Webデザイン

最終更新日: 2022.10.19

【Webサイトの種類8選】これから始める方へ目的からポイントを解説

【Webサイトの種類8選】これから始める方へ目的からポイントを解説

普段何気なく閲覧していることが多いWebサイトですが、大きく分類すると8種類も存在することを知っていますか?Webサイトは種類ごとにそれぞれ目的が異なります。

これからWebサイトを立ち上げようとするものの、どんなWebサイトを立ち上げればよいか分からない方も多いでしょう。そこでこの記事では、これから始める方へ向けてWebサイトの目的からポイントまでを徹底的に解説していきます。

初心者の方でも分かるように、各Webサイトの作る目的や、掲載するコンテンツ例、作るコツまで詳しく説明しています。これからWebサイト制作に関わる担当者の方や、自身でWebサイトを作成してみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

三木 五月

監修者

Twitter:@satsuki_miki
神奈川県の湘南でデジタルマーケティングの会社を経営しています。湘南をシリコンバレーのようにしたく、社員一丸で突っ走っています! 座右の銘は「好きこそものの上手なれ」。成熟した文化、自然豊かな湘南で一緒に働いてくれる仲間を絶賛募集中です。フルリモートOKです。詳しくは採用ページをご覧ください。

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

目次

そもそもWebサイトとは

そもそもWebサイトとは

「Webサイトとは?」と聞かれて、うまく答えられる方は少ないかもしれません。インターネット上には「Webサイト」や「ホームページ」が存在していますが、当たり前のように利用していてその違いについて考えたことがない方も多いでしょう。Webサイトとホームページは厳密にいうと以下のように違います。

Webサイト Webページを集約したサイトのこと
ホームページ Webサイトのトップページのこと

このように、WebサイトとはWebページの集まりのことで、ホームページはそのうちWebサイトの顔としてトップに掲載されているページのことを意味しています。しかし多くの場合厳密に使い分けることは少なく、基本的にはWebサイトとホームページは同義で使われることの方が多いです。

Webサイトの目的と種類

Webサイトの目的と種類

Webサイトの種類はおおよそ8つあり、以下のようにそれぞれ目的別に異なります。

  • ①会社紹介を行うためのコーポレートサイト
  • ②中長期的な集客を行うためのオウンドメディア
  • ③短期的な集客を行うためのランディングページ(LP)
  • ④自社商品の売り上げに貢献するためのECサイト
  • ⑤自社サービスやブランドの認知向上を目的としたサービスサイト
  • ⑥採用の強化や人材の確保をするためのリクルートサイト
  • ⑦自分の作品を掲載するためのポートフォリオサイト
  • ⑧社内向けに情報発信するためのイントラサイト

ここからは、それぞれの特徴について見ていきましょう。

会社紹介を行うためのコーポレートサイト

「コーポレートサイト」は、会社紹介を目的としているWebサイトです。会社のことを知らないユーザーや、会社についてもっと知りたいと思っている取引先や株主に向けてコンテンツを掲載しています。コーポレートサイトは企業を初めて知るきっかけになる場合もあり、いわば企業の「顔」のような役割を果たしています。

コーポレートサイトはそのほかにも様々なコンテンツを掲載しています。掲載するコンテンツについて詳しく知りたい方は、「コーポレートサイトとは?サービスサイトとの違いや企業サイトで必要なコンテンツを解説」という記事も合わせてご覧ください。

コーポレートサイトの制作費用

コーポレートサイトの目的によって異なりますが、Web集客であればおよそ下記の相場となっています。

テンプレート フルスクラッチ
費用感 10万〜100万 100万〜200万
特徴 ・サイトに必要な要素は全て揃っている
・企業の個性を出すのは難しい
・企業の個性を出すことができる
・システムやフォームなども設置できる

テンプレートを利用する場合は、10万〜100万円ほどで制作が可能です。コーポレートサイトに必要な要素は全て揃いますが、企業の魅力や個性を反映させるのは難しいです。

一方、一からデザインして制作するフルスクラッチであれば、100万〜200万円ほどで制作できます。企業の個性を出すこともできるので、企業の認知拡大にも貢献します。また、費用をかければシステムや問い合わせフォームの設置も可能です。

コーポレートサイトのコンテンツ例

コーポレートサイトでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

会社概要 会社名や資本金、住所などの基本情報
商品・サービスの紹介 企業が展開している商品やサービスについて紹介
IR情報 経営状況や財務状況などの情報
代表メッセージ 社長や取締役
役員紹介・社員紹介 企業の役員や社員を代表して紹介

