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最終更新日: 2024.03.29

内部リンクとは?SEO効果と内部リンクの設置方法を解説

内部リンクとは?SEO効果と内部リンクの設置方法を解説

内部リンクとは、Webサイト内でのページ同士を繋ぐためのリンクのことです。

Googleなどの検索エンジンは、内部リンクの質・数・張り方でドメイン内でのページの重要度とページの内容を認識しています。
検索エンジンがWebサイトの構造を理解するためにも重要で、適切に実装されるとWebサイト内でのページ階層を正しく認識されて適切にページが評価されるSEO対策でとても効果的な施策です。
また、内部リンクを設置したページからリンクジュースと呼ばれるページ評価に重要な指標を遷移先のページへ振り分けることが可能なため、特定ページへ内部リンクを集めることでSEO効果を高めることが可能となります。
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内部リンクの最適化は、テクニカルSEOと呼ばれる施策の一種でありSEO対策では非常に重要な役割を持っています。
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この記事では、2003年からSEOを実践してきた筆者が、内部リンクとSEOの関係性と内部リンクを張るメリット、注意点や推奨する設置方法を解説します。内部リンクの正しい設置方法が分からない方や、効果的な内部リンクの設置方法を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

また、SEO対策については下記に詳細を記載して頂いておりますので、宜しければこちらも併せてご覧ください。
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石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

内部リンクとは

内部リンクとは

内部リンクとは、同一Webサイト内のページ同士を繋ぐリンクを設置することです。反対に自社のWebサイトから他のWebサイトにリンクすることを外部リンクと呼びます。
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内部リンクは検索エンジンがページ情報を収集するために使われるクローラーと呼ばれるロボットがページを回遊するために使用されたりするなど、SEOに有効な多くの効果が見込める施策です。また、SEOだけでなくユーザーがページを回遊するためにも重要な要素なのでWebサイトを運用するうえでとても重要になります。
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内部リンクとSEOの関係性

内部リンクを適切に張ることで、SEOに良い効果が期待できます。

Googleの検索エンジンは、「クローラー(Googlebot)」と呼ばれるソフトウェアがインターネット上のWebサイトを巡回し、リンクを辿って新しいWebサイトやページを発見していきます。内部リンクにはクローラーの回遊を促す効果があり、新規ページのインデックスやサイト構造を正しく評価してもらえる可能性が高まります。

内部リンクが適切に張られており、サイト構造が明確に整っているサイトは正しく適切に検索エンジンに評価されるため、SEOで上位表示される可能性が高まります。また、ユーザビリティも高まりユーザー行動も改善されるため、検索エンジン以外に実際に閲覧する人に対しても重要な施策です。

ただし、内部リンクはとにかく設置すればいいというものではないので、内部リンクの適切な張リ方と注意点を理解した上で正しく設置してください。
内部リンクの張り方!WordPressを例に場所や注意点を解説 内部リンクの張り方!WordPressを例に場所や注意点を解説

内部リンクを張るメリット

内部リンクを張るメリット

内部リンクを設置することで期待できる主なSEO効果やメリットは次の通りです。

  • ページ評価を振り分ける
  • ページ同士の階層関係を明確に伝える
  • 重要なページを伝えるシグナルとなる
  • リンク先のページ内容を伝えるシグナルとなる
  • クローラーが適切にページを回遊できる
  • 関連ページに発リンクでリンク元のコンテンツの質が高まる
  • 回遊性が高まりエンゲージを上げ、ユーザー行動に好影響

これらのメリットによりSEO効果が期待できます。検索順位を上昇させたい場合、内部リンクの正しい設置が非常に重要になるので、それぞれ解説していきます。

ページ評価を振り分ける

Webサイトのページには、Googleページランクと呼ばれるページごとに評価がされています。これらのページ評価は、内部リンクによって評価の一部を渡す事が可能なので、内部リンクを張り巡らせることでそれぞれのページ評価を高めて検索エンジンの上位表示施策として効果的です。

ページ同士の階層関係を明確に伝える

SEOでは、ページの階層関係を伝えることが重要です。適切な階層関係を作ることでテーマ性が向上して検索エンジンがディレクトリのメインテーマとサブテーマを理解しやすくなります。また、ユーザーにとっても階層を整理することでわかりやすいサイトとなりユーザビリティの向上に繋がります。

重要なページを伝えるシグナルとなる

内部リンクは関連性が重要

Googleは、Webサイト内のページの重要性を測る上で、内部リンクの質・数・関連性を考慮していると言われています。重要なページに対して、関連性があり質の高い内部リンクを集約させることでリンク先のページを重要なページと認識し、SEOでより評価され検索上位表示に寄与します。

