マーケティング

最終更新日: 2024.04.04

インフルエンサーとは?意味とSNSマーケティングの注意点を解説

インフルエンサーとは?意味とSNSマーケティングの注意点を解説

インフルエンサーとは、主にSNSなどのソーシャルメディアで、世間の人の思考や行動に絶大な影響を与える人を指す言葉です。SNSやブログなどにおける情報発信により、多くのユーザーの購買行動に影響を与えるような人に対して名づけられます。

そんなインフルエンサーですが、ただフォロワーから脚光を浴びるだけでなく、マーケティング業界においても、近年注目を集めているのです。インフルエンサーマーケティングは高いマーケティング効果が期待できる一方で、「効果が得られない」「必要以上のコストが発生する」などのリスクもあります。

そこでこの記事では「インフルエンサーとは具体的にどんな人を指すの?」「インフルエンサーマーケティングを試してみたい」と思っている方に向け、インフルエンサーマーケティングとは?について解説します。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

目次

インフルエンサーとは「絶大な影響力を持つ人」のこと

インフルエンサーとは「絶大な影響力を持つ人」のこと

インフルエンサーとは、主にSNSなどのソーシャルメディアで、世間の人の思考や行動に絶大な影響を与える人を指す言葉です。影響や感化、効果作用などを意味する英単語の「Influence」が語源となっています。一般的には、SNSやブログなどにおける情報発信により、多くの人の購買行動に影響を与えるような人を、「インフルエンサー」と呼びます。

インフルエンサーは、芸能活動をおこなう人やスポーツ選手などの総称で、いわゆる有名人とは限りません一般人やブロガーなどがインフルエンサーとしてインターネット上で強い影響力を与えることもあります。また最近では、多くのフォロワーを持つオピニオンリーダーをインフルエンサーと呼ぶこともあります。

インフルエンサーが注目を浴びている理由

インフルエンサーが注目を浴びている理由

インフルエンサーがこれほど注目を浴びている理由として、SNSなどのソーシャルメディアが以前にも増して力を持ち始めたという背景があります。SNSはユーザーが気軽に情報発信および情報収集できるツールです。近年はSNSによって、商品やサービスに関する、消費者目線のリアルな口コミや声が把握しやすくなりました。

これにより、企業が発信する情報だけでなく、消費者が実際に購入してその使い心地などを発信することが多くなったのです。一方で、個人が発信する情報は主観性が強く、信ぴょう性に欠ける面もあります。そのためただの一般人ではなく、多くの人から信頼されているユーザーや、訴求力の高いユーザーが注目されるようになりました。

多くのユーザーに信頼される人は、やがて絶大な影響力を持つようになったのです。こうして、インフルエンサーと呼ばれる存在になりました。

インフルエンサーが企業の商品やサービスなどを利用し、感想などを発信することで、よりリアルさが伝わるでしょう。インフルエンサーの力をうまく活用できれば、自社商品やサービスの効果的な宣伝や、ユーザーの購買意欲を刺激できます
インフルエンサーマーケティングとは?事例と始め方、デメリット解説 インフルエンサーマーケティングとは?事例と始め方、デメリット解説

