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最終更新日: 2021.11.08 (公開: 2021.10.04)

効果的なローカルSEO対策方法とは?SEOやMEOとの違いや注意点を徹底解説

効果的なローカルSEO対策方法とは?SEOやMEOとの違いや注意点を徹底解説

「ローカルSEO」に注力する企業が増えてきています。ローカルSEOとは、「特定地域のビジネスを指すキーワード」で検索結果の上位表示を目指す施策です。地域性に特化しており、通常のSEOより集客に結びつきやすいという特徴があります。

しかし、国内ではローカルSEOの成功例はまだ少ないため、具体的に何をすれば効果的なのか分からないこともあるでしょう。ローカルSEOで最も重要なことは、自社のビジネスや店舗に関する情報を詳しく公開することです。

この記事では、ローカルSEOの概要や施策の種類、具体的な対策方法や注意点などを詳しく解説します。ローカルSEOで成果を上げたい経営者やマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ローカルSEOとは?

ローカルSEOとは?

「ローカルSEO」とは、「地域」と「業種」を組み合わせて検索するキーワードにおける、検索順位を向上させるための施策を指します。例えば、「渋谷 ラーメン」のように検索すると、Google検索では次のような画面が表示されます。

渋谷 ラーメンの検索結果

上記のように、検索結果の画面上部に「Googleマップ」が表示されて、下側に各店舗の名称や住所、レビュー評価などが記載されています。Yahoo!検索の場合も同様で、下記の画像のように渋谷周辺のラーメン店ランキングとマップが、分かりやすく表示されます。

渋谷駅周辺のラーメンランキング

このように、「地域」と「業種」を指定して検索することを「ローカル検索」と呼びます。ローカルSEOでは、ローカル検索での表示順位を上げるための施策を行い、ビジネスの成果を高めることを目指します。

飲食店や宿泊施設、病院や療養所などでは、ローカルSEOが特に重視されています。これらの業種は特定の地域と密接なつながりがあり、ローカルSEOの効果が出やすいからです。そのため、「実店舗」を運営している企業や個人事業主は、ローカルSEOの導入を検討してみることをおすすめします。

ローカルSEOが重要な理由や具体的な対策方法については、後ほど詳しく解説します。本章では、ローカルSEOと混同してしまいやすい、SEOやMEOとの違いについて確認しておきましょう。

SEOとの違い

「SEO(Search Engine Optimization)」とは、「検索エンジン最適化」のために行う施策です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが特定のキーワードで検索したときに、Webサイトが上位に表示されることを目指します。

基本的に検索結果で上位に表示されるほど、サイトのクリック率が上がります。クリック率が上がればサイトの収益も増えやすくなるため、SEOはWebサイトの運営に欠かせません。つまり、「検索結果の上位表示を目指す」という点では、ローカルSEOもSEOも同じです。

しかし、SEOはWebサイトが対象であることや、Google検索全体で行う施策であるという点が、ローカルSEOとは大きく異なります。ローカルSEOは、自社のビジネスや店舗の情報を上位に表示させるために、ローカル検索を対象として行う施策です。

MEOとの違い

「MEO(Map Engine Optimization)」とは、「検索エンジン最適化」のための施策です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、「地域」と「業種」を指定したキーワードで検索したときに、自社のビジネスや店舗の情報が上位に表示されることを目指します。

MEOはローカルSEOと全く同じ概念であり、名称だけが異なっています。MEOやローカルSEOは「ローカル検索」を対象とします。MEOやローカルSEOは「地域や業種を限定したSEO」だと考えれば、ローカルSEOの概念が分かりやすくなるのではないでしょうか。

ちなみに、MEOは日本国内独自の名称で、海外では一般的に「ローカルSEO(Local SEO)対策」と呼ばれています。GoogleでもMEOという名称は公式に使われていないため、本記事でもローカルSEOで統一して、解説を進めていきます。

ローカルSEOを行う重要性

ローカルSEOを行う重要性

冒頭で触れたように、最近はローカルSEOに注力する事業者が増えています。ローカルSEOには、通常のSEOとは異なる特性や重要性があるからです。次の3つのポイントは、ローカルSEOが重要視される主な理由です。

  • ローカル検索結果は一番上に表示されて目立つ
  • ローカル検索はどこでも行われる可能性がある
  • ローカル検索は費用対効果や集客効果が優れる

ローカル検索のメリットについては後述しますが、ここで注目したいのは「検索結果の表示位置」です。ローカルSEOは通常のSEOより優先順位が高いため、ローカル検索の結果は次の画像のように、検索結果画面の一番上に表示されます。

