この記事のポイント
この記事のポイントは以下です。
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CRO(コンバージョン率最適化)とは何ですか?
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CRO(Conversion Rate Optimization)とは、Webサイトの訪問者が「購入」「問い合わせ」「資料請求」などの目的のアクションを達成する割合であるCVRを向上させるための施策です。
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CROのメリットは何ですか?
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CROを導入することで、広告費を増やさずに売上やコンバージョン数を向上させることが可能になります。また、サイトの利便性が向上し、直帰率の低下やリピート率の向上につながります。さらに、Googleの評価が上がり、SEO効果の向上も期待できます。
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CROの具体的な施策にはどのようなものがありますか?
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代表的なCROの施策には以下のようなものがあります。
- A/Bテスト:異なるデザインやコピーを比較し、効果を検証する
- EFO(入力フォーム最適化):入力項目の削減やエラーメッセージの明確化
- サイト導線の改善:ナビゲーションやCTAボタンの配置を見直す
Webサイトの訪問者に「購入」「問い合わせ」「資料請求」などの具体的なアクションを促すには、CRO(コンバージョン率最適化)が重要です。単に流入数を増やすだけでは、売上や成果には直結しません。
CROを実施することで、訪問者の行動を最適化し、売上やリード獲得の最大化が可能になります。本記事では、CROの基本概念から実践方法、成功のポイントまでを詳しく解説し、マーケティング施策の改善に役立つ情報を紹介します。
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目次
CRO(コンバージョン率最適化)とは?

CRO(Conversion Rate Optimization)とは、「コンバージョン率最適化」のことです。Webサイトやアプリに訪問したユーザーが目的のアクションを達成する割合である、CVR(コンバージョン率)を向上させるための施策全般を指します。
CV(コンバージョン)には、「商品の購入」「問い合わせフォームの送信」「会員登録」「アプリのダウンロード」などが含まれ、サイトの目的に応じて異なります。
例えば、ECサイトで1,000人が訪問した場合、CVRが1%なら10人が購入、5%なら50人が購入することになります。この違いを生み出すのがCROの役割です。CROは単なるデザイン変更ではなく、ユーザーの心理を分析し、離脱ポイントを減らすためのアプローチを行います。適切なCRO施策を実施すれば、広告費を増やさずに売上やリードを増やすことが可能になります。
CV(コンバージョン)とは?意味やCVRを上げる方法を解説
コンバージョン(CV)は、Webサイト上での成果を指し、資料請求や会員登録などが該当します。この記事では、CVの意味やCVR(コンバージョン率)を向上させる方法を解説しています。
CVR(コンバージョンレート)とは?計算式、業界別の平均CVRも解説
Webマーケティングに関わる人にはCVR(コンバージョンレート)は必ず知っておくべき用語です。では、CVRはどう計算されているのか、何%くらいが平均で低い場合はどう改善すればいいのでしょうか?CVRを基本的なところから解説します。
CROを行う3つのメリット

CROを導入する最大のメリットは、コストを抑えつつ売上やCV数を向上させることです。広告やSEOを活用して訪問者を増やしても、サイト内の導線が最適化されていなければ、CVにはつながりません。一方、CROを施すことで、同じ訪問者数でもより多くの成果を生み出すことが可能になります。
また、CROはユーザーエクスペリエンス(UX)の向上にも直結します。使いづらいサイトや煩雑なフォームは、訪問者の離脱を招きます。CROによってサイトの利便性が向上すれば、直帰率の低減やリピート率の向上も期待できます。
加えて、サイトの使いやすさが改善されることで、Googleの評価が上がり、SEO効果も間接的に向上する可能性があります。CROは単なるCVR向上の手法ではなく、マーケティング全体の成果を高める重要な施策なのです。
UI/UXとは?意味と違いをわかりやすく解説
この記事では、UI/UXのデザインに焦点をあてて解説します。近年競合サイトとの差別化を図るために、「UI」および「UX」が重要視されています。その理由やデザインする際のポイントなど、初めての方でも「UI」と「UX」について理解できるように紹介します。
CROと混同しやすい用語の違い

