採用情報に特化した採用サイトは、求職者へ企業の情報を発信し、自社の採用活動を支援するコンテンツとして役立ちます。さらに、実際に働く社員の仕事や様子をアピールできるため、会社の魅力を知ってもらうきっかけにもなるサイトです。
しかし、会社によって扱う情報は異なるため、「採用サイトが本当に役立つのか不安」「採用サイトの作り方が分からない」とお悩みではありませんか?また、自社で採用サイトを運営するメリットをいまいち見出せないこともあるでしょう。どのような点に注意して作成や改善をすればいいのかと、迷うところもあるはずです。
そこでこの記事では、採用サイトの必要性や効果、企業サイトとの違いを解説します。採用サイトの必要性に疑問を抱いている方は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
採用サイトの必要性とメリット
コーポレートサイトに、採用情報を掲載している企業も多い半面、昨今では採用サイトを別途制作する企業が増えています。なぜなら、採用サイトには以下のような必要性があるからです。
- 求職者の多くが採用サイトを見ているから
- 仕事探しの方法が多様化してきているから
- 企業の信頼性やPRにつながるから
次項で、採用サイトによるメリットをみていきましょう。
メリット1.自社らしさをアピールできる
人材を募集する際、求人広告や求人サイトを活用する方法では、決まったフォーマットや文字数の上限など、アプローチするにも制限がかかります。そのため、掲載できる情報が限られてしまい、細かい自社の情報まで伝え切れません。
その点、採用サイトは、取り扱う情報や掲載内容に制限がなく、自由に自社らしさをアピールできます。デザインや写真、動画などの素材も制限なく使えるので、より自社のイメージに近いサイトにできるのも強みです。
デザインや掲載範囲が統一されてしまう他の求人媒体よりも、深く自社を紹介できるので、競合他社との差別化もしやすくなるでしょう。さらに、求人サイトを利用している求職者も、より詳しい情報を得ようと採用サイトに流れてくることがあるため、求人サイトと自社の採用サイト両方を活用するのもおすすめです。
メリット2.志望度を高められる
採用サイトを調べるほとんどの求職者は、自社に興味を持っています。自社の採用サイト内で情報を多く提供すれば、採用サイトからの応募数もアップできます。文字数やデザインに何の制限もない自社採用サイトだからこそ、他サイトでは調べることのできない情報や、就職に役立つ内容を掲載して特別感を待たせられるでしょう。
しかし、自社の情報なら何でも掲載すればよいというわけではありません。求職者に寄り添った内容にするのが重要であり、自社の強みや魅力を伝えることはもちろん、どういった人材を求めているのか一目で伝わるサイトを目指しましょう。
また、採用サイトでは何を伝えたいのかを理解できないと、自社の印象を悪くする可能性もあります。採用サイトの出来映え次第で求職者に与える印象も変わるので、上質な情報提供を心がけてください。
メリット3.入社後のミスマッチを防げる
せっかく採用した人材であっても、自社の職場にマッチしていないケースでは、すぐに退社してしまうのも珍しくありません。例えば、「入社してみたけれど、思っていた仕事と違う」「会社の雰囲気が自分には合わない」などの理由です。
このような事態が起こってしまうのは、求職者が会社の詳しい情報を事前にキャッチできなかったのも大きく関わっています。
機密情報のように伝えられない内容もありますが、自社のことをできるだけ正確に詳しく伝えることで、自社とマッチした人材が集まるでしょう。ただし、扱う情報を大げさにしたり虚偽の情報を記載したりするのは厳禁です。
メリット4.採用コストを抑えられる
採用活動を進めていくためには、以下のようなコストが必要になります。
- 掲載費
- 交通費
- 説明会や面接を開く会場費
- 人件費
しかしこれらは、エントリーや内定の辞退などがあると、セッティングした時間やコストが無駄になってしまいます。さらに、入社後すぐに退社となれば、採用だけでなく人材育成にかけたコストも無駄になります。
