Facebook広告のターゲティングの種類と活用方法!設定方法や成功のコツも

Facebook広告のターゲティングの種類と活用方法!設定方法や成功のコツも

この記事のポイント

この記事でおさえておきたいポイントは以下です。

Facebook広告のターゲティングの種類

Facebook広告のターゲティングは「コア」「カスタム」「類似」オーディエンスに分かれます。「コアオーディエンス」は年齢、趣味、行動などで絞り込みが可能です。一方、「カスタムオーディエンス」は既存顧客やウェブ訪問者に基づき、「類似オーディエンス」はそのリストに似た新規層をターゲットとします。

Facebook広告のターゲティングのメリット

ユーザーの属性や趣味嗜好、Webサイトの閲覧履歴などを元に、ユーザーの興味に応じた広告を配信するため、自社の商品やサービスに対して確度の高い顕在層を狙うことができ、コンバージョン率の向上や広告コストの削減が見込めます。

Facebook広告のターゲティングのポイント

ターゲットを絞りすぎず、複数のオーディエンスを設定することで、広告の効果を最大化することができます。また、似過ぎるオーディエンスを設定しないことも成功率をアップさせるのに役立ちます。

実名登録制のFacebookは、広告のターゲティング精度の高さに定評がありますがFacebook広告のターゲティング方法は面倒で、どこから手をつければいいのかわからないという声も少なくありません。

しかし、Facebook広告のターゲティングは、基本的な概要や仕組みを理解すれば、決して難しくないのです。

この記事では、Facebook広告のターゲティング方法について、Facebook広告のターゲティングの基礎知識とともに、設定方法や成功のコツを解説します。マーケティング戦略や採用マーケティングとしてFacebookの活用を検討されているご担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

広告におけるターゲティングとは?

広告におけるターゲティングとは?

Facebook広告を含めた「広告のターゲティング」とは、ユーザーの属性や趣味嗜好、Webサイトの閲覧履歴などを元に、ユーザーの興味に応じた広告を配信することです。

例えば、化粧品会社が広告ターゲティングを行う場合、年代や性別、過去に美容や肌トラブル系のコンテンツを閲覧しているユーザーに絞り込んで広告を配信することができます。

広告におけるターゲティングを行うメリットは、以下の通りです。競争率の高いFacebook広告でコンバージョン獲得を狙うのは難しいといわれているので、広告コストの面を考慮しても、ぜひ導入したい仕組みといえるでしょう。

CV(コンバージョン)率アップ

広告ターゲティングを行う最大のメリットは、コンバージョン率の向上です。やみくもに広告を出すのではなく、自社の商品やサービスに対して確度の高い顕在層を狙うことができます。

広告コストの削減

狙ったユーザーに絞って広告を出すため、広告費用を抑えられるのも大きな利点です。そこで節約したコストを、別の広告運用に充てるなど無駄のない広告運用につながるでしょう。

リターゲティング

ターゲティング施策の中には、「リターゲティング」も含まれます。リターゲティングとは、過去にWebサイトを訪問したユーザーをリスト化し、興味・関心のあるユーザーとしてターゲティングして広告を表示させる仕組みをいいます。
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Facebook広告でターゲティングする方法

Facebook広告でターゲティングする方法

Facebookにおける広告ターゲティングの方法について、まずは、Facebook広告におけるターゲティングの基礎知識から解説します。

Facebookは「オーディエンス」でターゲティングする

Facebook広告では、「オーディエンス」という設定項目からターゲティングの設定を行います。

「オーディエンス(Audience)」とは、「(コンサートやテレビなどの)聴衆・視聴者」という意味で、広告においては「情報を受け取る人」「広告の受け手」を指します。

Facebook広告の「オーディエンス」設定では、詳細な条件でターゲットを絞っていく「限定的なターゲット設定」と、主にFacebookを運営するMetaのシステムを利用してターゲットを設定する「広いターゲット設定」の2つがあります。