CROは、マーケティングの専門用語の中でも、似た概念と混同されやすいものの一つです。特にCV・CVR・LPO・EFOといった言葉は、意味が重なる部分もあるため、正しく理解することが重要です。ここでは、それぞれの用語の意味と特徴について詳しく解説します。
用語 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|
CRO | CVRを改善する施策のこと | ユーザー行動を分析し、導線を最適化する |
CV | 訪問者の目的達成(購入、問い合わせなど) | サイトごとに目標が異なる(購入、会員登録など) |
CVR | CVの達成率 | サイトの成果を測る重要指標 |
LPO | LPの最適化でCVRを向上させる施策のこと | デザインやCTAボタンを改善する |
EFO | フォームの改善で離脱を防ぐ施策のこと | 入力負担を減らし、入力完了率を向上させる |
CV(コンバージョン)
CV(Conversion)とは、Webサイトの訪問者が特定の目的を達成することを指します。Webサイトの訪問者の目的はサイトによって異なりますが、代表的なもので次のようなものがあります
【ECサイトの場合】
- 商品の購入
- 定期購入・予約
【BtoBサイト】
- 問い合わせフォームの送信
- 資料請求
【メディアサイト】
- 会員・メルマガ登録
- 広告のクリック
CVが増えることは、ビジネスの成果につながるため、多くのマーケティング施策がCV向上を目的としています。ただし、単にCV数を増やすだけではなく、適切なターゲット層を引き寄せ、最適な導線を設計することが重要です。
そのために活用されるのがCROであり、訪問者の興味や行動データを分析しながら、CVRの向上を目指します。CVという言葉は単なる結果を指すのに対し、CROはその結果を向上させるための施策である点が違いです。
CVR(コンバージョン率)
CVR(Conversion Rate)は、訪問者のうち、何%がCVに至ったかを示す指標です。計算式は以下の通りです。
例えば、1000人がサイトに訪れ、50人が商品を購入した場合、CVRは5%となります。この指標は、Webサイトのパフォーマンスを評価する上で非常に重要であり、多くの企業がCVRを改善するためにCROを導入しています。
CVRが低い原因はさまざまで、例えば「ユーザーが購入までのプロセスで迷ってしまう」「問い合わせフォームの項目が多すぎて離脱する」などが挙げられます。こうした問題を解決し、CVRを向上させるために実施するのがCROです。単なる数字の指標ではなく、その向上策にフォーカスする点がCROとの違いとなります。
LPO(ランディングページ最適化)
LPO(Landing Page Optimization)とは、LPのCVRを高めるための施策を指します。LPは、広告やSNSなどの外部から訪問者を誘導するために設計されることが多く、訪問者に特定のアクション(購入、資料請求、登録など)を促す役割を担っています。
LPOの主な施策としては、以下のようなものがあります。
- ファーストビューの改善:訪問者がすぐに内容を理解できるデザイン・コピーの最適化
- CTAボタンの配置やデザインの変更:行動を促すボタンの最適化
- ページの読み込み速度の向上:ユーザーの離脱を防ぐ
LPOはCROの一部に含まれる施策であり、特に広告経由の訪問者に対して効果的な施策です。広告費をかけてもLPのCVRが低ければ成果は上がらないため、LPOの最適化が重要となります。
LPOとは?LPO(ランディングページ最適化)対策とポイントを解説
ランディングページ(LP)を改善せず、放置していませんか?せっかく作ったLPはLPO対策を実施すれば成果を伸ばしていくことができます。この記事ではLPO(ランディングページ最適化)の方法、ポイントを解説します。
EFO(入力フォーム最適化)
EFO(Entry Form Optimization)とは、問い合わせフォームや会員登録フォームの入力完了率を向上させるための施策です。多くのユーザーはフォームの入力途中で離脱してしまうことがあり、EFOを施すことでこの離脱率を下げることが可能になります。
一般的に、フォームの離脱原因としては「入力項目が多すぎる」「エラーメッセージがわかりにくい」「スマートフォン対応が不十分」などが挙げられます。EFOの施策としては、以下のようなものがあります。
- 入力項目を必要最低限に減らす:不要な項目を削減し、入力負担を軽減
- リアルタイムでエラーを表示する:送信後ではなく、入力時に誤りを指摘
- スマートフォン対応の強化:タップしやすいUI設計
EFOはLPOと同じくCROの一部ですが、特にフォームを介したCVの向上に特化しています。問い合わせや申し込みの完了率を上げることが目的であり、少しの改善で大幅な成果向上が期待できる施策の一つです。
EFOでコンバーションを改善!必要性や離脱しないための工夫
EFO(入力フォーム最適化)は、入力時のストレスを軽減しコンバージョン率を向上させる手法です。この記事では、EFOの必要性や具体的な改善策、離脱を防ぐための工夫について詳しく解説しています。
CROの施策と具体例

