ネットに投稿される口コミは、消費者が意思決定をする上で欠かせない存在です。ネットでは約8割のユーザが、購入の意思決定をする際に口コミを活用をするというデータも存在します。Googleマイビジネスも店舗選びや商品選びを行う際に活用されるため、口コミの充実は必要不可欠です。
そこでこの記事では、Googleマイビジネスでユーザからの口コミを増やすためのコツや、悪い口コミへの対策方法などについて解説します。
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目次
Googleマイビジネスの口コミを増やす5つの方法
Googleマイビジネスで成果を出すためには、まず口コミを増やす必要があります。口コミを増やすためには、コツを押さえながら適切な方法を進めるのが効果的です。Googleマイビジネスの口コミを増やす方法を5つ紹介します。
直接お客さんに口コミを頼む
口コミを増やすためには、お客さんに直接お願いをするのが効果的です。何もアクションをしなくても投稿してもらえるケースはありますが、自然に増えていく可能性はそれほど高くありません。受け身な状態ではなく、お店側の積極的な姿勢が必要です。
お客さんに直接口コミを頼む際は、通常の接客時に口コミのお願いを付け加えると、比較的自然になります。また、口コミのお願いをするときには、投稿して欲しい理由も伝えると効果的です。
たとえば「お客様の感想を聞きたい」「サービスの改善や新たな施策の参考にしたい」などが挙げられます。このように口コミを求める理由をしっかり伝えれば、力になりたいと考えてくれるお客さんが現れやすくなります。
口コミを頼む際には、強引にならないよう自然に伝えるのが大切です。投稿する方法について併せて案内できれば、さらに投稿数が期待できます。
QRコードを使う
Googleマイビジネスの口コミ投稿を増やすには、QRコードの活用が効果的です。QRコードから手軽に投稿してもらえる状態にすることで、お客さんの負担や手間を減らせるため、投稿につながりやすくなります。
基本的に必要なものは投稿ページのURLのみで、あとはサイトの説明に沿って入力をするだけです。URLを入力すればすぐにQRコードが生成されます。
作成したQRコードはレジ付近のPOPや、飲食店の各座席など目にしやすい場所に用意すると効果的です。店内のポスターやお客さんに配布するカードなどに入れるのも良いでしょう。こちらもお客さんに直接頼むときと同様に、口コミ投稿をお願いする理由も記載します。
口コミ投稿にはどうしても時間と手間がかかってしまうため、なるべく手軽にできる状態にする必要があります。QRコードの活用はURLの入力や検索などの必要がないため、お客さんの負担を最小限に抑えられる方法です。
SMS(ショートメール)を送る
SMSを送って口コミ投稿を依頼するのも、効果的な方法のひとつです。利用したその日やその場では投稿しなかったとしても、口コミのお願いをするSMSが届けば、投稿する気になってくれる可能性があります。
お客さんに後日口コミ投稿をお願いする手段として、通常のメール配信も挙げられます。しかしメールは他にも多数届く上に文量が多くなりやすく、読むのが負担に感じるお客さんは少なくありません。メールでお願いする方法が無意味とは限りませんが、大きな効果は期待しにくいです。
しかしSMSは比較的読みやすく、迷惑メールが届く可能性も低めです。そのため通常のメールよりも開封してもらえる傾向にあります。記憶や印象に残ったお店からのSMSであれば、内容を読むことでその日を思い出しやすくなるでしょう。
SMSで口コミをお願いする際には、口コミを投稿するURLの記載が必要です。ショートメールという利点を活かし、簡潔ながらも伝えるべきことをしっかり記載した文章にします。
チラシや店頭ポップを作る
チラシや店頭ポップで口コミ投稿をお願いする方法も有用です。受け身にならずお店側からお願いをする姿勢が大切なため、口コミ投稿を募集している旨をわかりやすくアピールする必要があります。
チラシや店頭ポップはとにかくお客さんに見てもらえるよう、わかりやすい場所に設置します。具体的にはお店の出入り口やレジ付近など、お客さんが利用しやすい、もしくは目にしやすい場所です。このような場所に口コミ投稿をお願いするチラシやポップを貼ることで、口コミの増加が期待できます。
また、チラシやポップを作る際には、内容やデザインに注意が必要です。口コミを投稿して欲しい旨やその理由を、シンプルかつハッキリとアピールします。悪い意味で目立ちすぎるのは悪印象につながるため、お店のコンセプトに合うデザインにする必要もあります。
なおチラシや店頭ポップは単体より、他の方法と併せて行うとより効果的です。そのためチラシやポップを用意しつつ、直接お願いなどの方法も実施しましょう。
口コミに返信する
