マーケティング

最終更新日: 2021.09.22 (公開: 2021.09.22)

広告運用で重要なCPAとは?適切な目標設定や計算方法を徹底解説

広告運用で重要なCPAとは?適切な目標設定や計算方法を徹底解説

「CPA」とは、CV(コンバージョン)を1件獲得するためにかかる費用のことで、広告運用の成果指標のひとつです。CVはマーケティングの「最終的なゴール」を意味し、資料請求や問い合わせなど、施策によってさまざまな種類があります。

CPAはいわば広告運用のコストパフォーマンスを示す数値なので、マーケティングを効率化するためにはCPAの改善が欠かせません。しかし、CPAは他のよく似た用語との違いが紛らわしかったり、どのように扱えばいいか分かりにくかったりすることもあります。

この記事では、広告運用を行う上で欠かせないCPAの概要や重要性、計算方法や具体的な改善策について解説します。広告運用の改善を検討するときの参考にしてみてください。

CPA(顧客獲得単価)とは広告効果を示す指標

CPA

「CPA(Cost Per Acquisition)」とは、「顧客獲得単価」を意味する用語で、広告運用の効果を示す指標です。「獲得単価」や「成果単価」と呼ばれることもあります。このCPAは、広告で「CVを1件獲得するために必要な費用」を表し、広告運用において極めて重要な指標です。

CVの定義はマーケティングの目的や施策によってさまざまですが、簡単に言うと広告の「最終的な目標」のことです。つまり、企業側がユーザーにとってほしい行動を指します。例えば、資料請求や問い合わせ、メールマガジンへの登録などです。これらのCV1件あたりのコストがCPAとなります。

CPAの詳しい計算方法は後述しますが、CPAは「広告費」を「CV数」で割ると算出できます。例えば、10万円の広告費で10件の資料請求を獲得できた場合は、CPAは1万円となります。広告運用の効率が高ければ、CPAの数値は低くなります。つまり、CPAは広告運用のコストパフォーマンスを示す指標だということです。

ただし、CPAとよく似た用語は複数あるため、意味を混同してしまわないように注意が必要です。ここでは次の3つの観点から、CPAの意味について掘り下げていきましょう。

  • CPOとの違い
  • CPCとの違い
  • ROASとの違い

CPOとの違い

「CPO(Cost Per Order)」とは、「注文件数1件あたりにかかる費用」を意味する指標です。CPOは「広告費」を「受注数」で割ると算出できます。例えば、100万円の広告費で100件の受注があった場合は、CPOは1万円となります。

先ほどのCPAとよく似ていますが、CPAが全てのCVに適用されるのに対し、CPOは実際の発注に限られています。つまり、CPOには資料請求数やメルマガの登録数は含まないということです。広告のCVが商材販売であれば、CPAではなくCPOを使用することもできます。

CPOは販売価格や、広告費を設定する際の指標にもなります。例えば、CPOを原価として織り込んでおけば、より安定した収益を確保できます。逆に販売価格や販売予定数が決まっている場合は、1件あたりの受注にかけられる広告費を逆算できるので便利です。

CPCとの違い

「CPC (Cost Per Click)」とは、「Web広告のクリック1回あたりにかかる費用」を意味する指標で、「クリック単価」と呼ばれることもあります。検索エンジンと連動している「リスティング広告」の費用対効果を測る指標として、CPCは活用されています。

CPCは「広告費」を「クリック回数」で割ると算出できます。例えば、Web広告を10万円で出稿してクリック数が1,000件あった場合は、CPCは100円となります。CPAとは異なり、CPCは「広告のクリック数」だけに適用される指標であることに注意が必要です。

CPCには間違って広告をクリックした回数も含まれるため、必ずしも購買アクションを伴うわけではありません。また、競合率が高いキーワードでは、CPCが高くなる傾向があります。場合によってはCPAの方が、効果測定に適切な指標となるでしょう。

ROASとの違い

「ROAS(Return On Advertising Spend)」とは、「広告費用の回収率」を意味する指標で、「ロアス」と読みます。ROASは広告費用から得られた利益の倍率を示すため、ROASを算出することにより、広告費1円あたりの売上額が分かります。