コーポレートサイトでは取引先や投資家が知りたい情報を掲載します。たとえば、企業のことを知らないユーザーにとっては、会社概要は必須です。さらに商品やサービスを掲載すると、会社がどんなビジネスを行なっているのかが簡単に分かります。

他にも投資家に向けてIR情報を掲載しましょう。そして求職者に向けて、代表メッセージ、役員紹介・社員紹介などを掲載すると会社のことが伝わりやすくなります。

コーポレートサイトの参考事例

コーポレートサイトの参考事例には、以下の3つがあります。

JapanTaxi株式会社

JapanTaxi株式会社

出典:JapanTaxi株式会社

JapanTaxi株式会社はタクシー配車用アプリの開発・運営を行なっている会社です。アプリのメインターゲットはビジネスパーソンとなっています。そのため、都会の写真を大きく掲げて洗練されたデザインに仕上げています。ターゲットのライフスタイルや趣向を取り入れることで、注目を集めることが可能です。

アマゾンジャパン合同会社

アマゾンジャパン合同会社

出典:アマゾンジャパン合同会社

アマゾンジャパン合同会社は、日本においてECサイト「Amazon」の企画・運営を行なっている会社です。サイトのデザインがECサイトのトーンマナーを踏襲していて、一目てアマゾンのサイトであることが分かります。

株式会社資生堂

株式会社資生堂

出典:株式会社資生堂

株式会社資生堂は、化粧品の開発・販売を行なっている会社です。商品のターゲットは美しさを追求する人たちばかりなので、会社の顔となるコーポレートサイトも、清潔感のあるデザイン。

また、様々な国の人を採用することで、グローバルに展開されていることが伝わります。そして、女性だけでなく男性も採用しており、男性向けの商品の紹介にも力を入れていることを知ることができるでしょう。

コーポレートサイトのデザインについてより詳しく知りたい方は、「参考になるコーポレートサイトのデザイン事例20選」をご確認ください。

中長期的な集客を行うためのオウンドメディア

「オウンドメディア」は、中長期的な集客を目的としているWebサイトです。サイトにコンテンツを掲載し、見込み顧客を獲得したり、ファンを作ってリードナーチャリングを行ったりと、マーケティングに役立つメディアです。また、オウンドメディアはSNSや広告との相性も良く、掛け合わせて使うこともあります。オウンドメディアについてさらに詳しく知りたいという方は、「オウンドメディアとは?特徴や目的、企業の事例について徹底解説!」も合わせてご覧ください。

オウンドメディアで中長期的に集客を成功させるというのは、具体的にいうとSNSや広告、そして検索エンジンからユーザーのアクセスを大量に集めることです。そこで検索エンジンからの流入を増やすためには、SEO対策が必要です。

SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、「検索エンジン最適化」とも呼ばれています。検索エンジンは人間がコンテンツを読むのとは違い、キーワードの数やユーザーの検索意図との関連性、サイトの構成などによってWebサイトを評価します。そこでSEO対策を行うことで、検索エンジンからの評価を高められるのです。

SEOについてもっと深く学びたいという方は、「SEO対策とは?効果的なSEO対策で検索順位を上げるポイントを解説!」もぜひ一緒にお読みください。

オウンドメディアの制作費用

オウンドメディア制作の費用感は以下の通りです。

テンプレート フルスクラッチ
費用感 150万円〜 300万円~
特徴 ・サイトに必要な要素は全て揃っている
・企業の個性を出すのは難しい
・企業の個性を出すことができる
・システムやフォームなども設置できる

オウンドメディアの制作で欠かせないのは、SEOを考慮したサイトマップ制作です。これはキーワード選定などの事前準備が必要で、多くの場合が制作会社に依頼することになります。そのため費用が高くつく傾向にあります。

ただし、テンプレートを用いて制作すれば150万円程度で制作が可能です。サイトの記事やコンテンツ作成を自社でまかなえば費用を抑えることができるでしょう。一方フルスクラッチで制作すると、300万円ほどかかります。SEO対策やコンテンツマーケティングなど、施策の面も考慮して作ると費用は高くなります。

オウンドメディアのコンテンツ例

オウンドメディアでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

ユーザーが役立つ記事 SEOライティングによって書かれた、ユーザーにとってメリットのある記事
ホワイトペーパー ノウハウなどのまとめた書類など

オウンドメディアでは、ユーザーが役立つ記事の掲載が中心となります。SEO対策を施すことで、自然流入を増やすこともできます。また、ノウハウなどをまとめた書類をホワイトペーパーとして設置するのも有効です。ホワイトペーパーを設置するとユーザーの情報を集めることができ、マーケティングにも役立ちます。

