TikTokプロモーションとは?効果とメリット・デメリット、事例解説

TikTokプロモーションとは?効果とメリット・デメリット、事例を解説

この記事のポイント

この記事でおさえておきたいポイントは以下です。

TikTokでのプロモーションとは

TikTok広告の配信先は、TikTok上でおすすめの動画が表示されるインフィード広告、TikTokと同じ中国の「Bytedance」が運営するBuzz Video、ゲームや漫画のアプリ上に広告を表示するPangleの3種類があります。

「プロモート機能」とは

「プロモート機能」は、投稿した動画をユーザーに優先的に表示させる機能です。これにより、短時間で動画をユーザーにアピールすることが可能です。さらに、「性別」や「年齢」といった基本的な条件による絞り込みの他、アプリ上の行動から分析した興味・関心による絞り込みも可能なため、ターゲットとなるユーザーへと効率的に動画を見てもらいやすくなります。

TikTokのプロモート機能を利用する方法

プロモート機能を利用するためには、TikTokのアカウントを「ビジネスアカウント」に切り替える必要があります。また、規約に同意し、それに沿った内容であること、最低1本以上動画を投稿していることなどを満たした上で運営による審査を通過する必要があります。

近年、商品やサービスをプロモーションするにあたり、TikTokを用いる企業が増加傾向にあります。

この記事では、TikTokで使用できる広告ツール「プロモート機能」について、その効果やメリット・デメリットを紹介します。

実施する際の注意点や事例もまとめていますので、TikTokを活用したマーケティングをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

TikTokでの広告運営について

TikTokでの広告運営について

TikTokによる広告運営は、どのような特徴を持ち、どういった利点があるのでしょうか。まずは、TikTokでの広告運営について、概要とメリット・デメリットをおさえておきましょう。

TikTokでのプロモーションとは

種類 特長
インフィード広告 TikTok上でおすすめの動画が表示される画面のことで、同じ画面上に広告を表示可能
Buzz Video
(バズビデオ)
ユーザーの興味に応じた動画が配信されるプラットフォームで、TikTokと同じ中国の「Bytedance」が運営
Pangle(パングル) モバイルアプリを対象とした広告配信プラットフォームで、ゲームや漫画のアプリ上に広告を表示

TikTokは、最短15秒の動画を投稿・視聴できるSNSです。

動画の作成がスマートフォンで完結できる他、動画のサイズもスマホに合わせていることから、スマートフォンユーザーにフォーカスしたSNSといっても過言ではありません。若者を中心に人気を集め、現在は世界で10億人以上のユーザーが利用しています。

この影響により、近年は企業がマーケティングの目的でTikTokを利用するケースも多くなっています。中心的なユーザーである10~30代の人に向けて、お役立ち情報やライフハックを発信する企業アカウントが続々と登場しています。

そんな注目が高まりつつあるTikTok広告ですが、広告の配信先として上記の3種類があります。

TikTokで広告運営をするメリット

TikTokによる広告は、スマートフォン画面のフルサイズで配信可能です。この特徴を最大限に生かしたクリエイティブを作成できれば、ユーザーに強烈なインパクトを残すことが可能です。

また、TikTokは海外にも多くのユーザーがいます。そのため、海外向けプロモーションにも活用できます。海外ユーザーに響くコンテンツを作成できれば、世界で大きく拡散される可能性があるでしょう。

若年層(10~30代)のユーザーが多い点もメリットの一つです。楽しめる動画が多いことや、操作が簡単なことから、若者からの絶大な支持を獲得しています。ターゲットユーザーとして若年層を狙う企業であれば、利用すべき広告プラットフォームです。

TikTokで広告運営をするデメリット

TikTok広告を出稿する際は、費用面に注意が必要です。場合によっては費用が1,000万円近くになるケースもあるため、十分な費用対効果が出せるのかどうか、慎重に検討しましょう。

また、動画広告の性質上、話題性ばかりが先行して売り上げにつながりにくいケースもあります。動画作成の際は、エンターテインメント性だけではなく、商品の魅力を訴求するように意識しなければなりません。限られた予算の中で、商品の魅力をアピールできなければコストの無駄になることがあります。

なお、動画で使用する楽曲にも注意しなければなりません。TikTok上で提供されている楽曲であれば使用できますが、それ以外の楽曲は「著作権法」に基づき無断で使用することはできません。ただし、海外の楽曲や替え歌などの一部の楽曲は使用できる場合もあります。
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「プロモート機能」はTikTok広告の新たな機能

