Web広告

最終更新日: 2024.02.01

リスティング広告の費用相場は?決め方、費用対効果を上げるコツを解説

リスティング広告の費用相場は?決め方、費用対効果を上げるコツを解説

リスティング広告は出稿が比較的簡単で、費用対効果も高い広告手段であるといわれています。広告の出稿を検討するにあたって気がかりなのは、やはり料金や予算といったコスト面ではないでしょうか。

どの程度の広告費用を準備すべきかという目安や相場感は、リスティング広告を導入するかどうかの判断基準になるはずです。また、実際に広告運用を始めたけれど予算の設定や見直し方に悩んでいる方も少なくありません。この記事では、リスティング広告の費用相場や予算の決め方、費用の削減ポイントなどを、広告運用初心者の方にもわかりやすく解説しています。

また、弊社でリスティング広告運用に関するカオスマップを作成しました。

「2023年度 リスティング広告運用 カオスマップ」を公開 「2023年度 リスティング広告運用 カオスマップ」を公開
石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

リスティング広告費用はどう決まる?課金の仕組みを解説

リスティング広告費用はどう決まる?課金の仕組みを解説

この記事を読んでいるあなたはおそらくリスティング広告を初めて実施する状況だと思います。まず気になるのは、リスティング広告を配信するといくら広告費がかかるのかということではないでしょうか。想定以上の広告費がかかってしまわないか、そんな不安を払拭するためにリスティング広告の費用が決まる仕組みを解説します。

リスティング広告はオークション型×クリック課金制の広告

リスティング広告は「クリック課金制」の料金形態になっています。クリック課金制とは「クリック単価×クリック数」によって広告料が計算される仕組みのことです。クリック単価は検索キーワードによってさまざまで、競合の多いキーワードであればその分クリック単価は高くなります。クリック単価の調べ方については以下の記事を参考にしてください。
Googleキーワードプランナーの使い方と代替ツールを紹介 Googleキーワードプランナーの使い方と代替ツールを紹介
クリック数によって全体の広告料が決定する仕組みになっているため、仮に広告が全くクリックされなかった場合、費用は発生しません。実際のクリック単価やクリック数などは、リスティング広告の管理画面へアクセスすれば、いつでもリアルタイムで確認できます。

予算配分は自分で管理できる

リスティング広告の予算配分は、広告主が自由に管理・設定できます。広告の管理画面では、日毎、月毎の予算設定が可能です。キーワードごとに予算の分配を行うこともできます。また、アカウントの残高にクレジットが残っている場合でも、月毎に設定した広告料に達した場合には、広告表示を停止する設定に変更可能です。

つまり、月間の広告予算を設定しておけば、知らない間に予算以上の広告費が使われてしまうことはありません。まず大枠となる月間広告予算を決めて、その範囲内で効率的な配分を調整していくことで、費用対効果を徐々に高めながら運用できます。

詳細な広告設定機能によって、過剰な出費を抑えられるのがリスティング広告の利点といえます。予算計画や設定を怠ると広告費用を使いすぎてしまう可能性があるため、しっかり管理しておきましょう。予算設定の変更は、リスティング広告管理画面からいつでも変更できます。

広告出稿の段階では月毎の予算設定のみをしっかり行い、細かな設定は後回しでもかまいません。予算額はそれぞれの広告主によって大きなバラつきが出るため、まずは自社の成果目標などから割り出される「広告予算」の算出を優先的に行いましょう。
リスティング広告の予算設計の考え方。初期設定と運用ポイントを解説 リスティング広告の予算設計の考え方。初期設定と運用ポイントを解説

リスティング広告の費用相場

リスティング広告の費用相場

リスティング広告の予算を決めるにあたって、他社がどのくらいの費用でリスティング広告を運用しているか気になりますよね。運用経験がない方に向けて、リスティング広告の費用相場について紹介していきます。

リスティング広告の費用相場は30万円

コンバージョンをアップさせるには、ある程度まとまった金額を予算として投資する必要があると考えられています。そのため「30万円ほどの予算が準備できれば理想的」と捉えておくとよいでしょう。広告代理店では、リスティング広告運用を請け負うときの最低出稿金額を30万円前後に設定しているケースが多くなっています

