「Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)」は、Google検索やGoogleマップなどのサービスで、自身のビジネス情報を表示できるシステムです。Googleビジネスプロフィールを活用すると、集客やリピーターの育成を無料で行えます。SNSよりも手軽なため、近年注目を集めている手法です。
また、現在は多くのユーザーが、検索によって情報収集を行うため、Googleビジネスプロフィールは顧客の認知度向上に欠かせないツールともいえます。しかし、さまざまな機能があるため、「どのように活用すればよいかイメージしにくい」という方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、Googleビジネスプロフィールの使い方について、具体例を交えて詳しく解説します。うまく活用することで、飲食店ビジネスの成果が大きく高まりますので、ぜひ参考にしてみてください。
サイトの成果改善でお困りではないですか?
「サイトからの問い合わせを増やしたいが、どこを改善すべきか分からない…」そんなお悩みをお抱えの方、ニュートラルワークスにご相談ください。
弊社のサイト改善コンサルティングでは、サイトのどこに課題があるかを実績豊富なプロが診断し、ビジネスに直結する改善策をご提案します。
目次
「Googleビジネスプロフィール」への名称変更について

「Googleマイビジネス」は、2021年11月5日から名称が「Googleビジネスプロフィール」に変更されました。
Googleビジネスプロフィールに変更となった理由
Googleが以下のサイトで説明している文章を一部、抜粋します。
Google 検索と Google マップを通じてビジネス プロフィールを独占的に管理
ビジネス プロフィールは、Google マップや Google 検索から管理するのが最も簡単な方法になりました。今後は新たなツールを追加して、ビジネス情報の運用状況とオンライン プレゼンスを高める方法を Google 検索と Google マップだけで把握できるようにいたします。
もう Google マイビジネスのウェブサイトやモバイルアプリをわざわざ使う必要がなくなります。簡単に言うと、「Google マイビジネス」という名称を「Google ビジネス プロフィール」に変更しました。
引用:Googleビジネスプロフィールヘルプ「ビジネス プロフィールの新たな更新について」(参照:2022年10月22日)
名称が、「Googleビジネスプロフィール」に変更になったことで管理・修正が簡単になり、ユーザーの利便性が高まっています。そして、名称変更のほかに、いくつかの変更点があります。
Googleビジネスプロフィールになったことでの主な変更点

変更になった主な点は以下のとおりです。
- 店舗情報の管理の方法
- ランキング指標の変更
- モバイルのGoogleマイビジネスアプリの提供終了
- Googleマイビジネスが「ビジネスプロフィールマネージャ」に変更
- Google My Business API が「Business Profile API 」に変更
それぞれ詳しく見ていきましょう。
変更点1.店舗情報の管理の方法
こちらが最も大きな変更点です。先ほどの「Googleビジネスプロフィールヘルプ」を見てみましょう。
Google 検索と Google マップでビジネス プロフィールを直接申請
ビジネス プロフィールのオーナー確認や問題解決の手続きが簡単になりました。Google でご自身のビジネスの名前を検索するか、Google マップ アプリの中でご自身のプロフィールに移動すると、そのプロフィールのオーナー確認や問題解決(プロフィールの停止などの問題解決)のためのオプションが表示されます。また、Google 検索で「マイビジネス」と検索しても、ご自身のビジネス プロフィールが表示されます。
プロフィールが表示されたら、ご自身のビジネスが検索されたときに表示される情報(住所、営業時間、写真など)を編集できます。
引用:Googleビジネスプロフィールヘルプ「ビジネス プロフィールの新たな更新について」(参照:2022年10月22日)
今までは、Googleマイビジネスで行うか、アプリを開いて情報の修正を行っていました。ところが、今回の変更で以下の方法で簡単に変更できるようになっています。
- Googleで自分の店舗やビジネスを検索する
- Googleで「マイビジネス」と検索する
- Googleマップで自分のプロフィールに遷移する
上記の方法で自分のビジネスプロフィールを表示させれば、情報を編集できます。
変更点2.ランキング指標の変更
これまで、ローカル検索は関連性・距離・知名度が結果に影響していると「Googleビジネスプロフィールヘルプ」に記載されていましたが、「知名度」が「視認性の高さ」に変更されています。

ローカル検索のアルゴリズムが、少し変更になっているのかもしれません。
変更点3.モバイルのGoogleマイビジネスアプリの提供終了
これまで、スマホで管理したり情報を修正したりしていた方は残念ですが、2022年7月でGoogleマイビジネスアプリが終了になりました。そして既に、アプリストアではアプリが消えています。現在は、Googleでの検索、あるいはGoogle マップからの編集作業になっています。
変更点4.Googleマイビジネスが「ビジネスプロフィールマネージャ」に変更
GoogleマイビジネスからGoogleビジネスプロフィールに変更となりましたが、Googleマイビジネスのサイト自体は「ビジネスプロフィールマネージャ」との名称に変更しました。こちらは、大規模ビジネス向けのサイトで、複数のプロフィールページを保有する方が利用します。例えば、チェーン店などがそれに当たります。
変更点5.Google My Business API が「Business Profile API 」に変更
Google My Businessに登録した情報の取得・登録・更新・削除を行う機能がGoogle My Business APIなのですが、「Business Profile API」に変更されます。
Business Profile APIとは、Googleのサイトで以下のように記載されています。
ビジネス プロフィール
Business Profile API は、デベロッパーがビジネス プロフィール アカウントとビジネスデータを管理するためのアプリケーションを作成できる、プログラミング インターフェースです。
引用:ビジネス プロフィールの概要(参照:2022年10月23日)
どのようなことができるようになったのでしょうか。
Business Profile API を使うと、ビジネス プロフィールのサーバーのビジネス情報と直接連携するアプリケーションを作成できます。こうしたアプリケーションを使えば、チェーン店や第三者パートナーが大規模で複雑なビジネス プロフィール アカウントをより効率的に管理できるようになります。
引用:Business Profile API を使用する(参照:2022年10月23日)
Business Profile APIを使用するにはコーディングに関する知識が必要ですが、大規模ビジネスに関する作業を効率的に行えるため、活用するといいでしょう。
Googleビジネスプロフィールの活用が必要な理由
Googleビジネスプロフィールの活用が必要な理由は次の3つです。
- Google検索の順位が上がりネットから集客できる
- さまざまな機能でリピーターやファンを増やせる
- 店舗の顧客分析を行ってビジネスの改善を図れる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
検索で上位表示されネットから集客できる
自身のビジネスをGoogleビジネスプロフィールに登録すると、顧客が「ローカル検索」を行ったときに、店舗情報が上位表示されやすくなります。ローカル検索とは、特定の地域や場所に関連するキーワードに対し、適切な検索結果を表示させることです。例えば、「上野 寿司」や「道頓堀 たこ焼き」などのキーワードで検索すると、次のような表示となります。

