ShopifyとはECプラットフォームのひとつで、世界中で使われています。Shopifyで作られたネットショップは100万以上、流通総額は約12兆円にものぼります。
ShopifyはECサイトの構築やカスタマイズが容易なうえ、販売促進もしやすいのが大きな特徴です。特にShopifyはクーポンの発行が簡単なため、手軽にクーポンを活用できます。ただしクーポンは短期的に見れば利益率を下げる施策です。そのためクーポン発行の際は成果につなげられるよう工夫が必要です。
この記事ではShopifyでのクーポン発行方法や、クーポンの効果的な使い方などを紹介します。
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目次
Shopifyでクーポンコードを発行する方法
Shopifyでクーポンコードを発行するまでには8つのステップがあります。
- ディスカウントページに移動
- クーポンコードを発行
- ディスカウントタイプを選択する
- 割引対象を選択する
- オプションを決める
- ディスカウント対象ユーザを決める
- 使用制限と期限を決める
- ディスカウントを保存する
それぞれのステップごとの詳細は以下のとおりです。
ディスカウントページに移動
まずは管理画面からディスカウントページに移動します。左のメニュー一覧から「ディスカウント」を選択すると画像のページが表示されますので、真ん中の「クーポンコードを作成する」を選択します。
クーポンコードを発行
続いてはクーポンコードの発行です。ここで設定したクーポンコードをユーザーが入力することで、割引が適用されます。ランダムな文字列のクーポンコードを設定する場合には、入力欄の右上にある「コードを生成する」を選択します。
ディスカウントタイプを選択する
続いてはディスカウントタイプの選択です。ディスカウントタイプは以下の4種類があります。
- 割合
- 金額
- 送料無料
- 自由な条件設定
割合によるディスカウントは、「購入金額から○%OFF」という方法です。ディスカウント手法のなかでももっとも一般的なやり方で、ユーザーの馴染みも深いです。後ほど詳しく解説しますが、割引は注文全体だけでなく特定の商品やコレクションごとに適用することもできます。
金額のディスカウントは、購入金額に関わらず一定額をディスカウントする方法です。こちらも条件設定ができるため、ディスカウント対象となる最低購入金額を設定すると効果的でしょう。
送料無料とはその名のとおり送料部分をカットするディスカウント手法です。購入を検討し買い物カゴまで到達したユーザーが離脱する大きな原因が送料です。送料が高いと感じられてしまうと、ユーザーは商品購入に至らず離脱してしまいます。「一定以上の購入で送料無料」という施策を取ると、カゴ落ち防止と客単価アップの両方が期待できます。
ディスカウントについて自由な条件設定をすることも可能です。「○○円以上の購入」「●点以上の購入」など条件を達成したユーザーにディスカウントクーポンを配布します。自由度が高いため、戦略的なクーポン発行ができます。
割引対象を選択する
クーポンコード、ディスカウントタイプの選択まで終わったら続いては割引対象の指定です。このステップでディスカウント率や金額の指定と割引対象の設定をおこないます。割引対象は以下の3種類から選べます。
- 注文全体
- 特定のコレクション
- 特定の商品
オプションを決める
続いてはオプションの設定です。以下の場合にはクーポンのオプション設定をします。
- 特定の商品またはコレクションに適用できる固定価格クーポンコードを作成している場合
- 最低購入金額もしくは最低購入数量などクーポン適用の最小要件を設定する場合
特定の商品またはコレクションに適用できる固定価格クーポンコードを作成している場合には、「注文ごとにディスカウントを1回適用する」のチェックボックスをオンにする必要があります。この設定をすることで、ユーザーが注文ごとにクーポンコードを1回だけ使用できるように制限することが可能です。
最小要件を設定する場合には、画像のような選択欄が出るため画面の指示に従って入力を進めます。客単価のアップに効果的です。
ディスカウント対象ユーザーを決める
