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最終更新日: 2023.08.17

Facebookダイナミック広告とは?仕組み、設定方法を紹介

Facebookダイナミック広告とは?仕組み、設定方法を紹介

Facebookダイナミック広告とは、商品情報と閲覧履歴の情報をもとに、各ユーザーにパーソナライズされた広告を動的に生成して表示できるメニューのことです。

本記事では、Facebookダイナミック広告の機能やメリット・デメリット、そして設定方法を詳しく解説します。

くわえて、相性の良い商材ついてもまとめていますので、Facebookダイナミック広告の運用をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

石田 哲也

監修者

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
Google 広告検索認定資格
Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格

QUERYY(クエリー)編集部

執筆者

株式会社ニュートラルワークス

QUERYY(クエリー)編集部

QUERYY(クエリー)は、株式会社ニュートラルワークスが運営するデジタルマーケティング情報メディアです。

Facebookのダイナミック広告とは

Facebookのダイナミック広告とは

Facebookダイナミック広告は、商品やサービスをターゲットにあわせて動的に配信できる広告のことです。

ダイナミック広告は、商品カタログをFacebookにアップロードすることで自動的に広告が作成され、配信対象を選定します。

Facebookのダイナミック広告の配信面(配信場所)

Facebookダイナミック広告は、任意(キャンペーン設定で選択可能)に以下を選択できます。

  • Facebook(フィード、Marketplace、右側広告枠)
  • Instagram(フィード、ストーリーズ)
  • Messenger(ホーム)
  • Audience Network(バナー、インタースティシャル、ネイティブ)

Facebookダイナミック広告の配信フォーマット

Facebookダイナミック広告の配信フォーマット

Facebookのダイナミック広告は、以下3つのフォーマットで配信できます。

  • 単一画像広告(シングル画像広告)
  • カルーセル広告
  • コレクション広告

単一画像広告(シングル画像広告)

単一画像広告(シングル画像広告)

引用:Facebook広告ガイド

単一画像広告(シングル画像広告)は、複数の画像を登録した商品画像の中から、自動的に一枚の画像を選択して作成する画像広告です。Facebook広告の中で、最も多く活用されています。

カルーセル広告

カルーセル広告

引用:Facebook広告ガイド

カルーセル広告は、最大10枚の画像を一つの広告ユニットに組み込めるフォーマットです。ダイナミック広告では、カタログ内の商品画像を自動的に選択して表示するため、複数の商品を効果的に紹介できます。

コレクション広告

コレクション広告

引用:Facebook広告ガイド

コレクション広告は、複数の商品を紹介できるフォーマットです。画像や動画を使用し、商品をグルーピングすることで、ユーザーがより多くの商品を探索できるようになります。

Facebookダイナミック機能、ダイナミッククリエイティブの仕組み

Facebookダイナミック機能、ダイナミッククリエイティブの仕組み

Facebooには、「ダイナミック機能」と「ダイナミッククリエイティブ」という機能があります。「ダイナミック広告」と似ていますが、別機能です。

ダイナミック機能は、一つの広告からパーソナライズされた複数の広告のバリエーションを自動で作成する機能です。各ユーザーが最も好みそうな部分を予測し、効果が向上すると見込まれた際に自動的に生成されます。

一方、ダイナミッククリエイティブは、一つの広告に複数の画像、テキスト、キャプションなどを登録して、最適な広告の組み合わせを自動生成する機能です。

ダイナミック機能は、「テキストの組み合わせ」「メディアエンハンス」「広告レベルの構成上の変更」の3つの要素から成り立っています。

テキストの組み合わせ

出稿している広告のテキストオプションから、ユーザーの反応を得やすい組み合わせを予測し、自動で表示させることが可能です。しかし、特定の広告用として登録されたテキストは、それ以外の広告には使用できません。

メディアエンハンス

メディアエンハンストは、ユーザーの反応を得るために、画像や動画を調整する機能です。調整できるのは以下の4つです。

  • 画像の明るさとコントラスト
  • アートフィルターの適用
  • アスペクト比の変更
  • ニュースフィード画像にテンプレートを追加

広告レベルの構成上の変更

広告レベルの構成上の変更とは、ユーザーの反応を得るために広告内や広告周辺の表示やコンポーネントを調整することです。例えば、Facebookのページに、「いいね!」を得るために強調ラベルが追加されることです。