しかし、採用サイトであれば、自社に興味を持っている求職者の中から、自社によりマッチした人材を採用できるため、辞退の確率が減り結果的にコストを抑えられるでしょう。採用サイトの制作にも、導入費や運用費がかかりますが、一度作成すれば追加費用なく掲載し続けることが可能です。
採用サイトの費用相場は?目的別の料金、事例も紹介
この記事では、採用サイト制作にかかる費用の相場や、目的や規模に応じた料金の内訳を詳しく解説。さらに、具体的な事例を交えながら、コストを抑えつつ効果的なサイトを制作するためのポイントも紹介しています。
メリット5.さまざまな経路からサイトへの集客が見込める
採用サイトの流入経路には、以下のようにさまざまあります。
- 自然検索
- 自社サイトのリンクから
- 求人サイトのリンクから
- Web広告から
- SNS投稿や共有から
- パンフレットやポスターのQRコードから
自然検索の場合と自社サイトのリンクは、もともと自社に興味を持っているユーザーのアクセスが期待できるでしょう。求人サイトやWeb広告、パンフレットやポスターは、仕事に興味を持ってより詳しい情報を得たい求職者が多くいます。
SNSの場合は、自社が投稿した内容に興味を示したユーザーや、そのユーザーが共有した情報を見て、アクセスするのが基本です。しかし、どこから流入してきたとしても、自社の魅力や役立つ情報がないとそれ以上の関心を持ってもらえません。満足できるコンテンツが揃った魅力的な採用サイトであれば、多くの求職者から応募してもらえるでしょう。
企業サイト(コーポレートサイト)と採用サイトの違い
採用サイトは、企業が採用活動を行うためのサイトです。求職者をターゲットとした構成で、扱うデザインや情報も、採用関連に特化しています。企業サイト(コーポレートサイト)との大きな違いは、潜在顧客や顧客、取引先に株主、自社社員など、さまざまな人たちに幅広く情報を提供するかどうかという点です。
企業サイトは情報量が多くなってしまい、採用情報に特化した内容にできません。そうした特徴から、求職者に向けたメッセージやデザインが満足に発信できず、採用に関しての訴求力が弱くなってしまいます。
一方、採用の情報に特化したサイトは、人材獲得に役立つ、重要な役割を持ったコンテンツの一つです。企業サイトも魅力的なものであれば、採用サイトへアクセスしてくれる可能性も高まるので、相乗効果も期待できるでしょう。
どのコンテンツがどれだけ見られているのか?
株式会社ディスコが行った、「2021 年卒 採用ホームページに関する調査」によると、以下のような結果でした。
調査対象 : 2021 年 3 月卒業予定の全国の大学 4 年生(理系は大学院修士課程 2 年生含む)
回答人数 : 1,115 名(文系 684 名、理系 431 名)
調査時期 : 2020 年 7 月 10 日~7 月 15 日
調査方法 : インターネット調査法
サンプリング : キャリタス就活 2021 学生モニター
<採用ホームページでよく閲覧したコンテンツ(フェーズ別)>
インターンシップへの応募・参加時 | エントリーや本選考応募をするかどうか判断する時 | エントリーシートの作成時や面接前 | 内定承諾・辞退を判断する際 | |
企業理念、トップメッセージ | 42.5 | 49.4 | 73.5 | 29.2 |
会社概要(資本⾦、⽀社、グループ企業、沿⾰、歴史など) | 42.8 | 51.1 | 60.3 | 30.4 |
事業内容、実績 | 60.2 | 70.5 | 70.0 | 43.3 |
日常の業務(職種、プロジェクト、1日のスケジュールなど) | 34.4 | 49.2 | 48.8 | 41.3 |
社員紹介(社員紹介、座談会・対談、社員のオフタイムなど) | 28.4 | 39.3 | 48.4 | 35.2 |
待遇、福利厚⽣、ワークライフバランス | 33.9 | 62.1 | 29.4 | 60.1 |
キャリアパス、研修制度 | 13.5 | 32.6 | 32.5 | 36.3 |
オフィス紹介、働く環境 | 14.0 | 24.2 | 18.2 | 29.8 |
⼥性活⽤、多様性への配慮 | 7.7 | 15.2 | 11.7 | 17.2 |
採⽤コンセプト、求める人物像 | 24.6 | 39.4 | 53.5 | 15.5 |
インターンシップ・説明会情報 | 42.6 | 26.0 | 15.0 | 5.5 |