オウンドメディアの参考事例

オウンドメディアの参考事例には、以下の3つがあります。

株式会社ベーシック

株式会社ベーシック

出典:ferret

株式会社ベーシックは、Webマーケティングツール「ferret」を展開している会社です。ferretというオウンドメディアでは、マーケティングに役立つ情報が記載されています。直接ユーザーの悩みを解決してくれるようなコンテンツなので、サービス自体を知らないユーザーが流入する可能性があります。

ユーザーの悩みによっては、そのままサービスを紹介できるようなコンテンツも作成できます。PVはすでに月間500万PVを超えているという点でも、SEO対策に成功しているサイトです。

株式会社LIG

株式会社LIG

出典:LIG

株式会社LIGは、Web制作やシステム開発を行なっている会社です。LIGは面白いコンテンツがテーマになっていて、思わずサイトを回遊したくなるようなコンテンツが揃っています。ユーザーを惹きつけるテーマを設定しておくことで、ファンを獲得することが可能です。

株式会社メルカリ

株式会社メルカリ

出典:メルカン

株式会社メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」の企画・運用を行なっている会社です。メルカリの社員がどんな様子で働いているのかが分かるコンテンツで、求職者やファンを育てることができるサイトとなっています。

短期的な集客を行うためのランディングページ(LP)

ランディングページは、短期的な集客を目的としたWebサイトです。ランディングページの頭文字をとって、LPと呼ばれることもあります。ランディングページの類似サイトとして、「プロモーションサイト」や「ティザーサイト」というWebサイトもあります。目的や使われ方は似ていますが、厳密にいうと異なります。

以下が「ランディングページ」「プロモーションサイト」「ティザーサイト」の違いです。

ランディングページ プロモーションサイト ティザーサイト
目的 商品やサービスの購入 商品やサービス、キャンペーンの認知 発売前の商品やサービスの認知
リリースのタイミング 商品やサービスの販売と同時期 商品やサービスの発売前、キャンペーンの開始前 プロジェクトの要件がタイミング、発売前など

ランディングページは商品やサービスを購入してもらうために設計されます。そのため、商品やサービスの申し込みが受け付けられる段階でリリースします。

プロモーションサイトは、商品やサービス、キャンペーンを認知してもらうことが目的です。そのため、商品やサービスの発売前、キャンペーンの開始前にリリースされることが多いです。

そしてティザーサイトは、発売前の商品やサービスを認知してもらうために制作されます。プロモーションサイトと似ていますが、情報を小出しにしてユーザーの期待感を高めるという点では大きく異なっています。そのため、リリースもプロジェクトの節目や商品の発売前など、様々なタイミングで公開されます。

以上が3つのサイトの違いとなります。ランディングページについてもっと詳しく知りたいという方は「ランディングページ(LP)とは?マーケティングを行う企業が知るべきこと」についてもぜひご確認ください。

ランディングページの制作費用

ランディングページ制作の費用感は60万円程度です。商品やサービスの認知を目的とするサイトなので、情報量が少ないです。そのためサイト構造もシンプルで、ページ数が少ないため他のサイトに比べて安くなっています。

ランディングページ制作でコストがかかるポイントは、どれくらいデザインにこだわるかです。競合よりも魅力的に見せたいのであれば、大手の制作会社に依頼するといいでしょう。

ランディングページのコンテンツ例

ランディングページでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

商品情報 商品やサービスの概要や価格など
ユーザーの口コミ 実際に利用したユーザーの口コミ
問い合わせフォーム 商品やサービスへ申し込むための問い合わせフォーム

ランディングページでは商品情報の他に、ユーザーの口コミを掲載するといいでしょう。口コミがあることで、商品を利用した際のイメージがつきやすくなり、訴求力が高まります。そしてユーザーのニーズを引き出して、そのまま購入まで誘導できるように問い合わせフォームを設定しましょう。

ランディングページの参考事例

ランディングページの参考事例には、以下の3つがあります。

BOTANIST(株式会社I-ne)

BOTANIST(株式会社I-ne)

出典:BOTANIST

BOTANISTは、ヘアケアやボディケアアイテムなどを取り扱っているブランドです。商品のイメージをそのままサイトに反映させたようなデザインです。一見落ち着いたデザインですが、サイドにはクーポンや送料無料の告知などが設置されていて、目につきやすくなっています。トーンマナーを守りつつ、必要な箇所は目立たせる工夫が見られます。