続いてディスカウント対象となるユーザーの設定です。全員対象はもちろん、特定のユーザーのみに向けたクーポンコード発行も可能です。Shopifyでは次のような条件でユーザーの絞り込みができます。
- メール購読状況
- タグ付け
- アカウントのステータス (有効、無効など)
- ユーザーの設定言語
- ストアで支払った金額
- これまでの注文数
- 注文の日付
- ユーザーとして追加された日付
- カゴ落ちの日付
- 国別のロケーション
- 商品サブスクリプションのステータス
これらの条件から絞り込まれた特定のユーザーに対してクーポンを発行することで、戦略的に効果を得られる可能性が高いです。一定期間の利用がないユーザーへ再訪を促すためのクーポンや、逆に利用頻度が高いユーザーへ感謝を伝えるクーポンなどが設定できます。
もちろんユーザー数を増やすために、新規ユーザーに対してクーポンを配布することも可能です。そのほかにもよくある例として挙げられるメルマガ購読者限定クーポンは、利用頻度アップやメルマガ登録者数増加などに効果を発揮します。
使用制限と期限を決める
使用制限や期限の設定も必要です。ここで何も設定せずにいると、クーポンが無制限・無期限で使用できるようになってしまうため、忘れずに設定しましょう。
まずは使用制限です。画像の使用制限欄で「このディスカウントを使用できる合計回数を制限する」を選択すると、クーポンを使用できる回数の設定ができます。
クーポンを複数回利用できる状態にするのであれば、こちらで使用回数の設定をします。「お客様1人につき1回に制限する」の選択で、1回限りのクーポンとして設定が可能です。
クーポンの使用期限を決めるのであれば、「終了日を設定する」を選択します。チェックボックスをオンにするとカレンダーが表示されるため、希望の終了日を選択して完了です。もし1日限りのクーポンにするのであれば、開始日と終了日を同日に設定します。
ディスカウントを保存する
最後にディスカウント設定画面右下にある「クーポンコードを保存する」を選択してクーポンの発行は完了です。あとはユーザーにクーポンコードを送信したりECサイトのページなどに公開したりすることで、ユーザーがクーポンの存在を認知できるようになります。
ECサイトでクーポン施策を行うタイミング
クーポンを効果的に活用するためには、タイミングを見計らって施策を進める必要があります。ECサイトでクーポン施策を行うタイミング例は以下のとおりです。
- 紹介初回購入時
- カゴ落ち対策
- アップセル・クロスセル時
- リピーター
それぞれ詳しく解説していきます。
紹介初回購入時
最初に挙げられる例が、紹介初回購入時に利用できるクーポンです。すでに自社ECサイトを利用したことのあるユーザーが、利用したことのない新規ユーザーに紹介するときに利用できます。
新規ユーザーは知り合いからの紹介なうえにクーポンがあるということで、ECサイトの利用に対して積極的になります。既存ユーザーもクーポンを獲得できるため、再訪の可能性を高めることが可能です。
紹介初回購入時クーポンを発行しているECサイトの例として、iHerbが挙げられます。
iHerb公式ホームページ
iHerbとは自然派志向の商品やサプリメントなどを販売するオンラインショップです。iHerbでは「紹介コード」の発行をしており、このコードを使うことで5%OFFでの買い物が可能になります。
カゴ落ち対策
カゴ落ち対策にもクーポンの配布は効果的です。先述したように、商品を買い物カゴに入れるまでに至ったものの購入をやめてしまうユーザーは多く、なんとECサイト全体において70%以上がカゴ落ちしているという結果も出ています。
カゴ落ち対策クーポンの配布方法として、買い物カゴに商品が入ってから一定期間が経過したユーザーにメールで送付する方法が挙げられます。ユーザーの再訪を促すだけでなく、クーポンによる後押しで商品購入の可能性を上げることが可能です。
カゴ落ち対策にクーポンを導入しているECサイトは増えています。Shopifyのクーポンコード発行画面におけるディスカウント対象ユーザー設定画面で簡単に設定できるため、導入をおすすめします。
カゴ落ち対策については、下記の記事もご参考ください。
Shopifyのカゴ落ち(カート放棄)対策を解説!例文も紹介
アップセル・クロスセル時
アップセル・クロスセルとは顧客単価を上げるための施策です。
