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最終更新日: 2024.04.11

ドメインパワーとは?SEOでのドメイン評価の重要性と上げ方を解説

ドメインパワーとは?SEOでのドメイン評価の重要性と上げ方を解説

ドメインパワーとはWebサイトの信頼性を測る指標のことで、SEO対策では非常に重要な要素になります。
また、ドメインパワーはGoogleが公式に使っている名称では無く、SEO業界で使われている名称です。

近年のSEO対策ではコンテンツ制作に比重が置かれてドメインが軽視されがちですが、ドメインは現在のSEOでも欠かせない要素です。
本記事では、2003年からSEOに取り組んできた筆者が、ドメインについての考え方や重要な点について解説いたします。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

ドメインパワーとは検索エンジンにおけるWebサイトの信頼度を数値化したもの

ドメインパワーとは
ドメインパワーとはSEO業界において使われているドメイン評価のことで、Webサイトがどの程度の信頼されているかを表す数値のことです。

過去にはGoogleページランクというGoogleの共同創業者であるラリー・ペイジ氏が考案したWebページの重要性を決める数値があり、ページランクはGoogleツールバーという検索用ツールバーで確認できましたが、SEOのハックとして悪用されたことで現在では非公開となっております。
そこで、ページランクの代わりとなる指標を各SEOツールが算出して公開している数値がドメインパワーになります。
ドメインパワーは各SEOツールによって名称が異なり、Ahrefs(エイチレフス)社のツールではDR(ドメインレーティング)、Semrush社のツールではAS(オーソリティスコア)、Moz社のツールではDA(ドメインオーソリティ)という名称で呼ばれています。
Googleページランクとは?ページランク(PageRank)の調べ方や計算方法まで解説 Googleページランクとは?ページランク(PageRank)の調べ方や計算方法まで解説

ページランクはGoogle検索エンジンの基礎となるアルゴリズムです。良い論文は多くの論文から引用されるという考え方をWebサイトに置き換えた指標で、良いWebサイトは多くのWebサイトからリンクされるという考えを元にページランクの高いページから多くリンクされているページを評価するというものでした。現在はページランクは非公開ですが、このアルゴリズムはさらに複雑になり検索順位の決定に影響していると考えられます。

SEOにおけるドメインパワーの重要性

Google検索のアルゴリズムは非公開ですが、検索品質評価ガイドラインと呼ばれるGoogleが検索結果の品質を評価するためのガイドラインがあり、その中には「Trust(信頼性)」というワードが多数記載されています。
Googleはユーザーに有益な検索体験を提供するために、該当ドメインの運営者が信頼のおける組織であるか評価しています。Webは誰でも情報発信ができるので、情報の正確性や信頼性の判別が重要になりますが、Googleは様々な要素で該当ドメインの情報が信頼できるかを判断しています。ドメイン評価には、外部リンクやWebページでの言及などの外部評価と、企業/専門家といった専門性や信頼性などが関係していると考えられます。

例えば、オフラインでニキビ治療の説明をする場合、医療従事者の方が発信する情報と一般の方が発信する情報では医療従事者の方の発信する情報のほうが情報の信頼性は高いと考えられます。このように、オフラインでは「誰が」発信している情報か?という点は非常に重要です。この考え方と同じように、オンラインでも「誰が」発信しているか?という点が重要で、信頼性の高いWebサイト(ドメイン)が発信している情報は信頼できる情報なので、検索エンジンで上位表示されやすいという特徴があります。つまり、ドメインはオンライン上での情報発信者の信頼性を示す指標となります。

SEOにおけるドメインの考え方

ドメインパワーは相対評価

ドメインパワーは相対評価ドメインパワーは世界中のWebサイトとの相対評価で数値が決まります。ドメインパワーの数値は、Googleページランクのアルゴリズムを推察して設定されており、評価の高いドメインから被リンクを獲得することでドメインパワーが上昇します。ただし、多くのSEOツールが提供するドメインパワーはあくまでもリンクの価値を数値化した数値と考えられるため、サイトテーマの関連性などは指標化されていない可能性が高くあくまでも獲得している被リンクの数と質を数値化した指標と捉えたほうが良く、数値上には現れない被リンクのテーマ一致率などは考慮されていないと考えたほうが良いでしょう。