内部リンクの集約

リンク先のページ内容を伝えるシグナルとなる

リンクレピュテーション

Googleはリンク記載されている情報(アンカーテキストやaltテキスト)をページ理解に活用しています。これはリンクレピュテーションと呼ばれGoogleのアルゴリズムに組み込まれています。例えば「SEO対策」というキーワードを含んでリンクを設置すると、GoogleはSEO対策に関するページと認識します。SEOを考慮していないWebサイトでは「詳しくはこちら」や「more」などが汎用的に使われがちですが、SEOを意識した場合には「SEO対策サービスはこちら」といったようにリンク先のページ情報を記述することがSEOでは重要となります。

画像の内部リンクはaltタグが重要
内部リンクの悪い例

※上記のように「こちら」ではページの内容が伝わらない

クローラーが適切にページを回遊できる

クローラビリティ

クローラー(Googlebot)は内部リンクを辿ってページを回遊します。そのため、内部リンクが無かったり階層が深いページはクローラーが適切に回遊できずにページのindexやページ理解がされずにSEOでページが本来受けるはずの評価を受けられなくなります。正しくページを理解させて評価してもらうためには、適切な内部リンクの設置が必要になります。

関連ページに発リンクでリンク元のコンテンツの質が高まる

内部リンクはコンテンツとしても有効

ページに記載されている特定テーマに対して、関連する詳細情報が記載されているページへの内部リンクは、ページの情報補完として役立ちます。特定テーマの近くにより詳しい内容が記載されているページへ内部リンクを設置することは、ユーザーにとって知りたい情報に素早く辿り着ける良いページと判断されます。

回遊性が高まりエンゲージを上げ、ユーザー行動に好影響

内部リンクにより回遊を促すことで、エンゲージメントが高まりユーザーの行動評価も上がると考えられます。理想的な検索行動は「検索」→「ページ遷移」→「解決/探求」です。関連情報への内部リンクがあることで、検索結果に戻らず同一Webサイト内でユーザーニーズを満たすことができるため、理想的なユーザー行動を実現させることが可能だと考えられます。

また、内部リンクの応用として、トピッククラスターについて以下の記事で詳しく解説されています。ぜひご参考にしてみてください。
参考:トピッククラスターとは?導入方法とSEO的メリット&HubSpotでの設定方法についても解説します|株式会社ジャリア

内部リンクを張る際に気を付けたいこと

内部リンクを張る際に気を付けたいこと

内部リンクを張る際に気をつけたいことは次の通りです。

  • リンク先ページの内容がわかるアンカーテキストかaltテキスト
  • 評価を高めたいページに内部リンクを集約させる

内部リンクの張り方にはルールがあり、正しい方法で設置しなければSEO効果を得ることはできません。不適切な内部リンクを張ってもユーザビリティを下げてしまうだけなので、注意してください。

リンク先ページの内容がわかるアンカーテキストかaltテキスト

内部リンクには必ずリンク先のページ内容がわかるアンカーテキストにしましょう。また、バナーによる内部リンクの場合はaltテキストにページ内容を含めます。アンカーテキストとは、リンクのテキストのことで、リンク先の内容が分かるテキストで設定することでGoogleへ正しくページ内容を伝える事が可能です。
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Googleが公式で公開している「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」では、適切なアンカーテキストを設置することでGoogleにより内部リンク先のページ情報を伝えやすいと明言しています。

リンクテキスト(アンカー テキストとも呼びます)とは、リンクのテキスト部分であり、表示されるものです。このテキストはユーザーや Google に対して、リンク先のページについての情報を伝えます。適切なアンカー テキストがあれば、ユーザーと検索エンジンは、リンクされたページにアクセスする前にその内容を簡単に把握できます。

「詳しくはこちら」のようなリンク先がよく分からない内部リンクでは、検索エンジンがページ内容理解出来ないですし、ユーザーもクリックすることでどのようなページが表示されるか明確では無いため。検索エンジンとユーザーどちらのためにもリンク先のページ内容がわかるアンカーテキストを設置することを推奨します。

評価を高めたいページに内部リンクを集約

内部リンクは評価を高めたいページに対して集約させることが大切です。内部リンクが多く張られているページは、検索エンジンに重要なページと認識されやすく検索順位の上昇に繋がります。
ただし、意味の無い内部リンクの集約は逆効果となりますので、質の高いページから関連性のある内容で内部リンクを張ることが重要です。
検索順位を上げたいからといって、関連性のないページから内部リンクを張っても意味はないので、しっかりと意味のあるコンテンツから意味のあるページに張るようにしましょう。