CROを実施する際には、データ分析や仮説立案だけでなく、実際にサイトの構造やデザインを改善するための施策を講じる必要があります。
CROにはさまざまな手法がありますが、最も代表的なものとしてA/Bテスト、サイト導線の改善、コンテンツ最適化、EFOなどが挙げられます。ここでは、それぞれの施策について詳しく解説します。
A/Bテストの活用と最適なテストの設計
A/Bテストは、CROにおいて最も基本的かつ重要な手法の一つです。A/Bテストとは、異なる2つ以上のバージョンのページや要素を比較し、どちらがより高いCVRを達成できるかを検証する手法です。
例えば、CTAボタンの色を「青」と「赤」で比較した場合、訪問者がどちらのボタンをより多くクリックするかを分析できます。また、LPのヘッドラインや、商品の価格表示方法を変えることで、購入意欲の変化を測定することも可能です。
効果的なA/Bテストを実施するためには、テストの目的を明確にし、一度に複数の要素を変更しないことが重要です。例えば、「ボタンの色」と「キャッチコピー」を同時に変更すると、どちらの要因が影響したのか判断が難しくなります。
A/Bテストは、1回のテストで1つの変更点にフォーカスし、データを基に適切な判断を下すことが成功の鍵となります。
サイト導線の改善によるCRO向上
サイト内の導線設計が適切でないと、訪問者が目的のアクションにたどり着く前に離脱してしまいます。そのため、CROを行う際には、サイト内の導線を最適化することが重要です。
まず、訪問者の動線を分析し、どのページで離脱が多いのかを把握します。例えば、ECサイトの場合、「商品ページを閲覧した後にカートに進むユーザーが少ない」場合は、カートへの導線がわかりにくい可能性があります。
この場合、カートボタンの位置やデザインを変更したり、ポップアップでカート追加を促すといった施策が有効になります。
また、BtoBのリード獲得を目的としたサイトでは、問い合わせフォームや資料請求ボタンへの誘導が適切であるかを確認する必要があります。サイトのナビゲーションがわかりにくかったり、CTAボタンが埋もれていると、訪問者が行動を起こしにくくなります。
CROでは、こうした導線の問題を発見し、ユーザーが迷わずに目的のアクションに到達できる設計をすることが重要です。
コンテンツ最適化によるCV増加
CVRを向上させるためには、サイト上のコンテンツを最適化することも不可欠です。訪問者が求める情報がわかりやすく提供されていない場合、途中で離脱してしまう可能性が高くなります。
例えば、ECサイトであれば、商品説明の充実が非常に重要です。商品の特長やメリットを明確に伝え、画像や動画を活用することで、訪問者の購入意欲を高めることができます。また、ユーザーレビューやFAQを掲載することで、購入前の不安を解消し、CVRの向上につなげることも可能でしょう。
BtoBサイトの場合は、「導入事例」や「ホワイトペーパーのダウンロード」などのコンテンツを充実させることが有効です。訪問者は、自社での活用イメージを持てるかどうかが意思決定のポイントとなるため、具体的な成功事例や導入のメリットをしっかり伝えることが重要です。
CROの観点では、ただ情報を増やすのではなく、訪問者が最も求めている情報を適切な形で提供することがコンテンツ最適化の鍵となります。
EFOとその重要性
フォームの入力完了率を向上させることは、CROにおいて非常に重要な施策の一つです。多くのサイトでは、問い合わせフォームや会員登録フォームの離脱率が高いことが課題となっています。これは、フォームの項目数が多すぎたり、エラーメッセージがわかりにくいことが原因となるケースが多いです。
EFOはこうした問題を解決し、フォームの入力完了率を向上させるための施策です。具体的には、以下のような改善が考えられます。
- 入力項目の削減:不要な質問を省き、必要最低限の情報だけを入力してもらう
- リアルタイムでのエラーメッセージ表示:入力後ではなく、入力時に誤りを指摘
- スマートフォン対応の強化:入力しやすいUIデザインの採用
- オートコンプリート機能の導入:郵便番号から住所を自動入力するなどの工夫
これらの改善を行うことで、フォームの離脱率を大幅に削減し、CV数を増やすことが可能になります。特に、BtoBサイトでは問い合わせフォームがリード獲得の鍵となるため、EFOはCROにおいて必須の施策といえます。
CROを実施する3つのプロセス