リスティング広告は出稿金額の最低ラインが低く運用しやすい半面、あまりにも予算が少ないと効果が出にくいのも事実です。しっかりとした成果を出すためのボーダー額として、30万円は必要と考えているともとれます。

ただし、キーワード選定を工夫したり、出稿する地域やターゲットを絞ったりすることで、少ない予算でも効果を出せる可能性があります。たとえば、競合の多いキーワードを避け穴場的なワードを拾うこともひとつの方法です。

リスティング広告においては、検索数よりもニッチな検索ワードを複数持っていることの方が重要です。キーワード選定を工夫すれば、出稿費用を抑えることも可能だといえます。そもそも、競合の少ないニッチジャンルを扱う場合には、クリック単価が安くクリック数自体も少ないと考えられるため、低予算で出稿できることもあります。

また、店舗を構えている企業の場合はエリアターゲティング設定を行うことで、出稿地域を限定できます。こうして無駄な出稿をしないよう配慮したり、費用対効果を高める対策をすれば広告コストを削減できる可能性があるのです。

リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合の料金相場

リスティング広告の費用、効果を高めるためには様々なポイントに注意しなければなりません。全て自分でやるのは難しい…. …と思う方も多いのではと思います。そんなときの解決策として弊社のような広告代理店に運用を代行してもらう方法があります。

広告運用代行会社には、数多くのリスティング広告運用実績があるため、広告運用のノウハウが蓄積されています。そのため、キーワード選定からLPの制作、そして改善までクオリティを保った運用が可能です。また、同業種や同ジャンルの商品の事例やデータといった情報も豊富なので、初期段階から手探りにならず効率の良い運用ができます。

自社内にリスティング広告運用経験を持つ人材がいない場合でも、慣れない作業での設定ミスや失敗のリスクがありません。面倒案作業をアウトソースすることで、社内リソースや人件費の節約にもなります。ただし、運用代行会社に委託する際にはアウトソースするためのコストはもちろん必要です。

一般的には以下の4項目の費用がかかります。

  • 初期費用
  • 製作費
  • 広告費
  • 運用手数料

初期費用は、広告運用を開始する準備のための費用です。広告用アカウントの作成、キーワードの選定、広告出稿内容の設定などが含まれます。相場は5万円から10万円程が一般的ですが、契約期間を長くすることで割引いてもらえる場合もあります。

製作費とは、リスティング広告から誘導する先のLPを作成する費用を指します。広告運用代行会社に任せることもできますし、他の製作会社に依頼することもできます。

既にLPがあったり、ECサイトに誘導する場合には不要です。ただし、リスティング広告とLPは整合性が取れていることも重要ですので、安易に現在のWEBページを流用するのではなく、広告内容を含めて計画することをおすすめします。LPは作り込み方次第で製作費が大きく変わりますが、一般的なLPでは30万円から70万円程度が相場となっています。

広告費は、実際に広告を出稿するための費用です。実際にクリック課金で発生する広告費の本体部分とも言えます。予算分を広告運用代行会社に渡すのが一般的ですが、広告費なのでGoogleやYahoo!といった広告プラットフォームに支払われます。

広告展開の大きさによって費用は幅がありますが、広告運用代行会社に依頼する際は月20万円から30万円程度を最低金額としているケースが多くなっています

運用手数料は、広告運用代行会社に支払うものです。広告の運用、改善施策の提案、それらを実行することなどが含まれます。一般的には広告費の20%から30%が相場です。例えば月間50万円の広告を出向するための手数料は、20%ならば10万円、30%ならば15万円となります。

その他、どのようなキーワードや設定で運用しているか共有できるか、運用実績のフィードバックや改善施策のための打ち合わせの頻度、最低契約期間など、広告運用代行会社によって異なる部分があります。さらに詳しい広告運用代行会社の選び方はこちらの記事も参考にしてください。

リスティング広告費用はいくらから始めればいいか?広告費の目安

先ほどの説明で、設定した以上の広告費が勝手に使われることがないことはわかっていただけたと思います。また、リスティング広告費の相場についても紹介してきました。次にあなたが考えることは「自分たちはいくらの広告費をかけてリスティング広告をスタートさせるのが適切なのか?」ということではないでしょうか。