「道頓堀 たこ焼き」で検索すると、上記のようにGoogleマップと共に、道頓堀周辺のたこ焼き店の情報が表示されます。このように、「地名+ジャンル」で検索するのがローカル検索です。実際に、多くのユーザーが訪れる店舗を選ぶときに、Googleビジネスプロフィールによるローカル検索を利用していることがわかっています。
Googleが行った調査によると、2014年の時点で既に8割近いユーザーが、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)を店選びに使っていました。Googleビジネスプロフィールでローカル検索を行ったユーザーの半数近くが、それから1日以内で実際に店舗へ訪れているのです。現在では、さらに多くのユーザーがGoogleビジネスプロフィールで店舗を選んでいると推測できるでしょう。

引用元:Google
Googleビジネスプロフィールを活用して、Googleマップやローカル検索で上位表示される「MEO対策」を意識すれば、店舗ビジネスで効率的な集客ができます。そのうえ、Googleビジネスプロフィールは基本的に無料でありながら、SNSのように手間がかかることもありません。つまり、「新規顧客の開拓」に最適なツールだということです。
リピーターを増やしファンを作る
機能 | 効果 |
投稿 | 店舗の最新情報やイベントなどの投稿を行う |
写真 | Googleビジネスプロフィールに掲載する写真の追加と削除を行う |
情報 | Google検索とGoogleマップに掲載される店舗情報を編集する |
クチコミ | 顧客が投稿した口コミの確認や返信を行う |
メッセージ | 顧客から寄せられたメッセージの確認と回答を行う |
ウェブサイト | 店舗の簡易的なWebサイトを作成する |
商品 | Google検索に掲載される商品画像の追加と削除を行う |
ユーザー | Googleビジネスプロフィールを管理する店舗関係者(ユーザー)の追加と削除を行う |
インサイト | ユーザーの反応を確認する |
Googleビジネスプロフィールは、リピーターやファンの獲得にも向いています。リピーターを増やす施策といえば、SNSやLINEなどの公式アカウントの運用が一般的です。
しかし、これらの施策はコンテンツの頻繁な投稿やフォロワーへの対応が必要なため、効果が高い半面、手間や効果を実感するまでの時間がかかります。その点、Googleビジネスプロフィールは、より手軽に顧客との関係性を強化できます。
また、Googleビジネスプロフィールには、ユーザーが口コミを投稿する機能はもちろん、店舗をお気に入り登録(フォロー)しているユーザーへの通知を行えるなど、さまざまな機能があります。
上記のように、店舗の魅力をユーザーにアピールするための多様な機能が、Googleビジネスプロフィールで利用できます。なお、Googleビジネスプロフィールは一つのアカウントで複数の店舗を管理できるため、余分な管理アカウントを追加せずにリピーターやファンを獲得できます。これらの機能については後ほど詳しく解説します。
店舗の顧客分析ができる
項目 | 内容 |
ユーザーがビジネスを検索した方法 | 顧客が自社のGoogleビジネスプロフィールへたどり着いた検索方法を、「直接」「間接」「ブランド名」の3つの観点から数値化する |
ビジネスの検索に使用された検索語句 | 顧客がGoogleビジネスプロフィールのページへたどり着くために、顧客が使用した検索キーワード |
ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス | 顧客が「Google検索」と「Googleマップ」のどちらのサービスで、自社のGoogleビジネスプロフィールへたどり着いたかを示す |
ユーザーの反応 | 顧客が自社のGoogleビジネスプロフィールに対して、「ウェブサイトへのアクセス」「ルートの検索」「電話」のアクションを取った回数を示す |
ルートのリクエスト | 店舗へのルートを検索した顧客(ユニークユーザー)の人数を示す |
電話 | 顧客が電話をかけた回数が、曜日と時間帯を基準としてグラフ化される |
ビジネスが認知されている要因 | 自社の店舗を顧客がどのような場所として認識しているかを示す |
混雑する時間帯 | どの時間帯に来店数が多く、どれくらい滞在しているかを曜日ごとにグラフ化する |
写真の閲覧 | Googleビジネスプロフィールに掲載中の写真の投稿数が、同業他社と比べてどの水準にあるかを示す |
写真の枚数 | Googleビジネスプロフィールに掲載中の写真の閲覧数が、同業他社と比べてどの水準にあるかを示す |
飲食店ビジネスの成果を高めるためには、訪れる顧客を分析して、集客力や満足度を高めることが重要です。以前まで、店舗ビジネスの広告や集客施策は、チラシやクーポン、口コミなど数値として計測しにくいものがほとんどでした。しかし、Googleビジネスプロフィールでは「インサイト」という機能があり、主に上記10種類の項目を分析できます。
現在では、ユーザーがインターネットで店探しを行うため、上記のようにさまざまな情報を計測できるようになりました。顧客がどんな投稿や画像に反応して、事前にどのような情報を知りたがっているのか、Googleビジネスプロフィールで分析すれば明らかにできます。その結果、当初の想定とは異なる新たな顧客層を開拓して、店舗を改善できる可能性もあります。
【使い方1】新規顧客を獲得する

