Webサイトの運用をしていると、「ドメインパワーについて知りたい」「サイト全体のSEO評価を上げたい」といった悩みを持つ方が多いのではないでしょうか?
また、既にSEO対策を実施されている方は特に、ドメインパワーという言葉を見聞きする機会も増えるでしょう。ドメインパワーとは、検索結果における表示順位に影響を与える要素のひとつです。難しく感じやすい内容ですが、効率的なSEO対策を進めるためにおさえておきたい概念です。
そこで本記事では、ドメインパワーについて以下のような観点から解説していきます。
この記事を読めば、ドメインパワーの基本についてSEOの観点から理解できるため、Webサイトでドメインパワーを意識した対策を始められるようになります。
これからWebサイトやオウンドメディアを立ち上げようと考えている方や、もっと影響力のあるサイトに育てたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
目次
まず、「ドメインパワー」について解説する前に、ドメインについて紹介しましょう。そもそもドメインとは、インターネット上の住所を意味します。例えば、本サイトであれば、「n-works.link」というドメイン名を使用しています。
また、ドメインにはいくつか種類があり、企業のページであれば「.com」のような形式や、国内向けのサイトでは「.jp」のような形式が多いです。このドメインを検索窓に入力すると、サイトのトップページに遷移できます。
そしてドメインパワーとは、サイトが検索エンジンからどれほど信頼されているかを表すものとなります。ユーザーが検索エンジンを使って何かを調べるとき、検索結果にはキーワードに関連したページが表示されますよね?
もちろんこれは検索したキーワードに対するコンテンツの関連度や情報の網羅性に応じて表示されますが、実はサイト全体の評価も関わっているのです。
サイトを立ち上げたばかりの頃は、検索エンジンからの信頼を獲得できておらず、評価が低い状態のため、ドメインパワーも小さいと言えます。そのため検索結果において、上位表示される可能性は非常に低く苦労するでしょう。
しかし検索エンジンからの評価が高まると、信頼されるようになり、ドメインパワーが大きくなります。評価基準は更新頻度やコンテンツの質、獲得している被リンクなどさまざまです。
つまり、検索エンジンからの信頼が大きく、ドメインパワーが強いサイトほど力を持ち、上位表示されやすいということを意味します。
ドメインパワーがSEOにおいて重要だと言われる理由は3つあります。
ここからはそれぞれの観点から解説していきます。
1つ目の理由は、現在ではドメインパワーがGoogleページランクの役割を果たしているからです。2016年までGoogleには「ページランクスコア」というものが表示されていました。
ページランクスコアとは、その名の通りWebページに対してGoogleが決めた評価のことです。これは10段階で評価されるもので、ページランクが高ければ高いほど検索結果の上位に表示されやすかったのです。
ところが2016年以降、ページランクスコアは表示されなくなくなったものの、ドメインレーティング(DR)やドメインオーソリティ(DA)といったページランクの代替となる指標は残っており、ドメインパワーはページランクスコアの役割を果たしていると考えられます。
ページランクスコアが表示されていた時代も、基本的にページランクが高いサイトはドメインパワーが強いのと同義とみなされていました。そのためページランクが表示されなくなった現在も、ドメインパワーはSEOで重要な指標の一つとして考えられているのです。
2つ目の理由は、コンテンツが検索上位に表示されやすくなるからです。
検索エンジンは、ユーザーの役に立つと期待できるページやコンテンツを上位に表示させたいと考えます。そのため検索結果で上位表示させるには、評価に値すると判断を受ける必要があります。
また、前述のとおりドメインパワーはかつてのページランクスコアと同じような役割を果たしています。そのため、ドメインパワーが強ければ強いほど、検索結果の上位に表示されやすくなるのです。
例えば、2つの類似コンテンツがあったとしましょう。この場合、ドメインパワーの強いページのほうが優先的に上位表示される傾向にあります。これはドメインパワーが強いサイトのほうが、それだけサイトの評価も高いと見なされるからです。
ページの評価はさまざまな要素により決定されますが、「信頼できるサイトのページ・コンテンツは同じく信頼できる」という判断基準があると考えられます。そのため検索結果の上位は、有名サイトやサービスのコンテンツが独占するケースがほとんどです。これらのページはサイトの運営歴が長い、獲得している被リンクが多いなどの理由により、検索エンジンからの信頼を獲得しています。すなわちドメインパワーが強い状態です。