「広いターゲット設定」は、ターゲットが定まっていないような場合や潜在顧客を探すときに有効です。しかし、より自社に合う潜在・顕在顧客を狙う場合は「限定的なターゲット設定」を利用するのが最適です。

本記事でも、Facebook広告でより明確にターゲティングするための方法として、「限定的なターゲット設定」を深掘りしていきます。

参考:Facebook/オーディエンスについて

Facebook広告のオーディエンス設定は3種類

Facebook広告のオーディエンス設定は3種類

Facebook広告のターゲティングに関わる「オーディエンス」設定の中でも、本記事で解説する「限定的なターゲット設定」には、以下の3種類があります。それぞれターゲティングする方法や活用方法が異なるため、次の章で、それぞれの特徴と活用方法について、詳しく解説していきます。

  • コアオーディエンス(詳細ターゲット)
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

Facebook広告のコアオーディエンスとは?

Faccebook広告のターゲティングのひとつである「コアオーディエンス」とは、Facobookに登録しているユーザーの属性、位置情報、趣味嗜好や行動履歴、つながりなどでターゲティングを指定し、広告配信対象を絞り込む手法です。

コアオーディエンスの設定を作成するには、「基本設定」「詳細ターゲット」「つながり」などを設定していきます。それぞれの特徴と活用法を確認していきましょう。

基本設定を行う

はじめに、Facebookの「キャンペーンの目的」を選択し、広告セットに移動します。そこで、所在地、年齢、性別、言語の基本的なオーディエンス設定を行います。

  • 所在地:広告を出したい地域
  • 年齢:13歳~64歳まで(1歳ごとに設定可能)、65+で65歳以上
  • 性別:すべて、男性、女性
  • 言語:特定の言語を使う利用者をターゲットとする際に設定

参考:Meta(Facebook)/新規オーディエンスへのリーチについて

「詳細ターゲット」でターゲットを絞る

「詳細ターゲット」とは、Facebookに登録しているユーザーの中から、主に「利用者層」「趣味・関心」「行動」という3つのカテゴリごとに、自社の広告に合うターゲットを絞り込むことができます。

実名登録が基本のFacebookでは、情報の信頼性が高く、非常に貴重なユーザー情報といえるでしょう。

利用者層

ユーザーがFacebookに登録している個人情報に基づいた設定カテゴリーの主な項目は以下の通りです。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 学歴
  • 仕事
  • ファイナンス
  • 子供の有無
  • ライフスタイル・ライフイベント など

趣味・関心

Facebookの「趣味・関心」は、300種類以上もありますが、大きく次の8つのジャンルに分かれています。ユーザーがクリックした広告や、やり取りしたページなどからの興味・関心などが分類されます。

  • スポーツ・アウトドア
  • テクノロジー
  • ビジネス・業界
  • フィットネス・ウェルネス
  • レジャー施設
  • 家族と交友関係
  • 買い物・ファッション
  • 興味・アクティビティ  など

行動

先に紹介した「興味・関心」との関連が深いカテゴリで、ユーザーが何らかの行動を起こした際の履歴に基づいたデータです。

  • 購買行動
  • 記念日
  • 旅行
  • デバイスの大まかな種類や利用状況
  • デジタルアクティビティ など

参考:Facebook 詳細ターゲット設定について

「つながり」を活用してさらに広げる

「つながり」とは、「Facebookページ」「アプリ」「イベント」「その他のカテゴリ」のカテゴリの中から、既につながりのあるユーザーを設定することができるものです。

主に自社のページやアプリに「いいね」を押してくれたユーザー、フォロワーなどがターゲティングの対象となります。ここでは、すでにつながりのあるユーザーの「友達」もターゲティングの対象として設定が可能です。Facebook上の友達は、同じサークルや団体、共通の趣味を持つケースが多いので、狙っておきたいターゲットといえるでしょう。

