HubSpot社はアメリカに本社を構えるソフトウエア・SaaS会社です。HubSpotというクラウド型ソフトウエアを展開し、世界120か国以上で多くの企業に導入されています。
HubSpotは無料で使える「HubSpot CRM」が中核となっており、下記5つの連携可能なツールで構成されています。
- Marketing Hub
- Sales Hub
- Service Hub
- CMS Hub
- Operations Hub
この記事では、HubSpot CRMをメインにツール別の概要や機能について詳しく解説していきます。また業務別・職種別に便利な活用方法についても触れています。HubSpotの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
HubSpot CRMと、5つのHubツールの概要
HubSpot CRMは、無料で利用できるマーケティング支援ツールです。顧客管理や営業、セールスマーケティングなどさまざまな場面で活用できます。
HubSpot CRMには下記5つのツールがあります。
主な機能 | 活用シーン | |
---|---|---|
Marketing Hub | ・Eメールマーケティング ・フォーム ・ランディングページ ・コンタクト管理 ・Webチャット ・Facebook、Google、LinkedInの広告管理 ・トラフィックとコンバージョンの分析 |
・Webサイトへの呼び込み ・サイト・広告分析 ・Eメールマーケティング ・顧客育成 |
Sales Hub | ・コンタクト、取引、タスクの管理 ・Eメールのトラッキングと通知 ・Eメールテンプレート ・ドキュメント共有 ・アプリ内通話とコールトラッキング ・ミーティング設定 ・見積もり作成 ・Webチャット |
・ミーティングの設定 ・見積もり作成 ・顧客とのコミュニケーション |
Service Hub | ・チケット管理 ・チームEメール ・Webチャット ・Eメールテンプレート ・コール ・Eメールとチャットからのチケット作成 ・チケット作成ボット ・ミーティング設定 ・レポート |
・顧客からの問い合わせ ・Eメール・チケット作成 ・Webチャット ・ミーティング設定 |
CMS Hub | ・ホスティング ・柔軟に編集できるテーマ ・動的コンテンツ ・ドラッグ&ドロップ操作によるページ編集 ・コンテンツのアクセス権設定 |
・Webページのパーソナライズ ・SEO対策 ・ページの作成・更新 ・効果測定 |
Operations Hub | ・プログラマブルオートメーション ・データ同期 ・データ集合の定義 ・データ品質管理オートメーション |
・顧客データのクレンジング ・データの社内共有 |
HubSpotのソフトはそれぞれを単体で利用することもできますが、複数のツールを連携させることで業務効率化につながります。それぞれのツールについて理解することで、活用方法のヒントを得られるでしょう。
ここからは、それぞれのツールについて解説します。
HubSpotとは?特徴や機能、効果的な使い方を解説
Marketing Hub
Marketing Hub(マーケティング・ハブ)は、マーケティングをより効果的なものにするためのツールです。
主な機能 | ・Eメールマーケティング ・フォーム ・ランディングページ ・コンタクト管理 ・Webチャット ・Facebook、Google、LinkedInの広告管理 ・トラフィックとコンバージョンの分析 |
---|---|
活用シーン | ・Webサイトへの呼び込み ・サイト・広告分析 ・Eメールマーケティング ・顧客育成 |
無料プラン | あり |
Starterプラン | 月額5,400円~ |
Professionalプラン | 月額96,000円~ |
Enterpriseプラン | 月額432,000円~ |
ランディングページの作成やWebチャット、Web広告の管理によってより多くのユーザーをWebサイトに呼び込むことができるでしょう。
トラフィックとコンバージョンの分析を行えば、Webサイトやマーケティングの効果検証と改善ができます。さらにユーザーに対してEメールマーケティングなどを行い、顧客育成を行うことも可能です。
Sales Hub
Sales Hub(セールス・ハブ)は、営業活動にまつわる業務をサポートするツールです。
主な機能 | ・コンタクト、取引、タスクの管理 ・Eメールのトラッキングと通知 ・Eメールテンプレート ・ドキュメント共有 ・アプリ内通話とコールトラッキング ・ミーティング設定 ・見積もり作成 ・Webチャット |