ROASは「広告による売上額」を「広告費」で割り、さらに「100」を掛けることで算出できます。例えば、売り上げが100万円で広告費が10万円の場合は、ROASは1,000%(10倍)となります。つまり、広告費1円で10円の利益を得られるということです。

CPAはCV1件あたりにかかる費用を示すため、ROASとはまったく違った指標です。しかし、後述するようにCPAとROASを組み合わせると、広告運用の本質的な費用対効果を測れます。ROASはCPA同様に、広告運用において重要性の高い指標です。

CPAの重要性と必要な理由

CPAの重要性と必要な理由

CPAは広告を運用するマーケティング施策において、極めて重要な役割を果たします。なぜなら、CPAは広告費用の設定や見直しなど、戦略設計に効果的だからです。マーケティング施策の運営には、広告コストと収益のバランスをとる必要があります。CPAはコストパフォーマンスを示す指標なので、広告運用の効率を評価して改善に生かすことができます。

CPAの数値は低ければ低いほど、獲得できる利益が増えます。これは、単純にCV数や売上高だけを見ていると、見逃してしまう情報です。例えば、CV数が高くて売上が増えたように見えても、そこに多額の広告費がかかっているとCPAの数値は高くなります。実質的な収益は少ないため、コストパフォーマンスの悪い広告施策ということになります。

複数の広告を出稿している場合は、どの広告により費用をかけるべきかも分かります。例えば、リスティング広告とディスプレイ広告の双方を出稿している場合は、CPAが低い方の広告費を増やすことが大切です。このような戦略設計を行うと、収益性の高いマーケティングができます。以上のように、CPAは広告運用の改善に効果的で、重要性の高い指標です。

限界CPAと目標CPAによる2つのCPA設定方法を解説

限界CPAと目標CPAによる2つのCPA設定方法を解説

CPAは「KPI (重要業績評価指標)」のひとつです。何らかのマーケティング施策を実行する際は、プロセスごとの成果を評価するためのKPI設定が欠かせません。広告運用を行う際も、次の2つのCPAを活用して目標を設定するようにしましょう。

  • 限界CPAを設定
  • 目標CPAを設定

「限界CPA」とは、「1件の売上を獲得するために広告にかけられる費用の最大値」のことです。商材1点を販売したときに、収支のバランスが「プラスマイナスゼロ」になるギリギリのラインが、限界CPAの数値となります。

一方で「目標CPA」とは、「1件の売上を獲得するために広告にかける費用の目標値」を指します。こちらは限界CPAから「利益として残したい金額」を差し引いたもので、実際にかける広告費は目標CPAを基準として考慮します。

ただし、限界CPAと目標CPAの算出方法は、WebサイトのCVが「購買」かどうかという点によって異なります。そのため、本章では次の2種類のパターンに分けて、CPAを設定する方法や注意点について詳しく解説します。

  • サイトで売上が発生する場合
  • サイトで売上が発生しない場合

サイトで売上が発生する場合

WebサイトのCVが「商材購入」の場合は、サイト上で売上が発生します。このケースでは、広告にかけられる費用の最大値を示す「限界CPA」を算出してから、利益マージンを確保した「目標CPA」を設定します。限界CPAの計算方法は次のとおりです。

限界CPA = 商品単価 – 原価(各種経費や人件費を含む)

例えば、商品単価が20,000円で原価が12,000円の場合は、限界CPAは8,000円となります。ただし、原価は材料費や光熱費、人件費や経費などを含めたトータルの金額で算出することが大切です。また、定期購入が前提となっている場合は、定期購入の割引も考慮に入れないと正確な数値が出ないので注意が必要です。

限界CPAを算出した後は、「利益として残したい金額」を考慮に入れましょう。なぜなら、限界CPAギリギリのラインで広告費を出すと、利益が全く出なくなってしまうからです。そのため、限界CPAはあくまで上限値として考慮しておき、次のようにマージンを差し引いて、目標CPA(実際に使用できる広告費)を算出します。

目標CPA = 限界CPA – 確保したい利益

先ほどの例で1件の売り上げごとに3,000円の利益を確保したい場合は、限界CPAは8,000円なので実際に使える広告費は5,000円となります。ただし、商材が複数ある場合はCVごとに売上が異なるため、CPAでは目標設計を行いづらいこともあります。そのようなケースでは、先ほど解説した「ROAS」を活用する方が効果的です。