CROを成功させるためには、適切なプロセスに従いながらデータを分析し、仮説を立て、施策を実行することが重要です。単にサイトのデザインやコンテンツを変更するのではなく、ユーザーの行動を深く理解し、論理的に改善点を見つけることが求められます。
ここでは、CROを実施する際の主要な3つのプロセスを詳しく解説します。
1.現状データの把握
CROを始める際、まず最初に行うべきことは、現状のデータを把握することです。具体的には、Google Analytics 4やヒートマップツール、ユーザーセッション録画ツールなどを活用して、サイト上のユーザーの動きを可視化します。
例えば、訪問者がどのページで離脱しているのか、どのボタンがクリックされているのか、スクロール率はどの程度かといったデータを分析します。また、直帰率が高いページやCVが発生しやすいページの特徴を比較することで、課題がどこにあるのかが明確になります。
また、定性データの収集も重要です。ユーザーアンケートやヒアリングを実施することで、「なぜ離脱したのか?」という心理的な要因を把握することができます。これらのデータを基に仮説を立て、次のステップへと進みます。
2.課題の特定と仮説立案
データ分析が完了したら、次に行うのは「なぜCVRが低いのか?」という課題を特定し、その原因に基づいた仮説を立てることです。
例えば、Google Analytics 4のデータを見て「商品ページの直帰率が高い」とわかったとします。その原因として、「商品説明が不足している」「購入ボタンの位置がわかりにくい」「ページの読み込み速度が遅い」など、さまざまな可能性が考えられます。
これらの要因の中から、最も影響が大きいと思われるものに優先的に手をつけることが重要です。
仮説を立てたら、それを検証するための具体的な施策とKPIを考えます。
例えば、「購入ボタンの色を変更すればCVRが向上するのではないか?」「商品レビューを増やせば信頼性が上がるのではないか?」といった仮説を立て、それらを改善することでどの程度の成果が出るか、目標数値(KPI)の設定をします。
3.施策の実施・検証
改善施策とKPIが立てられたら、それをA/Bテストなどで検証していきます。
ABテストとはWebサイトの特定ページの異なるパターンを複数用意して、どちらが目標数値達成のために適しているかを測定する手法です。
ABテストを実施せずにそのままリニューアルや改善を実施すると、リニューアル前の方がCVRが高かった場合に元に戻す手間がかかったり、その期間の機会損失にも繋がるケースがあります。
なるべくABテストで同時並行で効果を検証することをお勧めします。
このようにCROは「1.データの収集→2.仮説立案→3.施策の実施・検証」のサイクルを繰り返しで最適化されていくプロセスです。
CVRが高いランディングページ(LP)のCVボタンの色とデザイン
ランディングページ(LP)のコンバージョン率(CVR)向上に向け、CVボタン(CTAボタン)のデザインや配置の重要性を解説。ボタンカラーや配置場所、テキストの改善策を詳しく紹介しています。
CROの実施時に気をつけるポイント

CROを成功させるには、単に施策を実施するだけでなく、適切な進め方を理解し、成功に繋げることが重要です。誤ったCROのアプローチは、逆にCVRを低下させることにもつながります。
ここでは、CROを実施する際に陥りがちな失敗例とその対策、また、効果を持続させるためのPDCAサイクルの回し方について解説します。
データに基づいた施策を実施する
CROを実施する際に、多くの企業が共通して陥りがちな失敗があります。その一つが、データに基づかずに施策を実施してしまうことです。
例えば、デザインを大幅に変更したにもかかわらず、事前の分析が不足していたために、逆にCVRが低下してしまうケースがあります。CROは「仮説と検証」を繰り返すプロセスであり、単なる思いつきで変更を加えるのではなく、データに基づいたアプローチが必要です。
また、A/Bテストの結果を正しく解釈しないというミスもよく見られます。A/Bテストのサンプル数が十分でない場合や、統計的な有意差を考慮せずに結論を出してしまうと、誤った施策を実施するリスクがあります。結果を焦らず、十分なデータが集まるまで待つことが重要です。
PDCAサイクルを回して長期的に運用する
CROは単発の施策ではなく、長期的に継続しながら改善を繰り返すプロセスです。そのため、CROの成果を最大化するには、PDCAのサイクルを意識して運用することが不可欠です。
まず、Plan(計画)の段階では、CVRの改善目標を設定し、ユーザー行動データを分析しながら施策を企画します。次に、Do(実行)フェーズでA/Bテストやページ改善を行い、その結果をCheck(評価)します。改善が確認できた場合はAction(改善・展開)として施策を全体に適用し、さらなる最適化を図ります。
PDCAサイクルを回す際のポイントは、「一度のテストで結論を出さないこと」です。例えば、A/Bテストの結果がよくても、それが一時的な変化なのか、長期的に効果が続くのかを見極める必要があります。
また、季節要因や外部環境の変化も考慮し、継続的にCROの精度を高めていくことがポイントです。
CROを活用してマーケティング成果を最大化しよう

CROは、Webサイトの訪問者をより高い確率で顧客へと転換するための重要な施策です。単にデザインを変更するだけでなく、データ分析に基づいて改善を繰り返すことが重要となります。
A/BテストやEFO、サイト導線の最適化を通じて、ユーザーが迷わず行動を起こせる環境を整えましょう。まずは現状のCVRを把握し、少しずつ改善を重ねながら、マーケティング成果の最大化を目指しましょう。
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