この記事のポイント
この記事でおさえておきたいポイントは以下です。
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SNS広告の特徴
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SNS広告は他のWeb広告ではリーチしづらい層へアプローチすることができたり、多くのユーザーが日常的に利用するSNSに広告を表示させることでクリックしてもらいやすくなったりするという特徴があります。また、各SNSで特徴やユーザー層がはっきりしているため広告を出稿するSNSを適切に選ぶことで、費用対効果が高くなる可能性は高いです。
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SNS広告を効果的に活用するためのポイント
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SNS広告の特徴を踏まえて、自社では広告を通じて目標をどこに設定するのか考え、設定した目標に適したSNSはどれか検討していきましょう。また、広告配信前にきちんとペルソナ設定を行いターゲティングを精緻にすることで、SNS広告の費用対効果は良くなります。SNSに合わせたクリエイティブを作成することも意識しましょう。
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各SNS広告の特徴
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X(旧Twitter)はエンタメ・美容・レジャーなど20代が関心を寄せやすいジャンルは広告効果を出しやすく、イベント実況や講演など、即時性を活かしたPRも得意です。Instagramは若者と相性が良い独自の機能が充実しており、ファッションやコスメ、スキンケア用品、健康食品、エステなど女性向けの商材に有効です。Facebookは、知り合い同士が繋がりやすい点やビジネスに関する情報発信が盛んである点から、人材サービスへの登録の獲得に向いています。
年々、利用者数が増加しているSNS。近年では、SNSで広告配信を行う「SNS広告」は、Webマーケティングにおいて非常に重要な手法の一つとされています。
SNS広告はリスティング広告やバナー広告とは異なり、リーチしづらいユーザー層へアプローチすることができたり、精度の高いターゲティングを実行できたりする点が魅力です。
本記事では、SNS広告の特徴やメリット、それぞれのSNSの種類、SNS広告の効果を上げるために押さえたいポイントについて解説します。これからSNS広告の出稿を考えている初心者の広告担当者の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
SNS広告とは?
SNS広告とは、Twitter・Instagram・Facebook・LINE・YouTubeといったSNSへ配信される広告のことを指します。各SNSの通常投稿やタイムライン、ストーリーズ、おすすめアカウント欄などの中にSNS広告が表示されるため、広告色を薄めてユーザーへアプローチすることができます。
ちなみに、SNS広告には「広告」「ad」など、当投稿が広告であることを示す表記がなされる必要があります。また、SNS広告のフォーマットはテキスト・画像・動画などさまざま。中には、複数の画像を組み合わせたカルーセル広告やコレクション広告と呼ばれる種類もあります。
加えて、SNS広告は運用型広告のひとつです。予算・ターゲティング・クリエイティブなどをリアルタイムにチェックしながらすぐに改善し、広告効果を高めていきます。
SNSアカウント運用との違い
SNSアカウント運用とSNS広告運用とでは差がないように思えますが、実は違いがあります。次に、SNSアカウント運用とSNS広告運用の違いについてご紹介します。
*SNSアカウント運用とSNS広告運用の違い
- 運用時の料金
- アプローチ可能なターゲット
- 運用の目的
1つ目の違いは、運用時の料金の違いです。SNSアカウント運用は、自社リソースで実施する場合であれば無料、代理店などへ依頼する場合は有料となります。
一方、SNS広告運用では、大きく運用費と広告費がかかります。SNSアカウント運用と同じく、運用費は自社リソースで行うのであれば無料、代理店などへ依頼する場合は有料です。加えて、SNS広告を配信する際にかかる広告費を支払う必要があります。
2つ目の違いは、アプローチ可能なターゲットです。SNSアカウントは、主にフォロワーに対して発信します。そのため、すでに自社商品やサービスを認知しているユーザーがほとんどです。
一方、SNS広告ではフォロワーだけでなく、商品やサービスに対して関心度の高いものの認知には至っていないユーザーへ向けて配信することができます。
3つ目の違いは、運用する目的です。
*目的
- SNSアカウント運用:ファン獲得
- SNS広告運用:商品やサービスのPR
SNSアカウント運用では、商品やサービスを認知しており好意を抱いているファンを獲得したい場合が多いです。一方、SNS広告運用では、まだ商品やサービスを知らないユーザーへ向けて、認知してもらったり購入や契約のきっかけにしたりすることを目的とする場合が多いです。
SNS広告の費用は?
