この記事のポイント
この記事でおさえておきたいポイントは以下です。
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Facebook広告のオーディエンスの種類
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Facebookのコアオーディエンスは、年齢や性別、位置情報、興味・関心に基づいてターゲットを設定できるものです。カスタムオーディエンスは、Webサイト訪問者や顧客リスト、アプリの利用者など、既存の接点をもとにしたターゲット設定です。類似オーディエンスは、既存のオーディエンスデータを基に、類似する特徴を持つ新しいターゲット層を自動で生成します。
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成果を出すためのオーディエンス設定
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1:カスタマーリストを設定する、2:コンバージョンユーザーを設定する、3:自社サイトの訪問者を設定する、4:詳細ターゲットを設定する、5:ブロードオーディエンスを設定する、の優先順位で設定するのがおすすめです。
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成果を出すためのオーディエンス設定のコツ
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複数のオーディエンスを設定したうえで同時に広告を配信することで、短期間で大量のフィードバックが可能となります。また、それぞれのパターンからコンバージョンを獲得しやすくなります。オーディエンスの設定を細かくしすぎると、潜在リーチ数やコンバージョン数も減り、設定の成功・失敗が判断しにくくなるため注意しましょう。
Facebook広告のオーディエンス設定は、成果を出すうえで非常に重要な設定項目です。しかし、設定方法が複雑なため「何が一番良い設定なのか」が分かりにくい面もあります。
そこでこの記事では、成果を出すための設定方法について詳しく解説します。オーディエンスの種類や特徴についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
オーディエンスの作成・編集について
オーディエンスの作成・編集は、Facebook広告管理画面にある「広告セット」の階層で設定できます。
作成済みのキャンペーンや広告セットの中身を編集する場合は、「広告セット」から編集したい広告セットを選択し、[編集]を選択してください。
新規作成の場合は、キャンペーンの下の階層「広告セット」で作成できます。
「広告セット」で設定できるオーディエンスの項目
2.地域
3.年齢
4.性別
5.詳細ターゲット設定
6.言語
「広告セット」で設定できるオーディエンスは、上記6つの項目で定義されます。
「地域」「年齢」「性別」「言語」は、設定が明確であり成果に差が出にくいです。一方、「カスタムオーディエンス」と「詳細ターゲット設定」は、成果に大きな差が出るポイントとなっています。
オーディエンスの種類一覧
Facebook広告で設定できるオーディエンスには、大きく分けて以下の3つがあります。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
コアオーディエンス
要素 | 詳細 |
---|---|
利用者情報 | ・性別(男性・女性・全て) ・年齢(13歳~65歳で1歳刻みで調整できる) ※65歳以上は一括り ・デバイス(モバイル・デスクトップ) ・プラットフォーム(Facebook・Instagramなど) |
位置情報 | ・郵便番号 ・都市 ・地域 ・国 ※特定のエリアを設定すると半径1〜80キロの範囲においてエリアの指定が可能 |
つながり | ・広告主のFacebookページやアプリ、Facebookイベントにてユーザーが起こした行動をもとにターゲティングに含めるOR除外設定が可能 |
Facebookに登録されている情報の中で、「利用者データ(年齢、性別など)・位置情報・興味関心・つながり」から構成されているものをコアオーディエンスと呼びます。
選択できる項目は多数あり、年齢や性別・地域などが含まれます。Facebookは、実名登録制であるため、ここでのターゲティングの精度が高いのも特徴の一つです。
・地域
・年齢
・性別
・言語
・利用者層
・興味・関心
・行動
コアオーディエンスでは、上記の項目を設定できる他、利用者層、興味関心、行動ターゲティングについて掛け合わせ設定も可能です。掛け合わせの設定パターンには、以下の3つがあります。
- OR 条件
- AND 条件
- 除外による絞り込み条件
カスタムオーディエンス
種類 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
