Web広告

最終更新日: 2023.11.14

Google YouTube広告とは?種類や配信のコツなどを解説

Google YouTube広告とは?種類や配信のコツなどを解説

広告運用担当者の方には「YouTube広告で自社商品の魅力を伝えたい」「YouTube広告で認知拡大する方法を知りたい」といったニーズがあるのではないでしょうか。

近年ではYouTubeアプリの利用者数が増加し、アプリだけでなくテレビでもYouTubeを見るユーザーも増えてきています。

この記事では、GoogleのYouTube広告について以下のような観点から解説します。

  • YouTubeの現状
  • GoogleのYouTube広告とは何か
  • YouTube広告のメリット
  • YouTube広告の種類と費用
  • YouTube広告の基本情報
  • YouTube広告の配信を効果的に行うためのコツ

この記事を読むことで、YouTube広告の種類やターゲティングの種類など、YouTube広告の基礎について学べ、自社のマーケティングでYouTube広告をどのように取り入れていけばいいか理解できるでしょう。広告運用担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

YouTubeの現状

YouTubeの現状

YouTubeは月間利用者数25億人を超え、世界中のユーザーから利用されている動画配信アプリです。

参考:Biggest social media platforms 2023 | Statista

ここからはYouTubeの現状について「年代ごとのアプリの利用率」と「性別ごとのアプリの利用率」を見ていきましょう。年代別に見ると、YouTubeアプリの利用率は以下のようになっています。

年代ごとアプリの利用率

年代 アプリの利用率
10代 96.5%
20代 97.2%
30代 94.0%
40代 92.0%
50代 81.2%
60代 58.9%
全年代 85.2%

引用:令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査|総務省

YouTubeアプリは10〜40代にかけて90%以上のユーザーに利用されています。50代のユーザーの利用率も80%を超えており、全年代を通して利用率が高いことがわかります。

一方、性別ごとのアプリ利用率については以下の通りです。

性別ごとのアプリの利用率

性別 アプリの利用率
男性 87.9%
女性 82.5%

引用:令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査|総務省

男性・女性ともに80%以上のユーザーに利用されており、男性のほうが若干多く利用されていることがわかります。

こうした数値から、YouTubeは男女ともに10〜40代にかけて多くのユーザーに利用されていると考えられます。そのため、YouTube広告を活用すればより多くのユーザーにアプローチできるのです。

GoogleのYouTube広告とは

GoogleのYouTube広告とは

YouTube広告とは、YouTube上で配信できる動画広告のことです。Google広告には「ディスプレイ広告」や「レスポンシブ広告」などさまざまな種類の広告が存在し、YouTube広告(動画広告)はそのうちの1つとなっています。

YouTube広告の特徴は、視覚や聴覚から商品・サービスの訴求ができることです。例えば、YouTubeである動画を視聴しているユーザーに対し、動画の途中で広告動画を流すことができます。こうした動画広告はスキップされることもありますが、商品・サービスの認知拡大には大きく貢献するでしょう。

YouTube広告を含む動画広告には、以下のような3つのメリットが存在します。

  • 多くの情報を伝えられる
  • ストーリーで伝えられる
  • 効果検証しやすい

前述の通り、YouTube広告などの動画広告では、視覚と聴覚から情報を伝えられます。例えばディスプレイ広告やバナー広告といったWeb広告は、テキストやビジュアルによる訴求がメインとなります。一方で、動画広告ならBGMや効果音を加えたり、アニメーションを使ったりすることで、さらに情報が増え、ユーザーの注意を引くことができるのです。

そして情報を多く盛り込めることから、ストーリーで伝えやすいといったメリットもあります。ここでは、SONYから販売されている「LinkBuds S」という商品を例にご説明しましょう。

こちらの商品には、「もうハズさない」といったキャッチコピーが付けられています。しかしテキストだけでは「もうハズさない」の意味合いが完全には伝わっていないでしょう。

一方動画広告では、「買い物」「電車」「着替え」といったさまざまなシーンにおいても「もうハズさない」というメッセージが添えられています。つまり、買い物や着替えの際にイヤホンを外す必要がなく、電車の中でも雑音が入ってこないといったベネフィットが直感的に伝えられるのです。。