この時期は⾒ていない/該当しない | 7.0 | 2.2 | 2.2 | 17.3 |
出典:株式会社ディスコ「2021 年卒 採用ホームページに関する調査」
「インターンシップへの応募・参加時」は、事業内容や実績はもちろんですが、やはりインターンシップ・説明会情報が年間通して一番閲覧されるタイミングです。面接前には採用コンセプト、求める人物像が求められているようで、その他に「内定承諾・辞退を判断する際」では待遇、福利厚生、ワークライフバランスについて閲覧率が高まります。
採用サイトに必要なコンテンツ
ここからは、採用サイトに必要なコンテンツについて解説します。基本的な情報ですが、これらに不備があると採用サイトとして不完全なものになります。掲載を忘れている情報がないか注意しながらコンテンツを作成しましょう。
トップページ
トップページは、求職者の多くが最初に開くページとなります。第一印象が決定づけられるページでもあるため、自社らしさを視覚的にアピールできるよう、適切なキャッチコピーや画像を使うのが大切です。
さらに、各コンテンツでは興味を持たせるデザインが求められます。そのため、各コンテンツにつながるメニューには、アイコンや写真を活用して分かりやすくする工夫をしましょう。トップページで求職者に「みやすい」「面白そう」と感じさせたり、「もっと情報を知りたい」と思ってもらえるかが、サイト内を回遊してもらえるかに直結します。
会社や事業の紹介
自社がどのような会社なのか、どのような事業を展開しているのかを紹介するコンテンツも、求職者にとって重要な情報の一つです。
これらは、自身が働きたい会社かどうかの判断材料として扱われます。特定の事業に興味を持った求職者が応募するケースもありますが、他の事業担当になる場合も珍しくありません。そのため、事業同士のつながりや全体像を伝える必要があるでしょう。
そうすることで各事業のやりがいや重要性を伝えられ、就職後に求職者がどんな活躍をできるのか、具体的なイメージをもってもらえます。未来像を知っているか知っていないかで、会社で働く際のモチベーションに影響を与えるので、具体的かつ魅力的な内容になるようにしましょう。
具体的な仕事内容
採用サイトでは、事業内容だけでなく、実際にどのような業務を行うのか仕事の内容も伝えます。例えば、事務仕事を伴うのか、接客や電話応対などが必要なのか、何か資格が必要な業務はないかなど、仕事の詳しい情報を記載しましょう。
求職者にも得意な仕事もあれば苦手な仕事もあるので、仕事の内容は働けるかどうか決める動機になります。特に、ミスマッチが起きやすい理由が、想定していた仕事との違いにあるため、求職者に誤解を与えないように提供する情報選びには注意が必要です。
また、間違った情報を扱ってしまうと、本来応募してくれていたはずの求職者の離脱にもなりかねません。採用活動は何よりも、求職者との信頼が肝心です。
社風・職場の雰囲気
社風や職場の雰囲気も、求職者が働きたいかどうか判断する理由に含まれます。そのため、どのような社風で、どんな環境で働けるのかを採用サイトで知ってもらうのも重要なポイントです。仕事内容が自身に合っていたとしても、会社の環境や人間関係、考え方が合わないと長続きしません。
例えば、職場でメンバーと楽しく相談しながら仕事をしたい方にとって、黙々と個別で働くような職場は、働きにくい環境になってしまいます。「働ければ何でもいい」という方もいるかもしれませんが、求職者の中でも少数の意見となるでしょう。自社で気持ちよく働いてもらうためにも、社風と職場の雰囲気は欠かせない情報です。
業績成長推移、従業員数、男女比
自社の業績成長推移や従業員数、男女比などの数値で、会社の現状をリアルに伝える手法も、自社を理解してもらうのに役立ちます。特に、業績成長推移は、会社が軌道に乗っているかどうか確認できる数値となり信頼につながるでしょう。
また、どれだけの人が働いているのか、男女比がどれくらいなのかも、働きやすさのパラメーターになります。
社長メッセージ
企業の顔である社長による代表メッセージは、企業の考え方や、事業に対する信念や取り組み、将来のビジョンなどを伝えるのに効果的です。また、社長の想いは会社ごとに異なるため、競合他社との差別化にもなります。