明光義塾(株式会社明光ネットワークジャパン)

明光義塾(株式会社明光ネットワークジャパン)

出典:明光義塾

​​明光義塾は、小学生、中学生、高校生の個別指導を行なっている学習塾です。トップページに実際に通っている学生の写真を掲載することで、授業の様子が一目で伝わってきます。また、このページを閲覧するのは塾に通う学生よりもその保護者が多いでしょう。

そこで、「92%の保護者が成績アップを実感」と、「92%」という具体的な数字や「保護者」というキーワードを盛り込むことで、説得力を加えています。

日清焼きそば UFO(日清食品株式会社)

日清焼きそば UFO(日清食品株式会社)

出典:日清焼きそば UFO

日清焼きそば UFOは、日清食品株式会社から販売されているカップ焼きそばのブランドです。パッケージのデザインがそのままサイトに反映されているので分かりやすいです。またトップにCMや広告の出演者を起用すると、ユーザーの注目も集まります。

下部にスクロールするとコラボキャンペーンのバナーが設置されているので、一目でどんなキャンペーンが行われているのかが分かります。

自社商品の売り上げに貢献するためのECサイト

ECサイトとは、自社商品の売り上げを増やすために利用するWebサイトです。具体的にいうと、ユーザーがインターネット上で買い物ができるように作られたサイトがECサイトで、ショッピングカート機能を導入して、自社商品を掲載します。

店舗に商品がなくてもインターネット上でユーザーが商品を購入してくれるので、ECサイトは自社の売り上げに直接貢献してくれます。ECサイトといっても様々なものがあり、自社でECサイトを運営するケースもあれば、Amazonや楽天市場などのモールに出品する方法など、様々です。

ECサイトの種類や導入、構築についてもっと知りたい方は、「ECサイトとは? 今さら聞けない基礎知識と導入方法、構築や運用の仕方を徹底紹介」も合わせてご覧ください。

ECサイトの制作費用

ECサイト制作の費用感は以下の通りです。

テンプレート フルスクラッチ
費用感 50万円〜 200万円~
特徴 ・ECサイトに必要な要素は全て揃っている
・企業の個性を出すのは難しい
・企業の個性を出すことができる
・管理システムやセキュリティを自由に設定できる

昨今ではECサイト専用のテンプレートを提供しているサービスがあります。こうしたサイトを利用すれば、コストを抑えてECサイトを開設することが可能です。ただし、決済方法やセキュリティ面などは、用意されたものでしか使えません。システム周りを自由に設定したい場合は、フルスクラッチで制作する必要があります。

ECサイトの費用相場や構築方法について詳しく知りたい方は、「ECサイトの費用相場は?構築方法別に解説」も合わせてご確認ください。

ECサイトのコンテンツ例

ECサイトでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

商品情報 商品の概要や価格など
購入ボタン 商品を購入するための購入ボタン
販促コンテンツ ユーザーが商品を購入したくなるようなコンテンツ

ECサイトは商品情報と購入ボタンの設置が必須です。ただし、ただ商品が並んでいるだけだと、ユーザーのニーズは引き出せません。そこで、販促コンテンツを掲載する工夫があるといいでしょう。ユーザーが商品を購入したくなるような特集を組むと、注目度が高まります。

ECサイトの参考事例

ECサイトの参考事例には、以下の3つがあります。

株式会社ユニクロ

株式会社ユニクロ

出典:ユニクロ公式オンラインストア

株式会社ユニクロは、シンプルな洋服を中心に展開しているブランド「ユニクロ」を展開している会社です。トップページには最新の商品が表示されていて、シーズンごとにニーズが異なるというアパレルブランドの課題を解決しています。

そして、ユニクロでは「MySize ASSIST」という機能が取り入れられています。これはサイトでは商品のサイズが伝わりにくいという弱点を克服したものです。アパレル商品以外でも、アイテムのサイズ感が分かりやすいという工夫は取り入れるべきでしょう。

株式会社クラシコム

株式会社クラシコム

出典:北欧、暮らしの道具店

株式会社クラシコムは、生活雑貨を販売するECサイト「北欧、暮らしの道具店」の企画・運営を行なっている会社です。「北欧、暮らしの道具店」は読み物としてのコンテンツが充実しています。

そのため、商品を押し売りするようなサイトにはならず、ユーザーの生活に寄り添うようなサイトになっています。また、落ち着いた雰囲気からファンも多く、リードナーチャリングにも成功しています。

