Facebook広告の興味関心ターゲティングとは？設定時の注意点解説

Facebook広告では、どのようなターゲットを設定するかが重要であり、ターゲットユーザーの興味関心にあわせた設定が必要とされます。

そこでこの記事では、Facebook広告の興味関心ターゲティングに関する8つのポイントを詳しく解説します。

ターゲットユーザーの興味関心を正確に把握し、設定することで広告のクリック率やコンバージョン率を向上させられるため、ぜひ参考にしてください。

監修者

石田 哲也

Twitter：@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善～ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年　ISD株式会社/起業
2009年　株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年　株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年　ライブエイド株式会社/執行役
2016年　ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年　株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格（GAIQ）
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

Facebook広告の特徴

Facebook広告は、Facebookユーザーの利用状況や行動に基づいてターゲットユーザーへ最適な広告を配信できます。Facebookの他にも、Instagram、Audience Network、Messengerで配信可能です。

Facebookは膨大なデータを保有しており、そのデータを利用してターゲットユーザーの属性や行動、関心などを把握できます。そのため、高精度なターゲティングが可能であり、広告のクリック率やコンバージョン率の向上に期待できます。

広告費用は、広告のターゲティングや競合状況、配信先などによって異なるものの、設定した広告費用以上に課金されることはないため、予算内で広告を展開可能です。

また、最低広告費用も設定できるため、予算にあわせて広告を展開していけるでしょう。
Facebook広告のターゲティングの種類と活用方法！設定方法や成功のコツも

Facebook広告のターゲティング手法は3つ

広告配信を実施する際は、ターゲット層を正確に把握し、設定することが重要です。ここからは、Facebookが提供する3つのターゲティング手法を解説します。

コアオーディエンス

コアオーディエンスは、Facebookが提供する最も基本的なターゲティング手法の一つで、広告配信先を簡単に設定できます。コアオーディエンスでは、性別、年齢、地域などの基本的な属性だけでなく、興味関心や行動履歴などのデータをもとにターゲット層を設定可能です。

コアオーディエンス内の「興味・関心」について深掘りすると、スポーツ、音楽、ファッション、食品など、幅広いカテゴリーに分かれています。これらのカテゴリーに該当するユーザーをターゲットにすることで、より精度の高い広告配信が可能になります。

ただし、コアオーディエンスはあくまでもFacebookの提供する情報をもとに設定されるため、必ずしも100%正確な情報であるとは限りません。広告配信の際には、コアオーディエンスだけでなく、他のターゲティング手法との組み合わせや、リマーケティングなどを取り入れ、より効果的な広告配信を実現することが大切です。

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスは、自社が保有するユーザー情報を活用した配信手法です。

例えば、過去に自社のWebサイトを訪れたユーザーの情報をカスタムオーディエンスとして登録することで、そのユーザーに対して関連する広告を配信できます。

また、自社のアプリをインストールしているユーザーや、自社が保有する顧客データを利用して、さらにターゲット層を絞り込めるのです。

カスタムオーディエンスは、既存の顧客層に対して新しい製品やサービスを紹介するためのリテンション施策や、自社サイトへの訪問を促進するためのアクション施策など、さまざまな目的で利用できます。

ただし、カスタムオーディエンスを利用する際には、プライバシーに関する法律や規則に十分配慮しなければなりません。

類似オーディエンス

類似オーディエンスは、既存の顧客に似た属性や行動を持つFacebookの利用者に広告を配信する機能で、新たなターゲット層を開拓するために利用されます。

類似オーディエンスの作成方法には、カスタムオーディエンスからの作成と、ピクセルからの作成の2つがあります。

カスタムオーディエンスからの作成は、既存のカスタムオーディエンスをもとに、Facebookが自動的に似た属性や行動を持つ利用者を選別して作成する方法です。

一方、ピクセルからの作成は、自社のWebサイトに設置したピクセル情報をもとに、Webサイトに訪れた利用者に似た属性や行動を持つFacebook利用者を選別して作成する方法となります。

類似オーディエンスは、既存の顧客層を拡大し、より広範な層にリーチを広げられるため、ビジネスの成長に不可欠な手段の一つとして注目されています。

しかし、正しいターゲティングと十分な予算が必要であることを忘れずに、戦略的に活用することが重要です。

Facebook広告でターゲティング可能なカテゴリー（コアオーディエンス）

続いて、ターゲティングに必要な利用者層や興味・関心、行動について解説します。

利用者層

Facebook広告のコアオーディエンスには、利用者層に関する細かなカテゴリーが存在します。

例えば、年齢、性別、居住地、言語、雇用状況など、基本的な属性情報から、教育、収入、家族構成、趣味、興味・関心、購買行動など、より細かい属性情報まで幅広く利用できます。

