ECサイト

最終更新日: 2022.07.15

ECサイトのリニューアル手順は?見直し時期、企画書も紹介

ECサイトのリニューアル手順は?見直し時期、企画書も紹介

Eコマース(E-Commerce)を活用して、サービスや商品の販売を行うECサイトは、多くの企業が参入している新しい販路です。近頃は、新規に開設するだけでなく、古いECサイトをリニューアルする企業も少なくありません。

しかし、ECサイトをリニューアルするにもコストがかかります。そのため、「ECサイトをリニューアルするタイミングがわからない」「リニューアルを成功させたい」と悩んでいる方もいるでしょう。

そこで、ECサイトの効果的なリニューアルのタイミングや流れ、成功させるためのポイントなどを紹介します。ECサイトのリニューアルを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

ECサイトのリニューアルを検討すべきタイミング

ECサイトのリニューアルを検討すべきタイミング

ECサイトのリニューアルを検討すべきタイミングを、大きく3つにわけて紹介します。どんなにいい商品であっても、ECサイトに問題があると、売上に影響する場合もあるので、リニューアルのタイミングを見極めることが大切です。

アクセス数が落ちている

コンテンツを追加し、内容を充実させているのにもかかわらず、アクセス数が落ちている場合は、サイトの利便性に問題があるかもしれません。たとえば、以下のような理由が考えられます。

  • スマートフォンやタブレットに対応するレスポンシブデザインになっていない
  • プロモーションや新規事業を展開するための機能が不足している

スマホやパソコンどの機種から見ても、簡易的な操作性が求められます。さらに、アクセスできなかったり、機能が不十分だったりして、サイトが閲覧しにくい場合は、ユーザーの離脱が起きやすくなります。思い当たる原因があるのであれば、リニューアルを検討した方がいいでしょう。

システム・デザインが古い

前述したサイトの使いやすさに通じる部分もありますが、システムやデザインの老朽化が原因でアクセスが減るケースも多いです。システムが古くなると、セキュリティホールが発生したり、最新技術が取り入れられなくなったりする可能性もあります。

他にもブラウザの変化で、今までは表示できていた動画や広告が、表示されなくなる事態に陥るかもしれません。また、デザインが古いと使いづらい印象を与えてしまうため、デザインやシステムを一新するリニューアルがおすすめです。

掲載している情報が増えすぎてサイト構成が複雑になった

新しいコンテンツや情報を次々に追加していくと、目次や新しいページ、似たような情報が増えることも想定されます。そうなればユーザーの欲しい情報がは見つけにくくなるので、商品ページに行くまでに諦めてしまうかもしれません。

こんな時、ECサイトにアクセスしたユーザーがどのページを開いているのか視覚的にわかりやすくする、「パンくずリスト」が効果的です。SEOにおいても、見やすさや使いやすさも評価されるので、サイトが使いやすくなる機能を追加する、リニューアルをするといいでしょう。
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ECサイトリニューアルの流れ

ECサイトリニューアルの流れ

それではECサイトを実際にリニューアルする際の、流れを解説します。リニューアルのタイミングがわかっても、何を準備してどのように行えばいいか理解していないと、外見だけ新しくなったサイトになってしまうでしょう。

現行サイトの問題点を洗い出す

まずは現行サイトの問題点を洗い出すことから始めましょう。過去に比べて売上が落ちた、もしくは伸び悩んでいる、管理画面が使いにくいなど、サイトの問題点を挙げていきます。そこから何を改善していけばいいのか、リニューアルしてどのような結果を導き出したいのか考えていく流れです。

また問題点を洗い出す際は、自社の視点だけでなく、他社サイトと比較をしたり、ユーザーの目線で考えたりする工程が重要です。自分達だけではどうしても意見が偏ってしまうので、客観的な問題を解決しない限り、売上を伸ばすのは困難になるでしょう。

企画書を作る

現状や問題点を明確にしたら、次はリニューアルする際にどれくらいの費用が必要になるのか、どれだけの人材が必要か考えていきましょう。また、いつまでにリニューアルをするのか検討して、改善した後の目標やスケジュールまでの計画を立てます。

特に、新しいシステムやツールなどの導入に必要な資金や、開発にかかる時間などは、計画の基盤となる重要項目です。予算や時間、目的、運用が明確になって初めて計画が進められるので、企画書をしっかりと作りこみましょう。

プロジェクトチームを作る

企画書の内容に問題がなく進行できそうな段階で、ECサイトの開発や運用に関わるプロジェクトチームを、関係部署から選抜して作りましょう。プロジェクトのリーダーはもちろん、決定権者やECサイトの業務に詳しい人など、役割を考えてメンバーをそろえます。

現行のECサイトの開発や運営に関わってきた人員は、運営状況や社内ルールなども知った上で業務を行っているので、重要な意見が聞けます。その他にもWebサイトの知識やシステムに詳しい人物などがいると、外注する際にも意思疎通がスムーズでしょう。