次に、SNS広告の費用についてご紹介します。SNS広告では、SNSの種類やそれぞれのSNSでの出稿先によって費用が変動します。本項では、以下のSNS広告での代表的な課金形式を解説します。
*SNS広告の代表的な課金方式
- クリック課金
- インプレッション課金
- 動画再生数課金
- エンゲージ課金
クリック課金
広告が1回クリックされるごとに課金されます。
クリック課金では、インプレッション数は問わず、クリックしてリンク先へ遷移した場合にのみ費用が発生します。そのため、商品やサービスへ関心を持っているユーザーへ広告費を充てることが可能です。
インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに課金されます。
インプレッション課金では、クリックされた数に関わらず課金基準が表示回数のみです。多くの人に向けて商品やサービスを認知してもらいたい場合に適した課金方式といえます。
動画再生数課金
広告が1回再生されるごとに課金されます。
- ○秒以上再生された場合のみ課金
- 最後まで再生された場合のみ課金
以上のように、出稿媒体によって課金されるボーダーが異なるため確認しましょう。
エンゲージ課金
広告に対して、いいねやリツイートなどのエンゲージメントが発生するごとに課金されます。また、出稿媒体によってエンゲージメントの定義が異なります。
5大SNS広告の特徴
SNS広告を出稿する際に大切なのは、それぞれのSNSの特徴を押さえられているかどうかです。なぜなら、自社の商品と合っていないSNSに出稿しても広告効果が上がらないためです。
例えば、20代女性が多く利用するInstagramで男性に人気の自動車に関する広告や不動産に関する広告を配信しても、ユーザーの興味を引くことは難しいでしょう。SNS広告の出稿を考える上では、まず各SNSの特徴を理解することが一歩目となります。
続いて、Twitter・Instagram・Facebook・LINE・Youtubeの5大SNSの特徴について、国内推定ユーザー数・主なユーザー層・有効な商材などと合わせてそれぞれご紹介します。
Twitter広告
推定ユーザー数(国内) | 4,500万人 |
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主なユーザー層 | 20代男女 |
特徴 | ・140字のテキスト中心のSNS ・拡散性が高く2次拡散も狙える ・検索機能が優れている ・リアルタイムの情報収集に役立つ ・ユーザー同士のコミュニケーションが盛ん |
Twitterは、140字のテキストを中心としたSNSです。リツイートやハッシュタグなどにより拡散性が高く、リプライやいいねなどでユーザー同士が気軽にコミュニケーションを取りやすい点が特徴です。
また、Twitter広告で有効な商材は、以下の通りです。
*Twitter広告で有効な商材
- 20代中心に向けた商材:エンタメ、美容、レジャーなど
- トレンドの商材:イベントの告知など
- 季節に関するキャンペーン:クリスマス、バレンタイン、ゴールデンウィークなど
Twitterを利用するユーザーは20代男女が中心であるため、エンタメ・美容・レジャーなど20代が関心を寄せやすいジャンルは広告効果を出しやすいでしょう。
さらに、Twitterではリアルタイムの情報発信が盛んに行われています。そのため、イベント実況や講演など、即時性を活かしたPRも得意です。
また、Twitterでは「トレンド」というリアルタイムで何が話題になっているのかを知ることができる機能も存在します。クリスマスやバレンタインデー、ゴールデンウィークなど季節に関するキャンペーンをトレンドやタイムラインへ広告を出稿する方法もぴったりといえます。
Instagram広告
推定ユーザー数(国内) | 3,300万人 |
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主なユーザー層 | 20~30代男女(女性が優勢か) |