株式会社ヤマダ電機

株式会社ヤマダ電機

出典:ヤマダウェブコム

株式会社ヤマダ電機は、大型家電量販店「ヤマダデンキ」を展開している会社です。ヤマダデンキには特設ECサイト、ヤマダウェブコムがあります。ECサイトは実店舗をサイト化したようなデザインで、これまで店舗を利用していたユーザーが混乱しないようになっています。

また、店舗との連携も充実していて、ネットで予約した商品を受け取れたり、実店舗でのセールがECサイトにも反映されたりという工夫がされています。

自社サービスやブランドの認知向上を目的としたサービスサイト

サービスサイトは、自社サービスやブランドの認知向上を目的としているWebサイトです。ブランドの認知向上を目指していることから、ブランドサイトとも類似しています。また、店舗情報を記載する店舗サイトもサービスサイトに当てはまります。

サービスサイトのターゲットは、まだ自社サービスを知らないユーザーから、サービスは認知しているけど商品を購入したことがないユーザーまで幅広いです。しかし、自社のサービスの魅力を知ってもらうという目的は一貫しています。そこで、サービスサイトやブランドサイトを作る際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 価格や対象者などサービス内容を詳しく記載する
  • サービスの魅力を伝える
  • 他社との違いを明らかにする

まず、サービスサイトにはサービス内容を詳しく記載しましょう。価格などを記載しておくと、利用しようか悩んでいるユーザーの後押しになります。また、サービスの魅力を分かりやすく伝えましょう。「選ばれる理由」や「ポイント3つ」などのように、ユーザーの目に留まるようにまとめておくといいでしょう。そして、他社との違いを明らかにすると分かりやすいです。

サービスサイトの制作費用

サービスサイト制作の費用感は300万円程度です。自社のサービスや商品に注目してもらうための大切なサイトです。そのため、本格的なブランディングや集客を行う必要があります。

もちろんサービスサイトはCMSやテンプレートを用いて安く制作することは可能です。しかし商品やサービスのイメージに直結するため、できればフルスクラッチで制作するのが望ましいです。

サービスサイトのコンテンツ例

サービスサイトでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

サービス・商品情報 サービス・商品の概要や価格など
購入ボタン サービス・商品を購入するための購入ボタン
ユーザーの声 ユーザーの口コミ
導入事例 サービス・商品を導入した例

認知拡大を目的としているサービス・商品の情報は掲載が必須です。そのとき、ユーザーにとって魅力的なコンテンツに見えるよう力を入れましょう。購入ボタンを分かりやすい場所に設置すると、申し込みまでがスムーズです。

そして、説得力を持たせるために、ユーザーの声として口コミや導入事例を掲載することがあります。こうしたコンテンツを取り入れることで、商品・サービスを購入したらどうなるのかが想像しやすくなります。

サービスサイトの参考事例

サービスサイトの参考事例には、以下の3つがあります。

Chatwork株式会社/Chatwork

Chatwork株式会社/Chatwork

出典:Chatwork

Chatworkは、Chatwork株式会社が企画・運営しているチャットツールです。トップページには実績が掲載されていて、「新規登録」ボタンが目立つ場所に設置されていて、導入を考えているユーザーをスムーズに誘導できるデザインとなっています。

また、コンテンツにはChatworkでどんなことができるのかや、見込める課題解決について記載されていて、その都度ユーザーがアクションを起こせる工夫がされています。

株式会社カオナビ/カオナビ

株式会社カオナビ/カオナビ

出典:カオナビ

カオナビは、株式会社カオナビが企画・運営しているクラウド人材管理システムです。トップページに「社員の個性・才能を発掘し戦略人事を加速させる」とどんなツールであるかが記載されています。何も知らないユーザーでも、だいたいどんなツールなのかが分かるキャッチコピーです。

また、資料請求とトライアル画面のボタンがそれぞれ設置されていて、ユーザーのニーズによってボタンを分けているのもポイントです。

サイボウズ株式会社/kintone

サイボウズ株式会社/kintone

出典:kintone

kintoneは、サイボウズ株式会社が企画・運営している業務改善プラットフォームです。トップページに様々なアイコンが設置されていて、幅広く利用できることや、どんなシチュエーションで利用できるのかなどが伝わります。またイラストデザインが設置されていて、最後まで読みたくなる工夫がされています。