AND・OR・除外設定で効果を高める

Facebook コアオーディエンスの「詳細ターゲット」では、「利用者層」「興味関心」「行動」の設定を掛け合わせることが可能です。

例えば、化粧品会社がエイジング化粧品に関心のあるユーザーをターゲティングする例で解説しましょう。「エイジング化粧品を買う」「エステに興味がある」という条件をOR設定した場合は、「エイジング化粧品を買ったことがある方」もしくは「エステに興味がある方」というどちらか一方の条件を満たしていれば、ターゲティングの対象です。

同じ条件でも、AND設定だと「エイジング化粧品を買う」+「エステに興味がある」という2つの条件を満たす方だけをターゲティングするという、より限定的な条件設定になります。

その上で、若年層を対象外にする「除外設定」を行うことも可能です。この例なら「29歳以下」を除外設定すれば、「エイジング化粧品を買う」OR(もしくはAND)「エステに興味がある」という条件に、「29歳以下は除外する」という条件を設定できます。

広告はなかなか効果が出にくく、なおかつ、広告費は想定以上にかかるケースが多いです。自社の商品やサービスにマッチするAND設定、OR設定、除外設定をうまく活用して、効率的かつ効果的なFacebook広告を展開していきましょう。
Facebook広告の基本解説!特徴や費用、メリット Facebook広告の基本解説!特徴や費用、メリット

Facebook広告のカスタムオーディエンス

Facebook広告のカスタムオーディエンス

Facebook広告の中で、カスタムオーディエンス設定も積極的に取り組みたいターゲティング手法のひとつです。

Facebook広告のカスタムオーディエンスとは?

Facebook広告のターゲティング設定のひとつである「カスタムオーディエンス」とは、Facebookを利用しているユーザーの中から、自社の商品やサービス、顧客データにマッチするユーザーを広告ターゲティングとして絞り込む手法です。

自社の顧客データにヒットするユーザーとは、必ずしも商品やサービスを購入したことのあるユーザーに限らず、過去に何らかの形で自社と接点のあったユーザーも含まれます。

このような特徴から、カスタムオーディエンスは、自社の商品やサービスをまったく知らないユーザーというよりも、既存顧客や何らかの形で接点があったユーザーに対してアプローチしたい広告主に向いているといえるでしょう。

カスタムオーディエンスは、主に次の5通りの作成方法があります。次の章で詳しく解説していきます。

  • カスタマーリスト
  • ウェブサイトトラフィック
  • エンゲージメント(facebookやInstagram)
  • アプリアクティビティ
  • オフラインアクティビティ

参考:
Meta(Facebook) カスタムオーディエンスについて
Meta(Facebook) 詳細ターゲット設定の更新

カスタマーリスト

カスタマーリストとは、Facebook広告を出そうと検討している企業(広告主)が、もともと保有している顧客情報を活用してカスタムオーディエンスを作る方法です。

 

カスタマーリストから、カスタムオーディエンスを作成する方法は、自社が所有している顧客のメールアドレス、電話番号、住所などのカスタマーリストのもとになる情報をFacebookにアップロードすることから始まります。

Facebookは、アップロードされた顧客情報とFacebookが保有しているプロフィール情報とをマッチングして、広告でリーチしたい顧客を抽出してくれます。

ここでの再確認すべき点は、カスタマーリストを活用したターゲティング方法は、あくまでFacebookのプロフィールと一致した情報のみということです。Facebookへの登録が少ないとされる30代以下の層などにはリーチしにくいというデメリットがある点には注意が必要です。

参考:Mata(Facebook) カスタマーリストからカスタムオーディエンスを作成する

 

ウェブサイトトラフィック

ウェブサイトトラフィックとは、Webサイトへのアクセス履歴を活用したカスタムオーディエンスを作成する方法です。

自社のWebサイトや特定のWebページなどにアクセスしたユーザーとFacebookの利用者を照合し抽出し、Facebook広告を表示する対象者をターゲティングします。

