ECサイト

最終更新日: 2024.03.31

ECサイトの耐用年数は?計上方法についても解説

ECサイトの耐用年数は?計上方法についても解説

今や、企業の売り上げや事業拡大のためにはECサイトが必要不可欠といえます。しかし、ECサイトにはトレンドがあり、同じものを使い続けては「古い」という印象を与えかねません。そこでこの記事では、ECサイトの耐用年数に関する考え方や計上方法などをさまざまな面から解説します。

QUERYY(クエリー)編集部

監修者

株式会社ニュートラルワークス

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QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

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ECサイトは資産計上できる

ECサイトは資産計上できる

会計におけるWebサイトの種類は、主に以下のように区分されます。

  • 使用期間が1年未満
  • 使用期間が1年以上
  • ECサイトのようなソフトウェアに該当するサイト

Webサイトの使用期間や性質によって種類が分けられ、それぞれ制作費の計上方法が異なります。計上方法が異なると法人税に対する影響も変わりますが、この仕組みをうまく活用できれば法人税の節約が可能です。

ここでは、Webサイト制作費の計上方法やECサイトの計上方法、税務上のメリットを解説します。制作費のほかECサイト運営にかかる諸費用の勘定科目についてもみていきましょう。

サイト制作の勘定科目の基本は広告宣伝費!だが・・・?

結論からお伝えすると、Web制作費に使われる勘定科目は基本的には広告宣伝費です。広告宣伝費とはその名のとおり広告や宣伝に関する費用を指します。Webサイトは一般的にPRなど広告のために作成されると考えられるためこちらの科目を使用します。

ただし、広告宣伝費勘定を使用するのは、使用期間が1年未満のWebサイトの場合です。使用期間が1年以上の場合には、各年度ごとに費用を均等に按分する必要があります。使用期間が1年以上のWebサイトにおける制作費は、繰延資産または前払費用・長期前払費用として計上し、使用期間に応じて均等に償却していきます。

ここでいう1年以上の使用というのは、1年以上全く更新がなく作成したままのWebサイトである場合です。1年以内にコンテンツの追加やお知らせ公開・デザイン変更など何らかの更新が入った場合には、使用期間1年以上に当てはまりません。Webサイト制作費をすべてその年に広告宣伝費として費用計上したい場合、Webサイトを1年以内に更新する必要があります。

しかし、ECサイトのような高機能が搭載されたWebサイトの場合は別です。これらのサイトはソフトウェアと考えられるため、広告宣伝費ではなくソフトウェアという資産科目への計上となります。

会計基準ではソフトウェアを、「コンピュータを機能させるように指令を組み合わせて表現したプログラム等」「その範囲はコンピュータに一定の仕事を行わせるためのプログラム、システム仕様書、フローチャート等の関連文書」として定義しています。

ECサイトにはオンラインショッピング機能やユーザーのログイン機能などが搭載されていますが、これらはソフトウェアに当てはまる機能です。そのためソフトウェアと考えられるのです。
ECサイトはソフトウェアとして資産計上し、耐用年数にわたって均等に償却していきます。資産計上は法人税の節税において次のようなメリットがあります。

  • 期間中は毎期一定額を費用計上できるため利益を抑えることができ、法人税の節税につながる
  • 制作費を支払った年のみで大きく費用計上せずに済むため、財務状態や経営成績が悪く見えない

なお、ECサイトの制作費がソフトウェアとして費用計上されるのは10万円以上の場合のみです。10万円未満の場合は消耗品費として全額その年の費用に計上します。

ECサイト運営にかかる勘定科目

ECサイトには制作費のほかにもさまざまな費用がかかります。主な費用は以下のとおりです。

  • ドメイン代
  • サーバー代
  • 広告運用費用
  • SEO対策費用

ドメイン代とはドメインの取得や利用にかかる費用です。主に使用される勘定科目は通信費ですが、広告宣伝費や支払手数料として処理する企業もあります。

サーバーをレンタルしている場合、サーバー代を通信費として計上します。
自社ECサイトの広告や宣伝のために支出を伴うこともあるでしょう。その場合、広告運用費用は広告宣伝費として計上します。

SEO対策は自社ECサイトを検索上位表示させるための取り組みと考えられるため、一般的にSEO対策費用は広告宣伝費として計上されることが多いです。ただしSEO対策の内容や支払先によっては、通信費や支払手数料などの勘定科目を使用することもあります。

注意点として、一度使用した科目を使い続けるということが挙げられます。今回紹介したドメイン代やSEO対策費用は、適切と考えられる勘定科目が2つ以上です。どの科目を使用しても問題ありませんが、よほどの理由がない限りその科目を使い続ける必要があります。SEO対策費用について、1年目は広告宣伝費を使用したが2年目は支払手数料を使用する……という処理は認められないため注意が必要です。

ECサイトの制作そのものはソフトウェアとして資産計上されますが、運営にかかる支出は基本的にその年に費用計上されます。

ECサイトの耐用年数は?