サイトとして持つドメインパワーの大きさが、検索結果に強い影響を与えています。
そして3つ目の理由は、検索エンジンに早くインデックスされる傾向があることです。ここでいうインデックスとは、Webページが検索エンジンのクローラーによって登録されることを指します。インデックスを受けていないWebページは、検索エンジン側が存在を認識していないため、検索結果に表示されません。
SEOで勝負をするためには、Googleからのインデックスが必要不可欠であり、インデックスされることで、初めて検索結果に表示されるようになります。
検索エンジンはインデックスを行う際、ドメインパワーが強いサイトを優先的に巡回します。そのため、ドメインパワーが強いと検索結果に早く表示されやすくなるのです。
ドメインパワーを強くするには、以下のような施策が有効です。
ここからは、それぞれの方法について解説していきます。
良質な被リンクを獲得すると、ドメインパワーが強くなります。そもそも被リンクとは、自社サイトのURLが外部のサイトに掲載されることを指します。こうした被リンクを多く集めているサイトは、外部からの信頼を得ていると検索エンジンが認識するため、サイトの評価が高まるのです。
ただし、被リンクが欲しいからといって、リンクのみを羅列するようなサイトを制作したり、関連性の低いサイトからの被リンクを集めると、かえってペナルティを受けるリスクが高まります。
良質な被リンクを獲得するには、ある程度評価を得ているサイトにリンクを貼ってもらう必要があります。
具体的には、自社サイトと相性のいいサイトにURLを掲載してもらうということ。例えば自社がバターを製造している場合、レシピサイトなどに企画を持ち寄り、バターを使ったレシピを考案し、掲載してもらいます。その際、自社のバターの商品情報について相手のページにリンクを設置してもらうのです。このような関係性であれば良質な被リンクを獲得しやすいでしょう。
ドメインパワーを高めるには、コンテンツの質と量を高めることも大切です。質の高いコンテンツとは、ユーザーにとって役に立つ情報が記載されているコンテンツのこと。また、質の高いコンテンツの量を増やすことで、サイトの評価は高まります。
質だけでなく量にも意識を向けていくのは大変ですが、ドメインパワーを高めるという点では重要です。どんなに質の良いコンテンツを公開しても、量の点で他社に劣れば、競合サイトに負けてしまいます。逆もまたしかりで、コンテンツの量が多くても、質が低ければ評価されません。
なお良質なコンテンツの作成は、ドメインパワー向上だけでなく、アクセスを集める施策としても効果的です。SEO対策を進めるためには、コンテンツ作成の量と質を特に重視する必要があります。
ドメインパワーはサイトの運営期間にも左右されます。運営期間が長い方が、サイトの評価が高まるのです。そのため、これからドメインパワーを高めたいと考えている場合は、今使っているドメインを長く利用しましょう。
特にWebサイトの集客がうまくいかず、フルでリニューアルを考えている場合は、ドメインは変えずに使い続けた方がいいです。新しくすると初めからドメインパワーを強化しなくてはならなくなるため、二度手間になってしまいます。
新たにドメインを取得し、サイトの運用を始める場合は、初めのうちはコンテンツ量や被リンク数などが少ない状態が続きます。Googleはサイトの更新頻度やコンテンツ、被リンクの内容などから、サイトが信頼できるか否かを判断するため、立ち上げたばかりのサイトには、Googleからの信頼を獲得できるような要素がありません。結果として、すぐにドメインパワーを高めることは難しいため、ある程度の時間が必要と考えておくと良いでしょう。
サイトの更新頻度もドメインパワーに関係しています。いくらドメインパワーが強くても、1年間更新が途絶えてしまったら、ドメインパワーは落ちてしまうのです。
そこで対策として、更新頻度を高める工夫をしてみましょう。例えば1ヵ月に数回程度しか更新していないのであれば、1ヵ月に10回は更新するなど、現状よりも更新頻度を多くしてみてください。
ただし、ただ闇雲に更新をすればいいわけではありません。前述のとおり、コンテンツはあくまで質が重要です。そのため、中身がないようなコンテンツを増やして更新頻度を上げても意味がないのです。あくまでクオリティーの高いコンテンツをアップするように心がけてください。
サイトへのアクセス数を増やすことで、ドメインパワーは強くなります。なぜなら、アクセス数の多いサイトは、ユーザーにとって需要が高く、評価を得ているサイトとして信頼されるためです。