渋谷 うなぎの検索結果

このように、「渋谷 うなぎ」で検索した場合は、まずGoogleマップによるローカル検索の結果が表示されます。通常の検索結果は下側に表示されるため、ローカル検索はユーザーの注目を集めやすくなり、集客力が大幅に高まります。

また、ローカルSEOは地域が限定されているため、競合が少なく成果が出やすいことも特徴です。基本的に無料で実施できるため費用対効果も高く、とにかく導入のハードルが低いなど、ローカルSEOの魅力は計り知れません。

2種類のローカルSEO

2

ローカルSEOには2種類の要素で構成されています。ローカルSEOの対策施策を成功させるためには、それぞれの要素の特徴や違いを知っておくことが重要です。ローカルSEOの構成要素は次のとおりです。

  • ローカルパック
  • ナレッジパネル

2つのローカルSEOの最も大きな違いは、検索結果画面での表示位置です。ローカルパックは検索結果画面の上部、ナレッジパネルは右側に表示されます。本章では、両者の概要について詳しく解説します。

ローカルパック

上野 寿司の検索結果

「ローカルパック」とは、地域とビジネス情報をもとにして構成されるローカルSEOの検索結果です。これまで紹介してきたように、地域と業界のキーワードを組み合わせて検索したときに、一番上部に表示される地図と店舗情報が該当します。これがローカルパックと呼ばれています。

基本的にはキーワードとの関連性やユーザーとの距離、店舗の知名度などの要素によって表示順位が決まります。また、通常のSEOと同様に情報の正確性も評価の対象となっているため、店舗やビジネスの情報が正しく設定されているかという点も重要です。そのために、後述する「Googleマイビジネス」への登録も欠かせません。

ただし、ローカルパックにも複数の種類があり、それぞれ対象となる業種や施設が異なります。表示される内容もローカルパックの種類ごとに異なります。そこで、次の4種類のローカルパックの概要を確認しておきましょう。

  • 通常のローカルパック
  • ローカルABCパック
  • ローカルスナックパック
  • ローカルファインダー

通常のローカルパック

札幌 ラーメンの検索結果

「通常のローカルパック」は最も一般的なタイプで、これまで紹介してきたものが該当します。つまり、一番上にピンが刺さったマップが表示されて、次に検索順位が上位のビジネス情報が表示されるという形式です。表示される内容は情報量によって異なりますが、主に次のようなビジネス情報が表示されます。

  • 施設名
  • 業種
  • 住所
  • 電話番号
  • 営業時間
  • 口コミの数と評価
  • 予約サイトへのリンク
  • ウェブサイトへのリンク

ローカルABCパック

名古屋 ガソリンスタンドの検索結果

「ローカルABCパック」も、地域と業種を含む検索キーワードで表示されます。一方で、コンビ二や薬局店、駐車場やガソリンスタンドやなどのような、特定の施設が対象となる点が大きく異なります。施設名の横に「A」「B」「C」と表示されることや、ユーザーからの評価や口コミが表示されないことも大きな特徴です。ローカルABCパックで表示される情報は次のとおりです。

  • 施設名
  • 業種
  • 住所
  • 電話番号
  • 営業時間
  • ウェブサイトへのリンク

ローカルスナックパック

動物園の検索結果

「ローカルスナックパック」も他のタイプと同じように、地域名と業種を含む検索キーワードで表示されます。しかし、こちらは飲食店や動物園、美術館や博物館など、施設内のイメージが重要視される業界が対象となります。通常のローカルパックとは異なり、電話番号やウェブサイトへのリンクが表示されません。ローカルスナックパックで表示される情報は次のとおりです。

  • 施設名
  • 業種
  • 住所
  • 電話番号
  • 営業時間
  • ウェブサイトへのリンク

ローカルファインダー

札幌 ラーメンのローカルファインダー

「ローカルファインダー」は、ローカルパック下部の「すべて表示」をクリックしたときに、店舗が列挙されるリストです。ローカルファインダーでも、これまで紹介したタイプと同じように、ビジネス名や住所、評価値などが表示されます。

