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2021.06.11 (公開: 2021.06.03)

リスティング広告のグループ設計を徹底解説。グルーピングで効果は大きく変わる

リスティング広告のグループ設計を徹底解説。グルーピングで効果は大きく変わる

「リスティング広告のグループ設計をどうやればいいのか分からない」
「リスティング広告のアカウント設計を改善したい」

このように、リスティング広告のグループ設計について、運用方法に悩んでいるという方は少なくありません。

リスティング広告の運用において、基本となるグループ設計は非常に重要なポイント。リスティング広告のグループ設計によって、費用対効果も大きく変わると言えます。

本記事では、リスティング広告のグループの構造や設定方法、グループ設計時のポイントについて解説します。

リスティング広告の成果を高めたいとお悩みの運用者の方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

リスティング広告の基本構造

リスティング広告の基本構造

リスティング広告は、大きく分けるとアカウント・キャンペーン・広告グループの3つで構成されています。

*アカウント
アカウントは最上位の階層で、各キャンペーンを管理します。1つのアカウント内に複数のキャンペーンを作成することができ、基本的に企業や店舗ごとに1つアカウントを作成すれば問題ありません。

設定項目:お支払い情報、ログイン情報(メールアドレス、パスワード)

*キャンペーン
キャンペーンは、目的に合わせて各広告を管理する階層です。各キャンペーン内に広告グループを作成することができ、広告予算や広告の掲載先を設定可能です。

設定項目:日予算、入札戦略、地域、配信開始・終了日、曜日、時間帯、配信ネットワーク、デバイス、各種ターゲティング

*広告グループ
広告グループは、登録したキーワード・広告文・表示URLで構成されています。

設定項目:入札単価、スマートフォン入札価格調整率、対象外キーワード

▼キーワード
ユーザーの検索語句に当てはまるよう設定するワードのこと
設定項目:入札価格、マッチタイプ

▼広告文
ユーザーが検索した画面に表示される文のこと
設定項目:タイトル、広告文、表示URL、リンク先

▼表示URL
広告をクリックした後の遷移先のURLのこと
表示URLのランディングページは、広告文と整合性が取れたものであることが求められます。

グループで「キーワード」と「広告文」を設定する

グループで「キーワード」と「広告文」を設定する

リスティング広告の広告グループでは「キーワード」と「広告文」を設定します。

ただし、リスティング広告の広告グループは、キーワードと広告文をまとめただけの階層ではありません。

リスティング広告の「広告グループ」と広告グループ内の「キーワード」「広告文」で設定できる事項についてご紹介します。

*広告グループで設定可能なこと

  • 入札価格
  • 入札価格調整(※1)
  • 除外/対象外キーワード(※2)

(※1)デバイスやオーディエンスなどのセグメントごとに、入札単価から「+30%」「-20%」など指定した比率で入札単価を調整する機能のこと。
(※2)指定したキーワードを検索した時に広告を出稿しないようにする機能。Google広告では除外キーワード、Yahoo!広告では対象外キーワードと表す。

各広告グループでは、広告の入札価格や入札価格調整、除外/対象外キーワードを設定することができます。

また、広告のターゲットではないと予想される検索キーワードを除外することで、より費用対効果を高めることができます。

*キーワードで設定可能なこと

  • 入札価格
  • マッチタイプ

キーワードでは、入札価格とマッチタイプを設定可能。

グループごとの入札価格だけではなく、キーワードの効果に応じてそれぞれ入札単価を調整できるため、効果の高い広告を集中して出稿することが可能です。
キーワードに応じてマッチタイプの設定ができるため、リーチ数を増やしたりターゲット層に合わせて広告を出稿したりすることができます。

