてしまう可能性があります。

バイアス(偏見)を取り除いて問題解決の当て付けができる

原因の一つとして可能性はありますが、バイアスを持って問題を特定すると問題解決につながらない可能性があります。

もし、昇格の意思を持った女性社員が少ないのであれば、採用に問題があるかもしれませんし、昇格条件の達成率が男女で大きく違うのであれば、女性社員が達成条件をクリアできない他の要因があるかもしれません。

このように、あらゆる可能性を捨てずに議論するには、全体像を明らかにしてから問題の特定をすることで個人のバイアスを除いて課題の特定ができるようになります。

ロジックツリーの作り方と注意点

ロジックツリーの作り方と注意点

この章ではロジックツリーの作り方を解説します。

検討するテーマを決める

ロジックツリーを作成する前に、扱う問題の定義を明確にしておきましょう。たとえば「社内で女性管理職が育たない問題」では、「管理職の女性比率」が問題なのか、それとも「女性社員の勤続年数」が問題なのか、議論のスタート地点をはっきりさせる必要があります。設定した問題によって、解決方法が変わるためです。

今回の例では、次のようなテーマの立て方が考えられます。

  • 女性管理職が少ない原因
  • なぜ女性管理職が少ないのか
  • どうすれば女性管理職が増えるか

それぞれのテーマの立て方により、作られるロジックツリーも変わります、「女性管理職が少ない原因」をテーマとした場合、原因を分解して理解するためのロジックツリーが出来上がります。ある事象を詳しく整理したい際に役立ちます。

「なぜ女性管理職が少ないのか」をテーマとした場合、問題を細かく分解して把握するロジックツリーとなります。問題を小さくすることで、解決策を見つける手がかりとすることができます。「どうすれば女性管理職が増えるか」は、「なぜ女性管理職が少ないのか」と対になるテーマとも言えますが、解決策を細分化して策定する際に役立ちます。

課題解決につながるロジックツリーを作るためには、解決策をテーマとした「どうすれば女性管理職が増えるか」が適しています。作成するロジックツリーの目的に合ったテーマを設定しましょう。

テーマとなる事象を構成する要素を考える

上で見たように、ロジックツリーではテーマの立て方によって分解方法が異なります。問題を解決するためには、どのようにすれば解決できるかについてのロジックツリーが必要です。ただ、いきなり問題解決策を考えると、個人のバイアスが反映される可能性が高まります。

それを防ぐために、先に問題の構造を把握するためのWhat(要素分解ツリー)にを作成することをおすすめします。(次章で詳しく解説します)

物事を理解するために要素に分解していくので、ロジックツリーを作成する個人の意見が入りにくく、最初に作成するのに適しています。その後、洗い出された各要素に対してWhy(原因追求ツリー)を作ります。

MECE(ミーシー)を意識して「モレなく、ダブりなく」ツリーを作成する

ロジックツリー作成時は、ロジカルシンキングの概念であるMECE(ミーシー)を意識しましょう。MECE(ミーシー)はMutually Exclusive Collectively Exhaustiveの頭文字をとったもので、「モレなく、ダブりなく」という意味になります。ロジックツリーにおいては、各要素に抜けモレやダブりがあると正確な分析ができません。

それを防ぐためのテクニックとして、Yes/Noで答えられる問いで要素で分解する方法があります。MECEの考え方に慣れてくれば「0〜19歳/20〜49歳/50歳以上」といった3つ以上の分解もできるようになります。

しかし、慣れるまでは「成年/未成年」というYes/Noでの要素分解をした上で、成年を「50歳未満/50歳以上」と分ける手順を踏んだ方が失敗が少ないでしょう。

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具体的な行動、解決策に落とし込めるまでツリーを作成する

ロジックツリーの目的は、分析ではなく解決策を見つけることです。問題解決ツリーに限らず要素分解ツリーや原因追求ツリーでも、最終的なツリーの終端が具体的な解決策・改善策に落とし込めるようにしましょう。分析だけして実際の業務に反映できないということになれば、せっかくのロジックツリー作成が時間の無駄になってしまいます。

4種類のロジックツリー

4種類のロジックツリー

ロジックツリーは使い方によって4つのタイプに分かれます。

1. Why(原因追求ツリー)

問題に対して原因をできる限り書き出し、根本的な原因を突き止めるロジックツリーが「原因追求ツリー」です。たとえば「わが社は女性管理職が少ないね」というだけでは単なる感想にしかなりませんが、ロジックツリーでこの問題の原因を掘り下げるとどうなるでしょうか。

「マネジメント経験者が少ない」「時短勤務者が多い」「管理職の業務が残業ありき」など、さまざまな原因が発掘されます。その中から特に影響が強い根本的な原因を探り、それに対する解決策を考えていくという使い方をします。

2. How(問題解決ツリー)

「問題解決ツリー」は問題に対して改善策を探るためのロジックツリーです。「原因追求ツリー」と似ていますが、原因追求ツリーよりもさらに具体的な行動・改善策に落とし込むときに活用します。

「女性管理職が少ない」という問題を解決するために、「マネージャークラスの育成」「時短勤務でも管理職になれる制度」「会議を午前中に限定する」など、問題解決のためのアプローチを網羅的に書き出すという使い方をします。

3. What(要素分解ツリー)

1つの物事の要素を段階的に分解し、その要素を網羅的に把握するためのロジックツリーが「要素分解ツリー」です。原因究明や問題解決によらず、ただ要素を細かく分類していくため、顧客の分類や市場の分析などに役立ちます。

たとえば社用車の選定なら「メーカー」「ボディタイプ」「エコカー」「四駆」など様々な要素を挙げて車を分類することで、「資材が多いのでステーションワゴン、かつ冬は積雪が多いので四駆がいい」といった選び方ができるのです。

4. KPIツリー

KGI(Key Goal Indicator/経営目標達成指標)を達成するための中間目標であるKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を管理する「KPIツリー」は、問題解決ツリーにより細かな指標をプラスしたものになります。各KPIの要素に目標数値を設定し、進捗を確認することでチームの統率に役立てるといった使い方をします。

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まとめ

まとめ

ロジックツリーは原因分析や問題解決などビジネス上の様々な場面で有効なフレームワークです。原因追求・問題解決・要素分解・KPIと多様な使い方ができる上に、自分で簡単に紙に書きだすだけでもブレインストーミング代わりに使えます。

問題の定義を明確にする、「モレなく、ダブりなく」ツリーを作成する、具体的な行動・解決策に落とし込むなどの注意点を意識しながら、実践でもロジックツリーを使ってみましょう。

ロジックツリーを利用した分析でわかったことはWebサイト制作やランディングページ制作にも活かせます。ニュートラルワークスは商品・サービスの各種分析からお手伝いし、成果に繋がるWeb制作までをサポートできます。お困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

著者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトにてWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社にてゲームプロデューサーとしてスマホアプリゲームの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告