Facebookダイナミック広告のメリット

Facebookダイナミック広告のメリット

Facebookダイナミック広告のメリットとして、以下の4つがあげられます。

  • ユーザーの興味関心が高い広告を自動で表示できる
  • 潜在層にも効果的なアプローチが可能
  • CV最適化の精度が高く、コンバージョン率向上に期待できる

ユーザーの興味関心が高い広告を自動で表示できる

Facebookダイナミック広告は、Facebookが持つユーザーの行動履歴や興味関心にもとづいた広告が、AI(機械学習)によって自動的に表示されます。

対象者の興味関心にあわせた広告を表示できるため、クリック率やコンバージョン率を高めやすいです。

また、類似商品を閲覧していたユーザーに対しては、関連商品を表示することでより関心を引きます。

潜在層にも効果的なアプローチが可能

Facebookダイナミック広告は、データやアルゴリズムによって広告主が選定したターゲット層に限らず、興味関心や行動履歴に関連する潜在層にも広告を配信できます。

そのため、新たな顧客獲得にも効果的であり、広告費の効率化にもつながります。

CV最適化の精度が高く、コンバージョン率向上に期待できる

Facebookは、他社媒体とは違いCookieを用いたターゲティングではなく、ユーザーのFacebookアカウントそれぞれに、固有のFacebook IDを広告配信の最適化に使用しているため、ターゲティング精度が高くなります。

これにより、他媒体よりもCV最適化の精度が高い広告を配信できます。ユーザーのアカウントに紐づくさまざまな情報を、クロスデバイスで収集可能なためダイナミック広告のCV最適化との相性が良いです。

Facebookダイナミック広告のデメリット

Facebookダイナミック広告のデメリット

次に、Facebookダイナミック広告のデメリットについて、みていきましょう。

初期設定が難しく、配信までに手間がかかる

ダイナミック広告を始めるためには、データフィードと呼ばれる商品データの準備にくわえて、タグの発行や設置などといった準備が必要です。

タグの設置はユーザーを判別するために必須の工程となりますが、サイト内の多数のページへ適切なタグを設置するなど、リソースとリテラシーが要求されます。

もし設置がうまくいかなければ、正しいユーザー判別や広告計測ができないだけでなく、サイトの動作自体に影響を及ぼしてしまう可能性もあるでしょう。

カタログ(フィード)情報のメンテナンスが必要

フィード情報は、初期設定だけでなく定期的にメンテナンスをする必要があります。

Facebookダイナミック広告は、登録したフィード情報にもとづき自動で商品を表示するため、セール価格や在庫切れ商品などの登録情報の更新作業を、リアルタイムで行う必要があるのです。

特に、商品点数の多いECサイトなどの場合、手動で更新するのは現実的ではありません。

データフィードの管理ツールを使ったり、Facebookピクセル経由で自動更新する必要があります。

そのため、導入検討時にどのような方法でメンテナンスをするかについて、協議しておくことをおすすめします。

Facebookダイナミック広告の設定方法

Facebookダイナミック広告の設定方法

ここからは、Facebookダイナミック広告を設定する方法について解説します。設定する際は、以下4つの手順で行ってください。

1.「コマースマネージャ」からカタログを作成、追加する
2.手順1で作成したカタログにアイテムを追加する
3.「Facebookピクセル」を作成し、タグを設置する
4.キャンペーンを作成し、広告を入稿する

1.「コマースマネージャ」からカタログを作成、追加する

ダイナミック広告を作成する前に、まずはコマースマネージャからカタログを作成・追加しましょう。カタログは、広告配信をしたいと思っている全ての商品情報をまとめたファイル(フィード)です。

新しいカタログを作成する手順を解説します。

1.まず「全てのツール」から「コマースマネージャ」を選択する
2.コマースマネージャ内の「アセット」メニューにある「+カタログを追加」を選択する
3.「カタログタイプを選択」から最適なタイプを選択する