適切な内部リンクの設置場所

適切な内部リンクの設置場所

次に適切な内部リンク設置場所を紹介します。

  • コンテンツ内(共通パーツ外)
  • パンくずリスト
  • 共通パーツ(ヘッター/フッター/サイドメニュー)

コンテンツ内(共通パーツ外)

内部リンクでユーザーの検索意図を満たす

内部リンクで最も効果的な設置箇所はコンテンツ内(共通パーツ外)です。コンテンツはそれぞれのページにより異なり、より意味のある内部リンクの設置が可能なため関連性を意識した内部リンクの設置が可能です。また、上部のほうがSEO効果が高いと言われていますが、重要な点は関連性があり自然な形での内部リンクです。ただ効果が高いという理由で上部に設置しても期待した効果は得られないので、必ず関連性があり自然な形を前提として上部に設置すると良いでしょう。重要な点は、情報を補完する形での関連ページへの内部リンクです。設置箇所に関連性があるアンカーテキストで関連性の高いページへ内部リンクを設置することで、ユーザーの検索意図を満たすとともに利便性向上とSEOの効果が期待できます。

パンくずリスト

パンくずリストによる内部リンクはディレクトリ構造を伝える

パンくずリストは、ユーザーがサイト内の現在位置を把握するのに役立つ内部リンクです。道に迷わないようにパンくずを道しるべに落とした話から「パンくずリスト」と呼ばれています。
主に「トップページ>ディレクトリ>個別コンテンツ」のようにパンくずリストを表示し、どのディレクトリのコンテンツを閲覧しているのかを一目で理解できます。コンテンツの上部に表示させることが一般的で、ユーザーの利便性を高める以外にも、Googleクローラーの巡回やディレクトリ構造の理解を促す効果もあります。
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共通パーツ(ヘッター/フッター/サイドメニュー)

共通パーツからの内部リンクは全ページから容易に発リンクすることが可能なため、重要ページの判断がつきづらくページ理解に活用しづらいリンクになります。また、過去にブログのサイドメニューに外部リンクを設置して価値の薄いページを量産したスパム行為に利用されていたこともあり共通パーツのリンクは効果が薄いと考えられています。もちろん効果が無いわけではありませんが、前述の設置箇所より効果は薄いと言われています。
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内部リンクの効果的な事例

内部リンクの効果

上記のグラフは内部リンクの設置を見直し、検索流入が大幅に増加した事例です。内部リンクを適切に設置することでページ理解と検索意図を満たすコンテンツに改善したことで、検索順位が大幅に上昇して流入が増えました。特にデータベース型の大規模サイトでは内部リンクは非常に重要な施策ですので、内部リンクを最適化させるだけでも大幅に改善することも可能な場合もあります。

内部リンクまとめ

内部リンクのまとめ

今回は内部リンクとSEO効果からリンクを張るメリット、注意点や設置手法を解説しました。
内部リンクが適切に設置されたサイトは、Googleのクローラーとユーザーのサイト内回遊率が高まりユーザーの利便性や検索順位の向上が期待できます。
内部リンクはSEOで非常に重要な施策で、サイト全体で特定情報を網羅してユーザーに回遊してもらうことが重要です。

しかし、回遊率を高めようとして、適当に内部リンクを張っても意味はありません。この記事で解説した通り、内部リンクはユーザーにとって必要な情報を提供しているページとして、最適な箇所にのみ設置してみてください。

内部リンクのよくあるご質問

内部リンクとはなんですか?

内部リンクは同一のWebサイト上で張ったリンクのことです。リンク元から張るリンクを発リンク、リンク先を被リンクと呼びます。

内部リンクと外部リンクの違いは何ですか?

内部リンクが同一のWerbサイト内でのリンクに対して、外部リンクは他のWebサイトからのリンクになります。

内部リンクの効果とは?

内部リンクにはSEO上の様々な効果があります。

・ページ評価を振り分ける
・ページ同士の階層関係を明確に伝える
・重要なページを伝えるシグナルとなる
・リンク先のページ内容を伝えるシグナルとなる
・クローラーが適切にページを回遊できる
・関連ページに発リンクでリンク元のコンテンツの質が高まる
・回遊性が高まりエンゲージを上げ、ユーザー行動に好影響

内部リンクを調べる方法は?

内部リンクは、Google Search Consoleで確認が出来ます。
サイドメニューにある「リンク」>「内部リンク」で内部リンクの多いページを確認することが可能です。
また、エイチレフスなどSEOツールでも調査することが可能です。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格