マーケティング

最終更新日: 2023.05.02

オウンドメディアマーケティングを成功させるには?事例と注意点

オウンドメディアマーケティングを成功させるには?事例と注意点

オウンドメディアマーケティングとは「自社運営するメディアを通して、新規見込み客を顧客へと変えていくマーケティング」のことです。

この記事では、オウンドメディアマーケティングのメリット・デメリットのみならず、「成功事例」や「独学する際におすすめの本」など、オウンドメディアマーケティング全般について詳しく解説します。

さらに「オウンドメディアマーケティングを成功させるポイント」についても丁寧に紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

目次

オウンドメディアマーケティングとは

オウンドメディアマーケティングとは?

「オウンドメディア」とは、自社で運営するWebサイトとブログを組み合わせたようなメディアのことです。一般的には、自社名義で運営し、自社でコンテンツを拡充していきます。

このオウンドメディアを活用したマーケティング手法を「オウンドメディアマーケティング」といいます。オウンドメディアマーケティングでコンテンツを発信していくことで、商品やサービスの購入といったコンバージョンにつなげるだけでなく、見込み客の獲得や既存顧客との信頼関係構築を目的とします。
オウンドメディアとは?成功事例30選をWeb制作のプロが目的別に紹介 オウンドメディアとは?成功事例30選をWeb制作のプロが目的別に紹介

目的

オウンドメディアを運営する目的として、主に「集客」があります。ほとんどの企業が、集客および新規顧客の獲得を目的とし、オウンドメディアマーケティングを実施しています。

ただし、獲得した顧客をどのようにコンバージョンへつなげようとしているかは、企業によって異なります。以下はオウンドメディアを運営する目的の代表例です。

  • 自社の商品やサービスの購入
  • アフィリエイト成約による収益化
  • 顧客リストを集めてリストマーケティングへ繋げる
  • 無料相談を案内して見込み客の問い合わせを増やす

オウンドメディアを運営する前に「目的を明確化」しておかないと、提供するコンテンツ内容やサイト設計がぶれてしまいます。そのため、一般的には、まず目的を明確にしたうえでオウンドメディアの設計をおこないます。

注目される理由

オウンドメディアがこれほど注目されている背景として、「広告展開によって効果が出なくなっている」という理由があります。

そもそも広告とは、企業が自社商材を認知してもらうために、さまざまなメディアを用いて不特定多数の人に向けて展開します。潜在的なニーズを抱いているユーザーにうまく届けば広告費用以上の効果を期待できます。

しかし近年では、興味がないYouTube広告をスキップしたり、テレビCMが流れた途端にチャンネルを切り替えたりするなどただ流すだけの広告には意味がありません。それどころか、あまりにも多くの広告が展開され過ぎて、広告に対してネガティブなイメージを抱くユーザーが増加傾向にあります。

こうした状況下で、広告に代わる手段として注目されているのがオウンドメディアです。

オウンドメディアとホームページとの違い

オウンドメディアとホームページとの違い

ここで一度整理しておきますが、「Web媒体のオウンドメディア」と「ホームページ」は異なります。一般的に混同されがちなので、それぞれ比較しながら違いを解説します。

オウンドメディアは、先述した通り「自社で運営するWebサイトとブログを組み合わせたようなメディア」です。これに対しホームページとは、一般的に「会社概要や自社商品、事業内容に関する情報をまとめた企業が運営するサイト」を指します。
両者の違いをもう少し明確にしていきましょう。

違いその1.運営の目的

オウンドメディアは「新規の見込み客を集めること」を主要な目的としています。その一方でホームページは「自社商品やサービスのセールス」を主な目的としています。

違いその2.対象ユーザー

オウンドメディアは「新規の見込み客になり得る不特定多数のユーザー」に向けて情報を公開しています。対照的にホームページは「取引先や企業の株主、従業員、企業情報を知りたいユーザー」に向けたコンテンツを提供します。

違いその3.掲載するコンテンツのタイプ

オウンドメディアにはユーザーが役立つ情報などの検索需要があり、なおかつ自社と関係性の深いコンテンツが掲載されます。これに対してホームページは、会社概要や自社商材の情報などが中心であり、不特定多数のユーザーが読むコンテンツはほとんどありません。