*広告文で設定可能なこと

  • 広告見出し
  • 広告文
  • 表示URL
  • リンク先

広告では、広告見出し、広告文、表示URL、リンク先を設定します。

広告の品質を高めるためには、広告文とリンク先の内容の整合性を取ることが大切です。

ちなみに、1つのキャンペーンで登録できる広告文の数は2万までとなっています。

ターゲティングと日予算の設定はキャンペーンのみ

リスティング広告を出稿する時に、ターゲティング設定を行うと広告出稿する場所やユーザーを指定することができます。

ターゲティングを行うことで、より興味関心が強いユーザーへ広告を出稿するため効果が上がりやすくなります。

ただ、ターゲティングと日予算の設定は、キャンペーンでのみ行うことができます。そのため、広告グループではターゲティングと日予算の設定を行うことはできません。

つまり、ターゲティングや日予算を変更したい場合には、別キャンペーンを作成する必要ということです。

グループの入札単価設定とキーワードの入札単価設定

広告グループでのデフォルト入札単価設定とは、個別で入札単価が設定されていないすべてのキーワードとプレースメントに適用される入札単価のこと。

広告グループでのデフォルト入札単価設定は、グループ内のキーワードに対して広告1回のクリックに対して支払う金額の上限額として設定されます。

一方、キーワードの入札単価設定とは、該当するキーワードに対して、表示された広告をクリックするたびに発生する料金の上限単価のこと(上限クリック単価/CPC)。つまり、キーワードの入札単価設定をすることで、より細かな設定ができるということです。

上限クリック単価は、手動設定と自動設定のどちらも行うことが可能です。

ちなみに、特定のキーワードにてデフォルト入札単価とキーワードの入札単価設定を両方設定している場合、キーワードの入札単価設定が優先されます。

個別の入札単価を設定しているキーワードで広告が表示された場合、広告グループのデフォルトの入札単価ではなく、そのキーワードの個別の入札単価が採用される仕組みです。

入札単価は高く設定しておくことで、掲載順位が上がり広告が表示される回数を増やすことができます。

しかし、あまり上限クリック単価を高く設定しすぎてしまうと、結果として費用対効果が下がるリスクや予算を早く消化しすぎることで獲得できたはずのユーザーを獲り逃すリスクも。

自社の予算や許容CPAに合わせて、まずはデフォルト単価設定で大まかな予算配分をしておくことをおすすめします。

グループ設計でリスティングの費用対効果を上げる

グループ設計でリスティングの費用対効果を上げる

リスティング広告の運用では、グループ設計によって費用対効果を上げることが可能です。

グループ設計でリスティング広告の費用対効果を上げるためには、以下2つのポイントが重要です。

  • 品質スコアを高める
  • PDCAを回しやすい設計にする

特に、品質スコアを高めることは、効率よくリスティング広告を多く表示することに繋がります。

また、PDCAを回しやすい設計にするために、以下の施策が有効であると考えます。

  • 広告グループ内に複数の広告文を登録する
  • 多すぎず少なすぎないキーワード数に調整する
  • クリック率(CTR)や品質スコアが悪い広告グループは設計変更する

具体的に、どのようにグループ設計を行い運用すべきかご紹介します。

キーワードと広告文の関連性を考えてグループ設計をする

リスティング広告のグループ設計の基本は、属性が同じキーワードでまとめること。

▼グループ設計例
スキンケア用品を中心とした美容メーカーで、以下のような広告グループを作成しました。

広告グループ スキンケア
キーワード 「化粧水 しっとり」
「化粧水 トライアル」
「乳液 美白」
「乳液 さっぱり」
「美容液 毛穴」
「美容液 おすすめ」

以上の例では「化粧水」「乳液」「美容液」の3つが全て同じ広告グループに入れられています。

このような広告グループでは、ニーズが異なる複数のキーワードに対して、同じ訴求で広告を出稿することになるため、訴求力が低くなります。

例えば、しっとりとした質感の化粧水を求めるユーザーと、毛穴に効果のある美容液を求めるユーザーとでは、それぞれ求めるニーズが大きく異なります。

各キーワードに対する広告の訴求力を高めるには、以下のように広告グループを設計し直す必要があります。

広告グループ キーワード
①「化粧水」 「化粧水 しっとり」
「化粧水 トライアル」
②「乳液」 「乳液 美白」
「乳液 さっぱり」
③「美容液」 「美容液 毛穴」
「美容液 おすすめ」

