オウンドメディアは、さまざまな業界で成功事例が生まれているWebマーケティング施策です。金融のオウンドメディアは、YMYL領域で信頼性が求められます。
そこでこの記事では、金融業界でオウンドメディアを運営するメリットと成功事例、金融のオウンドメディアを失敗させないポイントをまとめました。金融事業に関わる方は成功事例を参考にして、オウンドメディア運営に役立ててみてください。
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目次
金融業界でオウンドメディアを作成するメリット
金融業界でオウンドメディアを作成するメリットは以下の3つです。
- 企業ドメインが信頼されやすい
- 潜在顧客へのアプローチができる
- 金融情報に感度が高い人を集められる
金融商品はしっかりと検討してから購入する傾向があります。そのため潜在顧客へのアプローチが欠かせません。
また金融業界はYMYL領域のため、信頼性が求められます。金融業を行ってきたWebサイトのドメインは信頼されやすくなるなどの特徴があります。
企業ドメインが信頼されやすい
金融事業のサービスページを運営しているドメインは、Googleやユーザーに非常に信頼されやすいです。
金融業界はYMYL領域のため、オウンドメディアで、さまざまなキーワードで上位表示を狙うのであれば、ドメインの信頼性が欠かせません。
金融業界でオウンドメディアを運営するときは、コーポレートサイトやサービスサイトのドメインの信頼性を得るためには、サブディレクトリに置きましょう。
潜在顧客へアプローチができる
金融業界に限らない話ですが、オウンドメディアは潜在顧客へアプローチできます。
当然、顕在顧客にアプローチすることが重要ですが、業界によっては母数が少なく、広告などで取り合いになってしまいます。
一方でオウンドメディアを運営すれば、母数の多い潜在顧客へアプローチできます。サービスサイトのSEOやリスティング広告だけではアプローチできない顧客に有効です。
ただし、潜在顧客は悩みや課題を感じていても、顕在化していないため、購買につながる可能性は低いです。潜在顧客の購買意欲を高める施策と一緒に行いましょう。
金融情報に感度が高い人を集められる
金融業界でオウンドメディアを運営すれば、その発信する情報には金融情報に感度の高い人を集められます。
オウンドメディアの記事を読む方は、わざわざ検索やSNSから金融情報を知るために訪れるからです。金融情報をチェックする人の中には、積極的に資産を増やしたいと考えて前向きに情報収集している方もいます。
最終的に複雑な金融商品を販売するためには、金融情報に感度の高い人を集めるのが効果的です。
オウンドメディアとは?成功事例30選をWeb制作のプロが目的別に紹介
金融業界のオウンドメディア成功事例9選
ここからは、金融業界のオウンドメディアの成功事例を10種類紹介します。
保険の教科書
保険の教科書は、ファミリーコンサルティング株式会社が運営する保険の知識が学べる金融系のオウンドメディアです。
医療保険や生命保険、がん保険、学資保険などあらゆる保険の情報が体系的にまとめられています。さらに社会保障制度に関するホワイトペーパーは、これから保険を検討する方にとって有益な内容です。
特徴としては、売り込み重視ではなく、ユーザーにとって一番大事な情報を伝えることを意識して作られているところです。
コンテンツのクオリティやサイト設計などで非常に参考になるでしょう。
MONEY PLUS
MONEY PLUSは、株式会社マネーフォワードが運営している金融系のオウンドメディアです。
個人の老後や投資、住まい、暮らしなど、お金にまつわる不安を解消するようなコンテンツを提供しています。オウンドメディアの記事だけでなく、イベントやセミナーを積極的に開催しているのもポイントです。
記事下の別記事への誘導やSEO記事以外のコンテンツ案の参考にしてみてください。
LiFeneT JOURNAL online
LiFeneT JOURNAL onlineは、ライフネット生命保険株式会社が運営する金融系のオウンドメディアです。
保険のコラムや健康に関する情報、専門家によるお悩み相談コラムなど、人生にまつわるお金の情報について書かれています。
オウンドメディアとしては、記事内の図解やデザインが非常に見やすく、コンテンツのレベルが高いといえます。
記事下のCTAでは、「無料で10秒見積もり」というボタンで、保険の見積もりが個人情報の登録なしで確認できます。コンテンツのクオリティとCTA設定の参考にしてみましょう。
日興フロッギー
日興フロッギーは、SMBC日興証券株式会社が運営する金融系のオウンドメディアです。
特徴としては、自社の編集部だけではなく、外部のメディア編集部なども招いて連載を行っていることです。