これらの利用者層に関するカテゴリーを適切に選択することで、より効果的なターゲティングが可能です。

興味・関心

Facebook広告で、ターゲティング可能なカテゴリーの中でも、興味・関心は重要な要素の一つです。

Facebookは、ユーザーが過去に「いいね！」をしたページや投稿、さらにはFacebook外のWebサイトでの行動履歴などから、興味・関心を把握できます。興味・関心を設定することで、自社のビジネスに関連する興味・関心を持っているユーザーにリーチできるのです。

例えば、スポーツ用品店の場合、野球やサッカーなどのスポーツに興味を持つユーザーに広告を表示できます。

興味・関心は、広告のCTRを上げるためにも重要な要素です。自社のビジネスに関連する興味・関心を持つユーザーにリーチすることで、より多くのユーザーにアプローチできるでしょう。

行動

行動は、人々が何を購入するか、どのようなデバイスを使用しているか、どのような旅行プランを作成しているかなど、さまざまな行動に基づくカテゴリーの総称です。

「ビジネスと産業」のカテゴリーには、人々がビジネスアイデアを探している、起業家である、ビジネススクールに関心がある、ビジネスに関する書籍や雑誌を読んでいるなどの行動を示すカテゴリーがあります。

また、「消費者行動」のカテゴリーには、人々がオンラインで何を購入するか、どのような小売店で買い物をするか、どのようなアプリをダウンロードしているか、何を検索しているかなど、消費者行動に関するさまざまなカテゴリーがあります。

Facebookの行動に基づくターゲティング機能を使用することで、より具体的な顧客に向けた広告を配信可能です。

例えば、美容製品を販売している場合、美容に関心がある人々に対して広告を配信できます。

このように、Facebookの行動に基づくターゲティング機能をうまく活用することで、顧客にとって有益な広告を提供できるでしょう。

Facebook広告の興味関心の種類8つ

Facebook広告では、スポーツ・アウトドア、フィットネス・ウェルネス、レジャー施設、家族と交友関係、買い物・ファッション、興味・アクティビティ、テクノロジー、ビジネス・業界、といった8つの種類からターゲティングが可能です。次項で詳しく、みていきましょう。

スポーツ・アウトドア

スポーツ・アウトドアは、フットボール、野球、バスケットボール、陸上競技、自転車、登山、スキー、サーフィン、釣り、ハンティング、ヨット、キャンプなど、多岐にわたる興味関心が含まれます。これにより、スポーツやアウトドアに関心のあるユーザー層をターゲティング可能です。

得られるメリットとしては、スポーツやアウトドアに関心のあるユーザーに対して、関連用品、フィットネスジム、スポーツイベント、旅行サービスなど、さまざまな商材やサービスを効果的にアピールできる点が挙げられます。

スポーツ・アウトドアには多くのカテゴリーが含まれるため、より細かいカテゴリーに分けてターゲティングすることも可能です。例えば、ランニング、ヨガ、スイミング、クライミングなど、特定のスポーツやアクティビティに関心のあるユーザーをターゲティングできます。よりニーズにあった商品やサービスを提供でき、高いコンバージョン率を狙えるでしょう。

フィットネス・ウェルネス

フィットネスやウェルネスに興味のある人々は、健康や美容に関連する商品やサービスに対して関心を持っており、そのニーズを満たせる商品やサービスには、高い反応率が期待できます。

また、このカテゴリには、さまざまなジャンルが含まれます。例えば、ヨガやピラティス、筋トレなどのトレーニングに興味のある人々や、健康的な食生活に関心のある人々、美容に興味のある人々などです。それぞれのジャンルにあわせた適切な広告を作成し、ターゲティングすることで、効果的なアプローチができるでしょう。

レジャー施設

レジャー施設に興味を持つユーザーとは、テーマパークや水族館、動物園、映画館、美術館などのレジャー施設に行くことに興味がある人たちを指します。これらのターゲット層に向けてFacebook広告を出すことで、その広告をみたユーザーが実際に施設に足を運ぶ可能性が高くなります。

例えば、口コミやSNSでのシェアなどによる効果が期待できます。また、施設に来場してもらうことで、サービスや商品を実際に体験してもらえます。その結果、ユーザーが施設に満足した場合には、リピーターとなって再び来場する可能性も高くなります。

家族と交友関係

家族と交友関係に関心を持つユーザーには、家族や友人との交流を楽しむために、さまざまなアクティビティやイベントに参加する人が含まれるでしょう。例えば、ファミリー向けの遊園地やテーマパーク、友人同士で楽しめるレストランやバー、ホームパーティ用品やグルメなどが含まれます。