リスティング広告を上位表示させるには、クリック率(CTR)と品質スコアが重要。品質スコアは、キーワードと広告文の関連性が影響します。

特に、品質スコアを上げるためには、キーワードが広告文の冒頭に入っていることが大切。

ユーザーが検索したキーワードが含まれていると、知りたかった情報だと思ってもらうことができます。また、ユーザーが検索したキーワードが広告文に含まれていると、キーワードが太字になるためクリックしやすくなります。

広告グループは同じような内容のキーワードでまとめることで、キーワードと広告文の関連性が高まり、品質スコアを上げることができます。

さらに、キーワードと関連性の高い広告文はクリック率(CTR)も良くなる傾向があるため、結果として広告上位表示へ繋げることもできます。

グループ内では複数の広告文を登録する

広告グループでは、1グループにつき広告テキスト50個を設定することができます。

1つの広告グループに対して、3個以上の広告文を登録することをおすすめします。

なぜなら、複数の広告文で広告出稿を行うことで、それぞれ異なる訴求内容に対してどんな効果が出るのかを可視化することができるため。

そうすることで、より効果の高いテキストを判別できるようになるためPDCAを回しやすくなります。

また、各広告グループに3つ以上の高品質な広告を作成することで、広告掲載結果が最適化されます。

その結果、効果が出やすい広告テキストに絞って広告出稿ができるようになり、費用対効果を高めることに繋がります。

効果の高いテキストをブラッシュアップして、どんどん費用対効果を上げていきましょう。

リスティング広告のテキストについて、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告の広告文の作り方。クリック率が上がるポイントを解説 リスティング広告の広告文の作り方。クリック率が上がるポイントを解説

キーワード数は多すぎず、少なすぎず

広告グループに登録するキーワード数は、多すぎず少なすぎないように調整しましょう。

まず、広告グループ内にキーワードをあまりに多く登録すると、キーワードと広告の関連性が薄くなるキーワードが出てしまい効果が上がりにくくなります。

また、検索数が多いキーワードに予算が集中するため、検索数が少ないキーワードへの予算が減ってしまいます。

幅広く異なったキーワードへ広告配信されるため、各キーワードへの訴求力が低くなり広告効果が低下する原因にも繋がります。

一方、逆にキーワードが少ないと、グループの運用の手間が増えると同時にキーワードごとの効果の分析がしづらくなってしまいます。

リスティング広告を運用する際は、キャンペーンの日予算の消化を考慮した上で、広告グループに登録するキーワード数を登録する必要があるでしょう。

各広告グループに登録するキーワード数は、同じ属性で5~20個くらいがおすすめです。

リスティング広告の効果を高めるには、クリック率や品質スコアが悪い広告を改善する必要があります。

クリック率(CTR)や品質スコアが悪いキーワードでは、その広告グループの広告文と関連性が低いと判断されている可能性が高いです。

そのため、広告グループのキーワードと広告文の関連性を高める必要があります。

*施策例
広告文内にキーワードが含まれているか見直す
広告グループのテーマとキーワードが一致しているか、細分化できないかを見直す
広告グループのマッチタイプを変更する
キーワードを1語→2~3語へ変更する
例:「サッカー」→「サッカー ボール」「サッカー シューズ」