Googleビジネスへ投稿された口コミに返信するのも、口コミを増やす上で効果的な方法です。投稿した口コミをちゃんと見てもらえると感じれば、見た人も投稿しようと感じやすくなります。
口コミへの返信は義務ではないため、投稿をもらうだけであっても特に問題はありません。しかし、自分の投稿に反応があれば嬉しくなるのが自然です。口コミに返信しているお店からは誠実な印象を受け、自分も口コミを投稿しようという気持ちになります。
しかし、返信とはいっても、すべての投稿に同じ内容で返信する、口コミの内容に合わない返信をするのは逆効果です。業務負担を減らすため定型文を活用するのは楽ですが、同じ文章の使いまわしと思われてしまうと好印象にはつながりません。多少は定型文を使うとしても、投稿の内容にしっかり目を通し真摯に返信する必要があります。
Googleマイビジネスで口コミを集める際の注意点
Googleマイビジネスで口コミを集める手段はさまざまですが、やってはいけない方法も存在します。Googleガイドラインが大切にしている方針のひとつが、偏見のない正しい情報を検索ユーザーに伝えることです。
そのためユーザーの不利益になるようなことは禁止されています。具体的には、Googleマイビジネスにおいて、以下のクチコミが禁止されています。
- 実際には店舗を利用していないユーザーや、店舗関係者による自作自演の口コミ投稿
- 良い口コミを書いてもらうために謝礼や割引を実施
- 口コミに対する対価を払う行為全般
具体的には、報酬を支払い集めた純粋な顧客以外による投稿、「星4以上の口コミ投稿で20%オフ」などのキャンペーン、その他にも良い口コミを買う行為全般は違反行為です。
Googleマイビジネスで口コミを得るメリットは非常に大きいです。しかしやり方次第では、Googleマイビジネスがそもそも表示されなくなるなどのリスクもあります。そのため禁止事項を犯さないよう注意が必要です。
Googleマイビジネスの悪い口コミはどうやって対応すべき?
Googleマイビジネスはユーザーが自由に投稿できるシステムであるため、時には悪い口コミがついてしまうことがあります。ユーザーは口コミを見て来店を検討することが多く、悪い口コミが原因で来店をやめるケースは珍しくありません。悪い口コミがついてしまったら適切な対応が必要です。具体的な方法を4つ紹介します。
Google側に違反報告する
いたずらや虚偽など、悪質な口コミはGoogle側に報告すれば削除できるケースがあります。Googleマイビジネスから口コミを削除するまでの流れは以下の通りです。
①Googleマイビジネスにログイン
②悪質なもの(スパム)として報告する口コミ投稿を選択
③右上のアイコンから「不適切なクチコミとして報告」を選択
またグーグルマップから悪質な口コミを報告することもできます。
①グーグルマップからお店を選択する
②ビジネスプロフィールを開く
③悪質なもの(スパム)として報告する口コミ投稿を選択
④右上のアイコンから「違反コンテンツを報告」を選択
なおGoogle検索からお店のビジネスプロフィールに飛び、口コミを報告する方法もあります。この場合のやり方は、グーグルマップとほぼ同様です。ただし悪い口コミだからといって、報告すればすべて削除できるわけではありません。
Google公式が禁止および制限しており、違反にあたる口コミの例は以下の通りです。
- スパムや虚偽
- 関連性がない
- 制限されている内容
- 法律に反している
- テロリストによる投稿
- 露骨な性的表現
- 冒涜的など不適切
- 危険または中傷的
- 他者のなりすまし
- 利害に関する問題
一方で以下のような口コミに関しては、お店側にとっては悪い口コミですが、違反ではないため削除はできません。
- 低評価(星1や2)でコメントなし
- ユーザーによって受け取り方が変わる内容
- 悪い点が多く述べられているものの事実である内容
コメントがない投稿については、イタズラなど悪意が見受けられれば削除できるケースもあります。しかし基本的には、Googleのポリシーに反する内容でない限りは報告しても削除は難しいです。
直接依頼する
Googleへの違反報告で対応してもらえない場合も、直接依頼をすることで口コミを削除できるケースがあります。その際に活用するのが、「米国ディスカバリ制度」です。
米国ディスカバリ制度とは情報開示請求制度で、裁判所を利用します。米国の裁判所に対して、「日本で口コミの投稿者を訴えるために必要な情報」と申し立てを行い、米国企業に対して情報開示を求める仕組みです。
Googleは米国の企業であるため、この米国ディスカバリ制度が活用できます。米国ディスカバリ制度を活用する流れは以下の通りです。
①なぜ対象の口コミ投稿が違法であるか文書にまとめる
②1で作成した文書と証拠を併せて米国の弁護士に送る
③米国の弁護士から米国裁判所に提出してもらう
その際、弁護士は開示請求書も作成