ここまでだと、先の「カスタマーリスト」と同じような方法に感じられるかもしれませんが、ウェブサイトトラフィックを使ったカスタムオーディエンスにおいては、「Metaピクセル(Facebookピクセル)」を利用して行うという点に違いがあります。

Metaピクセル(Facebookピクセル)とは、Webサイト上に埋め込むコードのことです。これを設置しておくことで、ユーザーがWebサイト上で実行したアクションなどをデータとして把握できます。Facebookの利用者のデータと照合して、マッチしたユーザーをターゲットとして抽出し、広告を表示できる仕組みになっているのです。

自社の商品やサービスに関心の高いユーザーにアプローチすることができる有効な手段のひとつといえるでしょう。

参考:Meta(Facebook) ウェブサイトカスタムオーディエンスについて
   Meta(Facebook)Metaピクセルについて

エンゲージメント

カスタムオーディエンスにおけるエンゲージメントとは、WebサイトやFacebook、Instagramアカウントなどで、何らかのアクションをしたユーザーを抽出しカスタムオーディエンスを作成することです。ここでターゲティングされたユーザーに対して、広告表示できる仕組みのことをいいます。

アクセス履歴を活用する点では、ウェブサイトトラフィックと似ていますが、エンゲージメントでは、Metaピクセルなどを埋め込む必要はなく、Facebookを運営するMetaの機能上で実行されるので、特別なコードなどは必要ありません。

アプリなどのコンテンツに「いいね」やコメントをしたアクションも含まれるため、比較的広範囲のターゲティングが可能で、InstagramなどFacebookの利用が少ない若い世代にもアプローチできるのが最大のメリットです。

また、エンゲージメントカスタムオーディエンスの特徴として、オーディエンスのエンゲージメントをデータとして収集する際に、どれくらい前までのエンゲージメントを収集するのか、「さかのぼる日数」を指定できます。例を挙げると、「さかのぼる日数」を20日に設定した場合、19日前にアクションしたユーザーは含まれますが、21日前にアクションしたユーザーの情報は含まれないという仕組みです。

これは、4/1~4/30までといった「日付の指定」ではなく、20日前までという「さかのぼる日数」を指定する機能であるため、エンゲージメントカスタムオーディエンスの情報は、常に「直近の日から、設定したさかのぼる日数まで(例だと20日前まで)のオーディエンス情報」に自動で更新されていくというわけです。エンゲージメントカスタムオーディエンスを編集したり、新規に作成したりすることなく、最新のオーディエンス情報を入手できます。

エンゲージメントカスタムオーディエンスの対象となるアクションは、以下の通りです。

  • 動画
  • リード獲得フォーム
  • インスタントエクスペリエンス
  • ARエクスペリエンス
  • ショッピング
  • Instagramアカウント
  • イベント
  • Facebookページ

参考:Meta(Facebook) エンゲージメントカスタムオーディエンスについて
   Meta(Facebook)Instagramアカウントでカスタムオーディエンスを作成する方法

アプリアクティビティ

自社で提供・運用しているアプリ内における、以下のようなユーザーの行動をターゲティングして、データとして抽出する方法です。

  • アプリをインストールした人
  • アプリの起動時間
  • 課金や購入額

自社アプリと、商品やサービスとの関連性が高ければ高いほど、必ず設定すべきカスタムオーディエンスといえるでしょう。

オフラインアクティビティ

オフラインアクティビティのカスタムオーディエンスとは、「オフライン」で接点を持った顧客リストを元にカスタムオーディエンスを作成する方法です。

ここでいう「オフライン」とはリアルな世界の「実店舗」のことです。実店舗での購入履歴、電話注文や予約、実際の来店などについて、現実の世界で得られた効果=オフラインコンバージョンととらえます。

オフラインコンバージョンを計測すべきなのは、例えば美容院やエステ飲食店などの中でも、予約はオンラインで行うものの、実際のサービスや商品を提供するのはオフラインというケースです。