サイトで売上が発生しない場合

WebサイトのCVが「資料請求」や「問い合わせ」、「メルマガ登録」などの場合はWebサイトで売上が発生しません。このケースでも先ほどと同様に、まずは「限界CPA」を算出してから「目標CPA」を設定します。限界CPAは下記のように、「成約率」も考慮に入れることが重要です。

限界CPA = [商品単価 – 原価(各種経費や人件費を含む)] × 成約率

WebサイトのCVが購買以外の場合は、CVを行った人が実際に商材購入の段階まで進まなければ、実際に売上が発生することはありません。そのため、CV数の何割が購買アクションを起こすのかを示す、成約率の想定が必要となります。

例えば、CV10件のうち成約が3件であれば、成約率は30%です。したがって、商品単価が30,000円で原価が15,000円、成約率が30%の場合は限界CPAが4,500円となります。限界CPAを算出できたら、次のように「利益として残したい金額」を考慮に入れて、目標CPA(実際に使用できる広告費)を算出しましょう。

目標CPA = 限界CPA – 確保したい利益

先ほどの例で1件の売り上げごとに2,500円の利益を確保したい場合は、限界CPAは4,500円なので実際に使える広告費は2,000円となります。注意すべき点は、成約率は常に一定ではなく、大きな変動が生じる可能性があることです。

確保したい利益をギリギリまで少なく見積もると、成約率が低下したときに損失が生じることがあるかもしれません。基本的にはサイトで売上が発生しない場合は、広告にかけられる費用は少なめになると考えておく方が良いでしょう。

CPAの計算方法

CPAの計算方法

これまでは「1件ごとの広告費」を算出する方法を解説してきました。しかし、実際にCPAを算出する際は、CV件数と広告費用全体のデータから1件あたりの数値を計算する必要があります。CPAの具体的な計算方法は、次のとおりです。

CPA(顧客獲得単価) = 広告費用 ÷ CV(コンバージョン)件数

例えば、広告費用を100万円かけてCVが200件あった場合は、「1,000,000 ÷ 200 = 5,000」という計算式から、CPAは5,000円となります。言い換えれば、商材の販売価格が5,000円未満の場合は、この広告施策では利益を確保できないということです。このような事態を避けるためには、前述した目標CPAはもちろんのこと、CV件数の目標値も設定することが重要です。

例えば、原価(経費を含む)5,000円の商材を10,000円で販売し、2,000円の利益を確保したい場合を考えてみましょう。このケースでは、目標CPAは3,000円となります。CVを「購買」とする場合は、100件獲得すれば広告費は30万円で、利益は20万円となります。一方で、CPAを2,000円に引き下げた場合はどうでしょうか。

同様に計算すると、100件のCV獲得時の広告費は20万円で、利益は30万円となります。広告費の総額は「20万円 ÷ 30万円 ≒ 0.67」で、約67%に減少していることが分かります。

つまり、目標CPAを1,000円削減すれば、利益が出るまでに必要なCV件数も約33%減少するということです。ただし、後述するように広告費を削減しすぎると、十分なCV件数を獲得できず利益が減少することもあるので注意が必要です。

このように、獲得可能なCV件数で利益を確保できるように、広告費を逆算したいときもCPAが役立ちます。

CPAを考える際のポイントや注意点

CPAを考える際のポイントや注意点

CPAは広告運用のコストパフォーマンスを測定するための指標です。しかし、CPAだけを考慮して施策の戦略設計を行うと、思わぬ問題が発生しかねません。基本的にCPAが下がれば利益は増えますが、広告費を節約しすぎるとCPAと共にCV数も下がり、収益が減ってしまうことがあります。

例えば、原価10,000円の商材を20,000円で販売する事業を想定して、次のような3つの施策を検討してみましょう。

施策 広告費 CV数 CPA 売上 収益
A 1,000,000 100 1,000 2,000,000 900,000
B 2,000,000 500 4,000 10,000,000 3,000,000
C 5,000,000 1,000 5,000 20,000,000 5,000,000