トリプルメディアとは

一般的に「オウンドメディア」は、「ペイドメディア」「アーンドメディア」と比較されることが多いです。この3つを総称して「トリプルメディア」と呼びます。

いずれも情報を発信して集客をおこなう「メディア」ですが、特徴が大きく異なります。それぞれの特性を理解して使い分けることが理想的です。

続いては、「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の概要をそれぞれ解説します。

オウンドメディア

「オウンドメディア」とは「自社が所有する(Own)メディア」のことで、「企業のコーポレートサイトやブログなどWebメディアの総称」とも呼ばれます。
オウンドメディアを用いた集客方法を「オウンドメディアマーケティング」といい、自社所有のWebメディアで情報を発信し集客します。

オウンドメディアでは、検索流入を増やし新規顧客を獲得することが重要です。そのためには、まずキーワード検索によるメディアへのアクセスを増やす必要があります。
その後、自社コンテンツの内容によって見込み客を商品を購入してくれる顧客へと育成していきます。

ペイドメディア

「ペイドメディア」とは、「コスト(Pay)を支払って運用するメディア」のことです。
主にWeb広告、紙媒体の広告、テレビCMなどが挙げられます。
ペイドメディアは基本的に不特定多数のユーザーを対象とした施策で、ユーザー自身も自社商材のことをよく知らないケースが多いです。そのため、認知拡大や新規見込み客の獲得を目的として実施されます。

「自社のことを知らないユーザーに対してアプローチする」という点では、即効性が期待できる手法です。しかし先述した通り、近年はユーザーが広告に対してネガティブなイメージを持ち、広告を無視できるようになったため、注意して運用する必要があります。

ちなみにWeb広告においては、ユーザーのインターネット上の行動を追跡すれば、確度が高いユーザーにのみ配信するといった設定も可能です。

アーンドメディア

「アーンドメディア」とは、「一般ユーザーが情報発信の起点となるメディア」をいいます。
ユーザー自身が情報の発信源となれる点が、他のメディアとは大きく異なります。主な例として、Twitter、Instagram、YouTubeなどのSNSやブログです。

まれに、企業がアーンドメディアのアカウントを持ち、他のユーザーと同じ目線で情報発信をするケースもあります。これは「ユーザー生の声によって信頼や共感を獲得する」という目的がある場合が多いです。

多くのユーザーの共感を呼ぶ内容を発信すれば、爆発的な情報の拡散が期待できます。また、膨大な数のユーザーへの影響力を持つ「インフルエンサー」に商材を紹介してもらう「インフルエンサーマーケティング」も一般的です。
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オウンドメディアマーケティングのメリット

オウンドメディアマーケティングのメリット

オウンドメディアマーケティングを実施すると、以下のようなメリットが期待できます。

  • 長期的に集客してくれる資産になる
  • 見込み客と信頼関係を構築することが可能
  • 他のライバルと差別化になる
  • 広告費を削減できる
  • 見込み客に対して効果的な情報発信ができる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

長期的に集客してくれる資産になる

オウンドメディアの運用に成功すれば、長期的に見込み客を集客してくれる「資産」になります。キーワード検索でコンテンツが上位表示される限り、メディアにアクセスが集まるためです。

Web広告やSNS投稿を実施すると集客の即効性は期待できますが、発信した情報はすぐに流れていくので、ほんの一時期の宣伝で終わってしまいます。

一方で、オウンドメディアの運営に成功すれば、コンテンツがどんどんストックされていくと同時に、見込み客の流入数が増加するため、継続的な売り上げを生み出す資産となります。

さらに「Googleアナリティクス」や「Googleサーチコンソール」でアクセス解析をすることによってユーザーのデータを蓄積することが可能です。

アクセスが集まるコンテンツを増やし、アクセスの少ないコンテンツを改善していくことで、さらなる売り上げを生み出す資産になっていきます。
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見込み客と信頼関係を構築することが可能

オウンドメディアは、見込み客との信頼関係を構築するためのツールとしても利用されています。
企業が情報を発信しユーザーがその情報を受け取るという流れは、ある種のコミュニケーションです。このコミュニケーションを繰り返すことで、ユーザーとの間に強い関係性が生まれます。