---|---|
活用シーン | ・ミーティングの設定 ・見積もり作成 ・顧客とのコミュニケーション |
無料プラン | あり |
Starterプラン | 月額5,400円~ |
Professionalプラン | 月額48,000円~ |
Enterpriseプラン | 月額144,000円~ |
顧客との取引やタスク管理などを行って見込み顧客の情報を把握しつつ、見積もり作成などの煩雑な作業を自動化することができます。
ほかにも、GoogleカレンダーやOfficeカレンダーと同期することで、スケジュールを把握しやすくなるといったメリットもあります。
さらに予測リードスコアリングやカスタムレポートを活用することにより、効率的に成約へと導くことができるでしょう。
【HubSpot】スコアリング機能とは?メリットや設定方法を解説
Service Hub
Service Hub(サービス・ハブ)は、カスタマーサービスにまつわる業務をサポートするツールです。
主な機能 | ・チケット管理 ・チームEメール ・Webチャット ・Eメールテンプレート ・コール ・Eメールとチャットからのチケット作成 ・チケット作成ボット ・ミーティング設定 ・レポート |
---|---|
活用シーン | ・顧客からの問い合わせ ・Eメール・チケット作成 ・Webチャット ・ミーティング設定 |
無料プラン | あり |
Starterプラン | 月額5,400円~ |
Professionalプラン | 月額54,000円~ |
Enterpriseプラン | 月額144,000円~ |
チーム間でのEメール送信やミーティング設定、レポートなど日常の業務に役立つ機能が備わっています。
ほかにも、顧客のEメールとチャットからチケットを作成したり、チケット作成ボットを活用したりすることが可能です。
またナレッジベースを活用することにより、顧客自身で問題を解決するためのヘルプ記事や動画などを作成することができます。こうした働きにより、問い合わせ件数を減らすこともできるでしょう。
CMS Hub
CMS Hub(シーエムエス・ハブ)は、Webサイト運用に役立つ機能が備わったコンテンツマネジメントツールです。
主な機能 | ・ホスティング ・柔軟に編集できるテーマ ・動的コンテンツ ・ドラッグ&ドロップ操作によるページ編集 ・コンテンツのアクセス権設定 |
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活用シーン | ・Webページのパーソナライズ ・SEO対策 ・ページの作成・更新 ・効果測定 |
無料プラン | あり |
Starterプラン | 月額2,700円~ |
Professionalプラン | 月額43,200円~ |
Enterpriseプラン | 月額144,000円~ |
CMS Hubを活用することで、開発者の力を借りずにWebサイトのテーマを編集したり、ユーザーごとにパーソナライズしたりすることができます。
あらかじめ用意されているサイトテーマを活用することにより、カラーやロゴ、メニューなどのデザインに統一感を持たせることができるでしょう。
また適応型テストでは、公開したコンテンツに対して比較テストを実行できるようになります。するとそれぞれのバージョンで効果が計測されるため、最も効果的な方法でコンテンツを公開できるのです。
HubSpot CMSとは?料金や使い方を解説
Operations Hub
Operations Hub(オペレーションズ・ハブ)は業務プロセスの自動化やチーム内の連携強化に役立つオペレーション支援ツールです。
主な機能 | ・プログラマブルオートメーション ・データ同期 ・データ集合の定義 ・データ品質管理オートメーション |
---|---|
活用シーン | ・顧客データのクレンジング ・データの社内共有 |
無料プラン | あり |
Starterプラン | 月額5,400円~ |
Professionalプラン | 月額86,400円~ |
Enterpriseプラン | 月額240,000円~ |
業務で使用しているさまざまなアプリを同期させることで、アプリ間でのデータ共有が簡単になります。さらにフィルタリング、既存データ同期といった機能もあるので、チーム間での連携も強化できるでしょう。
さらにリードの割り当てや営業担当者の担当地域の管理などといった業務にも役立ち、オートメーション化によって顧客満足度の向上も期待できます。
【HubSpot】ミーティング機能とは?作成手順と効果的な使い方を解説
HubSpot CRMの主な機能とは?