このように、テキストでは伝えにくい微妙なニュアンスも含められることで、ストーリー展開をできるのが動画広告のメリットです。

さらに、動画広告では効果検証をしやすいという利点もあります。それは再生数や再生時間など、動画広告ならではの指標が存在するからです。「ターゲットに視聴されているか」や「どこで離脱されているのか」といった視点からデータ分析を行うことで、PDCAサイクルを回しながら改善することができます。
YouTubeの動画広告とは?仕組みや目的別の種類、配信効果を解説 YouTubeの動画広告とは?仕組みや目的別の種類、配信効果を解説 本記事では、YouTube広告の動画広告について、種類やメリット、デメリット、注意点、設定方法から効果を上げるコツまで紹介しています。利用ユーザーの多いYouTubeを活用した、効果的な広告運営を目指しましょう。

YouTube広告のメリット

YouTube広告のメリット

YouTube広告においては、以下3つのメリットが存在します。

  • 幅広いユーザーへリーチできる
  • ターゲティング・フォーマットの種類が豊富
  • 効果検証が可能

上記のメリットを知ることで、マーケティングの目的に合わせてYouTube広告を活用できるようになるでしょう。それぞれのメリットについて解説します。

幅広いユーザーへリーチできる

YouTube広告を活用することにより、幅広いユーザーへアプローチすることが可能です。日本国内では月間6,500万人以上ものユーザーがYouTubeを利用しているからです。

最近ではテレビでYouTubeを視聴するユーザーも多く、Googleの調査によると、1,500万人以上のユーザーがテレビから見ていることがわかっています。

10〜40代のユーザーのうち90%以上がYouTubeアプリを利用していることからも、家族でYouTubeを視聴しているといったシーンも想定できるでしょう。実際に、テレビ画面でYouTubeを見る層のうち、50%が家族やパートナー、友人と一緒に見ていると判明しています。

参考:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に

ターゲティング・フォーマットの種類が豊富

YouTube広告にはターゲティングやフォーマットの種類が数多く存在しています。

例えば、ターゲティングにはユーザー属性を絞り込む「オーディエンスターゲティング」と表示場所を指定する「コンテンツターゲティング」の2種類の項目があります。単純な属性情報以外にもユーザーの興味関心やライフイベントごとに分類することもできるため、より細かくターゲットを絞り込むことが可能です。

またYouTube広告には7種類のフォーマットが存在し、それぞれ特徴が異なっているため、目的ごとに使い分けができます。こうした特徴から、ターゲットを絞り、適切な広告フォーマットを選ぶことで、広告の配信効率が向上すると考えられるでしょう。

効果検証が可能

効果検証ができることもYouTube広告のメリットの1つです。なぜならYouTube広告では「表示回数」や「視聴率」「視聴回数」といった細かい指標を立てられるからです。効果検証においては、適切なKPIを設定し目標を達成しているかどうかを確認することで、改善することができます。

またYouTube広告では、配信状況をリアルタイムで確認できるといった特徴があります。その際状況に応じて入札単価を調整したり、効果のなかった広告を停止したりすることも可能です。

日本最古の総合広告代理店・廣告社株式会社が運営する「CMの窓口」では、『YouTube広告のメリットとは?インターネット動画広告最大手の魅力』という記事にて、動画広告の魅力の解説と共に、YouTube広告の特徴やメリットを詳しくご説明していますので、併せてご参考にしてみてください。

YouTube広告の種類と費用

YouTube広告には7種類の広告フォーマットが存在し、それぞれ費用相場が異なっています。

YouTube広告の種類 料金体系 費用相場
スキップ可能なインストリーム広告 広告視聴単価制(CPV単価制) 2円〜25円(1回あたり)
スキップ不可のインストリーム広告 インプレッション単価制 400〜600円(1,000回ごと)
バンパー広告 インプレッション単価制 400〜600円(1,000回ごと)
インフィード動画広告 広告視聴単価制(CPV単価制) 2〜6円(1クリックごと)
アウトストリーム広告 インプレッション単価制 400〜600円(1,000回ごと)
マストヘッド広告 インプレッション単価制 1日あたり数百万円など
オーバーレイ広告 クリック単価制/インプレッション単価制 3~20円(1クリックあたり)/400~600円(1,000回あたり)

フォーマットの特徴や費用発生条件について知ることで、自社に最適なフォーマットを選べるでしょう。この章では、それぞれの広告の種類と費用相場について解説します。

スキップ可能なインストリーム広告

スキップ可能なインストリーム広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

インストリーム広告とは、動画の再生前後、または再生中に表示される動画広告のことです。スキップ可能なインストリーム広告では、動画広告が5秒再生されるとスキップできるようになります。