特徴 | ・ビジュアル(画像や動画)中心のSNS ・ストーリーズやIGTV、リールなど独自機能が豊富 ・ショッピング機能やアンケート機能でECサイトの役割も ・インスタグラマーによるインフルエンサーマーケティングが盛ん ・Facebookのデータを活用できる |
Instagramは、画像中心のSNSです。そのため、商品やブランドの世界観を訴求する投稿を行いやすいことが魅力です。
ユーザー同士のレスポンスとしては、投稿への返信やユーザーのタグ付け、いいね、投稿の保存などが挙げられます。Twitterに比べると拡散性は低いものの、ハッシュタグを活用することで多くのユーザーへ自身の投稿を見てもらうこともできます。
Instagramでは、若者と相性が良い独自の機能が充実しています。具体的には、投稿から24時間経つと投稿が消えてしまう「ストーリーズ」や縦長の短い動画「リール」、発信者とユーザーを繋ぐ「IGTV」などが挙げられます。
また、ショッピング機能やアンケート機能も備わっており、Instagramを通して自社商品をユーザーへ販売することも可能です。
Instagram広告で有効な商材は、ファッションやコスメ、スキンケア用品、健康食品、エステなど女性向けのものが多いです。低額な商材はもちろん、高額なエステやサプリメントなどのサンプルへの申し込み獲得も得意です。
なぜなら通常であれば数十万かかる商材であっても「無料体験」「トライアルキット」など、若年層のユーザーでも手に取りやすい価格設定にすることで、商品やサービスを試してもらいやすくなるためです。
Facebook広告
推定ユーザー数(国内) | 2,600万人 |
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主なユーザー層 | 30~40代男女 |
特徴 | ・実名登録制 ・ターゲティングの精度が高い ・10代ユーザーがとても少ない ・イベント集客にも適している ・ショップ機能でEC販売も可能 |
Facebookは、実名登録制のSNSです。主に30~40代のユーザーが多く、中でも10代ユーザーが極端に少ないです。また、学歴、仕事、ライフステージなどの情報をもとにした精度の高いターゲティングを実行できるのが魅力です。
Facebookでは、実名を出した状態でユーザー同士が繋がるため、他のSNSよりもクローズドかつ比較的狭い範囲でのコミュニケーションが特徴と言えます。
そのため、他のSNSと比較して拡散性はあまり高くありません。実名登録制のためシェアのハードルが高い点やそもそもシェアされる範囲が狭いため拡散されにくい点が理由として挙げられます。
Facebook広告に有効な商材は、人材サービスやイベント集客、安価な商品を取り扱うECサイトなどです。知り合い同士が繋がりやすい点やビジネスに関する情報発信が盛んである点から、人材サービスへの登録の獲得に向いています。
また、ホームページに似た情報発信ができる「Facebookページ」機能を活かしたイベント集客や、商品をカタログ化する「ショップ」機能を活かしたECサイト販売にも適しているでしょう。ただ、SNS広告はあくまでも顕在層ではなく潜在層へのアプローチが中心となるため、長期間検討が必要な高額商材のPRには向いていません。
LINE広告
推定ユーザー数(国内) | 8,800万人 |
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主なユーザー層 | 20~50代男女 |
特徴 | ・日本国内で最も利用者数が多いSNS ・幅広い年代のユーザーが利用している ・簡単にチャットを送受信できる ・他のSNSよりタイムラインへのレスポンスが少ない ・LINEスタンプは自社のブランディングにも活用可能 |
LINEは、日本で最も利用者数の多いSNSです。日常のコミュニケーションツールとして、特に多くのユーザーが利用しています。従来使われていたメールに代わり、チャットやスタンプを送りあえる手軽さが特徴です。
LINEを活用したPRとしては、LINEのニュースページやタイムラインに表示されるLINE広告だけではなくLINE公式アカウントやLINE@なども挙げられます。