ウェブサイトトラフィック | サイトに流入したユーザーや特定のページを訪れたユーザーを集計したリストをもとにターゲティングできる | 滞在時間がより長いユーザーは、優良な顧客となる可能性が高い。 ※トラフィックが少ない場合は、リスト数が不足する可能性があるため注意が必要 |
カスタマーリスト | 名前やメールアドレス・電話番号などの顧客データを活用し、その情報とFacebookユーザーを照合することでオーディエンスを作成できる | 電話番号、メールアドレス、モバイル広告主ID、名、姓、郵便番号、市区町村、都道府県、国、生年月日、誕生年、性別、年齢、FacebookアプリユーザーID、FacebookページユーザーID |
アプリアクティビティ | アプリやゲームを活用したユーザーかつ任意の行動を起こしたユーザーリストを作成し、ターゲティングできる。 ※アプリインストール済みのユーザーに対するリテンション率の向上や、新規ユーザーの獲得が主な用途 |
・アプリ開いた人 ・セグメント別のユーザー ・アプリイベント ・アクティブユーザー(上位5%、10%、25%) ・購入額別のユーザー(上位5%、10%、25%) |
オフラインアクティビティ | 実店舗への来店や電話、オフラインでのやりとりが生じたユーザーリストを作成し、ターゲティングできる ※オフラインイベントの設定が必要 |
|
Facebookソースを使用 | FacebookページやInstagramで動画を視聴したユーザー、投稿や広告に何らかの行動を起こしたユーザーリストを作成できる ※その他に、リード獲得フォームやフルスクリーンエクスペリエンス、イベント、Instagramビジネスプロフィールがある |
カスタムオーディエンスとは、Webサイトへの流入やFacebook・Instagramで特定の行動を起こしたユーザーに対してのターゲティング方法のことです。
Webサイトトラフィックを使用する際は、Facebookピクセルの発行・配置が必要となります。これを任意のWebサイトページに配置することで、コンバージョン計測やオーディエンスの作成、Webサイトの利用状況に関する情報を得られます。
また、カスタマーリストを使用する場合には、顧客データのアップロードが必要となり、以下いずれかの方法により実行します。
- ファイルを作成してアップロードする方法
- コピーして貼り付ける方法
アップロードした情報は、自動で暗号化されるものの、個人情報の取り扱いにはくれぐれも注意するようにしてください。
類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、任意のオーディエンスをソースとして指定し、そこに含まれるユーザーに共通する特徴を抽出することで、共通点がより多いと判断された人々をターゲティングできる機能のことです。対象規模は、1%〜10%の間で指定できます。
例えば、指定する規模が1%であれば、対象となる地域にいる全てのユーザーのうち、類似度の高い上位1%がオーディエンスとして指定されます。つまり、数字が小さいほど規模が小さく類似度は高くなり、反対に大きいほど規模が大きく類似度は低くなるのです。
また、ソースとなるオーディエンスの中において、似た属性を持つユーザーがより多いほうが類似度は高くなります。
興味関心・購買意欲をふまえたユーザー同士の類似性という観点においては、「特定のページにアクセスした全てのユーザー」よりも、「購入に至ったユーザー」を対象とするほうが優れているということになります。
ソースとして指定する一つのオーディエンスにつき、100人以上が含まれていれば類似オーディエンスの作成が可能です。しかしながら、少なすぎると類似性の精度に影響を及ぼしかねません。そのため、ソースとして指定するオーディエンスの規模としては1,000人〜50,000人が推奨されています。
オーディエンスの保存方法
Facebookのオーディエンスは、任意の名前を付けて保存しておくことができます。一度保存すれば、次回以降はその設定を保持したまま利用できます。
保存方法1.新しいキャンペーンを作成するか既存のキャンペーンを編集する際に保存する
広告管理画面より、キャンペーンを新規作成、または広告セット階層から編集したい広告セットを選び、地域・年齢・性別などを設定します。
その後「このオーディエンスを保存」を選んで完了です。※除外設定においても方法は同じです
保存方法.オーディエンスマネージャーから保存する
「ツール」から「オーディエンス」を選択し、「オーディエンスを作成」より「保存済みのオーディエンス」を選択します。このとき、地域や年齢、性別なども選び、任意の名前を付けて保存をすれば完了です。
また、キャンペーン・広告セットを新規作成、または既存のものを編集する場合は「保存済みのオーディエンスを使用」を選択すると、簡単に設定できます。
成果を出すためのオーディエンス設定とは