基本的にオウンドメディアへのアクセスは、キーワード検索による流入がメインです。見込み客は何かしらの悩みや問題を解決するためにキーワード検索をして自社メディアにたどり着きます。
そのため、単なる情報発信ではなく、ユーザーの悩みや問題を解決するような情報を提供できるかが重要です。

また、メディア運営者の顔写真とセットでコンテンツを掲載するなど、自社を身近に感じてもらえるように工夫する方法も効果的です。

他のライバルと差別化になる

オウンドメディアを適切に運営すれば、競合との差別化を図れます。
これは、オリジナリティーあふれたコンテンツによって、自社のブランディングを強化できるからです。

ユーザーに「〇〇といえばこのメディア」と想起されるようになれば、そのジャンルの専門家として認知されやすくなります。すると、同テーマの有益な情報を求めるユーザーと信頼関係が構築され、商品やサービス購入につながります。

簡単に言い換えると、競合の真似ではない「自社ならではのコンテンツ」を常に発信していけるかが重要です。
自社がユーザーに対して何を発信できるのか、ということを追求していく必要があります。

広告費を削減できる

広告費を削減できる点も、オウンドメディア運営の大きなメリット。
オウンドメディア運営に最低限必要なコストはレンタルサーバーとドメイン代のみで、月々数千円のコストに抑えた運営が可能です。
キーワード検索結果でコンテンツが上位表示され続ける限り、見込み客を集客してくれる資産となるため、非常にコストパフォーマンスに優れたマーケティング手法です。

ただし、運営していくための人件費がかかるため、注意が必要でしょう。またコストを無駄にしないためにも、コンテンツの内容や技術を磨き続け、更新しつづけなければなりません。

見込み客に対して効果的な情報発信ができる

オウンドメディアは見込み客に対して効果的な情報発信が可能なWebメディアです。
オウンドメディアへのアクセスの内訳として、キーワード検索で流入してくる見込み客がほとんどです。そうした見込み客に対して、有益な情報を提供すると関係性の強化が期待できます。

オウンドメディアは自社が所有しているメディアなので、提供するコンテンツは自社で自由にコントロールできます。キーワードを意識したコンテンツを作れば、見込み客に対して効果的な情報発信ができます。

メディアにやってきた見込み客に対して、関連記事やメルマガ登録にうまく誘導できるコンテンツであれば、「見込み客」を「顧客」へ変えることも可能です。
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オウンドメディアマーケティングの成功事例

オウンドメディアマーケティングの成功事例

オウンドメディアマーケティングを実施するにあたり、他社の成功事例が気になる人もいるでしょう。続いて、自社でコンテンツを配信して成功しているメディアの一部を紹介します。

  • ferret
  • FASHIONHEADLINE
  • THEBAKEMAGAZINE

それぞれの成功事例について解説します。

ferret

ferret

「ferret」は株式会社ベーシックが運営しているオウンドメディアです。Webマーケティングに関するコンテンツを提供しています。

設立して半年で月間100万PVを達成し、その後も月間500万PVを超え続けているアクセス数の多いメディアです。月間のリード獲得数も2500件を超え、会員数も40万人を超えるほど注目が高まっている企業です。

ポイントは、「Webマーケティング」というニーズが多いジャンルに関して、説得力を伴った有益な情報を提供し続けている点が成功のポイントです。ビッグキーワードを上位表示させるコンテンツの作り方や、メルマガをうまく利用したリード(新規見込み客)の獲得といったところは、参考になるかもしれません。

FASHIONHEADLINE

FASHIONHEADLINE

「FASHIONHEADLINE」は三越伊勢丹ホールディングスと株式会社イードの共同出資によって設立された「株式会社ファッションヘッドライン」が運営しているオウンドメディアです。

パリコレ現地取材や上海の展示会取材など、独自のコンテンツが人気です。20以上の専門メディア運営で培ったイードの情報配信ノウハウを活かしたことで、メディア立ち上げ3年で月間300万PVを超えました。

ファッション情報中心のメディアですが、ライフスタイル、食事、美容など他ジャンルのコンテンツも豊富です。写真と相性の良いコンテンツを効果的なビジュアルでアピールする方法は、あらゆるジャンルのオウンドメディア運営で活用できます。