Googleビジネスプロフィールで新規顧客を獲得したい場合は、次のような方法で顧客にアピールしてみましょう。
- 店舗の基本情報をまとめる
- 動画や投稿で情報を発信する
- 予約や注文を事前に受け付ける
- 無料のウェブページを公開する
- Google広告を出して集客する
上記それぞれの機能を利用することで、どのような効果が得られるのかについて、活用方法も含めて解説します。
店舗の基本情報をまとめる
まずはGoogleビジネスプロフィールに店舗の基本情報を入力しましょう。ここで入力した内容は、ユーザーがGoogle検索やGoogleマップで検索したときに、結果として表示されます。店舗の基本情報にはさまざまな項目がありますが、次の9つの要素が集客力を高めるために重要です。
- ビジネス名(店名)
- カテゴリ(業態)
- ビジネス拠点(住所)
- 営業時間と定休日
- 年末年始など特別営業時間
- 電話番号
- 店舗のホームページやSNS
- 商品やサービス
- 写真
上記の情報は、顧客に店舗の正しい情報を知ってもらうために欠かせません。記入した情報に誤りがあると信頼性が低下してしまうので、可能な限り正確かつ詳しく記載しておくことが大切です。また、「カテゴリ」に関しては自由に記載できないので、自店舗の分野に最も近いものを選択しましょう。

Googleビジネスプロフィールの基本情報を正しく入力すると、検索エンジンでヒットした際、上記画像のように表示されます。なお、写真に関しては自社のメニューの魅力が最大限に伝わるように、できるだけ多く掲載しておくことをおすすめします。店舗の基本情報はネット上の看板のようなものなので、丁寧に作り込んでおきましょう。
動画や投稿で魅力的な情報を発信する

新規顧客の獲得に欠かせないのが、写真や動画の「投稿」です。投稿機能を活用すれば、新しい商品やサービスなどの魅力的な情報を、検索結果の画面に表示させることができます。投稿した内容は上記の画像のように、ナレッジパネル(検索結果の情報ボックス)に表示されます。
画像もしくは動画とテキストが大きく表示されるため、顧客に対するアピール効果が抜群です。ただし、単に店舗の近況を表示してもユーザーの注意はひきづらいので、投稿機能は次のように応用するのがおすすめです。
- 「本日のおすすめメニュー」を営業日ごとに投稿する
- 新商品について販売開始日や商品の特徴を紹介する
- 期間限定のキャンペーンやクーポンの情報を発信する
重要なポイントは単に情報を提供するだけではなく、「ユーザーのアクションを促す」ようにまとめることです。飲食店ビジネスの場合は、顧客に「どうしても食べたい」と思わせたり、「お得感」を得られたりするような投稿を意識すると良いでしょう。動画や写真で視覚に訴求することが重要です。
予約や注文を受け付ける

Googleビジネスプロフィールを活用すれば、検索エンジン上で顧客の予約や注文を受け付けることもできます。さまざまな理由から事前の予約が望まれるケースが増えていますが、電話や公式サイト上の予約は顧客に手間がかかります。しかし、Googleビジネスプロフィールの「Googleで予約」機能を活用すれば、下記のように検索エンジン上で予約や注文の受付を行えます。
この機能のメリットは、Google検索(SEO)と、Googleマップ(MEO)の双方に良い影響があることと、顧客の利便性改善により予約数の向上を見込めることです。ただし、「Googleで予約」に対応した予約システムやサイトを、店舗側が利用している必要があります。次のような目的で活用すると、店舗運営をより効率的に行えるようになるでしょう。
- 「投稿機能」との併用で顧客に予約を促す
- 商品の提供時間を短縮して回転率を上げる
- デリバリーサービスの併用で収益を増やす
前述した投稿機能の魅力的な情報と予約機能を組みあわせれば、顧客の認知から予約までの導線をGoogleマップだけで作れます。事前に注文内容まで確認しておけば、商品の提供までの時間を短縮して、店舗の回転率を高めることもできるでしょう。Uber Eatsのようなデリバリーサービスとの併用で、注文方法の多様化を図ることもできます。
無料のWebページを公開する
Googleビジネスプロフィールでは、無料でWebページを作成することもできます。もし現時点で、店舗の公式Webサイトがない場合は、顧客の信頼を得るためにも最低限のWebサイトを用意しておきたいところです。前述した「ウェブサイト」機能を活用すると、1ページだけの公式サイトを作成できます。しかも、サーバーやドメインなどの費用もかかりません。(※本機能は今後変更される可能性があります)
あくまで無料の機能なので、自由にデザインや機能を追加することはできません。一方で、テキストや画像の挿入やテーマカラーの変更は簡単に行えるため、Webサイト作成の経験がなくても安心です。
GoogleビジネスプロフィールでWebサイトを追加すると、下記の画像のようにローカル検索結果に「ウェブサイト」への案内が追加されます。