200万円分の広告を出稿する施策Bを実行した場合は、500件のCVで最終的に300万円の収益を獲得できます。CPAをさらに下げるために、広告費を半分に減らす施策Aに変更したところ、CV数は100件に減少しました。

確かにCPAは4分の1に抑えられましたが、同時に大幅な減益となるため、このマーケティングは成功とは呼べません。CPAを正しく評価して、CV数と収益の許容範囲内で広告を運用することが大切です。

また、CPAだけに注目していると、広告運用のコストパフォーマンス低下に気付かないこともあります。CPAの数値上は施策Aが最も効率的なように見えます。しかし、前述した「ROAS (広告費用の回収率)」の数値は、施策Aが200%・施策Bが500%・施策Cが400%です。つまり、最も効率的なのは施策Bであり、施策AはCPAが5倍の施策Cよりも効率が悪いことを示しています。

さらに、施策CはCV数と収益が大幅に増大しているため、一見すると成功のように思えますが、ROASの数値から明らかなように広告運用の効率は低下しています。

この結果は、収益を拡大させるためには広告費やCPAではなく、広告内容や広告媒体を見直す必要があることも示唆しています。CPAの削減だけを目標にするのではなく、ROASのような他の指標も考慮すると、CPA変動の原因を解明して広告運用を戦略的に行えるようになるでしょう。

CPAを改善する方法

CPAを改善する方法

効率的な広告運用施策の実行には、CPAの改善、つまりCPAを下げることが重要です。ここでは、CPAの具体的な改善方法について、次の5つの観点から見ていきましょう。

  • CV数を増加させる
  • 無駄なクリックを減らす
  • キーワード選定を改善する
  • 広告文の見直しをする
  • LPの改善をする

広告費を削減しすぎると収益も下がる可能性があるため、「広告費を上げずにCV数を増やす」ための工夫が必要です。上記5つのCPA改善策について、分かりやすく解説します。

CV数を増加させる

CPAを改善する最も効果的な方法が「CV数の増加」です。CPAは広告費をCV数で割って算出する数値なので、単純に考えると母数となるCV数が多いほどCPAは下がります。ただし、CPAを上げずにCVを増やすのは容易ではなく、以降の項目で解説するようにさまざまな施策が必要となります。広告文やキーワード、ターゲットやLPの見直しなどです。

最終的なCVは、自社のLP(ランディングページ)で獲得するため、基本的な流れは通常のWebサイトと同じです。つまり、広告のタイトルと広告文で読者の注目を集め、LPでユーザーに魅力的な情報を提供しながら、CVへ誘導することが求められます。一連の流れのどこかに問題があれば、ユーザーは離脱してしまいCVに至りません。

品質インデックス(品質スコア)を高める

検索エンジンと連動した「リスティング広告」は、Webサイトと同じように検索エンジンの評価を受けます。評価指標は「品質インデックス(品質スコア)」と呼ばれ、Google広告の場合は10段階で表示されます。品質インデックスは、前述した広告文やキーワードの設定や、LPの品質やクリック率によって決まり、数値が高いほど表示順位が上がります。

リスティング広告が上位表示されるようになると、より多くのユーザーから注目を集めやすくなります。CV数も増えるため、競合他社と比べてCPAが下がり、広告運用を有利に進められるようになるはずです。これから解説する施策は、ほとんどが品質インデックス(品質スコア)の向上にも役立つため、CPA改善のためにぜひ参考にしてみてください。

無駄なクリックを減らす

広告のCPAが高騰する大きな要因が「無駄なクリック」です。無駄なクリックとは、ニーズのないユーザーが広告をクリックして、CVに至らないケースです。クリック単価(CPC)制の広告では、クリックごとに広告費が発生するため、見込みのないクリックはCPAをいたずらに上げる原因になります。

無駄なクリックを防ぐ主な方法は、CVの見込みが低い「キーワード」と「デバイス」を対象とした出稿を減らすことです。広告内容とキーワードの関連性が低いと、ユーザーのニーズと合致しないためCV数が増えません。広告の効果測定を行い、明らかにCV数の低いキーワードへの出稿を止めると、CPAの改善が見込めます。