THEBAKEMAGAZINE

THEBAKEMAGAZINE

「THEBAKEMAGAZINE」はチーズタルト専門店を展開している株式会社BAKEが運営するオウンドメディアです。
自社のビジネスモデルについての記事や同業のパイオニアに対するインタビュー記事を掲載しています。

このオウンドメディアの運営が成功したことで、求人数アップを実現しました。
また、取材やイベント開催依頼も増加しています。初回記事で約20,000PVを記録しており、現在は月間70,000PVを超える人気メディアまで成長しています。
オウンドメディアを適切に運用すれば、企業の広告塔になれる代表的な例です。

自社のビジネスモデルや今後にやりたいことをコンテンツとして情報配信していくブランディング方法は、多くの企業にとって参考になるアプローチ方法です。

オウンドメディアマーケティングを成功させるポイント

オウンドメディアマーケティングを成功させるポイント

オウンドメディアマーケティングの成功事例を紹介しましたが、どの企業もオリジナリティ溢れるオウンドメディアでした。
これらの事例を参考にしながら、オウンドメディアマーケティングを成功させるためには、以下のようなポイントを意識することが大切です。

  • 最終的な目標の明確化とプロセスの計画
  • 専門的かつ豊富なコンテンツ制作
  • SNSやメルマガとの連携
  • 最初のころはコンテンツ制作は外注しない
  • 定期的に分析と改善をおこなう

以下では、各ポイントについて解説します。

最終的な目標の明確化とプロセスの計画

オウンドメディア運営を成功させるには、最終的な目標の明確化とプロセスの計画は慎重に、なおかつ緻密に作りこまなければなりません。特にメディアの運営目的や見込み客の設置は重要です。これらが曖昧なまま計画を進めてしまうと、後で修正するのが難しくなって失敗するリスクが高くなってしまいます。

例として、オウンドメディアの運営計画を立てるには、最低でも次の項目を決める必要があります。

  • メディアの運営目的の決定
  • メディアを運営するリソースの確保
  • メディア全体のコンセプトの決定
  • メディアのレイアウトを考える
  • ペルソナの設定
  • 見込み客が検索しそうなキーワードの選定とリストアップ
  • 商品やサービスの購入へ繋げるプロセス
  • SEOを意識したコンテンツの作成
  • 定期的なアクセス解析・コンテンツの改善

特に、商品やサービスの購入につなげるための導線をしっかり設計せずにオウンドメディアを立ち上げると、なかなか売上につながりません。そのため、この点はしっかり時間をかけて設計しましょう。

専門的かつ豊富なコンテンツ制作

オウンドメディアマーケティングを成功させるには、専門的なコンテンツを豊富に用意する必要があります。コンテンツの量が多いほど、見込み客の流入経路を増やすことができるからです。

オウンドメディアマーケティングで即効性を期待したい場合は、「月間検索数の多いキーワード」を優先的にコンテンツとして制作しましょう。その時に、競合のサイトをリサーチすれば、必要なコンテンツのおおよその数を把握することができます。

しかし、コンテンツの数を増やすだけでは見込み客の心をつかむことはできません。オウンドメディアマーケティングで成功するには、コンテンツの「質」と「量」の両方が重要であり、この2点を意識して長期的なメディア運用をしていく必要があります。

SNSやメルマガとの連携

オウンドメディアマーケティングは、SNSやメルマガとメディアを連携させることで効果がより発揮します。SNSとメルマガの活用により、情報の拡散とプッシュ型の情報発信の両立が可能になるためです。

例えば、自社でTwitterアカウントを作成してフォロワーをあらかじめ獲得しておけば、メディア更新情報を投稿・公開することでコンテンツをフォロワーやユーザーに拡散できます。

オウンドメディアにやってきた見込み客にメルマガやLINEへの登録をしてもらうのも効果的です。登録してもらえれば、好きなタイミングでプッシュ型の情報発信やセールスが可能になります。
コンテンツマーケティングのメルマガ活用!メルマガのコツを解説 コンテンツマーケティングのメルマガ活用!メルマガのコツを解説

最初のころはコンテンツ制作は外注しない

オウンドメディアを始める際に、コンテンツ制作をいきなり外注に依頼するのは危険です。
自社で経験したことのない作業を、外部の企業へ丸投げするような形で依頼してしまうと、外部業者への指示がうまくいかない影響により、クオリティが低いものになってしまったり、修正箇所が多々あったりするなど、運営が困難になるためです。