「プロモート機能」はTikTok広告の新たな機能

近年注目を集めるTikTok広告ですが、新しい機能として「プロモート機能」が追加されました。

プロモート機能でできること

「プロモート機能」は、投稿した動画をユーザーに優先的に表示させる機能です。これにより、短時間で動画をユーザーにアピールすることが可能です。

さらに、「性別」や「年齢」といった基本的な条件による絞り込みの他、アプリ上の行動から分析した興味・関心による絞り込みも可能です。商材のターゲットとなるユーザーへと効率的に動画を見てもらいやすくなります。

「プロモート機能」を利用すれば、自社の商材に最適なユーザーに限定して広告を展開できます。

プロモート機能のメリット

プロモート機能のメリット

プロモート機能の主なメリットとして、以下の3つがあげられます。

  • 低予算で拡散できる
  • おすすめ欄に表示できるため、閲覧数増加に期待できる
  • ターゲットに向けて直接アプローチができる

メリット1.低予算で拡散できる

プロモート機能を利用すると、低予算で広告配信ができます。

プロモート機能では、広告主が指定した希望表示に応じて費用が変動しますが、最も安い相場では1回表示あたりでおよそ0.1〜0.2円で配信可能です。

さらに、「1日あたりの予算」と「配信期間」を企業側で指定できるため、「知らず知らずのうちに広告費が予算オーバー」という事態がありません。コストを抑えつつ、多くのユーザーへのリーチも実現できる点は、プロモート機能の大きな魅力といえるでしょう。

メリット2.おすすめ欄に表示できるため、閲覧数増加に期待できる

プロモート機能をオンにすると、投稿した動画が他のユーザーのおすすめ枠に表示されます。

そうすれば、より多くのユーザーから注目を集められるようになり、集客につなげやすくなります。商品の認知向上や売上の向上を実現したい場合には、即効性が期待できる機能です。

メリット3.ターゲットに向けて直接アプローチができる

プロモート機能を利用すると、「性別」「年齢層」「興味・関心」といった条件から、ターゲットを絞り込んで動画を投稿できます。

例えば、コスメ系のアイテムをアプローチしたい場合は、メインターゲットを「10~20代の若い女性」と指定し、ジャンルに応じて最適な動画を投稿するといった方法も可能です。

商材に合ったターゲットを指定することで、動画を視聴してもらいやすくなる他、特定のターゲットに絞ったアプローチができるため、費用対効果の向上も期待できます。
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プロモート機能のデメリット

プロモート機能のデメリット

プロモート機能には、以下のようなデメリットもあります。

  • 動画が拡散するとは限らない
  • 内容によっては広告だと見抜かれる可能性もある

デメリット1.動画が拡散するとは限らない

TikTokユーザーが増加している一方で、動画コンテンツのレベルも上がってきています。そのため、プロモート機能を用いても、コンテンツが「商品を紹介するだけの動画」のような簡素な内容では、多くのユーザーに見てもらえません。

TikTokは操作性がシンプルであるがゆえに、視聴している動画のスキップも簡単にできます。コンテンツの内容に魅力を感じてもらえなければ、すぐにスキップされることでしょう。

「最短15秒のショート動画」とはいえ、手抜きのコンテンツはご法度です。しっかりとエンターテインメント性も含んだ魅力的なコンテンツを作成したうえで、商材をアピールすることが重要になります。

デメリット2.内容によっては広告だと見抜かれる可能性もある

投稿されている動画を見るだけでは、プロモート機能を利用しているコンテンツと判断することは困難です。

しかし、投稿内容やコメントによって、ステルスマーケティングや広告であると見抜かれる可能性もあります。

ユーザーの大多数はTikTokをエンターテインメントとして楽しんでいます。その中で、広告色を少しでも感じたら、コンテンツへの興味を持ってもらえなくなる可能性が否めません。

特に、「サクラ」や「やらせ」といったイメージから、ステルスマーケティングを避けるユーザーが増加傾向にあります。一度「ステルスマーケティング」のレッテルを貼られてしまうと、商材や企業に対する信頼を大きく損ねる可能性もあることは留意しましょう。

コンテンツ作成の際は、勘違いされる内容にならないように、細心の注意を払う必要があります。

TikTokのプロモーション審査に通るには?

TikTokのプロモーション審査に通るには?

TikTokのプロモート機能を利用するためには、以下のようなプロセスを踏む必要があります。

1.ビジネスアカウントに切り替える

1.ビジネスアカウントに切り替える

プロモート機能を利用するためには、TikTokのアカウントを「ビジネスアカウント」に切り替える必要があります。

「ビジネスアカウント」とは、アナリティクス関係の機能が利用できるようになるアカウントで、個人や法人を問わず、TikTokのユーザーであれば誰でも無料で利用できます。

ビジネスアカウントへの切り替えは、TikTokのプロフィールページ上にある「・・・」ボタンをタップした後、遷移後の画面で「ビジネスアカウントに切り替える」というメニューから実行可能です。