また、広告はパソコンやスマートフォンなど、デバイスごとに表示させることができます。しかし、広告効果はそれぞれ異なるため、CVの多いデバイス向け広告への入札を増やすことが重要です。なお、スマホで商品を認知してパソコンでCVというケースもあるため、スマホへの出稿は減らしすぎないようにしましょう。

削減したコストを有望なキーワードへ回す

基本的に広告は入札単価を増やすほど、上位表示されやすくなります。しかし、入札単価を増やせばCPAも高騰するため、CPA抑制とCV増加の両立は容易ではありません。一方で、前述した方法で無駄なクリックを減らせば、新たに広告費として捻出できる予算が増えます。つまり、「入札するキーワードの厳選」が重要だということです。

CV数の多いキーワードへ予算を回して、有望な広告を上位表示させましょう。キーワードを厳選すれば、ニーズの合わないユーザーのクリックを排除しつつ、CVを増やすことができます。また、CVが多い時間帯や曜日を分析して、そのタイミングに合わせて出稿を強化すると、さらに広告の効果を高められるでしょう。

CVに至るキーワード選定と見直しをする

キーワード選定は、CV数とCPAに大きな影響を与えます。前述したように、広告内容とキーワードの関連性が薄いと、クリック数ばかり増えてCV数は増えません。例えば、広告でニキビの治療薬を宣伝しているにも関わらず、キーワードがニキビの予防に関するものになっている場合です。ニーズと広告内容が合わず、ユーザーはCVに至りません。

そのため、関連性の低いキーワードを削除したり、「除外キーワード」を設定したりすることが重要です。除外キーワードに設定された検索語句は、広告の表示対象から除外されます。例えば、海外旅行に関する広告で「国内」というキーワードを除外すれば、海外旅行のニーズを抱えたユーザーにターゲットを絞り込み、余分なクリックを防ぐことができます。

ターゲット設定の見直しもセットで行う

キーワードと同時に見直すべきなのが「ターゲット設定」です。あらかじめ想定しておいたターゲット層と、実際に広告をクリックしているユーザーの属性が違っていると、CVにつながりません。例えば、社会人向けの英会話教室の広告を出稿しているにも関わらず、実際には大学生が広告をクリックしているというケースです。

このケースでは、広告やLPの内容と、キーワード設定が一致していない可能性が考えられます。また、広告出稿当初はターゲット設定が的確だったものの、広告設定の改善を重ねるにつれて徐々に変化してしまったのかもしれません。いずれにせよ、キーワードの変更を行う際は、ターゲット設定も改めて見直すと広告の品質が高まります。

広告文の見直しをする

広告を出稿してもCV数が思うように増えない場合は、広告文の見直しが必要かもしれません。広告文はテキストで商材の宣伝を行って、ユーザーをサイトへ誘導するためのものです。しかし、肝心の広告文が魅力的でなかったり分かりにくかったりすると、ユーザーがCVに至る可能性が減ります。

また、広告文やサイト内の情報がユーザーのニーズと一致していない場合も、広告の宣伝効果が低下します。特に、同じ広告を長期間運用している場合は、時間の経過と共に広告文とニーズが離れていくことがあります。ユーザーのニーズや業界の流れは常に変化を続けているため、広告文は定期的に見直すことが重要です。

広告文の改善にはABテストを活用する

広告文の見直しはCPAの改善に重要ですが、必ずしも効果が出るとは限りません。広告文の変更後、CV数がさらに減ってしまう可能性もあります。そのような事態を防ぐために、広告文の「ABテスト」を活用してみましょう。ABテストとは、複数パターンの広告を一定期間稼働して、クリック数やCV数を計測するというものです。

例えば、広告文でユーザーに訴求する要素について、「実績」と「価格」など複数の訴求パターンを試すことができます。ABテストは2つだけではなく、3つ以上のパターンを試せるため、さまざまなテストを実施して「勝ちパターン」を見つけましょう。まずはタイトル文のABテストから始めて、次に説明文のブラッシュアップを行うとさらに効果的です。