目的 ・販売促進
・見込み顧客の獲得
・Webサイトのトラフィック
・ブランド認知度とリーチ
・商品やブランドの比較検討
料金体系 ・広告視聴単価制(CPV単価制)
・目標インプレッション単価
・目標コンバージョン単価
・「コンバージョン数の最大化」入札戦略
費用相場 2円〜25円(1回あたり)
費用発生条件 広告視聴単価制(CPV単価制)
・ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴した場合
・30秒経つ前に動画を操作した場合
その他
・インプレッション数に基づいた料金

インストリーム広告を使用できる場面は多く、販売促進や見込み顧客の獲得など幅広い目的で利用できます。

インストリーム広告では、「広告視聴単価制(CPV単価制)」を採用しています。広告視聴単価制とは、ユーザーが1 回視聴するたびに支払いが発生する入札方法のことです。

CPV単価制では、ユーザーが動画を30秒間視聴した場合や、30秒未満の広告なら最後まで視聴した場合にカウントされます。あるいは、動画広告が30秒再生される前にユーザーが動画に対してアクションを起こした場合にも入札されます。

スキップ不可のインストリーム広告

スキップ不可のインストリーム広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

インストリーム広告は動画の前後や再生中に流れる広告ですが、スキップ不可の場合、ユーザーは途中で広告をスキップすることができません。

目的 ブランド認知度とリーチ
料金体系 インプレッション単価制
費用相場 400〜600円(1,000回ごと)
費用発生条件 広告が表示される

ユーザーは最後まで動画広告を視聴することになるため、ブランドの認知拡大やターゲットユーザーへのリーチに貢献すると考えられます。

スキップ不可のインストリーム広告においては、インプレッション単価制を用いています。インプレッション単価制とは、インプレッション数に応じた単価を設定して入札される方法のことです。広告表示1,000 回あたりの平均額を設定し、費用相場は400〜600円となっています。

例えば、目標インプレッション単価を500円に設定すると、1インプレッション当たり0.5円の広告費が発生します。

バンパー広告

バンパー広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

バンパー広告とは、6秒以内で再生される動画広告で、動画の再生前後、または再生中に表示されます。

目的 ブランド認知度とリーチ
料金体系 インプレッション単価制
費用相場 400〜600円(1,000回ごと)
費用発生条件 広告が表示される

バンパー広告もスキップ不可のインストリーム広告と同様に、再生中ユーザーがスキップすることはできません。そのため、ブランドの認知拡大やターゲットユーザーへのリーチに役立ちます。

バンパー広告ではインプレッション単価制が採用されており、1,000回ごとに支払う広告費を設定して配信します。そのため、CPV単価制などよりも比較的広告費をコントロールしやすいといった特徴があります。

インフィード動画広告

インフィード動画広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

インフィード動画広告とは、通常の動画コンテンツと同様に表示される広告動画です。YouTubeの関連動画の横や検索結果、モバイルのトップページなどに表示されます。

目的 商品やブランドの比較検討
料金体系 広告視聴単価制(CPV単価制)
費用相場 2〜6円(1クリックごと)
費用発生条件 サムネイルをクリックして広告を視聴した場合

インフィード動画広告では一般的な動画と同じ感覚で視聴してもらうことが必要になります。そのため、商品やブランドを比較検討するユーザーに向けて配信すると効果的です。

インフィード動画広告では1クリックごとに費用が発生する広告視聴単価制(CPV単価制)を採用しています。それ以外のアクションでは費用が発生せず、1クリックごとの相場は2〜6円です。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

アウトストリーム広告は、モバイルのみで配信される広告動画です。アウトストリーム広告では音声なしで再生され、ユーザーがタップすることでミュートが解除されるといった仕組みとなっています。

目的 ターゲットへのリーチ
料金体系 インプレッション単価制
費用相場 400〜600円(1,000回ごと)
費用発生条件 動画が2秒以上再生された場合

アウトストリーム広告は、より多くのターゲットへリーチしたい場合に最適です。その理由は、YouTube以外のSNSユーザーにも表示されるからです。また静止画コンテンツに再生されるため、ユーザーが注目しやすいといった特徴もあります。