ローカルファインダーで下位に表示される店舗は、上位と比べるとユーザーの認知度が低下します。しかし、通常のSEOよりユーザーの意欲が高いため、一定の集客力はあります。そのため、まずローカルファインダーで上位表示を目指すのは有意義な目標設定です。

ナレッジパネル

「ナレッジパネル」は、企業名や店舗名などを直接検索したときに、画面右側に表示されるボックスのことです。これまで紹介したローカルパックとは異なり、地名を含まないことがポイントです。例えば、弊社の社名「株式会社ニュートラルワークス」で検索すると、下記のような画面が表示されます。

ナレッジパネル 株式会社ニュートラルワークスの検索結果

ナレッジパネルのポイントは、ユーザーが企業や店舗の公式サイトにアクセスしなくても、基本的な情報を得られることです。ナレッジパネルはWeb上のコンテンツから収集した情報をもとに、Googleが自動的に生成しています。ナレッジパネルには、次のような情報が表示されます。

  • ビジネス名
  • 評価値
  • 所在地
  • 営業時間
  • 電話番号
  • 予約サイトへのリンク
  • 公式ウェブサイトへのリンク
  • 質問と回答
  • 口コミ
  • イベント情報

基本的には先ほどのローカルパックと似ていますが、ナレッジパネルには店舗の画像やイベント情報など、さまざまな情報を表示できることが特徴です。店舗の内装をユーザーが体験できる360°画像(インドアビュー)も掲載できるため、ナレッジパネルを活用すればユーザーの関心を高めやすくなります。

ただし、先ほども解説したようにナレッジパネルは自動生成されるため、情報が正しくないこともあります。不正確な情報は、ローカルパックの表示順位やユーザーの好感度に悪影響を与えるため、常に正しい情報に更新することが大切です。そのために、後述する「Googleマイビジネス」の活用も重要になります。

ローカルSEOのメリットと導入効果

ローカルSEOのメリットと導入効果

ここまでは、ローカルSEOの概要と種類を紹介してきました。本章では、ローカルSEOを導入する具体的なメリットと期待できる効果について、下記7つの観点から解説します。

  • 競合が多くないため成果が出やすい
  • SEOより対策実行の難易度が低い
  • ユーザーの認知度を拡大しやすい
  • 店舗への集客に直結しやすい
  • ユーザーのアクションが早い
  • 他の施策よりも費用対効果が良い
  • 検索ユーザーのニーズが明確である

ローカルSEOは基本的に無料で行えるため、通常のSEOより費用対効果が高い施策です。そのうえ、地域密着型のサービスなので競合が少なく、成果が出やすいことが魅力です。

競合が多くない

ローカルSEOは、地域と業種が限定された「ローカル検索」を対象とするため、まだまだ競合が少ない傾向があります。そもそも、ローカルSEO自体がまだ認知度が低い施策なので、ローカルSEOを導入するだけでも近所の競合店より優位に立てるかもしれません。

通常のSEOは認知度が高まっており、数多くの企業がSEO対策を行っています。SEOは全てのWebサイトが対象となるため、競合の多さはローカルSEOとは比べ物になりません。そのうえ、通常のSEOには資金力のある大企業も参入しているため、一般的な事業者が自社のWebサイトを上位表示させるのは困難です。

ローカルSEOを導入していない事業者も、ローカルパックやナレッジパネルにビジネス情報は表示されます。しかし、ローカルSEOの対策を行っていない店舗は情報量も正確性も不足しているため、自社がローカルSEOを導入すれば競合と大きな差がつくでしょう。

SEOより対策難易度が低い

ほとんどのケースでは、通常のSEOで1位を取るよりも、ローカルSEOで1位を取る方が容易です。前述したように、SEOは大企業が多額の資金を投じて対策を行っており、相当の戦略と技術が要求されるため、一般的な事業者が対抗できるものではありません。

例えば、渋谷でラーメン店を経営している人が「渋谷 ラーメン」のキーワードでSEO1位を目指しても、まず達成できないでしょう。渋谷でラーメンの大型チェーン店を経営している企業、もしくは大手のグルメサイトがすでに上位を独占しているからです。

一方で、ローカルSEOはそもそも競合が少ないだけではなく、基本的に上位3位に入れば問題ありません。そのうえ、後述するようにユーザーのニーズが明確なため、たとえトップページに表示されなくても、ユーザーが検討を続けて自社の店舗を発見する可能性があります。