LPの改善をする

「LP (ランディングページ)」の改善も、広告運用の効率化に欠かせません。LPは広告を経由してユーザーが最初にアクセスするページです。せっかく魅力的な広告を出稿していても、肝心のLPに問題があるとユーザーをCVへ誘導できません。例えば、広告とLPの内容やデザインが大きく異なっていると、ユーザーは興味を失ってしまいます。

LPを改善するための施策が「LPO (Landing Page Optimization)」です。LPOの第一歩は、広告とLPの「訴求内容」を一致させることです。例えば、男性用のニキビ改善アイテムの広告をクリックすると、LPでは女性のニキビについて解説しているというケースを考えてみましょう。

これは極端な例ではありますが、広告は男性向けでLPは女性向けとなっているため、広告をクリックした男性がCVに至ることはまずあり得ません。キーワードと広告文に加えて、LPも一貫性のある内容にしましょう。これにはデザインや画像など、全ての要素が含まれます。CPAをさらに改善するためには、LP自体の分析とブラッシュアップも必要です。

LPOには多変量テストやヒートマップが効果的

LPOにおすすめなツールが「多変量テスト」と「ヒートマップ」です。多変量テストは前述したABテストとよく似ていますが、こちらはより多くのパターンを扱うことができます。LPにはキャッチコピーやファーストビューのデザイン、文章の構成や画像、ボタンの位置やデザインなどさまざまな要素があるため、多変量テストの方が向いています。

現在のLPからさまざまな要素を少しずつ変えて、ベンチマークテスト(シミュレーション)を行いましょう。最も効果の高い組み合わせを採用すると、CV数の向上を見込めます。ただし、多変量テストには時間と手間がかかります。多変量が難しい場合は、広告文と同様にABテストでLPOを行っても問題ありません。

ヒートマップはウェブサイトのアクセス解析にも使われるツールで、ユーザーがどの部分を熟読していて、どこで離脱率が高まるかを可視化できます。LPのCV数を高めるためには、ページの途中でユーザーを離脱させずに、CVボタンへ誘導することが重要です。ファーストビューやテキストなど、離脱率が高い部分を集中的に改善しましょう。

離脱率がそれほど高くないにも関わらずCV数が低い場合は、「入力フォーム」に問題があるのかもしれません。入力フォームのユーザビリティを高める「EFO (入力フォーム最適化)」まで行えば、広告からCVまでの導線設計が万全になります。その他に、LPの読み込み速度を改善したり、スマートフォンに対応したりすることも効果的です。

CPAのまとめ

CPAのまとめ

CPA(顧客獲得単価)は、CV1件あたりの広告費用を表す指標です。広告費をCV数で割って算出します。CPAは資料請求や問い合わせ、商材の購買などさまざまなCVにおいて、広告運用のコストパフォーマンスを計測できます。CPAを活用すれば、広告費を抑えつつ収益を拡大できるため、極めて重要な指標です。

CPAの設定方法は、CVの種類によって2つに大別されます。重要な概念が、商品単価から原価を差し引いた「限界CPA」と、限界CPAから利益マージンを除いた「目標CPA」です。CVが購買の場合は目標CPAを目安として広告費を設定します。CVが購買以外の場合は、限界CPAの時点で「成約率」を考慮に入れて、目標CPAを算出することが重要です。

基本的にCPAが下がると利益は増えますが、広告費を節約しすぎるとCV数が低下して、利益も減ってしまうことがあります。広告の回収率を示す「ROAS」にも注目しながら、CPAと収益のバランスが取れるラインを探る必要があります。広告費を削減せずにCPAを改善(低減)したい場合は、CV数を増やすための施策を導入することが効果的です。

広告のCV数は、キーワードやターゲットの設定、広告文やLPの構成などさまざまな要素に影響されます。ユーザーのニーズに合うキーワード選定や、広告文とLPの改善などを、ABテストや多変量テストを交えて行うと、広告を最適化できるはずです。CPAを活用して、自社の広告運用の改善を図ってみましょう。

株式会社ニュートラルワークスでは、リスティング広告運用の代行サービスを行っております。広告運用でお悩みの場合は、ぜひ弊社にご相談ください。最適な解決策を提示させていただきます。

著者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社にて起業。株式会社オプトにてWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社にてゲームプロデューサーとしてスマホアプリゲームの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスにジョイン。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告