採用の強化や人材の確保をするためのリクルートサイト

リクルートサイトは、採用の強化や人材の確保を目的としているWebサイトです。採用情報は会社紹介を目的としたコーポサイトレートに掲載されることがありますが、リクルートサイトは採用や人材の確保にフォーカスしています。

そこでコーポレートサイトとの使い分けとして、コーポレートサイトには「採用情報」というメニューを設置し、クリックするとリクルートサイトにジャンプするという方法があります。

コーポレートサイトについてもっと詳しく知りたい方は、「採用特設サイトを立ち上げるメリットとは?新卒・中途は分けるべき?求められるコンテンツは?」も確認してみてください。

リクルートサイトの制作費用

リクルートサイト制作の費用感は以下の通りです。

テンプレート フルスクラッチ
費用感 50万円〜 150万円〜
特徴 ・サイトに必要な要素は全て揃っている
・サイトのビジュアルで個性を出すのは難しい
・ビジュアルで魅力を伝えることができる
・応募数を増やすための戦略立案を立てられる
・システムやフォームなども設置できる

リクルートサイトは掲載するコンテンツ数によってページ数やサイトの規模が変わってきます。小さい企業であればページ数を抑え、安く制作できます。しかし規模が大きい会社になると、コンテンツのボリュームがあり、費用は高くなっていきます。とくに、応募数を増やすための戦略立案を立てる場合は150万円以上はかかります。

リクルートサイトのコンテンツ例

リクルートサイトでは、以下のような情報を掲載します。

会社概要 企業理念や代表メッセージ、事業内容、会社概要など
社風、企業のカルチャー 社員インタビューなど、会社の雰囲気などが分かるコンテンツ
インフォグラフィック 会社の業績推移や従業員数の推移、社員の男女比など
社員紹介 どんな社員が働いているのかを紹介
求人の募集要項 対象者の条件や仕事内容、給与など

リクルートサイトには、求職者が求める情報を掲載しましょう。例えば会社情報や募集要項は必須条件です。そして、会社の魅力を伝えるために、企業のカルチャーや特筆すべきインフォグラフィックがあると説得力が増します。また、社員紹介をコンテンツにすると、求職者とのミスマッチが防げます。

リクルートサイトの参考事例

リクルートサイトの参考事例には、以下の3つがあります。

サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社

出典:サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社は、「サイボウズ Office」などの開発・運営を手がけている会社です。トップページには社員の様子が背景になっていて、デザインでは企業のテーマカラーのブルーが基調となっています。一目でどんな会社なのか、どんな人が働いているのかが伝わってきます。

またコンテンツには社長のインタビューが掲載されていて、和やかな雰囲気が伝わってきます。こうしたコンテンツを掲載すると、風通しのいい会社であることが伝わってきます。

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

出典:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは、エンタテイメントビジネスを総合的に行なっている企業です。「世界を君がおもしろくするんだ!」というエンタメ企業らしいキャッチコピーが大きく掲げられています。トップページはアニメーションになっていて、色が変わる工夫がされています。あえてトップページに情報を盛り込まないことで、自然とスクロールさせてしまう秀逸なデザインです。

株式会社講談社

株式会社講談社

出典:株式会社講談社

株式会社講談社は、漫画や雑誌などを幅広く手がけている大手総合出版社です。トップページにはポップなイラストが描かれていて、ワクワクとした雰囲気が漂っています。面白い書籍、ワクワクする作品を創造したいという企業の熱意が求職者にも伝わります。

自分の作品を掲載するためのポートフォリオサイト

ポートフォリオサイトは、自分の作品を掲載するためのWebサイトです。写真家やデザイナーなどの職業の方と相性が良く、作品や実績を掲載することで新しい仕事の依頼を得ることができます。

ポートフォリオサイトを作成する際のポイントは、他の人から見てどんな作品なのか伝わるような構成にすることです。写真やイラストであれば、ただ作品を掲載するだけでなく、どの作品がどういう経緯で作成されたのか、実力がどのような要件で発揮できるかなどもまとめておくといいでしょう。また制作時期を記載することで、どれくらいの期間にどれくらいの作品を制作できるのかが分かります。

また、依頼を受け付ける窓口も設置しておきましょう。気に入ってもらったクライアントが気軽にコンタクトを取れるよう、受け付けフォームを設置したり、SNSアカウントにリンクを貼ってDMで連絡をもらったりするといいでしょう。

ポートフォリオサイトの制作費用

ポートフォリオサイトの費用感は以下の通りです。

CMS フルスクラッチ
費用感 無料〜1万 50万〜100万
特徴 ・サイトに必要な要素は全て揃っている
・サイトのビジュアルで個性を出すのは難しい
・ビジュアルで魅力を伝えることができる
・システムやフォームなども設置できる