リニューアルの方向性を決める

プロジェクトチームが決まったら、改めて何のためにECサイトを作るのか、目標値の共通認識やイメージ像の共有を行いましょう。話し合いをする中で、新しい目標が見つかるケースもあります。チームの意見を取りまとめて、要件を整理するのがおすすめです。

そしてリニューアルの方向性が決まったら、いつまでに開発をするのか、中長期のスケジュールを立てます。できるだけチームが余裕を持って動けるように設定して、設計からシステム構築、デザインなど、どの時期に行うのか具体的に決めてください。

開発会社を決定する

メンバー全員でリニューアルの方向性を決めたら、自社開発が行える会社以外は、リニューアルを依頼する開発会社を決定します。開発会社でもそれぞれで強みや得意な業界が異なるため、実績をチェックして、イメージに合う会社の見積もりをいくつか選定し、比較することが大切です。

また開発会社では取り扱う決済会社も異なるので、出来るだけ多くの決済種別の導入が行なえる会社を探しましょう。ユーザーが使える決済方法が少ないと、そのECサイトを利用できるユーザーが限定されてしまうのでご注意ください。

提案依頼書(RFP)の作成

開発会社が決まったら、次はリニューアルを行う意図が伝わるように、サイトの概要や目的、現在の状況などをまとめた提案依頼書を作成します。外注するとはいえ、自社の意見が反映されなければリニューアルの目的が果たせません。

そのため、どのようなECサイトにしたいのか、どんな機能が欲しいのか、どういった商品を販売したいのかなど、もらさず伝えるようにしましょう。開発会社もどのようなECサイトにするのか明確になっていた方が、スムーズに作業を進められるようになります。

要件定義の作成

ECサイトを作成する際の要件定義は、未来会社と開発会社との認識をすり合わせることをいいます。具体的には、業務フローやサーバーデザイン、決済方法に発送方法などといったサイト要件です。

特に業務フローは受注から発送までの流れを決める部分なので、業務ごとの流れに共通認識を持っておくようにしましょう。お互いの認識が異なると、言った、言わないでトラブルになるケースもあるため、定義付けは必ず行うようにしてください。

運用準備

ECサイトの開発が決まったら、以下の準備を始めましょう。

  • 商品や顧客データの移行や登録
  • メールフォーマットの確認
  • 運用ルールの確認
  • 保守会社との連携

ECサイトの開発が終わってから決めていては余計に時間がかかってしまうので、開発の進捗状況を確認しながら、運用準備を進めるのがおすすめです。何を決めればいいかよくわからないという方は、開発会社にどんな準備をしておくべきか質問すれば、教えてくれるでしょう。

テスト実施

ECサイトの開発と運用準備が終わったら、すぐにオープンするのではなく、しっかりと動くかテストを実施します。実際に利用者と同じ導線からアクセスして、商品の注文が問題なく行えるかチェックしましょう。

もし、エラーや動作が重いなどの問題点や気になる部分が見つかったら、開発会社に修正を行ってもらいます。それを何度も繰り返して、万全な状態でオープンできるようにするのがテストの重要な役割です。

オープン

テストを行って問題なくECサイトが動くことを確認できたら、ようやくオープンです。もし、URLを変更したのであれば、301リダイレクトを行い、以前のページからユーザーが移動できるようにしておきましょう。

またリニューアルをSNSやメールなどで告知して、ユーザーに来てもらえるようにするのも必要です。そこからは定期的にメンテナンスを行ったり、新しいコンテンツを追加したりしながら、より多くのユーザーに利用してもらえるように運用します。

リニューアルを成功させるポイント

リニューアルを成功させるポイント

ECサイトのリニューアルを成功させるためのポイントを4つ紹介します。ECサイトの開発前や運用中に、できるだけ準備や対策を行っていきましょう。

UI・UXを意識したサイトデザイン

UIは欲しい商品がすぐに見つかる使いやすさや、回避のしやすさを指します。UXはユーザーがサービスによって得られる体験を意味する言葉です。このようなUIとUXを実現するためには、表面的なデザインだけでなく、ユーザーが総合的に満足できるサイト設計にしなければなりません。

商品検索や購入がスムーズにできるか、新しい発見や欲しい情報が得られるかなど、まずは自社サイトの足りないところ、直したいところを探しましょう。商品が見つかりにくく、操作に時間がかかるだけでも離脱の原因となるので、ユーザーファーストなサイト設計が何よりも大切です。

そして問い合わせやサポートなど、商品購入後も活用できるサービスがあると、ユーザーに興味を持ち続けてもらいやすくなります。

コンテンツSEOを検討する

コンテンツSEOとは、質の高いコンテンツを継続的に発信し、Googleの評価アップと上位表示を狙う手法をいいます。商品を販売するECサイトには関係ないように思うかもしれませんが、商品の魅力を伝えるコンテンツがあると、より購入してもらいやすくなるでしょう。

たとえば固定客から人気の商品や流行の商品をまとめるページ、ユーザーの悩みを解決するページがあると、よりECサイトのコンテンツが充実します。他にも、商品の使い方を紹介するページを作成すると、よりユーザーに親切です。Googleのガイドラインをしっかりと守った上で、適切なコンテンツSEOを行っていけば、サイトの注目度もあがります。
コンテンツSEOとは?メリット・デメリット、手順やコツを紹介! コンテンツSEOとは?メリット・デメリット、手順やコツを紹介!

