この記事のポイント
この記事でおさえておきたいポイントは以下です。
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DSPとは?
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DSPとは広告を出したい企業のために用意されたプラットフォームのことで、このプラットフォームを使って広告出稿することを「DSP広告」と呼んでいます。DSPは独立したものではなく、広告枠を提供する媒体側のプラットフォームであるSSPと連携して機能しています。
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DSPの特徴
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DSP広告では、ユーザーの基本的な属性を分析し、需要のあるターゲット層へピンポイントな広告配信をすることができます。また、類似ユーザーへの広告配信が可能なものもあります。広告の最適化を自動ですることができるのも特徴です。
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DSPの配信までの仕組み
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ユーザーが広告枠を設置しているサイトを訪問する→ユーザーのcookie情報と広告リクエストが送られる→SSPが複数のDSPにユーザー情報を送る→SSPからDSPに表示する広告のオークション開始をリクエスト→それぞれのDSPからSSPへオークションの入札結果が送られる→サイトが、最も入札価格の高いDSPに広告配信のリクエストを送る→DSPからサイトへ実際に広告が配信される、というステップが、一瞬にして自動で行われる仕組みとなっています。
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DSP(Demand-Side Platform)はどのような広告配信をしたい人におすすめなのでしょうか?細かなターゲティングがしたい、広告運用の工数を削減したいなどのDSPのメリットや主なDSPプレイヤーまで分かりやすく解説します。
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目次
DSP(Demand-Side Platform)とは?
DSPとは、Demand-Side Platformの各頭文字をとったもので、広告を出したい企業のために用意されたプラットフォームのこと。このプラットフォームを使って広告出稿することを「DSP広告」と呼んでいます。2008年に起こったリーマンショックにより、多くの金融工学エンジニアたちが広告業界に転身したことによって生まれた仕組みです。
DSPが誕生したことによって、それまでになかった新しい広告配信方法が普及しました。DSPでは、広告の枠を買い付けるところから、実際の配信や成果の分析など、最適化させるために必要なプロセスを自動で行うことが可能です。また、DSPは独立したものではなく、広告枠を提供する媒体側のプラットフォームであるSSPと連携して機能しています。
DSPのメリット・デメリット
DSPを使った広告配信にはどのような特徴があるでしょうか。メリットとデメリットの両方があるので、それぞれ詳しく解説します。
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DSPのメリット
まずはDSPのメリットを確認しておきましょう。
DSPのメリット1:ターゲットにピンポイントで広告配信できる
DSP広告では、ユーザーの基本的な属性を分析し、需要のあるターゲット層へピンポイントな広告配信をすることができます。cookie情報を使い、ユーザーの年齢・性別・居住地・趣味嗜好・行動履歴など、枝分かれしたターゲットに絞り狙い撃ちすることができるのです。
DSPのメリット2:類似ユーザーへの広告配信ができる
DSP広告の中には、類似ユーザーへの広告配信が可能なものもあります。過去に成果につながった顧客に似ている行動をとっているユーザーや、興味関心が似ているユーザーに対して広告を配信することができるのです。そのため、潜在顧客に対するアプローチも簡単にできるようになります。
DSPのメリット3:自動で最適化できる
DSPは広告の最適化を自動ですることができます。ユーザーの観覧や行動の履歴データを元に、入札単価や配信の設定を自動で行ってくれるため、企業の手間や人件費が削減できるのです。自動化することで広告運用の費用対効果が高まり、企業で働く人はその分クリエイティブな作業や新しい企画に専念できるようになります。
DSPのデメリット
DSPは画期的な広告システムですが、デメリットもあるので確認しておきましょう。
DSPのデメリット1:広告出稿への初期費用がかかる
DSPは、広告を出すときに初期費用がかかります。SNS運用やリスティング広告は初期費用がかからず手軽に始められますが、DSP広告はほとんどのサービスで利用開始時の初期投資が必要です。最低契約期間が設けられていることもあるので、導入するにはじっくり検討する必要があるでしょう。
リスティング広告とは?特徴や費用、運用方法を解説 リスティング広告の基本的な知識から効率のいい運用方法、成果を出すためのポイントをご紹介します。DSPのデメリット2:DSPサービスを比較検討するのが大変
DSP広告を提供するサービスはとても多く、それぞれの会社ごとに特色が異なります。各サービスの独自性をきちんと理解して、自社に合ったDSPを選ぶのにはなかなかの労力が必要です。広告の配信先、ユーザー情報の集め方なども異なるため、多数のサービスを比較検討するのに手間と時間がかかります。
DSPのデメリット3:広告の配信先が明確でない
DSPサービスによっては、広告の配信先が不明瞭になっていることもあります。広告の掲載先がはっきり開示されているサービスもありますが、そうでないサービスを利用する場合、いつどこで広告が配信されているのかが分からないまま利用し続けなければなりません。
中には企業イメージにそぐわないメディアや、公序良俗に反するようなコンテンツへ広告が載ってしまうこともあるので注意が必要です。
DSPの特徴、知っておくべきキーワード
DSPを利用するときに必ず知っておきたいキーワードがありますので、下記のポイントを理解しておきましょう。
オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングとは、ユーザー個人のデータを元に広告配信する手法のことをいいます。cookie情報を元にしたユーザーの属性の集まりを「オーディエンス」と呼びます。個人を特定できる情報ではありませんが、行動や購入、閲覧履歴、位置情報などからユーザーの興味関心を把握して、分類します。分類されたユーザーの中から、より効果の高いオーディエンスに対して広告を配信するという考え方です。
RTB(Real Time Bidding)
先に述べた「オーディエンス」という類似性のあるユーザー群に向けて、リアルタイムで広告入札ができる仕組みのことをRTB(Real Time Bidding)といいます。細かい広告枠ごとに入札競争が発生するようになっているので、無駄に広告枠を競い合うことがありません。
DMP(Data Management Platform)
DMPとは、Data Management Platformの各頭文字をとった略称です。ネット上のあらゆるサーバーにあるビックデータや、自社サイトに記録されたデータを自動で一括分析し、広告配信の最適化を行うプラットフォームです。
DMPは、年齢や性別、地域、職業などの人口統計学の面からみたデータと、趣味嗜好・価値観・ライフスタイルといった心理学的データを両方から、広く情報収集します。DSPはこのDMPツールと連携できるため、より精度の高いターゲティングで広告出稿することができます。
DSPとSSPの違いは?