ポートフォリオサイトの制作費用は、無料で作成することが可能です。ポートフォリオサイトの多くのものが個人が運用するサイトになるので、CMSなどを利用して制作することが多いです。また、有料でも月額1,000円〜10,000円などで利用できます。

立派なポートフォリオサイトを制作したい場合は、部分的に制作を依頼することになるでしょう。例えば一部の画像を制作してもらったり、サイトのトップをデザインしてもらったりする場合です。一からデザインして制作するのであれば、100万円ほどかかるでしょう。

ポートフォリオサイトのコンテンツ例

ポートフォリオサイトでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

実績や過去の作品 実績として紹介できる作品
ユーザーの自己紹介 自身のセールスポイントなど
経歴 過去の経歴や受賞歴など
価格表・依頼時の金額感 単価表や価格表、見積もりなど
連絡先や問い合わせフォーム 依頼する際の連絡先

ポートフォリオサイトは実績となる作品の掲載がメインになります。とはいえ、ただ作品だけを掲載していても、誰の作品なのか、どんな人が制作したのかが分からないといけません。そこで作者の紹介も掲載しましょう。その時、過去の経歴を載せると人物像がはっきりとします。

もし単価表や価格表が存在するなら、依頼に繋がりやすくなるように合わせて掲載しましょう。その際、連絡先や問い合わせフォームの設置も必須です。

ポートフォリオサイトの参考事例

ポートフォリオサイトの参考事例には、以下の3つがあります。

UNDERLINE

UNDERLINE

出典:UNDERLINE

UNDERLINEは、フリーランスでデザインからコーディングを手がけている徳田優一さんのサイトです。トップページに自身の写真とコメントを掲載することで、誰のポートフォリオサイトなのかが伝わってきます。また、サイト全体が白をベースにしていて、シンプルで清潔感のある印象になっています。依頼する側からしてみると、信頼感が高まるデザインです。

ヨシダ ナギ

ヨシダ ナギ

出典:ヨシダ ナギ

ヨシダ ナギさんは、メディアでも大活躍しているフォトグラファーです。トップページは動画になっていて、カメラを構えている様子が映されています。被写体はエキセントリックでアート感溢れるものばかりなので、普段どんな作品に携わっているのかが直感的に伝わってきます。

MIDORI AOYAMA

MIDORI AOYAMA

出典:MIDORI AOYAMA

MIDORI AOYAMAさんは、DJやプロデューサーなど幅広い領域で活躍しているアーティストです。トップページに写真が掲載されているので、どんな人のポートフォリオサイトなのかが一目で分かります。

そして一部にアニメーションが用いられていることで、おしゃれでアーティスト感溢れるデザインになっています。スクロールするとDJをしている写真が掲載されているので、何をしている人なのかが伝わります。

社内向けに情報発信するためのイントラサイト

イントラサイトは、社内向けに情報発信するために利用するWebサイトです。検索エンジンでヒットするようなWebサイトとは違い、社内という閉じた環境でしか閲覧できないサイトです。このようなサイトは総じて「ディープウェブ」と呼ばれ、社内の社員はそれぞれに配布されているIDとPWを使ってログインします。

イントラサイトでは社内で共有するニュースや、社員検索、個人カレンダーの共有などが行われます。会社ごとにコンテンツや必要な機能は異なりますが、高度なセキュリティやシステムを必要とするため一般的なサイトよりも作成は難しいです。

イントラサイトの制作費用

イントラサイト制作の費用感は以下の通りです。

小規模の場合 大規模の場合
費用感 20万円 200万円〜400万円
特徴 ・CMSなどを組み合わせて作ることで費用を抑えられる ・企業の個性をサイトに反映できる
・システムや問い合わせフォームなども設置できる

イントラサイトは社員だけが閲覧するサイトです。そのため、外から部外者がアクセスできないよう、セキュリティを強化することが絶対条件です。そのため、一般的なサイトよりも費用がやや高くなります。

費用を抑えたい場合は、CMSを組み込んだ小規模なサイトにするといいでしょう。およそ20万円程度で制作ができます。大企業でたくさんの社員が閲覧するイントラサイトなら、フルスクラッチで企業の個性を反映させるといいでしょう。システムや問い合わせフォームも設置できるので、社員同士のネットワークとして活用できて便利です。