「オンラインで予約する」というコンバージョンは、オンライン上で計測できますが、実際に店舗まで来てくれたかどうか、そこで売上があったのかはオフラインの場であるため、通常では計測できません。これを計測できるのが、オフラインコンバージョンです。

オフラインコンバージョンのデータを、Facebookにアップロードして広告に活用できるのが、オンラインアクティビティを使ったカスタムオーディエンスの大きなメリットといえるでしょう。

参考:Meta(Facebook)オフラインコンバージョンについて
   Meta(Facebook)オフラインイベントを使用してカスタムオーディエンスと類似オーディエンスを作成する

 

facebook広告の類似オーディエンスとは

facebook広告の類似オーディエンスとは

Facebook広告のターゲティングにおける「類似オーディエンス」とは、これまでに設定した既存のカスタムオーディエンスを「ソースオーディエンス」として使用します。

「既存のカスタムオーディエンス」=「ソースオーディエンス」の以下の情報などから、「似ている」ユーザーを抽出し、広告が配信されるという仕組みです。「アプリアクティビティ」「オフラインアクティビティ」など、自社が狙いたいオーディエンスを選び、類似オーディエンスを作成することも可能です。

  • 利用者層データ(属性など)
  • 興味・関心
  • 行動 など

自社との接点がある既存顧客と、属性や趣味嗜好はもちろん、Facebook上での行動履歴と属性を組み合わせることも可能です。既存のカスタムオーディエンスと似た特性を持つユーザーにアプローチすることにより、効率よくCVにつなげていくことができます。

実名登録制のFacebookの類似オーディエンスは精度の高さに定評があり、すでにFacebook上の何らかのカスタムオーディエンスを活用している広告主が、新規の顧客を開拓したい場合の手段として、特におすすめの方法です。

参考:Meta(Facebook) 類似オーディエンスについて

目的によってオーディエンスを選ぶ

目的によってオーディエンスを選ぶ

Facebook広告のオーディエンスの概要・特徴を踏まえた上で、「目的」に応じたFacebook広告オーディエンスの選び方について解説します。

リーチを広げて認知度をあげたい :コアオーディエンス・カスタムオーディエンス

リーチを広げて認知度を上げたい場合は、「コアオーディエンス」を活用することがおすすめです。

コアオーディエンスは、facebookに登録しているユーザーの年齢や属性、趣味・嗜好など、条件のみでセグメントをかける方法です。そのため既存の顧客ではなく、自社の商品やサービスをまだ知らない、接点のないユーザーに対して認知度を上げるときに最適といえます。

また、カスタムオーディエンスも自社との接点があるとはいえ、確度の違いがあるはずです。より深く知ってもらいたいユーザーにアプローチするのも有効でしょう。

 

リピート客を増やしたい:カスタムオーディエンス・アプリアクティビティ

リピート客を増やしたい場合は、カスタムオーディエンスやアプリアクティビティの活用がおすすめです。

カスタムオーディエンスやアプリアクティビティのメインターゲットは、購入履歴や過去に自社と何らかの接点があるユーザーです。

リターゲティングしやすいのも特徴のひとつです。過去に接点があったものの少し離れてしまっているようなユーザーも含めて、リピート顧客の増加を狙いたいときには、カスタムオーディエンスやアプリアクティビティを活用しましょう。

実店舗へ来客してほしい:オフラインアクティビティ 

実店舗への来客数や、実店舗での効果を狙いたいときは、カスタムオーディエンスのオフラインアクティビティの活用がマストです。

オンラインで獲得したユーザーを、オフラインでの活動において計測することは、実店舗の実績改善には欠かせません。上手に活用していきましょう。

サイト訪問者や新規顧客を増やしたい:類似オーディエンス 

サイト訪問者や新規顧客を増やしたいなら、類似オーディエンスを活用しましょう。

過去の購入履歴や、属性、行動などが、既存顧客と似ているユーザーにターゲティングを行うため、確度の高い潜在顧客にアプローチできます。

サイト訪問者や新規顧客獲得はもちろん、嗜好や関心が似ているという特徴から、アプリダウンロード数や、資料ダウンロード数などを増やしたいときにもおすすめです。

 