オーディエンス設定と優先順位 ・優先順位1:カスタマーリストを設定する ・優先順位2:コンバージョンユーザーを設定する ・優先順位3:自社サイトの訪問者を設定する ・優先順位4:詳細ターゲットを設定する ・優先順位5:ブロードオーディエンスを設定する |
ここからは、おすすめのオーディエンス設定について解説します。
1.カスタマーリストを設定する
カスタマーリストとは、自社のサービスを利用している、もしくは過去に利用した顧客情報リストのことです。Facebookでは、顧客情報リストをもとに、属性に近いユーザーに効果的に配信できます。
2.コンバージョンユーザーを設定する
コンバージョンユーザーは、広告用のランディングページ経由で、既にコンバージョンしているユーザーのことを指します。
現在配信している広告で、過去にコンバージョンしたユーザーのことを指しており、このユーザーの属性に近いユーザーへ配信を行います。
「既にコンバージョンしているユーザー =紛れもなく狙いたいユーザー」となるため、そのユーザーに近しい対象者へ配信することによって効果を見込めます。
3.自社サイト訪問者を設定する
自社サイト訪問者は、自社のサイトに一度でも訪れたことのあるユーザーを指し、既に興味関心を抱いているユーザーのことです。
自社サイト訪問者の設定は、いわゆるリマーケティングの設定になりますが、自社サイト全体にFacebookピクセルが設定されていないと、リマーケティングを効果的に行えません。
そのため、初期設定の際に、ランディングページを含め全ての自社サイトのドメインにFacebookピクセルを設定しておきましょう。
4.詳細ターゲットを設定する
ここでのオーディエンス設定は、「詳細ターゲット設定+地域/年齢/性別/言語の設定をしたオーディエンス」です。
1.地域、年齢、性別、言語を広告で狙いたいターゲットに設定
2.「詳細ターゲット設定」でキーワードを検索
3.候補から適切なものを選択
4.「おすすめ」をクリック
オーディエンスの広さは、「狭い」にならないよう設定しましょう。
5.ブロードオーディエンスを設定する
ブロードオーディエンスとは、地域/年齢/性別/言語の設定だけをしたオーディエンスのことです。最低限のターゲットに絞った、一番広いオーディエンスのことになります。
ブロードオーディエンスは、Facebook広告上で補足できるターゲットユーザー全員が配信対象に入っているため、配信ボリュームが多くオーディエンスが枯渇しにくいです。
また、競合が狙っていない入札価格が安いユーザーにもリーチでき、長期的にはCPAを安くできる可能性があるでしょう。
しかし、配信初期の段階では、ターゲットに絞り込みがなされていないため、前述した4つのオーディエンスよりも成果が悪いケースが多いです。とはいえど、長期的に運用することで、4つのオーディエンスよりも良い成果になる場合もあります。
Facebookの機械学習は高精度なため、オーディエンスが広くても十分なデータを与えれば運用成果は向上していきます。この点において、一番広いオーディエンスから機械学習で配信先を絞り込んでいくプロセスは、長期的にみると成果の良いオーディエンスになる可能性も秘めているといえます。
その他のオーディエンス一覧
●サイト訪問者(7日、30日、90日などリーセンシーで分ける) ●Facebookページにいいね!した人 ●Facebookページにいいね!した人の友達 ●詳細ターゲット(趣味・関心、利用者層×趣味・関心などの組み合わせで複数作成) ●既存顧客(メールアドレス OR 電話番号のリスト) ●コンバージョンユーザー ※ウェブサイトトラフィック ●ウェブサイトに滞在した時間別のビジター上位25% ●Facebookページでアクションした人 ●サイト訪問者の類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●Facebookページにいいね!した人の類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●既存顧客の類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●コンバージョンユーザーの類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●ウェブサイトに滞在した時間別のビジター上位25%の類似 ●Facebookページでアクションした人の類似 ●アプリインストール ●アプリを開いた人 ●アプリアクティブユーザー ●アプリインストールの類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●アプリを開いた人の類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) ●アプリアクティブユーザーの類似(1%、1to2%、2to3%、3to4%) |
引用:Facebook広告のターゲティング設定方法は?オーディエンスについて徹底解説