認知度を拡大できる

ローカルSEOは店舗の認知度の拡大に効果的です。ローカルSEOの成果が出ると、ローカルパックのトップページに自店舗が表示されるようになります。当然のことながら、ローカルファインダーの下位に表示されるよりも、ユーザーが自店舗を認知しやすくなります。

さらに、ローカルSEOでは店舗の「規模」はほとんど関係ありません。たとえ小規模なビジネスであっても、ローカル検索で地図と店舗情報さえ表示されれば、その地域のユーザーから一定の注目を集めることができます。上位に表示され続けると、一定のブランドイメージも獲得できるでしょう。

ある程度の認知度を獲得できれば、ユーザーがSNSで口コミを拡散してくれることもあります。口コミが増えれば、店舗の集客力はさらに高まります。「今度あの店に行ってみようか」という新規顧客だけではなく、「また行きたい」というリピーターも増えるでしょう。

集客に直結しやすい

集客に直結しやすいことも、ローカルSEOの大きな魅力です。Googleが行った調査によると、2014年の時点ですでに8割近いユーザーが、Googleマップのローカル検索を店選びに使っていました。ローカルSEOで得られる情報は、それだけ価値があるということです。

ローカルSEOは、自社のビジネス情報の更新や最新情報の提供によって行うため、SNSのように手間がかかりません。そのうえ、時間の経過と共にユーザーからの口コミが増えて、店舗の信頼性も獲得できます。つまり、ローカルSEOは影響力と集客力が強い情報を、少ない労力で提供できるということです。

また、GoogleマップではWebサイトへのリンクや電話番号、ルートなどの情報も掲載できます。ローカルSEOでトップページに表示されれば、スムーズな流れでユーザーを来店へ誘導できるでしょう。ローカルSEOひとつで、認知から成約までの導線を確保できます。

ユーザーが行動を起こすまでの時間が短い

ローカル検索を行って店舗を発見したユーザーは、短時間でアクションを起こすため、収益につながりやすいことが知られています。Googleが行った調査では、ローカル検索を行ったユーザーの約半数が、1日以内に実際に店舗へ訪れていることが分かりました。

Googleマップはリアルタイムのニーズに対応できるようになっています。これはローカル検索を行ったユーザーが、「今すぐ来店したい」というニーズを抱えていることが多いからです。つまり、ローカルSEOでは来店確度の高い、優良な顧客を集客しやすいということです。

前述したように、Googleマップには、ユーザーが店舗を認知してから、実際に来店するまでの導線を作れる仕組みがあります。店舗の情報を充実させれば、ニーズが合致するユーザーの興味を引きやすくなり、問い合わせや予約へ迅速に誘導できるでしょう。

費用対効果が良い

ローカルSEOは費用対効果が優れている施策で、通常のSEOと比べると明らかです。SEO対策には1ヶ月あたり数十万円以上の費用がかかります。なぜなら、SEOにはさまざまな知識やツールが必要で、専門業者への外部発注も欠かせないからです。

一方で、ローカルSEOは基本的に費用がかからない、低予算でも導入しやすい施策です。後述するように、「Googleマイビジネス」を活用すればローカルSEOは無料で行えます。業者へ依頼する場合でも、通常のSEOと比べるとコストは大幅に低くなるはずです。

前述したように、ローカルSEOは競合が少ないため成果が出やすく、検索順位が上がり始めれば収益の大幅な向上も見込めます。長期的な観点から見ても、ローカルSEOは費用対効果が非常に優れた施策です。規模の小さな事業者ほど、積極的にチャレンジすべきです。

検索ユーザーのニーズが明確である

ユーザーのニーズが明確だからこそ、ローカルSEOは成果が出やすい施策です。通常のSEOはユーザーのニーズが潜在的で、意欲自体もあまり高くないことが多いです。だからこそ、SEOではさまざまな施策を講じて、ユーザーの関心を高める必要があります。

しかしローカル検索を行うユーザーは、そもそもニーズがはっきりしていて意欲も高い状態です。例えば、「渋谷 ラーメン」と検索したユーザーのほとんどは、近いうちに渋谷でラーメンを食べたいというニーズがあります。つまり、ユーザーのアクションへつながりやすいということです。

ローカルSEOでトップページに表示されれば、スムーズな流れでユーザーを来店へ誘導できるでしょう。仮にユーザーが「今すぐ行きたい」というニーズを抱えていなかったとしても、「今度行ってみよう」と思わせることができれば新規顧客の獲得につながります。