アップセルとはより価格の高い商品の購入を促す方法です。家電量販店などで価格が高くより高機能な商品を勧める場面に遭遇したことのある人は少なくないと思いますが、こちらはアップセルの代表例といえます。
クロスセルとは特定の商品を検討するユーザーに対して別の商品の購入も促す手法です。「この商品を購入した人はこちらの商品も購入しています」という文言はまさにクロスセル手法の代表例です。
アップセル・クロスセルにおけるクーポン配布例として以下が挙げられます。
セットやまとめての購入時にクーポン配布
Xの購入によりYが◯%割引となるクーポン配布
リピーター
クーポンは新規ユーザーの獲得や再訪を促すためだけでなく、いわゆるお得意様であるリピーターへ配布するのも効果的です。購入履歴がある人やこれまでの注文数が多いユーザーにクーポンを配布することで得られる効果もあります。
リピーターへのクーポン配布で得られる効果は、エンゲージメント向上です。エンゲージメントとは商品やブランドとユーザーとの深い関係性のことです。
顧客ロイヤルティに特典を付与することで、ブランドへのエンゲージメントを上げることができます。そうなるとユーザーから愛着を持ってもらえるため、好感やより高い頻度での購入などにつながります。
先述したようにShopifyでは、これまでの注文数や注文の日付などによるユーザー絞り込みが可能です。リピーター限定のクーポンを配布することで、より深い関係性が実現できます。
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Shopifyのクーポン施策を成功させるコツ
クーポン施策は非常に効果的ですが、だからといって必ずしも売上につながるとは限りません。現在ECサイトを展開する企業は非常に多く、それによってECサイト数自体もかなり増えています。そして多くのECサイトでクーポン施策が行われているため、ユーザーもクーポンに慣れてしまっています。
クーポン施策を成功させるにはポイントを押さえることが必要不可欠です。最後にShopifyのクーポン施策を成功させるコツを紹介します。
数値計測を必ず行う
クーポン施策を進める際には、数値計測を必ず行いましょう。クーポンの配布は何らかの目的を持って行われるはずです。その目的が達成できているか、達成まであとどれぐらい離れているかなどを把握するためには数値計測が欠かせません。以下のような段階で数値計測をします。
- クーポンが届いた(開かれた)
- サイトに訪れた
- 実際にクーポンを使った
- リピートにつながった
実際にクーポンが効果を発揮しているかを確認するためには、数値計測がもっとも確実です。
たとえば新規顧客獲得を試みるのであれば、以下のようなユーザーに対してクーポンを配布します。
- 会員登録後一度も購入していない
- 会員登録のみでアクションが止まっている
このようなユーザーに対して配布されるクーポンの代表例は、初回限定クーポンです。そしてクーポンの配布が完了したら、先ほど挙げたタイミングにおける数値計測をおこないます。もしクーポンがそれほど効果を発揮していなければ、施策の練り直しやクーポン以外の対策が必要になるでしょう。クーポン施策を成功させるためには、数値計測による分析や改善が大切です。
Shopifyのクーポン戦略は慎重に
Shopifyでは自由度の高いクーポン配布が手軽に行えます。クーポン配布はECサイトにおいて大きな効果が期待できますが、そのためには施策をしっかり練る必要があります。
クーポン配布の目的によって、配布するユーザーの対象や割引率は異なるでしょう。新規ユーザーの獲得と在庫処分目的とでは効果的なクーポンの内容は別物です。
また、クーポンは一時的に利益率を下げる施策です。そのためクーポン使用による購入だけでなく、次回以降の購入につながらなければ意味がありません。一時的なものにならないよう、目的を明確にしたうえで最適なクーポン戦略をとることが大切です。
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ECサイトを制作したいけど、何から始めればいいかわからないし、どのパッケージを採用したらいいのだろう・・・と迷っていませんか?
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