少し前のSEO対策で「ワードサラダ」という手法がありました。今は絶対にやってはいけない自動生成コンテンツ作成方法ですが、ワードサラダとはどのようなものだったのでしょうか?普及しつつあるAIによる記事自動作成とあわせてご紹介します。
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▼目次
ワードサラダ(word salad/言葉のサラダ)とは、プログラムによって自動で生成された「文法的には正しいが文章が破綻しているテキスト」のことです。統合失調症の患者に見られる言語障害の症状(言葉のサラダ)に似ていることから名付けられました。
数年前までは、ワードサラダをSEO対策の手法に使うアフィリエイターやWeb制作業者が多数存在していました。ワードサラダとはどのような文章なのか、例を見てみましょう。
「サラダの材料は、ニューヨークの旅行にカマキリの卵と全自動洗濯機です。学校のアルカリ性とは、ギンガムチェックのことです」
この文章は、文法的には間違っていませんが、文章としては支離滅裂で中身がありません。人間が読めば一目で判別できますが、数年前までは検索ロボットがそれを判別するのは技術的に難しかったため、プログラムで自動生成されたワードサラダを使ったWebページが検索結果の上位に表示されることも少なくなかったのです。
しかし、2020年現在はGoogleの検索エンジンはワードサラダを判別してペナルティを課すことが可能と言われており、ワードサラダを使用したWebサイトが検索結果に出てくることはほとんどありません。
ワードサラダはただ支離滅裂な文章の羅列というだけではなく、SEOにマイナスの影響をもらたすものです。詳しく解説します。
検索エンジンのアルゴリズムがサイトを評価する際に、被リンク数は重要な指標であると言われています。そのため、一時期は「なんでもいいから他のサイトからリンクを貼れば、メインサイトのSEO評価が上がる」という考え方のもと、適当な外部サイトを作成して自作自演のリンクを設置するSEO施策が流行しました。
この自作自演リンクのためだけに作られた外部サイトは、検索エンジンの上位を狙う必要がないため、プログラムによって自動生成されたワードサラダをテキスト部分に流し込んで記事を作成していたのです。実際に、自作自演リンクを使ったSEO評価の向上に効果が見られたため、以前はワードサラダがSEO施策として有効だったことは事実です。
現在は、プログラムを使って自動生成した低品質のコンテンツは、Googleのペナルティ対象になっています。Googleは「品質に関するガイドライン」において、以下のようにペナルティの方針を示しています。
自動的に生成されたコンテンツ(「自動生成コンテンツ」)とは、プログラムによって生成されたコンテンツのことです。Google では、検索ランキングを操作することを目的としている、ユーザーの役に立たないコンテンツに対し、措置を取ることがあります。
引用元:Automatically generated content|Search Console の上級者向けガイド
Googleのアルゴリズムは数年前から自動生成された文章を判別できるようになったと言われています。実際に、低品質なWebサイト(ワードサラダを使ったWebサイト)からの被リンクをスパムとみなしたり、メインサイトにペナルティを課して検索順位を下げたりする対応を取っているようです。
なぜなら、自作自演リンクのためだけに存在するWebサイトは、本来のユーザーニーズを満たす良質なサイトではないからです。そのようなWebサイトから被リンクを受けているメインサイトも、「良質な被リンクではない」という理由でSEO評価を下げられる流れにあります。
Googleは、Google品質ガイドラインに違反しているWebサイトに対して、ペナルティを課すことがあります。Googleより何らかのペナルティを受けた場合、検索順位が極端に下がったり、インデックスから削除されて検索結果にまったく表示されなくなったりします。
2020年現在、GoogleがWebサイトに課すペナルティには「手動ペナルティ」と「自動ペナルティ」の2種類です。Googleのエディター(監視員)による「手動ペナルティ」は、Search Consoleに警告メッセージが届くため違反した内容やペナルティ解除のための方法が分かりやすいペナルティです。
しかし、検索ロボットのアルゴリズムによって評価される「自動ペナルティ」を受けた場合は、メッセージは何もありません。そのため「何がいけなかったのか、解除のためにどう改善すればいいか」が分からずに途方に暮れる場合も少なくないのです。
要するに、Webサイト運営者はGoogleペナルティを回避するためにも、ワードサラダを始めとした低品質コンテンツや質の悪い外部リンクを採用しないようにすべきです。
近年、英語圏ではAIによる記事の自動作成が実用化されつつあります。アメリカのAP通信は2014年からAIによる記事作成の自動化を行っています。AIによって文章が作られているにもかかわらず、AP通信の記事はワードサラダと判定されていません。それには以下の要素が関係していると考えられます。
日本語のコンテンツにおいては、AIによる記事の自動作成はそれほど進んでいませんが、2016年より日本経済新聞社がAIによる決算サマリーを日経新聞電子版で提供しています。
また、AIがSEOを考慮した記事構成案を自動作成するサービスも実用化されています。今後、AIのアルゴリズムが発展すれば、いずれは日本語の文章も違和感なく自動作成できるようになるのかもしれません。
ワードサラダを使ったWebサイトを作成すると、Googleの評価は下がります。一方で、AIによる記事作成ではそのようなペナルティを受けていません。この違いは、「意味の通じる文章」「ニーズを満たす内容」であるコンテンツかどうかの違いと言えるでしょう。
しかし、人間のライターにしか書けないコンテンツも存在します。いずれはAIによるコンテンツと人間が手がけるコンテンツの住み分けがなされるのではないでしょうか。
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