また、自社のブランディングや想起率の向上が期待できるLINEスタンプや「LINEニュース」「LINEマンガ」などLINEが運営する他のサイトにも広告配信ができるため、かなり多くのユーザーへリーチさせることも可能です。
ちなみに、LINEではユーザーに対して配信者が一方的に情報を届ける仕組みとなるため、拡散性はありません。そして、LINE広告で有効な商材としては、以下のような比較的安価で手軽に購入できるものが多いです。
*LINE広告の有効な商材
- 健康食品
- 化粧品
- ゲーム
- エンタメ(漫画、音楽、映画など)
- アパレル
LINEニュース記事に健康食品や化粧品などの広告を記事LPとして配信したり、スマホゲームやコミックアプリなどの広告を配信したりする手法が多く挙げられます。
Youtube広告
推定ユーザー数(国内) | 6,500万人 |
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主なユーザー層 | 10~50代男女 |
特徴 | ・世界で最も人気な動画配信プラットフォーム ・動画で情報を分かりやすく届けられる ・さまざまなジャンルのコンテンツが存在する ・Googleのビッグデータを活用した動画広告配信も可能 ・配信者がマネタイズしやすい仕組み |
Youtubeは、世界で最も人気な動画配信プラットフォームです。さまざまなジャンルのコンテンツが存在しており、動画を中心とした情報発信を行うSNSであるためテキストや画像よりも情報を分かりやすく届けることができます。
また、配信者にとっては以下の機能を活用することで、マネタイズしやすい仕組みとなっている点も特徴です。
- ライブ配信+投げ銭「スーパーチャット」
- コミュニティの一種「チャンネルメンバーシップ」
Youtubeでのレスポンスとしては、動画への高評価・低評価・チャンネル登録、コメントなどが挙げられます。チャンネル登録者数や多いチャンネルや急上昇ランキングに掲載された場合には、Youtube内で動画を見つけてもらいやすいですが、そうでない場合には拡散性に期待はできません。
Youtube広告に有効な商材は、美容、自動車、スポーツ、ファッションなどBtoC向けの商材が多く挙げられます。Googleのビッグデータを活用した動画広告配信も可能であり、年齢・性別・趣味嗜好など細かなターゲティングによってより広告効果を高めることもできるでしょう。
SNS広告のメリット3点を解説
SNS広告はWeb広告の一種です。しかし、SNS広告には他のWeb広告にはない特徴があります。
例えば、他のWeb広告ではリーチしづらい層へアプローチすることができたり、多くのユーザーが日常的に利用するSNSに広告を表示させることでクリックしてもらいやすくなったりする点が挙げられます。
SNSによって異なりますが、特に若年層を狙ったプロモーションを実施したい場合はSNS広告が有効であるケースが多いです。この章では、以下3点のSNS広告のメリットを解説します。
*SNS広告のメリット
- 潜在層にアプローチできる
- ブランディングやファンづくりをしやすい
- 各SNSで特徴やユーザー層がはっきりしている
メリット①:潜在層にアプローチできる
1つ目のメリットは、潜在層にアプローチできることです。
SNS広告では、SNSユーザー全体に配信可能であるため、幅広い潜在顧客へのアプローチができます。SNSには多くのユーザーが存在するため、広告を配信することで、商品やサービスの認知拡大などに効果的です。
SNSによっては、いいね・シェア・リツイートなどのアクションを行うことで、ユーザーが広告を拡散することも可能です。広告が拡散されればリーチも広がるため、さらなる認知拡大も期待できます。
また、まだ商品やサービスを知らないユーザーに向けた認知拡大だけでなく、すでに認知されているユーザーや購入検討まであと一歩というユーザーにも広告を見てもらうことが可能です。その結果、商品やサービスの想起率向上やCV獲得にも繋がると考えられます。
