Google広告には、ユーザーに対してより多くの情報を伝える広告表示オプションが用意されています。その1つである画像表示オプションは、2021年5月にリリースされました。まだ新しい機能なので、使用していない方や、使い方を考えている段階の方も多いでしょう。
しかし、上手に使えばCTRやCVRの向上にもつながりますので、積極的な活用をおすすめします。この記事では画像表示オプションの概要やサイズなどの規格、導入方法を説明しますね。
目次
画像表示オプションとは、Googleの検索結果に、テキスト広告と共に画像を表示できる機能です。リスティング広告で従来から表示されていたテキストの右下に、正方形や長方形の画像が加わります。その結果、広告見出し、説明文、URL、画像がユーザーに表示されるようになります。
テキスト広告との関連性の高い画像が表示されることによって、検索結果の画面内で目立ち、ユーザーの目を引くことができます。ユーザーに視覚的なアプローチをすることで、広告に気づき、注目してもらいやすくなるのです。Googleによれば、画像表示オプションの導入によって、クリック率が10%以上改善したとされています。
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画像表示オプションを使用するメリットは、従来の広告テキストに加えて画像が表示されることから生じます。主なメリットをみてみましょう。
これまでのリスティング広告は、テキスト情報のみで構成されていました。そのため、Googleの検索結果表示に埋もれてしまい、ユーザーの目にとまりにくいです。特に最近では、Googleが検索結果の情報量をリッチにする傾向があるため、余計に目立たなくなったと言えます。
広告もビジュアルでユーザーの視覚に訴える必要がでてきました。画像表示オプションを用いれば、画像を表示されることで視認性が上がり、ユーザーの目をひきつけることができます。
通常のリスティング広告や検索結果のリストはテキストなので、表示されるタイトルや文から情報を読み取ります。それに対して画像表示オプションを用いれば、広告に関連性の高い画像を通してユーザーにイメージを伝えることができます。
画像でユーザーに働きかけることで、文字を読むより理解が早く、商品やサービスについて瞬時に理解してもらえるのです。画面内で最初に目にとまることに加えて、広告文を補強してより詳しく伝えることもできます。
画像表示オプションによって、Googleの検索結果画面内で競合との差別化が図れます。ユーザーはGoogleで検索をした後、自分の目的に合ったWebサイトを探し、そのページに移動します。つまりGoogleに広告を出稿する際は、画面に並んだ検索結果と広告の中から、ユーザーに選んでもらう必要があるのです。
テキストだけの広告よりも、画像がついている広告の方が瞬間的に目をひきます。また、文章に加えて視覚的にも内容を理解しやすくなる効果もあります。そのためクリックされやすくなるのです。通常ならば検索や広告では上位表示された方が有利ですが、画像表示オプションを使っていれば、自社の広告よりも上位表示されているテキストだけの広告に勝てる可能性も上がります。
画像表示オプションを使用するには、Googleの設定した要件を満たす必要があります。Googleが公式サイトで示している要件は以下の通りです。
画像表示オプションでは、広告のキーワードと関連性が高い画像を20枚までアップロードできます。画像のサイズや仕様には厳格な規定があり、それを満たさなければ承認されません。画像制作時は以下の仕様を守ってください。
PNG、JPG、静止GIF
スクエア:1×1
横向き:1.91×1(推奨)
スクエア:最小300ピクセルx300ピクセル、推奨1,200ピクセルx1,200ピクセル
横向き:最小600ピクセル×314ピクセル、推奨1,200ピクセル×628ピクセル
5,120 KB
重要なコンテンツを画像の中央寄り 80% 以内に配置する。
画像表示オプションで使えるのは広告のキーワードとの関連性が高い画像のみと定められています。そのため、広告で扱う商品やサービスが明確でなかったり、イメージが異なる画像は承認されません。Googleは具体例として以下をあげています。
テキスト、またはグラフィックのオーバーレイを含む画像は使えません。例えば、商品画像にテキストで説明文を重ねるような画像です。また、ブランドのロゴを含む画像や、ブランドのロゴをそのまま画像にしたものも使えません。
空白部分が過度に多い画像や、商品やサービスの内容を示せない画像は使用できません。