この手順で、まずはカタログを作成します。カタログタイプは「Eコマース」「旅行」「不動産」「自動車」「エンターティンメント・メディア」の4つの中から選択します。

2.手順1で作成したカタログにアイテムを追加する

カタログを作成したら、次にカタログにアイテム(商品情報)を追加します。アップロード方法には、「商品情報をアップロード」「パートナープラットフォームにリンク」の2つがあります。

主に使用するのは「商品情報をアップロード」する方法です。これは、手動で商品データを登録したり、CSV形式を使ってデータフィードをアップロードしたりするやり方です。

商品数が少ない場合は、手動でデータを一つ一つ登録することもできます。

「パートナープラットフォームにリンク」する方法は、「Shopify」「BigCommerce」などのプラットフォームと連携して、商品の情報を自動的にインポートすることもできます。

アイテムの情報を追加し終わったら「作成」ボタンをクリックしましょう。

3.「Facebookピクセル」を作成し、タグを設置する

ダイナミック広告を配信するためには、Facebookピクセルの設置が必要です。Facebookピクセルは、Webサイトに設置することでサイトの訪問履歴や行動履歴を収集し、それをもとにターゲティング広告を配信するためのツールです。

Facebookピクセルを作成し、設置する手順は以下のとおりです。

1.Facebookビジネスマネージャーにログインし、「ビジネス設定」に移動
2.「ビジネス」を選択する
3.「データソース」を選択する
4.「ピクセル」を選択する
5.ピクセルに名前をつける
6.「ピクセルを今すぐ設定」を選択する
7.「手動でピクセルコードをウェブサイトに追加」を選択する
8.ピクセルコードをコピーする
9.全サイトに設置する
10.「インベントコードを手動で追加」を選択する
11.自社のダイナミック広告の種類を選択する
12.「その他のビジネスカテゴリ」を選択する
13.イベントコードをコピーする
14.「アセットを追加」を選択する
15.対象の広告アカウントを選択する
16.「ユーザーを追加」を選択する
17.ピクセルを管理・設置するユーザーに対して権限を付与する

以上が、Facebookピクセルの作成とタグの設置の手順です。Webサイトの訪問者の行動をトラッキングして、Facebook広告のターゲティングを最適化できます。

4.キャンペーンを作成し、広告を入稿する

Facebookダイナミック広告の設定方法の最後として、キャンペーンを作成し、広告を入稿する手順を解説します。

1.広告マネージャーにログインし、「新しいキャンペーンを作成」を選択する
2.キャンペーンの目的に「カタログ販売」を選択する
3.もともと作成していたカタログを選択する
4.キャンペーン作成が完了

次に、広告セットでターゲットオーディエンスを設定し、予算やスケジュールなどの詳細設定を行います。オーディエンスを設定することで、サイトに訪問したユーザーに対して広告を配信するダイナミックリマーティングの配信ができます。

そして、広告フォーマットの設定を行いましょう。中でも「Advantage+カタログ用クリエイティブ」をオンにしておけば、単一画像広告、カルーセル広告、コレクション広告の全ての形式で配信することが可能です。

この機能を設定しておくと、Facebookの方でユーザーに最適な広告を出し分けてくれます。広告形式を限定したい場合は、この機能をオフにして、自分で広告形式を選択します。

最後に、広告の見出しやテキストを入力します。ダイナミック広告であれば、カタログの情報をそのままメインテキストとして広告に表示することもできます。

見出しとして使えるカタログの情報は「名前」「ブランド」「販売店ID」「詳細」「簡単な説明」「価格」「現在の価格」「単価」です。

このように、キャンペーンを作成し、広告を入稿することで、Facebookダイナミック広告を配信できます。

ただし、適切なターゲットオーディエンスの設定や広告コンテンツの作成など、細かな設定や改善が必要な場合もあるため、広告運用の専門知識を持つ担当者へ質問するのも有効です。

Facebookダイナミック広告と相性の良い商材

Facebookダイナミック広告と相性の良い商材

Facebookのダイナミック広告は、大量の商品を効果的に宣伝するのに最適な広告手法です。ここからは、ダイナミック広告と相性が良い以下の4つの商材について紹介します。