また、外部業者に頼り切ってしまうと、キーワードを意識したSEOライティングや、わかりやすい文章の書き方などのノウハウを社内でシェアしにくいというデメリットもあります。

最初は1つのコンテンツを作るだけでも相当な時間がかかりますが、オウンドメディアをはじめて開設する場合、基本的なライティング力が身につくまでは社内でコンテンツを作るのがおすすめです。

また他社のオウンドメディアと差別化するためにも、企業独自のカラーや過去の体験などの一次情報をコンテンツ化することが重要です。企業のオリジナリティを強調させるためにも、社内のスタッフ内で制作しましょう。

定期的に分析と改善をおこなう

オウンドメディアマーケティングを成功させるためにも、掲載して完了ではなく、定期的なメディアの分析とコンテンツの改善をしましょう。キーワード検索で上位表示され、かつユーザーからも好評価を受けるコンテンツを作るには、必要な作業です。

この作業では、Googleアナリティクス、Googleサーチコンソールなどのサイト分析ツールを使うと以下のようなデータを把握できます。

  • PV数
  • 閲覧時間
  • 検索されたキーワード(検索クエリ)」

これらを定期的に計測し、コンテンツの改善に役立てましょう。

もし万が一、オウンドメディアの目的を達成できていない場合は、分析ツールから得られた結果をもとに今後の対策を計画してください。特にPV数が少ないコンテンツや狙ったキーワードで上位表示できていないコンテンツは、データ分析から原因を予測して内容を改善していくことが重要です。

オウンドメディアの戦略については、BtoBの法人リードジェネレーションサービス「ミナオシ」なども展開する、デジタルマーケティングカンパニーMOLTSのこちらの記事もご参考にしてみてください。

【独学用】オウンドメディアマーケティングを学ぶのにおすすめの本

【独学用】オウンドメディアマーケティングを学ぶのにおすすめの本

「初めてオウンドメディアを運営する」もしくは「オウンドメディアマーケティングにおいて分からない点がある」などといった悩みを解決する、オウンドメディアマーケティングに関する書籍が多く出版されています。
こうした書籍からオウンドメディアマーケティングを学ぶのもおすすめです。

以下の3冊をピックアップして紹介します。

  • 『オウンドメディアのやさしい教科書。ブランド力・業績を向上させるための戦略・制作・改善メソッド』
  • 『10年つかえるSEOの基本』
  • 『現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書』

オウンドメディアのやさしい教科書。ブランド力・業績を向上させるための戦略・制作・改善メソッド

ディーエムソリューションズ株式会社のソリューション営業部でデジタルマーケティングを手掛ける山口耕平氏と徳井ちひろ氏による著作です。

有名なオウンドメディアを運営する担当者に取材や調査をおこなった内容をまとめ、マーケティング成功のノウハウを紹介しています。
特に「コクヨ」や「Sansan」など、オウンドメディアマーケティングで成功している企業のエビデンスや具体例を紹介しているコンテンツが役に立ちます。

オウンドメディアの説明から具体的な事例まで網羅的にまとめてあるので、はじめてオウンドメディア運営に携わる人におすすめの1冊です。

10年つかえるSEOの基本

著者はWeb業界の中でSEOやコンテンツマーケティングを中心に先進的な取り組みをされている、ナイル株式会社取締役の土居健太郎氏です。

オウンドメディア運営に必須であるSEOに関する知識やノウハウをわかりやすく解説しており、小手先のテクニックではなく、タイトルどおり「10年使えるSEOの基本」を学ぶことができます。

「ユーザーにとって本当に大事な情報は必ずしも、企業の商品やサービスではない」ということをわかりやすく解説しています。

キーワード選定や「コンテンツにキーワードを盛り込むノウハウ」について網羅されており、SEOについて最初に勉強するならおすすめの1冊です。

現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書

著者はWebアナリストとしてマイクロソフト、アマゾンジャパン、リクルートで勤務経験があり、全国各地で累計350回以上の講演経験のある小川卓氏です。

メディアの改善ポイントの見つけ方、分析結果からPDCAサイクルを回す具体例、Googleアナリティクスの使い方まで網羅されており、オウンドメディア運営のデータ計測と改善ついて学ぶことができます。
キーワードによる自然検索、メルマガ、ランディングページなど項目別にどういう分析が必要かを分かりやすく説明しているので、順序を立てながら学べるでしょう。