ECサイトの耐用年数は?

前述したようにECサイトはソフトウェアと認識されるため、ECサイトの制作費は資産計上します。資産は耐用年数に応じて減価償却をおこなうので、ECサイトの耐用年数が何年であるか知ることが必要です。

この章では耐用年数について幅広く解説します。ソフトウェアにおける耐用年数の考え方やECサイトの具体的な耐用年数・さらには実務においてECサイトのリニューアルが必要となる耐用年数などを取り上げました。

減価償却期間中はECサイトをそのまま使用し続けていいとは限らず、実際はトレンドの関係でもっと早いサイクルでリニューアルが必要なケースがほとんどです。会計処理・ECサイトの運用それぞれを適切に進めるためにも、しっかりと確認しておくべきです。

ソフトウェアの減価償却期間

ひとくちにソフトウェアといっても、耐用年数はソフトウェアの使用目的によって違います。ソフトウェアの使用目的は以下の二種類とされています。

  • 自社利用目的
  • 市場販売目的

自社利用目的のソフトウェアとは、その名のとおり自社で使用する目的のソフトウェアです。社内における給与計算や勤怠管理のために使用するソフトウェアなどが主な例として挙げられます。自社利用目的のソフトウェアの耐用年数は5年であるため、5年にかけて減価償却をおこないます。

一方で市場販売目的のソフトウェアは、販売目的で開発されたソフトウェアです。市場販売目的のソフトウェアは、製品マスターを開発して複製したうえで市場において販売されます。減価償却費を計上する対象となるのは、複製元となる製品マスターの開発費です。こちらの耐用年数は3年であり、3年かけて減価償却をします。

市場販売目的のソフトウェアにおける注意点は、製作に関連する支出のが資産計上となるわけではない点です。より正確に申し上げると、製品マスターを制作する前段階における研究開発にかかった費用は資産とはなりません。研究開発にあたる部分は研究開発費という勘定科目で費用計上をし、開発にかかった直接的な支出のみをソフトウェアとして資産計上します。

ECサイトの減価償却期間

ソフトウェアの耐用年数は利用目的によって異なるということをお話してきました。ECサイトはソフトウェアに該当しますが、自社利用目的と市場販売目的のどちらに該当するのでしょうか。
自社商品やサービスの販売のために開発されたECサイトは、自社利用目的のソフトウェアに該当します。

そのため耐用年数は5年であり、減価償却も5年にかけておこなわれます。5年の間毎期費用計上ができるため、前述したように利益を抑えることにつながり結果として節税が可能です。
ソフトウェアと考えられるWebサイトはECサイトだけではありません。すでに少し触れていますが、高機能が搭載されたWebサイトはソフトウェアとして資産計上の対象となります。たとえば以下のような機能がついたWebサイトがソフトウェアとなります。

  • パスワードを入力してログインできる機能が搭載されたWebサイト
  • ゲーム機能がついたWebサイト

このような機能が特についていない、いわゆる情報の掲載やお問い合わせの受付などをおこなうためのWebサイトはソフトウェアの対象外です。ソフトウェアではない一般的なWebサイトの開発費は、広告宣伝費として全額その期に費用計上となります。

ECサイトを構築してからリニューアルまでのサイクルは?