効果的なローカルSEO施策の方法・ポイント

効果的なローカルSEO施策の方法・ポイント

ローカルSEO施策を効果的に実行するために、次の9つのポイントを特に意識するようにしましょう。

  • 仕組みと評価ポイントを確立させる
  • Googleマイビジネスに登録をする
  • 店舗や企業の最新情報を投稿する
  • レビューや口コミの収集と返信を行う
  • サイテーションや被リンクを獲得する
  • 多言語対応でユーザーの環境に合わせる
  • 読者に役立つ写真をできるだけ多く投稿する
  • 構造化マークアップを公式サイトに実装する
  • 公式サイトとGoogleマップとの関係を作る

上記9つのローカルSEOの対策方法や成功させるコツについて、重要なポイントを詳しく解説します。

仕組みと評価ポイントを確立させる

まずは、ローカルSEOを行う上で最も重要な、「ローカル検索の順位が決定される仕組み」と、「評価に欠かせないビジネス情報」について確認しておきましょう。この点についての理解が不足していると、せっかくローカルSEO対策を行っても十分な効果を得られません。

ローカルSEOも通常のSEOと同じく、検索エンジンからの評価によって検索順位が決まります。通常のSEOが検索画面1ページ目に入ることを目指すのと同じように、ローカルSEOではローカルパックに掲載されることを目標とします。つまり、ローカル検索の1ページ目に掲載されることが目標です。

新宿 ハンバーガーの検索結果

そのためには、何を意識してローカルSEO対策を行い、どのような情報を集中的に掲載すべきなのかが重要です。本章で詳しく見ていきましょう。

ローカルSEOの3要素

ローカルSEOを実施してローカルパックに掲載されるためには、次の3つの要素が最適化されている必要があります。

  • 検索クエリとの関連性
  • 店舗や事業者の知名度
  • ユーザーと店舗の距離

「検索クエリ」とは、ユーザーが検索するときに、GoogleやYahoo!などの検索エンジンに打ち込むキーワードのことです。例えば、上野で寿司屋を経営している人が、「渋谷 ラーメン」という検索クエリで上位表示を目指すのは不可能です。仮に渋谷でラーメン店を経営していても、ローカルパックやナレッジパネルの情報が誤っていれば、「渋谷 ラーメン」のキーワードでも上位表示は難しくなります。

店舗や事業者の知名度に関しては、口コミの数やレビューの内容、さらに後述する被リンクやサイテーションが重要です。つまり、自身の事業に対するインターネット上での知名度や評価が、ローカルSEOの評価に影響するということです。

ユーザーと店舗の距離に関しては、店舗側では対策ができないため、ローカル対策で意識すべきポイントからは除外してもいいでしょう。ただし、店舗の信頼性を高めるために、正確な所在地を公開しておくことは重要です。

NAPを統一する

前述したように、ローカルSEO対策の効果を高めるためには、店舗や事業の正しい情報が公開されている必要があります。特に重要になるのが、「NAP」と呼ばれる下記3つの情報です。

3つの要素 要素の意味 具体的な内容
N Name 店舗や事業の名称
A Address 店舗や事業の所在地
P Phone 店舗や事業の電話番号

極めて基本的なことのように思えるかもしれませんが、意外と見落としてしまう要素です。ローカルパックとナレッジパネル、被リンクとサイテーション全ての表記が一致していないと、Googleは別のビジネスだと見なしてしまいます。

また、最近は「NAP」に加えて「O」も重要な要素となっています。Oは「Operating Hours」つまり営業時間です。新型感染症の影響で店舗の営業時間が変わることが増えているため、営業時間もユーザーにとって重要な情報です。

Googleマイビジネスに登録をする

ローカルSEOの対策を実行するときは、必ず「Googleマイビジネス」に登録しましょう。Googleマイビジネスとは、Google検索やGoogleマップなどに自社のビジネス情報を掲載して、管理できるサービスです。Googleマイビジネスは無料で利用できます。

これまで何度か触れてきたように、GoogleマイビジネスはローカルSEOと密接なつながりがあります。店舗のオーナーがGoogleマイビジネスに登録していない場合、ローカルパックやナレッジパネルの情報は自動的に生成されます。しかし、これらの情報は誤っていることがあり、検索順位に悪影響を与えることも少なくありません。