また、CTAでは、SMBC日興證券の口座を開設していると、そのままおすすめの銘柄が購入できるようになっています。SMBC日興証券で口座開設をしていなくても、口座開設のページに誘導されるような仕組みです。
連載記事の運営方法やCTAのアイデアとして参考にしてみましょう。
ARUHIマガジン
ARUHIマガジンは、住宅ローンの貸し出しや取り次ぎ業務などを行っているアルヒ株式会社が運営する金融系のオウンドメディアです。住まいと住宅ローンなどのお金のことが学べます。
特徴としては、住宅の購入を考えている読者に対して、あらゆる角度でコンテンツを用意していることです。
例えば、家を建てるために必要な費用などのメイン情報から、どのような間取りだと風通しのよい家になるかなどのサブ情報まで取りそろえています。
住宅を購入したい潜在顧客を集めるために、あらゆる角度からコンテンツを用意する部分が参考になるでしょう。
LIFUQU note
LIFUQU noteは、株式会社西日本シティ銀行が運営する金融系のオウンドメディアです。金融系の情報だけではなく、ライフハックや人生を楽しむ方法などの情報を発信しています。
特徴としては、ほとんどの記事がSEO記事で、成果の測りにくい連載記事やインタビュー記事などは少ないです。
グルメや旅、イベントの情報も掲載していますが、福岡の情報を中心にしています。CTAは来店予約とマイホーム購入のハンドブックでのリード獲得です。
潜在顧客を幅広く集めたい場合に参考になるでしょう。
iyomemo
iyomemoは、株式会社伊予銀行が運営している金融系のオウンドメディアです。先ほど紹介したLIFUQU noteと似た分野で情報発信をしています。
特徴としては、CTAが伊予銀行でのエピソードや体験談を集めて採用された方に、オウンドメディアオリジナルのグッズをプレゼントするというものです。
一般的なオウンドメディアはあくまでリード獲得を目的にするため、一風変わった取り組みがオウンドメディア運営のヒントになります。
オウンドメディアの目的もさまざまです。一般的なリード獲得以外の目的でオウンドメディアを運営したい方は参考にしてみましょう。
Money VIVA
Money VIVAは、株式会社三井住友銀行が運営する金融系のオウンドメディアです。お金について楽しみながら学べるというコンセプトで運営されています。
特徴としては、三井住友銀行がおすすめしたい商品やサービスのコンテンツが非常に充実していることです。つみたてNISAやNISA、iDeco、投資信託などは、リッチな図解が入ったSEO記事や漫画の記事もあります。
金融系の情報を学びやすくするコツが学べるオウンドメディアです。
りそなBiz Action
りそなBiz Actionは、株式会社りそな銀行が運営する金融系のオウンドメディアです。企業の成長を応援する情報メディアというコンセプトで運営されており、中小企業がターゲットになっています。
明確に中小企業経営者や個人事業主にターゲティングされていて、ここまで紹介してきたオウンドメディアの雰囲気とは大きく違います。
ビジネスマン向けに金融系のオウンドメディアを運営する際に、参考にしてみましょう。
金融業界のオウンドメディアを失敗させないポイント
金融業界のオウンドメディアを失敗させないポイントは以下の5つです。
1.目的やゴールの設計
2.信頼されるデザインにする
3.サブドメイン・サブディレクトリで運営する
4.ターゲットユーザーを広げすぎない
5.リード獲得を欠かさない
特に2.と3.は、金融業界のオウンドメディアでは強く意識したいポイントです。それぞれについて解説します。
目的やゴールの設計
オウンドメディアが失敗する一番の理由は、目的やゴール設計をおろそかにすることです。
オウンドメディアは、成果を出すために時間がかかる施策です。何のために運営しているのか、どこをゴールに運営しているのかわからなくなると、成果が出る前に頓挫してしまいかねません。また運営にも、外部のライターを用意するなどで継続的に費用が発生します。
オウンドメディアの一般的な目的やゴールは、潜在顧客の獲得であることが多いです。そこからズレる場合は、慎重に検討する必要があります。
例えば、認知度向上やファン化などの目的で運営する場合は、オウンドメディアで行うべきかよく検討しましょう。
信頼されるデザインにする
金融業界のオウンドメディアは、何よりも信頼できる印象を演出することが重要です。
誠実さが伝わるコピーを用意したり、どこの誰が提供しているものなのか明確に示したりする必要があります。
第三者からオウンドメディアのデザインをみて、この事業者であれば問題ないだろうと思われるようなデザインを心がけましょう。