HubSpot CRMには、主に6つの機能があります。
- 機能1.顧客情報の管理(コンタクトリスト)
- 機能2.スケジュール調整・カレンダー同期
- 機能3.豊富なレポート機能
- 機能4.顧客動向の追跡とコミュニケーション
- 機能5.SNS広告管理ツール
- 機能6.外部サービス・アプリとの連携
これらの機能について理解することで、HubSpot CRMの具体的な活用方法がイメージできるようになるでしょう。ここからは、それぞれの機能について紹介していきます。
機能1.顧客情報の管理(コンタクトリスト)
HubSpot CRMは、顧客情報の管理や収集に活用することができます。
主な機能 | ・フォーム作成 ・リードフロー ・チャット機能 ・データ同期 ・コンタクト、取引、タスクの管理 ・企業インサイト機能 |
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活用シーン | ・Webサイトの問い合わせフォーム ・顧客との取引 |
例えば、「フォーム作成」の機能を用いてWebサイトに問い合わせフォームを作成することにより、顧客からの問い合わせ情報をHubSpot上に蓄積することができます。
またHubSpot Sales Hubの「コンタクト、取引、タスクの管理」によって、営業担当者が情報を収集し、「データ同期」によってチーム内で共有することができます。
機能2.スケジュール調整・カレンダー同期
ビジネスにおいて欠かせないスケジュール調整やカレンダー同期などの機能も、HubSpot CRMには備わっています。
主な機能 | ・Eメールからのミーティング予約 ・Webサイトからのミーティング予約 ・Googleカレンダーとの同期 ・Office 365カレンダーとの同期 |
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活用シーン | ・顧客とのアポイント調整 ・グループミーティング |
営業担当者は顧客とのアポイントを取る必要があります。その際、HubSpot CRMではEメールやWebサイトからミーティングを予約することが可能です。
営業以外にも、社内でのグループミーティングでスケジュール調整が必要になる場合があるでしょう。作成した予定は全てHubSpot CRMで記録され、その他の機能とも連携して活用することが可能です。
機能3.豊富なレポート機能
HubSpot CRMはレポート作成にまつわる機能も充実しています。
主な機能 | ・レポート作成 ・アプリのデータ閲覧 ・メモの追加 ・カスタムレポートビルダー ・アトリビューション |
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活用シーン | ・売り上げに関するレポート作成 ・コンバージョンに関するレポート作成 ・アクセス解析に関するレポート作成 |
HubSpot CRMを活用すれば、「売り上げ」「コンバージョン」「アクセス解析」に関するレポートを作成できます。
レポート機能の特徴は、レポート作成初心者でも簡単に作成できることです。通常であれば、レポートを作成するにはデータを集めたり、その中から必要なデータを抽出したりしなければなりません。
しかしHubSpot CRMなら、HubSpot CRM内に記録されている情報や連携しているアプリのデータを並行して閲覧できます。テンプレートも用意されているので、短時間でわかりやすいレポートを作成できるでしょう。操作もドラッグ&ドロップでできるなど、直感的なUIになっています。
機能4.顧客動向の追跡とコミュニケーション
顧客の動向を追ったり、コミュニケーションを取ったりできるのもHubSpot CRMの魅力です。
主な機能 | ・アクティビティフィード ・Eメールトラッキング ・顧客アクションの追跡 ・セールスオートメーション |
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活用シーン | ・顧客のニーズを知りたいとき ・営業活動に効果を感じないとき |
例えば、営業活動がうまくいかないときは「アクティビティフィード」が活用できるでしょう。アクティビティフィードでは顧客のメール開封やダウンロードなど、具体的な行動がわかるため、顧客のニーズを把握することができます。
さらにアクションを起こしたユーザーに対し、パーソナライズしたメールを自動で送信することも可能です。またアクションがなかった顧客にはさらに別のメールを送信できます。
このように、顧客の行動に応じて内容を出し分けることができるため、作業効率の向上を期待できます。
機能5.SNS広告管理ツール
SNS広告を掲載している場合は、管理ツールを活用すると業務効率化につながります。
主な機能 | ・広告キャンペーンの作成 ・キャンペーンの一元管理 ・広告効果測定ツール ・カスタムリストの作成 |
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活用シーン | ・広告の作成 ・広告の効果測定 |