Googleマイビジネスでは、自社のビジネスについて正しい情報を掲載できます。Googleマイビジネスに加えた変更は、比較的短期間でローカルSEOに反映されます。GoogleマイビジネスなしでローカルSEOは成り立たないくらいなので、必ず登録しておきましょう。

店舗や企業の最新情報を投稿する

Googleマイビジネスでまず行うべきことは、店舗や企業の正しいビジネス情報を掲載することです。さらに、ビジネスの最新情報を投稿することも、ローカルSEOの施策に欠かせません。積極的な情報公開は、ローカルSEOだけではなく、顧客の注目を集めるためにも役立ちます。

Googleマイビジネスには、自社のビジネスに関する情報を投稿できる機能があります。投稿すべき内容は業種によっても異なります。例えば、新しいメニューやサービスを宣伝したり、キャンペーンや割引の詳細を告知したり、さまざまな活用法が考えられます。

Googleマイビジネスの投稿内容はGoogleに評価されるため、ローカルSEOの検索順位にも影響があります。ビジネスに関するキーワードを盛り込むことも重要です。例えば、上野で「やまだ寿司」を運営している場合は、店舗名に加えて「上野」や「寿司」という言葉を適度に入れると、ローカルSEOに効果的です。

レビュー・口コミを集めたり返信したりする

店舗や企業の知名度がローカルSEOに影響することは、前述したとおりです。知名度の評価指標として、ユーザーからのレビューや口コミが参照されることは、Googleのヘルプにも明記されています。

NTTコムが行ったリサーチでは、全体の約81%が商品やサービスの購入時に「口コミが気になる」、約39%が「口コミが購入の決め手になる」と回答しています。つまり、Googleマップの口コミはそれほど集客に影響するということです。

しかし、単に良い口コミを増やすだけでは不十分です。ローカルSEOで重要なことは、口コミへの返信です。特に、悪い口コミを放置しておくと、ユーザーは「この店舗はやる気がない」と見なすため、集客に悪影響があります。

良い口コミはもちろん、悪い口コミにも丁寧に返信すると、ユーザーからの好感度が上がります。好感度の高い店舗は顧客の流入も増えるため、Googleは「知名度の高い店舗」と判断し、集客の好循環を作り出すこともできます。

サイテーションや被リンクを獲得する

「サイテーション」や「被リンク」を獲得することも、ローカルSEO対策の重要な要素です。サイテーションや被リンクはどちらも、自社に関する情報が他のWebサイトやSNSで言及されることを指しますが、次のように「リンクの有無」が異なります。

上の例がサイテーションで、下側が被リンクです。どちらもローカルSEOの評価に役立ちますが、サイテーションの方が一般的だと考えられます。そのため、基本的には外部サイトやSNSなどで、サイテーションを増やすことを目指すといいでしょう。

サイテーションはSNSで口コミが拡散されると自然に増えます。そのためには、日頃からGoogleマイビジネスで魅力的な投稿を続けて、ユーザーにアピールすることが重要です。ユーザーがSNSで拡散してくれれば、サイテーションと共に知名度も獲得できます。

また、自社の公式SNSアカウントで、ビジネス名や所在地などを積極的に掲載することも、サイテーションの獲得に該当します。ただし、あたかも他の人が書いたかのように口コミを拡散させる自作自演行為は、ペナルティの対象となるため注意が必要です。

多言語対応できるようにする

近年、我が国は外国人旅行者の積極的な誘致を行っており、ユーザーに日本語の情報がうまく伝わらないことがあります。特に、ローカル検索に使用しているデバイスの環境が外国語に設定されている場合は、検索結果にヒットしづらくなることがあります。

Googleには自動翻訳機能があるため、基本的には自社のビジネス情報はユーザーの言語に合わせて表示されます。しかし自動翻訳の精度は決して高いとは言えないため、おかしな意味になったり、ユーザーの誤解を招いたりすることがあります。

全てを手動で多言語化するのは困難なので、まずはビジネス名や店舗名が英語で正しく表記されているかを確認して、必要に応じて修正するようにしましょう。少し煩雑な手順が必要にはなりますが、ビジネス名や店舗名を英語で正しく表記することは十分可能です。

読者に役立つ写真を投稿する

Googleマイビジネスの投稿機能では、最新情報以外に写真も掲載できます。写真はユーザーが口コミで投稿することも多いですが、ビジネス情報を正確に届けるためには、オーナー自らが積極的に写真を掲載することが重要です。