基本情報やWebサイト、電話や予約などがまとめて表示されるため、ユーザーにとって非常に分かりやすい案内ができます。
Googleビジネスプロフィールの「ウェブサイト」機能は、次のような目的で活用すると効果的です。
- 簡易なWebサイトでユーザーに情報を伝えたい
- 比較的小規模な店舗用のWebサイトを作りたい
- Webサイトの制作や運営に費用をかけたくない
インターネットが一般化している現在では、店舗のWebサイトがないと顧客が不安に感じることがあります。小規模の店舗では公式サイトがないことも珍しくありませんが、Googleビジネスプロフィールの活用で無料かつ簡単にWebサイトを作れます。公式サイト上でユーザーに有益な情報を公開すると、新規顧客だけではなくリピーターの獲得にもつながるでしょう。
Google広告を出して集客する
Googleビジネスプロフィールには、有料の広告で集客力を高められる機能もあります。Googleビジネスプロフィールは宣伝効果が高いものの、競合店が多いジャンルや地域では上位表示されないこともあります。Googleビジネスプロフィールの効果がなかなか出ない場合は、有料広告を出してみましょう。
例えば、「新宿 居酒屋」というキーワードは競争が熾烈なので、MEO対策による上位表示は困難です。しかし、有料広告を出せば店舗名の下部に「広告」と表示されて、上位を独占できるようになります。
また、ナレッジパネルではなくGoogle検索結果の上部に、テキストの広告文を表示させる「AdWords Express (アドワーズ・エクスプレス)」も利用できます。AdWords Expressは、通常のGoogle広告と似ていますが、Googleビジネスプロフィールの登録情報を基準として、予算の範囲内で自動的に広告が掲載されます。
Googleビジネスプロフィールの広告は有料ではありますが、導入すれば高い効果を得られることが期待されます。そのため、次のような目的で活用するのがおすすめです。
- 競争の激しい業界で集客数を伸ばしたい
- 新規顧客の認知度を可能な限り高めたい
- 現在の施策でなかなか効果を得られない
通常のWebサイト運営と同様に、Googleマップやローカル検索での集客力を高めたい場合は、とにかく検索結果で上位表示させることが重要です。Googleビジネスプロフィールで広告を出稿すれば、Google側がキーワードにあわせて自動的に上位表示できるように調整してくれます。費用はかかりますが、時間をかけずに集客するには最適な方法です。
【使い方2】リピーターを増やしファンを作る

リピーターやファンを増やしたい場合は、次のような施策を導入してみましょう。
- 口コミが増える動線をつくる
- ユーザーの口コミに返信する
- フォロワーに登録してもらう
それぞれの手法について、テクニックや注意点などを詳しく解説していきます。
口コミが増える動線を作る

引用元:Uberall
リピーターやファンを増やすために欠かせないのが、Googleビジネスプロフィールの「口コミ」機能です。口コミでは企業や店舗に対してコメントを記入できるだけではなく、5段階の評価をつけることができます。多くのユーザーが来店の検討段階で口コミを確認しているため、口コミが増えることは顧客の獲得に重要な要素です。
実際にUberall社の調査では、当時のGoogleマイビジネス(現在のGoogleビジネスプロフィール)の口コミ評価が高いほど、コンバージョン獲得数も多いことが分かっています。特に、評価値が3.5から3.7に上がったときに、顕著な向上がみられるようです。
単にGoogleビジネスプロフィールに登録するだけでは、レビュー数がなかなか増えないこともあります。そこで、まずは口コミ投稿ページへ簡単にアクセスできる「短縮URL」を、次の手順で取得してからユーザーと共有しましょう。
- パソコンでGoogleビジネスプロフィールにログインする
- 口コミを増やしたいビジネス情報を開く
- 左側メニューの「ホーム」をクリックする
- 「クチコミを増やす」カードで「短縮URL」 をコピーする
ただし、これだけでは顧客がURLを入力する手間が掛かるので、直接アクセスできる「QRコード」を作成するのがおすすめです。先ほど作成したURLを、無料の「QRコード作成ツール」を使用して、QRコードへ変換しましょう。
作成したQRコードをプリントアウトして、店内に掲示しておけば顧客に手間もかかりません。上手くいけば下記の画像のようにレビュー数が増えていきます。

しかし、良い口コミを増やしたいからといって顧客に直接依頼したり、最高評価との引き換えでクーポンを配布したりしてはいけません。こうした行為はGoogleビジネスプロフィールのポリシーで禁止されており、後で問題になる危険性があります。
口コミに返信する
リピーターやファンを獲得するためには、顧客との信頼関係を醸成することが大切です。そのために、Googleビジネスプロフィールの口コミ機能を活用しましょう。良質なサービスを提供すれば、顧客は店舗に対して良い評価をつけてくれます。さらに、そうした口コミに店舗側から「返信」すれば、顧客の満足度はさらに高まります。一例を確認しておきましょう。

こうした返信を受けたユーザーは「嬉しい」と感じます。また、ユーザーの口コミと店舗の返信は誰でも確認できるので、他の顧客にも「この企業(店舗)は誠実だ」という印象を与えられます。
実際にUberall社が行った調査では、Googleビジネスプロフィールのレビューへの返信率が高いほど、CVR(コンバージョン獲得率)も高いことが分かっています。

引用元:Uberall
良い口コミだけではなく悪い口コミに対しても、丁寧な返信を心掛けることが重要です。詳細は後述しますが、悪い口コミを放置しておくと顧客の印象が悪くなります。コメントへの返信は早ければ早いほど好ましいので、投稿されたコメントには次の手順ですぐに対応するようにしましょう。
- Googleビジネスプロフィールにログインする
- ビジネス情報を選択して、左側のメニューで「クチコミを管理」をクリックする
- プルダウンメニューで対象のビジネスグループを選択する
- 左側のメニューで「クチコミ」をクリックして「返信」を選択する
- 返信内容を入力して「返信を投稿」をクリックする
フォロワーに登録してもらう

Googleビジネスプロフィールには「フォロー」機能があり、ユーザーがGoogleマップのアプリで店舗をフォローできます。上記はスマートフォン専用の機能ではありますが、便利なのでぜひ活用してみましょう。顧客が店舗をフォローする方法はいたって簡単で、下記の画像に表示されているような、ナレッジパネル状の「フォロー」ボタンをタップするだけです。
フォローに申請や承認などのステップは不要なので、タップするだけでフォロワーとして登録されます。店舗がGoogleビジネスプロフィールで投稿を行ったりビジネス情報を更新したりすると、フォロワーはGoogleマップアプリの「最新」タブで通知を受け取れます。そのため、下記のような用途に、Googleビジネスプロフィールのフォロー機能(Googleマップアプリ限定の機能)が最適です。
- 日替わりのランチメニューを告知する
- 最新情報を届けてリピーターを獲得したい
- 割引やキャンペーンなどの告知をする
リピーターやファンを獲得するためには、顧客との密接なつながりを作り出す必要があります。Googleビジネスプロフィールのフォロー機能なら、店舗の最新情報をいち早く顧客に伝えられるため、顧客の関心を維持しながら信頼関係を醸成できます。他店への流出を防ぐことにもつながるため、顧客の獲得に大きな効果があるでしょう。
【使い方3】店舗の顧客分析をする