ECサイトの耐用年数は5年であるということから、5年間は資産としての価値を保つため更新などは特に必要ないと考える人もいるかもしれません。しかしWebサイトは進化が早いうえにデザインのトレンドも存在するため、実際には5年よりも短いサイクルで価値が落ちてしまう可能性があります。

BtoCのECサイトのトレンドは2~3年で移り変わるといわれています。ユーザーはECサイトのデザインも購入判断材料のひとつとしているため、あまりにもトレンドとかけ離れたECサイトではユーザー離れを起こしてしまう可能性が高いです。トレンドの移り変わりを意識し、定期的にリニューアルをするべきです。

一方でBtoBのECサイトにおけるトレンドは6年ほどと考えられています。BtoCに比べてリニューアルの頻度は低くて済みますが、トレンドについては意識しておいたほうが安心です。

ECサイトのリニューアルをおこなうかの判断基準として以下が挙げられます。

  • デザイン面が古く感じられてきた
  • 情報が増えすぎており整理しきれない
  • スマホや最新のデバイスに対応できていない
  • 各種ツール(分析ツールや集客・接客ツール)を導入したいが導入できない
  • 以前に比べてアクセス数や売上などのコンバージョンが減った

このような状況にあるECサイトは、そのままではECサイトとしての成果を出せない可能性が高いです。当てはまる要素があるならば、リニューアルを検討しても良いでしょう。

ECサイトリニューアルの大まかな手順は以下のとおりです。

  1. 現状のECサイトにおける問題を洗い出す
  2. ECサイトリニューアルのゴールとなる目標を定める
  3. 要件定義をおこなう
  4. サイトマップを作成しコンテンツの整理をする
  5. レイアウトの基準となるワイヤーフレームを作成する
  6. デザインやコンテンツを制作する
  7. テスト環境で問題なく運用できるか確認する

やみくもにリニューアルを進めては、上手くいかない可能性が高いです。それぞれの手順をしっかり押さえ計画的におこなうことが、リニューアルの成功につなげます。
ワイヤーフレームとは?作り方、おすすめツールも紹介 ワイヤーフレームとは?作り方、おすすめツールも紹介 Webサイト制作やリニューアル時に必ず必要なのがワイヤーフレームです。一度も作成したことがない人には難しく感じますが、なぜ必要なのか、どんな内容が必要なのかがわかれば初心者でもチャレンジ可能です。ワイヤーフレームを基本的なことから紹介します。

ECサイトのリニューアルに向けた予算取りを考えよう!

ECサイトのリニューアルに向けた予算取りを考えよう!

ECサイトには会計や税務上の耐用年数だけでなく、リニューアルに適した周期が存在します。そのためデザインのトレンドや機能性などを考慮した定期的なリニューアルが必要です。

しかしECサイトのリニューアルにはそれなりの金額が発生します。さまざまな事業や業務を遂行している企業としては、いきなり大きなリニューアル費用を創出することは難しいでしょう。事前に費用を把握・確保していなければ、必要なタイミングでのリニューアルができなくなってしまいます。

ECサイトのリニューアルをスムーズに進めるためには、ECサイトの制作や運用に必要な費用を把握したうえで事前の予算申請をおこなうことが大切です。そこでこの章では、ECサイトの構築やリニューアル・運営などにかかる費用について解説します。

ECサイト構築・リニューアルにかかる費用

まずはECサイトの構築およびリニューアルにかかる費用です。年単位の周期でおこなう大規模なリニューアルは、ECサイトの構築と似た部分が多いため両者を同じように考えても良いでしょう。

ECサイトの構築やリニューアルの費用は、構築方法によって大きく異なります。ECサイトの主な構築方法は以下のとおりです。

  • モール型
  • ASP・クラウド
  • パッケージ
  • オープンソース
  • フルスクラッチ

モール型とはAmazonや楽天市場のような、多数の店舗が集まって出品しているタイプのECサイトです。規模が小さくECサイト初心者である企業や、実績や知名度のある店舗がサブ的に運営するのに向いています。初期費用や登録手数料などの初期構築費用は無料である一方、月額費用や販売手数料などがかかるケースが多いです。

ECサイトの構築・リニューアルで直接発生する費用は無料または比較的少額といえます。

ASP・クラウドは自社のサーバーやアプリケーションなどを介さず、用意された機能をもとにカスタマイズする形式です。
無料のASPであれば初期費用となる構築・リニューアルにかかる費用は無料です。そのかわりほとんどの場合はサービス料や決済手数料などがかかります。

有料ASPの初期費用は大体1万円程度です。サーバーの用意も必要ないため、構築費として該当するのは初期費用程度でしょう。クラウドタイプも有料ASPとほとんど変わりません。
パッケージとはECサイトに必要とされるさまざまな機能がパッケージングされたシステムを活用したECサイト構築方法です。カスタマイズの幅が広く、独自性をアピールできます。初期費用は高額で、開発費を含め300万円は見積もっておく必要があります。