影響力(フォロワー)別のインフルエンサーの種類と特徴

影響力(フォロワー)別のインフルエンサーの種類と特徴

インフルエンサーの特徴は、フォロワー数の多さによって違いがあります。フォロワー数別のインフルエンサーの呼び方や、それぞれの特徴をまとめました。

フォロワー数 呼び方 特徴 強み・弱点
100万人以上 有名人
  • 有名な芸能人や著名人がほとんど
  • 起用にあたって広告宣伝費が大きくなる
  • 情報を発信できる範囲が広い
  • 「いいね」や拡散などのリアクションは少なくなりがち
10~100万人 メガ・トップインフルエンサー
  • テレビなどのメディア露出が多い
  • 特定のカテゴリーやコミュニティでトップに立つケースが多い
  • 情報を発信できる範囲が広い
  • 特定カテゴリーでかなりの強みを発揮する、別のコミュニティにも影響を与えるケースも有
10万人超 ミドルインフルエンサー
  • メディア露出はあまり多くない
  • SNSなどネット上で特別な存在として扱われつつ、フォロワーとの距離が比較的近い
  • 発信した情報に対するリアクションの割合が高くなる
  • ある程度広い範囲に発信できるものの、一定以上の拡散は難しい
1~10万人程度 マイクロインフルエンサー
  • フォロワーとの距離が近く、より親しみを感じられやすい
  • 狭い分野・カテゴリーに特化しているケースが多い
  • 発信した情報に対するリアクションの割合が高くなる
  • 特定の分野・カテゴリー以外に影響力を与えるケースは少ない
数千~1万人程度 ナノインフルエンサー
  • 狭い、もしくはニッチなコミュニティでの影響力が強い
  • フォロワーとの距離が近く密着した関係
  • 発信した情報に対するリアクションの割合がかなり高い
  • 影響を与える範囲・人数自体に、特別強みがあるわけではない
数千人程度 ライトインフルエンサー
  • 学生や主婦などが多い
  • 起用にあたって費用が安く済むケースが多く、高い費用対効果を得られる可能性がある
  • 影響する範囲は狭いものの、範囲内で与える影響がかなり強い

1.有名人(100万人以上)

芸能人やスポーツ選手などの著名人には、SNSでのフォロワーがかなり多い人もいます。SNSなどネット上での影響力も強いため、インフルエンサーにも該当しますが、一概に有名人と呼ぶケースが多いです。フォロワー数がかなり多いため、情報が届く範囲が非常に広いのが特徴です。ただし「いいね」や拡散・共有などのリアクションは、リーチ力のわりには少なめの傾向です。

また、メディア露出の頻度が非常に高いため、起用にあたって広告宣伝費としてかなりの費用が発生します。

2.メガ・トップインフルエンサー(10〜100万人)

フォロワー数が10〜100万人の場合、メガもしくはトップインフルエンサーと呼ばれます。芸能人や著名人と呼ばれるほど知名度はあまりありませんが、メディア露出が多い層です。特定のカテゴリーやコミュニティで、リーダーとしてトップに立つ人が多いです。有名人と同じくらいにフォロワー数が多いため、情報を発信できる範囲が広いです。

自身がトップとして立つ特定カテゴリーで、強みを発揮するのがこの層です。また、別のカテゴリー・コミュニティにも影響を与えるケースもあります。

3.ミドルインフルエンサー(10万人超え)

フォロワー数が10万人を超えたあたりの層は、ミドルインフルエンサーと呼ばれます。メディア露出はあまりなく、基本的にはSNSなどネット上のみで影響力を発揮します。ミドルインフルエンサーは、SNSなどネット上で特別な存在として扱われる存在です。一方でフォロワーとの距離が比較的近く、特別感と親しみやすさの絶妙なバランスを保っています。

インフルエンサーに対して親近感が湧きやすいため、発信した情報に対するリアクションの割合が高くなります。ただし、ある程度広い範囲に発信できるものの、一定以上の拡散は難しく、リーチ力がやや弱まる傾向です。

4.マイクロインフルエンサー(1~10万人程度)

フォロワー数が1〜10万人のインフルエンサーは、マイクロインフルエンサーと呼ばれます。フォロワーとの距離が近く、ミドルインフルエンサーよりも、さらに親しみを感じられる層です。狭い分野・カテゴリーに特化しているケースが多く、範囲外への影響力はあまり強くありません。

発信した情報によって獲得するリアクションの割合が高い傾向です。単に情報を届けるだけでなく、ユーザーの購買行動に強い影響を与えます。

5.ナノインフルエンサー(数千~1万人程度)

フォロワーが数千〜1万人程度の層は、ナノインフルエンサーと呼ばれます。狭い、もしくはニッチなコミュニティでの影響力が強い点が特徴です。フォロワーとの距離が近く、密着した関係がみられます。

発信した情報に対するリアクションの割合がかなり高く、情報を目にしたユーザー数に対して、「いいね」や拡散などの数が多いです。しかしながら、フォロワー数はほかの層に比べ少なめであり、影響を与える範囲や人数自体、いわゆる「拡散力」の強みはあまりありません

6.ライトインフルエンサー(数千人)

フォロワーが数千人程度のユーザーは、ライトインフルエンサーと呼ばれます。いわゆる一般層に比べればフォロワー数が多いですが、広範囲に影響を与えるほどではありません。これほどの規模では、インフルエンサーと呼べないという考え方もあります。