メリット②:ブランディングやファンづくりをしやすい
2つ目のメリットは、ブランディングやファンづくりをしやすいことです。
各SNSには、毎日のように長時間SNSを利用するヘビーユーザーが存在します。ヘビーユーザーはSNSを通して何度も広告を見るため、興味喚起に繋がりやすいです。また、SNSはすきま時間に使うユーザーも多いため、広告のクリエイティブに目を止める可能性も高いでしょう。加えて、SNSはファンづくりをしやすい環境にあるといえます。
1点目の理由は、商品やサービス、ブランドの世界観を伝えられるためです。Instagramならビジュアル、Twitterならテキスト、YouTubeなら動画など、それぞれの特徴を活かして世界観を伝えることができれば、ファンの獲得へ繋がりやすいです。
2点目の理由は、SNSユーザーはフォローやシェアに慣れているためです。日頃からSNSを利用しているユーザーは、フォローやシェア、いいね、リプライなどアクションを起こすことに慣れています。
つまり、個人・企業問わず良しと思ったものに対しては反応してくれることが多く、認知拡大さらにファン獲得へ繋げることができます。SNSでのエンゲージメントを高めていくことで、より熱量の高いファンを増やすことも可能です。
メリット③:各SNSで特徴やユーザー層がはっきりしている
3つ目のメリットは、各SNSで特徴やユーザー層がはっきりしていることです。
各SNSにはそれぞれ異なる特徴やターゲット層が存在しており、どのような商材やPRだと向いているかがはっきりしています。さらに、細かくターゲティングを行ったり、ユーザーの心に刺さるクリエイティブを作成したりすることで、目標とするリーチやCVなどの獲得だけでなく2次拡散に繋がったり質の高い顧客を獲得することができたりなど、より一層高い広告効果が期待できるでしょう。
広告を出稿するSNSを適切に選ぶことで、費用対効果が高くなる可能性は高いです。
SNS広告を効果的に活用するためのポイント
SNSを利用する人々の増加にともない、自社商品やサービスに関するSNS広告を出稿する企業は年々増えています。しかし、漠然とSNS広告を出稿しても思うように効果は得られず費用対効果も良くならないため、効果的に活用するためのポイントを押さえておく必要があります。
最後に、以下4点のSNS広告を効果的に活用するためのポイントについてご紹介します。
*SNS広告を効果的に活用するためのポイント
- 目的やターゲットに合わせた出稿先選び
- 精緻なターゲティング
- SNSに合わせたクリエイティブ
- PDCAを回す
目的やターゲットに合わせた出稿先選び
1つ目のポイントは、目的やターゲットに合わせた出稿先選びを行うことです。
各SNSには、それぞれ異なる特徴が存在します。そのため、自社商品やサービスを届けたいターゲットや広告出稿を通して何を実現したいか(目的)などによって、広告の出稿先を変えた方が良いでしょう。
例えば、Instagramは主に20代女性が多く利用しているSNSです。そのため、女性向け商材となる美容(化粧品やエステ)やアパレル、健康食品などのPRには適している一方で、自動車やスポーツ、不動産など主に男性をターゲットとするPRには適していません。
また、上記で例に挙げたInstagram広告を含めたSNS広告では、顕在層ではなく潜在層に向けてPRを行います。そのため、以下の例のように高額商材の契約を獲得する目的よりも、安価な商材の申し込みを獲得する目的の方が実現しやすいと考えられます。
- NG目的:エステサロンの○十万するコースの契約を獲得したい
- OK目的:エステサロンのワンコインお試しコースの申し込みを獲得したい
以上のように、SNS広告が効きやすい商材と単価について留意しておく必要があります。
また、ニュートラルワークスが独自で実施した「SNS広告に関するユーザー意識調査」の結果からも、SNS広告からコンバージョンが発生しやすい商材について明らかになりました。
コロナ禍以降で、SNS広告をクリックして商品購入・問い合わせをした経験はありますか?