HubSpot CRMではFacebookやInstagram、LinkedIn、Googleといった媒体での広告を一元管理することができます。
広告キャンペーンの作成もでき、CRMに蓄積されたデータを活用して広告に最も適したターゲットを絞り込むことが可能です。
さらに広告効果測定ツールを使えば、インプレッション数やクリック数などといった従来の指標に加えて、実際のリード獲得数やROI(Return On Investmentの略で投資利益率)といったデータも確認することができます。
機能6.外部サービス・アプリとの連携
HubSpot CRMは外部サービスやアプリと連携することにより、さらなる業務効率化を期待できます。
主な機能 | ・Salesforceとの連携 ・Gmailとの連携 ・Outlookとの連携 ・WordPressとの連携 ・Zoomとの連携 |
---|---|
活用シーン | ・Salesforceを使ったマーケティング ・顧客とのメールのやり取り ・WordPressでのサイト更新 ・Zoomミーティング |
具体的には、上記のようなサービス・アプリとの連携が可能です。
例えばHubSpotとSalesforceを連携すると、HubSpotに蓄積したリードスコアをSalesforceに送信できるようになります。商談成立による収益データなどをHubSpotに送信できるため、ツール間でのデータの共有が簡単です。
HubSpot CRMツールにおける無料・有料機能の違い
HubSpot CRMは主な機能は無料で利用できますが、無料プランでは使えない機能もいくつか存在します。
無料プラン | 有料プラン | |
---|---|---|
Marketing Hub | ・Eメールマーケティング ・フォーム ・ランディングページ ・コンタクト管理 ・Webチャット ・Facebook、Google、LinkedInの広告管理 ・トラフィックとコンバージョンの分析 |
・マーケティングオートメーション ・リターゲティング広告 ・ランディングページのレポート ・オムニチャネル対応のマーケティングオートメーションおよびカスタムワークフロー ・ブログ ・カスタムレポート ・ABM(アカウント ベースド マーケティング) |
Sales Hub | ・コンタクト、取引、タスクの管理 ・Eメールのトラッキングと通知 ・Eメールテンプレート ・ドキュメント共有 ・アプリ内通話とコールトラッキング ・ミーティング設定 ・見積もり作成 ・Webチャット |
・シンプルな自動化 ・目標 ・営業担当者の生産性/パフォーマンス ・取引ステージ、タスク、リード割り当て(ローテーション)の自動化 ・シーケンス ・カスタムレポート |
Service Hub | ・チケット管理 ・チームEメール ・Webチャット ・Eメールテンプレート ・コール ・Eメールとチャットからのチケット作成 ・チケット作成ボット ・ミーティング設定 ・レポート |
・シンプルな自動化 ・複数チケットパイプライン ・コミュニケーションの自動割り当て ・ナレッジベース ・顧客アンケートによるフィードバック収集 ・カスタマー サービス オートメーション |
CMS Hub | ・Webサイトページ ・ブログ ・ドラッグ&ドロップエディター ・基本的なSEO推奨事項 ・マネージド クラウド ホスティング ・CRMデータベース ・カスタムドメインの接続 ・Webサイトのトラフィック分析 |
・無料ツールの全機能 ・HubSpotロゴの削除 ・追加のWebサイトページ ・追加のブログ記事 ・パーソナライズトークン ・WebチャットとEメールによるサポート |
Operations Hub | ・双方向データ同期 ・既定のフィールドマッピング ・既存データ同期 ・サードパーティー製品との全ての連携 |
・無料ツールの全機能 ・カスタム フィールド マッピング ・Starterの全機能 ・プログラマブルオートメーションとボット ・Webhook ・データ品質管理オートメーション |
上記のように、HubSpot CRMで使える機能はMarketing Hubなど「ほかのHubツールの一部の機能」であるといえるのです。
また無料プランで利用できても、その中で制限がかかる場合もあります。例えば、Eメールでは無料プランの場合、HubSpotのロゴが掲載されます。ほかにもメールの配信数に上限が設けられているなどです。
こうした制限が業務に差し支えなければ問題ありませんが、業務に支障が出る場合は有料プランを検討するといいでしょう。
【HubSpot】ワークフロー機能とは?作成手順や活用方法を詳しく解説
【業務・職種別】HubSpot CRMの活用方法
ここまでHubSpot CRMの機能について紹介してきましたが、具体的にどのように活用すればいいかわからない方もいるでしょう。
そこでこの章では、以下の業務・職種におけるHubSpot CRMの活用方法について紹介します。