ライトインフルエンサーは主に、学生や主婦といったユーザーが多いです。起用にあたって費用が安く済むケースが多く、高い費用対効果を得られる可能性があります。影響する範囲は狭いものの、範囲内で与える影響がかなり強い点があります。さらに、親しみやすさや距離の近さも強い武器になります。

新インフルエンサーのバーチャルインフルエンサーとは

新インフルエンサーのバーチャルインフルエンサーとは

インフルエンサーは比較的新しい概念ですが、そのなかでもさらに新しいタイプが存在します。それがバーチャルインフルエンサーです。バーチャルインフルエンサーとは、仮想世界(インターネットの中)で自分を表現するインフルエンサーを意味する用語です。CG技術を活用して人間のインフルエンサーと似た画像を作り、その画像とあわせて情報の発信や投稿をおこないます。

バーチャルインフルエンサーは架空の存在であり、容姿・人格・特徴などがすべて作られたインフルエンサーです。そのためイメージや理想などに合わせ、自由にデザインや設計ができます。具体的な活動内容などは、ユーザーによってさまざまです。アーティストやモデルのような活動をするケースもあれば、ほかのユーザーと人間関係を築くケースもみられます。

バーチャルインフルエンサーは、近年登場したばかりということもあり、あまり普及していません。開発コストや効果の不透明さといった課題も残るところ。しかしバーチャルインフルエンサーの注目は高まりつつあるので、今後市場が拡大する可能性があります

SNS別のインフルエンサーの特徴

SNS別のインフルエンサーの特徴

インフルエンサーはフォロワー数の規模によって異なりますが、SNSの種類によっても、インフルエンサーの特徴に違いがあります。

  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube
  • TikTok

それぞれのSNSごとに、インフルエンサーの特徴を解説します。また、先述したトップ・メガインフルエンサー、マイクロインフルエンサーに該当する具体的なユーザーについてもさらに深く掘り下げてみました。

1.Twitter

Twitterは140文字以内のテキストと画像最大4枚、もしくは動画1本を投稿できるSNSです。加えて、短い音声の投稿や漫画や短い動画なども投稿されるので、文字での情報発信だけに限らず、多くのフォロワーに訴求できます。

Twitterの特徴的なメリットは、情報の共有・拡散がしやすい点です。Twitterにはほかのユーザーの投稿を自分のタイムラインにも共有する「リツイート」や、投稿をお気に入り登録できる「いいね」という機能があります。これらの活用により、うまくいけば広い範囲への拡散および大きな効果が期待できます。

ただし良い情報だけでなく不適切な情報も拡散しやすく、炎上のリスクが高い点に注意が必要です。

Twitterの代表的なインフルエンサーと、特徴を紹介します。

トップ・メガインフルエンサー:アタモト(@atamotonu)

  • フォロワー数:約63万人(2022年6月時点)
  • たぬきときつねのキャラクターがメインのほのぼのとした漫画・イラストがメイン
  • 投稿は毎回数千リツイート、10万以上のいいねがつく

マイクロインフルエンサー:奈月(@Cutiecutiey)

  • フォロワー数:約7万人(2022年6月時点)
  • 手軽に実行できて美容効果の高い裏技のような情報の投稿がメイン
  • サクサクと読みやすいテキストが中心。アクション数は投稿によって異なり、時には数万リツイートがつくことも

2.Instagram

Instagramは画像や動画がメインのSNSです。長いテキストも投稿できますが、基本的にはビジュアル的な要素が中心となります。

Instagramは、画像による訴求力があるので、ユーザーに与えるインパクトが強いです。特に、アパレルやフードなど、デザイン性の高い企業との相性が良いです。ただし写真の取り方やハッシュタグ(検索用に設定するキーワード)などの知識が必要であり、使いこなすには多少のコツが必要です

Instagramのインフルエンサーと、特徴を紹介します。

トップ・メガインフルエンサー:詩歩(@shiho_zekkei)

  • フォロワー数:約15万人(2022年6月時点)
  • 「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」著者であり、旅行先での写真を多く投稿
  • 鮮やかな色合いや珍しいスポットの写真などにより強い訴求力を実現

マイクロインフルエンサー:おきゃな(@i_am_kyana)

  • フォロワー数:約3.5万人(2022年6月時点)
  • 本業はトレーナー・ボディメイクコンサルタントで、投稿内容も筋トレやボディメイクがメイン
  • スイーツやファッションなど、親しみやすさを感じる投稿も多い