  • 商品点数の多いECサイト
  • 旅行サイトやホテル予約サイト
  • 不動産サイト
  • 求人サイト

商品点数の多いECサイト

ECサイトでは、大量の商品を取り扱うことが多いため、ダイナミック広告を活用することで、効率的に広告配信を行えます。

商品の種類が多くなるほどダイナミック広告の効果は高まるため、ユーザーに最適な広告を自動で振り分けることで、コンバージョン率の向上につながるでしょう。

旅行サイトやホテル予約サイト

旅行やホテル予約サイトでは、多数の商品(旅行プランやホテルの客室など)があるため、ダイナミック広告を使うことで複数の商品を一度に宣伝できます。

商品情報をデータフィードにまとめ、Facebook広告のカタログとしてアップロードすれば、広告を見たユーザーに対して最近興味を持った商品と関連性の高い広告を配信することも可能です。

また、Facebookピクセルを設置すれば、ユーザーがサイト内で閲覧した商品情報を収集し、その情報をもとに広告を配信できます。これによりリ広告を有効活用し、ユーザーの興味関心にもとづいたターゲティングができます。

不動産サイト

不動産サイトに掲載されている物件情報をダイナミック広告に取り込むと、ユーザーに対して個別に配信できます。これにより興味のある物件を探しているユーザーに対して、適切な広告を提示できるため、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。

また、不動産サイトでは、物件情報が常に変動しているため、手動で広告を更新する必要がありますが、ダイナミック広告を使用すれば自動的に最新の情報が反映されるため、広告の更新作業を軽減できます。

さらに、不動産購入は大きな買い物であり、ユーザーが購入までに複数回サイト訪問をするのが一般的です。ダイナミック広告は、リターゲティングキャンペーンを設定できるため、過去に物件情報を閲覧したユーザーに対しても広告を配信できます。これにより、ユーザーの興味を再び引き付け、サイトを再訪問する可能性を高められます。

求人サイト

求人サイトでは、多岐にわたる求人情報が掲載されています。ダイナミック広告は、求人の職種、地域、雇用形態などを設定して、求職者にとって興味のある求人情報を効果的に配信できます。また、ダイナミック広告を活用することで求人情報をより広くアピール可能です。

Facebookダイナミック広告を活用し広告運用を最適化しよう

Facebookダイナミック広告を活用し広告運用を最適化しよう

Facebookダイナミック広告は、Facebook上で広告を配信したい商品やサービスをターゲットに最適な方法で自動配信できる広告フォーマットです。

ユーザーの興味関心が高い広告を自動表示できたり、潜在層にも効果的なアプローチができたりと多くのメリットがあります。

「単一画像広告」「カルーセル広告」「コレクション広告」の3つの広告形式があるため、それぞれの特徴を理解し、自社に最適なフォーマットで広告を配信しましょう。

監修者紹介

石田 哲也

石田 哲也

取締役CMO

Twitter:@te2319
株式会社ニュートラルワークス 取締役CMO。1984年生まれ。高校卒業後にISD株式会社を起業。その後、株式会社オプトでWebマーケティングを学び、株式会社メタップスなど複数のベンチャー企業にて事業立ち上げを経験。前職はワンダープラネット株式会社でゲームプロデューサーとしてスマホゲームアプリの制作に従事。2018年に地元の神奈川へ戻り、ニュートラルワークスに入社。SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善~ゲームアプリ制作や数十万フォロワーのSNSアカウントの運用経験などWebビジネス全般を守備範囲とする。

■経歴
2003年 ISD株式会社/起業
2009年 株式会社オプト/SEMコンサルタント
2011年 株式会社メタップス/シニアディレクター
2013年 ライブエイド株式会社/執行役
2016年 ワンダープラネット株式会社/プロデューサー・BizDev
2018年 株式会社ニュートラルワークス/取締役CMO

■得意領域
Webサイト改善
SEO対策
コンテンツマーケティング
リスティング広告

■保有資格
Google アナリティクス認定資格(GAIQ)
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Google 広告ディスプレイ認定資格
Google 広告モバイル認定資格