料金体系はインプレッション単価制を採用しており、動画が2秒以上再生された場合に費用が発生します。

マストヘッド広告

マストヘッド広告

引用:動画広告フォーマットの概要|Google広告ヘルプ

マストヘッド広告とは、音声なしの動画として自動再生される動画広告です。パソコン、モバイル、テレビ画面で表示され、それぞれ再生方法が異なっています。

目的 商品・サービスの認知拡大
オーディエンスへの短期的なリーチ
料金体系 インプレッション単価制
費用相場 1日あたり数百万円など
費用発生条件 インプレッション数に基づいた料金

マストヘッド広告は販売イベントなどに適した広告フォーマットです。例えば、新しく商品やサービスを販売する際に認知度を高めたいシーンや、短期間で大規模なオーディエンスにリーチしたいシーンで活用できます。

料金体系はインプレッション単価制となっているため、インプレッション数に基づいた料金となっています。費用相場はその他の広告に比べて圧倒的に高く、1日あたり数百万円かかる場合もあります。

ただし、その他の広告とは異なり、Google の営業担当者を通じて予約ベースでのみ利用できます。そのため、費用感についても担当者への問い合わせによって決まるでしょう。

オーバーレイ広告

オーバーレイ広告とは、YouTubeの動画コンテンツ内に表示できるディスプレイ広告のことです。動画の画面に覆いかぶさるように表示されることから、「オーバーレイ」と名付けられています。

目的 認知拡大
料金体系 ・クリック単価制
・インプレッション単価制
費用相場 クリック単価制
3~20円(1クリックあたり)
インプレッション単価制
400~600円(1,000回あたり)
費用発生条件 クリック単価制
広告がクリックされた場合
インプレッション単価制
広告が1,000回表示された場合

オーバーレイ広告は動画の邪魔をしませんが、つい目に入って来るものです。そのため、自社商品やサービスの認知拡大につながるでしょう。

料金体系はクリック単価制またはインプレッション単価制となっていて、それぞれ単価が異なっています。インプレッション単価制の場合、その他の動画と相場は変わりませんが、クリック単価制の場合は1クリックあたり3~20円と幅広いです。

映像制作やオンライン配信サポートを行うNP CREATIONでは、『Youtube広告の種類と効果的な広告動画とは』という記事にて、利用者の動向から広告の種類、効果的な広告動画のポイントを詳しく解説していますので、ぜひご参考にしてみてください。

YouTube広告の基本情報

YouTube広告の基本情報

YouTube広告では広告主が達成したいキャンペーン目標を設定したり、リーチしたいターゲットを設定したりすることができます。こうしたYouTube広告の基本情報を理解することで、マーケティング施策に見合った広告運用ができるようになるでしょう。「YouTube広告のキャンペーン目標」と「YouTube広告のターゲティング」について解説します。

YouTube広告のキャンペーン目標

YouTube広告にはビジネス目標がいくつかあり、広告ごとにキャンペーンで達成したいと考えているビジネス目標を選択することが可能です。

YouTube広告で設定可能なキャンペーン目標は、以下のようになります。

目標 用途
販売促進 ・販売やコンバージョンにつながる可能性が高いユーザーにアプローチする
・お客様のサイトを訪れたことがあるユーザー、または購入に至る可能性が高いユーザーに働きかける
見込顧客の獲得 関連性の高いユーザーに、ニュースレターの配信登録や連絡先情報の提供などを通じて関心を示すよう促す
Webサイトのトラフィック 見込顧客にWebサイトへの訪問を促す
商品やブランドの比較検討 ・商品のリサーチまたは購入を検討しているユーザーに、お客様のブランドまたは商品をアピールする
・ブランドに関心を示したユーザーに働きかける
・今後ブランドや商品を検討してもらえるようユーザーに働きかける
ブランド認知度とリーチ ・ブランドを効率的に活用しながら、幅広いユーザーにリーチする
・関連性の高いユーザーの間でブランド認知度を高める
・ユーザーにブランドを知って覚えてもらえるよう多様な広告フォーマットを使用する
・指定した週あたりのターゲット フリークエンシーでオーディエンスにリーチしてブランド認知度を向上させる

引用:Google 広告のキャンペーン目標について|Google広告ヘルプ

例えば、自社サイトへのアクセスを集めたい場合は、「Webサイトのトラフィック」を選びます。一方、ターゲットに自社のブランドや商品を購入して欲しい場合は、「商品やブランドの比較検討」が最適です。