しかし、社長の思っていることと会社の事業に矛盾点があると、不信感を持たれてしまうかもしれません。そのため、ただ思っていることを並べるのではなく、目的を達成するためにどのようなことをしているのか、正しく伝えることが重要です。
会社の代表が本当に従業員のことを考えてくれているのか、会社の将来を見据えた活動をしているのかも、求職者のモチベーションになります。
社員インタビュー
社員インタビューは、就職を決めた際に先輩となる社員を知れるため、働きはじめる際のイメージや会社の雰囲気を感じられます。会社の方向性を伝えることも大切ですが、社員同士の関係性が伝わるとより働きやすさを感じてもらえるでしょう。
日々の何気ないことでもいいので、社員ブログを活用したコンテンツにするのもおすすめです。働いている人がやりがいを感じていたり、楽しく働いていたりする様子が分かるだけでも会社の雰囲気のよさが伝わります。
また、実際に働いている社員の言葉は信頼度も高いので、会社のイメージをより深く伝えたいときは社員インタビューを通して伝えるのもよいでしょう。会社の意外な一面が見れて、より興味を持ってくれる求職者が増えるかもしれません。
参考になる採用サイトの社員インタビューとは?作成方法とコツを解説
本記事では、採用サイトにおける社員インタビューの重要性や作成方法、効果的な活用ポイントを詳しく解説し、求職者に自社の魅力を伝えるための具体的な事例も紹介しています。
募集要項
自社が求める人材に適した求職者をマッチさせるのに役立つのが募集要項です。募集している人物像や求めるスキル、福利厚生の有無、選考の流れなど、採用活動へ応募するのに必要な情報を記載します。
また、自社がどのような人材を求めているのか、何人まで受け入れる準備があるのかなど具体的な内容にしましょう。条件や日程などが明確になっていれば、求職者も応募しやすいため、採用サイトでは忘れずに記載するのがおすすめです。
「特に条件は求めない」という会社でも、会社でどのように働いて欲しいか、最低限書いておくと、自社に合った人材が集まりやすくなるでしょう。
応募フォーム
応募フォームは、採用募集や説明会に応募する際の、申し込みフォームを指します。採用サイトは、求職者に応募してもらうのが目的なので、申し込みの動線も整えておかなければなりません。
申し込みまでが複雑だったり、必要な入力項目が多すぎたりすると、離脱されるケースもあるため、分かりやすくて使いやすい応募フォームにしましょう。応募フォーム以外にも、サイト全体が使いにくいと思われると会社の印象も悪くなるので、誰でも簡単に情報が集められるサイト設計が大切です。
お知らせ
お知らせは、説明会や採用に関係するイベントなどの、最新情報を発信するコンテンツです。その他にも、直近の出来事や事業などの情報も扱って、会社の現状や様子を伝えましょう。特に、採用活動に関するお知らせは、早ければ早いほど求職者の応募準備がしやすくなるので、日程が決まり次第すぐにお知らせするのをおすすめします。
また、最近情報の更新があるサイトは注目度も上がるので、どれだけ真剣に採用活動に取り組んでいるか、より多くの求職者に知ってもらえるでしょう。
採用サイトにおける効果測定のポイント
採用サイトもWebサイトの一つであり、さまざまな情報を分析できます。ここでは、採用サイトの効果を測定するポイントについて解説します。
- アクセス解析
- ページ分析
- 訪問者分析
- 応募者実績
- 採用実績
まず、アクセス解析は王道です。どのページにどれくらいの人が訪れたかが分かります。ページ分析は、そのページにどれくらい滞在したか、どのページから離脱したかが分かります。また、採用サイトに訪れる人の分析も必要です。どのサイトから訪れたのか、流入経路を分析することで分かることもあります。
あとは結果です。いわゆるCV(コンバージョン)のことで、応募者実績に結びついているかを確認しましょう。そして、最終的に採用できた人数が何人かも効果測定のポイントです。
採用サイト人気ランキング
ここからは、数ある採用サイトの中でも、求職者に人気の高いサイトのランキングを3位まで紹介します。どれもそれぞれの特徴や魅力が伝わる内容となっているので、3社の事例を参考に、多くの人に興味を持ってもらえるサイトを目指しましょう。