社内で過去にリスティング広告を配信した実績があれば、当時のCPA、CPCを確認することで、目標とするコンバージョン数を獲得するのにいくら広告費が必要か計算することができます。もし、過去の実績が何もなければ手探りで始めるしかありません。初めてリスティング広告を配信する際、早い段階で検証すべきことが3つあります。

1.どのキーワードがコンバージョンするのか

リスティング広告を配信するとさまざまな検索キーワードで広告が表示されます。その中で、コンバージョンするキーワードとしないキーワードに分かれます。自社の商品を購入する人が、どんな検索をしている人なのか把握することで、顧客が抱える課題に対する仮説を立てたり、SEO施策の優先順位をつけることができます。

2.現在のLPのCVRはどの程度か

リスティング広告を開始した後、LPの改善はとても大事な業務になります。LPに辿り着いた消費者に自社の商品の魅力が伝わっていなく離脱が多く発生しているとすれば、穴の空いたバケツに水を入れるようなものです。早い段階で現在のLPが良いのか、改善が必要なのかの判断をするようにしましょう。

3.CPAはいくらになるか

後述しますが、リスティング広告にかける広告費を計算するときは、1コンバージョン獲得するために必要な広告費に目標とするコンバージョン数をかけて計算します。

初めは実績がないため、様々なデータから仮説を立てるしかありませんが、実際に広告配信すればCPAがわかり、より正確な広告予算を計算することができます。上記3つの情報をなるべく少ない広告費で検証することが、リスティング広告の失敗を防ぐことに繋がります。

ただし、ある程度の広告予算を投下しなければ、そもそも広告が十分に消費者に見られず検証に必要なデータが集まらないということも起こります。先ほど説明したように、運用スタート段階でも、月30万円ほどの費用は最低限用意できると良いです。

リスティング広告の費用の決め方

リスティング広告の費用の決め方

小さくリスティング広告の配信をスタートして、CPAやCVRなどの情報が集まったら、いよいよ適切な広告費を投下する段階です。リスティング広告の費用には、さまざまな算出方法があります。無駄な費用を削減するためには、どの算出方法が事業内容に見合っているかを確認することが必要です。ここでは4つの予算算出方法を紹介します。

成果目標から逆算して決める

まずは、事業の成果目標に向かって算出していく方法について説明します。

【目標CPA×目標CV数=広告費用】

成果目標から広告予算を割り出す場合、上の計算式を用います。CPAとは、1件のCV(成果)にいくらの広告費用を捻出できるかという数値です。リスティング広告では、広告予算ありきで設定を進めるよりも、目標CPAと目標CVをもとに予算を決めるという手順が適しているとも考えられています。

目標CPAは粗利から逆算して導き出すと良いでしょう。CPAが粗利よりも小さくなるほど、効果的に運用することができます。

【目標CPA≦平均顧客単価 − 平均原価】

目標CV数は「どれくらい獲得したいか」を目標値として設定すればOKです。既にリスティング広告を出稿している場合は、これまでのコンバージョン数からどの程度増やすべきかを考えましょう。また新たに出稿する場合には、どの程度獲得すれば安定的な利益につながるかを判断して設定してください。

クリック単価の相場から逆算して決める

クリック単価は、扱う商品やサービスのジャンルごとに相場が異なります。需要や市場規模が大きく競合が多いジャンルの場合、クリック単価が高くなるのです。広告費用がクリック単価に比例して上がるものです。まずは広告のキーワードに対するクリック単価を調べてみましょう。

【広告費用=クリック単価×クリック数】

Googleキーワードプランナーのツールを使えば、リスティング広告で使うキーワードのクリック単価を簡単にリサーチできます

キーワードプランナーでは、自社が許容できるクリック単価を入力するだけで、そこから広告費用の見積もりを自動計算して表示してくれる機能が装備されています。キーワードの月間検索ボリュームや競合性なども一覧で表示されるのでGoogle広告を利用する際には必須のツールです。
Googleキーワードプランナーの使い方と代替ツールを紹介 Googleキーワードプランナーの使い方と代替ツールを紹介

広告予算の配分から決める

全体の広告予算からリスティング広告にかけられる費用を明確にし、そこから広告費用を算出する方法もあります。複数の広告媒体を利用する場合や、広告費用にあまり余裕がない場合などに適しているでしょう。