Googleビジネスプロフィールを活用すると、店舗を利用している顧客の分析を行うこともできます。次の2つの手法は特に重要です。
- ユーザーがページを見つける方法を調べる
- ページ上でユーザーが取る行動を調べる
ユーザー行動の分析を分析すると、ビジネスの改善点が見えてきます。上記の結果を踏まえて、ユーザーの満足度が高まる店舗を構築していきましょう。
ユーザーがページを見つける方法を調べる
ユーザーがどのようにして店舗のページを発見するかは、今後のMEO対策の参考になります。ただし、この情報はいくつかの項目に分かれているため、総合的に判断する必要があります。
Googleビジネスプロフィールのホーム画面から「インサイト」を選び、次の3つの項目を確認しましょう。
- ユーザーがビジネスを検索した方法
- ビジネスの検索に使用された検索語句
- ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス
「ユーザーがビジネスを検索した方法」は、ユーザーが自社のGoogleビジネスプロフィールのページにたどり着いた方法を表示します。「直接」「間接」「ブランド名」の3種類が円グラフで表示されます。直接は店名や住所、間接は業種やサービス内容、ブランド名は商品に関連するキーワードでの検索です。この情報は、検索数や検索方法の把握に役立ちます。
「ビジネスの検索に使用された検索語句」は、自社のGoogleビジネスプロフィールのページにたどり着くために、検索で使用されたキーワードです。管理画面では各キーワードと検索ボリュームが降順(多い順)で並べられています。この情報は集客力に大きく影響する「MEO対策」に活用できます。例えば、「湘南 Web制作会社」で検索した結果は次のとおりです。

「ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス」は、店舗のページがGoogle検索とGoogleマップで、どれくらい表示されたかがわかります。通常の検索とマップの表示回数が明らかになるため、MEO対策の効果を把握しやすくなります。数値が少ない場合は、前述したGoogleビジネスプロフィールの活用事例を、改めて実践してみましょう。
ユーザーのページ上での行動を調べる
ユーザーが自社のページ上でどのようなアクションを起こしたかは、店舗に対する顧客の関心や印象を分析するための重要な要素です。Googleビジネスプロフィールのホーム画面から「インサイト」を選び、次の7つの項目から総合的に判断してみましょう。ここでは、特に重要な3つの項目に絞って解説します。
- ユーザーの反応
- ルートのリクエスト
- 電話
- ビジネスが認知されている要因
- 混雑する時間帯
- 写真の閲覧
- 写真の枚数
「ユーザーの反応」は、店舗ページの閲覧後にユーザーが起こしたアクションを分析します。「ウェブサイトへのアクセス」「ルートの検索」「電話をかける」の3種類が、何回行われたかをグラフで表示します。この数値を確認すると、どれくらいの成果を獲得できたかを判断できます。
「ルートのリクエスト」は、店舗への道のりがGoogleマップで検索された回数と、ユーザーが訪れた場所を表示します。実際の検索画面は、下記の画像のようなものです。この情報は来店数が多いエリアを示し、集客のヒントを与えてくれます。例えば、地域紙にオフラインの広告を掲載したり、地域指定をしてバナー広告を出稿したりするのも良いでしょう。

「写真の閲覧」は、ユーザーがページの画像を閲覧した回数です。自社だけではなく競合他社が閲覧した回数も表示されるため、両者を比較して今後の施策検討に役立ちます。例えば、他社より閲覧数が少なければ、写真に魅力やインパクトが足りないということです。画像は顧客の視覚に訴求できるため、積極的に印象的な画像を掲載していきましょう。
Googleビジネスプロフィールのおすすめ管理方法

機能 | オーナー | 管理者 | サイト 管理者 |
内容 |
Googleビジネスプロフィールの削除 | ○ | × | × | Googleビジネスプロフィールの「オーナー」の権利を削除する |
アカウントの追加と削除 | ○ | × | × | Googleビジネスプロフィールのユーザーアカウントの追加と削除を行う |
Googleによる更新の承認 | ○ | ○ | × | Googleが自動的に収集した情報による更新を承認する |
すべてのビジネス情報の編集 | ○ | ○ | × | 「ビジネス名」 「カテゴリ」 「住所」 「営業時間」 「特別営業時間」 「電話番号」 「ウェブサイト」 「面会予約URL」 「メニューURL」 「事前予約URL」 などビジネス情報を編集する |
ロゴの追加と編集 | ○ | ○ | × | ビジネスや店舗のロゴの追加と編集 |
質問と回答への返信 | ○ | ○ | × | ユーザーが投稿した質問と回答への返信や修正 |
一部のビジネス情報の編集 | ○ | ○ | ○ | 「属性」 「料理宅配リンク」 「営業時間」 「住所」 など主要なビジネス情報の編集 |
投稿の作成と公開 | ○ | ○ | ○ | ユーザーへ情報を提供するための投稿の作成と公開および編集 |
写真の追加と編集 | ○ | ○ | ○ | 店舗やメニューなど写真の追加と編集 |
商品の追加と編集 | ○ | ○ | ○ | 店舗で扱う商品やサービスの追加と編集 |
口コミへの返信 | ○ | ○ | ○ | ユーザーが投稿した口コミへの返信 |
インサイト情報のダウンロード | ○ | ○ | ○ | Googleビジネスプロフィールが収集したインサイト情報のダウンロード |
Googleビジネスプロフィールでは、アカウントやページをどのように管理するかも、運営時に悩みやすいポイントです。そこで、まずは「オーナー」または「管理者」と、「サイト管理者」の権限について、利用できる機能とその内容を確認しておきましょう。
Googleビジネスプロフィールには多種多様な機能があります。しかし、3つの権限でそれぞれ利用できる機能が異なるため、ビジネスのメンバーに与えるアカウント種別を検討することが重要です。Googleビジネスプロフィールのアカウント管理方法について見ていきましょう。
オーナー・管理者
「オーナー」はGoogleビジネスプロフィールに初めて登録したアカウントに、自動的に付与される権限です。オーナーはすべての情報の変更や承認を行えるだけではなく、他のアカウントの追加やオーナー権限の削除も自由に行えます。
一方で、「管理者」はGoogleビジネスプロフィールの基本的な機能をすべて使える、実務的な担当者に付与すべき権限です。オーナーとの違いは、アカウントの追加と削除や、オーナー権限の削除ができないことくらいです。
つまり、Googleビジネスプロフィールの運用は、管理者権限があれば十分だということです。むしろ、Googleビジネスプロフィールへ頻繁にログインする場合は、手違いでアカウントやオーナー権限を削除してしまう恐れがあります。
そのため、オーナー権限は文字どおり、ビジネスのオーナーに付与されるべきものです。実質的にGoogleビジネスプロフィールの運用を行う担当者や店舗の店長は、安全性の観点から「管理者」権限で作業を行ってもらうことをおすすめします。
サイト管理者
「サイト管理者」は利用できる機能が限定されている権限です。投稿や口コミへの返信、写真や商品の追加はできますが、ビジネス情報の編集は「営業時間」や「住所」などに限定されています。オーナーや管理者とは大きな違いがあると言えるでしょう。
「顧客との交流」をメインに行いやすい権限でもあります。前述したように、MEO対策で自社ビジネスを上位表示させるためには、ユーザーとの積極的な交流が欠かせません。特に、ユーザーが投稿した口コミへの返信は重要です。
もちろん、こうした機能はオーナーや管理者でも使えますが、複数の担当者や外部メンバーにハイレベルな権限を与えるのはリスクがあります。何らかの手違いで、ビジネスの情報やアカウントが削除されてしまうことがあるからです。
したがって、口コミへの返信のようなユーザーとの交流を行う担当者には、サイト管理者の権限を付与することをおすすめします。この管理方法により、外部の担当者に口コミ対応を依頼するといった、業務の効率化も図りやすくなります。
Googleビジネスプロフィールの活用時の注意点