ほかにも、データ分析で用いるツールや、データを分析する指標の設定や改善方法も紹介しているので、オウンドメディア改善のヒントが数多く掲載されています。

オウンドメディア運営の担当者に必須と言えるおすすめの1冊です。

オウンドメディアマーケティングの注意点

オウンドメディアマーケティングの注意点

オウンドメディアマーケティングを実施するにあたり、以下のような点に注意しましょう。

  • メディアを運用するリソースの確保
  • 集客できるまでに時間がかかる
  • 見込み客を顧客へ変える仕組みづくりが難しい

それぞれの注意点について、より詳しく解説します。

メディアを運用するリソースの確保

オウンドメディアの運営で一番のネックとなるのは「人材リソースの確保」と言っても過言ではありません。
オウンドメディアで集客するには、どうしても時間がかかります。さらに、しっかり結果を出せる人材はかなり希少です。

オウンドメディアの運用を完全に内製化することが難しく、人材を社内で確保できない場合は、アウトソーシングすることも検討する必要があります。以下のような会社が代表的な外注先です。

  • オウンドメディア制作の実績がある会社
  • Webコンテンツ制作を専門としている会社
  • Webマーケティングのコンサルタント会社

まずは、メディアを運営する目的をしっかり明確にし、自社で不足している人材を補ってくれる会社を選択することが大切です。

集客できるまでに時間がかかる

優良なコンテンツを公開しても、オウンドメディアで集客できるようになるにはどうしても時間がかかることを、あらかじめ知っておく必要があります。
メディアのコンテンツが検索エンジンに評価され、キーワード検索結果で上位表示されるには、少なくとも数カ月ほど必要です。

Googleを代表する検索エンジンで上位表示させるには、専門性の高いメディアを作る必要があり、ジャンルに特化したコンテンツが必須です。継続的にコンテンツの発信を続け、ある程度までコンテンツの量を増やす点も求められます。

さらに、専門性の内容によっては外部ライターではコンテンツ作成が難しい場合もあるため、社内で作成するか外注するか慎重に検討する必要があります。
この検討の期間も含め、コンテンツマーケティングは中長期的な目線で取り組まなければなりません。

「見込み客→顧客」へ変える仕組みを作りが難しい

オウンドメディア運営では、見込み客から顧客へ変える仕組みづくりが難しいということをあらかじめ認識しておく必要があります。
たとえ検索流入を増やしたとしても、アクセス数が増加するだけの結果で終わりがちです。商品やサービス購入へと繋がることを目指さなければ、オウンドメディアとしての価値が半減してしまいます。

オウンドメディアを運営する目的はさまざまですが、ほとんどの企業の目的は「商品やサービスを購入してもらって収益化すること」を目的とする場合が多いです。ただアクセスを集めるだけでは意味がなく、オウンドメディアをとおして「見込み客を顧客へと変える仕組みづくり」が必要になります。

例えば一度メディアにやってきた見込み客に対して、自社が運営するメルマガやLINEに登録してもらうように仕向ける施策などが求められます。メルマガやLINEに登録してもらうことができれば、こちらのタイミングで見込み客に対してプッシュ型の情報提供やセールスが可能になるでしょう。

オウンドメディアマーケティングのまとめ

オウンドメディアマーケティングのまとめ

現在は、多くの企業が実施してるオウンドメディアマーケティングですが、ユーザーが求める「有益な情報」をコンテンツとして発信し続けるのは時間も手間もかかります。

しかし、「信頼できるメディア」としてユーザーから評価されれば、流入してくる見込み客が増えるようになります。成熟したオウンドメディアは、まさに企業にとって「資産」となる重要な存在です。

また制作の時においても、リソースの圧迫が懸念される場合は外注することも可能ですが、はじめのうちはなるべく内製化しましょう。自社スタッフしか提供できないオリジナリティーの高いコンテンツを提供すれば、ユーザーに評価してもらえる可能性が高まります。

この記事の内容を参考にしながら、売り上げにつながるオウンドメディアの運営を目指してください。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
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Google 広告ディスプレイ認定資格
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