Facebookは、ECサイトへの集客や購買促進のための広告媒体としても広く活用されているSNSです。
国内の月間アクティブアカウント数が2,600万(※)にも及び、ユーザーが年齢や居住地などを登録しているため、精度の高いターゲティング配信を実現できる点に強みがあります。
さらに、登録しているユーザーの属性だけでなく、Facebook上での行動や興味関心にあわせて広告配信できることも、Facebook広告を活用する大きなメリットです。
そこでこの記事では、フィード広告の特徴や種類、メリット・デメリット、効果的な活用方法を詳しく解説します。Facebook広告の運用をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
※参照:フェイスブック ジャパン長谷川代表が語る「退任の真意」–独占ロングインタビュー
目次
Facebookのフィード広告とは、ニュースフィード(タイムライン)内に表示される広告のことです。広告は、ユーザーによる通常の投稿に混ざって流れます。
配置
1.フィード
2.ストーリーズ
3.インストリーム
4.検索
5.インスタント記事
フォーマット
Facebook広告は、「配置」と「広告フォーマット」、そして目的とターゲティングを設定することで配信できます。
配置とは、Facebook広告を配信できる場所のことです。「フィード」「ストーリーズ」「インストリーム」「検索」「インスタント記事」の5種類があります。
また、広告フォーマットには、画像、動画、カルーセル、コレクション、インスタントエクスペリエンスなどがあります。
配置ごとに配信できるフォーマットが変わるため、広告の特徴にあわせて使い分けましょう。
Facebookは、さまざまな広告フォーマットを提供しており、広告主は自社の目的にあわせて選択できます。以下が、代表的なFacebookの広告フォーマットです。
推奨事項
写真広告は、一つの画像を使用する広告フォーマットで、画像をクリックすると広告先のURLに遷移します。画像とテキストだけで広告が完成するため、最も手軽に出稿できるフォーマットです。
推奨事項
動画広告は、写真広告と比べて多くの情報量を伝えられるのが特徴です。音楽やナレーションなどの音声情報も活用できます。
出典:Meta for Business より一部加工
推奨事項
ファイルタイプ:JPG、PNG推奨解像度:1,080 x 1,080ピクセル以上
使用可能枚数:2〜15枚
画像のアスペクト比16:9、1:1
スライドショー広告は、最大15枚の画像と音楽を組み合わせて、スライドショー動画として配信する広告です。「動画より手軽にブランドイメージを伝えたい」という場合にぴったりの広告といえます。
推奨事項
画像のファイルタイプ:JPGまたはPNG
動画のファイルタイプ:MP4、MOVまたはGIF
アスペクト比:1:1
解像度:1,080 x 1,080ピクセル以上
メインテキスト:125文字以内
カルーセル広告は、最大で10点の画像や動画を表示し、それぞれに別々のリンクを付けられます。ユーザー自身でスクロールすることで、画像や動画を順番にていくことができます。
推奨事項
画像のファイルタイプ:JPGまたはPNG
動画のファイルタイプ:MP4、MOVまたはGIF
解像度:1,080 x 1,080ピクセル以上
メインテキスト:125文字以内
見出し:40文字以内
コレクション広告は、カバー画像もしくはカバー動画が大きく表示され、その下に複数の画像が小さく表示されます。
ユーザーがコレクションの広告をタップすると、インスタントエクスペリエンスが表示されるのが特徴です。
推奨事項
画像のファイルタイプ:JPGまたはPNG
アスペクト比:1:1
画像サイズ:1,080 x 1,080ピクセル
メインテキスト:125文字以内
見出し:40文字以内
説明:30文字以内
動画のファイルタイプ:MP4、MOV
長さ:15秒以内
アスペクト比:4:5
リード獲得広告は、ユーザーを広告から直接フォームに誘導できる広告です。氏名やメールアドレスなどを、その場で入力をしてもらうことで、スムーズにリードを獲得できます。
入力項目は任意で設定できるため、多くのユーザー情報を集めることが可能です。
ダイナミック広告は、ユーザーにあわせて広告内容が自動的に調整される広告です。あらかじめ、Facebookに商品リストの情報を登録しておくことで、画像や広告文などが自動的に作成されます。
推奨事項
ファイルタイプ:JPG、PNG推奨(アニメーションGIFには非対応)
幅:最大表示幅 1,080 ピクセル(3倍)
高さ:最大表示高さは1,920ピクセル(3倍)
使用可能枚数:最大20枚
インスタントエクスペリエンス広告は、タップすると拡大されフルスクリーンで表示される広告です。モバイル端末のみで使用できます。
Facebookフィード広告は、キャンペーン目的で選択すると、Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkにて配信可能です。
また、Facebook広告には「自動配信」のサポートがあり、自動配置を利用することでFacebookの配信システムが予算を最大限に活用できるよう配置してくれます。
フィードに配置される広告は、デスクトップ、モバイルのフィード、受信箱をスクロールするユーザーに表示されます。
ストーリーズでは、フルスクリーンの縦型広告が表示されます。
