いろいろなWeb広告を出稿しているとCriteo(クリテオ)の名前を耳にしたり、すすめられたりしていませんか?非常に高い広告効果が期待できるCriteo(クリテオ)の特徴や広告出稿条件などをわかりやすく解説します。
目次
Criteo(クリテオ)は、リターゲティング型の動的ディスプレイ広告サービスです。Criteoはフランス・パリ発の会社で、全世界19,000社以上の広告主と契約しているリターゲティング広告のパイオニアです。日本では2011年にサービスがローンチされました。
Criteo(クリテオ)にはどのような特徴があるのでしょうか?
5つの特徴を見てみましょう。
Criteo(クリテオ)最大の特徴は、なんといってもリターゲティング型の動的ディスプレイ広告です。「リターゲティング型動的ディスプレイ広告」を噛み砕いていうと、「自社ウェブサイトを訪れたユーザーをサイト外まで追いかけ、興味関心に応じた広告を表示させる」ことです。
1つひとつ詳しく説明します。
▶リターゲティング:自社ウェブサイトを訪れたユーザーの行動を追跡すること。行動ターゲティングのひとつ
▶動的:広告内容を固定しない。ユーザーの興味関心により内容を変化させる。
▶ディスプレイ広告:ウェブサイトやアプリ上で表示される広告。バナー広告と呼ばれることも。
リターゲティング型動的ディスプレイ広告は、ユーザー行動を最も反映しているWeb広告の一つと言えます。
Criteo(クリテオ)の広告バナーは、ユーザーデータに基づき自動で生成されます。そのため、データフィードと呼ばれる自社商品データを一度用意してしまえば、ターゲットに合わせてイチイチ広告を作成する必要がありません。
Criteo(クリテオ)の広告は、商品単位でリターゲティングしており、広告自体が商品の詳細ページへ直結しているので、CTRが高くなり結果的にCVアップへとつながります。
ユーザーの商品への興味関心度を分析し、確度に応じた広告表示ができることが、Criteo(クリテオ)の強みでもあります。
Criteo(クリテオ)はYahoo!Japanと提携しており、Criteo(クリテオ)を使うことで月間150億PVのYahoo!ニュースのトップページで配信させることができます。そのほかにも、
など多数のメディアへ配信されている上、Googleなどの広告ネットワークとの連携もしています。
広告配信開始直後の1~2ヶ月は、広告のCTRなどは思ったほどではないのですが、機械学習が進むほど、精度が格段に上がります。時間経過でデータが蓄積される分、パフォーマンスの改善が日を追うごとに見込めます。
Criteo(クリテオ)の広告は、とくに相性のいい業界があります。それは、SKU(商品数)が多くニッチ商品でないECサイトや求人サイト、中古車、不動産、旅行サイトなどです。なぜこれらの業界がとくに相性がいいかと言うと、掲載商品(案件)数が多いため、AIの深層学習によりデータ分析精度が高まるからです。データ数が膨らむ分、ユーザーへの広告訴求内容とタイミングが、より緻密になります。
目安として、ECサイトであれば、最低10商品以上の品揃えが必要だとされています。
可変性が高く、ユーザーへの広告訴求が得意なCriteo(クリテオ)ですが、誰でも広告出稿できるわけではなく、出稿には条件があります。
Web広告というと、クリック課金型がメジャーのため、初期費用を抑えられるイメージがありますが、Criteo(クリテオ)の場合は、最低50万円が必要です。これはサブスクのように毎月50万円かかるのではなく、広告配信開始から50万円に達するまでは、配信を停止できないということです。配信開始後1ヶ月以内で50万円に達することもあれば、Webサイトの規模感によっては数ヶ月以上かかることもあるでしょう。
運営サイトの訪問者数が、デイリーで1,500UU以上、もしくは直近1ヶ月間で4万UU以上であることが求められます。Criteo(クリテオ)はAIの深層学習を強みとするため、ある程度のサイト規模感が必要とされています。
では、Criteo(クリテオ)を始めるにはどんなことが必要なのでしょうか?
まず、商品データフィードの作成が必須です。商品データフィードとは、自社が扱う商品データのリストのことです。
商品データフィードは、商品説明や価格、カテゴリーなど、Criteo(クリテオ)の規格に合わせる必要がるので、Criteo(クリテオ)の規格に合わせて商品データフィードを作成するのが面倒な場合は、思い切って代理店に依頼し、負荷を軽減させましょう。
Criteo(クリテオ)が提供しているタグを、自社Webサイトへ設置します。Criteo(クリテオ)には5種類の専用タグがありますが、このタグを設置することで、ユーザー行動を分析し、広告の最適化を行います。なおタグの設置には、Javascriptの知識が必要です。
Criteo(クリテオ)を導入し、広告効果を最大限に高めるためのポイントと注意点を紹介します。
Criteo(クリテオ)の要となるデータフィードを正しく設定する必要があります。データフィードが大元になるため、いかなる入力のミスも許されません。データフィードにただ登録すればいいという訳ではなく、CVアップを見越して、随時商品名や商品説明の見直しや変更をしていきましょう。
以下は、Criteo(クリテオ)のおもなデータフィードです。
id | 商品id |
---|---|
name | 商品名 |
description | 商品についての説明 |
producturl | 商品掲載ページのURL |
bigimage | 商品画像のURL |
price | 商品価格 |
categoryid1 | カテゴリーのid1 |
categoryid2 | カテゴリーのid2 |
categoryid3 | カテゴリーのid3 |
従来のリスティング広告では、パフォーマンスの悪い商品をデータベースから除外することで、コンバージョン率のアップを改善できていました。しかしCriteo(クリテオ)は、従来のリスティング広告とは異なります。AIがユーザーデータを蓄積するまでは、どのような商品がどう反応するのか分かりません。そのため、複数のカラーを登録して経過観察することが必要になります。
Criteo(クリテオ)はデータフィードに基づいた深層学習を行うとお伝えしましたが、一度登録された情報の定期的な見直しと内容変更は、随時必要です。
たとえば、せっかく新商品が発売されても、データフィードに登録されていなければ、広告反映されません。
ほかにも、
などがあります。
新商品の追加や商品の売り切れによる誘導ミスをなくすためにも、データフィードの随時更新は重要です。
Criteo(クリテオ)は、タグの実装が非常に難しいと言われています。タグの実装には、htmlはもちろんのことJavascriptの知識も必要になります。そのため、社内にエンジニアがいることが、Criteo(クリテオ)導入可否の分かれ道となるでしょう。
Criteo(クリテオ)のタグ設置は初心者ができる作業ではないので、その場合は代理店に依頼した方がいいでしょう。
Criteo(クリテオ)は、深層学習でユーザーを追跡でき、非常に効果が高い広告ですが、導入に向いている業界・向いていない業界があることに加え、導入時のタグ設置が難しく、初心者向きの広告プランではないなどの難点があるのも事実です。導入のサポートも行えますので、興味がある方はぜひお気軽にニュートラルワークスにご相談ください。