オーディエンスの設定方法

オーディエンスの設定方法

ここまでの内容を整理すると、Facebook広告におけるオーディエンスの種類は主に以下の3つがあります。それぞれの設定方法について、基本となる部分を解説します。

コアオーディエンス(詳細ターゲット)

Facebookに登録しているユーザーの属性などから自社にマッチしそうな層を抽出する

カスタムオーディエンス

既存の自社データやエンゲージメント、アプリアクティビティ、オフラインアクティビティなど過去に接点のあるユーザーをターゲティングする

類似オーディエンス

これまでに設定したオーディエンスと似た新しいオーディエンスを探す

オーディエンス設定の事前準備

Facebook広告におけるオーディエンス設定を行う際の基本的な部分です。以下の流れで、「オーディエンス」を設定する事前準備が整います。

Facebookビジネス広告マネージャー

アセット

「オーディエンス」をクリック→「オーディエンスの種類」へ進む

「オーディエンスの作成」から、「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」、コアオーディエンスは「保存済みのオーディエンス」からそれぞれ設定を行います。

 

コアオーディエンスの設定方法

すでに、記事冒頭でコアオーディエンスの特徴などについて解説しましたが、コアオーディエンスを設定する方法について具体的に確認していきましょう。

前述の「オーディエンス設定の事前準備」で、「保存済みのオーディエンスを作成」まで進んだら、コアオーディエンスを設定を始める

地域、年齢、性別、言語など、ターゲティングしたいユーザーに関する「基本項目」の設定を行う

「詳細ターゲット」の設定を行う
※画面の右上の「推定オーディエンス」数を確認しながら進めます。あまりに多いと広告配信が多すぎて無駄なコストがかかりますが、少なすぎてもターゲットにリーチしません。オーディエンスの下限は2,000前後なので、それ以上でうまく調整しましょう。

「つながり」を設定する
※必要に応じて、「掛け合わせ」も設定しましょう。

カスタムオーディエンス設定方法

次に、カスタムオーディエンスの設定方法を紹介します。事前準備の方法は先の「オーディエンス設定の事前準備」を確認してください。

前述のように、カスタムオーディエンスには、主に5通りあります。それぞれの基本となる設定方法を紹介しましょう。

  • カスタマーリスト
  • ウェブサイトトラフィック(リターゲティング)
  • エンゲージメント
  • アプリアクティビティ
  • オフラインアクティビティ

カスタマーリストによるオーディエンスの設定方法

「自分のソース」内、→「カスタマーリスト」を選択

「オーディエンス」内、「オーディエンス作成」→「カスタムオーディエンス」を選択

「カスタマーリスト」をクリック。事前に準備しておいたCSV形式の「カスタマーリスト」をアップロード
※カスタマーリストの作り方:Googleスプレッドシート、エクセルなどで「カスタマーリスト」作成→「CSV形式」でダウンロードし準備しておきます。

オーディエンスに名前をつけて管理

 

ウェブサイトトラフィックによるオーディエンスの設定方法

「自分のソース」内、→「ウェブサイト」を選択

事前に設置しておいた「ソース(Metaピクセルの名前)」を選択
※Metaピクセルの作成方法:一般的な方法はfacebook「ビジネスマネージャ」内、「ビジネス設定」から行います。


イベントを選択
※イベントでは「Webサイトにアクセスした人」「特定のWebページにアクセスした人」「ウェブサイトに滞在した時間別のビジター」など

リテンションを設定
※基本的に、アクションをした日から最大180日までさかのぼってデータ収集が可能。

オーディエンスに名前をつけて管理

参考:Meta(Facebook)ビジネスマネージャでMetaピクセルを作成する方法
Meta(Facebook) ウェブサイトカスタムオーディエンスを作成す
   Meta(facebook)Metaピクセルの設定とインストールの方法