DSPは、広告を出したい企業側に用意されたプラットフォームです。一方、SSP(Supply Side Platform)は広告枠を提供する媒体側のプラットフォームとなります。媒体側は、用意できる広告枠や、費用、出稿の希望条件などを設定し、SSPがその条件にマッチした上で最も予算が高い広告を自動配信する……という仕組みです。
DSPとSSPを通じて、媒体と広告を自動マッチングさせていることになります。DSPは需要側、SSPは供給側になるため、両者はふたつでひとつの関係性であると理解しておきましょう。
DSPの配信までの仕組み
DSP広告が配信されるまでのプロセスは、次の7ステップとなります。
1.ユーザーが広告枠を設置しているサイトを訪問する
2.ユーザーのcookie情報と広告リクエストが送られる
3.SSPが複数のDSPにユーザー情報を送る
4.SSPからDSPに表示する広告のオークション開始をリクエスト
5.それぞれのDSPからSSPへオークションの入札結果が送られる
6.サイトが、最も入札価格の高いDSPに広告配信のリクエストを送る
7.DSPからサイトへ実際に広告が配信される
この7つのステップが、一瞬にして自動で行われる仕組みとなっています。かかる時間はわずか0.1秒以内です。ユーザーがサイトを訪問し、コンテンツを観覧している最中に、上記のシステムが作動し広告配信に至っています。
DSPの課金方法
DSPの課金方法には主に2種類あり、広告主である企業の目的ごとに課金方法を選ぶ必要があります。
CPM課金
CPM課金は、広告が1000回表示されるごとに課金されます。CPM課金は、広告をたくさん表示させてユーザーに認知させることを目的とする場合に有効です。商品やサービス、企業のブランディングをするための広告出稿に適しています。また、クリック率が高い場合にはCPM課金を選ぶと得になります。DSP広告のCPM課金相場は100~500円ほどです。
CPMとは?CPMの計算方法、CPCとの違いやメリットを解説 本記事では、ネット広告の課金形式として活用されているCPMについて、他の課金形式との違いやメリットやデメリットについてまとめています。CPMの特徴をつかんでうまく活用できれば、売上や集客につながるでしょう。CPC課金
CPC課金は、広告が1回クリックされるごとに課金される方式です。CPC課金は商品やサービスなどの販売を目的にする場合有効です。クリック率が低い場合は、クリックされた回数に応じて課金されるこのCPC課金がお得になります。価格相場はCPM同様100~500円前後です。
また、CPMやCPCの他には、広告の表示された時間単位で課金されるGTS課金もあります。
日本国内の主なDSPプレイヤー
DSPは多くのサービスがあり、それぞれの独自性をしっかり把握して選ぶことが大事だといわれています。そこで、日本国内で主流となっているDSPプレイヤーの一部を紹介します。
FreakOut
FreakOut(フリークアウト)は、日本で初めてDSP広告の市場を展開した、業界の草分け的存在です。国内トップクラスのシェアを誇り、保有する広告枠は月間1,500億インプレッションにまでのぼっています。FreakOutは、連携しているSSPの数が圧倒的に多くリーチ力が高いのが特色です。
また、広告の配信先は「ブランドセーフティ機能」によってコントロールできます。評価するのが難しいとされるブランド施策効果を数値化することが可能なのも、FreakOutの魅力です。
MicroAd BLADE
MicroAd BLADE(マイクロアド ブレード)は、DSPの国内シェアNo.1のプレーヤーです。保有する月間広告枠は1,600億PVと国内最大。また、オーディエンスデータの保有規模も国内最大で、精度が高く多種多様なマーケティングを行うことができます。平面ディスプレイやプロジェクターを使った広告媒体である「デジタルサイネージ」にも対応しているため、屋外のディスプレイ広告にも適しています。
GMO DSP
GMO DSPは、国内でも広い知名度を誇る「GMOインターネットグループ」が提供するDSPサービスです。GMO DSPでは、コンバージョンに至るまでに通る複数の経路を分析する「アトリビューション分析」が可能です。
また、ブロードリーチ・検索ワードターゲティングなどの機能を備えており、潜在ユーザーを探し出しながらのターゲティングに特長があります。
まとめ
DSPの仕組みや運用に必要な基礎知識を解説しました。初期費用や各DSPの特徴、メリットデメリットなどを考慮して導入を検討してみてください。広告運用にはたくさんの知識と経験が必要です。ニュートラルワークスでは、DSPを始めとしたWeb広告の運用をお手伝いしております。導入や運用に不安がある担当者の方は、お気軽にご相談ください。