その他におすすめできるオーディエンスとして、上記があります。ターゲティングの設定に不慣れな方はまず、これらの設定から始めてみましょう。
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成果を出すためのオーディエンス設定のコツ
成果の出るFacebook広告のオーディエンス設定を行うには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。以下3つのコツについて、次項で詳しくみていきましょう。
- 複数パターンのオーディエンスを設定する
- 潜在リーチ数を減らしすぎないよう注意する
- 属性を重複させないようにする
コツ1.複数パターンのオーディエンスを設定する
オーディエンスを細かく設定したいときは、複数のオーディエンスを設定したうえで同時に広告を配信するようにしましょう。
例えば、類似オーディエンスの拡張レベルを、「1%」「1−2%」「2−3%」と重複しないように設定するのがおすすめです。
こうすることで、オーディエンスの反応率を確認できるので、一つのターゲットだけに対して広告を表示するより、短期間で大量のフィードバックが可能となります。
また、同時に複数のターゲティングをしていると、それぞれのパターンからコンバージョンを獲得しやすくなります。長期的な獲得にもつながるため有効な手段といえるでしょう。
Facebook広告のA/Bテストとは?やり方、期間や予算設定のコツ
Facebook広告のA/Bテストについて解説した記事です。広告の要素を比較し、最適なパフォーマンスを導き出す方法や設定手順、テストを成功させるためのポイントについて詳しく紹介しています。
コツ2.潜在リーチ数を減らしすぎないよう注意する
潜在リーチ数は、どれくらいのユーザーに広告が表示されるか把握できる指標です。
しかしながら、オーディエンスの設定を細かくしすぎると、潜在リーチが大きく減ってしまいます。条件を細かくした結果、該当するユーザー数が少なくなってしまうからです。
潜在リーチ数が減りすぎると、コンバージョン数も減り、設定の成功・失敗が判断しにくくなります。広告施策においては、複数の手法を試して最適なものを探し当てることが重要であるため、ターゲット自体を少なくしてしまうのは疑問手といえるでしょう。
また、対象を絞りすぎるとCPAが高くなるため、コスト的にもよくありません。はじめは粗く設定しておき、広告を運用しながらユーザーの反応をみつつ最適なターゲティングに絞っていくことをおすすめします。
コツ3.属性を重複させないようにする
オーディエンスが重複すると、複数の広告を展開している際、ユーザーに複数の広告が表示されてしまいます。
ただし、ユーザーは一つの広告しかクリックしないため、広告費の無駄が生じることは明らかです。そのため、網羅性を確保しながら重複がないよう、複数のオーディエンスを用意することが重要です。
Facebook広告で効果が出ないときの改善方法
Facebook広告でオーディエンス設定をしても、思うように効果が出ない場合は、以下の項目を見直してみてください。
- ターゲティングを見直す
- 広告内容を見直す
ターゲティングを見直す
まずは、ターゲティングです。
自社の製品やサービスとズレがないか、もう一度検討・見直しをしてみてください。ターゲットがあまりに広すぎる、あるいは絞りすぎている場合も調整をしましょう。
広告内容を見直す
ターゲティングが問題なければ、次は広告の内容を見直しましょう。
Facebook広告は、モバイルデバイスで見ることが多いため、情報が多すぎると見にくくなってしまいます。見にくいと感じる場合は、見やすくなるように変更してください。
また、広告内容はできるだけ具体的な数値を示したり、強く興味を持ってもらえるような見た目や文章にすることが大切です。
Facebook広告のクリエイティブについて、要素の種類一覧や作り方を解説
Facebook広告のクリエイティブ要素について解説した記事です。記事では、各要素の特徴や効果的な作成方法、入稿後のチェックポイント、審査に通過するための注意点などを詳しく紹介しています。
Facebook広告のオーディエンスを使いこなすのが成功の鍵
Facebookは基本的に、実名で登録しなければならないため、他のSNSよりも正確なターゲティングが可能です。
そして、Facebookにおけるオーディエンスは、アカウントやキャンペーンの設定においてもっとも基本的な部分であるとともに、ビジネスの成果につながる非常に重要な要素です。
Facebook広告のターゲティングを使いこなすことで、最適なユーザーに広告を配信できるようになるため、この記事を参考にリピーターの獲得や知名度の向上など、目的の達成にお役立てください。
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売上に繋がる!Facebook広告運用成功の秘訣
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