全体の約2割弱のユーザーがSNS広告を経由して商品の購入や問い合わせなどのアクションを起こした経験があると回答しました。
どういったジャンルの商品を購入・問い合わせをしたことがありますか?(複数回答)
アンケートの結果、「ファッション・美容」が43%とダントツで高く、次いで「食料品」が25%となりました。この結果からも、SNS広告で効果が出やすい商材として、女性向けの商材や食品など、比較的安価なものがより効果的だということが分かります。
参考・引用元:約6割が「内容によってはSNS広告をクリックしている」と回答。SNS広告に関するユーザー意識調査結果
SNS広告の特徴を踏まえて、自社では広告を通じて目標をどこに設定するのか考える必要があります。設定した目標に合わせて、適したSNSはどれか検討していきましょう。
精緻なターゲティング
2つ目のポイントは、精緻なターゲティングを行うことです。まずは、以下のように商品やサービス、ブランドなどを届けたいターゲットを明確に設定します。
*ターゲット設定の例
- コスメのPR:美容に関心のある20代女性
- 東京のジムのPR:東京在住の健康やダイエットに関心のある男女
- 進学塾のPR:子供がいる30~40代男女
広告を届けたいターゲットを定めたら、SNS広告でのターゲティングを考えていきましょう。SNS広告は、精緻なターゲティングを実行することができます。なぜなら、SNSを利用する際に登録した個人情報や、さまざまなコンテンツに対するアクションの履歴を活用することが可能であるためです。
- SNSの登録情報:年齢、性別、地域、勤め先、学歴、趣味嗜好など
- SNSでのアクション:いいね、リツイート、フォロー、動画再生、高評価・低評価など
広告配信前にきちんとペルソナ設定を行いターゲティングを精緻にすることで、SNS広告の費用対効果は良くなるでしょう。特に、Facebookは登録情報が多く実名登録制であるため、精度高くターゲットを絞りやすい点が魅力です。
*Facebookの登録情報
年齢、性別、地域、学歴、ライフスタイル、交際状況、子どもの有無、趣味関心など
以上の登録情報に加えて、カスタムオーディエンスや類似オーディエンスなども活用すれば、より広告効果を高めることができるでしょう。
SNSに合わせたクリエイティブ
3つ目のポイントは、SNSに合わせたクリエイティブを作成することです。なぜなら、SNSによってユーザーが重視するクリエイティブやニュアンスが異なるためです。
例えば、Twitterではテキストを中心に興味深くインパクトのある投稿が重視される傾向にあります。テキストが並ぶタイムラインの中で、以下のポイントを押さえたクリエイティブはユーザーの興味を惹きやすいでしょう。
加えて、ユーザーの共感を生むようなワードや、音声オフの自動再生動画をつけるなどもクリエイティブを作成する上で試しておきたいポイントといえます。
また、Instagramでは高クオリティの写真やイラストなどのビジュアル先行の投稿が重視されます。Instagramはコンテンツから別のコンテンツへ移動するスピードが高いため、一目でタップさせるようなクリエイティブを模索する必要があります。
このように、SNSに合わせてクリエイティブを変えることでより広告効果を高めることができます。
PDCAを回す
4つ目のポイントは、PDCAを回すことです。
SNS広告は、それぞれのSNSで効果測定を行うことが可能です。SNS広告の成果を出すには、日々の配信結果データの分析を行い、PDCAを回し続けることが重要です。クリック数/率、コンバージョン数/率、リーチ数などを確認しながら、効果が出ている部分と出ていない部分を比較し仮説検証を行いましょう。
SNS広告は、オーガニック投稿の中に広告色を抑えて広告を配信することができる点が魅力です。しかし、ずっと同じ広告文やクリエイティブでは、ユーザーも見飽きてしまうし次第に広告に対してネガティブなイメージを抱えてしまう場合も少なくありません。
ターゲティングやクリエイティブを改善しながら、SNS広告の費用対効果を上げていきましょう。
まとめ
本記事では、SNS広告の種類やSNS運用との違い、メリット、配信時のポイントについてご紹介しました。
今後、ますますWebマーケティングにおいてSNS広告の重要性は増していくと予想されます。これまでSNS広告の運用経験がないという運用者の方も、まずは基本を理解して可能な部分から活用していきましょう。
SNS広告を運用する中で、運用内容やクリエイティブに関してお悩みを抱えることもあるのではないでしょうか。ニュートラルワークスでは、SNS広告の選び方やクリエイティブに関してのご相談を承っております。相談したい方は、ぜひ無料相談もご活用ください。