予算をもとに決める場合、リスティング広告にかける費用が全体の予算を圧迫することなく、計画通り使えます。しかしクリック単価が高ければ、その分だけ獲得できるコンバージョン数が少なくなります。予算ありきの場合、目標を達成できない可能性があることも視野に入れておきましょう。

また、市場変化によってキーワードのクリック単価相場が引き上げになったり、CPAが高騰したりすることも考えられます。すると予算計画を調整、変更させる必要も出てくるので、予算にはある程度の余裕をもたせておくことも重要です。

PR対象の商材の損益分岐点から決める

損益分岐点から広告費用を算出するのも、賢い選択肢といえます。損益分岐点とは、売上の黒字と赤字の境目を示すポイントのことです。

【損益分岐点=売値 ‐ 商品コスト】

たとえば、売値15,000円の商品を販売するとします。この商品の製造から販売までにかかるコストが5,000円だとすると、利益は10,000円になります。この10,000円が損益分岐点です。ひとつの商品を売るのにかかる広告費用が10,000円を越えてしまうと、収支はマイナスになります。そのため、この例では10,000円以下の広告費×目標販売数で広告費用を計算します。

1コンバージョンに対する広告費は、損益分岐点を越えることがないように設定するという方法です。損益分岐点よりどの程度低い金額を広告費として設定するかは、売り上げ状況や全体の広告予算などから決めます。

リスティング広告を始める際、失敗を避けるために準備すべき3のポイント

リスティング広告を始める際、失敗を避けるために準備すべき3のポイント

必要な広告費がある程度算出できたらいよいよ広告費を本格投入して運用開始です。しかし、あなたがリスティング広告のプロフェッショナルでなければ、初めから理想的な成果を出すことは難しいでしょう。

リスティング広告は広告配信しながら、最も消費者に商品を購入されやすい広告文、LPへとアップデートしていくことが前提になります。そのため、データを計測して後から改善できる準備をしていないと、いつまでもパフォーマンスの悪い広告を配信し続けることになります。そのような状態を避けるために、リスティング広告を本格配信する前に準備すべきことを紹介します。

広告配信のキーワード選定を疎かにしない

まず、軸となるキーワードを選びましょう。自社の商品やサービスを表す一般名詞が多くなります。例えばソファーのブランドであれば「ソファー」のような基本的なキーワードから開始しましょう。

次に、Googleキーワードプランナーでキーワード候補を幅広く集めます。キーワードプランナーの「新しいキーワードを見つける」機能を使えば、軸となるキーワードと一緒に検索されることの多いキーワードの組み合わせのリストが得られます。「ソファー リビング」「ソファー 2人用」「ソファー レザー」などといった候補が、数百個単位で提示されます。

その中から、自社の商品やサービスに合ったものを拾い出しましょう。この段階では相性の良さそうなキーワードを漏れなく集めておくことを意識します。そして、リスティング広告の運用を開始してからは、実際の運用成果データを検証することができます。コンバージョンにつながらないキーワードを探して除外することで、費用対効果を上げることができるのです。

自社のソファーのバリエーションの多くが布製のものでレザー製のものは種類が少なかったら、「ソファー レザー」というキーワードはコンバージョン率が低いかもしれません。比較的高価なソファーブランドを展開しているのであれば、「ソファー 安価」というキーワードの広告は、クリック数は稼げるものの、売上にはつながらないかもしれません。

また一般的には、「キャンセル」「返品」などのネガティブなキーワードは売上にはつながりません。競合他社の社名やブランド名も、指名買いをするユーザーが多いので、コンバージョン率は低くなりがちです。

これらは運用開始段階で除外しておくのも良いでしょう。ただし、返品がしやすいことを売りにしている場合や、ライバルの知名度を利用して自社製品を浸透させようとしている場合など例外はあります。自社の状況に合わせた取捨選択が大切です。

LPのパフォーマンスを分析できる準備をしておく

リスティング広告のリンクをクリックしたユーザーが遷移する先がLP(ランディングページ)です。広告は1行〜数行の文章しか見せられませんので、LPで自社の商品やサービスを詳しく紹介することになります。