3.YouTube

YouTubeは、ユーザーが手軽に動画投稿や配信ができるSNSです。数ある動画共有プラットフォームのなかでもっとも人気が高く、幅広いジャンルの動画が毎日多数投稿されています。動画は多くの情報量を盛り込めるので、ニッチな商品でも解説がしやすい点が魅力。また、Twitterなど拡散力の強いSNSと組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

ただし、近年投稿者の人数が増加傾向にあるため、競争相手が必然的に多くなる点と、個性を出すための動画制作の高いセンス・能力が求められる点に注意が必要です。

YouTubeの主なインフルエンサーと、特徴を紹介します。

トップ・メガインフルエンサー:プチプラのあや(プチあやチャンネル)

  • チャンネル登録者数:約28.2万人(2022年6月時点)
  • 手ごろな価格で購入できるプチプラに関する動画をメインに投稿
  • プチプラ故の真似のしやすさや、わかりやすい編集・内容が高い評価を得ている

マイクロインフルエンサー:TKD PROJECT

  • チャンネル登録者数:約8.75万人(2022年6月時点)
  • 2人組のチャンネルで、陸上競技に関する幅広い動画を投稿
  • アスリート向けアイテムのPR動画では、実際に製品を使いながら練習をおこなう様子を投稿

4.TikTok

TikTokは15秒〜1分という短時間の動画に特化したSNSです。高い動画編集技術は必要なく、あらかじめ用意されたツールを使って簡単に加工・投稿ができます。特に、10〜20代の若い世代が圧倒的な層を占めます。サクッと見ることのできる長さの動画なため、閲覧数が期待できる点がメリットです。親しみやすさや没入感を与えやすいSNSでもあります。

しかしその反面、利用者の年齢層に偏りがあるため、ターゲット層によって活用できないケースもあります。

TikTokの主なインフルエンサーと、特徴を紹介します。

トップ・メガインフルエンサー:いわたまあり(@iwatamaari)

  • フォロワー数:約73万人(2022年6月時点)
  • モノマネやあるある系など、コメディー要素の強い動画が中心
  • 多くの人の共感や興味を引きやすい動画のため、企業案件でもPRらしさが弱い。そのためセールスされてもユーザーが違和感を抱きにくい

マイクロインフルエンサー:ゆめおさ(@yumeosa)

  • フォロワー数:約3.5万人(2022年6月時点)
  • 美容やコスメの紹介・解説動画が中心
  • 元脱毛サロンスタッフで、豊富な知識と経験を活かしたわかりやすい説明が高評価

インフルエンサーを活用!インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーを活用!インフルエンサーマーケティングとは

フォロワーへの強い影響力を与えるインフルエンサーですが、その影響力を利用した施策「インフルエンサーマーケティング」をご存じでしょうか?これはインフルエンサーを起用し、自社の商品・サービスのPRをしてもらうマーケティング手法です。インフルエンサーの台頭とともに、インフルエンサーマーケティングの需要・注目度も高まりつつあります。

一般的な広告手法に比べ宣伝らしさが薄れるため、消費者が抵抗を感じにくい特徴があります。インフルエンサーマーケティングの市場規模は年々増加しており、今後もより大きくなる予測です。SNSの普及率や市場の変化などを考えると、インフルエンサーマーケティングはぜひ取り入れたいマーケティング手法のひとつです。

また、インフルエンサーを活用したマーケティングには、ライブコマースという方法も存在します。ライブコマースについて詳しく知りたい方は下記記事をご参照ください。

参考: ライブコマースとインスタライブは何が違う?それぞれの特徴を解説 | HandsUP By 17LIVE

インフルエンサーを起用するメリット

インフルエンサーを起用するメリット

マーケティングでインフルエンサーを起用する主なメリットは、以下の3点です。

  • 効率的にターゲット層にアプローチできる
  • 自社商品やサービスの認知度が向上する
  • 柔軟にマーケティング施策を展開できる

メリットについてそれぞれ詳しく解説します。

1.効率的にターゲット層にアプローチできる

インフルエンサーを起用する大きなメリットのひとつが、ターゲット層に効率良くアプローチできる点です。インフルエンサーは日常的に、特定の分野やカテゴリーに関する情報発信をしています。美容系インフルエンサーなら美容に関する情報、旅行系インフルエンサーなら旅行に関する情報が中心です。