エンゲージメントによるオーディエンスの設定方法

「Meta Sources」内、→「動画」「Instagramアカウント」「Facebookページ」など、ターゲティングしたいアプリ、またはイベントなどを選択

オーディエンス作成に使用する「アカウント」「ページ」「イベント」などを選択

検索条件に含めるエンゲージメントタイプ、人数などを選択

リテンションを設定(Instagramアカウントでは最大で365日)、追加項目などあれば必要に応じて設定

オーディエンスに名前をつけて管理

参考:Meta(Facebook) エンゲージメントカスタムオーディエンスについて
   Meta(Facebook) Instagramアカウントでカスタムオーディエンスを作成する方法

アプリアクティビティによるオーディエンスの設定方法

アプリアクティビティを設定する前には、まず以下の事前準備が必要です。

  • Facebookアカウント
  • Meta for Developersアカウント
  • アプリのFacebookページ

アプリの登録、Facebookまたは外部計測ツールSDKの設定などの設定を行います。詳しい設定は、Meta(Facebook)のサイトで確認しましょう。

Meta(Facebook) アプリアクティビティカスタムオーディエンスを作成する

オフラインアクティビティによるオーディエンスの設定方法

オフラインアクティビティを活用したカスタムオーディエンスを作成する場合は、「イベントマネジャー」から、オフラインで交流のあった顧客リストをアップロードします。

自社が計測したい「オフラインイベント」の事前セットなど、必要に応じた段階から始めましょう。

事前に必要な主な準備については、以下を参考にしてみてください。

Meta(Facebook)オフラインイベントセットを作成する
Meta(Facebook)広告作成時にオフラインイベントのトラッキングを有効化する

 

Metaイベントマネージャ→使用するアカウントを選択

「データソース」(ページの左側)をクリック

「データの名前」「ID」を選択→「作成」→「カスタムオーディエンスを作成」を選択

「ソース」を選択
※事前に作成した「CSVファイルを選択」、または画面上のボックスにデータファイルをドラッグ&ドロップしてファイルを追加します。

「イベント」を選択

「リテンション」を選択(最大180日間)。追加項目などあれば必要に応じて設定

オーディエンスに名前をつけて管理
※保存したオーディエンスの編集は、「Metaビジネスマネージャ」→「オーディエンス」のセクションから可能です。

参考:Meta(Facebook)オフラインイベントを使用してカスタムオーディエンスと類似オーディエンスを作成する
   Meta(Facebook)オフラインイベントデータをアップロードする
   Meta(Facebook)広告マネージャでオフラインイベントの結果を表示する

 

類似オーディエンスの設定方法

類似オーディエンスの設定方法は、オーディエンスの元となるソースから作成します。類似オーディエンスは、広告マネージャでの「広告作成時」に作成することもできますが、ここでは後から作成する方法を紹介します。

「オーディエンス」
「オーディエンスを作成」→「類似オーディエンス」を選択
「ソース」を選択
※基本的に、既存設定済みの「カスタムオーディエンス」を使用可能。Facebookによると、購入額、エンゲージメントなどで高い確度のある顧客を中心に、1,000〜50,000人のグループ規模が良いとのこと。

ターゲティングしたい人の国などを選択

「オーディエンスサイズ」を選択(スライド式)
※設定する数字を少なくすれば、求める類似オーディエンスの条件にマッチ度も高くなります。一方で、配信対象も狭まるため、狭めすぎないよう注意するのがポイントです。おおむね1〜4%前後の範囲で設定し、広告の反応や効果を見ながら調整していきます。

「オーディエンスを作成」で完了
※類似オーディエンスが作成されるまで6~24時間かかります。

参考:Meta(Facebook)Facebook広告マネージャで類似オーディエンスを作成する方法

 