アクセス数を増やすには、何よりもユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツの作成が必須ですが、そのほかにもアクセス数の増加が期待できる施策には、さまざまなものが存在します。施策の例をいくつか紹介します。
アクセス数を増やす施策を進めるうえで、絶対に欠かせない要素がユーザー目線です。ユーザー目線を第一に、使いやすく質の高いサイトを実現させましょう。
またSNSや広告出稿を用いることで、より多くの人にコンテンツの存在を知ってもらえます。SNSはGoogleとは異なるアルゴリズムを用いるため、コンテンツに興味を持っていそうなユーザーに届きやすいです。
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ドメインパワーを強くする際は、以下のような場面でいくつか注意点があります。
ここからはシーンごとに注意点を紹介していきましょう。
中古ドメインを使用する場合、そのドメインが持つ過去のサイト評価をそのまま引き継ぐことになります。そのため、中古ドメインを購入する際は、そのドメインが持っている評価を必ず確認しましょう。
中古ドメインはドメイン歴が長く、すでにドメインパワーを獲得している状態です。そのため、ドメインパワーがない新規ドメインではなく、中古ドメインを活用してサイトを開設したいと考える方もいるでしょう。
中古ドメインが過去に高い評価を受けていればプラスに働きますが、中には、スパム行為などによるペナルティを受けているものも存在します。そのようなドメインを購入すれば、ドメインパワーが高いどころかSEOにいい影響を与えません。最悪の場合は、Googleからまったくインデックスされない、信頼回復に時間がかかるなどの事態が起こり得るのです。
そのため、中古ドメインを購入する場合は、事前にチェックツールを用いて評価を確認するなどの対策が必要です。
被リンクを集める場合は、「良質な被リンク」であることを意識してください。関連性が低い、あるいはコンテンツの質が悪いようなWebサイトからの被リンクには期待できません。
ドメインパワーの大きさは、被リンクの数や質にも左右されるため、被リンクの獲得が重要と考えてしまいがちですが、被リンクを集めること自体を目的としないようにしましょう。Webサイトとしての信頼を高めるうえでの、本当に大切な要素ではありません。
また、数が多ければいいというものでもありません。
そのため、関連性が高くユーザーにとって役立つようなページにリンクを掲載してもらうように意識しながら、被リンクを集めていきましょう。
ドメインを変更する際は、以下2つの注意点が発生します。
1つ目の注意点は、新ドメインに切り替わるのに時間がかかることです。後述しますが、Googleによると、約2週間〜3ヵ月かかるとも言われています。そのため、ドメインを切り替える際は、リダイレクト設定を行ってください。
そして2つ目の注意点が、一時的にサイトの評価が下がってしまうことです。ドメインは運用期間が長いほど、ドメインパワーが強くなる傾向にあります。そのため、ドメインを新しくすると、パワーが弱まるのです。こうした特徴を踏まえ、本当にドメインを変更してもいいか、事前にしっかり検討してください。
新規でWebサイトを立ち上げる場合、どのようにドメインを運用すればいいのか悩む場合があるでしょう。
そこでここからは、以下2つの観点から注意点を解説します。
独自のドメインと共有ドメインには、それぞれ以下のような特徴があります。
独自のドメイン | 共有ドメイン | |
---|---|---|
概要 | 世界にひとつしかないドメイン | サービス会社が運営するドメイン |
例 | n-works.link | cooking.abcblog.ne.jp fashion.abcblog.ne.jp cafe.abcblog.ne.jp |
メリット | ・SEO対策ができる ・SEO対策ができる |
無料で利用できる |
デメリット | 運営コストがかかる | 運営がなくなるとサイト自体がなくなることがある |
上記の特徴を踏まえると、企業として長く運用する場合は、独自ドメインを利用することをおすすめします。その理由はSEO対策ができ、かつサイト自体がなくなることはないからです。
新ドメインとサブドメインには、それぞれ以下のような特徴があります。
新ドメイン | サブドメイン | |
---|---|---|
概要 | 新しい独自ドメイン | 独自ドメインに紐づいたドメイン |
例 | n-works.link | blog.n-works.link |