そしてインフルエンサーのフォロワーも同様に、その分野に関する情報を好んでフォローしているパターンが多いです。つまり、自社のイメージに合うインフルエンサーを起用すれば、そのフォロワーを自社のターゲット層として絞りやすくなります。見込み顧客へ効率的なアプローチができるので、大きなPR効果につながります。

2.自社商品やサービスの認知度が向上する

インフルエンサーの起用は、自社商品やサービスの認知度向上にもつながる施策です。インフルエンサーは、多くの人から信頼や憧れを集めている存在です。インフルエンサーが発信する情報は、ユーザーの注目を集めるだけでなく、記憶に残りやすいという特徴もあります。

すなわちインフルエンサーによる商品やサービスのPRは、魅力が伝わりやすくなり、ユーザーの印象に強く残ります。広告宣伝は単に量を多くすれば良いわけではなく、ユーザーの認知を獲得し、認知してもらうための施策が必要です。その点においてインフルエンサーマーケティングは、自社商品やサービスの認知度向上にかなり向いていると言えます。

3.柔軟にマーケティング施策を展開できる

柔軟にマーケティング施策を展開できる点も、インフルエンサーを起用するメリットのひとつです。一言でマーケティングといってもさまざまな施策があり、方法によって得られる効果や強みが異なります。そこで、まずは施策の具体例を紹介します。

  • ギフティング:インフルエンサーに商品やサービスを実際に体験してもらい、感想を発信してもらう
  • 現地訪問:インフルエンサーを店舗やイベントなどに招いて体験してもらい、現地レポートをしてもらう。登壇依頼などをおこなうケースもある
  • ライブコマース:ライブ配信のなかでPRをしてもらう。ユーザーとリアルタイムでやり取りできるため、その場での高い訴求力が期待できる
  • コラボレーション:インフルエンサーと共同開発する
  • アンバサダー:インフルエンサーと長期的なパートナーシップを締結、ブランドの魅力や情報をSNSで発信してもらう

インフルエンサーマーケティングは、どのマーケティング施策にも合わせやすく、インフルエンサーならではのメリットを活かせる点が魅力です。
インフルエンサーマーケティングとは?事例、効果測定方法も解説 インフルエンサーマーケティングとは?事例、効果測定方法も解説

インフルエンサーマーケティングをおこなう際の注意点

インフルエンサーマーケティングをおこなう際の注意点

さまざまな魅力があるインフルエンサーマーケティングですが、施策をおこなう際には、以下の注意が必要です。

  • ステルスマーケティングと誤解される恐れがある
  • ペイドメディアではなくアーンドメディアとして考える

注意点について、それぞれ詳しく解説します。

1.ステルスマーケティングと誤解される恐れがある

インフルエンサーマーケティングはやり方を間違えると、ステルスマーケティング(ステマ)と誤解される恐れがあります。

ステルスマーケティング(ステマ)とは、報酬が発生しているPRに関わらず、「宣伝行為」ではなく「投稿者自らの能動的な発信」として偽る行為です。多くのユーザーはステマに対して不快感や悪印象を抱くでしょう。そこでステマと誤解されてしまうと、マーケティング効果がかなり低くなる恐れがあります。

またステルスマーケティング(ステマ)は、宣伝方法や内容によっては「景品表示法」に違反しているとみなされる可能性があり、最悪の場合、ステルスマーケティングをおこなったインフルエンサーや企業、ひいては業界全体への信頼を損ねる結果にもつながります。

ステルスマーケティング(ステマ)という誤解を防ぐには、投稿にわかりやすく「PR」と記載してもらうなど、広告であることの明確化が大切です。

2.ペイドメディアではなくアーンドメディアとして考える

インフルエンサーマーケティングを適切におこなうには、「ペイドメディア」ではなく「アーンドメディア」として認識する必要があります。

「アーンドメディア(earned media)」とは商品やサービスを提供する企業自身ではなく、インフルエンサーを含む他者(第三者)が生成・運営するメディアのことです。企業に関する情報が発信されますが、発信や運営は第三者に任せているので、運営元は企業ではありません。