オープンソースとは公開されているソースコードを利用してECサイトを構築する方法です。ソースコード自体は無料ですが、構築難易度が高いためWebサイト制作会社などに依頼することがほとんどです。制作会社に支払う報酬が初期費用として考えられ、サイトの規模や搭載する機能などの難易度によって100万円~500万円ほどかかります。

フルスクラッチとは既存のシステムをまったく使用せず、自社で構築をする方法です。すべてを自身で構築・開発できるためとにかく自由度が高いです。しかしその反面高い技術力や長い開発期間が必要なため、初期費用はかなり高額となります。Webサイトの規模にもよりますが、数千万円を見積もっておくべきでしょう。

ECサイトの構築やリニューアルにかかる初期費用については、以下の記事でより詳しく解説しています。ぜひそちらもご覧ください。

ECサイトの費用相場を構築方法・年商別に解説!一覧表、企業事例つき ECサイトの費用相場を構築方法・年商別に解説!一覧表、企業事例つき

ECサイトの運営にかかる費用

ECサイトで費用が発生するのは、構築やリニューアルのタイミングだけではありません。運営にも費用が発生します。続いてはECサイトの運営にかかる費用を紹介します。
主な費用は以下のとおりです。

  • システム利用料
  • サーバー費用
  • ドメイン費用
  • オプション利用料
  • 広告・マーケティング費用
  • 保守費用

システム利用料とはECサイトにおけるシステムを利用するための料金です。月額固定費や販売手数料などが挙げられます。モール型の場合は月額固定費が数千円~数万円、システム利用手数料が楽天では2%〜7%程度、amazonでは8%〜15%程度ほどかかります。

ASP・クラウドでは月額固定費が数千円程度です。パッケージは月額数万円~10万円程度です。オープンソースやフルスクラッチの場合、基本的にシステム利用料としてかかる費用はありません。
サーバー費用はECサイトをインターネット上で公開するためにかかる費用です。

モールやASP・クラウドは用意されたシステム上でECサイトを運営するため、サーバー費用はかかりません。パッケージ・オープンソース・フルスクラッチではサーバー費用が発生しますが、年間数千円~10万円程度です。

ドメインとはインターネット上における住所のことで、ドメイン費用はドメインの取得や維持に必要な費用です。モール型は独自ドメインが使用できないためドメイン費用もかかりません。そのほかのタイプではほとんどの場合独自ドメインが使用できますが、取得費用は数百円~数千円、維持費も同じぐらいです。

オプション利用料はECサイトの機能を追加するためにかかる費用です。構築時には必要と考えていなかった機能であっても、のちほど追加が必要になるケースがあります。こちらは追加する機能やサービス提供元によって大きく異なります。

広告・マーケティング費用はSEO対策や集客などにかかる費用です。広告にはクリック課金型の比較的安価なものからWebサイトに表示される高価なものなどがあり、数万円~100万円と幅広いため予算との兼ね合いをしましょう。マーケティング施策は月10万円程度から、場合によってはコンサルティング費用として報酬も発生します。

保守費用はシステムの保守や管理にかかる費用です。自社で対応する場合やモールやASP・クラウドで運営する場合には発生しませんが、外部に委託する場合は必要となります。費用は月額で数万円~数十万円です。

ECサイトの運営にかかる費用については、以下の記事もぜひご覧ください。

ECサイトの保守費用は?ランニングコストを解説 ECサイトの保守費用は?ランニングコストを解説

ECサイトリニューアルに使える補助金

ECサイトリニューアルに使える補助金

ECサイトのリニューアルは比較的高額となります。しかし、全てを自社で負担しなければならないわけではなく、補助金が利用できる場合もあります。

補助金とは、国や自治体が事業者をサポートするために資金の一部を給付するという制度です。受給には一定の審査が必要なうえ後払いですが、返済の必要がなく負担を軽減できるという点で非常に有用です。ECサイトのリニューアルに適用できる補助金を活用すれば、費用負担を大幅に抑えることができます。

補助金は存在や内容をしっかり把握していないと申請すらできません。使えるのに使わないのがもっとも勿体ないため、補助金についての知識をつける必要があります。

IT導入補助金

IT導入補助金とは経済産業省による補助金で、ECサイトの立ち上げやリニューアル・バックオフィスのIT化などに適用できます。中小企業や小規模事業者が対象です。種類は通常枠のA類型・B類型と、低感染リスクビジネス枠のC類型-1・C類型-2・D類型があり、申請条件は以下のとおりです。