④最短1日~1ヶ月程度で開示請求を認めるかの決定が出る
⑤投稿者のIPアドレスなどを取得する
IPアドレスを取得したら次の作業を行います。
①経由プロバイダに対して「発信者情報開示仮処分」手続きをする
②2ヶ月程度で投稿者の氏名や住所などが特定できる
③口コミの投稿者に直接削除の依頼をする
直接依頼は違反報告では削除できない口コミにも使える方法です。しかし前述のように、米国への開示請求などさまざまな手続きが発生します。弁護士に依頼するため報酬もかかります。直接依頼は悪い口コミを削除する上で非常に強力な方法ではありますが、時間やお金、そして労力がかかる点は注意が必要です。
丁寧に口コミ返信をする
Googleマイビジネスの口コミを増やす過程において、悪い口コミを0にすることは非常に難しいです。星が少なくても、正当な内容が投稿された口コミも存在します。
悪い口コミはこれから来店する可能性のあるユーザーを不安にしてしまう恐れがあります。しかし悪い口コミに対しても真摯に対応することで、ユーザーの不安感を減らせる可能性が高いです。口コミに対して良い返信をするためには、以下の要素を取り入れる必要があります。
- 来店や口コミ投稿に対するお礼
- 不快な思いをさせたことに対する謝罪
- 今後の改善策に関する言及
- ユーザーの誤解が原因の場合、誤解を解くための丁重な説明
飲食店における口コミの例と、それに対する返信の例をそれぞれ紹介します。
【口コミ】
「ランチの時間帯に○○セットを頼んだらランチメニュー対象外だったらしく、予定以上の金額となってしまった。無駄な出費をした気分です。メニューがわかりにくいと感じました。」
【店舗からの返信】
「ご来店および口コミの投稿ありがとうございました。この度はご利用時にご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。ランチメニューは専用のメニュー表に記載されているものが対象でございます。
今回のような事態を防ぐため、今後ランチの時間帯については、メニューの案内をより一層丁寧に行うようにいたします。この度は貴重なご意見をありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」
なお以下のような返信は、逆効果となる恐れがあるため注意が必要です。
- 怒りに任せたような強い口調
- 事務的すぎる内容
- 誤解に対する説明ではなく、店舗をかばう言い訳めいた内容
- ユーザーの考えを汲み違えた返答
怒りに任せた強い口調とは、口コミ投稿者を責めるような内容、攻撃するような内容が挙げられます。
一方で事務的すぎる内容、たとえば謝罪文の使い回しが見受けられる場合も、逆効果の恐れが強いです。店舗をかばう内容というのは、前述したメニューに関する返答の場合における以下の文章が例として挙げられます。
「当店ではランチメニューを、別のメニュー表で明確に案内しております。お客様にメニューをしっかり見ていただければ、このような事態にはならなかったと存じます。」
どちらもランチメニューの表があったことを伝える内容ですが、事実はどうであれお客さんを責める内容は適切ではありません。また前述の例ではメニューがわかりにくかったことを非難していますが、それを汲み違えると以下のような返答になってしまいます。
「お客様にお選びいただいたメニューがランチメニューではなく申し訳ございませんでした。今後はランチメニューの対象を増やすことを検討します。」
口コミ投稿者が不満を抱いた点を把握しておらず、求められている返信ができていません。そのためしっかり受け止められていないと感じられ、より不満を覚えさせてしまう恐れがあります。悪い口コミであっても、正当な内容であればしっかり受け止める必要があります。そのため真摯に対応し、丁寧な文章での返信が大切です。
また良い返信の例で少し触れましたが、悪い口コミはユーザーの誤解や勘違いが原因のこともあります。そのような口コミを放置してしまうと、店舗に関する正しい理解を得られなくなってしまいます。そのため誤解であることの丁寧な説明が必要です。
一方で、言い訳めいた書き方はやはり印象が悪いため、店舗をかばうような内容にならないよう注意が必要します。悪い口コミにも丁寧に対応すれば、真摯な店舗という印象につなげられます。
いい口コミを増やす
悪い口コミ自体への対策だけでなく、良い口コミを増やす施策も必要です。悪い口コミが与える印象は大きいため、すぐに削除できない・もっと改善したい場合には、より良い口コミで悪い口コミの印象を薄めます。
たとえば口コミ投稿が5件しかない中での低評価1件と、100件の中で低評価1件の場合では、低評価の件数自体は同じでも印象はまったく異なります。全体の口コミ数が多い後者の方が、悪い口コミによる影響が小さいです。