Googleビジネスプロフィールを活用するときは、次の7つの点に注意することが重要です。
- 善悪の口コミ双方を放置しない
- Googleビジネスプロフィールを放置しない
- 集客力の高い写真を多く掲載する
- Googleローカルガイドを活用する
- 検索語句に応じた情報を掲載する
- 「NAP+O」要素の統一を意識する
- SNSも併用してリスクヘッジを行う
いずれも集客力や顧客の評価に影響するため、あらかじめ確認しておきましょう。
口コミを放置しない
Googleビジネスプロフィールでユーザーが投稿した口コミは、決して放置してはいけません。これは、良い口コミでも悪い口コミでも、あるいはそれ以外のものでも同じです。口コミを放置すると、顧客から「いい加減な企業(店舗)」だと思われるでしょう。
しかし、口コミに返信すれば、顧客に安心感を与えられます。口コミへの返信は、口コミを投稿したユーザーだけではなく、これから来店するユーザーにとっても重要な検討材料です。そのため、返信時は次の3点を意識して、丁寧な対応を心掛けることが大切です。
- 来店への感謝
- 内容への返信
- 改善への意欲
上記のポイントは、基本的に口コミの内容に関わらず同じです。内容が大きく異なるのは2番目の「内容への返信」です。ここでは、評価の良いサービスはさらに向上させる、評価の悪いサービスは改善する意思を表明しましょう。良い口コミと悪い口コミそれぞれに対する口コミへの返信は、次のようなものが理想的だと考えられます。
【良い口コミ】
ユーザー名:A
口コミ内容:チーズバーガーがとても美味しかったです。また行きたいです!
【返信例】
A様
ご来店いただき誠にありがとうございました。チーズバーガーを気に入っていただけてとても嬉しいです。夏には期間限定の「スペシャルチーズバーガー」が登場しますので、ぜひ試してみてくださいね。またのご来店を心からお待ちしております。店長 ニュートラル太郎
【悪い口コミ】
ユーザー名:B
口コミ内容:店員の態度が悪い!こんな店二度と来ない!
【返信例】
B様
この度はご来店いただきまして、誠にありがとうございました。また、お客様にご不快な思いをさせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。スタッフ一同真摯に受け止め、改善に努めて参ります。この度は貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。店長 ワークス次郎
良い口コミに対しては、顧客が気に入ってくれたことに対して、嬉しく思う気持ちを伝えましょう。顧客がメニューに言及している場合は、関連するお得情報も伝えれば、再来店へ自然に誘導できるのでベターです。
悪い口コミに対しては、まず謝罪もしくは残念に思う気持ちを丁寧に伝えます。感情的な返信はSNSでの拡散や炎上を招くので、冷静に対応することが大切です。最後に、顧客の指摘への感謝も忘れずに伝えましょう。
Googleビジネスプロフィール自体を放置しない
Googleビジネスプロフィールへ登録した後は、アカウントやページを放置してはいけません。店舗のページは常にユーザーの目にさらされていて、検討時に細かなところまでチェックされます。もし更新が滞っていて、古い情報がそのまま掲載されていると、顧客の不信感につながってしまうことがあります。
例えば、新型コロナウイルス感染症が発生して、営業時間や酒類の提供が制限されているときは悪影響が顕著です。Googleビジネスプロフィールに平常どおり稼働しているように記載されていると、「この店舗は誠実ではない」と思われてしまうでしょう。その他にも、イベント情報が数年前のものだと、「この店はもうないのかな」と不安を与えてしまいます。
また、顧客が投稿した口コミやクレームを放置しないことも重要です。NTTコムリサーチの調査によると、良い口コミを気にするのは約28%であるのに対し、悪い口コミを重視する人は約72%もいることが分かっています。つまり、悪い口コミやクレームを放置しておくと、それだけ悪影響も大きいのです。