メリット | 他の自社サイトと切り離して運営できる | ・一括で運営できる ・コストが安く済む場合がある |
デメリット | ・コストが高くつく ・運営の手間がかかる |
独自ドメインの評価が悪くても引き継いでしまう |
上記の特徴から、所有しているサイトと異なるジャンルのサイトを立ち上げる場合は、新ドメインを利用することをおすすめします。独自ドメインはそれ単体で一つのテーマを持っているため、サブドメインで複数のコンテンツを運用するのは難しい場合があるからです。
一方、所有しているサイトと関連したテーマでコンテンツを作る場合は、サブドメインを利用することがおすすめです。サブドメインには一括で運営できたり、コストが安くなったりするメリットがあります。そのため、よほどテーマが異なっていない限りは、サブドメインを採用したほうがいいでしょう。
ただし、独自ドメインの評価が悪いとそのまま評価を引き継いでしまいます。その場合は、新ドメインに切り替えたほうがいいでしょう。
検索結果で上位表示させるためには、網羅的なSEO対策が必要です。ドメインパワーを高めるための施策だけに集中せず、SEOに関する幅広い施策を実施しましょう。
検索結果はドメインパワーだけでなく、さまざまな要素によって決定されます。そのため特定の要素だけを強くしても、他の要素が原因で思うように順位が伸びないケースが起こり得ます。ドメインパワーを無視するのは危険ですが、かといってドメインパワーだけを強くしても意味がないのです。
SEO対策として、以下のような方法があげられます。
かなりの種類がありますが、いずれも検索結果の順位を上げるために必要な施策です。網羅的でバランスの良いSEO対策が求められます。ドメインパワーに限らず、特定の要素に関する施策だけを進めることは避けましょう。
新しいドメインの場合、ドメインパワーが0の可能性があります。0という数値を見ると焦ってしまうかもしれませんが、サイトを立ち上げたばかりの頃は特に問題ありません。
取得したばかりのドメインは、検索エンジンから獲得した評価が一切存在しない状態です。
ドメインパワーは検索エンジンから獲得した評価や価値を数値化したものであるため、新しいドメインで0なのは当然といえます。このような理由から、新しいドメインならドメインパワーが0でも心配いりません。
コンテンツの作成や改善などの更新を続けるうちに、ドメインパワーの数値がどんどん大きくなるでしょう。ドメインパワーを高めるために、出来る施策を地道に重ねていくと良いです。
どんなドメイン名かどうかはSEOに直接的な影響はない
ドメイン名がSEOに与える直接的な影響はありません。こちらはGoogleのスタッフであるジョン・ミューラー氏が明言しています。
ドメインはピリオド(.の記号)により複数の要素に分割されますが、そのうちもっとも右にあるドメイン要素をトップレベルドメインと呼びます。トップレベルドメインには多くの種類がありますが、知名度や使用率はものによって差が大きいです。
そしてジョン・ミューラー氏は、トップレベルドメインの内容は検索順位に影響を与えないと言及しています。すなわちどのトップレベルドメインを使用しても、検索順位の変動は起きないのです。
直接言及されているのはトップレベルドメインのみですが、ドメイン名は全体的にSEOに影響は与えないと考えられます。
しかし実際には、サイト名と同じもしくはサイトのテーマに合っているなど、わかりやすいドメイン名の方が好ましいといわれています。わかりやすいドメイン名はユーザーがサイトについてイメージしやすくなるため、ユーザビリティが高いといえるでしょう。すなわちユーザーファーストなサイトにつながるのです。
Googleはユーザーファーストなサイトを高く評価する傾向があります。したがってわかりやすいドメイン名が、間接的にSEO効果につながる可能性が高いです。
ドメインを変更した場合、旧ドメインで獲得したドメインパワーが引き継がれるまでに時間がかかる可能性があります。ドメイン変更により、一時的にドメインパワーが下がるケースがあるのです。
ドメインパワーが下がる可能性について、過去にGoogleスタッフのジョン・ミューラー氏が言及しました。
ドメイン変更によりURLが変わった場合、新たなURLに転送するために301リダイレクトを設定します。この301リダイレクトでは旧サイトの情報を新サイトに引き継ぎできますが、獲得済みの評価が完全に反映されるにはタイムラグがあるようです。
あくまで反映に時間がかかるだけで、獲得したドメインパワーが消えてしまうわけではありません。時間が経過すれば、もとのドメインで獲得していた数値まで回復します。したがってドメインパワーが一時的に下がっても、仕方のない現象のため焦らずに回復を待ちましょう。