複数の商品を並べて表示するような、撮影後の編集でコラージュ化または結合された画像は使えません。ただし、絵葉書や印刷カタログのように、商品やサービス自体が元々コラージュになっているなど、自然なものは使用可能です。
焦点があっておらず内容を識別できない画像、隠されているように見える画像は承認されません。
画像処理や編集フィルターによって、画像に変形や歪みがあり、何を示しているのか分かりにくくなってはいけません。
画像の一部だけが切り抜かれていたり、拡大されていたり、全体が見えないために何を示しているのか分かりにくいものも使用できません。
ヌード描写のある画像、性的な示唆を含む画像は承認されません。例えばリゾート地の広告であっても、肌の露出が多い水着の画像を使うことはできません。芸術的な意図の画像であっても同様です。
ただし、衣類をモデルが着用しているものでも、肌が過度に露出されていなければ認められます。また、水着や下着であっても、その商品だけが撮影されている画像や、マネキンを使用した画像ならば使えます。
出典:Google広告ヘルプ「画像表示オプションのフォーマットの要件」
画像表示オプションの設定方法は以下の通りです。
画像表示オプションでは、表示される画像によってユーザーの反応が異なります。より効果の高い画像を選ぶことで、広告効果の最大化を狙いましょう。画像選定のポイントには以下があります。
画像を通して、ユーザーにその商品やサービスの魅力を伝えることが大切です。そのためには、ユーザーが実際にその商品やサービスを使っている場面をイメージしやすい画像が有効です。
ジムであればトレーニングしている画像や、ヨガやスタジオレッスンなどの楽しさが伝わる画像が良いでしょう。結婚式場やウェディングサービスであれば、式中の幸せな様子の画像が効果的です。また、洋服などの商品であれば、実際に着ているモデルを撮影することで、使用イメージが伝わります。
「電動ドリルを買う人は、道具が欲しいのではなく穴が欲しいのだ」という有名な例があります。ユーザーにとっては商品やサービスそれ自体ではなく、その商品を利用した後に得られるものが大切なのです。そこで画像表示オプションでも、商品やサービスを利用した後で得られる効果がイメージできる画像が有効になります。
例えばジムの広告であれば、綺麗に引き締まったボディラインの人や、たくましく筋肉がついた人の画像があげられます。商品やサービスにお金を使うことには不安が伴うものなので、効果をイメージしてもらうことでユーザーに安心感を与えることができるのです。
画像表示オプションと似た機能に、動的画像表示オプションがあります。広告に画像が加わる点では同じですが、動的画像表示オプションでは、広告のランディングページから自動的に関連性の高い画像がピックアップされ、広告に表示されます。
テキストだけでは伝えにくいビジュアル情報を追加することで、広告の効果を高められることは、画像表示オプションと同様です。また、ランディングページをプレビュー的に見せることにもなるので、ユーザーが商品やサービスを理解しやすい点もメリットです。
また、設定するだけで自動的にランディングページから関連性の高い画像が抽出されて配信されるため、人的リソースが少なくても運用できることも特徴です。
ただし、画像表示オプションが設定されている場合は、画像表示オプションが優先されます。画像を作り込んで設定することができることや、各画像ごとに効果測定ができるため、画像表示オプションの方がきめ細かい運用が可能なためです。
動的画像表示オプションを使用するためには、2つの設定方法があります。
画像表示オプションと動的画像表示オプションを両方とも有効化している場合、画像表示オプションが優先されます。ただし、動的画像表示オプションがまったく表示されないわけではありません。運用結果に従って、効果の高かった方が次第に優先される仕組みです。そのため、Googleは画像表示オプションと動的画像表示オプションの併用を推奨しています。
画像表示オプションは設定方法も簡単で、広告のクリック率も向上させられる、非常に便利な機能です。検索結果画面でユーザーの目を引くことができ、商品やサービスの魅力を視覚的に伝えられます。リスティング広告でありながら、画像を追加することでディスプレイ広告的な効果を追加できるとも言えるでしょう。
ただし、画像を作り込んだり、効果測定を行ってブラッシュアップするには、時間とノウハウが必要です。自社内で人的リソースを確保してデータを蓄積できれば良いのですが、手が回りきらないことも多いでしょう。
そのような場合は、ぜひニュートラルワークスにご相談ください。広告運用、デザインや画像制作、その先のLP改善まで、幅広い専門家がお手伝いいたします。