他のキーワードの効果がおおむね良い場合、予算を消化するペースが効果が悪いキーワードよりも早くなることで偏りが出てしまいます。

そのため、広告グループのグルーピングを変更して、以下の施策を行うことをおすすめします。

新たに広告グループを作成する
別の広告グループへキーワードを移す

もし広告グループと広告文の関連性があると判断されるにも関わらず効果が薄い場合、そもそも広告を出稿するキーワードがターゲットから外れている可能性があります。

広告グループと広告文の関連性があり、効果が出ていないキーワードは、キーワードの広告出稿の停止も検討しましょう。

スマート自動入札の活用

スマート自動入札の活用

リスティング広告の予算調整は、入札単価で調整することが多いです。

特に、多くの広告グループを運用していると入札単価の調整の手間が非常にかかるケースが少なくありません。

そんな時には、スマート自動入札を活用することでリスティング広告運用時の手間を減らすことができます。

スマート自動入札とは、自動入札戦略の一部。
機械学習を活用してAIが自動的に、オークションごとのコンバージョン数、コンバージョン値の最適化を行います。

毎月一定以上のコンバージョン数を獲得できていれば、スマート自動入札を活用することが可能です。

また、スマート自動入札はコンバージョン数を獲得できていればいるほど、入札の精度が高くなり広告効果を高めやすくなります。

スマート自動入札の種類は、以下の5つです。

*スマート自動入札の種類

  • 目標コンバージョン単価
  • 拡張クリック単価
  • 目標広告費用対効果
  • コンバージョン数の最大化
  • コンバージョン値の最大化

目標とするコンバージョン単価や数、クリック単価に合わせて入札単価を自動で変動させます。

スマート自動入札のメリットは、以下の4つです。

*スマート自動入札のメリット

  • 高度な機械学習

さまざまな入札単価でコンバージョン数を予測可能

  • 属性を考慮した入札単価へ

デバイス、地域、曜日や時間帯などさまざまな属性に合わせて入札単価の変動が可能

  • ビジネス目標に合わせた設定が可能

ビジネスに合わせて成果目標を設定可能

  • 掲載結果レポートの作成

入札戦略レポートの確認、シュミレーション、キャンペーンの下書きとテストなど

スマート自動入札の魅力は、ユーザーの属性やビジネス目標に応じて自動で入札単価を運用できる点。

加えて、広告掲載結果レポートを作成したり、キャンペーンのテストを行ったりすることもできるため、スムーズに運用を進めることができます。

機械学習をさせるために細かいグルーピングはしない

スマート自動入札では、AIが費用対効果を計算しながら入札単価を調整しています。

スマート自動入札は、機械学習アルゴリズムが広い範囲のデータを学習することで、さまざまな入札単価での数値を的確に予測できるようになる仕組み。

つまり、スマート自動入札を活用して、リスティング広告を運用するためには、一定数以上のキーワードを登録しておく必要があります。

したがって、広告グループで細かくキーワードを分けていると、機械学習アルゴリズムがデータを学習することができません。

リスティング広告を運用するときには、ある程度多くのキーワードと広告文を広告グループに組み込んでおきましょう。

より精緻な運用をしたい場合は運用代行を

リスティング広告を運用する上で、スマート自動入札は非常に便利な機能。

スマート自動入札は、高度な機械学習アルゴリズムやユーザーのシグナルによる的確な入札調整を行うことができるため、特に複数の広告グループを運用する方にとって手間をかけることなく運用を最適化することが可能です。

しかし、スマート自動入札では、広告文の改善などをしてくれるわけではありません。

中には、スマート自動入札だけでなく、運用者が広告文や広告グループのグルーピングなどを手動で行う必要のあるケースも存在します。

よりリスティング広告の費用対効果を上げたい場合は、広告代理店などに運用代行を依頼した方が精緻な運用をしてくれるでしょう。

まとめ

本記事では、リスティング広告の広告グループ設計についてご紹介しました。

リスティング広告のグループ設計は、リスティング広告の運用の基本ともなる大切なポイント。広告グループや広告で設定できることと設定によって与える影響をしっかり理解して、キャンペーンや広告グループごとに細かく運用していきましょう。

もし、自社のリスティング広告の費用対効果をより高めていきたいと考えている運用者の方は、外部の広告代理店などへ相談してみるのも良いかもしれません。

経験豊富なコンサルティングは、広告グループにおける運用のポイントやコツを理解して広告運用を行っています。リスティング広告の運用にお困りの方は、ぜひニュートラルワークスまで無料でご相談ください。

著者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトなど複数のIT企業にてWebマーケティングを学び、2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善を得意としています。また、ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントを運用していたこともあるので、Webビジネス全般を守備範囲としています!