ドメインパワーが反映されるまでの詳しい時間は後述します。
ドメインを変更し301リダイレクトを設定した場合、新しいドメインがドメインパワーを得られるまでの期間は約3〜4ヶ月と考えられます。
ただしURLが変わり301リダイレクトを設定しても、ドメインパワーが短期間で回復するケースもあるようです。たとえばHTTPからHTTPSに変更するケースなら、URLが変わってもサイト構造に大きな変化はありません。そのためドメインパワーなど獲得済み評価の引き継ぎは、2〜3週間という短期間で済むようです。
一方でドメイン名やファイル名の変更など、サイト構造が大きく変わる場合には、引き継ぎに時間がかかります。この場合は前述したように、長い場合は4ヶ月近くという期間が必要です。
ドメインパワーが重要といっても、数値の目安がわからなければ効果的な対策ができません。ドメインパワーの平均目安について紹介します。
ドメインパワーはさまざまなツールによって計測でき、ツールによって数値が異なります。
有名ツールのひとつであるAhrefsの場合、目指すべき数値の目安は30〜50程度です。
Webサイトを立ち上げ運用し始めたばかりの頃、数値は10〜30といわれています。その後3年ほど本格的な運用を続けると、数値が50ぐらいに上がるようです。そのためドメインパワーを強める施策を進める場合、まずは30〜50を目標にすると良いでしょう。
なおGoogleやTwitterなど、世界的に知名度が高く利用者が多いメディアの場合、100に近い数値を誇ります。これが国内のみで知名度を誇る大手メディアになると、数値は90近くまで下がってしまいます。このように知名度の高さがドメインパワーに与える影響は非常に強いです。
よほどの大規模または知名度でない限り、目指せるドメインパワーには限界があると考えられます。
ドメインパワーをチェックするにはツールが有効です。ツールには無料と有料があり、それぞれメリット・デメリットがあります。ツールの詳細については、「無料でドメインパワーをチェックできるツール例」の章と、「無料でドメインパワーをチェックできるツール例」の章でご説明します。
ドメインパワーをチェックする際には、以下のように参考になる指標があります。
それぞれの指標について解説していきます。
ドメインオーソリティとは、「DA」とも呼ばれる指標で、検索エンジンのランキングスコアのこと。これは海外のSEO会社Moz(Mozilla)が2004年に開発した指標で、Webサイトが検索結果ページにランクインする可能性を予測しています。
DAの指標はページランクスコアよりも細かく、1から100までの数字で評価されます。そのため、他社のWebサイトと比較したり、検索結果の上位順について分析したりする際に役立ちます。ただし、これはあくまで予測で付けられた評価であるため、実際の検索順位を決めるために用いられている指標ではありません。
一方ドメインレーティングとは、主にahrefsで使用されている指標です。これは「DR」とも呼ばれ、競合サイトとスコアを比較する際に役立ちます。
ahrefsによると、この指標は絶対的なスコアとして判断しないように呼びかけています。あくまで相対的なスコアであるため、例えば「スコアが20だから質の低いサイトだ」などとは判断できません。
初めてツールを用いてドメインパワーをチェックする際は、無料のものから取り入れてみてください。無料のツールには以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・コストをかけずに利用できる ・気に入らない場合別のツールに切り替えやすい |
・利用できる機能が少ない ・サポートが充実していない |
ここからは、無料で利用できるツールを2つ紹介します。
出典:MOZ
MOZは海外のSEO会社であるMozillaが運営しているツールです。海外のSEOツールの中でも認知が高く、信頼できるツールとして知られています。MOZの特徴は以下の通りです。
会員登録 | あり |
---|---|
一括検索機能 | なし |
比較機能 | なし |
その他の機能 | キーワード分析ツール SEO調査機能 |
MOZの特徴は、無料でドメインパワーを確認できること。会員登録が必要ですが、誰でも確認できるため大変便利です。また、他社サイトのドメインパワーを確認することもできます。
ただし無料版の場合は、1日10回までなどの利用制限があります。そのため、どんなツールなのか試したい場合や、なるべくコストを抑えて運用したい場合に向いています。
また、こちらは海外版になるので、基本的にはメニューが英語となっています。使いこなすにはある程度時間がかかるかもしれません。