こうした目標設定は後で追加したり削除したりすることも可能です。また、目標を設定しないまま配信することもできます。

ただ、目標を指定してからキャンペーンを設定することで、その目標を達成するのに役立つ機能がわかりやすく表示されます。そのため、設定しない場合に比べて運用効率が向上するのです。

YouTube広告のターゲティング

YouTube広告のターゲット設定には、「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」の2種類が存在します。それぞれの違いや目的を理解することで、より多くのターゲットにリーチできるでしょう。

オーディエンスターゲティング

オーディエンスターゲティングとは、「誰に届けるか」をベースにした設定のことです。ユーザーの属性に加え、検索履歴や行動履歴によってターゲット設定を行うことができます。

具体的なターゲット設定項目は以下の通りです。

ターゲティング 詳細
ユーザー属性グループ 広告を表示したいユーザー層の年齢や性別、子供の有無、世帯収入を指定します。
詳しいユーザー属性 大学生、住宅所有者、最近子供が生まれたユーザーなど、共通の特徴を持つユーザー層にさらに幅広くリーチできます
興味/関心 表示されたカテゴリからトピックを選択して、そのトピックに関心があるユーザーをターゲットに設定できます。そのユーザーが別のトピックに関連するページにアクセスしているときでも広告を表示できます。
アフィニティ セグメント 関連するトピックにすでに強い関心を持っているユーザーに動画広告を表示して、ブランドの認知度を高めたり購入を促したりできます。
カスタム アフィニティ セグメント カスタム アフィニティ セグメントを利用すると、テレビ広告のように広い範囲ではなく、ブランドに合わせてよりターゲットを絞ったアフィニティ セグメントを作成できます。例えば、ランニング シューズを販売している企業が「スポーツファン」ではなく、「熱心なマラソン愛好者」にリーチしたい場合などに利用できます。
ライフイベント 引越し、大学卒業、結婚などの人生の節目において、購入行動やブランドの好みが変わるとき、YouTube や Gmail で見込み顧客にアプローチできます。
購買意向の強いセグメント 広告主様が提供するサービスや商品に似たものを調べている、あるいは購入しようと積極的に考えているユーザーを見つけるには、このカテゴリを選択します。
カスタム セグメント パフォーマンス広告での使用を想定した機能です。最近 Google 検索で使用した検索語句に基づいて、購買決定プロセスのさなかにいるユーザーにアプローチできます。
データ セグメント YouTube チャンネルを Google 広告アカウントとリンクすることにより、広告主様の動画、動画広告、YouTube チャンネルとの接触履歴をもとに、YouTube および Google 動画パートナーでさらに多くのユーザーにリーチできます。また、広告主様のサイトやアプリと接触したことがあるユーザーに向けた広告を表示することも可能です。
カスタマー マッチ カスタマー マッチでは、オンラインやオフラインの自社データを使用して、YouTube と Google 動画パートナーを利用しているユーザーにリーチしたり、再アプローチしたりできます。
類似セグメント 自社データリスト(通常はデータ セグメントやカスタマー マッチ セグメント)に基づくターゲティング機能で、データ セグメントまたはカスタマー マッチ セグメントと似た特徴を持つ新規ユーザーをターゲティングすることにより、最も成果の高いユーザーにより多くリーチすることができます。

引用:動画キャンペーンのターゲティングについて|YouTubeヘルプ

例えば、「年齢」や「性別」「子供の有無」「世帯収入」といったターゲットの属性でターゲットを絞り込むことができます。さらには、ターゲットの「引越し」「大学卒業」「結婚」といったライフイベントに合わせて絞り込むことも可能です。

このように、オーディエンスターゲティングによってユーザーの行動やライフスタイルにまで応じたターゲティングができるようになるのです。

コンテンツターゲティング

コンテンツターゲティングとは、「どのコンテンツが最適か」をベースに広告を表示する場所を指定できる設定のことです。

コンテンツターゲティングでは、以下のような設定項目があります。

ターゲティング 詳細
プレースメント チャンネル、動画、アプリ、ウェブサイト、サイト内のプレースメントをターゲットに指定できます。たとえば、トラフィックの多いブログ全体や、人気ニュースサイトのトップページだけをターゲットに設定できます。プレースメントには次のような要素を指定できます。
・YouTube チャンネル
・YouTube 動画
・Google ディスプレイ ネットワーク上のウェブサイト
・Google ディスプレイ ネットワーク上のアプリ
トピック YouTube と Google ディスプレイ ネットワーク上の特定のトピックを動画広告のターゲットに指定できます。トピック ターゲティングを使用すると、選択したトピックに関連するさまざまな動画、チャンネル、ウェブサイトに広告を表示できます。たとえば、「自動車」トピックをターゲットに指定すると、自動車に関する動画を視聴しているユーザーに広告が表示されます。
キーワード 動画広告のフォーマットによっては、指定したキーワード(単語やフレーズ)に基づいて、YouTube 動画、YouTube チャンネル、ユーザーが関心を持ちそうなサイトに動画広告を表示できます。
デバイス パソコン、スマートフォン、モバイル デバイス、テレビ画面を使用するデバイス(Chromecast など)を使用するユーザーをターゲットに設定します。