このカテゴリーにターゲティングすることで、家族や友人とのつながりを大切にするユーザーにアプローチが可能です。

また、このターゲティングで得られるメリットとしては、リーチ効果を高められることや、家族や友人とのつながりを大切にするユーザーに向けたキャンペーンを行える点が挙げられます。

買い物・ファッション

買い物やファッションに関心を持つユーザー層は、多種多様な業界に関心を持っています。例えば、衣料品、アクセサリー、コスメ、家具、食品、電化製品などです。そのため、自社のビジネスに関する広告をこの層に表示させることで、より多くの顧客を獲得できます。

しかし、買い物やファッションに関する情報を提供する企業は非常に多いため、競合が激しいビジネスであるといえます。このため、Facebook広告のターゲティングを活用することで、競合他社と差別化し、自社の商品やサービスを多くの人々にアピールしやすくなるでしょう。

興味・アクティビティ

興味・アクティビティにおけるFacebook広告のターゲティングは、ユーザーの個人的な関心や趣味、嗜好に基づいています。例えば映画、音楽、本、食べ物、旅行、ゲームなどです。

また、興味・アクティビティのカテゴリーは、特定の業界や商材に向いている場合が多いです。興味・アクティビティをより細かくジャンル分けしたカテゴリーもあるため、ターゲティングを精密に行えます。

テクノロジー

テクノロジーに興味のある層は、新しい製品やサービスに対する需要があり、購買意欲が高い傾向にあります。

また、テクノロジーに興味のある層は、社会人の場合はビジネスや仕事にも関心を持っていることが多く、これらに関連した広告も効果的にターゲティングが可能です。

ターゲティングで得られるメリットは、広告のクリック率が高くなることが挙げられます。テクノロジーに興味のある層は、新しい製品やサービスに対して好奇心が旺盛であるため、広告をクリックして詳細を確認することが多いとされています。

最新のテクノロジー製品やサービス、スマートフォンやPC、AIやIoTといったテーマを扱ったコンテンツにリンクすることで、より効果的な広告を作り出せるでしょう。

ビジネス・業界

ビジネス・業界のカテゴリーには、ビジネス関連のニュースや金融、マーケティング、広告、会計、投資、起業家精神、経済学などが含まれます。

ビジネスに興味を持つユーザーは、Facebook上でビジネス関連の記事を読んだり、ビジネス関連のグループに参加したりすることが多いため、彼らに対して広告を配信することで、ビジネス目的の成果を得られるでしょう。

また、ビジネスに関するターゲティングを行うことで、より高いクリック率、コンバージョン率、広告費用対効果（ROAS）を実現できる可能性が高いです。

レジャー施設

レジャー施設に関する興味関心のターゲティングでは、旅行関連や映画館、水族館などの娯楽施設の広告を配信できます。

レジャー施設に興味のある人々に、彼らが興味を持つ広告を配信することで、実際に旅行に行ったり、レジャー施設に出向いてアクティビティを体験してリピーターになったりする効果が期待できるでしょう。

興味関心ターゲティング設定時の注意点

興味関心ターゲティングを設定する際には、いくつかの注意点があります。

具体的な条件を設定する

興味関心ターゲティングを行う際、条件を何も指定せずに設定するとリーチ数が多くなりすぎてしまい、正確なターゲット層にアプローチできなくなる可能性があります。

具体的には、自社の商品やサービスに興味のある層に届かず、無駄な広告費がかかることが考えられます。そのため、自社のターゲット層をしっかりと把握し、特徴をもとに条件を設定することが重要です。

例えば、年齢や地域、興味関心など、具体的な条件を設定することで、より正確なターゲット層にリーチできます。

オーディエンスの「想定リーチ数」を確認する

想定リーチ数とは、設定したターゲティング条件に基づいてFacebookが推定する広告の到達人数のことを指します。

想定リーチ数を確認することで、ターゲティングの設定が適切かどうかを判断できます。想定リーチ数が極端に少ない場合は、ターゲティング条件を見直す必要があるかもしれません。

一方で、想定リーチ数が極端に多い場合は、ターゲティングが狭すぎないかを確認する必要があります。

Facebook広告における興味関心についてのまとめ

Facebook広告のターゲティングは大きく分けて3つの手法があり、詳細ターゲティングの中で最も利用されるのが、「興味関心」です。

「興味関心」ターゲティングは合計で319種類ありますが、大きく分けると8つに分類できます。

さらに、8つの中からそれぞれ細かくターゲティングできるため、より詳細にピンポイントで狙ったターゲットに広告を出すことも可能です。

積極的に情報収集しているユーザーを自社の広告で獲得できるチャンスでもあるので、正しく設定を行い配信できるようにしていきましょう。