株式会社講談社
株式会社講談社の採用サイトには、さまざまな出版物を扱う会社のイメージとワクワクさを演出するために、ポップでカラフルなイラストが使われています。
その見た目は、採用サイトの中でもオリジナリティにあふれており、職場の楽しそうな雰囲気も感じられます。また、多岐に渡る業務内容を、詳しく分かりやすい内容でまとめているのが特徴です。
さらに、実際に本ができるまでの工程を紹介し、それぞれの工程に携わっている社員が大切にしているポリシーも伝わる設計は参考になります。文章も簡潔にまとめられているので、時間をかけずに読め、欲しい情報も効率よく得られます。
カルビー株式会社
カルビー株式会社の採用サイトは、「Next is NOW 次のカルビーに手を伸ばせ」というキャッチコピーが目を引くデザインになっています。未来への展望や海外事業、仕事内容について詳しく見やすいように工夫され、読みやすい印象を与えるサイト設計が特徴です。
特に、仕事内容は社員インタビューを掲載しながら、さまざまな職種について書かれていて、会社の雰囲気が感じ取れます。さらに「カルビーの社“無い”(しゃない)文化」というページでは、革新的な独自の制度についても紹介されています。このように、働き方への挑戦や改革が感じ取れるのも、求職者に好印象を与える理由の一つです。
本田技研工業株式会社
本田技研工業株式会社の採用サイトは、インパクトのある動画と、強いキャッチコピーで引き込まれる、挑戦心と技術力が感じられる設計が特徴です。プロジェクトストーリーが紹介されているページでは、仕事内容や自社商品に寄せる思いが、社員の顔写真とともに紹介されています。
社員の顔写真はどのような人が働いているのかをイメージしやすく、自社製品への想いを強く感じさせるサイト設計の重要ポイントともいえるでしょう。また、サイト内で使われている社員メッセージは、若手の声が使われており、求職者からの共感も集めやすい工夫がなされています。
強いインパクトを与えつつ親近感もあるデザインは、会社の明るさも伝わるので、ぜひ活用したいテクニックです。
採用サイトランキング20選!好感度が高い事例まとめ【2022年最新】
求職者に好感を持たれる採用サイトの事例を20社厳選し、各サイトのデザインやキャッチコピー、コンテンツの工夫などを詳しく解説しています。 自社の採用サイト改善に役立つポイントを学ぶことができます。
採用サイト好感度ランキング
続いて、先の株式会社ディスコが行った、「2021 年卒 採用ホームページに関する調査」についてもみてみましょう。
順位 | 社名 | 票数 |
---|---|---|
1位 | ソニー | 24 |
2位 | NTTデータ | 20 |
3位 | Sky | 19 |
4位 | 三井物産・日立製作所 | 18 |
6位 | ニトリ・凸版印刷・日本生命保険 | 17 |
9位 | 三井住友銀行 東日本旅客鉄道 任天堂 |
16 |
12位 | 電通 | 15 |
13位 | 三井住友海上火災保険 | 14 |
14位 | デンソー 博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ 日本電気(NEC) NTTドコモ |
13 |
出典:株式会社ディスコ「2021 年卒 採用ホームページに関する調査」
特に業種に偏りがあるわけではなく、よく知られた企業が名を連ねています。やはり、知名度の高い企業は採用ページの印象も良い傾向のようです。
採用サイトを作成・改善するときのポイント
ここでは、採用サイトを作成する際や、改善を行うときの、押さえておくべきポイントを紹介します。自社の伝えたいことだけでなく、サイトを活用するユーザーのことを考えた、見やすく使いやすい設計を心がけるのが大切です。
スマホ対応にする
近年では、情報を調べるのはPCだけでなく、スマホから検索を行う人が増加し続けています。そのため、PCだけでは十分なアクセス数を稼げないことから、採用サイトのスマホ対応は必須です。
また、外出先や説明会に向かう途中などに、スマホから会社情報を調べる求職者も少なくありません。転職を検討している方であれば、仕事の合間に情報をチェックするケースもあります。