引用元:NTTコムリサーチ
クレームに対する返信も、先ほど紹介した悪い口コミへの対応と同じです。クレームと返信は、これから訪れるユーザーが閲覧する可能性が高いため、感情的にならず丁寧な回答を心掛けましょう。ただし、明らかに身に覚えのないクレームの場合は、「当店ではそのようなサービスを行っておりません」のように、事実ではないことを明記することも重要です。
また、あまりにも度を過ぎるような誹謗中傷や、差別的な文言が口コミに投稿された場合は、Googleへ通報して削除依頼を行うようにしましょう。また、口コミやクレームへの返信を「テンプレート化」して他の顧客に使いまわすと、心がこもっていないという悪印象を与えてしまいます。少しずつでも変化をつけながら返信することが大切です。
写真を選定する
Googleビジネスプロフィールでは、住所や営業時間だけではなく、メニューや価格などの情報を掲載することが重要です。自身が飲食店を選ぶときにどんな情報が必要なのかを考えてみると、必要な情報を漏らさずに掲載できるでしょう。次の10個の基本情報は特に重要なので、掲載するだけではなく定期的な更新も怠らないことが重要です。
- 店名
- 料理のジャンル
- 住所
- 営業時間
- 特別営業時間(年末年始)
- 電話番号
- ウェブサイト
- 予約方法
- メニュー
- 価格
さらに、店舗の内装やメニューの「写真」は、顧客が店舗を選ぶ際の重要な判断材料となります。写真はユーザーの関心を引く大きな要素であり、投稿数を増やすことで閲覧数の向上が期待でき、結果的に集客にもつながりやすくなります。
また、写真の閲覧数はインサイト情報から確認できるため、どのような画像が顧客の興味を引いているかを把握する手がかりになります。
Googleビジネスプロフィールに投稿できる写真には、以下のようなカテゴリがあります。
- 概要
- オーナー提供
- ユーザー提供
- 360
- 動画
- 店内
- 外観
- 食品と飲料
- メニュー
- 職場
- チーム
それぞれのカテゴリの写真を積極的に増やせば、顧客にアピールしやすいページを作れます。写真はユーザーの視覚に直接訴求できるため、食欲をそそるようなメニューや、魅力的な店内の内装画像を掲載しましょう。また、店舗のスタッフの写真も掲載しておくと、顧客の信頼感や愛着を醸成できるのでおすすめです。
ただし、Googleビジネスプロフィールの写真は表示順位を変更できないため、ユーザー提供の画像の方が上位表示されることもあります。Googleビジネスプロフィールでオーナーの本人確認を済ませた上で、オーナー提供の写真を増やせば、店舗側が掲載した写真を上位表示させやすいようです。
ローカルガイドを活用する
「ローカルガイド」とは、Googleマップで口コミや写真の投稿や、質問への回答を行ったりするユーザー集団です。ローカルガイドは企業ではなく、年齢や規約順守などの条件を満たした個人で、Googleマップの情報を充実させる役割を担っています。いわば店舗のオーナーが行う情報や写真などの更新を、サポートしてくれる存在だといえるでしょう。
ローカルガイドを活用すれば、MEO対策に有利になります。ローカルガイドが投稿した口コミや写真は、Googleのローカル検索評価にも間接的に影響を与える可能性があります。そのため、ローカルガイドがオーナーの代わりに有益な情報や良い口コミを投稿すれば、集客力や収益も向上します。ただし、ローカルガイドとの付き合い方が重要です。
Googleビジネスプロフィールのオーナーとローカルガイドの間で、よく起こりやすい問題が「修正合戦」です。オーナーはとにかく自身の店舗の集客力を高めたいため、意図せずガイドラインに抵触する操作をしてしまうこともあります。しかし、ローカルガイドには公平な情報提供が求められているため、ローカルガイドはオーナーの違反を修正する提案を行うでしょう。
オーナーが提案を拒否すれば、ローカルガイドは何度も修正を求めてくるかもしれません。Googleビジネスプロフィールでは、Googleマップの利用者にとって有益な情報を、正確かつ中立に提供する姿勢が求められます。。詳細は後述しますが、自店舗の積極的なアピールはGoogleビジネスプロフィールよりも、InstagramやXのようなSNSで行うことをおすすめします。
見つけてほしい検索語句に応じた情報を掲載する
Googleビジネスプロフィールでは、Googleマップでユーザーに見つけてほしいキーワードに応じて、コンテンツを掲載することが重要です。例えば、渋谷でラーメン店を経営しているオーナーは、まず「渋谷 ラーメン」というキーワードでのヒットを望むでしょう。そこから発展して、ユーザーがどんな検索語句を使用するかを、次のように考えていきます。
- 渋谷 ラーメン おいしい
- 渋谷 ラーメン 安い
- 渋谷 ラーメン メニュー
- 渋谷 ラーメン 塩
- 渋谷 ラーメン しょうゆ
- 渋谷 ラーメン とんこつ
Googleマップではローカル検索が主流のため、「渋谷」や「ラーメン」といった地名・業種にあたるキーワードは固定してよいでしょう。そこに加えて、「おいしさ」「安さ」「メニュー」「味付け」など、ユーザーが求めている情報を踏まえて、自店がアピールしたいキーワードに沿ったコンテンツをGoogleビジネスプロフィールで発信することが重要です。
また、実際にユーザーがどのようなキーワードで自店を見つけているかは、インサイトの「ビジネスの検索に使用された検索語句」から確認できます。自分が狙っているキーワードと実際の検索語句にズレがある場合は、コンテンツの見直しが必要です。
なお、検索順位を上げるには、Googleビジネスプロフィールだけでなく、その他の施策も欠かせません。
たとえば、SNSや口コミでは第三者が店舗情報を発信しており、そこにネガティブな投稿があると、Google検索やGoogleマップでの表示順位にも影響を及ぼす可能性があります。つまり、Googleビジネスプロフィールだけで完結せず、SNSなど他のチャネルと連携しながら、自店の魅力を幅広く発信していくことが大切です。SNSアカウントの運用も、効果的な集客手段として積極的に取り入れることをおすすめします。
NAPOを意識する
要素 | 内容 |
Name | 店舗名 |
Address | 住所 |
Phone Number | 電話番号 |
Operating Hours | 営業時間 |
Googleビジネスプロフィールのマーケティング効果を高めるには、顧客に混乱を与えない「正確な情報発信」が不可欠です。そのためには、基本情報の統一、いわゆる「NAPO情報」の整合性を意識しましょう。
NAPOとは、上記の表の通り、店舗の基本情報を示す4つの要素の総称です。
Google検索やGoogleマップのローカル検索では、情報の一貫性や信頼性(知名度も含む)が評価に影響を与えます。ここでいう「知名度」は、単にユーザーの認知度やSNSでの拡散状況だけでなく、NAPO情報が正確かつ一貫して公開されているかどうかも含まれます。
言い換えれば、NAPO情報に不一致があると、Googleに別のビジネスと認識されるリスクがあるのです。
たとえば、「ヤマダ蕎麦」という店舗の場合、Googleビジネスプロフィール、公式Webサイト、SNSアカウントなど、すべての媒体で「ヤマダ蕎麦」と統一した名称を使用する必要があります。「山田蕎麦」「ヤマダゾバ」「山田ソバ」など表記が揺れると、検索順位に悪影響を及ぼす可能性があります。常に表記の統一を心がけましょう。
また、住所情報にも注意が必要です。店舗名に比べると記載頻度は少ないかもしれませんが、ビル名や番地の表記が媒体ごとに異なるケースは少なくありません。些細な違いに思えるかもしれませんが、NAPO情報の整合性が保たれていないと、マーケティングの効果が十分に発揮されない可能性があります。細部まで丁寧に情報を整えることが、集客力や信頼性向上につながるのです。
SNSなども整備して集客リスクを分散する
GoogleビジネスプロフィールはGoogleマップと連携しているため、MEO対策が重要な分野です。ただし、MEOも通常のSEOと同様に、Googleの検索アルゴリズムの影響を受ける可能性があります。そのため、昨日まで上位に表示されていたのに、突然順位が大きく下がるといったケースも珍しくありません。
さらに、GoogleビジネスプロフィールやGoogleマップは、ローカルガイドの投稿やSNS上の口コミなど、外部要因の影響も受けやすいという特性があります。そのため、Googleビジネスプロフィールだけに依存するのはリスクが高いと言えます。
安定した集客を実現するには、Googleビジネスプロフィールに加えて、公式SNS、ブログ、LINEなど、複数のチャネルを組み合わせて活用することが重要です。現在では多くの人がSNSを利用しているため、SNS運用は特に有効な手段といえるでしょう。
たとえば飲食店の場合、視覚的な訴求が鍵となるため、Instagramのように写真や動画で魅力を伝えられる媒体は非常に相性が良いです。
ただし、SNSには炎上リスクも伴います。不要な発言は避け、悪い口コミには冷静に対応する姿勢も求められます。
編集内容はいつ反映される?