Facebook広告のターゲティングを成功させるには

Facebook広告のターゲティングを成功させるには

Facebook広告のターゲティングを成功させるには、次の3つのポイントを抑えましょう。

  • ターゲットを絞り込みすぎない
  • 似過ぎるオーディエンスを設定しない
  • オーディエンスは複数設定し並行運用する

ターゲットを絞り込みすぎない

Facebook広告のターゲティングを成功させるには、ターゲットを絞り込みすぎないことも重要です。

 

ターゲットをなるべく絞り込む方が、自社が狙うユーザーにピンポイントでヒットする率は高まりますが、ターゲティングする母数は限られてしまいます。facebook広告を配信する目的にもよりますが、類似オーディエンスなど新規の潜在層を掘り起こすためであれば、過剰に絞り込みすぎないよう調整するのがポイントです。

似過ぎるオーディエンスを設定しない

Facebook広告のターゲティングでは、似過ぎるオーディエンスを設定しないことも成功率をアップさせるのに役立ちます。

例を挙げて説明しましょう。Facebook広告の設定内にある「 興味・関心」のカテゴリ、その中にある「フィットネス・ウェルネス」のカテゴリ。その中の「エクササイズ」と「フィットネス」は、とても近い関係性です。

 

フィットネスウェア限定で展開しているアパレル企業であれば、この2つのカテゴリ設定による効果は高く見込めます。一方で、スポーツウェア全般を展開している企業であれば、「エクササイズ」「ジョギング」など、同じカテゴリ内でも少し離れたカテゴリを設定する方がFacebook広告としてはより効果的といえます。

 

それは、ジョギングなど元々スポーツに関心が高いユーザーであれば、「今はジョギングのみだけど、来年からはフィットネスをやると決めている」「妻と娘が最近フィットネスを始めた」など関連性の派生が期待できるからです。

 

参考として、項目一覧にないのでわかりにくいですが、直接入力することで設定できるより詳細な項目も設定可能です。「ユニクロ」「GU」、「ナルト」「ワンピース」などです(※)。ここでも、あえて狙って近いセグメントにするのか、一般的な少し離れたセグメントを設定するのかなど、企業戦略や自社の商品・サービスによりマッチするターゲティング方法を見つけましょう。

※直接入力して反応しない場合は項目にないと判断しましょう。詳細な項目は、変更されることがあります。

参考:Meta(Facebook) 詳細ターゲット設定の更新

オーディエンスは複数設定し並行運用する

Facebook広告のオーディエンスは、複数設定し並行運用することがベストです。ビジネスにおいては、新規顧客の開拓と既存顧客のフォローアップ、潜在顧客の掘り起こし、いずれの要素も欠かせません。

カスタムオーディエンスでは既存のユーザーを主にターゲティングしつつ、類似オーディエンスを作成して、既存顧客と似た新規のユーザーにFacebook広告を配信するといったような広告戦略を打てるのが、Facebook広告なのです。

Facebookは、実名登録で1ユーザー、1アカウントが基本です。1つのユーザーアカウントに、属性や興味・関心などあらゆる要素が存在しています。

また、Facebookのオーディエンス設定は非常に精度が高いことでも有名です。複数のオーディエンス設定をして、攻めのターゲティングを行いましょう。

Facebook広告で攻めのターゲティングを!

Facebook広告で攻めのターゲティングを!

今回はFacebook広告のターゲティングの種類や特徴などの基礎知識、目的別の活用方法、成功するための視点について解説しました。

アプリアクティビティなど事前設定で工数がかかるものもありますが、コアオーディエンス設定などは、誰でもすぐに始められるオーディエンスのひとつです。

Facebook利用者層は、やや年齢層が高めといった要素もありますが、若年層のほとんどが利用しているInstagramなどとも連携可能であるため、Facebook広告は、これからも必要不可欠なビジネスツールとなるでしょう。

自社の商品・サービスにマッチするFacebook広告とはどういったものなのか、要件定義をしっかり行った上で、Facebook広告を活用しビジネスチャンスを大きく広げていきましょう。


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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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