このように悪い口コミは、良い口コミを増やすことで、様々な意見の1つとなるためテンポへの悪影響を薄められます。さまざまなユーザーが店舗に訪れる以上、悪印象を抱く人を完全になくすことはできません。そのため口コミ数が一定以上集まると、悪い口コミの発生を防ぐことは難しくなってしまいます。
口コミ投稿数が増えてきた場合には、少数の悪い口コミを防ぐ対策ではなく、良い口コミを増やすことに集中する方が良いケースもあります。
ただし投稿された口コミが全体的に悪い傾向にあるなら、良い口コミで影響を薄める方法は効果が実現しにくいです。このような場合には、やはり悪い口コミを減らす対策が必要です。悪質な内容の場合には違反報告で削除依頼を、もし店舗に何らかの問題がある場合には改善を進める必要があります。
口コミ対策が重要な3つの理由
Googleビジネスを使いこなすためには、そもそも何故口コミ対策が必要なのか知る必要があります。施策の重要性を知ることは、効率的な作業の実現や熱量を持つために大切です。Googleビジネスの口コミ対策が重要な理由を3つ紹介します。
新規顧客が来店する理由になる
Googleマイビジネスの口コミは、新規顧客が来店する理由になり得るポイントです。
これから来店しようと考える人にとって、利用者の声が確認できる口コミは、意思決定や情報収集の重要な材料です。そのため、Googleマイビジネスの口コミによって、来店するかを判断するケースも多く見られます。
口コミ投稿数が多ければ、多くの人が訪れている店であるという印象を与えられます。良い口コミが多く評価が高ければ、来店時の不安も少なくなります。
また、悪い口コミであったとしても、返信内容によっては丁寧さや真摯さといった好印象につながることもあります。口コミの良し悪しに関わらず、どのような口コミであっても真摯な対応が重要です。口コミへの対応からお客様に対する丁寧な姿勢が伝われば、内容に関係なく新規顧客の来店を促すことができます。
リピーターが増える
口コミへ返信することでお客様との関係構築ができ、リピーターの増加につなげることができます。口コミへの返信は投稿したユーザーに通知として届くため、クチコミにしっかり応えてくれたという、信頼につながります。
お店へのエンゲージメントが高くなり、結果としてリピーターとしての再訪が期待できます。リピーター獲得の方法は、口コミへの返信以外にもさまざまです。よく活用される例として、メルマガやLINEの配信、SNSの運用などが挙げられます。しかしこれらの方法は時間と手間が大きく、運営コストがかかりやすいです。
一方でGoogleマイビジネスの口コミに対する返信は、それほど手間がかかりません。すなわち、少しの手間だけでより良い関係構築が期待できる方法です。
またGoogleマイビジネスには、フォロー機能がついています。この機能を使えば店舗のフォロワーとなったユーザーに対して、クーポン配布や新商品の通知を送付できます。より良い関係を構築しやすくなったからこそ、口コミへの返信などの少しの作業がリピーター獲得には重要な要素です。
MEO対策になる
口コミ対策は来店するユーザーを増やすだけでなく、MEO対策としても効果的です。
Googleマイビジネスに投稿された口コミは、内容がそのまま店舗の情報として蓄積されます。例えば、Googleで検索した際に、店舗情報として検索結果に口コミが表示されることがあります。そのため、口コミ投稿数が増えれば、ユーザに求められる店舗として紹介され、上位表示されやすくなります。
ユーザーによる口コミ投稿では、運営側が提供しきれていない情報をまとめてくれることが多いです。口コミに投稿されることが多い情報として、以下の例が挙げられます。
- スタッフの態度
- メニューの写真
- 内装の綺麗さや清潔感
- 混雑具合や混雑する時間帯
- 商品の品質
店舗選びに悩んでいる際には、このような情報を見て来店を決めるユーザーは少なくありません。そのため口コミで情報量を増やすことが効果的です。
情報が蓄積されることでGoogleからも認識されやすく、ローカル検索でも上位表示が実現できる可能性が高まります。このように口コミ対策はMEO対策にもなるため、やっておいて損はありません。
Googleマイビジネスなら口コミ対策は必須
Googleマイビジネスは無料で手軽に、多くのユーザーに店舗を知ってもらえるツールです。登録するだけでも効果はありますが、口コミを集めることで集客チャネルとしても活躍する存在になります。
Googleマイビジネスでは良い内容と悪い内容、どちらの口コミも集まる可能性があります。大切なのはそれぞれの口コミに対して真摯に対応することです。
しかしGoogleマイビジネスをあまり活用したことのない状態では、どのように対策するべきかわからないこともあるでしょう。このような場合には外部パートナーからサポートを受けると効率よくGoogleマイビジネスを活用できます。
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