引用:動画キャンペーンのターゲティングについて|YouTubeヘルプ

コンテンツターゲティングを設定することにより、「動画」や「アプリ」といった配信場所を指定するだけでなく、「料理」や「ファッション」といったトピックまで絞り込むことができるのです。

このように、コンテンツターゲティングによってより最適なプレースメントを選び、コンテンツとの親和性を高めることができます。

YouTube広告の配信を効果的に行うためのコツ

YouTube広告の配信を効果的に行うためのコツ

最後に、効果的にYouTube広告配信を行うためのコツを3つご紹介します。

  • 目標を決める
  • 獲得施策も同時に行う
  • 動画開始5秒でユーザーを惹きつける

これらのポイントを取り入れることで、初心者でもコストパフォーマンスの高い配信を期待できるでしょう。以下では、それぞれのコツについて解説します。

目標を決める

YouTube広告を始める際は、必ず目標を決めましょう。目標を決めていないと漠然とした運用となり、方向性が定まりません。その結果、広告費に対する効果を得られないでしょう。

例えば、企業はYouTube広告に対して以下のような目標を立てることができます。

  • 見込顧客の獲得
  • Webサイトのトラフィック
  • 商品やブランドの比較検討
  • ブランド認知度とリーチ
  • 販売促進

そして目標を決めたら達成しているかどうか効果測定を行うことも重要です。達成していない場合は改善策を立て、PDCAサイクルを回していきましょう。

獲得施策も同時に行う

YouTube広告では認知拡大だけでなく、CV(コンバージョン)を獲得することも大切です。それは企業の最終目標が売上の拡大であり、YouTube広告からCVを獲得することが可能だからです。

そのためには、ターゲットを理解しクリエイティブに力を入れる必要があります。YouTube広告には、以下のような工夫を取り入れましょう。

  • ブランド名・社名を5秒以内に表示する
  • ナレーション・BGMを付ける
  • 動画内テロップ・字幕を付ける
  • モバイル最適化を行う

こうした工夫によりユーザビリティが向上し、ユーザーがタップしたくなる動画広告になります。

動画開始5秒でユーザーを惹きつける

YouTube広告では、開始5秒でユーザーを惹きつけることが重要です。それは5秒の間に興味を持ってもらえないとスキップされてしまうからです。

そこでユーザーを惹きつけるために、以下のような工夫を取り入れましょう。

  • 冒頭でインパクトを与える
  • ストーリー性を持たせる
  • 総再生時間を1分以内に収める

またYouTube広告を研究し、競合のいいところを取り入れるのも効果的です。
TrueView広告とは?YouTubeに動画広告を掲載できるTrueView基礎知識 TrueView広告とは?YouTubeに動画広告を掲載できるTrueView基礎知識

Google YouTube広告についてのまとめ

Google YouTube広告についてのまとめ

この記事では、YouTube広告について解説しました。Google YouTube広告は認知拡大を目指した施策として効果的です。さらに、ターゲットを絞り込んで表示させたいユーザーを限定することもできます。

その一方で、YouTube広告は課金方法やターゲティングの種類が多数存在します。そのため、ターゲティングや運用方法が合っていなければ、なかなか効果を得られないといった難しい部分もあるでしょう。

YouTube広告で成果を出すには、広告ごとのKPIを明確にしてさまざまな広告と組み合わせながら運用していくことも必要です。そこで、広告動画制作に行き詰っている場合は、プロの力を借りることも選択肢の1つです。制作会社に依頼することで自社商品・サービスの魅力を客観的に捉え、訴求していくことができるでしょう。

これから認知拡大やターゲットへのリーチを行いたいと考えている担当者の方は、ぜひこの記事で紹介したノウハウを取り入れて、YouTube広告運用を行ってみてください。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格