画像は視覚へダイレクトに訴求できるため、文章とは比べ物にならないインパクトを与えられます。店舗の雰囲気やサービスの内容など、魅力的な写真は競合との差別化につながります。特に、飲食店の場合はおいしそうなメニューの写真がなければ、ユーザーの来店意欲を高めることは困難です。

また、Googleマップには「インドアビュー(360°画像)」というシステムもあります。インドアビューでは、実際に店舗を訪れたときのように内装を確認できます。これらの要素を取り入れて、自社の魅力をユーザーにアピールしましょう。

構造化マークアップを公式サイトに実装する

前述した「NAP情報の統一」を「構造化マークアップ」と呼びます。サイトによってNAP情報の表記が異なると、Googleは別のビジネスと認識して、ローカルSEOの順位に悪影響が出てしまいます。そのため、NAP情報は可能な限り統一させましょう。

SNSや口コミの表記が揺れるのは対策のしようがありませんが、自身で投稿するものに関しては意識的に統一できます。特に、店舗や事業の名称には注意が必要です。例えば、「やまだ寿司」という寿司屋を経営している場合は、「ヤマダ寿司」や「山田ずし」など他の表記をしてはいけません。

ビジネス名の他に、住所もGoogleマイビジネスや自社サイトで表記ずれが起きやすいため、掲載時は確認するようにしましょう。特に、番地を「2-1-19」のように半角数字で記載するか、「2-1-19」や「2丁目1番19号」と記載するか統一することが重要です。

公式サイトとGoogleマップとの関係を作る

前述したGoogleマイビジネスには、自社の公式Webサイトへのリンクを掲載できます。そのため、Googleマップから公式サイトへの導線確保は容易です。一方で、公式サイトをGoogleマップに関連付けることも重要です。

例えば、自社サイトの店舗案内のページのようなNAP情報を掲載している場所に、Googleマップへのリンクを記載したり地図自体を埋め込んだりすると効果的です。ただし、Googleマップの情報を正しく反映するためには、次の手順が必要になります。

①自社および自店舗の名称をGoogleマップで検索する
②画面左上の「三本線アイコン」をクリックする
③「地図を共有または埋め込む」を選択する

「地図を共有または埋め込む」を選択

④Googleマップへのリンクを設置したい場合は、「リンクを送信する」から「リンクをコピー」を選択する
⑤Googleマップを埋め込みたい場合は、「地図を埋め込む」から「HTMLをコピー」を選択する

このように自社サイトとGoogleマップを関連付けておくと、ユーザビリティが向上します。例えば、ユーザーが最寄りの店舗の場所を知りたいときに、公式サイトからGoogleマップに遷移できれば便利です。

ローカルSEO対策での注意点

ローカルSEO対策での注意点

ローカルSEO対策で成果を出すためには、次の4つのポイントに注意することが重要です。

  • 企業名や店舗名にキーワードを盛り込まない
  • 口コミや画像の投稿に対価を支払わない
  • Googleマイビジネスの情報更新を続ける
  • 不愉快なコンテンツを投稿しないようにする

上記それぞれの項目が重要な理由や、特に意識すべき点について分かりやすく解説します。

企業名や店舗名にキーワードを盛り込むこと

企業名や店舗名に、余計なキーワードを盛り込まないようにしてください。SEOというとキーワードが重要なので、Googleマイビジネスでも積極的にキーワードを入れる方がいいように思えます。しかし、企業名や店舗名を下記のように設定してはいけません。

【全国1位の豚骨ラーメン店】ニュートラル・ラーメン【渋谷最強のコクとチャーシュー】

やや大げさな例ではありますが、上記の店舗名は問題だらけです。まず、店名には余計な文字列を含めずに、実社会で登録されている「ニュートラル・ラーメン」と記載すべきです。これではGoogleは別のビジネスだと認識するため、ローカルSEOの効果は得られません。

また、「全国1位」や「渋谷最強」のような、過剰もしくは最上級の表現も避けるべきです。正確性がないためGoogleの評価を下げる原因になったり、ユーザーの不信感を招いたりします。キーワードの不適切な乱用は、逆効果になってしまうので注意が必要です。

口コミや画像を第三者に依頼して報酬を支払う行為

口コミや画像はローカルSEOの順位向上に重要ですが、これらの情報を増やすのは意外と簡単ではありません。しかし、第三者に報酬を支払って口コミや画像を投稿してもらうような行為は、Googleのガイドラインで禁止されているので注意が必要です。