パワーランクチェックツールは、株式会社アクセスジャパンが運営しているツールです。国内のツールなので、日本語で操作ができ安心です。ツールの特徴は以下の通りです。
会員登録 | なし |
---|---|
一括検索機能 | なし |
比較機能 | あり |
その他の機能 | 価格チェックツール 相場チェックツール |
パワーランクチェックツールの特徴は、会員登録をせずに利用できること。さらに比較機能があるため、一度に複数のサイトのドメインパワーを確認できます。
さらにドメイン価格を確認することも可能なので、ドメインを販売したり、中古ドメインを購入したりする際に役立ちます。
有料ツールを用いると、さらに詳しくドメインパワーをチェックできます。有料のツールには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・無料ツールより充実した機能を利用できる ・サポートが充実している |
・コストがかかる ・他のツールに切り替えにくい |
有料ツールについては、以下のようなものが代表的です。
ここからは、それぞれのツールについて解説していきます。
出典:ahrefs
ahrefsは海外の同名の会社が運営しているSEO分析ツールです。世界的に有名なツールで、メニューが日本語に翻訳されているため、日本人にも使いやすいです。ahrefsの特徴は、以下の通りです。
会員登録 | あり |
---|---|
一括検索機能 | あり |
比較機能 | あり |
その他の機能 | キーワード検索 サイト監査 |
ahrefsの特徴はDRという指標を確認できること。DRは実際に検索結果に反映されるものではありませんが、ある程度指標を確認できるため便利です。さらに他社のDRとの比較も行えるため、自社サイトの分析にも役立ちます。
また、ahrefsにはサイト運営に役立つ機能が他にもあります。自社サイトの情報だけでなく、競合サイトのリンク分析や想定流入キーワードなどの幅広い情報が集められます。
出典:Majestic
Majesticはイギリスにある Majestic-12 Ltdという会社が運営しているツールです。被リンク解析を中心としたチェックツールで、以下のような特徴があります。
会員登録 | あり |
---|---|
一括検索機能 | あり |
比較機能 | あり |
その他の機能 | キーワード調査 被リンクチェッカー |
Majesticでは、「トラストフロー」と呼ばれる指標でドメインの強さを比較できます。これはドメインパワーと類似した指標で、ツールを用いればカテゴリーごとに比較することも可能です。そのため、競合サイトを発見することもできるでしょう。
他にもツールを用いて被リンクを確認することもできます。一括で被リンクをチェックできるので、効率的な運用が可能です。
出典:Rank Tracker
Rank Trackerは、株式会社ネットオンが運営しているツールです。これは日本製のツールであるため、メニューや説明が日本語なので安心して利用できます。ツールの特徴は以下の通りです。
会員登録 | あり |
---|---|
一括検索機能 | なし |
比較機能 | あり |
その他の機能 | ランクトラッカー キーワード調査 |
Rank Trackerは海外のツールと同じように、ドメインパワーの比較が可能です。そのため、競合分析や自社サイトの分析に役立ちます。また、その他にもランクトラッカーやキーワード調査のような機能もあり、サイト運営に役立つ機能がそろっています。
Rank Trackerは、海外のツールにひけを取らないくらい充実しているツールです。海外製のツールは不安に感じる方や、何かあった場合には日本人に対応してもらいたいと思う方におすすめです。
この記事では、ドメインパワーについて紹介していきました。ドメインパワーとは検索エンジンからサイトがどれほど信頼されているかを表す力のことで、SEOにも重要な要素となっています。
しかしながら、ドメインパワーは一朝一夕では高まりません。質の高いコンテンツを定期的に増やすことで、徐々にパワーは高まります。そのため、ドメインパワーをあげることだけに必死にならず、サイト全体を見ながら対策していきましょう。長期的な目線でサイトを運営していくこともSEOでは重要です。
もしドメインパワーについてお困りであれば、外部の専門家へ相談すると効果的です。
ニュートラルワークスはWebサイトに関する幅広いサービスを提供しています。Webサイトの改善コンサルティングをはじめ検索流入数を約34倍、獲得件数を約23倍に増加させた実績も有します。
ドメインパワーなど、SEOに関するサポートサービスも可能です。無料相談も受け付けていますので、お悩みの方はぜひお気軽にお問い合わせください。