  • 労働生産性の向上に資するITツールであること
  • (C類型の場合)非対面化や業務の効率化などを可能とするものであること
  • (D類型の場合)テレワークにおける複数プロセスの非対面化を可能とするものであること
  • (B類型・C類型-2の場合)賃上げ目標があること

申請は以下の流れでおこないます。

  1. IT導入補助金のサイトや公募要項などを確認し、補助事業について理解する
  2. IT導入支援事業者および導入を希望するITツールを選定
  3. 申請に必要な「gBizIDプライム」アカウントの取得および「SECURITY ACTION」の実施をする
  4. 交付申請の事業計画を策定し、流れに沿って交付申請を進める
  5. 申請マイページから交付決定連絡を確認する
  6. 交付決定通知を受領したあと、補助事業の実施をする

受け取れる補助金額は類型によって異なります。

  • A類型 30万円~150万円未満
  • B類型 150万円~450万円以下
  • C類型-1 30万円~300万円未満
  • C類型-2 300万円~450万円以下
  • D類型 30万円~150万円以下

A類型・B類型の補助率は1/2以内、それ以外の補助率は2/3以内です。

小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型

小規模事業者持続化補助金とは、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上および持続的発展を図ることを目的とした補助金です。新型コロナウイルスの流行による事業への影響を乗り越えるため、コロナ特別対応型が設けられました。コロナ特別対応型と事業再開枠の二種類があり、申請条件は以下のとおりです。

  • サプライチェーンの毀損への対応・非対面型ビジネスモデルへの転換・テレワーク環境の整備などを目的とすること
  • 小規模事業者などであること
  • (事業再開枠の場合)新型コロナウイルスによって事業の休止をよぎなくされた企業が事業再開のためにおこなう取り組みであること

必要書類をすべて用意したうえで、それらを郵送または電子申請で提出することで申請となります。受け取れる金額は以下のとおりです。

  • コロナ特別対応型A類型 補助対象経費の2/3以内 上限は100万円または150万円
  • コロナ特別対応型B・C類型 補助対象経費の3/4以内 上限は100万円または150万円
  • 事業再開枠 50万円または100万円

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは新型コロナウイルスの影響を受ける小規模事業者・中小・中堅企業を対象とする補助金を指します。申請条件は以下のとおりです。

  • 申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月における合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比べて10%以上減少している中小企業など
  • 事業計画を認定支援機関や金融期間と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業など
  • 事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上の増加の達成

申請は以下の流れでおこないます。

  1. 申請に必要なGビズIDを取得する
  2. 事業計画書を作成する
  3. jGrants経由を使用し電子申請で応募する
  4. 補助金採択の通知を受け取ったら事業を開始する

受け取れる金額は種類によって異なり、まとめると以下のとおりです。

  • 中小企業(通常枠) 100万円以上6,000万円以下 補助率2/3
  • 中小企業(卒業枠) 6,000万円超~1億円以下 補助率2/3
  • 中堅企業(通常枠) 100万円以上8,000万円以下 補助率1/2(4,000万円超は1/3)
  • 中堅企業(グローバルV字回復枠) 8,000万円超~1億円以下 補助率1/2

ECサイト耐用年数のまとめ

ECサイトにかかる費用について正しく認識・処理するためには、ECサイトの耐用年数について知っておく必要があります。Webサイト制作費は広告宣伝費として費用計上されることが多いですが、同じように処理してしまうと誤りとなってしまいます。会計的な耐用年数だけでなく、リニューアルが必要とされるタイミングについての把握も必要です。

ECサイト担当者には日々のECサイト運営業務だけでなく、耐用年数を考慮したうえでの未来の施策に対する検討や対応も求められます。しかしECサイトは通常業務だけでもかなり量が多いため、耐用年数やリニューアルのことまで考える余裕がない人もいるでしょう。

もし、ECサイトについてお困りであれば、ぜひ株式会社ニュートラルワークスへご相談ください。ECサイトの構築支援や運用支援を多数行っており、実績も豊富にあります。ノウハウや経験を活かしたアドバイスやサポートが可能です。無料相談も受け付けていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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