個人のSNSやインフルエンサーのSNSもこの「アーンドメディア」に分類され、そのリアルな意見や口コミを目的としてフォローする人が多いです。

その一方「ペイドメディア(paid media)」とは、企業自身が広告生成や運営をおこなうメディアです。個人のSNSという名目でありながら、企業の商品やサービスの良いところばかりを発信したり宣伝したりすると、消費者に不信感を抱かれ、信用を失う恐れがあります。

インフルエンサーマーケティングは広告の意味合いが強いため、ペイドメディアと同じように扱われがちですが、ここでは「SNSはアーンドメディアである」と認識し、良い面に限らず、悪い面を含め正直な感想も発信してもらうことが大切です。

インフルエンサーを起用する際のポイント

インフルエンサーを起用する際のポイント

マーケティングでインフルエンサーを起用する際のポイントとして、以下の3点があげられます。

  • 自社のイメージに合ったインフルエンサーに依頼する
  • フォロワー数の多さだけで判断して選ばない
  • インフルエンサーの世界観と自社の思想が合っている

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1.自社のイメージに合ったインフルエンサーに依頼する

インフルエンサーマーケティングを成功に導くには、自社のイメージに合ったインフルエンサーへの依頼が大切です。

自社のターゲット層とインフルエンサーのフォロワーが被らなければ、せっかく起用しても効果的なPRにはつながりません。またフォロワー=ターゲット層であっても、インフルエンサーの投稿と自社製品の相性が悪ければ、訴求力が弱くなってしまう恐れがあります。

一言でインフルエンサーといっても、特徴やイメージは人によってさまざまです。インフルエンサーの投稿内容からフォロワーのタイプを推測し、自社のターゲット層と一致するかどうかを考える必要があります。またインフルエンサーの投稿から伝わる「イメージ」や「雰囲気」などを確認することも大切です。

2.フォロワー数の多さだけで判断して選ばない

インフルエンサーを選ぶ際は、フォロワーの数の多さだけを基準にしないよう注意が必要です。

インフルエンサーのフォロワー数が多いからと言って、必ずしも自社の求めるものと合うとは限りません。フォロワー数が多くても、自社のターゲット層とかけ離れていたら、高い効果は期待できないでしょう。大切なのはフォロワーの数ではなく、フォロワーやインフルエンサーの特徴や性質なのです。

またフォロワー数以外の指標もあわせて確認するようにしましょう。前述したように、フォロワー数の多いインフルエンサーは、リーチ力は強いですが、獲得するアクションの割合は低い傾向にあります。フォロワー数はあくまで基準のひとつとして扱い、重視しすぎないようにする意識が求められます。

3.インフルエンサーの世界観と自社の思想が合っている

3つ目は、インフルエンサーの世界観と、自社の思想がマッチしているかどうかです。インフルエンサーの投稿と、自社の商品・サービスがうまく噛み合わないと、PRの効果が低くなります。ユーザーの印象にもあまり残らず、場合によっては自社に対する評価も下がることも考えられるでしょう。

その一方で、インフルエンサーの世界観と自社の思想が一致していれば、両者の組み合わせによる大きな効果が期待できます。より洗練された世界観やイメージの創出により、ユーザーに対して良い印象を与えられます。

このようにインフルエンサーと自社の組み合わせ次第で、得られる効果の大きさは変わるのです。そのため、自社の思想に合う雰囲気を持つインフルエンサーの起用が求められます。

インフルエンサーのまとめ

インフルエンサーのまとめ

現代はSNSなどのソーシャルメディアが以前にも増して力を有する時代で、インフルエンサーの注目度がますます高まっています。インフルエンサーと一言で表しても、実際には多種多様。インフルエンサーを起用したマーケティングも、施策や起用するインフルエンサーによって、その効果は上がったり下がったりします。

インフルエンサーマーケティングを成功させるには、前提にポイントを抑えた起用とインフルエンサーマーケティングに関する深い理解が求められます。また、インフルエンサーマーケティングに限らず、Webマーケティングで高い効果を得るには、幅広い知識と深い理解が必要です。さらに専門性や経験が求められる部分も多いため、自社ですべてを行うのは容易ではありません。

Webマーケティングのことでお悩みなら、ぜひニュートラルワークスへご相談ください。Webマーケティングに関する豊富な実績を有しており、幅広いアドバイス・サポートが可能です。無料相談も行なっていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
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