サイト規模拡大に備える

リニューアルをした結果、サイトのアクセス数が増えると、サーバーへの負荷も大きくなります。そのため、新しいサイトの規模拡大を想定した、サーバーがダウンしない環境を整えることも忘れてはいけません。

どんなに使いやすいECサイト設計でも、サイト内の動作が遅くなればその読み込み時間にストレスを感じたユーザーを中心として、離脱が起きてしまいます。会社の規模によってアクセス数も変化しますが、想定する数値よりもアクセス数が多くても対応できる、余裕を持たせるようにしましょう。

またコンテンツやシステムなど、何でもかんでも詰め込みすぎると、サーバーへの負荷が大きくなるので、削れるところは削る判断も必要です。

古いサイトから新たなサイトにデータが正常に移行できるか確認する

古いサイトが残っている状態で新しいサイトをオープンしてしまうと、ユーザーを混乱させると同時に、SEOの評価を下げてしまいます。そのような事態を避けるために、古いサイトから新たなサイトに、データが正常に移行できているか確認するのが大切です。

データがうまく移行できていない場合は、新しいサイトをオープンしてしまう前に、しっかりと処理を行うようにしましょう。このように故意のない失敗であったとしても、サイトの評価を下げる場合もあるので、サイトの移行は慎重に行うようにしてください。

ECサイトリニューアルの失敗例

ECサイトリニューアルの失敗例

ECサイトをリニューアルしたのにもかかわらず、結果につながらなかった失敗例を2つ紹介します。どんな企業でも起こりうる原因なので、同じような状態に陥っていないか確認しながら、リニューアルを進めていきましょう。

デザインのみ特化しすぎ

UIやUXを意識しないデザインのみに特化しすぎたサイトは、使いづらくなってしまい、逆にアクセス数を下げます。他社と差別化を図りたいからといって、デザイン性ばかり注力するのは、よくありません。デザイン性を重視するがあまり、ECサイトとして使いづらいのは、意味がないですよね。

また運用者側にとっても操作がしづらくなるため、更新するのも面倒な効率性に欠けたサイトになってしまいます。デザインにこだわるのは悪くありませんが、ECサイトには独自性や見やすさ、使いやすさのバランスを考えた設計が必要です。芸術作品を作っているわけではないので、多くのユーザーが満足してアクセスできる、商品の売上につながるサイトを目指しましょう。

リニューアル前のURLと全く別のURLにしてしまう

リニューアル前のURLと全く違うURLにしてしまって、これまでのSEO評価を引き継ぎできず、順位を大きく下げてしまうケースもあります。また、事前にリニューアルすることをユーザーに告知していても、その情報をが伝わりきっておらず「ECサイトが閉鎖してしまった」と勘違いされる場合もあるでしょう。

そのため、リニューアルをする際は、できるだけ同じURLで行うのがおすすめの方法です。URLを変更しなければならない事情があるときは、301リダイレクトを設定すれば、前URLにアクセスしたユーザーを新しいURLに誘導できます。

ECサイトのリニューアルに関するまとめ

ECサイトのリニューアルに関するまとめ

ECサイトをリニューアルする際は、ユーザーが増加しても対応できるサーバーと、より使いやすくスムーズに動作するような設計が大切です。また、他サイトと差別化を図るのも重要ですが、デザインばかりになってはいけません。そのため、ユーザーファーストを意識することで、GoogleからのSEO評価も高め、上位表示を狙いやすくなります。

またサイトを開発する際は、目的を明確にし、プロジェクトチームや開発会社と共通認識を持った上で、制作に取りかかりましょう。ECサイトのリニューアルにお困りの際は、ぜひ一度ニュートラルワークスにご相談ください。

監修者紹介

津久井 渉

津久井 渉

取締役

1991年生まれ。オーストラリアの高校を卒業後、その後イギリスで建築学科を卒業し、大学院ではデザインシンキングを専攻していました。楽天株式会社へ新卒で入社。トラベル事業部でマーケティング職に約3年間従事した後、2017年には株式会社LIGにWebディレクターとして転職。2019年よりニュートラルワークスへジョイン。これまでの多岐にわたる経験を元に最高なサイト作りはもちろんのこと、貴社のビジネス上の課題解決へ導きます。