- 営業職
- マーケティング
- カスタマーサービス
- マネージャー
- 経営者
HubSpot CRMの活用方法がわからないという方は、参考にしてみてください。
営業職
営業リーダーや営業担当者の方には、以下のような機能が効果的です。
活用できる機能 | ・レポート作成ダッシュボード ・企業インサイト ・取引のトラッキング ・パイプライン管理 ・コンタクト管理 ・コールのトラッキング ・メールツール連携 |
---|---|
業務改善・効率化の事例 | ・営業力の強化 ・売上目標の達成 ・リードの見落とし防止 ・リードのフォローアップ |
営業リーダーの方には、ダッシュボード機能が役立つでしょう。ダッシュボードには各案件の営業担当者や進捗状況が表示されているため、最新情報を俯瞰して見ることができます。
さらに営業チームの活動や個人成績をレポートにすることもできるため、売上目標の達成状況を把握できるでしょう。
営業担当者の方には、コンタクト管理やパイプライン管理がおすすめです。こうした機能を活用すればスプレッドシートでの管理よりも簡単になり、リードの見落としも防止できます。
またGmailやOutlookなどメールツールと連携することで、リードがメールを開封した際に通知を受け取ることができます。リードの行動を把握することでリードのフォローアップにつながるでしょう。
マーケティング
マーケティング担当者には、以下のような機能がおすすめです。
活用できる機能 | ・フォーム作成ツール ・広告管理 ・リードジェネレーション ・ランディングページ作成ツール ・Eメールマーケティング ・コンタクトのWebサイトアクティビティー ・レポート作成ダッシュボード |
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業務改善・効率化の事例 | ・サイトのアクセス数の向上 ・ユーザーとのコミュニケーション強化 ・Eメールキャンペーン |
広告管理ツールによって、各媒体での広告キャンペーンを管理しやすくなるでしょう。ランディングページ作成機能やフォーム機能も併用すれば、より多くのユーザーを呼び込めるので、サイトのアクセス数を向上できます。
またメールの一括作成と送信により、Eメールマーケティングも簡単になります。本来であれば一件ごとに作成する必要がありますが、ツールによって作成が簡略化されることでより多くのアプローチが可能になります。そのため、リードの購買意欲の向上につながるでしょう。
カスタマーサービス
カスタマーサービスについては、以下の機能が効果的です。
活用できる機能 | ・ヘルプデスク&チケット管理 ・コミュニケーションの受信トレイ ・Webチャット&チャットボット ・チームの共有アドレス ・チケット管理 ・Eメールテンプレート ・クローズされたチケットに関するレポート ・クローズまでの時間に関するレポート |
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業務改善・効率化の事例 | ・顧客レコードの共有 ・担当の割り当て ・顧客問題の整理・追跡 |
HubSpot CRMには共有の受信トレイがあります。ここでは顧客とのやり取りを全て管理することができます。各顧客のレコードも確認できるため、対応が必要なものや、やり取りの経緯も簡単にわかるのです。
チケット機能も顧客問題の整理や追跡に役立ちます。1つのダッシュボードでそれぞれの問題を把握できるので、担当者の割り当てもスピーディーになるでしょう。
マネージャー
マネージャーの方には、以下の機能が効果的です。
活用できる機能 | ・データ同期 ・生産性ツール フォーム ・プロスペクトのトラッキング ・レポート作成ダッシュボード ・コンタクトデータベース&コンタクト管理ツール ・取引&タスク ・顧客プロファイル ・データ品質管理ツール |
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業務改善・効率化の事例 | ・生産性の向上 ・新規案件の獲得 ・コンタクト管理の自動化 |
データ同期の機能を用いることで、既存のサービスやアプリと連携することができます。GmailやMailchimpなど、使い慣れているツールと連動することで、これまでの業務をより効率化できるでしょう。
さらにコンタクトデータベースやコンタクト管理ツールも有効です。新規の登録先を自動で登録してくれるので、データ管理が簡単になりコンタクト管理の自動化が期待できます。
経営者
経営者の方は、以下の機能を活用してみてください。
活用できる機能 | ・リード管理&トラッキング ・ドキュメントのトラッキング ・パイプライン管理 ・チケット管理 ・Eメールマーケティング ・フォーム 広告効果測定 ・レポート作成ダッシュボード |
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業務改善・効率化の事例 | ・コンタクトの管理・整理 ・Eメールの一括送信 ・効率的なリードの獲得 ・ビジネスの拡大 |