このLPの出来の良さ・悪さも、リスティング広告の成果を大きく左右します。ユーザーの知りたいことに答えられていないLPでは、コンバージョンに至ってもらうことはできません。いわばLPがユーザーを追い返す、穴の空いたバケツに水を入れ続けるようなもので、いくら広告費を増やしても売り上げにはつながりません。

そこで、LPOが必要となります。LPOとは、コンバージョン率を上げるためにLPの効果測定と改善を行う施策です。基本となる手順は以下の通りです。

  • ①ユーザー像とニーズを正確につかむ
  • ②LPで伝える内容を吟味する
  • ③見せ方、押し出すことを策定する
  • ④効果測定と改善を繰り返す

LPOについて詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
LPOとは?LPO(ランディングページ最適化)対策とポイントを解説 LPOとは?LPO(ランディングページ最適化)対策とポイントを解説 ランディングページ(LP)を改善せず、放置していませんか?せっかく作ったLPはLPO対策を実施すれば成果を伸ばしていくことができます。この記事ではLPO(ランディングページ最適化)の方法、ポイントを解説します。
LPOもキーワードの選定と同じく、勘や推測だけでなく実際の計測データを元に進めるべきです。ユーザーが何を求めているのか、LPに盛り込むべき情報は何か、最も刺さる文言はどのようなものかを探し出す必要があります。そのためにはヒートマップツールなどの利用が効果的です。

ヒートマップツールでは、LPにアクセスしたユーザーがどのように行動したかを見ることができます。コンテンツのどの部分を熟読したか、飛ばしたか、どこで離脱したか、どこをクリックしたかなどですこれらの計測データが、ユーザーの思考を読み取るヒントになります。
ヒートマップとは?できることから改善手法まで解説 ヒートマップとは?できることから改善手法まで解説

Google Analytics上のCV設定を細かく設定する

リスティング広告は実際の運用成績を見ながら改善していくことができます。しかし、広告運用を始めたばかりの段階や、まだ大きな広告費をかけていない段階では、コンバージョンに至る件数が少なく十分なデータが得られないことがあります。

その際は、マイクロコンバージョンを設定し、購入につながるアクションを計測することで効果を確認します。マイクロコンバージョンとは、コンバージョンに至るまでの中間コンバージョンのことを言います。家具のECサイトであれば、家具の購入がコンバージョンです。

そして、コンバージョンの前に、商品説明やサイズ説明を見る、支払い方法や配送方法を見る、会社概要を見る、といった行動がマイクロコンバージョンとなります。

リスティング広告をクリックして商品情報ページに遷移し、すぐに購入するユーザーはほとんどいません。ユーザーが購入に至るまでの道筋を整理して、正しく誘導してコンバージョンに到達してもらうために、マイクロコンバージョンが重要なのです。

リスティング広告の成果測定においても、コンバージョン数だけでなくマイクロコンバージョンを設定することで、ユーザーの動きを可視化できます。離脱しているページが多ければ、そこに問題があるかもしれません。LPだけでなく、WEBサイト全体を改善するためにもマイクロコンバージョンを細かく設定し活用しましょう。

リスティング広告の費用対効果を上げるためのポイント

リスティング広告の費用対効果を上げるためのポイント

リスティング広告本格化の準備をして、広告配信量を増やしたあとは、ひたすら改善を実施していきます。この章ではリスティング広告の費用対効果を改善するための4つの方法を紹介します。

配信ターゲットを絞る

リスティング広告では、細かなターゲティング設定が可能です。

  • 地域
  • 年代
  • 性別

上記のように、リスティング広告ではターゲットを基本的な属性で絞り込みできます。たとえば、沖縄にある店舗の広告を東京や北海道の人に表示させても効果は見込めません。50代向けアンチエイジング商品の広告を20代の若者に配信しても反応はないでしょう。

ターゲティング設定を調整することで、こうした無駄を省くことができるのです。配信ターゲットを自社の商材ターゲットに合わせて絞り込めば、直接のコンバージョンにつながりやすくなります。

また、リスティング広告はキーワード連動型の広告なため、広告表示する必要のないキーワードにも広告が出てしまう例が多くあります。広告主が設定したキーワードとユーザーの意図がずれてしまう場合、そもそもクリックされない、クリックされてもコンバージョンにならない可能性があります。