そこで、採用サイトがスマホに対応していなかったり、スマホで見づらかったりすると求職者を取りこぼすことも考えられます。スマホから問題なくアクセスできるか確かめるのも重要です。時代に合わせた対応ができなければ、興味を持つ求職者も減っていくため、どの検索媒体を使うユーザーがいるのか常に把握できるようにしましょう。
機能性のあるデザイン・設計になっているか
役に立つ情報を扱っている採用サイトでも、使いやすさや、見やすさ、操作のしやすさがないと集客につながりません。操作のしやすさや見やすさは、デザインと設計で決まり、いいデザインであればスムーズに情報が調べられます。
例えば、以下のような項目に注意してサイト設計をすれば、訪れた求職者に興味を持ってもらえるでしょう。
- 申し込みボタンは見つけやすいところにあるか
- 申し込みボタンのデザインや押しやすさは問題ないか
- 欲しい情報が手に入るまでの導線は複雑になっていないか
- サイトの読込速度は安定しているか
サイトの操作性や分かりやすいのも大切ですが、読込速度にも注意が必要です。テキストだけでなく、画像や動画なども多く使いすぎると、サイトの動作が重くなってしまうので、情報の載せすぎには注意しましょう。
Webサイト閲覧時にイライラすること第1位は?「ページの読み込み速度」の重要性が明らかとなる調査結果に
Webサイト閲覧時の不満として「ページの読み込みが遅い」が42.8%で最多。本記事では、ユーザーがサイト閲覧時に感じる不満や、その際の行動についての調査結果を詳しく解説しています。
情報は詳しく分かりやすいか
採用サイトに掲載する情報は、職場の雰囲気や待遇、勤務地や給与などが詳しく、分かりやすく書かれているのが前提です。もし、情報を間違えて解釈した求職者が就職してしまうと、「思っていた職場と違う」というミスマッチを引き起こします。
また、文章ばかりで伝えるのではなく、動画や画像を取り入れるのも、分かりやすいサイトにするポイントです。特に、社内の雰囲気は文章では伝わりにくいので、画像や動画があるとイメージしやすくなるため、テキストとバランスよく設置していきましょう。
情報と現実とのギャップをなくし、正確な情報を扱えば、正しく自社を理解した求職者が応募してくれるようになります。求職者が就職した後に、イメージ通りに自社で働ければ、社員インタビューの際に快く応じてくれるでしょう。
自社採用サイト運用への取り組みに関する意識調査
最後に、デジタルマーケティング支援をする「株式会社ニュートラルワークス」が実施した調査の一部を紹介します。
調査対象 :採用サイトを運営する企業に所属する担当者
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2022年10月11日〜10月20日
サンプル数:149名
Q. 自社の人材採用活動で行っていることは何ですか?
引用:QUERRY「4割の企業で「応募者の量と質に課題」。採用サイトに関する意識調査結果」
最も多いのが、「求人媒体での掲載(65.8%)」で、7割近くの企業が行っていました。一部の企業では併せて「オウンドメディア」「SNS」「就職・転職口コミサイト」を活用していることが分かります。
Q.採用サイトを運用する上での課題を教えてください。(複数回答)
引用:QUERRY「4割の企業で「応募者の量と質に課題」。採用サイトに関する意識調査結果」
43%が「どのようなコンテンツが候補者の為になるか分からない」と回答しました。どのようなコンテンツであれば候補者のニーズと合致するのかを把握しきれていない企業が多いということが分かります。
採用サイトの必要性に関するまとめ
採用サイトは、自社の求人に興味を持ったユーザーが多くアクセスしてくるため、他のコンテンツでは手に入らない役立つ情報が求められます。また、文字数制限などもなく自由に情報を記載できるので、自社の強みやイメージをより具体的にアピールするのも可能です。
しかし、採用にあまり関係のない話があったり、情報が不足してしまったりすると、反対に悪い印象を与えてしまうかもしれません。そうならないようユーザーが求める情報を網羅し、自社ならではの雰囲気や魅力を伝えられるよう心掛けましょう。
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