ビジネスアカウントへの切り替えが行われていない場合、後述する審査を通過できないケースがあるので気を付けましょう。

さらにビジネスアカウントは、プロモート機能の他マーケティングに必要不可欠な「分析機能」などを利用できるようになります。ビジネスでTikTokを利用する場合は、ビジネスアカウントへの切り替えを行ってください。

2.利用規約やルールに同意する

2.利用規約やルールに同意する

TikTokには、ビジネス利用を想定した規約が設けられています。まず利用者が「18歳以上」であることが必要です。

そして、規約に同意し、それに沿った内容でないとプロモーションへの認証は得られません。

規約には他に、次のようなものがあります。

  • プロモートの利用規約
  • プロモートの支払い規約
  • プロモートのプライバシーポリシー
  • TikTok広告ポリシー

いずれも、TikTokのサポートサイトから確認可能です。規約違反のコンテンツを投稿するとトラブルに発展するリスクもあるので、予め確認しておきましょう。

3. プロモートしたい動画を1本以上投稿する

プロモート機能を利用する場合は、最低1本以上動画を投稿している必要があります。

投稿動画をプロモートする場合は設定から「プロモート」を選択し、プロモーションページから希望の動画をタップします。

「次へ」をタップすると、以下の選択肢が表示されます。

  • 動画視聴数増加
  • ウェブサイト訪問数増加
  • フォロワー増加

この選択肢から、希望に応じて選んでください。その後は、誘導先のウェブサイトURLや、リーチしたターゲットの条件を設定します。

最後に支払い情報を入力し、「プロモーションを開始」をタップすると、プロモート認証の申し込みが完了します。

4.運営に審査してもらう

「プロモーションを開始」をタップしても、すぐにプロモート機能を利用できるわけではありません。運営による審査を通過する必要があります。

審査に無事通過できると、申し込み時に設定しておいた日時と内容でプロモーションが開始されます。

万が一審査に落ちてしまった場合、落ちた理由などは一切通知されないため、広告主自身でコンテンツに修正を加えていく必要があります。

審査になかなか通らない場合は、制作過程を見直しつつ、各種規約と照らし合わせながら根気強く修正を加えるしかありません。

プロモーションの審査に通らないもの

プロモーションの審査に通らないもの

 

TikTokのプロモート機能の審査では、特に重視されるポイントがあります。

著作権保護された楽曲を使用している動画

TikTokの動画には、音楽を使用するのが一般的です。しかし、使用する楽曲選びには注意する必要があります。

コンテンツ内の楽曲が著作権によって保護されている場合、プロモーション認証審査に落ちる可能性が非常に高いです。

著作権で保護されている楽曲の無断使用は高確率で審査に落ちるため、楽曲の差し替えが必要です。

TikTokプロモーションの企業事例

TikTokプロモーションの企業事例

ここからは、TikTokのプロモーションをうまく活用し、話題性を生み出すことに成功した事例を紹介します。

事例1.江崎グリコ

事例1.江崎グリコ

江崎グリコ株式会社は、自社商品の「ポッキー」と「プリッツ」の日である11月11日に合わせて、キャンペーンを実施しました。

同社はキャンペーン期間中、ユーザーに対し「#ポッキー何本分体操」のハッシュタグを付けて動画を投稿するよう呼びかけました。そして数ある動画の中で特に高い評価を獲得した動画が、11月11日に渋谷の街頭ビジョンや公式Twitterアカウントで放映されるという特典を付けました。

対象となったのは11月6日から11月11日という、わずか5日間という短い期間ながら、20,000本以上もの動画が投稿され、プロモートされた動画の視聴回数は、2,000万回以上を記録しています。

事例2.コカ・コーラ社

事例2.コカ・コーラ社

日本コカ・コーラ株式会社は「#リボンでありがとう」というハッシュタグを付けて動画を投稿してもらうキャンペーンを実施しました。

江崎グリコ株式会社と同様に、審査で高く評価された動画は、渋谷の街頭ビジョンで放映されるという特典を付けました。

また、投稿したユーザーの中から抽選で100名に1,000円分のQUOカードを配布するというプレゼントも用意されました。プレゼント受取対象者を数多く用意することで、ユーザーの投稿意欲を高めた広告例です。

TikTokプロモーションのまとめ

TikTokプロモーションのまとめ

近年、注目が集まるTikTok広告で登場した「プロモート機能」に焦点を当てて解説しました。

TikTokプロモーションには、ターゲットとなるユーザーに優先的に動画を配信し、効率よくアプローチできるメリットがあります。費用対効果も高く活用しやすい機能です。

TikTok規約に沿ったコンテンツを配信できれば、商品やサービス、あるいは企業の認知度上昇に大いに役立つツールです。若年層をメインターゲットにしているのであれば、一度検討してみてはいかがでしょうか。


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監修者紹介

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

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