編集した内容がいつ反映されるのか気になる人も少なくないでしょう。内容が編集されると、まずはガイドラインに則っているかをGoogleが確認します。どのようなガイドラインなのか、詳しく見てみましょう。
ビジネス プロフィールを管理する際のベスト プラクティス:
・実際のビジネスで一貫して使用し、認知されている(看板やビジネスレターなどで使用している)ブランド名を使用します。
・店舗住所やサービス提供地域を詳細かつ正確に記載します。
・中核事業に当てはまるカテゴリを、できるだけ少なく選択します。
・ビジネス プロフィールはビジネスにつき 1 つのみ作成します。1 つのビジネスに対して複数のプロフィールを作成すると、Google マップと Google 検索でビジネスの情報が表示される際に問題が発生することがあります。
引用:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン(参照:2022年10月23日)
上記の点を審査するようです。編集内容は通常数分〜数時間で反映されることが多いですが、Googleによる確認が必要な場合は最大で30日程度かかることもあります。

引用:ビジネス プロフィールの編集内容の反映(参照:2022年10月23日)
Googleビジネスプロフィールを使う際にはこまめに更新を

Googleビジネスプロフィールは、飲食店経営の成果を向上させるために効果的なツールです。コンテンツや画像の投稿、簡易Webサイトの構築やユーザー行動の分析など、さまざまな機能を無料で利用できます。
Googleビジネスプロフィールには店舗名や住所、営業時間やWebサイトなど、ユーザーが比較検討するために重要な情報を掲載できます。これらの情報は顧客が意識的にチェックするため、情報をこまめに更新することが重要です。また、Googleビジネスプロフィール単体では外部環境の影響を受けやすいため、公式SNSアカウントやLINEも併用することをおすすめします。
Googleビジネスプロフィールを活用して、飲食店ビジネスの運営を戦略的に進めていきましょう。
サイトの成果改善でお困りではないですか?
「サイトからの問い合わせを増やしたいが、どこを改善すべきか分からない…」そんなお悩みをお抱えの方、ニュートラルワークスにご相談ください。
弊社のサイト改善コンサルティングでは、サイトのどこに課題があるかを実績豊富なプロが診断し、ビジネスに直結する改善策をご提案します。
Googleビジネスプロフィールのよくあるご質問
- Googleビジネスプロフィールとはなんですか?
-
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップなどのサービスで、自身のビジネス情報を表示できるシステムです。2021年11月5日から名称が「Googleマイビジネス」から「Googleビジネスプロフィール」に変更されました。
- Googleビジネスプロフィールで口コミ管理の注意点は?
-
口コミ管理では、迅速に丁寧な返信を行い、ネガティブな口コミも適切に対応し、顧客サービスの向上を図ることが重要です。
- Googleビジネスプロフィールの編集内容はいつ反映される?
-
編集内容は通常数分〜数時間で反映されますが、確認が必要な場合は最大30日かかることもあります。