イントラサイトのコンテンツ例

イントラサイトでは、以下のようなコンテンツを掲載します。

社員情報・検索 社員に関する情報や検索システム
連絡事項 社員に共有すべき連絡事項
ユーザー情報 利用しているユーザーの情報
問い合わせフォーム 困ったことがあった場合などの問い合わせフォーム

イントラサイトでは、社員同士がコミュニケーションを取りやすいよう、社員や部署に関する情報を掲載するといいでしょう。会社の規模によっては検索システムを導入すると便利です。また、連絡事項を掲載すると、情報伝達がスムーズです。

他にも、社員自身の情報を記載することで、残業日数や有給日数などが確認できます。そして困ったことがあれば、問い合わせフォームから連絡ができるといいでしょう。窓口を設置することで、社員が迷わずに連絡できます。

イントラサイトの参考事例

イントラサイトの参考事例には以下の2つがあります。

株式会社東横イン

株式会社東横インは、日本でホテルのチェーン店を展開している会社です。「T-net」というポータルサイトが存在していて、新入社員へのトレーニング用映像コンテンツや接客マニュアル、ワークフローといった業務に必要なコンテンツがまとめられています。社内PCを立ち上げると最初に表示されるので、社員にとってポータルサイトを利用しやすい工夫がされています。

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社は、三井住友信託銀行株式会社とパナソニックの合弁総合ファイナンス企業です。ポータルサイトとして「Global Portal」を設計し、点在していたデータや情報を一括管理することができました。他にも経費処理、社内決済といったツールがポータルサイトにまとまっているので、社員の業務効率化を実現することができています。

Webサイトを作る前にやるべきこと

Webサイトを作る前にやるべきこと

Webサイトは見切り発車で作成してもうまくいきません。制作途中や運用時になって気づいて対応しようとすると、時間的にも金銭的にも負荷がかかってしまいます。そのため、Webサイト制作の前には、以下2つのことをやっておきましょう。

  • Webサイトを作る目的を明確にする
  • 作りたいWebサイトを得意とする製作会社に依頼をする

ここからは2つのポイントについてそれぞれ詳しく解説します。

Webサイトを作る目的を明確にする

まず、Webサイトを作る目的を明確にしましょう。あやふやな目的のままではゴールが分からないので、Webサイトの存在意義がなくなってしまいます。そこで、チーム全体でサイトの目的を共有しておきましょう。Webサイトを作る目的の例には、以下のようなものがあります。

  • 企業の認知拡大
  • ブランドの認知拡大
  • リードナーチャリング
  • 売り上げの拡大
  • ユーザーのサポート
  • 人材の確保

このように1つの明確な目的が決定したら、合わせて課題や予算なども決めていきましょう。
Webサイト設計とは?構造設計のやり方と手順を解説 Webサイト設計とは?構造設計のやり方と手順を解説

作りたいWebサイトを得意とする制作会社に依頼をする

そして制作会社に依頼をする際は、作りたいWebサイトを得意としている会社に依頼しましょう。制作会社ならどこでもいいという訳ではなく、制作会社にも得意な分野と不得意な分野があります。

そこで、自社で制作したいようなWebサイトを扱っている制作会社を探していきます。そして依頼の際も丸投げするのではなく、どんな目的でWebサイトを制作するのかを伝えることが大事です。

Webサイトの種類まとめ

Webサイトの種類まとめ

Webサイトの種類は大きく分けて8種類あり、それぞれ目的が異なっています。自社の目的に合っているWebサイトを制作することで、企業の認知拡大や売り上げの拡大など、大きなメリットが得られます。

そのためには、まずWebサイトを制作する前に、あらかじめ目的をチームで共有しておきましょう。また制作会社に依頼をする際は、作りたいWebサイトを得意とする会社に依頼することが大切です。こうしたポイントを踏まえてWebサイト制作を進めていきましょう。

Webサイト制作について不明点やさらに深く知りたいなどのご要望がありましたら、各業界のECサイトはもちろん、企業の様々なウェブサイト構築支援、運用支援を多数行っているニュートラルワークスにご相談ください。無料相談を受け付けています。

監修者紹介

三木 五月

三木 五月

代表取締役社長

Twitter:@satsuki_miki
神奈川県の湘南でデジタルマーケティングの会社を経営しています。湘南をシリコンバレーのようにしたく、社員一丸で突っ走っています! 座右の銘は「好きこそものの上手なれ」。成熟した文化、自然豊かな湘南で一緒に働いてくれる仲間を絶賛募集中です。フルリモートOKです。詳しくは採用ページをご覧ください。