重要な指標はドメインパワーだけでは無い

重要な指標はドメインパワーだけでは無い
SEOではドメインパワーというワードが使われることが多いですが、実際の検索順位にはドメインパワー以外にページスコアも重要になります。実際に、Googleページランクは各ページごとの評価を表した指標でドメインごとのパワーを表した指標ではありません。Google側ではドメイン単位でスコアを付けている可能性は高いですが、少なくとも当時のGoogleツールバーで公開されていた数値は各ページに対する評価を10段階で評価した指標でした。

ページスコアはリンクジュースという考え方を元に数値化されています。リンクジュースに関する詳しい解説は下記をご覧ください。
リンクジュースとは?SEOのリンクジュースの仕組みやページランクとの関係を解説 リンクジュースとは?SEOのリンクジュースの仕組みやページランクとの関係を解説

ページスコアはサイト内から集まる内部リンクの数と質、外部サイトからリンクされる数と質で決まります。つまり、特定ページのSEOを強化するためにはサイト内からリンクを集約させ、外部からもリンクを獲得することが重要になります。ただし、ただリンクを集めれば良いというものでは無く、意味のあるリンクの集め方をする必要があります。具体的には、関連性の高いページ同士をリンクさせることで特定テーマでの評価が上昇して上位表示されやすくなります。

ページごとの検索順位を考える上では、ドメインパワーよりもページスコアが重要になるケースが多いのでこの関係性を正しく理解する必要があります。

ドメインを変更するとドメインパワーは下がる

ドメインを変更すると一時的にドメインパワーが下がることも
ドメインを変更する場合、301リダイレクトと呼ばれるリダイレクト処理を設定します。この処理はサイトの永続的な移設を検索エンジンに伝えるシグナルでドメインパワーも引き継ぐとされています。しかし、前ドメインから引き継ぐドメインパワーのうち約10%~15%程度を欠損すると言われています。
つまり移設先のドメインパワーは元のドメインパワーと比較して85%~90%程度になることになります。こうしたことから、特別な理由がない限りはドメインを変更することは避けたほうが良いです。また、301リダイレクトによるドメインパワーの欠損はURL変更も同じです。
例えばサイトリニューアルでディレクトリ階層を変更するとページURLは変更されますが、301リダイレクトを設定したとしても前述と同様にページスコアも低下します。
サイトリニューアルで検索順位が低下したというケースの多くは、URL変更によるページスコアの低下が原因です。(もちろんコンテンツも影響します)

このことから、サイトリニューアルや部分改修ではURLを変更せずに開発することが重要になります。


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ドメインを強くするには

ドメインを強くするには
ドメインを強化するためには、外部リンクの獲得とコンテンツ強化などが必要となります。ドメインパワーという観点だけであれば外部からの被リンクを獲得すれば良いのですが、ドメインを強化するという観点で考えるとコンテンツの専門性などその他の要素も考慮する必要があります。
下記にドメインを強化するために必要な指標をまとめましたので、ご参考ください。(あくまでも筆者が考える指標なので、参考程度にご覧ください)

一般的にドメインパワーと呼ばれる指標は被リンクの数と質で算出されていると考えられますが、Googleはその他様々な要素を加味した上で検索順位を決定しているので、ドメインパワーはあくまでも目安の一つと考えたほうが良く、実際にはそれ以外にドメインのテーマ性・専門性・情報網羅性なども重要となります。

ドメイン強化1. 被リンクを数多く獲得する

被リンクとは、自社サイトのURLが外部のサイトからリンクされることです。被リンクを多く集めているサイトは、外部から信頼を得ているWebサイトだと検索エンジンが認識するため、サイト評価が高まります。多くのWebサイトからリンクされているWebサイトは信頼できるWebサイトの可能性が高いという考え方があるため、多くのWebサイトからリンクを獲得することが重要です。
被リンクとは?SEOで重要な被リンクの調べ方と良質な被リンク獲得方法 被リンクとは?SEOで重要な被リンクの調べ方と良質な被リンク獲得方法

ドメイン強化2. 質の高い被リンクを獲得する

外部リンクというのは投票行為に近いものがありますが、同じ投票でも1票の価値は評価する側の権威性によって異なります。例えばミシュランガイドの評価と一般のグルメ雑誌のレストランに対する評価は同じ1票ですが、それが持つ意味は大きく異なります。オンラインの被リンクでも同じで、NASAにリンクされているロケット製造企業はそれだけで信頼性が高いと考えられます。このように、権威性の高いWebサイトから獲得した被リンクは大きな価値があります。