サブドメイン・サブディレクトリで運営する
金融業界でオウンドメディアを運営する場合は、サービスサイトやコーポレートサイトのサブドメインかサブディレクトリで運営する必要があります。
金融関連のキーワードで上位表示を狙うには、ドメインの信頼性が極めて重要です。なぜなら、金融はYMYL領域に属するためです。
オウンドメディアをサービスサイトやコーポレートサイトのサブドメインやサブディレクトリで運営する理由は、それらが信頼性の高いドメインである可能性が高いためです。
また、金融関連の事業を営む運営者であることが必要で、この点は金融業界のキーワードで上位表示を狙う上で不可欠なポイントとなります。
ターゲットユーザーを広げすぎない
金融業界のオウンドメディアは、お金に関連することから、記事として発信する情報を広げすぎてしまうことがあります。
ターゲットユーザーを広げすぎて、さまざまな情報を詰め込んだオウンドメディアにすると、専門性のあるWebサイトだと認められない可能性が出てきます。
潜在顧客のアプローチだからとターゲットユーザーを広げすぎて、専門性の薄いWebサイトにならないよう注意しましょう。
リード獲得を欠かさない
目的やゴール設計の部分でも触れましたが、オウンドメディアの一般的な目的やゴールは、潜在顧客の集客です。
SEOで上位表示してアクセスを集めても、リードとしてこちらからアプローチする情報を得ていないと、商品やサービスの販売につなげられない可能性が高いです。
記事内のCTAにホワイトペーパーや商品、サービスの資料請求などを設置することがおすすめです。
当然、リード獲得を目的にしないオウンドメディアも存在します。しかし、金融業界の商品は、比較検討の時間が他の業界より長い傾向があります。そのためリードを獲得して、継続的にコミュニケーションをとった上で商品やサービスの購入につなげましょう。
オウンドメディア立ち上げに必要な手順とは?成果につながる運用ポイント解説
オウンドメディアを運営する時の注意点
金融業界に限らずオウンドメディアを運営するときの注意点は以下の3点です。
1.成果が出るまでに時間がかかる
2.運営費用がかかる
3.初期設計が重要
一つずつずつ解説します。
成果が出るまでに時間がかかる
オウンドメディアは成果が出るまでに時間がかかります。特にSEOで記事ページが上位表示されてアクセスを集めるまでに長い時間を要します。
オウンドメディアを内製または外注する場合は、十分な期間を確保して取り組むべきです。一般的に、記事が検索で上位表示し始めるのは半年から1年かかります。1年経っても上位表示が得られない場合は、初期設計に改善の余地があるといえるでしょう。
運営費用がかかる
オウンドメディアの運営費用は、ライターの外注費用や、ツールの使用料など、ある程度の予算が必要になります。もちろんクラウドソーシングなどで、低い報酬でライターに執筆を依頼することもできます。しかし、SEOで上位表示させられるほどの知識やスキルがないケースもありえます。
成果にコミットする事業者ほど、費用は高いです。あらかじめ運営費用がいくらかかるのか、いくら売上につながれば続けられるのか、事前に考えておきましょう。
初期設計が重要
オウンドメディアの運営で最も重要なのが初期設計です。オウンドメディアにおける初期設計は、競合調査をもとに同じ業界内のオウンドメディアと戦うことができるか確認しましょう。
特にSEOは、椅子取り合戦にも例えることができます。もし競合のWebサイトのドメイン評価が高く、コンテンツの質が高い場合、自社のオウンドメディアがSEOで上位表示することは難しい可能性が高いです。初期設計の段階で、上位表示が狙えるキーワードの選定を行わなければなりません。
この初期設計が間違っていると、1年経っても検索からアクセスを集められない可能性が高くなります。
オウンドメディアを内製する場合でも、初期設計だけでもプロのアドバイスを受けることをおすすめします。
オウンドメディアマーケティングを成功させるには?事例と注意点
金融のオウンドメディアは初期設計が重要
金融業界でオウンドメディアを運営するメリットと成功事例、失敗させないポイント、注意点を紹介しました。
金融業界に意外にも共通しますが、オウンドメディアは初期設計が重要です。サブドメインやサブディレクトリで運営せずに、新規ドメインで運営をスタートしてしまうとSEOでの上位表示は非常に難しくなります。
慎重に初期設計を行った上で、潜在顧客を集められるオウンドメディアの運営を目指しましょう。
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【動画】オウンドメディアの勝ちパターン大公開!
リード獲得を目的とした戦略的なオウンドメディア構築をプロが徹底解説