そこで「除外キーワード」を設定し、無駄なクリックを減らしましょう。除外キーワードとは、指定した検索語句に対して広告を表示させないようにする設定です。除外キーワードを設定することで、自社の事業に重要なキーワードだけに広告を表示できるようになります。関連性はあるけれど、直接購買につながらないようなキーワードは除外しておくのが安心です。

品質スコアを向上させる

品質スコアとは、広告の使いやすさやわかりやすさ、関連性で判断される評価です。品質スコアは、検索キーワードと実際の広告の関連性を重視します。

関連性が高ければ高いほど、ユーザーにとってわかりやすく、最適化された広告であるという良い評価をもらえるのです。広告のテキスト文章とリンク先の関連性があるかどうか、関連性がわかりやすいかどうか、という点を意識して広告設定を行いましょう。

品質スコアの評価が高くなると、自社の広告が優先的に表示されるようになったり、品質インデックスの表記をつけてもらえたりと、全体的に信頼性が高まっていきます。広告の品質スコアを高めることで、広告の表示回数が上がる、クリック数やコンバージョンも相乗的に高まっていきます。
品質スコアとは?確認方法と改善方法、広告ランクを上げるコツを解説 品質スコアとは?確認方法と改善方法、広告ランクを上げるコツを解説

ロングテールキーワードを選ぶ

キーワードの選定時に、ロングテールキーワードを狙うのも有効です。ロングテールキーワードとは、3~4つの言葉を組み合わせた複数の単語からなるキーワード。ビックキーワードと呼ばれるメインキーワードを軸に、関連性のあるいくつかのワードを組み合わせて選びます。

たとえば「ダイエット 10㎏ 見た目」「旅行 おすすめ 冬」など。月間検索ボリュームが少ないニッチなワードを組み合わせれば、ターゲットを狭く絞り込むことが可能です。

またロングテールキーワードは、既に購買意欲の高まっている顕在層のターゲットにピンポイントでPRできます。検索数自体は少なくても、広告がピンポイントで刺さりやすくなったり、競合が少ないために見てもらいやすくなるなどのメリットがあるのです。ロングテールキーワードは競合性も低く、クリック単価も低い傾向にあるので費用面のメリットも大きいといえます。

細かな運用を行う

リスティング広告は、出稿するだけで成果が出るものではありません。運用していく中で見えてくるデータをもとに分析や検証を行い、改善を繰り返しながら成長させていく必要があります

  • 平均検索順位
  • クリック率(CTR)
  • コンバージョン率(CVR)

特に上の3要素は必ず確認すべき点で、ここから広告の改善点を導き出します。データの取得から分析、改善のプロセスを繰り返し回していくPDCAが重要です。細かな設定変更を重ねることが、リスティング広告運用の成功ポイントでもあります。

ただし、このような数字データを解析するにはそれなりの知識と経験が必要になるのも事実です。広告運用代理店のようなプロに依頼して相談、アドバイスを受けながら進めることで費用対効果が高まっていく可能性も大いにあります。
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【課題別】リスティング広告の改善ポイントを解説 【課題別】リスティング広告の改善ポイントを解説

リスティング広告の費用相場まとめ

リスティング広告の費用相場まとめ

リスティング広告の費用相場はあってないようなものだと捉えてみてください。自社のターゲティングや成果目標を明確に設定したうえで予算を決定するとよいでしょう。

リスティング広告はWEB広告の中でも費用対効果が高く、初心者でも取り組みやすい広告サービスではあります。ただ実際には予算の割り出しから広告費の削減、品質スコアの向上など、やるべきことがたくさんあることをご理解いただけたと思います。

参入のハードルは低いけれど、実際に成果を出すには長期的に仮説検証を繰り返していくことが重要です。効果的な広告出稿を目指すことが、結果的に費用の削減につながります。運用者の手腕が問われることにもなるため、外部業者への依頼も選択肢のひとつに入れてみてください。

ニュートラルワークスには、広告運用に精通する人材が在籍しています。大規模アカウントの運用経験がある、業界トップの大手広告代理店出身者のみが対応させていただきます。WEB広告に関するご相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

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株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
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