リード管理&トラッキングにより、名刺などに記載されている情報を整理できるようになります。仕事のつながりを1カ所で追跡できるので、コンタクトの管理や整理が簡単になるでしょう。
また、Eメールマーケティング機能により、メール送信を一括で行えるようになります。Eメール送信とコンタクト管理を1つのツールに集約できるため、効率的にリードを獲得できるでしょう。
HubSpot CRMを導入する前に知っておくべきこと
ここまでHubSpot CRMについて紹介してきましたが、導入する前に以下3つのポイントについて把握しておきましょう。
- ほかのHubツールも利用することで情報が一元化できる
- 担当者が操作に不便を感じないか
- 導入するには自社か代理店(パートナー)経由かを選べる
上記のポイントを知ることで、業務のパフォーマンスを向上させることができるでしょう。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
ほかのHubツールも利用することで情報が一元化できる
HubSpot CRMは、ほかのHubツールを活用することで情報を一元管理できるようになります。
従来のツールやソフトは特定の機能に特化しているため、通常は分野別に複数のソフトウエアを導入することが多いです。一方HubSpot CRMであれば、ほかのHubツールを導入することで、情報を一元化できるようになります。
顧客情報やそのやりとりがそれぞれのソフトウエアで分散してしまうよりも、管理や移行の手間が抑えられるため効率化が期待できます。
担当者が操作に不便を感じないか
HubSpot CRMの導入にあたり、担当者がツールをスムーズに操作できているか把握しておきましょう。特に現場が離れている場合、実際に使用する担当者がこれまでのツールから切り替えることで不満を感じてしまうケースがあります。
この問題については、はじめに無料のデモ版を試してもらうことで解決できるでしょう。担当者に実際に使用してもらうことで、意見を取り入れることができます。
導入するには自社か代理店(パートナー)経由かを選べる
HubSpot CRMの導入は、自社で導入するか、パートナー企業に導入支援を依頼するかを選べます。
自社で導入するメリットは、コストが低くスピーディーに進められることです。社内で完結できるので、現場の声が届きやすく、すぐに反映できるでしょう。
その一方で、リソース不足が発生する恐れがあるといったデメリットもあります。体制にもよりますが、現在の業務で手一杯な場合、リソースが足りなくなり本来の業務に支障が出てしまうかもしれません。
代理店経由で導入すると、戦略設計や改善提案を受けられるといったメリットがあります。初心者とは違い、プロの視点からアドバイスをもらえるので、より効率的に成果を出せるでしょう。
ただし、デメリットとして自社のビジネスを理解してもらう必要があるといった点が挙げられます。HubSpot CRMのノウハウはあっても、自社のビジネスについての知識はないかもしれません。こうした面をカバーするのに、労力がかかる場合もあるでしょう。
代理店を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 自社の課題を解決できるか
- 自社の課題に近い支援実績があるか
- 費用は適切か
はじめに確認すべきポイントは、自社の課題を解決できるかどうかです。いくら魅力的な代理店であっても、自社の課題を解決できなければ意味がありません。
そのためにも、自社の課題に近い支援実績があるかチェックしておきましょう。同じような実績があれば、課題解決に協力してもらえる可能性が高いです。
また、予算内で依頼できるかどうかも大切なポイントです。導入後も支援は続きますので、無理のない範囲で依頼するようにしましょう。
【HubSpot導入支援】オススメ正規パートナー10選
HubSpot CRMのまとめ
HubSpot CRMは、HubSpot社が展開している無料で利用できる支援ツールです。営業やマーケティング、カスタマーサービスなどさまざまな場面で利用することができます。顧客情報の管理やスケジュール調整といった日々の雑務から、顧客とのコミュニケーションなど幅広いシーンで活用できるのが魅力的です。
HubSpot CRMを導入する際は、無料デモ版を使ってみることをおすすめします。意思決定者と実際の作業担当者が異なる場合、現場では新しいツールに対して不満の声が上がってしまうケースがあるためです。デモ版を通じて使い心地やニーズなどを取り入れることで、業務効率化につながるでしょう。
これからHubSpot CRMを導入する方は、この記事で紹介した機能や活用方法を参考にしてみてください。
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【MA/CRM】HubSpot導入・運用支援
質の高い見込み顧客を集客して、営業の効率化を徹底支援!