NEUTRAL WORKS

TOP  >  ブログ  >  トヨタ式のなぜなぜ分析って?5回のWHYがなぜ重要なの?なぜなぜ分析の注意点

BLOG

トヨタ式のなぜなぜ分析って?5回のWHYがなぜ重要なの?なぜなぜ分析の注意点

2020.07.30

マーケティング

AUTHOR / 三木 五月

問題の原因を徹底して掘り下げるトヨタ式の問題解決フレームワーク

なぜなぜ分析とは?

なぜなぜ分析とは?

なぜなぜ分析は、トヨタ自動車から生まれた問題解決のフレームワークです。トヨタ自動車工業元副社長である大野耐一氏の著書『トヨタ生産方式』によって広く知られるようになりました。

1つの問題に対して「なぜ?」と問題が起こった原因を見つけ出し、さらに見つかった原因に対して「なぜ?」とその原因が起こった原因をさらに見つけることを繰り返していき、問題の根本的な原因を明確にして改善策を練るための手法です。

大野耐一氏が著書の中で「5回の『なぜ』を自問自答する」と説明したことから、英語では「5Whys」と呼ばれることもあります。

なぜなぜ分析のやり方をトヨタでの実践例で紹介

なぜなぜ分析のやり方をトヨタでの実践例で紹介

では大野耐一氏の著書『トヨタ生産方式』で紹介されているなぜなぜ分析のやり方を紹介していきます。本の中では例題として「機械が動かなくなった」という問題を解決するためになぜなぜ分析を行っています。

1回目のなぜ:機械が動かなくなったのはなぜ?

答え「オーバーロードがかかり、ヒューズが切れたから」

2回目のなぜ:オーバーロードがかかったのはなぜ?

答え「オーバーロードがかかったのは、軸受部の潤滑が十分でないから」

3回目のなぜ:十分に潤滑しないのはなぜ?

答え「十分に潤滑しないのは、潤滑ポンプが十分くみ上げていないから」

4回目のなぜ:十分くみ上げられないのはなぜ?

答え「十分くみ上げられないのは、ポンプの軸が摩擦してガタガタになっているから」

5回目のなぜ:摩擦したのはなぜ?

答え「摩擦したのは、ストレーナー(濾過器)が付いていないので切粉が入ったから」

5回の「なぜ?」を繰り返した結果、例題では「ストレーナーを取り付ける」という対策にたどり着きました。このように、なぜなぜ分析は企業では主に品質管理や労働安全管理の現場で取り入れられている問題解決方法です。

なぜなぜ分析をする際の注意点

なぜなぜ分析をする際の注意点

なぜなぜ分析は、一見簡単に思える方法ですが、実践してみると分析が迷走したり解決策にたどり着かない場合もあります。ただ「なぜ?」を繰り返すだけでは、根本的な原因にたどり着けず解決方法を見出せないのです。なぜなぜ分析を行う際の注意点を解説します。

問題を抽象的にとらえず、具体化する

なぜなぜ分析を行う前に、問題を具体的に抽出してゴールを明確化することが大切です。
悪い例:「なぜ残業時間が多いのか?」
良い例:「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」

上記の例では、残業時間の削減をゴールに設定するのではなく、より具体的に「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」という根本的な問題をゴールに設定する方が、より明確に解決方法が見いだせるでしょう。

個人の問題に帰結させず、組織としての改善点を見つける

なぜなぜ分析では、個人に原因を求めず組織として仕組みやシステムの問題を見つけることで、効果的な改善策につながります。一見すると個人の問題だと思ってしまいがちなことでも、根本的な解決策を見つけるためには、組織の仕組みや制度、システムの流れなどを客観的に見つめてなぜなぜ分析を行うことが大切です。

悪い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」→「気合が足りないから」

良い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」→「仕事が多いから」

このように「なぜ、そうなるのか」ではなく「何が原因で、そうさせているのか?」を深掘りしていきましょう。

「なぜ?」は具体的な1つの現象に絞りこむ

なぜなぜ分析では、答えを具体的に絞り込むことが大切です。次の「なぜ?」に繋げるためにも、答えは具体的に分解して考えてみましょう。

悪い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」→「仕事が多いから」
ここで挙げた答えには、本人の担当の仕事、他者から依頼された仕事、後輩のサポートの仕事、明日の準備のための仕事など複数の答えが混ざっています。

良い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」

  • 本人の担当の仕事が手付かずだから
  • 他者から依頼された仕事が多いから

このように「なぜ?」の答えを細かく分解し、状況に合わせて次の「なぜ?」の対象を1つに絞って分析を繰り返していきましょう。

「なぜ?」はすべて関連するように繋げていく

なぜなぜ分析では、現象のつながりを途切れさせないようにしましょう。一見つながっているように見えて、具体的なつながりが途切れている例があります。

悪い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」→「仕事が多いから」
この例では、定時退社と仕事の量は具体的なつながりがないのです。具体的なつながりに注目してみると「他者から依頼された仕事が多く、本人の仕事が手付かずだから」という原因が見えてきます。

良い例

「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」→「他者から依頼された仕事が多いから」

現象が具体的につながっているかは、分析結果を逆にして「だから」でつないで確認してみると分かりやすいでしょう。「仕事が多い、だから定時退社できない」と「他者から依頼された仕事が多い、だから定時退社できない」では、後者の方がより論理的な分析になっていますね。

「なぜ?」は自分、組織がコントロールできる範囲で考える

なぜなぜ分析では「なぜを5回繰り返せ」と言われています。しかし、5回という回数は絶対ではありません。このなぜなぜ分析のゴールは、表面上の問題を深掘りして根本的な原因を探り出し、解決策にたどり着くこと。根本的な原因を突き止められれば、なぜなぜ分析が何回になっても構わないのです。

ただし、2、3回でなぜなぜ分析を終えてしまうと、根本的な原因の解決には至らず、同じトラブルがまた発生してしまうことが多くあります。また、なぜなぜ分析の回数が多すぎても、自分でコントロールできる範疇外にまで問題が広がってしまい、解決が難しくなります。

例えば、なぜなぜ分析で「なぜ定時で仕事が終わらないのか?」という問題の分析を繰り返して「他者から依頼される仕事が多すぎるから」という原因にたどり着いたとします。ここで「仕事が多すぎる」という原因を深掘りしてしまうと「なぜ仕事量が多いのか?」「会社が人手不足なのはなぜか?」といった自分でコントロールできる範疇外の問題になり、解決できなくなってしまいます。

この場合、「なぜ他者の分の仕事を依頼されるのか?」という問題の分析に舵を切り、「仕事の分担が偏っている」などの原因を見つけることで、自分でコントロールして解決できる方法を見出せるようになります。

まとめ

なぜなぜ分析は、問題の解決策を見つけたりや再発を防止したりするための分析法です。根本的な原因を特定することは可能ですが、解決策を見つけるために原因を見出すのであって、問題の責任の所在をはっきりさせたり、個人の責任を追及したりする方法ではありません。そもそも問題の原因が1つでない場合も多いのです。

この記事で挙げた例でいえば、定時退社できない原因は仕事の分担だけでなく「上司より先に帰れない雰囲気」も原因になっているかもしれません。一度間違った方向でなぜなぜ分析を進めると、すべてが違う方向に向かってしまいます。恣意的な分析にならないよう、見直しと修正を行いながら進めましょう。なぜなぜ分析はコツさえ掴めば問題解決に力を発揮する分析方法です。上手に活用してみてくださいね。

三木 五月

AUTHOR : 三木 五月

代表取締役社長

この人の記事を読む

RELATED

CONTACT US
IT導入補助金ECサイト制作