インストリームでは、動画コンテンツの再生前後や再生中に表示されます。
記事内は、インスタント記事に広告が表示されます。
検索では、検索結果の横に表示されます。
広告は、外部のアプリに表示されます。
フィード広告とストーリー広告の違いは、広告の表示形式と媒体にあります。
フィード広告は、Facebookのニュースフィード(タイムライン)内に表示される広告で、クリックするとリンク先に移動できます。
一方、ストーリー広告は、Facebook、Instagram、Messengerアプリなどのストーリー機能を使った広告です。フィード広告とは異なり、短時間で視聴できる形式で表示されます。
Facebookフィード広告のメリットとして、以下の2つがあげられます。
フィード広告は、Facebookのフィードに投稿される広告であり、ユーザーが普段みるタイムラインの中に紛れ込んでいます。そのため、ユーザーが広告と認識するまでに時間がかかるため、広告の印象が少なくなります。
また、フィード広告は、Facebookの高度なターゲティング機能を利用できるため、自社の商品やサービスを潜在的な顧客層に向けて効果的にアピールできます。
例えば、Facebookの広告マネージャーで設定したターゲット層に、興味を持ちそうなコンテンツを表示することでユーザーを引きつけられます。
インパクトの強い広告を普段から見慣れているユーザーからすると、フィード広告は違和感なく閲覧できます。
また、たとえ広告だと分かっていても、フィード広告はクリックへの抵抗感が少ないことが特徴です。
そのため、他の広告よりもクリックされやすく、最終的なコンバージョン率が高くなる可能性が高い点もメリットといえるでしょう。
メリットがある一方、デメリットも存在します。
フィード広告は、広告感を極力抑えることで、ユーザーが一般的なコンテンツとしてクリックする可能性が高くなります。
しかし、広告だと分かるとユーザーが離脱してしまう可能性もあるため、遷移先を慎重に考慮する必要があります。
コンバージョンを目的とした広告感の強いLPへの遷移ではなく、説明重視のLPを遷移先にするなどして工夫してみてください。
フィード広告は、バナー広告と異なり通常のコンテンツとして認知されやすいため、想定したユーザー以外にもクリックされる可能性があります。
クリック単価で出稿している場合は、無駄なクリックで費用がかさむ可能性もあるため、注意が必要です。
続いて、Facebookフィード広告活用の注意点について解説します。
まず、フィード広告を作成する前に、広告の目的を明確にすることが重要です。広告の目的は、商品やサービスの認知度を高めること、売上を増やすこと、顧客の獲得やリピート購入など、さまざまあります。
次に、ユーザーターゲティングです。Facebookは、ユーザーの属性や興味、行動などのデータを蓄積しているため、それらを利用して広告の配信先を設定できます。
例えば、対象とする年齢層や地域、興味関心などを明確にしておくことで、より的確に広告を配信できます。また、過去に広告をクリックしたり、商品を購入したりしたユーザーに対して再ターゲティングを行うことも可能です。
Facebook広告には、画像広告の他に動画広告やキャンバス広告などがありますが、画像広告の場合は、テキスト量を20%以下にすることが効果の面から推奨(以前は必須)されています。
これは、テキストが多すぎると、ユーザーが広告に興味を持たずにスルーしてしまう可能性があるためです。
テキスト量を20%以下にするには、画像の上に重要な情報を簡潔にまとめたキャプションをつけることが有効です。
また、リンクを設定する場合は、画像の下にURLを記載することで、テキスト量を削減することができます。
プレビュー画面を確認することで、広告がどのように表示されるかを事前に確認できます。
例えば、画像広告の場合は画像が正しく表示されているか、テキスト広告の場合はテキストが読みやすく、適切な長さになっているかなどを確認しましょう。
また、広告のレイアウトが崩れていないか、不適切な箇所がないかなどもチェックしてください。
プレビュー画面を確認するには、Facebookの広告マネージャーにアクセスし、作成した広告の編集画面で「プレビュー」ボタンをクリックすることで確認できます。
Facebookの広告ポリシーに違反してしまうと、広告が承認されないだけでなく、アカウント自体が凍結される可能性があります。
そのため、フィード広告を効果的に活用するためには、広告ポリシーに違反していないか事前に確認することが重要です。
広告ポリシーには、禁止されている商品やサービス、広告コンテンツの制限、または特定のターゲットに対する差別や攻撃的な表現などが含まれます。広告を出稿する前に、自社の商品やサービスがポリシーに準拠しているか確認し、違反する可能性のある表現やコンテンツがないかをチェックしましょう。
参考:広告ポリシー
Facebookフィード広告は、顧客に向けた販売促進手段の一つとして欠かせないものとなっています。
リスティング広告やディスプレイ広告などの成果が停滞気味になっているEC事業者は、Facebook広告を使うことで新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
この記事で紹介した内容を踏まえ、Facebook広告がマーケティングに活用できそうかなどを考えるきっかけとしてみてください。