ドメイン強化3. サイテーションを獲得する

サイテーションとは、Webサイト上での言及のことです。要するにどれだけWeb上で話題となっているかを示す指標で、話題に上がるWebサイトはSEO観点で評価されると言われています。
例えば多くのSNSではリンクされない状態で特定の店舗やサービスが話題になることがあります。このような話題も評価の対象と言われており、より多くの方に言及されることがドメイン強化に寄与すると考えられていいます。
サイテーションとは?SEOとMEOにおける効果、獲得方法を解説 サイテーションとは?SEOとMEOにおける効果、獲得方法を解説

ドメイン強化4. 事業領域を一致させる

Googleが掲げる10の事実には、このように記述されています。

2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
Google は検索を行う会社です。検索に関する問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大級の研究グループを有している Google は、自分たちが何を得意としているのか、どうすればより良くできるのかを知っています。複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、すでに膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けています。検索分野で培った技術は、Gmail、Google マップなどの新しいサービスにも応用されています。Google は、これまで未開拓だった他の分野でも検索技術を活用し、ユーザーがさらに多くの情報にアクセスし利用できるようにすることを目指しています。

引用元:Googleが掲げる10の事実

上記のように、Googleは専門性を重要視しており、専門家が作る専門コンテンツが最も信頼性の高いコンテンツだと考えられます。つまり、Googleから評価されるドメインにするためにはドメイン単位でのコンテンツテーマは事業領域と関連性の高いものにすることが大切です。

ドメイン強化5. 関連被リンクを獲得する

そのテーマの専門サイトからの被リンクということも重要な要素の一つです。権威性が高くても全く関係無いテーマのWebサイトからのリンクよりも、関連性の高いWebサイトからの被リンクのほうが被リンクの質が高いといえます。なるべく関連性の高いWebサイトから被リンクを獲得することが、サイトの専門性の強化に繋がりドメイン評価が高まります。
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ドメイン強化6. 専門サイトと認識されるようにコンテンツを作る

Googleは特定の専門サイトが発信する専門情報を評価します。では、Googleに専門サイトと認識されるようにするためにはどのようにするべきでしょうか。答えは、特定領域の検索ニーズに対する回答を網羅することです。具体的には、特定テーマの検索ボリューム(ニーズ)が多いキーワードに対するコンテンツを網羅することで、Googleは特定テーマの専門家として認識してドメイン自体が特定テーマで評価され上位表示されやすくなります。
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ドメインパワーを計測できるツール5選

ここからは、ドメインパワーの計測に役立つツールを紹介します。

ahrefs

ahrefsは、ドメインパワーの計測をはじめ、競合サイトの各情報もチェックできるツールです。エイチレフスでは、ドメインパワーをDR(ドメインレーティング)と呼びます。

MOZ

MOZは、ドメインパワーを計測する際に会員登録が必要となりますが、他社サイトのドメインパワーを確認することも可能です。Moz社のツールではDA(ドメインオーソリティ)という名称で呼ばれています。

Semrush

Semrushは、様々な分析機能を持つ高機能なSEOツールです。SEM RUSHではドメインパワーをAS(オーソリティスコア)という名称で呼ばれています。

Majestic

出典:Majestic
Majesticは、トラストフローと呼ばれる指標でドメインの強さを比較できます。これはドメインパワーと類似した指標であり、ツールを用いることでカテゴリーごとの比較も可能です。

Rank Tracker

Rank Trackerは、ドメインパワーの比較が可能なため、自社サイトだけでなく競合分析にも役立ちます。キーワード調査のような機能もあり、サイト運営に役立つ機能がそろっています。

ドメインパワーとは?のまとめ

ドメインパワーとは?のまとめ

ドメインパワーはWebサイトの信頼度を示す指標です。Googleのドキュメントで頻繁に登場する信頼性に大きな関係があるものがドメインパワーなので、戦略的に強化することが大切です。
ただし、ドメインパワーの強化はきちんとした知識が無いとスパム行為と認識されてしまうため、ドメイン強化施策には一定のSEOに関する専門知識が必要となります。検索エンジンのスパムポリシーを正しく理解して、正しい手法でドメインを強化することが大切です。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
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Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
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