Googleは情報の正確性や公平性を重視しており、口コミはユーザーの実体験にもとづく記述だからこそ価値があります。しかし、ビジネスのオーナーが第三者に投稿の見返りに報酬を支払っていると、正確性や公平性を著しく損ねてしまいかねません。

そのため、こうした違反行為が発覚した事業者に対して、Googleは厳しいペナルティを課しています。例えば、昨日までローカルパックに表示されていたものが圏外に飛ばされたり、Googleマイビジネスやナレッジパネルが削除されてしまったりするなどです。

定期的な情報の更新

Googleマイビジネスに登録した後は、放置せずに定期的な情報更新を続けましょう。Googleは情報の新しさも重視しているため、放置すると検索順位にも悪影響があります。それだけではなく、ユーザーの不信感を招いてしまうこともあるため注意が必要です。

例えば、最新情報の更新やイベントの告知が1年前のものだと、ユーザーは「やる気があるのかな?」と感じてしまうでしょう。せっかくローカルSEOでヒットしても、ユーザーが「この店はもう存在しないのでは?」と考えて、来店を逃してしまうこともあるかもしれません。

また、口コミの放置も良くありません。口コミに対する返信があれば、ユーザーは嬉しく感じて「また行こうかな」と思うものです。悪いコメントはさらに丁寧な対応が必要なので、謝罪と改善の意思を返信で明記して、決して放置しないようにしましょう。

不快や不適切なコンテンツの記載

Googleマイビジネスに不適切もしくは不快なコンテンツを掲載してはいけません。ビジネスの集客力を高めようとすると、過剰もしくは過激なコンテンツを投稿して、ユーザーの注目を集めようとしてしまうかもしれません。しかし、下記の5つに該当するようなコンテンツは、Googleのガイドラインで厳しく規制されています。

規制対象のコンテンツ 具体的な内容
関連性の低いコンテンツ 政治的な主張や個人的な不満の表明
ビジネスと明らかに関係のない投稿
不適切または不快なコンテンツ 違法行為や誹謗中傷を含む投稿
暴力的または性的な行為を暗示させるコンテンツ
犯罪性が疑われるコンテンツ テロリズムやわいせつ行為、児童虐待や搾取につながるコンテンツ
プライバシーを侵害するコンテンツ 個人の顔写真や連絡先情報を含むコンテンツ
Googleのガイドラインに反する写真や動画 撮影禁止の場所で撮影されたもの
規制対象となる商品が主体のコンテンツ

上記に該当するコンテンツが投稿されていると、ローカルSEOに多大な悪影響があります。ユーザーに発見されるとSNSに拡散されて炎上し、ビジネスの継続自体が困難になってしまう危険性もあります。また、ユーザーが上記に該当する口コミや画像を投稿した場合は、ただちにGoogleに通報して削除を依頼するようにしましょう。

ローカルSEOのまとめ

ローカルSEOのまとめ

ローカルSEOは、地名と業種をキーワードに含むローカル検索で、自社のビジネス情報を上位表示させるための施策です。飲食店や宿泊施設など、地域と密着したビジネスほど効果が出やすいため、実店舗を運営している事業者はぜひ導入を検討してみてください。

ローカル検索の結果は、通常の検索より上位に表示されるため目立ちやすく、集客効果が優れていることが特徴です。さらに、ローカルSEOに欠かせないGoogleマイビジネスは無料で利用できるため、費用対効果が非常に優れていることも大きな魅力です。

Googleマイビジネスでは、自社のビジネス情報だけではなく、最新情報や画像の投稿も行えます。投稿した内容は短期間でローカルパックやナレッジパネルに反映されます。継続的な更新を適切に続ければ、ローカルSEO対策の効果が着実に出てくるでしょう。

ただし、ローカルSEOを実施する際は「関連性」と「知名度」を意識して、キーワードと関連性が高く魅力的なコンテンツを投稿することが大切です。ローカルSEOの効果をより高めるためには、MAP情報の統一や口コミ対策などの施策も欠かせません。

株式会社ニュートラルワークスでは、ローカルSEO対策を含めたWebサイト改善コンサルティングを提供しています。ローカルSEOについてお悩みなら、ぜひ弊社にご相談ください!最適な解決策を提示させていただきます。

著者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトにてWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社にてゲームプロデューサーとしてスマホアプリゲームの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告